JP2003039224A - スローアウェイチップ - Google Patents

スローアウェイチップ

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JP2003039224A
JP2003039224A JP2001222801A JP2001222801A JP2003039224A JP 2003039224 A JP2003039224 A JP 2003039224A JP 2001222801 A JP2001222801 A JP 2001222801A JP 2001222801 A JP2001222801 A JP 2001222801A JP 2003039224 A JP2003039224 A JP 2003039224A
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JP
Japan
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cutting edge
throw
groove
tip
cutting
Prior art date
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JP2001222801A
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Inventor
Nobukazu Horiike
伸和 堀池
Jun Kitajima
純 北嶋
Koichi Ikenaga
幸一 池永
Hiroshi Shimomura
博 下村
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • B23C5/1027Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts
    • B23C5/1045Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts having a cutting insert, the cutting edge of which subtends substantially 90 degrees
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/16Milling-cutters characterised by physical features other than shape
    • B23C5/20Milling-cutters characterised by physical features other than shape with removable cutter bits or teeth or cutting inserts
    • B23C5/22Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts
    • B23C5/2204Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts with cutting inserts clamped against the walls of the recess in the cutter body by a clamping member acting upon the wall of a hole in the insert
    • B23C5/2208Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts with cutting inserts clamped against the walls of the recess in the cutter body by a clamping member acting upon the wall of a hole in the insert for plate-like cutting inserts 
    • B23C5/2213Securing arrangements for bits or teeth or cutting inserts with cutting inserts clamped against the walls of the recess in the cutter body by a clamping member acting upon the wall of a hole in the insert for plate-like cutting inserts  having a special shape
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/12Side or flank surfaces
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    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
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    • B23C2200/165Supporting or bottom surfaces with one or more grooves
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    • B23CMILLING
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    • B23C2200/20Top or side views of the cutting edge
    • B23C2200/206Cutting edges having a wave-form

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削抵抗を増加させることなく、切屑を安定
して分断する。 【解決手段】 上面12の長手方向に両端側部分に切刃
17のコーナー部17A,17B側に向かうにしたがい
下面11側に近づく傾斜面12A,12Aを形成する。
傾斜面12A,12Aを除く上面12において、中央部
の平坦面12Bを除いた切刃17付近に、複数の溝部1
4と山部15とが交互に配列されたセレーション16を
形成する。セレーション16の溝部14と山部15と
が、それぞれ切刃17に対して直交するように延び、切
刃17の任意の位置でこの切刃17に直交して交差す
る。セレーション16の溝部14と山部15とを曲面に
よって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイ式
ボールエンドミル等に装着されるスローアウェイチップ
(以下、チップと称する。)に関する。
【0002】
【従来の技術】スローアウェイ式ボールエンドミルは、
例えば、略円柱状の工具本体の先端部に工具回転軸線を
挟むようにして互いに反対側に、一対のチップポケット
が形成され、これらのチップポケットの工具回転方向前
方側を向く壁面に形成されたチップ取付座にそれぞれチ
ップがクランプねじによって着脱自在に装着されてい
る。
【0003】このチップ取付座に装着されたチップは、
それぞれ略1/4円弧状の切刃を工具本体外周側に突出
させていて、その切刃の回転軌跡が、1つの略球面状を
なすように配置される。このようなスローアウェイ式ボ
ールエンドミルは、通常、その切刃の全長を用いて切削
が行われるが、切刃にニックと呼ばれる切り欠きを設け
ることにより、切刃で生成される切屑を幅方向に分断さ
せて、切屑排出性を良好に保つことが狙われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成のスローアウェイ式ボールエンドミルを用い
て、工具回転軸線に対する傾斜角の異なるさまざまなワ
ークを切削加工するような場合、すなわち、さまざまな
切削方向に切削加工するような場合には、その切削に切
刃の全長ではなく切刃の一部分のみが使用されることが
あり、このような場合、切削に供されない切刃に形成さ
れたニックは、全くその働きをなさなくなってしまう。
また、切刃に形成された従来のニックにおいては、切削
の際の切削抵抗が増加してしまい、切れ味が落ちてしま
うという問題があった。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、切削抵抗を増加させることなく、切屑を安定して分
断できるスローアウェイチップを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決して、
このような目的を達成するために、本発明は、着座面と
される下面に対向する上面の辺稜部に略円弧状の切刃が
形成されてなり、工具本体に装着されたときに、該切刃
の回転軌跡が略球面の一部をなすようにしたスローアウ
ェイチップであって、前記上面に、複数の溝部と山部と
が交互に配列されたセレーションが形成されていて、こ
れら溝部と山部とがそれぞれ前記切刃に直交する方向に
延びて該切刃に交差することにより、該切刃が波形状を
なすことを特徴とする。このような構成とすると、上面
の辺稜部に形成された波形状をなす切刃によって、切屑
を細かく分断することができる。しかも、溝部と山部が
切刃に対して直交するように延びてこの切刃に交差する
ことで波形を形成したから、切刃のほぼ全長に亘って同
一形状の波形を維持することが可能となり、さまざまな
切削方向に切削加工する際に、上面の辺稜部のいかなる
位置に形成された切刃が切削に供される場合であって
も、この切削に供される切刃が適切な波形状を呈するこ
とになって、安定した切屑の分断効果を良好に維持でき
る。また、波形状をなす切刃をセレーションの溝部と山
部によって構成していることから、溝部が下面と平行に
なるように形成することで、ニックのように切削抵抗が
増加してしまうこともない。
【0007】また、本発明は、前記溝部と山部とが曲面
によって構成されていることを特徴とする。このような
構成とすると、チップの上面の辺稜部に形成された切刃
も曲線によって構成された波形状をなすので、切刃の強
度を確保できることとなる。
【0008】また、本発明は、前記溝部と山部とが、前
記切刃から離間するにしたがい前記下面に近づく、ある
いは、離れるように傾斜していることを特徴とする。こ
のような構成とすると、上面の辺稜部に形成される切刃
に対し、切削状況に応じて、ポジ、あるいは、ネガのす
くい角を適宜設定して与えることができる。
【0009】また、本発明は、前記切刃を、前記溝部と
山部とが延びる方向に沿って対向して見たとき、前記切
刃上における前記溝部の底と前記山部の頂点との該スロ
ーアウェイチップの厚み方向の距離が、0.3mm〜
1.2mmの範囲に設定されていることを特徴とする。
ここで、溝部の底と山部の頂点との距離が小さすぎる
と、上面の辺綾部に形成される切刃がほぼ直線状をな
し、波形状の切刃で切屑を分断することができないおそ
れがあり、一方、溝部の底と山部の頂点との距離が大き
すぎても、上面の辺綾部に形成される切刃が非常に高低
差の大きい波形状となってしまって切刃強度の低下を招
いてしまう。それゆえ、本発明では、切刃上における溝
部の底と山部の頂点との距離を、0.3mm〜1.2m
mの範囲に設定したことにより、切刃強度の低下を生じ
させることなく、安定して切屑を分断することができ
る。
【0010】また、本発明は、前記切刃を、前記溝部と
山部とが延びる方向に沿って対向して見たとき、前記切
刃上における前記山部の頂点同士の間の距離が、2.0
mm〜10.0mmの範囲に設定されていることを特徴
とする。ここで、山部の頂点同士の間の距離が小さすぎ
ると、上面の辺綾部に形成される切刃が非常に細かい波
形状を呈し、一方、山部の頂点同士の間の距離が大きす
ぎても、上面の辺綾部に形成される切刃が非常に緩やか
な波形状を呈することとなるので、切屑を分断できない
おそれが生じてしまう。それゆえ、本発明では、切刃上
における山部の頂点同士の間の距離を、2.0mm〜1
0.0mmの範囲に設定したことにより、安定して切屑
を分断することが可能となる。
【0011】また、本発明は、前記切刃を、前記溝部と
山部とが延びる方向に沿って対向して見たとき、前記切
刃上における前記溝部と山部とが、2.0mm〜10.
0mmの範囲の曲率半径に設定された曲線状に形成され
ていることを特徴とする。ここで、切刃上において、曲
線状に形成された溝部と山部の曲率半径が小さすぎる
と、溝部と山部が鋭くなりすぎ、切刃も同様の波形状を
呈してしまって、切刃強度を確保できなくなるおそれが
生じ、一方、切刃上において、曲線状に形成された溝部
と山部の曲率半径が大きすぎると、溝部と山部が非常に
緩やかな曲線状に形成されて、切刃の波形も非常に緩や
かな形状となってしまうので、切屑を分断する効果を得
られにくい。それゆえ、本発明では、切刃上における溝
部と山部とを、2.0mm〜10.0mmの曲率半径の
曲線状に形成したことにより、切刃強度を確保しつつ
も、切屑を分断する効果を良好に保つことができる。
【0012】また、本発明は、前記切刃を、前記溝部と
山部とが延びる方向に沿って対向して見たとき、前記切
刃上における前記山部とその工具本体先端側に隣接する
前記溝部との交差部分における接線が前記下面に対して
なす傾斜角の絶対値と、前記切刃上における前記山部と
その工具本体後端側に隣接する前記溝部との交差部分に
おける接線が前記下面に対してなす傾斜角の絶対値と
が、互いに異なっていることを特徴とする。このような
構成とすると、上面の辺稜部に形成される波形状の切刃
を所望の形状に設計することが可能となり、切削状況に
応じてさまざま特性を有する切刃を得ることが可能とな
る。とくに、このとき、前記切刃上における前記山部と
その工具本体先端側に隣接する前記溝部との交差部分に
おける接線が前記下面に対してなす傾斜角の絶対値が、
前記切刃上における前記山部とその工具本体後端側に隣
接する前記溝部との交差部分における接線が前記下面に
対してなす傾斜角の絶対値よりも大きくなっているよう
にすれば、切刃における山部とその工具本体先端側に隣
接する溝部との間の部分、すなわち、チップが工具本体
に装着されたときにネガのアキシャルレーキを有する切
刃の長さを小さくするとともに、切刃における山部とそ
の工具本体後端側に隣接する溝部との間の部分、すなわ
ち、チップが工具本体に装着されたときにポジのアキシ
ャルレーキを有する切刃の長さを大きくできるので、切
刃の切れ味を良好に保つことが可能となる。
【0013】また、本発明では、前記溝部と前記山部と
の交差部分が平面によって構成されていることを特徴と
する。このような構成とすると、上面の辺稜部に形成さ
れる波形状の切刃を所望の形状に設計することが可能と
なり、切削状況に応じてさまざま特性を有する切刃を得
ることが可能となる。
【0014】また、本発明は、前記切刃の先端部分に連
なる前記上面が、該切刃の先端に向かうにしたがい漸次
前記下面に近づく傾斜面とされていて、この傾斜面を除
く前記上面に前記セレーションが形成されていることを
特徴とする。このような構成としたことにより、周速が
小さく、多大な切削負荷を受ける切刃の先端部分の刃先
角を大きくできるとともに、傾斜面によってチップの厚
みが薄くなった部分の上面にセレーションが形成されて
おらず、チップの剛性を低めてしまうことがない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態によるチ
ップを添付した図面を参照しながら説明する。図1は本
発明の第1実施形態によるチップの斜視図、図2は同チ
ップの上面図、図3は同チップのA方向矢視図、図4は
同チップのB方向矢視図、図5は同チップの切刃を平面
に展開して見たときの仮想の説明図である。
【0016】本第1実施形態によるチップ10は、例え
ば超硬合金等の硬質材料から形成されて、図1乃至図4
に示すように、略木の葉形板状を呈しており、工具本体
に装着される際の着座面をなす下面11に対向してすく
い面とされる上面12が設けられ、逃げ面とされる側面
13は下面11から上面12に向けて漸次外側に傾斜し
て設けられていて、ポジチップとされている。なお、こ
の逃げ面とされる側面13は、チップ10の上面12側
に位置する第一逃げ面13Aと、チップ10の下面11
側に位置して、第一逃げ面13Aよりも傾斜の大きい第
二逃げ面13Bとによって構成されている。
【0017】チップ10には、上面12の中央部から下
面11を貫通してクランプねじ止め用の挿通孔19が形
成されており、下面11には、その長手方向に交差して
挿通孔19の前後に例えば2つのキー溝18,18が形
成されている。チップ10の上面12の辺稜部には、図
1及び図2に示すように一対の略1/4円弧状の切刃1
7,17が、挿通孔19を挟んで互いに反対側に位置す
るように形成されている。これらの切刃17,17は平
面視においてチップ10の中心に対して点対称となるよ
うに形成されていて、一つのチップで2回の使い回しが
できるように図られている。
【0018】また、上面12のその長手方向の両端側部
分には、一方の切刃17の先端のコーナー部17A、後
端のコーナー部17B側のそれぞれに向かうにしたがい
チップ10の下面11に近づくように傾斜した2つの傾
斜面12A,12Aが形成されている。上面12に傾斜
面12A,12Aが形成されていることにより、一方の
切刃17において、その先端のコーナー部17A側に、
コーナー部17Aから離れるにしたがい下面11との距
離が増大するように傾斜した円弧状の第一傾斜切刃17
Cが形成されるとともに、後端のコーナー部17B側
に、コーナー部17Bから離れるにしたがい下面11と
の距離が増大するように傾斜した第二傾斜切刃17Dが
形成されている。また、他方の切刃17にも、円弧状の
第一傾斜切刃17Cと第二傾斜切刃17Dとが形成され
ていて、一方の切刃17と同様の構成とされている。
【0019】そして、上記傾斜面12A,12Aを除く
上面12において、この上面12の中央部の挿通孔19
の周囲は、下面11と平行な平坦面12Bとされるとと
もに、平坦面12Bの周囲、すなわち、上面12の辺稜
部に形成された切刃17付近には、複数の溝部14と山
部15とが交互に配列されたセレーション16が形成さ
れており、これら複数の溝部14と山部15は、略等間
隔に配置され、かつ、下面11と平行になるように形成
されている。また、このセレーション16を構成する複
数の溝部14と山部15は、それぞれ滑らかな曲面によ
って構成されて互いに滑らかに接続されており、さら
に、このセレーション16の複数の溝部14と山部15
が、それぞれ上面12の辺稜部に形成された略円弧状の
切刃17に対して、直交する方向に延びて、この切刃1
7の任意の位置で直交して交差しており、切刃17の略
全長(第一傾斜切刃17C,第二傾斜切刃17Dを除く
切刃17)が、側面視において、図3及び図4に示すよ
うに、滑らかな曲線によって構成された波形状を呈して
いる。
【0020】ここで、セレーション16の溝部14及び
山部15によって波形状を呈する切刃17の形状を詳し
く説明すると、図5に示すように、切刃17を、溝部1
4と山部15とが延びる方向に沿って側面13に対向し
て見たとき、すなわち、略円弧状をなす切刃17を、一
つの平面に展開して見たときの仮想の説明図において、
切刃17上における山部15が下面11から上面12側
(図5における上方)に向かって凸となる曲率半径aの
曲線状に形成されているとともに、切刃17上における
溝部14が上面12から下面11側(図5における下
方)に向かって凹となる曲率半径bの曲線状に形成され
ており、これら曲線状をなす溝部14と山部15とが滑
らかに接続されて波形状の切刃17が構成されている。
そして、山部15の曲率半径aが、2.0mm〜10.
0mmの範囲に設定され、かつ、溝部14の曲率半径b
が、2.0mm〜10.0mmの範囲に設定されてい
て、しかも、これら曲率半径a,bとの関係が、a>b
となっている。
【0021】また、切刃17上において、山部15の頂
点15Aと、溝部14の底14Aとの、チップ10の厚
み方向、すなわち、下面11に直交する方向での距離h
が、0.3mm〜1.2mmの範囲に設定されている。
さらに、切刃17上において、隣接する山部15の頂点
15A同士の距離p、すなわち、山部15間のピッチ
が、2.0mm〜10.0mmの範囲に設定されてい
る。なお、切刃17上における溝部14の底14A同士
の距離も、山部15の頂点15A同士の距離pと同一と
なる。
【0022】また、さらに、一方の切刃17上におい
て、山部15とその一方の切刃17の先端のコーナー部
17A側(図5における左側、チップ10が工具本体2
0に装着されたときの工具本体先端側)に隣接する溝部
14との交差部分X1における接線S1が、下面11に
対してなす傾斜角α(一方の切刃17の先端のコーナー
部17A側に向かうにしたがい下面11から離れていく
ように傾斜する方向を正とすると、α<0゜)の絶対値
と、山部15とその一方の切刃17の後端のコーナー部
17B側(図5における右側、チップ10が工具本体2
0に装着されたときの工具本体後端側)に隣接する溝部
14との交差部分X2における接線S2が、下面11に
対してなす傾斜角β(β>0゜)の絶対値が同一(α=
−β)となっている。なお、他方の切刃17も一方の切
刃17と同様の形状をなすことになる。それゆえ、図5
においては、切刃17上における山部15がその頂点1
5Aを境にして両側が対称に形成されるとともに、切刃
17上における溝部14もその底14Aを境にして両側
が対称に形成されることになる。
【0023】本第1実施形態によるチップ10は上述の
ような構成を備えており、次に、このチップ10を複数
枚、例えば2枚装着した2枚刃のスローアウェイ式ボー
ルエンドミルについて図6及び図7により説明する。図
6(a)は本第1実施形態のチップが装着されたスロー
アウェイ式エンドミルの平面図、(b)は同エンドミル
の先端面図、図7は同エンドミルの側面図である。
【0024】本第1実施形態によるスローアウェイ式ボ
ールエンドミルは、工具回転軸線O回りに回転される略
円柱状の工具本体20の先端部21が略半球状をなして
おり、この先端部21に工具回転軸線Oを挟むようにし
て互いに反対側に、工具回転軸線O方向から見て図6
(b)に示すように直角に切り欠かれるようにして一対
のチップポケット22A,22Bが形成され、これらの
チップポケット22A,22Bの工具回転方向T前方側
を向く壁面には、それぞれの工具本体先端側にチップ取
付座23,23が形成されている。
【0025】チップポケット22A,22Bの工具本体
先端側に設けられたチップ取付座23,23はチップポ
ケット22A,22Bの壁面から工具回転方向T後方側
に一段後退して先端部21の外周面に交差し、それぞれ
2つのキー23C,23Cが形成された平面状の底面2
3Aと、この底面23Aから屹立する壁面23Bとから
構成される。また、このチップ取付座23,23の底面
23A,23Aは、図7に示すように工具本体後端側に
向かうにしたがい工具回転方向T後方側に傾斜するよう
に形成されている。
【0026】ここで、本第1実施形態によるチップ10
は、一方のチップポケット22Aの工具本体先端側のチ
ップ取付座23において、上面12を工具回転方向T前
方側に向けて、他方の切刃17に連なる側面13を壁面
23Bに当接させ、さらに一方の切刃17の先端のコー
ナー部17Aを工具回転軸線O上に位置させて、そこか
ら一方の切刃17が工具本体後端外周側に延びるように
配置されるとともに、チップ10の一方の切刃17の工
具回転軸線O回りの回転軌跡が略半球状になるようにク
ランプねじ24により装着されている。また、チップ取
付座23の底面23Aに形成されたキー23C,23C
がチップ10のキー溝18,18に係合しており、チッ
プ10のズレが防止されている。
【0027】このとき、チップ10の上面12の一方の
切刃17付近に形成されたセレーション16の溝部14
と山部15は、この一方の切刃17がなす回転軌跡の略
半球の中心から放射状に延びる方向にそれぞれ配置され
て、チップ10が装着されている。また、切刃17の第
一傾斜切刃17Cは、そのアキシャルレーキ角が負角の
ネガに設定される。さらに、切刃17上において、山部
15とその工具本体先端側に隣接する溝部14との間の
部分が、アキシャルレーキをネガに設定され、山部15
とその工具本体後端側に隣接する溝部14との間の部分
が、アキシャルレーキをポジに設定されることになる。
すなわち、波形状を呈する切刃17は、工具本体先端側
から後端側に向けて、順次、ネガとポジとが繰り返され
るアキシャルレーキを有するように形成されていること
になる。
【0028】また、他方のチップポケット22Bの工具
本体先端側のチップ取付座23に装着されるチップ30
は本第1実施形態によるチップ10と略同形状でわずか
に小さく形成されたものであり、図6に示すように、こ
のチップ30の切刃37の先端のコーナー部37Aが本
第1実施形態によるチップ10の切刃17の先端のコー
ナー部17Aよりもわずかに工具本体外周側に位置させ
られ、そこから切刃37が工具本体後端外周側に延びて
おり、チップ30の切刃37の工具回転軸線O回りの回
転軌跡が、本第1実施形態によるチップ10の切刃17
の回転軌跡に重なるように配置されている。
【0029】このとき、チップ10の切刃17がなす各
溝部14の工具回転軸線O回りの回転軌跡が通過する位
置と、チップ30の切刃37がなす各山部15の工具回
転軸線O回りの回転軌跡が通過する位置とが同一とな
り、かつ、チップ10の切刃17がなす各山部15の工
具回転軸線O回りの回転軌跡が通過する位置と、チップ
30の切刃37がなす各溝部14の工具回転軸線O回り
の回転軌跡が通過する位置とが同一となっている。ここ
で、チップ10,30に関して、その側面13が上面1
2から下面11側に向かうにしたがい漸次内側に傾斜す
るポジチップであるために、上面12に対向する方向か
ら切刃17を見ると、切刃17が緩やかな波形状を呈す
ることになってしまうが、上記のようにチップ10,3
0が装着されているため、チップ10の緩やかな波形状
を呈する切刃17の溝部14と山部15によって切削さ
れて、同じく溝部と山部とからなる緩やかな波形状の加
工面が形成されるワークに対し、このチップ10に続い
て、チップ30の切刃37で切削すると、ワークの加工
面における山部が、チップ30の切刃37の山部15に
よって切削されることになり、ワークの加工面の面粗さ
を低下させてしまうことがなくなる。
【0030】以上、説明したような構成を有する本第1
実施形態によるチップ10によれば、上面12に複数の
溝部14と山部15とから構成されたセレーション16
が形成されて、波形状の切刃17を有することから、こ
の波形状の切刃17によって、切屑を細かく分断するこ
とができる。しかも、溝部14と山部15が切刃17に
対して直交する方向に延びて、この切刃17に任意の位
置で直交して交差することで切刃17の波形を形成した
から、切刃17のほぼ全長に亘って同一形状の波形を維
持することが可能となり、さまざまな切削方向に切削加
工するような場合に、上面12の辺稜部に形成された切
刃17のいかなる一部分が切削に供される場合であって
も、この切削に供される切刃17が適切な波形状を呈す
ることになって、安定して切屑を分断する効果を維持し
続けることができ、切屑排出性を良好に保つことができ
る。
【0031】また、セレーション16の溝部14は下面
11と平行に形成されていることから、ニックのよう
に、切削抵抗が増加してしまうこともない。加えて、切
刃17の溝部14と山部15とで、ワークへ食い付く際
のタイミングがずれることによっても切削抵抗の低減を
図ることが可能である。
【0032】また、セレーション16の溝部14と山部
15とが曲面によって構成されていることから、上面1
2の辺稜部に形成された切刃17も曲線によって構成さ
れた波形状をなすことになり、切刃17の強度を確保で
きることとなる。
【0033】さらに、切刃17を溝部14と山部15と
が延びる方向に沿って対向して見たとき、切刃17上に
おける溝部14の底14Aと山部15の頂点15Aとの
チップ10の厚み方向の距離hが小さすぎると、これら
溝部14と山部15とによって波形状に構成される切刃
17がほぼ直線状をなすこととなって、この切刃17で
切屑を分断することができないおそれがあり、一方、距
離hが大きすぎても、切刃17が非常に高低差の大きい
波形状となってしまって切刃強度の低下を招いてしまう
ことになる。それゆえ、本第1実施形態では、距離h
を、0.3mm〜1.2mmと適切な範囲に設定したこ
とにより、切刃強度を確保しつつ、安定して切屑を分断
することのできる切刃17を得ることができる。
【0034】また、同じく切刃17を溝部14と山部1
5とが延びる方向に沿って対向して見たとき、切刃17
上における隣接する山部15の頂点15A同士の間の距
離pが小さすぎると、切刃17が非常に細かい波形状を
呈してしまい、一方、距離pが大きすぎても、切刃17
が非常に緩やかな波形状を呈することとなって、切屑を
分断できないおそれが生じてしまうことになる。それゆ
え、本第1実施形態では、距離pを、2.0mm〜1
0.0mmと適切な範囲に設定したことにより、切刃1
7によって安定して切屑を分断することが可能となる。
【0035】また、さらに同じく切刃17を溝部14と
山部15とが延びる方向に沿って対向して見たとき、切
刃17上において曲線状をなす溝部14と山部15のそ
れぞれの曲率半径a,bが小さすぎると、溝部14と山
部15が鋭くなりすぎてしまい、これら溝部14と山部
15によって波形状に構成される切刃17も同様の形状
を呈することになって、切刃強度を確保できなくなるお
それが生じ、一方、曲率半径a,bが大きすぎても、切
刃17が非常に緩やかな波形状を呈することになるの
で、切屑を分断する効果を得られにくい。それゆえ、本
第1実施形態では、切刃17上における溝部14と山部
15とを、それぞれ2.0mm〜10.0mmの曲率半
径a,bの曲線状に形成したことにより、切刃強度を確
保しつつも、切屑を分断する効果を良好に保つことがで
きる。
【0036】また、上面12に傾斜面12A,12Aが
形成されていることから、切刃17の先端のコーナー部
17Aに位置する第一傾斜切刃17Cを有することにな
り、、周速が小さく、多大な切削負荷を受ける切刃17
の先端部分の刃先角を大きく確保できるとともに、傾斜
面12Aによってチップ10の厚みが薄くなった部分の
上面12にセレーション16が形成されず、チップ10
の剛性を高く保つことができる。ただし、本第1実施形
態においては、チップ10の上面12の長手方向の両端
側部分に、傾斜面12A,12Aが形成されているが、
チップ10の厚みが十分に大きく確保できる場合などに
は、この傾斜面12A,12Aは形成されていなくても
よい。
【0037】また、ここで、この本第1実施形態では、
切刃17を溝部14と山部とが延びる方向に沿って対向
して見たとき、切刃17上において、山部15とその工
具本体先端側に隣接する溝部14との交差部分X1にお
ける接線S1の傾斜角αの絶対値と、山部15とその工
具本体後端側に隣接する溝部14との交差部分X2にお
ける接線S2の傾斜角βの絶対値とが同一となっている
が、これら傾斜角α,βが、互いに異なっていてもよ
い。例えば、図8に示す第1変形例のように、切刃17
上において、山部15とその工具本体先端側(図8にお
ける左側)に隣接する溝部14との交差部分X1におけ
る接線S1の下面11に対する傾斜角αの絶対値が、山
部15とその工具本体後端側(図8における右側)に隣
接する溝部14との交差部分X2における接線S2の下
面11に対する傾斜角βの絶対値よりも大きくなるよう
にセレーション16を形成してもよい。
【0038】このような構成とすると、切刃17上にお
ける山部15とその工具本体先端側に隣接する溝部14
との間の部分、すなわち、チップ10が工具本体20に
装着されたときに、ネガのアキシャルレーキに設定され
る切刃17の長さが小さくなるとともに、切刃17上に
おける山部15とその工具本体後端側に隣接する溝部1
4との間の部分、すなわち、チップ10が工具本体20
に装着されたときに、ポジのアキシャルレーキに設定さ
れる切刃17の長さを大きく確保でき、これにより、波
形状をなす切刃17の切れ味を良好に保つことができ
る。
【0039】また、さらに、本第1実施形態のように、
セレーション16における溝部14と山部15とが、そ
れぞれ曲面によって形成されるとともに、これら曲面を
なす溝部14と山部15とが接続されて波形状をなす切
刃17が形成されるのではなく、溝部14と山部15と
の交差部分が平面によって構成され、溝部14と山部1
5とが延びる方向に直交する断面において、曲線状の溝
部14と、曲線状の山部15とが、直線部分を介して滑
らかに接続されるようにしてもよい。例えば、図9に示
す第2変形例のように、上記の第1変形例における切刃
17を、その溝部14と山部15とが直線部分16Aを
介して接続されるようにしてもよく、このような構成と
すると、想定される切削状況に応じて、最適な特性を有
する波形状の切刃17を得ることができる。なお、この
ような場合における接線S1,S2は、溝部14と山部
15とを接続する直線部分16Aと同一となる。
【0040】ここで、上述した第1実施形態のように、
セレーション16における溝部14と山部15とを、下
面11に対して平行に形成するのではなく、これら溝部
14と山部15とを、切刃17から離間するにしたがい
下面11に近づく方向、あるいは、離れる方向に傾斜す
るように形成してもよく、このような場合を本発明の第
2実施形態として説明する。なお、上述した第1実施形
態と同様の部分には同一の符号を用いてその説明を省略
する。図10は本第2実施形態によるチップの斜視図で
ある。
【0041】本第2実施形態によるチップ40は、上述
した第1実施形態と同様の構成をなすものであり、その
相違点は、セレーション16における溝部14と山部1
5とが下面11に対して傾斜している点である。すなわ
ち、図10に示すように、セレーション16を構成する
溝部14と山部15とが、切刃17から離間するにした
がい、下面11側に近づく方向に傾斜しており、その傾
斜角は、下面11に対して、+7゜に設定されて、切刃
17に対してポジのすくい角が与えられている。なお、
この傾斜角は、切刃17から離間するにしたがい下面1
1側に近づく方向を正とし、切刃17から離間するにし
たがい下面11から離れる方向を負とするようにした、
すなわち、切刃17にポジのすくい角が与えられる方向
を正とし、ネガのすくい角が与えられる方向を負とした
ものである。
【0042】このような本第2実施形態によるチップ4
0によれば、上述したような効果に加え、溝部14と山
部15とが、切刃17から離間するにしたがい下面11
側に近づく方向に傾斜することで、切刃17にポジのす
くい角が与えられ、切刃17の切れ味を良好に保って、
安定した切削状態を継続させることができる。なお、こ
の傾斜角は、切刃強度を考慮すると、+15゜以下に設
定することが好ましい。また、上記のように、溝部14
と山部15とが、切刃17から離間するにしたがい下面
11側に近づくように傾斜するのではなく、切刃17か
ら離間するにしたがい下面11から離れる方向に傾斜す
るようにして、切刃17にネガのすくい角を与えること
ももちろん可能である。この場合の傾斜角は、切刃17
の切れ味を考慮すると、−10゜以上に設定することが
好ましい。
【0043】また、このような第2実施形態において
も、上述した第1実施形態における第1,第2変形例の
ように、切刃17を、図8及び図9で示されるような形
状にしてもよいことはもちろんである。
【0044】また、セレーション16の複数の溝部14
と山部15の形状は、上記の各実施形態において説明し
たような形状に限定されず、切刃17によって生成され
る切屑を分断できる形状であれば任意に設定してよい。
さらに、一対の切刃17,17が形成されて略木の葉型
状とされたチップ10を用いているが、これに限定され
ることなく、チップの片側のみに切刃が形成されている
ようなチップを用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、チップの上面に、複数
の溝部と山部とが交互に配列されたセレーションが形成
されていて、切刃が波形状をなしていることから、この
切刃によって、切屑を細かく分断することができる。し
かも、溝部と山部が切刃に対して直交する方向に延びて
この切刃に交差することで波形を形成したから、切刃の
ほぼ全長に亘って同一形状の波形を呈することが可能と
なり、さまざまな切削方向に切削加工する際に切刃の一
部分しか切削に供されない場合であっても、この切削に
供される切刃が適切な波形状をなすことになって、安定
して切屑を分断することができ、切屑排出性を良好に保
つことができる。また、セレーションの溝部を下面と略
平行に形成すれば、ニックのように、切削抵抗が増加し
てしまうこともない。
【0046】また、セレーションの溝部と山部とが曲面
によって構成されていることから、チップの上面の辺稜
部に形成された切刃も曲線によって構成された波形状を
なし、切刃の強度を確保できる。
【0047】また、溝部と山部とが、切刃から離間する
にしたがい下面に近づく、あるいは、離れるように傾斜
していることから、上面の辺稜部に形成される切刃に対
し、切削状況に応じて、ポジ、あるいは、ネガのすくい
角を適宜設定して与えることができる。
【0048】また、切刃上における溝部の底と山部の頂
点との距離を、0.3mm〜1.2mmの範囲に設定し
たことにより、切刃強度の低下や切削抵抗を増大を生じ
させることなく、安定して切屑を分断することができ
る。また、切刃上における山部の頂点同士の間の距離
を、2.0mm〜10.0mmの範囲に設定したことに
より、安定して切屑を分断することが可能となる。ま
た、切刃上における溝部と山部とを、2.0mm〜1
0.0mmの曲率半径の曲線状に形成したことにより、
切刃強度を確保しつつも、切屑を分断する効果を良好に
保つことができる。
【0049】また、切刃上において、山部とその工具本
体先端側に隣接する溝部との交差部分における接線がな
す傾斜角の絶対値と、山部とその工具本体後端側に隣接
する溝部との交差部分における接線がなす傾斜角の絶対
値とが、互いに異なっていることから、上面の辺稜部に
形成される波形状の切刃を所望の形状に設計することが
可能となり、切削状況に応じてさまざま特性を有する切
刃を得ることが可能となる。とくに、切刃上において、
山部とその工具本体先端側に隣接する溝部との交差部分
における接線がなす傾斜角の絶対値が、山部とその工具
本体後端側に隣接する溝部との交差部分における接線が
なす傾斜角の絶対値よりも大きくなっているようにすれ
ば、ネガのアキシャルレーキを有する切刃の長さを小さ
くするとともに、ポジのアキシャルレーキを有する切刃
の長さを大きくできるので、切刃の切れ味を良好に保つ
ことが可能となる。
【0050】また、溝部と山部との交差部分が平面によ
って構成されていることから、上面の辺稜部に形成され
る波形状の切刃を所望の形状に設計することが可能とな
り、切削状況に応じて最適な特性を有する切刃を得るこ
とが可能となる。
【0051】また、チップの上面に傾斜面が形成されて
いて、この傾斜面を除く上面にセレーションが形成され
ていることから、周速が小さく、多大な切削負荷を受け
る切刃の先端部分の刃先角を大きく確保できるととも
に、傾斜面によってチップの厚みが薄くなった部分の上
面にセレーションが形成されず、チップの剛性を高く保
つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態によるチップの斜視
図である。
【図2】 本発明の第1実施形態によるチップの上面
図である。
【図3】 本発明の第1実施形態によるチップのA方
向矢視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態によるチップのB方
向矢視図である。
【図5】 本発明の第1実施形態によるチップの切刃
の形状を示す説明図である。
【図6】 (a)は本発明の第1実施形態にチップが
装着されたスローアウェイ式エンドミルの平面図、
(b)は同エンドミルの先端面図である。
【図7】 本発明の第1実施形態によるチップが装着
されたスローアウェイ式ボールエンドミルの側面図であ
る。
【図8】 本発明の第1実施形態によるチップの切刃
の第1変形例を示す説明図である。
【図9】 本発明の第1実施形態によるチップの切刃
の第2変形例を示す説明図である。
【図10】 本発明の第2実施形態によるチップの斜
視図である。
【符号の説明】
10 チップ 11 下面 12 上面 12A 傾斜面 14 溝部 14A 溝部の底 15 山部 15A 山部の頂点 16 セレーション 17 切刃 17A,17B コーナー部 17C 第一傾斜切刃 17D 第二傾斜切刃 20 スローアウェイ式ボールエンドミル h 溝部の底と山部の頂点との距離 p 山部の頂点同士の距離 X1,X2 交差部分 S1,S2 接線 α,β 傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池永 幸一 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 下村 博 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 Fターム(参考) 3C022 KK02 KK12 KK23 KK25 LL01 LL02 3C046 JJ13 JJ14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座面とされる下面に対向する上面の
    辺稜部に略円弧状の切刃が形成されてなり、工具本体に
    装着されたときに、該切刃の回転軌跡が略球面の一部を
    なすようにしたスローアウェイチップであって、 前記上面に、複数の溝部と山部とが交互に配列されたセ
    レーションが形成されていて、これら溝部と山部とがそ
    れぞれ前記切刃に直交する方向に延びて該切刃に交差す
    ることにより、該切刃が波形状をなすことを特徴とする
    スローアウェイチップ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスローアウェイチッ
    プにおいて、 前記溝部と山部とが曲面によって構成されていることを
    特徴とするスローアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のスロ
    ーアウェイチップにおいて、 前記溝部と山部とが、前記切刃から離間するにしたがい
    前記下面に近づく、あるいは、離れるように傾斜してい
    ることを特徴とするスローアウェイチップ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載のスローアウェイチップにおいて、 前記切刃を、前記溝部と山部とが延びる方向に沿って対
    向して見たとき、 前記切刃上における前記溝部の底と前記山部の頂点との
    該スローアウェイチップの厚み方向の距離が、0.3m
    m〜1.2mmの範囲に設定されていることを特徴とす
    るスローアウェイチップ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載のスローアウェイチップにおいて、 前記切刃を、前記溝部と山部とが延びる方向に沿って対
    向して見たとき、 前記切刃上における前記山部の頂点同士の間の距離が、
    2.0mm〜10.0mmの範囲に設定されていること
    を特徴とするスローアウェイチップ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載のスローアウェイチップにおいて、 前記切刃を、前記溝部と山部とが延びる方向に沿って対
    向して見たとき、 前記切刃上における前記溝部と山部とが、2.0mm〜
    10.0mmの範囲の曲率半径に設定された曲線状に形
    成されていることを特徴とするスローアウェイチップ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記
    載のスローアウェイチップにおいて、 前記切刃を、前記溝部と山部とが延びる方向に沿って対
    向して見たとき、 前記切刃上における前記山部とその工具本体先端側に隣
    接する前記溝部との交差部分における接線が前記下面に
    対してなす傾斜角の絶対値と、 前記切刃上における前記山部とその工具本体後端側に隣
    接する前記溝部との交差部分における接線が前記下面に
    対してなす傾斜角の絶対値とが、互いに異なっているこ
    とを特徴とするスローアウェイチップ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のスローアウェイチッ
    プにおいて、 前記切刃上における前記山部とその工具本体先端側に隣
    接する前記溝部との交差部分における接線が前記下面に
    対してなす傾斜角の絶対値が、 前記切刃上における前記山部とその工具本体後端側に隣
    接する前記溝部との交差部分における接線が前記下面に
    対してなす傾斜角の絶対値よりも大きくなっていること
    を特徴とするスローアウェイチップ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記
    載のスローアウェイチップにおいて、 前記溝部と前記山部との交差部分が平面によって構成さ
    れていることを特徴とするスローアウェイチップ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれかに
    記載のスローアウェイチップにおいて、 前記切刃の先端部分に連なる前記上面が、該切刃の先端
    に向かうにしたがい漸次前記下面に近づく傾斜面とされ
    ていて、この傾斜面を除く前記上面に前記セレーション
    が形成されていることを特徴とするスローアウェイチッ
    プ。
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