JP2003040069A

JP2003040069A - 膝保護用エアバッグ装置

Info

Publication number: JP2003040069A
Application number: JP2002141578A
Authority: JP
Inventors: Chiharu Totani; 千春戸谷; Hikari Ando; 光安藤; Takeshi Hosokawa; 武司細川; Hiroyuki Tajima; 博幸田嶌
Original assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Current assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date: 2001-05-21
Filing date: 2002-05-16
Publication date: 2003-02-13
Anticipated expiration: 2022-05-16
Also published as: JP4023212B2

Abstract

(57)【要約】【課題】一体化させた扉部を有するエアバッグカバー
を、着座した乗員の膝の前方側に配置されたニーパネル
に対して、取り付けても、エアバッグに押された扉部
を、円滑に開かせることができる膝保護用エアバッグ装
置を提供すること。【解決手段】膝保護エアバッグ装置Ｓは、着座した乗員
Ｍの膝Ｋの前方側に配置されたニーパネル１６と、エア
バッグカバー３０とを備える。ニーパネル１６は、車両
後方側を開口させて、エアバッグ４６とインフレーター
４１とを収納する有底の箱形状の収納部２３を、備え
る。エアバッグカバー３０は、エアバッグ４６に押され
て、周縁の薄肉の破断予定部３５を破断させて開く扉部
３９と、ヒンジ部３７を介在させて扉部３９の周囲に配
置される一般部３１と、を備える。一般部３１における
収納部開口２３ａ周縁の近傍の複数箇所には、ニーパネ
ル１６を貫通して、収納部２３に取り付けられる取付片
３３が、配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、膨張用ガスを流入
させて展開膨張するエアバッグが、着座した乗員の膝を
保護可能な膝保護用エアバッグ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術とその課題】従来、運転者等を含めた乗員
の膝を保護する膝保護用エアバッグ装置としては、特開
平９−１２３８６２号公報に開示されるように、乗員の
膝を保護するためにステアリングコラムの下方位置に配
置されて、作動時にコラムカバー上部の下面側に向かっ
て展開膨張するエアバッグと、エアバッグに膨張用ガス
を供給するインフレーターと、エアバッグとインフレー
ターとを収納するケースと、収納されたエアバッグを突
出可能に覆うエアバッグカバーと、を備えて構成される
ものがあった。

【０００３】このような構成のエアバッグ装置では、着
座した乗員の前方側に配置される板状部材、例えば、ニ
ーパネル（ニーボルスターともいう）に、ケース等を配
設させることが考えられる。

【０００４】なお、ニーパネルは、ニーパネルの車両前
方側に配置された衝撃エネルギー吸収体に連結されて、
着座した乗員の前方側を広く覆うように配置されてい
る。そして、このニーパネルは、車両の前面衝突の際、
前方移動する乗員の膝を受け止め、膝とともに車両前方
側に移動して、車両前方側に配置された衝撃エネルギー
吸収体を変形させることにより、前方移動する膝の衝撃
を緩和するように、作用するものである。

【０００５】そして、このようなニーパネル等の板状部
材にエアバッグやインフレーターを収納する場合、折り
畳んだエアバッグを覆うエアバッグカバーも、その板状
部材に取り付ける必要が生ずる。

【０００６】このエアバッグカバーは、外観意匠を低下
させないように、ニーパネル等の板状部材の車両後方側
の面を広く覆うとともに、折り畳まれたエアバッグを覆
って膨張時のエアバッグに押されて開く扉部を、別体で
配設するのではなく、一体的に形成することが望まし
く、このような構成では、周囲に破断予定部を設けて、
扉部をエアバッグカバー自体と一体的に形成することと
なる。

【０００７】しかし、一体化させた扉部を有するエアバ
ッグカバーを、上記の板状部材に取り付ける場合には、
円滑に、破断予定部を破断させて扉部を開かせること
に、課題が生ずる。

【０００８】本発明は、上記の課題に鑑み、一体化させ
た扉部を有するエアバッグカバーを、着座した乗員の膝
の前方側に配置された板状部材に対して、取り付けて
も、エアバッグに押された扉部を、円滑に開かせること
ができる膝保護用エアバッグ装置を提供することを目的
とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係る膝保護用エ
アバッグ装置は、着座した乗員の膝の前方側に配置され
た板状部材に、折り畳まれた膝保護用のエアバッグ及び
該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーター
を、収納させるとともに、収納されたエアバッグを突出
可能に覆うエアバッグカバーを、取り付けて、構成され
る膝保護用エアバッグ装置であって、前記板状部材に、
車両後方側を開口させて、前記エアバッグと前記インフ
レーターとを収納する有底の箱形状の収納部を、設け、
前記エアバッグカバーが、前記収納部の開口を覆うとと
もに、膨張時の前記エアバッグに押されて、周縁の薄肉
の破断予定部を破断させて開く扉部と、前記扉部の周囲
に配置され、開き時の前記扉部の回転中心となるヒンジ
部と、前記破断予定部及び前記ヒンジ部を間に介在さ
せ、前記扉部の周囲に配置されて、前記板状部材におけ
る前記収納部の周縁の車両後方側を覆う一般部と、を備
えて構成されるとともに、前記一般部における前記収納
部の開口周縁の近傍の複数箇所に、前記板状部材を貫通
して、前記収納部に取り付けられる取付片を、配設させ
て構成されていることを特徴とする。

【００１０】そして、前記エアバッグカバーの各取付片
は、それぞれ、係止孔を備えて構成し、前記収納部に
は、前記係止孔に挿入させて前記各取付片を係止可能な
複数のフックを設けて構成することが望ましい。

【００１１】

【発明の効果】本発明に係る膝保護用エアバッグ装置で
は、インフレーターが作動して、インフレーターから膨
張用ガスが吐出されれば、その膨張用ガスにより、エア
バッグが膨張する。そして、エアバッグは、エアバッグ
カバーの扉部を押し、破断予定部を破断させて、ヒンジ
部を回転中心として扉部を開かせ、その結果、収納部の
開口から車両後方側に突出し、乗員の膝を保護可能に、
大きく展開膨張することとなる。

【００１２】このエアバッグの展開膨張時、エアバッグ
カバーは、一般部における収納部開口周縁の近傍の複数
箇所に配設させた取付片を、板状部材を貫通させて収納
部に取り付けているため、収納部の開口周縁近傍におけ
る一般部の破断予定部やヒンジ部の部位が、収納部に対
して移動し難く、エアバッグの押圧力が的確に破断予定
部に作用して、破断予定部が円滑に破断する。また、開
き時の回転中心となるヒンジ部も、収納部に対して移動
し難く、扉部の開き動作を安定させることができる。そ
の結果、エアバッグカバーを熱可塑性エラストマー等の
合成樹脂から形成しても、エアバッグに押された扉部
は、円滑に、開くこととなる。

【００１３】したがって、本発明に係る膝保護用エアバ
ッグ装置では、一体化させた扉部を有するエアバッグカ
バーを、着座した乗員の膝の前方側に配置された板状部
材に対して、取り付けても、エアバッグに押された扉部
を、円滑に開かせることができる。

【００１４】また、エアバッグカバーの各取付片は、板
状部材における収納部の開口周縁に貫通させるだけであ
って、板状部材は、外形形状が小さくならないことか
ら、エアバッグの非膨張状態で、乗員の膝が干渉してき
ても、広い面積で、膝を受けることが可能となる。勿
論、この態様は、板状部材が膨張を完了させたエアバッ
グの車両前方側を支持できることにもなり、展開膨張を
完了させたエアバッグは、板状部材によって、安定して
支持されることとなる。

【００１５】さらに、本発明に係る膝保護用エアバッグ
装置では、エアバッグとインフレーターとを板状部材に
設けた収納部に収納させ、さらに、折り畳まれたエアバ
ッグを覆う扉部を有し、かつ、板状部材の収納部開口の
周縁における車両後方側を覆う一般部を有したエアバッ
グカバーを、板状部材に取り付ける構成である。すなわ
ち、エアバッグ、インフレーター、エアバッグカバー、
及び、板状部材、を予め一体化することができる構成で
ある。そのため、エアバッグ、インフレーター、エアバ
ッグカバー、及び、板状部材、を予め一体化させておけ
ば、アセンブリー化した状態で、エアバッグ等を運搬・
保管等することができ、車両に取り付けるまでの各部材
の取扱性が容易となる。

【００１６】そして、請求項２に記載したように構成さ
れている場合には、収納部の各フックを、エアバッグカ
バーの各取付片の係止孔に、挿入させ、各フックによっ
て取付片を係止すれば、取付片の収納部への取付を完了
させることができるため、エアバッグカバーの板状部材
への取付工数・コストを低減させることができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。

【００１８】実施形態の膝保護用エアバッグ装置Ｓは、
図１〜４に示すように、乗員Ｍとしての運転者ＭＤの膝
Ｋを保護できるように、運転者ＭＤの車両前方側である
ステアリングコラム７の下方に配設されている。

【００１９】なお、本明細書における上下、左右、及
び、前後は、膝保護用エアバッグ装置Ｓを車両に搭載さ
せた際の車両の上下・左右・前後に対応するものであ
る。

【００２０】ステアリングコラム７は、図１に示すよう
に、ステアリングホイール６に連結されるメインシャフ
ト８と、メインシャフト８の周囲を覆うコラムチューブ
９と、を備えて構成され、メインシャフト８とコラムチ
ューブ９との間には、ステアリングホイール６のリング
面の角度を調整可能な図示しないチルト機構や、ステア
リングホイール６をシャフトの軸方向に移動させて停止
可能な図示しないテレスコピック機構等が、配設されて
いる。

【００２１】コラムカバー１０は、略四角筒形状等の合
成樹脂製として、ステアリングホイール６の下方のステ
アリングコラム７を覆うように、ステアリングコラム７
の軸方向に沿って配設されている。即ち、コラムカバー
１０は、車両前方側を下方に配置させて、車両後方側を
上方に配置させるように、後上がりに傾斜して配設され
ている。そして、コラムカバー１０におけるインストル
メントパネル（以下、インパネとする）１２から突出す
る部位の下面１０ａは、略長方形形状とし、車両前後方
向で、後上がりの曲面状に形成されている。

【００２２】膝保護用エアバッグ装置Ｓは、折り畳まれ
たエアバッグ４６、エアバッグ４６に膨張用ガスを供給
するインフレーター４１、折り畳まれたエアバッグ４６
を覆うエアバッグカバー３０、及び、板状部材としての
ニーパネル１６、を備えて構成されている。そして、実
施形態のエアバッグ装置Ｓでは、エアバッグ４６、イン
フレーター４１、及び、エアバッグカバー３０が、ニー
パネル１６に組み付けられてエアバッグ組付体ＳＡ（図
１０・１１参照）を形成し、各部材を組み付けて一体化
したエアバッグ組付体ＳＡを車両に取り付けて、エアバ
ッグ装置Ｓを車両に搭載している。

【００２３】ニーパネル１６は、板金製として、図２〜
６に示すように、平板状の本体部１７と、折り畳んだエ
アバッグ４６とインフレーター４１とを収納する収納部
２３と、を備えて構成されている。

【００２４】収納部２３は、車両後方側の斜め下向きに
開口２３ａを設けた有底の箱形状としている。実施形態
の場合、収納部２３は、略長方形形状の底壁部２６と略
四角筒形状の周壁部２４とを備えた略直方体の箱形状と
して、開口２３ａを囲む周壁部２４には、車両の左右方
向で対向する壁部２４ａ・２４ｂに、それぞれ、インフ
レーター４１を取り付けるための大小の円形に開口した
取付孔２７・２８を配設させて構成されている。取付孔
２７は、インフレーター４１の後述する円柱状の本体部
４１ａを嵌挿させて、内周面で、本体部４１ａの外周面
を支持可能に形成され、取付孔２８は、インフレーター
４１の本体部４１ａを挿通不能として、インフレーター
４１の後述する雄ねじ部４１ｃを突出可能な内径寸法と
している。収納部２３へのインフレーター４１の取り付
けは、収納部２３の外方から取付孔２７に、インフレー
ター４１の雄ねじ部４１ｃ側を挿入させて、雄ねじ部４
１ｃを取付孔２８から突出させ、雄ねじ部４１ｃにナッ
ト４２を螺合させることにより、行っている。

【００２５】そして、周壁部２４の外周面には、先端側
の係止鉤部２５ａを開口２３ａから離れるように底壁部
２６側に反転させた複数の断面略Ｊ字形状のフック２５
が固着されている。フック２５は、エアバッグカバー３
０における後述するヒンジ部３７側となる部位（収納部
周壁部２４の下面側の部位）に４個配設され、エアバッ
グカバー３０の後述する扉部３９の先端３９ａ側の部位
（収納部周壁部２４の上面側の部位）に３個配設され、
車両の左右方向両側の部位に、それぞれ、１個ずつ配設
されている。

【００２６】本体部１７は、収納部２３の開口２３ａの
周縁から延びて、着座した運転者ＭＤの左右両膝Ｋ（Ｋ
Ｌ・ＫＲ）の前方側を広く覆えるように、略長方形形状
に形成されて、周縁の四隅に、それぞれ、車両のボディ
１側に連結させるための取付片部２１を配設させてい
る。なお、本体部１７における開口２３ａの上縁側付近
は、コラムカバー１０の下面１０ａ側を車両後方側に突
出させるための凹部１７ａを備えて、さらに、その下面
１０ａの湾曲状態に対応させて、車両後方側に突出する
ように湾曲している。そして、開口２３ａの周縁から本
体部１７の外周縁までの間には、本体部１７の剛性を高
めるためのリブ１８ａが形成され、これらリブ１８ａ
は、その車両後方側の面で、エアバッグカバー３０の後
述する一般部３１の支持できるように、支持部１８を構
成している。

【００２７】そして、本体部１７の収納部開口２３ａの
周縁には、表裏を貫通するように、略長方形形状に開口
する複数の貫通孔１９が形成されている。これらの貫通
孔１９は、エアバッグカバー３０における各フック２５
に係止させる取付片３３を挿通可能に、各フック係止鉤
部２５ａの周壁部２４に沿った延長線上に、それぞれ配
置されている。

【００２８】また、本体部１７における収納部２３から
離れた左右両側には、表裏を貫通するように、複数の取
付孔２０が形成されている。これらの取付孔２０は、熱
カシメを利用してエアバッグカバー３０をニーパネル１
６に取り付ける部位となる。すなわち、エアバッグカバ
ー３０は、エアバッグカバー３０の後述する取付脚部３
２を各取付孔２０に挿通させて、各取付脚部３２の先端
３２ａを溶融させつつ拡径させ、固化させた先端３２ａ
を取付孔２０から抜けないようにして、フック２５と併
用して、ニーパネル１６に取り付けられることとなる。

【００２９】さらに、ニーパネル１６の各連結片部２１
には、ボディ１側にボルト２９（図４参照）止めするた
めの連結孔２１ａが形成され、各連結片部２１を取り付
けるボディ１側には、ブラケット３・４が配設されてい
る。これらのブラケット３・４は、衝撃エネルギー吸収
体を構成するものであり、ニーパネル１６に前方側への
衝撃力が作用した際、塑性変形して前方側への衝撃力の
エネルギーを吸収することとなる。ブラケット３・３
は、ボディ１側のインパネリインフォースメント２に連
結されており、ブラケット４・４は、ボディ１側の図示
しないセンターブレースやフロントボディピラー等に連
結されている。

【００３０】なお、実施形態では、本体部１７と収納部
２３と備えたニーパネル１６を、プレス加工して、一体
的に形成した場合を示したが、適宜、板金を溶接して、
ニーパネル１６を形成してもよい。

【００３１】エアバッグカバー３０は、ポリオレフィン
系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、図２〜６
に示すように、ニーパネル１６の外形形状より大きな外
形形状として、ニーパネル１６の車両後方側を覆えるよ
うに、構成されている。

【００３２】なお、エアバッグカバー３０は、アッパパ
ネル１２ａとロアパネル１２ｂとからなるインパネ１２
におけるコラムカバー１０の周縁のロアパネル１２ｂ側
に配置されて、インパネ１２から突出するコラムカバー
１０の下側周縁を覆うこととなる。そのため、エアバッ
グカバー３０は、車両後方側から見て、中央付近に、コ
ラムカバー１０を後方へ突出させるように、下方へ凹む
凹部３０ｄを備えて、凹部３０ｄの下方に、上縁側を、
コラムカバー下面１０ａ側の曲面に対応させて車両後方
側へ湾曲させた隆起部３０ｃを配設させ、隆起部３０ｃ
の左右両側に、ニーパネル本体部１７の左右両側を覆う
ように延びる平板状部３０ａ・３０ｂを、配設させて構
成されている。

【００３３】そして、エアバッグカバー３０は、ニーパ
ネル収納部２３の開口２３ａを覆う扉部３９と、ニーパ
ネル本体部１７の車両後方側を覆う一般部３１と、を備
えて構成されている。

【００３４】扉部３９は、隆起部３０ｃの下方側に配置
されて、開口２３ａより僅かに大きく覆う略長方形の板
状に形成され、その外周縁の逆Ｕ字形状の部位には、扉
部３９が下開きで開くように、一般部３１と連結された
薄肉の破断予定部３５が、形成されている。破断予定部
３５は、扉部３９が膨張するエアバッグ４６に押された
際に容易に破断するように、車両前方側の面に連続的若
しくは断続的な凹溝を設けて、形成されている。

【００３５】また、扉部３９の下縁側には、破断予定部
３５が破断して扉部３９が開く際、扉部３９の回転中心
となるヒンジ部３７が、形成されている。このヒンジ部
３７は、インテグラルヒンジとしており、破断しない範
囲内の肉厚で、一般部３１や扉部３９より薄肉に形成さ
れている。

【００３６】そして、一般部３１における収納部開口２
３ａの周縁全周の近傍には、ニーパネル１６の本体部１
７における各貫通孔１９を貫通する複数の取付片３３
が、車両前方側に突設されている。各取付片３３は、略
長方形形状の板状としている。各取付片３３には、周縁
をフック２５の係止鉤部２５ａに係止させるための長方
形形状に開口する係止孔３３ａが、形成されている。

【００３７】また、一般部３１の所定位置には、ニーパ
ネル１６の本体部１７における各取付孔２０の周縁に、
熱カシメして係止させる複数の取付脚部３２が形成され
ている。各取付脚部３２は、図６・１０に示すように、
熱カシメ前の状態では取付孔２０を貫通可能な丸棒状と
して、図３・１１に示すように、熱カシメ後には押し潰
される頭部３２ａを、先端に備えるとともに、元部側
に、頭部３２ａの熱カシメ固定時に取付孔２０の周縁の
ニーパネル本体部１７に当接する円柱状や十字断面形状
等の基部３２ｂを、備えて構成されている。

【００３８】インフレーター４１は、図１〜３に示すよ
うに、電気信号を入力させて膨張用ガスＧを吐出可能に
構成されたシリンダタイプとして構成され、ガス吐出口
４１ｂを備えた円柱状の本体部４１ａを備え、本体部４
１ａの一端から雄ねじ部４１ｃを突出させて構成されて
いる。このインフレーター４１は、既述したように、取
付孔２７からニーパネル収納部２３内に挿入されて、取
付孔２８から突出した雄ねじ部４１ｃにナット４２を螺
合させることにより、本体部４１ａにおける雄ねじ部４
１ｃ側の端面が収納部２３の取付孔２８周縁側に圧接さ
れ、本体部４１ａにおける雄ねじ部４１ｃから離れた外
周面が、取付孔２７の内周面に支持されて、ニーパネル
１６の収納部２３内に収納されて保持されている。な
お、収納部２３内への収納時には、インフレーター４１
は、エアバッグ４６の後述する取付孔４７ａ・４７ｂを
貫通することとなる。

【００３９】また、このインフレーター４１は、ステア
リングホイール６に搭載された図示しないエアバッグ装
置を作動させる制御装置からの電気信号を、ステアリン
グホイール用エアバッグ装置と同時に入力させて、作動
されることとなる。本体部４１ａの収納部２３から突出
している側の端面には、エアバッグ作動回路に接続され
るリード線４４を接続させたコネクタ４３が、配設され
ている。

【００４０】エアバッグ４６は、可撓性を有したポリエ
ステルやポリアミド等の織布から形成されて、図４・７
・８に示すように、展開膨張完了時の形状を略長方形板
状として、構成されている。実施形態の場合、エアバッ
グ４６は、それぞれ略長方形形状のコラムカバー１０側
の壁部４７と運転者ＭＤ側の壁部４８との二枚の織布か
ら構成されて、壁部４７・４８の周縁相互を縫合して形
成されている。

【００４１】コラムカバー側壁部４７の下部側には、二
つの取付孔４７ａ・４７ｂが形成されている。取付孔４
７ａは、インフレーター４１の本体部４１ａを挿通可能
に、本体部４１ａの外径寸法と略等しい内径寸法として
構成され、取付孔４７ｂは、本体部４１ａの外径寸法よ
り内径寸法を小さくして、雄ねじ部４１ｃを挿通可能に
構成されている。そして、エアバッグ４６は、取付孔４
７ａにインフレーター本体部４１ａが挿入され、取付孔
４７ｂに雄ねじ部４１ｃが挿入されて、取付孔４７ａ・
４７ｂの内周面をインフレーター４１の本体部４１ａや
雄ねじ部４１ｃに支持させて、収納部２３に収納された
インフレーター４１を利用して、ニーパネル１６に取り
付けられている。

【００４２】また、運転者側壁部４８は、インフレータ
ー４１の配置位置における車両後方側の位置に一致する
下部中央部位４８ｂを含んで、エアバッグ４６の左右方
向の中央付近における中央部位４８ａと、平らに展開し
た状態のエアバッグ４６における左右の両縁４６ａ・４
６ｂより中央側で、かつ、中央部位４８ａに連なる中央
部位４８ａ近傍の左右の連接部位４８ｃ・４８ｃと、を
具備して構成されている。

【００４３】そして、実施形態のエアバッグ４６では、
後述するテザー５３の配置位置で上下に分割されるよう
に、インフレーター４１を収納した側の下膨張部５０
と、下膨張部５０の上方側に延びた上膨張部５１と、を
備えて構成されている。下膨張部５０は、膨張用ガスＧ
の上流側の部位として、ニーパネル収納部２３の開口２
３ａから車両後方側へ突出して、開口２３ａ周縁のエア
バッグカバー３０における一般部３１の車両後方側の面
で、かつ、運転者ＭＤの膝Ｋ（ＫＬ・ＫＲ）の前方側を
覆い可能としている。また、上膨張部５１は、膨張用ガ
スＧの下流側の部位として、下膨張部５０に連通すると
ともに、下膨張部５０から、コラムカバー１０の下面１
０ａに沿うように、上方へ突出し、開口２３ａの周縁の
エアバッグカバー３０における一般部３１の車両後方側
の面から、少なくともコラムカバー下面１０ａ側の上端
１０ｂ付近までを、覆い可能としている。なお、実施形
態の場合、展開膨張時の下膨張部５０は、余裕を持って
運転者ＭＤの両膝ＫＬ・ＫＲを保護できるように、開口
２３ａより左右方向の幅寸法が大きくなるように、設定
されている。

【００４４】また、エアバッグ４６内には、図７・８に
示すように、コラムカバー側・運転者側壁部４７・４８
相互を連結して、展開膨張時における下膨張部５０と上
膨張部５１との厚さ寸法を一定として、運転者ＭＤの膝
Ｋとコラムカバー下面１０ａとの間にエアバッグ４６を
円滑に侵入させるための厚さ規制手段としてのテザー５
２・５３が、配設されている。テザー５２・５３は、エ
アバッグ４６の壁部４７・４８と同様に、可撓性を有し
た布材から形成されて、壁部４７・４８に縫着されてお
り、実施形態の場合、インフレーター４１の配置部位に
おける上方側において、車両左右方向と略平行に並設さ
れており、それぞれの左右の両端を、エアバッグ４６の
左右の両端４６ａ・４６ｂから離して、配設されてい
る。また、テザー５３は、厚さ規制手段として配置され
ると同時に、インフレーター４１から吐出された膨張用
ガスＧを、エアバッグ４６における左右両縁４６ａ・４
６ｂ側に向かわせつつ、膨張用ガスＧを上膨張部５１へ
案内するガス流れ案内材としての役割も果たしている。

【００４５】即ち、車両左右方向に配設されるテザー５
３が、インフレーター４１の上方側を塞いで、テザー５
３の左端５３ａとエアバッグ左縁４６ａとの間と、テザ
ー５３の右端５３ｂとエアバッグ右縁４６ｂとの間と、
にガス流通孔５４・５４を設けて、下流側部位としての
エアバッグ上膨張部５１に膨張用ガスＧが流される際
に、上流側部位としてのエアバッグ下膨張部５０内で、
インフレーター４１から吐出される膨張用ガスＧを左右
方向に向かいつつ上方へ流れるように、配設されてい
る。

【００４６】さらに、実施形態のエアバッグ４６では、
展開膨張の初期段階で、上膨張部５１が展開膨張を完了
させる前に、下膨張部５０が、扉部３９の開いた際の開
口４０におけるエアバッグカバー３０の左右の周縁を広
く覆えるように、折り畳まれている。実施形態の場合、
次のような縦折り工程と横折り工程とを経て、エアバッ
グ４６を折り畳んでいる。

【００４７】縦折り工程は、図９Ａ〜図９Ｄに示すよう
に、運転者側壁部４８をコラムカバー側壁部４７に当て
て平らに展開した状態で、左右両縁４６ａ・４６ｂを中
央部位４８ａ側に接近させるように縦折りして、収納部
２３内に収納可能な左右方向の幅寸法Ｂ１に折り畳む工
程であって、特に、エアバッグ４６の左右両縁側の折り
畳み部位５７・５７を、運転者側壁部４８の左右の連接
部位４８ｃ・４８ｃにおけるコラムカバー側壁部４７側
に、それぞれ、配置させるように、エアバッグ４６を縦
折りすることに特徴がある。縦折り工程におけるエアバ
ッグ４６の左右両縁側の折り畳み部位５７・５７は、蛇
腹折りや、左右両縁４６ａ・４６ｂをコラムカバー側壁
部４７側に巻くロール折り等により、折り畳むことが例
示できる。

【００４８】また、横折り工程は、縦折り工程を経た後
に行う工程であって、図９Ｄ・図９Ｅに示すように、縦
折り工程終了後のエアバッグ上縁４６ｃをインフレータ
ー４１の配置位置側に接近させるように横折りして折り
畳み部位５８を形成し、収納部２３内に収納可能な上下
方向の厚さ寸法に折り畳む工程である。

【００４９】次に、エアバッグ装置Ｓの車両への搭載に
ついて説明すると、まず、エアバッグ４６を折り畳む。
エアバッグ４６の折り畳みは、実施形態の場合、既述し
た図９Ａ〜９Ｅに示すように、縦折り工程と横折り工程
との二工程で行う。

【００５０】そして、縦折り工程では、図９Ａに示すよ
うに、運転者側壁部４８をコラムカバー側壁部４７に当
てて平らに展開した状態から、図９Ｂに示すように、エ
アバッグ４６の左右両縁４６ａ・４６ｂを運転者側壁部
４８の中央部位４８ａに接近させるように、左右両縁４
６ａ・４６ｂを、それぞれ、コラムカバー側壁部４７側
に向かって折り畳む。さらに、図９Ｃに示すように、エ
アバッグ４６における折り畳んだ後の左右両縁５５・５
６を運転者側壁部４８の中央部位４８ａに接近させるよ
うに、両縁５５・５６を、それぞれ、コラムカバー側壁
部４７側に向かって折り畳んで、折り畳み部位５７・５
７を形成する。次いで、図９Ｄに示すように、収納部２
３の左右方向の収納幅寸法に対応させるために、折り畳
み部位５７・５７を、運転者側壁部４８の左右の連接部
位４８ｃ・４８cにおけるコラムカバー側壁部４７側に
それぞれ配置された状態で、運転者側壁部４８の中央部
位４８ａにおける外表面上（車両後方側上・運転者側
上）に載せるように折り畳んで、縦折り工程を完了す
る。

【００５１】縦折り工程後の横折り工程では、図９Ｄ・
図９Ｅに示すように、縦折り後のエアバッグ４６を、上
縁４６ｃからコラムカバー側壁部４７側に向かってロー
ル巻するように折り畳んで、折り畳み部位５８を形成
し、収納部２３の上下方向の収納厚さ寸法に対応させ
て、横折り工程を完了し、エアバッグ４６の折り畳み作
業を完了させる。

【００５２】そして、エアバッグ４６の折り畳み後、折
り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピングフィル
ムにより、エアバッグ４６をくるんで、取付孔２７・４
７ａ相互と取付孔２８・４７ｂ相互とをそれぞれ一致さ
せるように、エアバッグ４６を収納部２３内に収納させ
る。なお、取付孔４７ａ・４７ｂの部位のラッピングフ
ィルムは、破断させておく。

【００５３】その後、雄ねじ部４１ｃを、取付孔２７・
４７ａ側から、収納部２３内に収納させたエアバッグ４
６内に挿入させ、さらに、取付孔４７ｂ・２８から突出
させて、突出した雄ねじ部４１ｃにナット４２を締め付
け、本体部４１ａにおける雄ねじ部４１ｃ側の端面を、
エアバッグ４６の取付孔４７ａ周縁を介在させて、収納
部２３の内周面に圧接させれば、インフレーター４１と
エアバッグ４６とを収納部２３に取り付けることができ
る。

【００５４】そして、ニーパネル１６にエアバッグカバ
ー３０を取り付ける。この取り付けは、図１０・１１に
示すように、まず、ニーパネル１６の車両後方側から、
各貫通孔１９に対して、対応する取付片３３を挿入させ
るとともに、各取付孔２０に対して、対応する取付脚部
３２の丸棒状の頭部３２ａを挿入させる。

【００５５】この時、各取付片３３は、図１０・１１の
二点鎖線に示すように、フック２５の係止鉤部２５ａに
おける車両後方側の湾曲したガイド面２５ｂに干渉し
て、収納部２３から離れるように弾性変形し、係止孔３
３ａが係止鉤部２５ａの位置に配置されたならば、復元
して、係止孔３３内に係止鉤部２５ａが挿入される。す
なわち、各取付片３３は、単に、貫通孔１９に貫通させ
るだけで、自動的に、係止孔３３の周縁が係止鉤部２５
ａに係止されることとなる。

【００５６】また、各取付孔２０から突出した取付脚部
３２の頭部３２ａは、係止脚部３２の基部３２ｂを各取
付孔２０の周縁に当設させた状態で、加熱して拡径させ
る熱カシメにより、ニーパネル本体部１７の車両前方側
の面における取付孔２０の周縁に係止させる。その結
果、エアバッグカバー３０をニーパネル１６に取り付け
ることができて、エアバッグ組付体ＳＡを形成すること
ができる。

【００５７】このようなエアバッグ組付体ＳＡは、ニー
パネル本体部１７の各連結片部２１を、ボディ１側のブ
ラケット３・４にボルト２９止めして連結させれば、車
両に膝保護用エアバッグ装置Ｓを搭載することができ
る。

【００５８】なお、エアバッグ装置Ｓの車両搭載後に
は、リード線４４をエアバッグ作動回路に結線するとと
もに、インパネ１２のアッパパネル１２ａやロアパネル
１２ｂ、さらには、アンダーカバー１４（図１・２参
照）を車両に搭載することとなる。

【００５９】車両へのエアバッグ装置Ｓの搭載後、イン
フレーター４１に所定の電気信号が入力されれば、ガス
吐出口４１ｂから膨張用ガスＧが吐出されて、エアバッ
グ４６は、膨張して、図示しないラッピングフィルムを
破断するとともにエアバッグカバー３０の扉部３９を押
し、破断予定部３５を破断させて、ヒンジ部３７を回転
中心として扉部３９を下開きで開かせ、その結果、収納
部２３の開口２３ａから、扉部３９が開いて形成された
エアバッグカバー３０の開口４０を経て、車両後方側へ
突出し、さらに、横折りと縦折りとを解消しつつ、コラ
ムカバー下面１０ａに沿うように、上方に向かって大き
く展開膨張することとなる（図１２のＡ・Ｂ・図１３参
照）。

【００６０】このエアバッグ４６の展開膨張時、エアバ
ッグカバー３０は、一般部３１における収納部開口２３
ａの周縁近傍の複数箇所に配設させた取付片３３を、ニ
ーパネル１６の貫通孔１９を貫通させて収納部２３に取
り付けているため、収納部開口２３ａの周縁近傍におけ
る一般部３１の破断予定部３５やヒンジ部３７の部位
が、収納部２３に対して移動し難く、エアバッグ４６の
押圧力が的確に破断予定部３５に作用して、破断予定部
３５が円滑に破断する。また、開き時の回転中心となる
ヒンジ部３７も、収納部２３に対して移動し難く、扉部
３９の開き動作を安定させることができる。その結果、
エアバッグカバー３０を熱可塑性エラストマー等の合成
樹脂から形成しても、エアバッグ４６に押された扉部３
９は、円滑に、開くこととなる。

【００６１】したがって、実施形態の膝保護用エアバッ
グ装置Ｓでは、一体化させた扉部３９を有するエアバッ
グカバー３０を、着座した乗員ＭＤの膝Ｋの前方側にお
ける広い面積に配置されるニーパネル１６に対して、取
り付けても、エアバッグ４６に押された扉部３９を、円
滑に開かせることができる。

【００６２】なお、破断予定部３５の円滑な破断と扉部
３９の円滑な開き動作とを確保するためには、開口２３
ａの周縁において、少なくとも、開く扉部３９のヒンジ
部３７から離れた先端３９ａ側の破断予定部３５の近傍
と、ヒンジ部３７の近傍とに、ニーパネル本体部１７を
貫通して収納部２３に取り付けられる取付片３３を配設
させればよい。

【００６３】但し、実施形態のように、収納部２３にお
ける略長方形状の開口２３ａの周縁全周に、取付部３３
を配設させれば、一層、円滑な破断予定部３５の破断と
安定した扉部３９の開き動作とを確保することができ
る。

【００６４】また、実施形態の場合には、一枚扉の扉部
３９を開かせて、その開口４０からエアバッグ４６を突
出させる場合を示したが、観音扉のような両開きタイプ
の二枚の扉部により、収納部２３の開口２３ａを覆うよ
うに構成してもよい。この場合、破断予定部は、車両後
方側から見て、「Ｈ」字形状若しくは「エ」字形状に配
設させることとなる。これらの場合には、ヒンジ部は、
破断予定部が「Ｈ」字形状に形成されれば、「Ｈ」字の
左右両側の縦棒部位の端末相互を結ぶように、配設さ
せ、破断予定部が「エ」字状に形成されれば、「エ」字
の上下両側の横棒部位の端末相互を結ぶように、配設さ
せて、構成することとなる。そして、これらの場合で
は、少なくともヒンジ部の近傍となる収納部の開口周縁
に、取付片を配設することが望ましい。

【００６５】さらに、略長方形形状に開口した開口２３
ａの周縁に配置させる取付片３３は、開口２３ａの開口
形状の一辺に配設させる場合、取付強度を確保できれ
ば、適宜、形状等を大きくして、一つ（壁部２４ａ・２
４ｂ側参照）としたり、あるいは、複数（開口２３ａ周
縁の上縁側や下縁側参照）としてもよい。

【００６６】そしてまた、実施形態のエアバッグカバー
３０の各取付片３３は、ニーパネル１６における収納部
開口２３ａの周縁の貫通孔１９に貫通させるだけであっ
て、ニーパネル１６の本体部１７は、外形形状が小さく
ならないことから、エアバッグ４６の非膨張状態で、乗
員ＭＤの両膝Ｋ（ＫＬ・ＫＲ）が干渉してきても、広い
面積で、左右両膝ＫＬ・ＫＲを受けることが可能とな
り、円滑に、衝撃エネルギー吸収体としてのブラケット
３・４を変形させることができる。勿論、この態様は、
ニーパネル１６の本体部１７が、エアバッグカバー３０
の一般部３１を介在させて、膨張を完了させたエアバッ
グ４６の車両前方側を支持できることにもなり、展開膨
張を完了させたエアバッグ４６は、ニーパネル本体部１
７によって、安定して支持されることとなる。

【００６７】さらに、実施形態の膝保護用エアバッグ装
置Ｓでは、エアバッグ４６、インフレーター４１、エア
バッグカバー３０、及び、ニーパネル１６、を予め一体
化してエアバッグ組付体ＳＡをすることができる。その
ため、エアバッグ組付体ＳＡを予め形成させておけば、
アセンブリー化した状態で、エアバッグ４６等を運搬・
保管等することができ、車両に取り付けるまでの各部材
の取扱性が容易となる。

【００６８】さらにまた、実施形態では、収納部２３の
各フック２５を、エアバッグカバーの各取付片３３の係
止孔３３ａに、挿入させ、各フック２５の係止鉤部２５
ａで取付片３３を係止すれば、取付片３３の収納部２３
への取付を完了させることができるため、エアバッグカ
バー３０のニーパネル１６への取付工数・コストを低減
させることができる。特に、実施形態では、各取付片３
３を、単に、貫通孔１９に貫通させるだけで、自動的に
各取付片３３が撓んで、係止孔３３の周縁が係止鉤部２
５ａに係止されることから、一層、取付工数を低減する
ことができる。ちなみに、この点を考慮しなければ、フ
ック２５を設けることなく、ボルト・ナットやリベット
等を利用して、各取付片３３を収納部２３に取り付けて
もよい。

【００６９】なお、実施形態では、展開膨張するエアバ
ッグ４６の初期段階では、テザー５３による左右方向の
膨張用ガスＧの流れや折り畳み工程によって、まず、図
１２のＡに示すように、エアバッグ４６の下膨張部５０
が左右方向に広がった状態で展開膨張し、その状態で、
図１２のＢに示すように、上膨張部５１が上方側に展開
膨張する。すなわち、エアバッグ４６は、展開膨張する
初期段階で、運転者ＭＤ側に突出することを極力抑え
て、運転者ＭＤの両膝ＫＬ・ＫＲの前方側を左右方向の
広い範囲で覆うことができ、両膝Ｋ（ＫＬ・ＫＲ）の前
方移動が素早くとも、迅速に保護することが可能とな
る。

【００７０】また、実施形態では、運転者ＭＤの膝Ｋを
保護するために、運転者ＭＤの車両前方側に配置される
エアバッグ装置Ｓを例に採り説明したが、図１４に示す
ように、助手席に着座した助手席搭乗者ＭＰの両膝Ｋ
（ＫＬ・ＫＲ）を保護するように、助手席に着座した乗
員ＭＰの車両前方側となる位置に、エアバッグ装置Ｓを
配置させてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態である膝保護用エアバッグ
装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図であ
る。

【図２】本発明の一実施形態である膝保護用エアバッグ
装置の車両前後方向の概略拡大縦断面図である。

【図３】図２のIII−III部位の断面図である。

【図４】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置の使用状
態を示す車両後方側から見た概略正面図である。

【図５】同実施形態で使用する板状部材としてのニーパ
ネルとエアバッグカバーとの分解正面側斜視図である。

【図６】同実施形態で使用する板状部材としてのニーパ
ネルとエアバッグカバーとの分解背面側斜視図である。

【図７】同実施形態で使用するエアバッグの正面図であ
る。

【図８】図７のVIII−VIII部位の概略断面図である。

【図９】同実施形態のエアバッグの折り畳みを示す概略
図である。

【図１０】同実施形態のエアバッグカバーを、板状部材
としてのニーパネルに取り付ける状態を示す図である。

【図１１】同実施形態のエアバッグカバーを、板状部材
としてのニーパネルに取り付ける状態を示す図であり、
図１０の後の状態を示す。

【図１２】同実施形態のエアバッグの展開膨張を説明す
る車両後方側から見た概略正面図である。

【図１３】同実施形態のエアバッグが展開膨張完了した
状態を示す車両前後方向に沿った状態の概略縦断面図で
ある。

【図１４】本発明の一実施形態である膝保護用エアバッ
グ装置を助手席の車両前方側に配置させた状態を示す車
両後方側から見た概略正面図である。

【符号の説明】

１６…（板状部材）ニーパネル、２３…収納部、２３ａ…開口、２５…フック、３０…エアバッグカバー、３５…破断予定部、３７…ヒンジ部、３９…扉部、４１…インフレーター、４６…エアバッグ、Ｍ…（ＭＤ…運転者、ＭＰ…助手席搭乗者）乗員、Ｓ…膝保護用エアバッグ装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者細川武司愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑１番地豊田合成株式会社内 (72)発明者田嶌博幸愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑１番地豊田合成株式会社内Ｆターム(参考） 3D054 AA02 AA08 BB09 BB10 BB18 BB23 DD15 DD28 FF12

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】着座した乗員の膝の前方側に配置された
板状部材に、折り畳まれた膝保護用のエアバッグ及び該
エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターを、
収納させるとともに、収納されたエアバッグを突出可能
に覆うエアバッグカバーを、取り付けて、構成される膝
保護用エアバッグ装置であって、前記板状部材に、車両後方側を開口させて、前記エアバ
ッグと前記インフレーターとを収納する有底の箱形状の
収納部を、設け、前記エアバッグカバーが、前記収納部の開口を覆うとともに、膨張時の前記エアバ
ッグに押されて、周縁の薄肉の破断予定部を破断させて
開く扉部と、前記扉部の周囲に配置され、開き時の前記扉部の回転中
心となるヒンジ部と、前記破断予定部及び前記ヒンジ部を間に介在させ、前記
扉部の周囲に配置されて、前記板状部材における前記収
納部の周縁の車両後方側を覆う一般部と、を備えて構成されるとともに、前記一般部における前記収納部の開口周縁の近傍の複数
箇所に、前記板状部材を貫通して、前記収納部に取り付
けられる取付片を、配設させて構成されていることを特
徴とする膝保護用エアバッグ装置。
【請求項２】前記エアバッグカバーの各取付片が、そ
れぞれ、係止孔を備えて構成され、前記収納部が、前記
係止孔に挿入させて前記各取付片を係止可能な複数のフ
ックを備えて構成されていることを特徴とする請求項１
に記載の膝保護用エアバッグ装置。