JP2003033083A - モータ制御回路 - Google Patents

モータ制御回路

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JP2003033083A
JP2003033083A JP2001210380A JP2001210380A JP2003033083A JP 2003033083 A JP2003033083 A JP 2003033083A JP 2001210380 A JP2001210380 A JP 2001210380A JP 2001210380 A JP2001210380 A JP 2001210380A JP 2003033083 A JP2003033083 A JP 2003033083A
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control circuit
circuit
speed
brush
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Toshiyuki Amagasa
俊之 天笠
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Mitsuba Corp
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Mitsuba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CPUやスイッチング素子等の故障時におい
てもモータを継続的に作動させ得るモータ制御回路を提
供する。 【解決手段】 モータ11に、低速駆動用の低速ブラシ
12と、低速ブラシ12より進角した位置に配設した高
速駆動用の高速ブラシ13を設ける。低速ブラシ12に
給電を行う低速ブラシ給電回路14に、高速ブラシ13
使用時にスイッチング制御を行うFET19を設ける。
高速ブラシ13に給電を行う高速ブラシ給電回路15に
低速ブラシ12使用時にスイッチング制御を行うFET
20を設ける。さらに、FET19,20と並列に、高
速および低速ブラシ12,13とGND16との間を接
続する短絡回路21を設ける。FET19,20が故障
した場合でも短絡回路21がモータ駆動回路を形成して
フェールセーフ機能が働き、モータ駆動が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FET等のスイッ
チング素子を用いてモータ回転速度の制御を行う回路に
関し、特に、スイッチング素子等の故障時においてもモ
ータの駆動を維持し得るフェールセーフ機能を有したモ
ータ制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】モータの制御回路としては、従来より、
FET等のスイッチング素子を用いてモータをDUTY制御
し、その回転速度を適宜制御するものが知られている。
例えば、特許第2798733号公報には、パワーMOSFETを用
いてモータ回転速度を制御するワイパー制御回路が示さ
れており、そこでは、パルス幅変調回路によるPWM制
御によって回転速度がコントロールされている。
【0003】一方、このようなモータ制御回路では、一
般に、モータと接地(GND)との間にスイッチング素
子を設け、それをPWM制御回路からのパルス信号に応
じてON/OFFすることによりモータの速度制御を行ってい
る。図5は、このような形態のモータ制御回路の一例を
示す説明図である。図5の回路は、自動車用ワイパモー
タの制御回路であり、ここでは、モータ51とGND5
2との間に、CPU53によってON/OFFされるFET5
4が設けられている。CPU53には、図示しないPW
M制御回路およびFET駆動回路が配設されており、P
WM制御回路の出力するパルス信号に基づき、FET駆
動回路がFET54のON/OFFを行うようになっている。
【0004】また、モータ51とFET54の間には、
ワイパ動作モードに合わせてモータ速度をHiとLoに切り
換える速度切換スイッチ55が設けられている。この場
合、速度切換スイッチ55は、車内に設置されたワイパ
スイッチ(図示せず)と連動するリレー56によって切
り換えられる。さらに、電源(バッテリ)57とモータ
51との間には、モータ51の作動を制御する動作スイ
ッチ58が配設されている。なお、動作スイッチ58も
前述のワイパスイッチと連動している。
【0005】この場合、速度のHi,Lo切換は、速度切換
スイッチ55を切り換えて使用するブラシを変更するこ
とによって行われる。すなわち、速度切換スイッチ55
のLoモード側は低速ブラシ59と接続される一方、Hiモ
ード側はLo側よりも進角した位置に配設された高速ブラ
シ60と接続されている。そして、Hiモード時において
は、進角された高速ブラシ60によりモータ51に給電
が行われ、その分、モータ51においてLoモード時より
も高い回転数が得られるようになっている。
【0006】図5の回路において、速度切換スイッチ5
5がHi,Lo何れかに設定された状態で動作スイッチ58
が投入されると、バッテリ57から電源が供給され、モ
ータ51が選択されたモードに応じた回転数にて駆動さ
れる。一方、図5の回路では、CPU53とFET54
によるPWM制御が実施され、ブラシ進角+PWM制御
により、低速域・高トルク/高速域・低トルクの2スピ
ード制御が行われる。この場合、PWM制御ではブレー
ド位置や負荷に応じて速度制御が行われ、例えば、ワイ
パブレードが上反転位置に接近しつつある場合に、ブレ
ードのオーバーランを回避すべくモータ51の速度を低
下させるなど、きめ細かなモータ駆動制御が実行され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなモータ制御回路では、スイッチング素子がモータと
GNDとの間に設けられているため、スイッチング素子
若しくはその制御回路が故障すると、モータが作動不能
となるという問題がある。つまり、図5の回路では、F
ET54が速度切換スイッチ55と直列にモータ51と
GND52との間に配設されているため、FET54若
しくはCPU53が故障すると、他のスイッチ55,5
8は正常であっても、モータ51を駆動させることがで
きなくなるという問題があった。
【0008】この場合、手動操作をモータがアシストす
るような機器の場合、モータが停止しても手動にて機器
の動作を行うことができ、その影響は少ない。しかしな
がら、ワイパやパワーウインド等のようにマニュアル作
動を行えないものでは、モータ停止と共に機器の動作が
全く停止してしまうことになる。すなわち、例えば降雨
中にワイパ動作が停止したり、窓の開閉が全く出来なく
なったりするおそれがあり、その改善が望まれていた。
【0009】本発明の目的は、CPUやスイッチング素
子等の故障時においてもモータを継続的に作動させ得る
モータ制御回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のモータ制御回路
は、モータに対する印加電圧を制御することにより前記
モータの回転速度の制御を行う電圧制御回路を備えたモ
ータ制御回路であって、前記電圧制御回路と並列に前記
モータと接地との間を接続する短絡回路を配設したこと
を特徴とする。
【0011】本発明によれば、電圧制御回路が故障した
場合でも、短絡回路がモータ駆動回路を形成するので、
モータ駆動が維持され、最低限のモータ動作が確保され
る。従って、電圧制御回路やそれを制御するCPU等の
制御系が故障しても、フェールセーフ機能が働き、モー
タの駆動を維持することができる。
【0012】また、本発明のモータ制御回路は、モータ
のアーマチュアに対する給電位置を異にする複数のブラ
シを備え、前記ブラシを選択的に使用することにより前
記モータの回転速度の制御を行うモータ制御回路であっ
て、前記ブラシに給電を行う各給電回路にそれぞれ設け
られ、前記モータに対する印加電圧の制御を行う電圧制
御回路と、前記各電圧制御回路と並列に配設され、前記
ブラシと接地との間を接続する短絡回路とを有すること
を特徴とする。
【0013】本発明によれば、給電位置の異なる複数の
ブラシを有するモータの制御回路においてその電圧制御
回路が故障した場合でも、短絡回路がモータ駆動回路を
形成するので、モータ駆動が維持され、最低限のモータ
動作が確保される。
【0014】さらに、本発明のモータ制御回路は、低速
駆動用の低速ブラシと、前記低速ブラシより進角した位
置に配設された高速駆動用の高速ブラシとを備えてなる
モータの回転速度の制御を行うモータ制御回路であっ
て、前記低速ブラシに給電を行う低速ブラシ給電回路に
設けられ、前記高速ブラシ使用時に前記モータに対する
印加電圧の制御を行う高速側電圧制御回路と、前記高速
ブラシに給電を行う高速ブラシ給電回路に設けられ、前
記低速ブラシ使用時に前記モータに対する印加電圧の制
御を行う低速側電圧制御回路と、前記高速側電圧制御回
路および低速側電圧制御回路と並列に配設され、前記高
速および低速ブラシと接地との間を接続する短絡回路と
を有することを特徴とする。
【0015】本発明によれば、低速用・高速用の2つの
ブラシを有するモータの制御回路においてその電圧制御
回路が故障した場合でも、短絡回路がモータ駆動回路を
形成するので、モータ駆動が維持され、最低限のモータ
動作が確保される。なお、前記の各発明における印加電
圧の制御には、電圧の高低を制御する場合のみならず、
電圧印加時間を制御してモータ印加電圧のDUTYを変更す
ることも含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、
本発明の実施の形態1であるモータ制御回路の構成を示
す説明図である。図1に示すように、当該回路において
も図5の回路と同様、モータ1とGND(接地)2との
間に、CPU3によってON/OFFされるFET(電圧制御
回路)4が設けられている。CPU3には、PWM制御
回路やFET駆動回路(共に図示せず)が配設されてお
り、PWM制御回路の出力するパルス信号に基づき、F
ET駆動回路がFET4のON/OFFを行うようになってい
る。
【0017】ここで当該回路ではさらに、モータ1とG
ND2との間に、FET4と並列に短絡回路5が配設さ
れている。この短絡回路5は、後述するように、CPU
3やFET4が故障した場合にモータ駆動回路を構成す
る配線であり、そこには抵抗6が介設されている。一
方、電源(バッテリ)7とモータ1との間には、モータ
1の作動を制御する動作スイッチ8が配設されている。
【0018】このような構成からなるモータ制御回路で
は、動作スイッチ8が投入されるとバッテリ7から電源
が供給されてモータ1が駆動される。この場合、図1の
回路ではCPU3とFET4によりPWM制御が実施さ
れ、モータ負荷等に応じて速度制御が行われる。すなわ
ち、CPU3はFET4のスイッチング動作を制御して
モータ1に印加される電圧のDUTYを変更し、実質的に印
加電圧の制御を行いモータ回転数を適宜制御する。
【0019】ところで、CPU3やFET4が故障した
場合、前述のように、図5のような回路構成ではその時
点でモータ動作が停止してしまう。これに対し当該制御
回路では、FET4と並列に短絡回路5が設けられてい
るため、CPU3等が故障してもモータ1が即停止して
しまうことはない。すなわち、FET4が故障によりオ
ープンとなった場合でも、短絡回路5がモータ駆動回路
を形成し、モータ1は抵抗6の設定に応じた所定電圧に
て駆動される。この場合、FET4は動作停止状態のた
めモータ1の回転数制御を行うことはできないが、最低
限のモータ動作は維持される。
【0020】従って、当該制御回路では、CPU3等が
故障してもモータを駆動させ続けることができ、これを
かかる動作が求められるシステムに適用すれば、故障時
におけるフェールセーフ機能を備えることが可能とな
る。そこで、例えば自動車用のワイパ装置に当該制御回
路を用いれば、降雨中にCPU3等が故障しても、ガラ
ス面の払拭動作は維持され、運転者の視界確保を図るこ
とが可能となる。
【0021】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2であるモータ制御回路について説明する。図2は、
本発明の実施の形態2であるモータ制御回路の構成を示
す説明図である。図2の回路は、図5のものと同様、自
動車用ワイパモータの制御回路であり、モータ11に
は、低速駆動用の低速(Lo)ブラシ12と高速駆動用の高
速(Hi)ブラシ13が設けられている。この場合も、高速
ブラシ13は低速ブラシ12よりも進角した位置に配設
されている。そして、Hiモード時には進角された高速ブ
ラシ13を介してモータ11に給電が行われ、低速ブラ
シ12を使用するLoモード時よりも高い回転数が得られ
るようになっている。
【0022】ここで、低速ブラシ12には低速ブラシ給
電回路14(以下、給電回路14と略記する)が、ま
た、高速ブラシ13には高速ブラシ給電回路15(以
下、給電回路15と略記する)が接続されており、両者
は共にGND(接地)16に接続されている。また、給
電回路14にはCPU17によって制御されるFET
(高速側電圧制御回路)19が、また、給電回路15に
はCPU18によって制御されるFET(低速側電圧制
御回路)20が介設されている。CPU17,18に
は、前述同様、PWM制御回路やFET駆動回路が配設
されており、PWM制御回路の出力するパルス信号に基
づき、FET駆動回路がFET19,20のON/OFF(ス
イッチング制御)を行うようになっている。
【0023】さらに当該回路では、給電回路14,15
の両ブラシ12,13とFET19,20の間に、GN
D16と接続された短絡回路21が設けられている。短
絡回路21には、リレー22によって作動される速度切
換スイッチ23が設けられている。リレー22は、車内
に設置されたワイパスイッチ(図示せず)と連動してお
り、運転者の選択したワイパ動作モードに応じて速度切
換スイッチ23がHi,Loの何れかに切り換えられる。
【0024】一方、電源(バッテリ)24とモータ11
との間には、モータ11の作動を制御する動作スイッチ
25が配設されている。この場合、動作スイッチ25も
前述のワイパスイッチと連動しており、これをONする
ことによりモータ11が駆動され、ワイパ装置における
ガラス面払拭動作が開始される。
【0025】このような構成からなるモータ制御回路で
は、動作スイッチ25が投入されるとバッテリ24から
電源が供給されてモータ11が駆動される。この場合、
当該回路においては、Loモード時には、速度切換スイッ
チ23がLo側に接続され、低速ブラシ12側がONとな
る。また、このとき、高速ブラシ13の給電回路15に
配設されたFET20がCPU18によってスイッチン
グ制御される。これにより、モータ11に印加される電
圧のDUTYが変更され、モータ回転数が適宜制御される。
一方、Hiモード時には、速度切換スイッチ23がHi側に
接続され、高速ブラシ13側がONとなると共に、給電
回路14に配設されたFET19がCPU17によって
スイッチング制御される。
【0026】図3は、図2の制御回路によって前述のよ
うな制御を行った場合のモータ特性を示す説明図であ
り、横軸は負荷を縦軸はモータ回転数を示している。図
2において、線図LはLoモード時においてFET20を
OFFにした場合の特性、線図HはHiモード時において
FET19をOFFにした場合の特性を示している。ま
た、中央の線図Mは、Loモード時においてFET20を
ON、またはHiモード時においてFET19をONにし
た場合の特性を示している。
【0027】当該回路では、Loモード時にFET20を
スイッチング制御すると、線図LとMとの間の領域Xの
範囲にてモータ11の回転速度が制御される。つまり、
FET20における通電DUTYが0%の状態の線図Lか
ら、100%の状態の線図Mの間で、スイッチングのDU
TYに応じて適宜制御される。これに対しHiモード時にF
ET19をスイッチング制御すると、線図HとMとの間
の領域Yの範囲にてモータ11の回転速度が制御され
る。つまり、FET19における通電DUTYが0%の状態
の線図Hから、100%の状態の線図Mの間で、スイッ
チングのDUTYに応じて適宜制御される。
【0028】ところで、CPU17やFET19等が故
障した場合、当該制御回路では次のような制御形態が採
られる。この場合、FET19,20の故障形態として
は、オープン故障とショート故障の2つの場合がある
が、ショート故障の場合には、当該回路のみならず図5
の回路においてもモータ動作は確保され得るので、ここ
ではオープン故障における動作を中心に説明する。
【0029】まず、Loモード時にFET20がオープン
故障した場合には、低速ブラシ12が短絡回路21によ
りGND16と接続される一方、高速ブラシ13は給電
が断たれる。これは、FET20をOFFさせた図3の
線図Lの状態と同様であり、モータ11は線図Lの特性
にて駆動される。また、Hiモード時にFET19がオー
プン故障した場合には、高速ブラシ13が短絡回路21
によりGND16と接続される一方、低速ブラシ12は
給電が断たれる。これは、FET19をOFFさせた図
3の線図Hの状態と同様であり、モータ11は線図Hの
特性にて駆動される。すなわち、FET19,20が故
障により作動しなくなっても、モータ11に対する給電
系は短絡回路21によって確保され、モータ駆動状態は
維持される。しかもその際、選択されたワイパ動作モー
ドに合わせて、Hiモードであれば回転数の高い線図Hの
特性にて、また、Loモードであれば回転数の低い線図L
の特性にて駆動が維持される。
【0030】一方、Loモード時にFET20がショート
故障した場合には、両ブラシ12,13が短絡回路21
および給電回路15によりGND16と接続される形と
なる。これは、両FET19,20を同時通電した図3
の線図Mの状態と同様であり、モータ11は線図Mの特
性にて駆動される。また、Hiモード時にFET19がシ
ョート故障した場合には、Loモードの場合と同様、両ブ
ラシ12,13が短絡回路21および給電回路15によ
りGND16と接続される形となり、モータ11は線図
Mの特性にて駆動される。
【0031】なお、前述の例ではFET19,20の故
障の場合について述べたが、CPU17,18の故障の
場合も同様に考えることができる。つまり、FET1
9,20に対する駆動信号が常時出力された状態となっ
た場合には前述のショート故障と同様の動作となり、線
図H,Lの特性にて動作が維持される。また、駆動信号
が出力されない状態となった場合には前述のオープン故
障と同様の動作となり、線図Mの特性にて動作が維持さ
れる。
【0032】このように、当該回路では、FET19,
20と並列に、両ブラシ12,13とGND16との間
を接続する短絡回路21を配設したので、CPU17,
18やFET19,20等が故障してもモータ11が即
停止してしまうことがない。すなわち、FET19,2
0等がオープン状態となった場合でも、短絡回路21が
モータ駆動回路を形成してモータ駆動が維持される。こ
の場合、FET19,20は動作停止状態のためモータ
11の回転数制御を行うことはできないが、最低限のモ
ータ動作は確保されフェールセーフ機能を備えることが
できる。従って、CPU17,18やFET19,20
等が故障してもモータ11を駆動させ続けることがで
き、降雨中の故障であっても、ガラス面の払拭動作が維
持され、運転者の視界確保を図ることが可能となる。
【0033】(実施の形態3)さらに、本発明の実施の
形態3として、図2のモータ制御回路を用いつつ、高速
ブラシ13の進角量をさらに大きくした場合について説
明する。図4は、進角量を増大させたモータに図2の制
御回路を適用して前述のような制御を行った場合のモー
タ特性を示す説明図である。なお、制御回路自体の構成
は図2と同様であるので、その説明は省略する。また、
図4においては、図3と同様の特性を意味する線図には
同一の符号を付して示す。
【0034】本実施の形態では、図4に示すように、Hi
モード時におけるモータ回転速度が図3の場合に比して
大きくなっている。ここで、例えばHiモード時のモータ
特性として図3の線図Hの特性を得たい場合、PWM制
御においては領域Yでの制御が行われるため、制御の結
果として図3の線図Hの特性を得ることはできない。す
なわち、求める回転数よりも高い回転数が得られる状態
にてPWM制御を行わなければ、所望のモータ特性は得
られない。
【0035】一方、例えばワイパブレードが上反転位置
に接近したときモータ11の速度を低下させる制御を行
った場合、かかる制御を一払拭時間を変更することなく
行うためには、一払拭動作中にてこの遅れを取り戻さな
ければならない。ところが、Hiモード時の制御領域が狭
い図3の制御形態では、遅れを回復するためにモータ速
度を大きく上げることが難しい。このため、モータ制御
形態が規制される形となり、PWM制御の効果を十分に
発揮できないことになる。
【0036】そこで、当該実施の形態においては、高速
ブラシ13の進角量を図3の場合よりもさらに大きく設
定し、図4に示すように、線図Hをより高い回転数レベ
ルにオフセットさせている。このため、PWM制御領域
である領域Yが図3に比して大きくなっており、図4に
破線にて示した図3の線図Hの特性を容易に得ることが
できるようになっている。従って、払拭途中にてモータ
速度を低下させても、他の払拭領域にてモータ速度を上
げ、その遅れを容易に取り戻すことが可能となり、より
幅広い制御形態を採ることが可能となる。なお、磁束を
上げるなどにより、線図Lを低くオフセットし、低速領
域での制御幅を広げることも可能である。
【0037】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることは言うまでもない。例えば、実施の形態2,3
の制御回路の適用対象は、自動車用ワイパモータの制御
回路には限定されず、例えば、パワーウインド用モータ
の制御回路など、スイッチング素子やその制御回路等が
故障した場合でもモータ駆動を維持する必要のある機器
の制御系にも適用し得る。また、前述の実施の形態で
は、電圧制御回路のスイッチング素子としてFETを用
いた例を示したが、可変抵抗など電圧制御を行い得る他
の素子や回路を適用することも可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明のモータ制御回路によれば、モー
タの回転速度制御を行う電圧制御回路と並列にモータと
接地との間を接続する短絡回路を設けたので、電圧制御
回路が故障した場合でも、短絡回路がモータ駆動回路を
形成してモータ駆動が維持され、最低限のモータ動作が
確保される。従って、電圧制御回路やそれを制御するC
PU等の制御系が故障してもモータを駆動させ続けるこ
とができ、故障時におけるモータ動作が確保され、フェ
ールセーフ機能を備えることが可能となる。
【0039】また、給電位置を異にする複数のブラシを
備えたモータの回転速度の制御を行うモータ制御回路に
おいて、ブラシ給電用の給電回路に設けた電圧制御回路
と並列にブラシと接地との間を接続する短絡回路を設け
たので、かかる形態のモータにおいても、電圧制御回路
が故障した場合に短絡回路がモータ駆動回路を形成し、
モータ駆動が維持される。
【0040】さらに、低速ブラシとそれより進角した位
置に配設された高速ブラシとを備えたモータの回転速度
の制御を行うモータ制御回路において、低速ブラシ給電
回路に高速側電圧制御回路を、また、高速ブラシ給電回
路に低速側電圧制御回路を設けると共に、各電圧制御回
路と並列に高速・低速の両ブラシと接地との間を接続す
る短絡回路を設けたので、かかる形態のモータにおいて
も、電圧制御回路が故障した場合に短絡回路がモータ駆
動回路を形成し、モータ駆動が維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1であるモータ制御回路の
構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態2であるモータ制御回路の
構成を示す説明図である。
【図3】図2の制御回路によって回転数制御を行った場
合のモータ特性を示す説明図である。
【図4】進角量を増大させたモータに図2の制御回路を
適用して回転数制御を行った場合のモータ特性を示す説
明図である。
【図5】従来のモータ制御回路の一例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 モータ 2 GND(接地) 3 CPU 4 FET(電圧制御回路) 5 短絡回路 6 抵抗 7 電源 8 動作スイッチ 11 モータ 12 低速ブラシ 13 高速ブラシ 14 低速ブラシ給電回路 15 高速ブラシ給電回路 16 GND(接地) 17 CPU 18 CPU 19 FET(高速側電圧制御回路) 20 FET(低速側電圧制御回路) 21 短絡回路 22 リレー 23 速度切換スイッチ 24 電源 25 動作スイッチ 51 モータ 52 GND 53 CPU 54 FET 55 速度切換スイッチ 56 リレー 57 電源 58 動作スイッチ 59 低速ブラシ 60 高速ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H570 AA21 CC04 DD06 EE02 EE08 HA04 HA05 HA08 HB12 HB16 HB18 JJ03 LL32 5H571 AA03 BB07 CC04 DD01 EE01 EE09 GG07 HA04 HA09 HB01 HD02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータに対する印加電圧を制御すること
    により前記モータの回転速度の制御を行う電圧制御回路
    を備えたモータ制御回路であって、 前記電圧制御回路と並列に前記モータと接地との間を接
    続する短絡回路を配設したことを特徴とするモータ制御
    回路。
  2. 【請求項2】 モータのアーマチュアに対する給電位置
    を異にする複数のブラシを備え、前記ブラシを選択的に
    使用することにより前記モータの回転速度の制御を行う
    モータ制御回路であって、 前記ブラシに給電を行う各給電回路にそれぞれ設けら
    れ、前記モータに対する印加電圧の制御を行う電圧制御
    回路と、 前記各電圧制御回路と並列に配設され、前記ブラシと接
    地との間を接続する短絡回路とを有することを特徴とす
    るモータ制御回路。
  3. 【請求項3】 低速駆動用の低速ブラシと、前記低速ブ
    ラシより進角した位置に配設された高速駆動用の高速ブ
    ラシとを備えてなるモータの回転速度の制御を行うモー
    タ制御回路であって、 前記低速ブラシに給電を行う低速ブラシ給電回路に設け
    られ、前記高速ブラシ使用時に前記モータに対する印加
    電圧の制御を行う高速側電圧制御回路と、 前記高速ブラシに給電を行う高速ブラシ給電回路に設け
    られ、前記低速ブラシ使用時に前記モータに対する印加
    電圧の制御を行う低速側電圧制御回路と、 前記高速側電圧制御回路および低速側電圧制御回路と並
    列に配設され、前記高速および低速ブラシと接地との間
    を接続する短絡回路とを有することを特徴とするモータ
    制御回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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