JP2003037358A - リフローはんだ付け方法および該方法を用いて製造したプリント配線回路基板ならびに電子機器 - Google Patents

リフローはんだ付け方法および該方法を用いて製造したプリント配線回路基板ならびに電子機器

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JP2003037358A
JP2003037358A JP2001222176A JP2001222176A JP2003037358A JP 2003037358 A JP2003037358 A JP 2003037358A JP 2001222176 A JP2001222176 A JP 2001222176A JP 2001222176 A JP2001222176 A JP 2001222176A JP 2003037358 A JP2003037358 A JP 2003037358A
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Masashi Isoda
昌志 磯田
Katsuhiko Mukai
勝彦 向井
Minoru Igarashi
稔 五十嵐
Takayuki Kobayashi
孝之 小林
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント回路配線板へ部品をはんだ付けする
場合に、新たなリフローはんだ付け装置を開発すること
なしに、鉛を含まないはんだを用い、部品の信頼性を損
なうことなく、はんだ付けすることが可能なリフローは
んだ付け方法、該方法を用いて製造したプリント配線回
路基板ならびに電子機器を提供すること。 【解決手段】 部品端子部とプリント回路配線板端子部
を鉛フリーはんだ金属を用いてはんだ付けするリフロー
はんだ付け方法で、予備加熱ステップと、本加熱ステッ
プを有し、予備加熱終端温度(e)をはんだ金属融点
(a)より0〜20℃低くする。予備加熱ステップにお
いて、はんだ金属融点(a)より40℃低い温度(h)
から予備加熱終端温度(e)まで上昇させる予備加熱時
間を60秒以上とし、予備加熱を行う際のリフロー装置
の雰囲気温度を予備加熱終端温度(e)とほぼ同じ温度
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント回路配線
板に部品をはんだ付けする場合のはんだ付け技術に係
り、特に鉛を含まない金属を用いたリフローはんだ付け
方法および該リフローはんだ付け方法を用いて製造した
プリント配線回路基板、電子機器に関する。本発明に係
るリフローはんだ付け方法は、プリント回路配線板に部
品をはんだ付けする他に、IC部品の半導体とパッケー
ジの接続にも適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路配線板へ部品をはん
だ付けする場合に用いるはんだ金属として鉛(Pb)を含
む金属を利用することが多かったが、鉛入りはんだは、
廃棄した回路基板から鉛が溶出し、この溶出鉛による生
態系への悪影響や環境汚染が社会問題となり、最近鉛を
含まないはんだ金属の使用が強く叫ばれている。
【0003】鉛を含まないはんだ金属として、最近、
(社)日本電子情報技術産業協会(JEITA)などが推奨
している錫(Sn),銀(Ag)および銅(Cu)を含むはん
だ金属が利用され始めている。これらのはんだ金属は、
例えば特開2000-151095号公報が示すよう
に、従来のはんだ付け方法(リフロー式はんだ接合プロ
セス)をほぼ同様に利用できる。
【0004】上記の如き錫(Sn),銀(Ag)および銅
(Cu)などを含む鉛フリーのはんだ金属の融点は、鉛を
含むはんだ金属の融点より30℃以上高い。これに対し
て、プリント回路配線板上に搭載される部品耐熱温度は
これに追随していないのが現状である。一般的な加熱温
度条件は、はんだ金属融点より30℃以上低い予備加熱
温度で予備加熱した後、本加熱によりはんだ金属の融点
を超えるように加熱してはんだ付けを行う。
【0005】図3は、基板上の温度測定個所を説明する
ための図である。同図において、10は基板(プリント
回路配線板)、11は部品A端子部測定個所、12は部
品B表面測定個所を示している。例えば、部品A端子部
測定個所11および部品B表面測定個所12に熱電対な
どの温度測定素子を搭載させておき、熱電対からの電流
を外部で測定することによって部品A端子部温度および
部品B表面温度の温度を測定する。
【0006】図4は、一般的な加熱温度条件で加熱した
場合の温度測定結果を示す図である。同図において、
(a)ははんだ金属融点(本例では217℃)、(b)
は部品耐熱温度(本例では230℃)、(c)ははんだ
付けの準備のための予備加熱を行う予備加熱範囲、
(d)ははんだ付けのための本加熱を行う本加熱範囲、
(e)は予備加熱終端温度(本例では183℃)、
(f)は部品A端子部温度の推移、(g)は部品B表面
温度の推移を示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この温度測定結果を示
す図4から、次のような問題点があることがわかった。
すなわち、プリント回路配線板上の全部品端子部とはん
だ金属をはんだ金属融点(a)以上に加熱しようとする
と、一部の部品の温度が信頼性を保証できる耐熱温度
(b)を超えてしまい、製品(プリント配線回路基板や
電子機器など)の信頼性を著しく損なってしまう。この
問題は、プリント回路配線板上に搭載される部品の熱容
量が部品毎に大きく異なることが原因であることがわか
っているが、回路設計上などの理由から使用部品が固定
している場合などは、部品形状を変更するなどの根本的
な解決を図ることはできない。
【0008】この問題を解決するため、リフロー式はん
だ接合プロセスでは、リフロー炉を製造するメーカなど
が、プリント回路配線板全体を均一に加熱することので
きる装置を開発してきているが、鉛を含むはんだを利用
したはんだ付け方法で可能であった全ての基板に対して
解決できる能力を持つ装置は未だ提案されていない。
【0009】また、一般的な部品では、部品端子部およ
び基板端子の表面の材料は多種多様であり、接合後の接
合部の金属(接合金属)は、はんだ金属と同じであると
は限らないことが知られている。
【0010】これはつまり、接合部においては、はんだ
付け過程においてもはんだ金属と異なる組成の金属とな
っていることを示している。はんだ金属と異なる組成で
あることは、金属の融点や凝固点も異なっていることを
意味しており、はんだ付けの加熱温度条件にとっては致
命的となることがある。
【0011】この問題に対する解決方法は、はんだ金属
融点(a)以上となる最大の温度を大きくとることによ
り解決されてきているが、鉛を含まないはんだ金属で
は、前記部品の耐熱性の問題があるため、最大の温度を
大きくとることはできない。
【0012】本発明の目的は、上記問題点を解消し、プ
リント回路配線板へ部品をはんだ付けする場合に、新た
なリフローはんだ付け装置を開発することなしに、鉛を
含まないはんだを用い、部品の信頼性を損なうことな
く、はんだ付けすることが可能なリフローはんだ付け方
法(請求項1〜8)、および該リフローはんだ付け方法
を用いて製造したプリント配線回路基板(請求項9)な
らびに電子機器(請求項10)を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、プリント回路配線板に部品
を搭載し、該部品の端子部と該プリント回路配線板の端
子部を鉛(Pb)を含まないはんだ金属を用いてはんだ付
けするリフローはんだ付け方法であって、はんだ付けの
準備のための予備加熱を行う予備加熱ステップと、はん
だ付けのための本加熱を行う本加熱ステップを有し、予
備加熱の終端温度をはんだ金属融点より0〜20℃低く
したことを特徴としている。
【0014】また請求項2記載の発明は、予備加熱ステ
ップにおいて、はんだ金属融点より40℃低い温度から
予備加熱終端温度まで上昇させる予備加熱時間を60秒
以上としたことを特徴とし、請求項3記載の発明は、予
備加熱ステップにおいて、予備加熱を行う際のリフロー
装置の雰囲気温度を前記予備加熱終端温度とほぼ同じ温
度にしたことを特徴としている。
【0015】請求項4記載の発明は、本加熱ステップに
おいて、部品の端子部とはんだ合金とプリント回路配線
板の端子部の温度をはんだ金属融点以上とする本加熱時
間を、20秒以上としたことを特徴とし、請求項5記載
の発明は、本加熱ステップにおいて、本加熱を行う際の
リフロー装置の雰囲気温度を、プリント回路配線板に搭
載されているリフロー加熱される部品のうち最も低い耐
熱温度とほぼ同じにしたことを特徴とている。
【0016】請求項6記載の発明は、さらに、はんだ金
属を、錫(Sn),銀(Ag)および銅(Cu)から構成した
ことを特徴とし、請求項7記載の発明は、はんだ付け後
の接合部に生成される接合金属が、はんだ金属,部品の
端子部の金属,部品の端子部の被覆金属,プリント回路
配線板の端子部の金属,プリント回路配線板の端子部の
被覆金属の1つ以上の成分を有する合金としたことを特
徴とし、請求項8記載の発明は、はんだ付け用フラック
スとして、はんだ金属融点より0〜20℃低い耐熱性を
有する樹脂を含むフラックスを用いることを特徴として
いる。
【0017】また、請求項9および10記載の発明は、
請求項1〜請求項8のいずれかに記載のリフローはんだ
付け方法を用いて製造したことを特徴とするプリント配
線回路基板および電子機器である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るリフローはん
だ付け方法の一実施例を、図面を用いて詳細に説明す
る。図2は、本実施例のリフローはんだ付け方法を実現
するリフロー炉の一例を説明するための図である。リフ
ロー炉は図2の構造のものに限らず、炉内の温度を調整
できるものであれば如何なるものであってもよい。
【0019】同図において、13はヒータ、14は熱風
温度測定位置、15は雰囲気温度測定位置、16は熱風
を放出するノズル、17は基板搬送面、18はファンを
示している。リフローはんだ付けする基板を基板搬送面
上を搬送させて温度を調整しながら加熱しリフローはん
だ付けを行う。
【0020】炉内の温度は、熱風温度測定位置14と雰
囲気温度測定位置15における測定温度を参照し、基板
搬送面17を搬送される基板が予め決められた所望の温
度になるようにフィードバックをかけてヒータに流す電
流やノズルから放出する熱風量またはその温度を調整す
る。
【0021】上述したように、一般的な加熱温度条件
は、はんだ金属融点より30℃程度低い予備加熱温度で
予備加熱した後、はんだ金属の融点を超えるように、ヒ
ータ13(図2参照)を主な加熱手段として本加熱を行
うものであるが、このような一般的な加熱温度条件で全
ての部品端子部の温度をはんだ金属融点以上にしようと
すると、一部の部品は耐熱温度を超えて破壊されてしま
い、このはんだ付けで製造された製品(プリント配線回
路基板や電子機器など)は信頼性が著しく損なわれ実用
できない。
【0022】これは第1の温度から第2の温度に加熱す
る過程において、加熱終端側における各部品の温度の差
は、当該部品の熱容量の差による加熱速度の違いと、加
熱開始時点の各部品の温度差と、第1の温度と第2の温
度の温度差と、ヒータの熱放射加熱による過熱に起因し
て生じると考えられる。
【0023】このような事情を考慮すると、一部の部品
の温度を上げずに全ての部品端子部の温度をはんだ金属
融点(a)以上にするためには、予備加熱時の加熱温
度上昇速度の違いを吸収するだけの加熱時間をとる、
予備加熱終端温度(e)差を少なくする、予備加熱終
端温度(e)をはんだ金属融点(a)の近くにする、
本加熱時の加熱温度上昇速度の違いを吸収するだけの加
熱時間をとる、雰囲気温度を予備加熱終端温度(e)
付近とした熱伝達加熱方法を主に利用する、ヒータに
よる熱放射加熱方法は加熱の補助として利用する、こと
などが必要と思われる。
【0024】本実施例では、これらの加熱温度条件を以
下の説明のように制御することにより、各部品毎に生じ
る温度差を縮小するようにしている。
【0025】本実施例における加熱温度条件を、図1を
参照しながら説明する。図1は、本実施例におけるリフ
ローはんだ付け方法での温度測定結果を示す図である。
同図において、(a)ははんだ金属融点(本例では21
7℃)、(b)は部品耐熱温度(本例では230℃)、
(c)ははんだ付けの準備のための予備加熱を行う予備
加熱範囲、(d)ははんだ付けのための本加熱を行う本
加熱範囲、(e)は予備加熱終端温度(本例では200
℃)、(f)は部品A端子部温度の推移、(g)は部品
B表示温度の推移、(h)ははんだ金属融点−40℃の
温度(本例では177℃)、(i)は予備加熱時間、
(j)は本加熱時間を示している。
【0026】本実施例では、はんだ金属として、錫(S
n),銀(Ag),銅(Cu)の合金からなるはんだ金属を
使用している。錫(Sn),銀(Ag),銅(Cu)の合金か
らなるはんだ金属のはんだ金属融点(a)は217℃で
ある。
【0027】以下、各請求項毎に、その特徴とする構成
と作用を説明する。まず、請求項1記載の発明では、予
備加熱終端温度(e)をはんだ金属融点217℃より1
7℃(20℃以内)低い200℃としている。このよう
に、予備加熱終端温度(e)とはんだ金属融点(a)の
差を20℃以内に近づけたことで、本加熱での加熱昇温
速度の差による部品間の温度差を縮めることができる。
【0028】また、請求項2記載の発明では、177℃
(はんだ金属融点217℃−40℃)から予備加熱終端
温度200℃まで上昇させる予備加熱時間(i)を60
秒以上(本例の場合は61.5秒)としている。このよ
うに、予備加熱時間(i)を60秒以上とし、充分の時
間とることで、予備加熱終端での部品間の温度差を縮め
ることが可能となる。
【0029】さらに、請求項3記載の発明では、予備加
熱を行う際のリフロー装置の雰囲気温度を予備加熱終端
温度(e)とほぼ同じ温度にしている。このように、雰
囲気温度を予備加熱終端温度(e)付近とした熱伝達加
熱方法を利用することにより、温度差を縮めることがで
きる。
【0030】また、請求項4記載の発明では、部品の端
子部とはんだ合金とプリント回路配線板の端子部の温度
をはんだ金属融点217℃以上とする本加熱時間を59
秒(20秒以上)としている。このように、本加熱温度
をはんだ金属融点(217℃)以上とするとともに、2
17℃以上となる時間を20秒以上とすることにより、
本加熱時の温度差をさらに縮めることが可能となる。
【0031】また、請求項5記載の発明では、本加熱を
行う際のリフロー装置の雰囲気温度を、プリント回路配
線板に搭載されているリフロー加熱される部品のうち最
も低い耐熱温度とほぼ同じにしている。このように、本
加熱の雰囲気温度を予備加熱終端温度(e)付近とする
ことで、部品の耐熱温度(230℃)を超えるまで温度
を上げることなく、全ての部品の端子部の温度をはんだ
金属融点(a)以上に上げることが可能となる。
【0032】また、請求項6記載の発明では、先に述べ
たように、はんだ金属が、錫(Sn),銀(Ag)および銅
(Cu)からなっている。現行の部品のほとんどは、錫
(Sn)や鉛(Pb)からなるはんだ金属を対象として耐熱
条件が決定されているため、融点を大幅にあげたはんだ
金属を用いると、はんだ金属融点まで温度を上げるだけ
で部品耐熱温度(b)を超えてしまう。しかし、錫(S
n),銀(Ag),銅(Cu)からなる鉛を含まないはんだ
金属は、上記錫(Sn)や鉛(Pb)からなるはんだ金属と
融点が近く、かつ高い接合信頼性があることが知られて
いる。従って、錫(Sn),銀(Ag),銅(Cu)の如き鉛
を含まないはんだ金属を用いることにより、錫(Sn)や
鉛(Pb)からなるはんだ金属を用いた従来の場合と同様
の構成によりはんだ付けが可能となる。
【0033】また、請求項7記載の発明では、はんだ付
け後の接合部に生成される接合金属が、はんだ金属,部
品の端子部の金属,部品の端子部の被覆金属,プリント
回路配線板の端子部の金属,またはプリント回路配線板
の端子部の被覆金属の1つ以上の成分を含む合金で構成
される。はんだ付けは金属間の溶融結合であるため、多
少なりとも部品端子部表面の金属や基板端子部の表面の
金属がはんだ金属中に溶出する。はんだ金属中の組成が
若干変化することにより、はんだ金属融点(a)も若干
変化することが知られている。しかし、そのような状態
においても、上述したように本加熱時間(j)を20秒
以上とる(請求項4参照)ことで、接合の信頼性は問題
がないことが確認されている。従って、上述した如き本
実施例の構成をとることにより、はんだ金属が溶融して
いる時間を多くとることが可能となるため、信頼性を欠
くことなく、はんだ付けが可能となる。
【0034】また、請求項8記載の発明では、はんだ金
属融点(a)より0〜20℃低い耐熱性を有する樹脂を
含むはんだ付け用フラックスを用いている。一般的に行
われているように、はんだ金属融点(a)より30℃程
度低い予備加熱温度で加熱する加熱温度条件で、金属表
面の酸化を還元するために用いられるフラックスの活性
成分が酸化還元能力を失わない温度となっている。前述
のように、予備加熱終端温度(e)ははんだ金属融点
(a)に近いほどよいが、従来のフラックスでは、予備
加熱終端温度(e)がはんだ金属融点(a)に近くなっ
た場合に酸化還元能力が失われてしまう。本実施例のよ
うに、はんだに用いるフラックス中に混合される樹脂の
耐熱性を上げることにより、はんだ金属融点(a)の近
くの温度までフラックスの酸化還元能力を保護する働き
を加えることができ、これにより本加熱時に充分に酸化
還元能力を発揮させることが可能となる。
【0035】また、請求項9および10に記載の発明の
ように、上述したリフローはんだ付け方法を用いてプリ
ント配線回路基板や電子機器を製造することも可能であ
る。本発明に係るリフローはんだ付け方法を用いること
により、本加熱で部品の耐熱温度を超えないようにする
ことができ、部品の信頼性が損なわれないプリント配線
回路基板や電子機器を提供することができる。
【0036】
【発明の効果】以下、本発明の効果を請求項毎に述べ
る。 <請求項1の効果>請求項1によれば、予備加熱終端温
度(e)をはんだ金属融点(a)に近づけたことで、本
加熱での加熱昇温速度の差による温度差を縮めることが
できるので、部品耐熱温度(b)を超えない本加熱が可
能となり、部品の信頼性を損なうことなく、はんだ付け
することができる。
【0037】<請求項2の効果>請求項2によれば、予
備加熱時間(i)を充分にとるため、予備加熱終端での
温度差を縮めることが可能となり、本加熱での部品の耐
熱性を超えずに、部品の信頼性を損なうことなく、はん
だ付けすることができる。
【0038】<請求項3の効果>請求項3によれば、温
度を上げ過ぎることなく、目的の予備加熱終端温度
(e)を達成することが可能となるので、本加熱での部
品の耐熱性を超えずに、部品の信頼性を損なうことな
く、はんだ付けすることができる。
【0039】<請求項4の効果>請求項4によれば、は
んだ金属融点(a)を超える時間を20秒以上とするこ
とにより、本加熱時の温度差を縮めることが可能とな
り、部品の信頼性を損なうことなく、はんだ付けするこ
とができる。
【0040】<請求項5の効果>請求項5によれば、部
品の耐熱性を超えるまで温度を上げずに、全ての部品端
子部の温度をはんだ金属融点(a)以上に上げることが
可能となるので、本加熱での部品の耐熱性を超えずに、
部品の信頼性を損なうことなく、はんだ付けすることが
できる。
【0041】<請求項6の効果>請求項6によれば、は
んだ金属融点(a)が部品耐熱温度(b)を超えないた
め、請求項1から請求項5のはんだ付け方法を用いるこ
とにより、本加熱での部品の耐熱性を超えずに、部品の
信頼性を損なうことなく、はんだ付けすることができ
る。
【0042】<請求項7の効果>請求項7によれば、部
品端子部表面の金属や基板端子部の表面の金属が、はん
だ金属中に溶出し、はんだ金属中の組成が若干変化した
はんだ金属においても、本加熱での部品の耐熱性を超え
ずに、部品の信頼性を損なうことなく、はんだ付けする
ことができる。
【0043】<請求項8の効果>請求項8によれば、は
んだに用いるフラックス中に混合された樹脂の耐熱性を
上げることにより、はんだ金属融点(a)の近くの温度
までフラックスの酸化還元能力を保護する働きを加えら
れ、本加熱時に充分に酸化還元能力を発揮させることが
可能となる。
【0044】<請求項9,10の効果>請求項9および
10によれば、請求項1から請求項8までのリフローは
んだ付け方法を採用することにより、本加熱において部
品の耐熱温度を超えないようにできるため、部品の信頼
性を損なうことなくはんだ付けすることができ、高い信
頼性を有するプリント配線回路基板や電子機器を市場に
供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるリフローはんだ付け方法での温
度測定結果を示す図である。
【図2】本発明のリフローはんだ付け方法を実現するリ
フロー炉の一例を説明するための図である。
【図3】基板上の温度測定個所を説明するための図であ
る。
【図4】一般的な加熱温度条件で加熱した場合の温度測
定結果を示す図である。
【符号の説明】
10:基板(プリント回路配線板)、11:部品A端子
部測定個所、12:部品B表面測定個所、13:ヒー
タ、14:熱風温度測定位置、15:雰囲気温度測定位
置、16:ノズル、17:基板搬送面、18:ファン、
(a):はんだ金属融点、(b):部品耐熱温度、
(c):予備加熱範囲、(d):本加熱範囲、(e):
予備加熱終端温度、(f):部品A端子部温度の推移、
(g):部品B表示温度の推移、(h):はんだ金属融
点−40℃の温度、(i):予備加熱時間、(j):本
加熱時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 稔 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小林 孝之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5E319 AA03 AB01 AB05 AC01 BB05 BB08 CC36 CD31 GG03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント回路配線板に部品を搭載し、該
    部品の端子部と該プリント回路配線板の端子部を鉛(P
    b)を含まないはんだ金属を用いてはんだ付けするリフ
    ローはんだ付け方法であって、はんだ付けの準備のため
    の予備加熱を行う予備加熱ステップと、はんだ付けのた
    めの本加熱を行う本加熱ステップを有し、前記予備加熱
    の終端温度をはんだ金属融点より0〜20℃低くしたこ
    とを特徴とするリフローはんだ付け方法。
  2. 【請求項2】 前記予備加熱ステップにおいて、前記は
    んだ金属融点より40℃低い温度から前記予備加熱終端
    温度まで上昇させる予備加熱時間を60秒以上としたこ
    とを特徴とする請求項1のリフローはんだ付け方法。
  3. 【請求項3】 前記予備加熱ステップにおいて、予備加
    熱を行う際のリフロー装置の雰囲気温度を前記予備加熱
    終端温度とほぼ同じ温度にしたことを特徴とする請求項
    1または請求項2のリフローはんだ付け方法。
  4. 【請求項4】 プリント回路配線板に部品を搭載し、該
    部品の端子部と該プリント回路配線板の端子部を鉛(P
    b)を含まないはんだ金属を用いてはんだ付けするリフ
    ローはんだ付け方法であって、はんだ付けの準備のため
    の予備加熱を行う予備加熱ステップと、はんだ付けのた
    めの本加熱を行う本加熱ステップを有し、前記本加熱ス
    テップにおいて、前記部品の端子部とはんだ合金と前記
    プリント回路配線板の端子部の温度をはんだ金属融点以
    上とする本加熱時間を、20秒以上としたことを特徴と
    するリフローはんだ付け方法。
  5. 【請求項5】 前記本加熱ステップにおいて、本加熱を
    行う際のリフロー装置の雰囲気温度を、前記プリント回
    路配線板に搭載されているリフロー加熱される部品のう
    ち最も低い耐熱温度とほぼ同じにしたことを特徴とする
    請求項4のリフローはんだ付け方法。
  6. 【請求項6】 前記はんだ金属は、錫(Sn),銀(Ag)
    および銅(Cu)からなることを特徴とする請求項1から
    請求項5のいずれかに記載のリフローはんだ付け方法。
  7. 【請求項7】 はんだ付け後の接合部に生成される接合
    金属が、前記はんだ金属,前記部品の端子部の金属,前
    記部品の端子部の被覆金属,前記プリント回路配線板の
    端子部の金属,または前記プリント回路配線板の端子部
    の被覆金属の1つ以上の成分を有する合金であることを
    特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のリ
    フローはんだ付け方法。
  8. 【請求項8】 前記はんだ金属融点より0〜20℃低い
    耐熱性を有する樹脂を含むはんだ付け用フラックスを用
    いることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか
    に記載のリフローはんだ付け方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかに記載
    のリフローはんだ付け方法を用いて製造したことを特徴
    とするプリント配線回路基板。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項8のいずれかに記
    載のリフローはんだ付け方法を用いて製造したことを特
    徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016066782A (ja) * 2014-08-01 2016-04-28 住友ベークライト株式会社 半導体装置の製造方法および電子部品の製造方法
CN112672535A (zh) * 2020-12-14 2021-04-16 北京遥测技术研究所 一种在印制板深腔小孔内软钎焊元件的方法

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