JP2003038139A - 海洋深層水を利用した野菜系飲料 - Google Patents

海洋深層水を利用した野菜系飲料

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JP2003038139A
JP2003038139A JP2001225693A JP2001225693A JP2003038139A JP 2003038139 A JP2003038139 A JP 2003038139A JP 2001225693 A JP2001225693 A JP 2001225693A JP 2001225693 A JP2001225693 A JP 2001225693A JP 2003038139 A JP2003038139 A JP 2003038139A
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Shingo Matsuura
真吾 松浦
Kenji Uno
健二 宇野
Koichi Takenaka
幸市 竹中
Norihei Takei
啓平 武井
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DAIDOO DORINKO KK
EHIME PREFECTURE NOGYO KYODO K
EHIME PREFECTURE NOGYO KYODO KUMIAI RENGOKAI
MUROTO ICHI
Original Assignee
DAIDOO DORINKO KK
EHIME PREFECTURE NOGYO KYODO K
EHIME PREFECTURE NOGYO KYODO KUMIAI RENGOKAI
MUROTO ICHI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋深層水を利用した野菜系飲料の香味及び
粘性の改善方法及び香味及び粘性の改善された野菜系飲
料を提供する。 【解決手段】 香味及び粘性の改善された野菜系飲料で
あって、海面下200メートル以上の深海から取水した
清浄な海水である海洋深層水を配合したことを特徴とす
る野菜系飲料、香味及び粘性の改善された野菜系飲料で
あって、海面下200メートル以上の深海から取水した
清浄な海水である海洋深層水の水分を蒸発させて得られ
る海洋深層水塩を配合したことを特徴とする野菜系飲
料、香味及び粘性の改善された野菜系飲料であって、海
面下200メートル以上の深海から取水した清浄な海水
である海洋深層水から脱塩水を製造する際に発生する海
洋深層水濃縮水を配合したことを特徴とする野菜系飲
料、野菜系飲料の香味及び粘性の改善方法、及び野菜系
飲料の香味及び粘性改善用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋深層水を利用
した野菜系飲料に関するものであり、更に詳しくは、海
面下200メートルの深海から取水した清浄な海水であ
る海洋深層水、海洋深層水の水分を蒸発させて得られる
海洋深層水塩、あるいは海洋深層水から脱塩水を製造す
る際に発生する海洋深層水濃縮水を所定量配合すること
により製造してなる、特に、香味及び粘性の改善された
野菜系飲料、その香味及び粘性の改善方法、及び野菜系
飲料の香味及び粘性改善用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の健康意識の向上に伴な
い、簡単に摂取することのできる野菜系飲料への期待が
高まりを見せている。野菜系飲料は、各種ビタミン、ミ
ネラル等の栄養素や植物性食物繊維が豊富であり、しか
も、低カロリーであることから、健康志向型の飲食品と
して、その利用が拡大される傾向となっている。野菜系
飲料の製造に使用される野菜としては、例えば、代表的
なものとして、ほうれん草、パセリ、セロリ、ピーマ
ン、人参、キャベツ、トマト等があげられる。これらの
野菜は、ビタミンCやビタミンA等のビタミン類が多く
含まれており、調理後、可及的に摂取すべき食品であ
る。この点、野菜系飲料は、一度に多量の野菜を摂取で
き、栄養的にも優れた飲料である。しかし、野菜系飲料
の独特な香りや味及び飲用した際に口中に感じる粘性に
起因して、野菜をよく食する消費者であっても、野菜系
飲料を飲めない消費者が多くみられる。そのために、野
菜系飲料を製造する場合、工業精製塩、いわゆる食塩を
添加して飲み易くするなどの工夫がなされている。
【0003】一方、海洋深層水の利用が注目されるに伴
い、例えば、海洋深層水を飲料に配合する方法、が報告
されている(特開平7−34728号)。しかし、この
方法は、海洋深層水が含有する天然微量元素(ミネラ
ル)を飲料に付与することを目的とするものであり、飲
料の香味や粘性の改善の目的で海洋深層水を配合するも
のではない。また、通常の飲料用水に海洋深層水を所定
の配合割合で混合した液体を原料としたことを特徴とす
る海洋深層水を利用した清涼飲料、及び通常の飲料用水
と海洋深層水とを別々に濾過してから予め設定された所
定の配合割合で配合し、融合タンク内で攪拌混合してか
ら所定の温度に加熱して脱気及び殺菌を行うことを特徴
とする海洋深層水を利用した清涼飲料水の製造方法、が
提案されている(特開平5−219921号公報)。更
に、海洋深層水(日本海固有冷水)、濃縮処理した海洋
深層水(濃縮日本海固有冷水)、又は脱塩処理した海洋
深層水(脱塩日本海固有水)を含有していることを特徴
とする飲料、が提案されている(特開2001−136
942号公報)。
【0004】このように、従来、海洋深層水あるいはそ
れを濾過したものを飲料に配合して清涼飲料等の飲料を
製造することが種々報告されているが、これらの先行技
術において、海洋深層水を利用することによる目的(技
術的課題)及び効果は、海洋深層水にバランス良く含ま
れている微量元素が有効に利用されること、得られた飲
料中に人体が必要とする全ての微量元素及び天然塩が含
まれているので、健康飲料用として充分に満足する飲料
が得られること、無機栄養塩類に富み、清浄性のある高
付加価値の飲料を提供し得ること、脱塩固有冷水の添加
により、多種類のミネラル分を補給し得るので、栄養バ
ランスが向上すること、等であり、いずれも、海洋深層
水中に含まれている微量元素(多種類のミネラル分)の
補給を目的としたものに限られており、これまで、飲料
の香味や粘性の改善の目的で海洋深層水を配合する方法
は報告されていない。
【0005】しかるに、野菜系飲料には、上述のよう
に、野菜系飲料の独特な香りや味及び飲用した際に口中
に感じる粘性に起因して、野菜系飲料が飲みにくいとい
う野菜系飲料に特有の問題があり、これを確実に解消す
ることができれば、野菜系飲料に対するニーズが高いだ
けに、その利用がより拡大することが期待されることか
ら、当技術分野においては、特に、香味や粘性の改善さ
れた野菜系飲料を製造し、提供することを可能とする新
しい野菜系飲料の製造技術を開発することが強く要請さ
れていた。野菜系飲料に食塩を添加することにより、飲
み易くすることはできるが、それは、塩味により野菜系
飲料に特有の香りや味を緩和するだけのものであり、飲
料の香味や粘性を改善するには到っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、野菜系飲料
の独特な香りや味及び粘性を改善して、野菜系飲料が飲
みにくいという野菜系飲料に特有の問題を確実に解消す
ることが可能な新しい野菜系飲料の製造技術を開発する
ことを目標として鋭意研究を積み重ねる過程で、本発明
者らは、まず、食塩のような精製塩の代わりに、海水か
ら採取した微量元素を多く含んだ天然塩を配合すること
により、野菜系飲料の独特な香りや味及び粘性を改善す
ることを試みた。しかし、海洋汚染の進んだ現代では表
層の海水を飲用に供することはできない。そこで、本発
明者らは、海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深層水濃縮
水を使用することを種々試みた結果、これらが、野菜系
飲料の香味及び粘性の改善に有効であること、それによ
り、香味及び粘性が改善された野菜系飲料を製造できる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明は、野菜系飲料の独特な香りや味及び粘性を改善
して、野菜系飲料が飲みにくいという野菜系飲料に特有
の問題を確実に解消することが可能な新しい野菜系飲料
の製造技術を提供することを目的とするものである。ま
た、本発明は、香味及び粘性の改善された野菜系飲料を
提供することを目的とするものである。また、本発明
は、野菜系飲料の香味及び粘性の改善方法を提供するこ
とを目的とするものである。更に、本発明は、野菜系飲
料の香味及び粘性改善用組成物を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、以下の技術的手段から構成される。 (1)香味及び粘性の改善された野菜系飲料であって、
海面下200メートル以上の深海から取水した清浄な海
水である海洋深層水を配合したことを特徴とする野菜系
飲料。 (2)香味及び粘性の改善された野菜系飲料であって、
海面下200メートル以上の深海から取水した清浄な海
水である海洋深層水の水分を蒸発させて得られる海洋深
層水塩を配合したことを特徴とする野菜系飲料。 (3)香味及び粘性の改善された野菜系飲料であって、
海面下200メートル以上の深海から取水した清浄な海
水である海洋深層水から脱塩水を製造する際に発生する
海洋深層水濃縮水を配合したことを特徴とする野菜系飲
料。 (4)香味及び粘性の改善された野菜系飲料であって、
前記海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深層水濃縮水のい
ずれか2種以上を任意に組合せて配合したことを特徴と
する野菜系飲料。 (5)海面下200メートル以上の深海から取水した清
浄な海水である海洋深層水を0.1〜20%重量の割合
で配合することを特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性
の改善方法。 (6)海面下200メートル以上の深海から取水した清
浄な海水である海洋深層水の水分を蒸発させて得られる
海洋深層水塩を0.05〜10%重量の割合で配合する
ことを特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性の改善方
法。 (7)海面下200メートル以上の深海から取水した清
浄な海水である海洋深層水から脱塩水を製造する際に発
生する海洋深層水濃縮水を0.1〜10%重量の割合で
配合することを特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性の
改善方法。 (8)前記海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深層水濃縮
水のいずれか2種以上を任意に組合せて配合することを
特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性の改善方法。 (9)前記海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深層水濃縮
水のいずれか1種以上を有効成分として含むことを特徴
とする野菜系飲料の香味及び粘性改善用組成物。 (10)上記(5)〜(8)に記載の方法を使用して野
菜系飲料を製造することを特徴とする香味及び粘性の改
善された野菜系飲料を製造する方法。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明について更に詳細に
説明する。本発明では、海面下200メートル以上の深
海から取水した清浄な海水である海洋深層水、海洋深層
水の水分を蒸発させて得られる海洋深層水塩、及び海洋
深層水から脱塩水を製造する際に発生する海洋深層水濃
縮水を配合することにより、香味及び粘性の改善された
野菜系飲料を製造する。本発明において、野菜系飲料と
は、野菜系のみならず、果実・野菜ミックスジュース及
びこれらと同等の飲料を含むものとして定義される。ま
た、本発明で用いる海洋深層水とは、海面下200メー
トル以上の深海から取水した海水を意味する。この海洋
深層水の特性は、以下の通りである。海洋深層水には、
表層水から沈澱したミネラルが蓄積されているため、巨
大なミネラルの貯蔵庫となっており、マグネシウム、ナ
トリウム、カルシウム、カリウムなどのミネラルが豊富
に含まれている。また、海洋深層水の水温は表層水に比
べてかなり低く、周年にわたり殆ど変化がなく、陸水由
来の大腸菌や一般細菌に汚染されていないことが特徴で
ある。
【0009】海洋深層水塩は、上記海洋深層水の水分を
蒸発させて得られるものであり、その製造プロセスは、
海洋深層水を精密濾過し、天日乾燥により水分を蒸発さ
せて食塩を得る方法(天日塩)と海洋深層水を精密濾過
し、加熱により一定濃度まで濃縮して塩分を析出回収
し、乾燥させて食塩を得る方法(自然塩)がある。ま
た、海洋深層水濃縮水は、上記海洋深層水から脱塩水を
製造する際に発生するものであり、その製造プロセス
は、海洋深層水を逆浸透膜(RO膜)を使用して水分を
取り除くことにより1.5〜2倍程度に濃縮した後、精
密濾過を行うことにより海洋深層水濃縮水を得る。
【0010】本発明では、上記海洋深層水を野菜系飲料
及び果実・野菜ミックスジュースに0.1〜20%の割
合で配合する。0.1%を下回ると、香味改善の効果が
なく、また、20%を上回ると、塩味が強くなるため、
飲料に適しない。また、本発明では、上記海洋深層水塩
を野菜系飲料及び果実・野菜ミックスジュースに0.0
5〜10%の割合で配合する。0.05%を下回ると、
香味改善の効果がなく、また、10%を上回ると、塩味
が強くなるため、飲料に適しない。また、本発明では、
上記海洋深層水濃縮水を野菜系飲料及び果実・野菜ミッ
クスジュースに0.1〜10%の割合で配合する。0.
1%を下回ると、香味改善の効果がなく、また、10%
を上回ると、塩味が強くなるため、飲料に適しない。
【0011】本発明では、上記海洋深層水、海洋深層水
塩、海洋深層水濃縮水のいずれか2種以上を任意に組合
せて野菜系飲料及び果実・野菜ミックスジュースに配合
することができる。この場合、これらの配合割合は、海
洋深層水0.1%〜20%と海洋深層水塩0.05%〜
10%、又は海洋深層水0.1%〜20%と海洋深層水
濃縮水0.1%〜10%、又は海洋深層塩0.05%〜
10%と海洋深層水濃縮水0.1%〜10%、又は海洋
深層水0.1%〜20%と海洋深層塩0.05%〜10
%と海洋深層水濃縮水0.1%〜10%が好ましい。た
だし、塩分濃度が0.0033%〜0.66%に入るこ
とが望ましい。これを組合わせることにより、それらの
単独使用と比べて、香味及び粘性が改善された野菜系飲
料及び果実・野菜ミックスジュースを製造し、提供する
ことができるという効果が得られる。
【0012】本発明において、野菜系飲料としては、例
えば、ほうれん草、パセリ、セロリ、ピーマン、人参、
キャベツ、トマト、ケール、ブロッコリー等の原料を搾
汁、磨砕したもの、また、これに果実ジュース、例え
ば、みかん、りんご、レモン、ぶどう、もも等の原料を
1%〜99%の割合で混合して果実・野菜ミックスジュ
ースとしたものが例示されるが、これらに限らず、これ
らと同効の原料を同様に処理したものであれば適宜使用
することができる。
【0013】本発明において、香味が改善されるとは、
野菜系飲料が持つ独特な香りや味をマイルドにして、野
菜が持つ本来の旨味をバランス良く引き出すことを意味
する。また、粘性が改善されるとは、野菜系飲料を飲用
した際に口中に感じるドロッとした粘性を軽減し、サラ
ッとした飲み口にすることを意味する。この野菜系飲料
の独特な香りや味及び飲用した際に口中に感じる粘性の
改善は、これまで困難とされており、野菜系飲料を飲み
易いものにする上できわめて重要なファクターである。
本発明は、海洋深層水を、その微量元素(ミネラル分)
を単に強化した飲料を製造するのではなく、特に、海洋
深層水、海洋深層水塩、海洋深層水濃縮水を組み合わせ
ることで、野菜系飲料の香味及び粘性の改善に有用な組
成物として使用し、それにより、野菜系飲料の香味及び
粘性を改善し、香味及び粘性の改善された野菜飲料を製
造するものであるが、海洋深層水と野菜系飲料の香味及
び粘性の改善効果との関係は、これまで報告された例は
見当たらない。
【0014】
【実施例】次に、実施例に基づいて、本発明に係る、海
洋深層水、海洋深層水の水分を蒸発させて得られる海洋
深層水塩、及び海洋深層水から脱塩水を製造する際に発
生する海洋深層水濃縮水を利用した野菜系飲料について
具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら
限定されるものではない。 実施例1 (1)原料 1)海洋深層水の調製 0.3μmのセラミックフィルターで精密濾過後、紫外
線殺菌してクエン酸を0.1%添加した海洋深層水を使
用した。 2)果実・野菜ミックスジュースの調製 濃縮果汁と濃縮野菜汁及び未濃縮野菜汁と飲料用水を混
合後、香料を添加して調製した。
【0015】(2)飲料の調製 果実・野菜ミックスジュースに海洋深層水を2%重量添
加し、表1に示した配合で飲料を製造した。対照とし
て、食塩を添加した果実・野菜ミックスジュースを対照
1、食塩無添加の果実・野菜ミックスジュースを対照2
として飲料を製造した。
【0016】
【表1】
【0017】(3)パネルテスト パネル30名を用いてKramerの順位合計による有
意差検定法により、果実・野菜ミックースジュースにつ
いて官能評価を実施した。 (4)結果 その結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】海洋深層水を使用した実施例1の果実・野
菜ミックスジュースが、食塩を使用した対照1、食塩無
添加の対照2の果実・野菜ミックスジュースに比べて、
有意に好まれる結果であった。
【0020】実施例2 (1)原料 1)海洋深層水塩の調製 海洋深層水を0.3μmのセラミックフィルターで精密
濾過し、加熱濃縮して塩分を析出回収した後、乾燥させ
た海洋深層水塩を使用した。 2)果実・野菜ミックスジュースの調製 実施例1と同一の方法で調製した。 (2)飲料の調製 果実・野菜ミックスジュースに海洋深層水塩を0.1%
重量添加し、表3に示した配合で飲料を製造した。対照
として、食塩を添加した果実・野菜ミックスジュースを
対照3、食塩無添加の果実・野菜ミックスジュースを対
照4として飲料を製造した。
【0021】
【表3】
【0022】(3)パネルテスト パネル30名を用いてKramerの順位合計による有
意差検定法により、果実・野菜ミックースジュースにつ
いて官能評価を実施した。 (4)結果 その結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】海洋深層水塩を使用した実施例2の果実・
野菜ミックスジュースが、食塩を使用した対照3、食塩
無添加の対照4の果実・野菜ミックスジュースに比べ
て、有意に好まれる結果であった。
【0025】実施例3 (1)原料 1)海洋深層水の調製 実施例1と同一の方法で調製した。 2)海洋深層水塩の調製 実施例2と同一の方法で調製した。 3)果実・野菜ミックスジュースの調製 実施例1と同一の方法で調製した。
【0026】(2)飲料の調製 果実・野菜ミックスジュースに海洋深層水を1%重量及
び海洋深層水塩0.1%重量添加し、表5に示した配合
で飲料を製造した。対照として、食塩を添加した果実・
野菜ミックスジュースを対照5、食塩無添加の果実・野
菜ミックスジュースを対照6として飲料を製造した。
【0027】
【表5】
【0028】(3)パネルテスト パネル30名を用いてKramerの順位合計による有
意差検定法により、果実・野菜ミックースジュースにつ
いて官能評価を実施した。 (4)結果 その結果を表6に示す。
【0029】
【表6】
【0030】海洋深層水及び海洋深層水塩を使用した実
施例3の果実・野菜ミックスジュースが、食塩を使用し
た対照5、食塩無添加の対照6の果実・野菜ミックスジ
ュースに比べて、有意に好まれる結果であった。
【0031】実施例4 (1)原料 1)海洋深層水の調製 実施例1と同一の方法で調製した。 2)トマトジュースの調製 濃縮トマトと飲料用水を混合して調製した。
【0032】(2)飲料の調製 トマトジュースに海洋深層水を14%重量添加し、表7
に示した配合で飲料を製造した。対照として、食塩を添
加したトマトジュースを対照7、食塩無添加のトマトジ
ュースを対照8として飲料を製造した。
【0033】
【表7】
【0034】(3)パネルテスト パネル30名を用いてKramerの順位合計による有
意差検定法により、トマトジュースについて官能評価を
実施した。 (4)粘度測定 調製したトマトジュースをB型粘度計を用いて粘度測定
を行った。 (5)結果 その結果を表8に示す。
【0035】
【表8】
【0036】海洋深層水を使用した実施例4のトマトジ
ュースが、食塩を使用した対照7、食塩無添加の対照8
のトマトジュースに比べて、有意に好まれる結果であっ
た。また、海洋深層水を所定含有量で配合することによ
り、粘性が改善された野菜系飲料が得られることがわか
った。
【0037】実施例5 (1)原料 1)海洋深層水塩の調製 実施例2と同一の方法で調製した。 2)トマトジュースの調製 実施例4と同一の方法で調製した。 (2)飲料の調製 トマトジュースに海洋深層水塩を0.4%重量添加し、
表9に示した配合で飲料を製造した。対照として、食塩
を添加したトマトジュースを対照9、食塩無添加のトマ
トジュースを対照10として飲料を製造した。
【0038】
【表9】
【0039】(3)パネルテスト パネル30名を用いてKramerの順位合計による有
意差検定法により、トマトジュースについて官能評価を
実施した。 (4)粘度測定 実施例4と同一の方法で行った。 (5)結果 その結果を表10に示す。
【0040】
【表10】
【0041】海洋深層水塩を使用した実施例5のトマト
ジュースが、食塩を使用した対照9、食塩無添加の対照
10のトマトジュースに比べて、有意に好まれる結果で
あった。また、海洋深層水塩を所定含有量で配合するこ
とにより、粘性が改善された野菜系飲料が得られた。
【0042】実施例6 (1)原料 1)海洋深層水塩の調製 実施例2と同一の方法で調製した。 2)海洋深層水濃縮水の調製 海洋深層水を逆浸透膜(RO膜)を使用して1.5倍ま
で濃縮し、0.3μmのセラミックスフィルターで精密
濾過後、紫外線殺菌した海洋深層水濃縮水を使用した。 3)トマトジュースの調製 実施例4と同一の方法で調製した。
【0043】(2)飲料の調製 トマトジュースに海洋深層水塩を0.2%重量及び海洋
深層水濃縮水を3.5%重量添加し、表11に示した配
合で飲料を製造した。対照として、食塩を添加したトマ
トジュースを対照11、食塩無添加のトマトジュースを
対照12として飲料を製造した。
【0044】
【表11】
【0045】(3)パネルテスト パネル30名を用いてKramerの順位合計による有
意差検定法により、トマトジュースについて官能評価を
実施した。 (4)粘度測定 実施例4と同一の方法で行った。 (5)結果 その結果を表12に示す。
【0046】
【表12】
【0047】海洋深層水塩及び海洋深層水濃縮水を使用
した実施例6のトマトジュースが、食塩を使用した対照
11、食塩無添加の対照12のトマトジュースに比べ
て、有意に好まれる結果であった。また、海洋深層水塩
及び海洋深層水濃縮水を所定含有量で配合することによ
り、粘性が更に改善された野菜系飲料が得られた。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、以
下のような効果が奏される。 (1)各種ビタミン、ミネラル等の栄養素や植物性食物
繊維が豊富である野菜又は果実・野菜の飲料に、海洋深
層水、海洋深層水の水分を蒸発させて得られる海洋深層
水塩、海洋深層水から脱塩水を製造する際に発生する海
洋深層水濃縮水を所定含有量で配合することにより、香
味が改善された野菜系飲料を製造し、提供することがで
きる。 (2)果実・野菜の飲料に、海洋深層水、海洋深層水の
水分を蒸発させて得られる海洋深層水塩、海洋深層水か
ら脱塩水を製造する際に発生する海洋深層水濃縮水を所
定含有量で配合することにより、粘性が改善された野菜
系飲料を製造し、提供することができる。 (3)野菜系飲料の独特な香りや味及び飲用した際に口
中に感じる粘性を改善することにより、従来の野菜系飲
料にはない特有の飲み易さを備えた野菜系飲料を製造
し、提供することができる。 (4)野菜系飲料の独特な香りや味及び飲用した際に口
中に感じる粘性を改善するのに有用な野菜系飲料の香味
及び粘性改善用組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500394524 室戸市 高知県室戸市浮津25番地1 (72)発明者 松浦 真吾 大阪市中央区西心斎橋1−2−4 三栄ビ ル8F ダイドードリンコ株式会社内 (72)発明者 宇野 健二 愛媛県松山市南堀端町2番地3 愛媛県農 業協同組合連合会内 (72)発明者 竹中 幸市 高知県室戸市羽根町乙3209−327 ダイド ー・タケナカビバレッジ株式会社内 (72)発明者 武井 啓平 高知県室戸市浮津25−1 室戸市役所内 Fターム(参考) 4B017 LC02 LG07 LK02 LP11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 香味及び粘性の改善された野菜系飲料で
    あって、海面下200メートル以上の深海から取水した
    清浄な海水である海洋深層水を配合したことを特徴とす
    る野菜系飲料。
  2. 【請求項2】 香味及び粘性の改善された野菜系飲料で
    あって、海面下200メートル以上の深海から取水した
    清浄な海水である海洋深層水の水分を蒸発させて得られ
    る海洋深層水塩を配合したことを特徴とする野菜系飲
    料。
  3. 【請求項3】 香味及び粘性の改善された野菜系飲料で
    あって、海面下200メートル以上の深海から取水した
    清浄な海水である海洋深層水から脱塩水を製造する際に
    発生する海洋深層水濃縮水を配合したことを特徴とする
    野菜系飲料。
  4. 【請求項4】 香味及び粘性の改善された野菜系飲料で
    あって、前記海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深層水濃
    縮水のいずれか2種以上を任意に組合せて配合したこと
    を特徴とする野菜系飲料。
  5. 【請求項5】 海面下200メートル以上の深海から取
    水した清浄な海水である海洋深層水を0.1〜20%重
    量の割合で配合することを特徴とする野菜系飲料の香味
    及び粘性の改善方法。
  6. 【請求項6】 海面下200メートル以上の深海から取
    水した清浄な海水である海洋深層水の水分を蒸発させて
    得られる海洋深層水塩を0.05〜10%重量の割合で
    配合することを特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性の
    改善方法。
  7. 【請求項7】 海面下200メートル以上の深海から取
    水した清浄な海水である海洋深層水から脱塩水を製造す
    る際に発生する海洋深層水濃縮水を0.1〜10%重量
    の割合で配合することを特徴とする野菜系飲料の香味及
    び粘性の改善方法。
  8. 【請求項8】 前記海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深
    層水濃縮水のいずれか2種以上を任意に組合せて配合す
    ることを特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性の改善方
    法。
  9. 【請求項9】 前記海洋深層水、海洋深層水塩、海洋深
    層水濃縮水のいずれか1種以上を有効成分として含むこ
    とを特徴とする野菜系飲料の香味及び粘性改善用組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018014978A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 室戸海洋深層水株式会社 ミネラル分としてマグネシウム及びカルシウムを含んだ清涼飲料水
KR20180043990A (ko) * 2016-10-21 2018-05-02 주식회사 씨오푸드 삼채즙, 삼채발효액 및 해양심층수가 혼합된 삼채발효진액

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JP2018014978A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 室戸海洋深層水株式会社 ミネラル分としてマグネシウム及びカルシウムを含んだ清涼飲料水
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