JP2003028786A - 管内面の応力腐食割れ形成方法及び装置 - Google Patents

管内面の応力腐食割れ形成方法及び装置

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JP2003028786A JP2001218397A JP2001218397A JP2003028786A JP 2003028786 A JP2003028786 A JP 2003028786A JP 2001218397 A JP2001218397 A JP 2001218397A JP 2001218397 A JP2001218397 A JP 2001218397A JP 2003028786 A JP2003028786 A JP 2003028786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 管材の内面に管軸方向に延びる応力腐食割れ
を簡単且つ確実に形成して今後の検査技術の向上に供す
る。 【解決手段】 管材2の外側に嵌合した拘束リング3の
周方向複数箇所において、押付装置4により管材2の外
周面を管軸方向Dに沿って押し付けることにより管材2
の内周面に管軸方向Dに沿う連続した周方向引張応力作
用部Eを形成し、この状態で管材2内面の周方向引張応
力作用部Eを腐食環境に保持し、管材2の内面に管軸方
向Dに沿った応力腐食割れSCCを生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管材の内面に、管
軸方向に延びる応力腐食割れを容易且つ確実に形成し得
るようにした管内面の応力腐食割れ形成方法及び装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントでは予防保全の見地から
種々の機器の各部所に対して超音波探傷検査等の非破壊
検査が施工されるが、その中でも種々の形状を有して多
数配設される管の内面における応力腐食割れSCCの欠
陥検出は難しいとされており、検査技術は確立されてい
ないのが現状である。
【0003】このため、試験用の管材の内面に予め応力
腐食割れSCCを形成しておき、この管材を用いて超音
波探傷検査等の非破壊検査を実施することによって今後
の検査技術(検査精度)の向上を図ることが志向されて
いる。従って、そのためには管材の内面に自然欠陥とし
て応力腐食割れSCCを生じさせ、その管材を用いて応
力腐食割れSCCの検査試験を行うことによって検査技
術を高める必要がある。
【0004】そして、管内面の管軸方向に延びる応力腐
食割れSCCの検査技術を高めるためには、管材の内面
に、管軸方向に沿って延びる応力腐食割れSCCを確実
に形成できる技術を実現する必要がある。
【0005】管材の表面に応力腐食割れSCCを生じさ
せる方法としては、補修溶接方法がある。この補修溶接
方法は、管材の外周面に溶接を実施した後、その溶接し
た部分を削り落とし、更にその削り落とした部分を再度
溶接する方法である。この方法によれば、溶接部が縮む
ことによって管材の外面に周方向の引っ張りによる残留
応力が生じ、この残留応力によって応力腐食割れSCC
を生じさせることができる。
【0006】上記した補修溶接方法では、溶接部が縮む
ことによる引張応力によって応力腐食割れSCCを生じ
させているが、同時に、溶接時の入熱により管材が変質
して劣化(鋭敏化)することによっても応力腐食割れS
CCが生じ易くなっている。
【0007】しかし、上記した補修溶接方法によって発
生する応力腐食割れSCCは、溶接部の直近位置に短く
発生するのみであり、管軸方向に長い応力腐食割れSC
Cを発生させることはできない。
【0008】又、管材に生じさせた応力腐食割れSCC
を超音波探傷検査等により検査する場合には溶接部が検
査の邪魔になることがあり、そのような場合には溶接部
を除去する必要がある。従って、前記溶接部を溶接する
作業及び溶接部の除去作業を含めて応力腐食割れSCC
を有する管材の製作に多大の時間と手間を要するという
問題がある。又溶接部の内部に溶接割れ等の目的以外の
欠陥が生じてしまう可能性もある。
【0009】更に、上記したような補修溶接方法は、管
材の外周面に応力腐食割れSCCを生じさせる場合が一
般的であり、管材の内周面に前記補修溶接方法を用いて
応力腐食割れSCCを形成させることは困難である。
【0010】一方、管材の内面に応力腐食割れSCCを
生じさせる方法としては、鋭敏化させた管材をそのまま
腐食環境に置く方法、或いは鋭敏化した管材の内部に押
付装置を挿入して、この押付装置によって管材の内面を
外方に押圧し、管材の内面に引っ張りによる残留応力を
生じさせる方法が考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鋭敏化させた
管材をそのまま腐食環境に置く方法は、細かな応力腐食
割れSCCがあらゆる方向に無秩序に生じることにな
り、管材の内面に管軸方向に長い応力腐食割れSCCを
生じさせるようなことはできないという問題がある。
【0012】又、鋭敏化した管材の内部に押付装置を挿
入して管材の内面を外方に押圧する方法では、押付装置
を管材の内部に挿入する構成上、管内部から管材内面を
大きな押付力で押し付けることが困難であり、そのため
に管材内面に応力腐食割れSCCが発生するような大き
な残留応力を生じさせることは難しく、従って薄肉の管
材にしか適用することができないという問題がある。
【0013】従って、従来、管材の内面に管軸方向に延
びる応力腐食割れSCCを確実に形成できるようにした
技術は全く存在していないのが実情であった。
【0014】本発明は上述の実情に鑑み、管材の内面に
管軸方向に延びる応力腐食割れを簡単且つ確実に形成し
て今後の検査技術の向上に供し得る管内面の応力腐食割
れ形成方法及び装置を提供することを目的としてなした
ものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の管内面の応力腐
食割れ形成方法は、管材の外側に嵌合した拘束リングの
周方向複数箇所において、押付装置により管材の外周面
を管軸方向に沿って押付けることにより管材の内周面に
管軸方向に沿う連続した周方向引張応力作用部を形成
し、この状態で管材内面の周方向引張応力作用部を腐食
環境に保持し、管材の内面に管軸方向に沿った応力腐食
割れを生じさせることを特徴とするものである。
【0016】本発明の管内面の応力腐食割れ形成方法
は、管材を熱処理して鋭敏化させ、鋭敏化した管材の外
側に嵌合した拘束リングの周方向複数箇所において、押
付装置により管材の外周面を管軸方向に沿って押付ける
ことにより管材の内周面に管軸方向に沿う連続した周方
向引張応力作用部を形成して、管材の内面に管軸方向に
沿った応力腐食割れを生じさせることを特徴とするもの
である。
【0017】本発明の管内面の応力腐食割れ形成方法
は、管材を熱処理して鋭敏化させ、鋭敏化した管材の外
側に嵌合した拘束リングの周方向複数箇所において、押
付装置により管材の外周面を管軸方向に沿って押付ける
ことにより管材の内周面に管軸方向に沿う連続した周方
向引張応力作用部を形成し、この状態で管材内面の周方
向引張応力作用部を腐食環境に保持し、管材の内面に管
軸方向に沿った応力腐食割れを生じさせることを特徴と
するものである。
【0018】本発明の管内面の応力腐食割れ形成装置
は、管材の周外側に嵌合する拘束リングと、該拘束リン
グの周方向複数箇所において管材の外周面を管軸方向に
沿って押付けることにより管材の内周面に管軸方向に沿
う連続した周方向引張応力作用部を形成する複数の押付
装置と、からなる応力付与装置を備えたことを特徴とす
るものである。
【0019】上記管内面の応力腐食割れ形成装置におけ
る押付装置は、ボルトであってもよく、又、ジャッキ装
置であってもよい。
【0020】上記手段によれば以下のように作用する。
【0021】請求項1〜3に係る発明によれば、簡単な
手段で管材内面に管軸方向に沿って形成させた周方向引
張応力作用部に、管軸方向に沿った応力腐食割れを確実
に形成することができる。
【0022】請求項4に係る発明によれば、簡単な構成
にて管材内面に管軸方向に沿った周方向引張応力作用部
を容易に形成できる。
【0023】請求項5に係る発明によれば、ボルトによ
り管材を押し付けているので、押付装置を簡略なものに
できる。
【0024】請求項6に係る発明によれば、ジャッキ装
置により管材を押し付けているので、押付装置により大
きな押付力で瞬時に押し付けを行える。
【0025】以上の結果、溶接継手部分の検査技術の向
上を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照しつつ説明する。
【0027】図1、図2は本発明の実施の形態における
応力付与装置の一例を示している。図1、図2の応力付
与装置1は、管材2の外周面との間に余裕を有して嵌合
できる拘束リング3と、該拘束リング3の周方向複数箇
所において、管材2の外周面を管軸方向Dに沿って押圧
できるように管軸方向Dに複数並べて配置した押付装置
4とにより構成している。
【0028】この時、前記拘束リング3は、管材2の外
周を包囲できる形状を有していればよく、従って、必ず
しも図1のような円形である必要はなく、楕円や多角形
の形状を有していてもよい。
【0029】又、図1、図2における押付装置4は、拘
束リング3の周方向4ヶ所の略等間隔位置(十字位置)
に配置しており、且つ押付装置4は、拘束リング3に対
し半径方向外側から螺合して先端が管材2の外周面を押
付けるボルトであって、図2の場合では管軸方向Dに所
要の間隔を有して3個のボルト5a,5b,5cを配置
しており、このボルト5a,5b,5cの押し付けによ
って管材2内面の管軸方向Dに沿う連続した周方向引張
応力作用部Eが形成されるようにしている。
【0030】尚、拘束リング3に対する押付装置4の配
置は、拘束リング3の周方向に略均等な2ヶ所以上であ
れば配置する数は任意である。但し、押付時の応力付与
装置1の安定性を考慮すると3ヶ所以上設置するのが好
ましい。一方、周方向に配置される押付装置4の数をあ
まり多くすると、押付装置4による管材2の撓み変形が
起こり難くなって管材2の内面に好適な引張応力を作用
させることが困難になるので、適宜な設置数を選定す
る。
【0031】又、押付装置4における管軸方向Dに設置
するボルト5a,5b,5cの設置数は、2個以上であ
ればよく、管軸方向Dに形成しようとする応力腐食割れ
SCCの希望長さに応じて設置数を選定すればよい。
又、ボルト5a,5b,5cの相互間隔はできるだけ狭
く設定する。このようにボルト5a,5b,5cの相互
間隔を狭くすると、管材2の内面に引張応力が連続して
生じ易くなるので好ましい。
【0032】又、押付装置4としては、前記図1、図2
におけるボルト5a,5b,5cに代えて、図3に示す
ようなジャッキ装置6a,6b,6cを備えるようにし
てもよい。この時、ジャッキ装置6a,6b,6cに
は、油圧式ジャッキ、或いはモータ駆動等による機械式
ジャッキ等を用いることができる。
【0033】上記したように、押付装置4にボルト5
a,5b,5cを用いると簡略な構成とすることがで
き、又、押付装置4にジャッキ装置6a,6b,6cを
用いると、押付装置4により大きな押付力で瞬時に管材
2を押し付けることができる。
【0034】次に、上記実施の形態の応力付与装置1を
用いて管材2の内面に管軸方向Dに延びる応力腐食割れ
SCCを形成する方法を説明する。
【0035】まず、管材2の内面に応力腐食割れSCC
を形成するには管材2の材質を選定する必要がある。こ
のとき、管材2には、腐食環境に保持することによって
応力腐食割れSCCが生じ易くなる材料のものか、又
は、加熱により鋭敏化して応力腐食割れSCCが生じ易
くなるものを選定する。
【0036】腐食環境に保持することによって応力腐食
割れSCCが生じ易くなる材料の管材2を用いて、管材
2の内面に管軸方向Dに沿う応力腐食割れSCCを形成
する場合には、図4の方法手順による。
【0037】まず、管材2の外側に、図1、図2におけ
るボルト5a,5b,5cを回して外側に抜き出した
(弛めた)状態の拘束リング3、又は図3におけるジャ
ッキ装置6a,6b,6cを縮小した状態の拘束リング
3を嵌合した後、ボルト5a,5b,5cをねじ込む
か、又は、ジャッキ装置6a,6b,6cを伸長するこ
とによって、管材2を周方向4ヶ所から強く押し付け
る。すると、管材2のボルト5a,5b,5c、又はジ
ャッキ装置6a,6b,6cによって押し付けられた部
分は、内側に膨らむように変形し、これによって、管材
2の内周面には大きな引張応力が作用し、且つその引張
応力が管軸方向Dに沿って連続することにより管軸方向
Dに長い周方向引張応力作用部E(残留応力発生部)が
形成され、この状態が保持されるようになる。
【0038】続いて、このように応力付与装置1にて管
材2の内面に形成した周方向引張応力作用部Eを腐食環
境に保持させる。周方向引張応力作用部Eを腐食環境に
保持させる方法としては、管材2内部に腐食作用流体を
供給する方法を用いることができる。腐食作用流体とし
ては、粒内割れを生じさせるような強い腐食性を有する
腐食作用流体として例えば塩化マグネシウム(MgC
l)水溶液、或いは食塩(NaCl)水溶液等を用いる
ことができ、又、粒界割れを生じさせるような腐食性を
有する腐食作用流体として例えば純水、熱水等を用いる
ことができる。
【0039】上記したように、応力付与装置1によって
管材2内面に周方向引張応力作用部Eを形成し、且つ該
周方向引張応力作用部Eを腐食環境に保持することによ
り、周方向引張応力作用部Eに、管軸方向Dに沿った応
力腐食割れSCCが発生する。
【0040】又、上記において、粒内割れを生じさせる
ような強い腐食性を有する腐食作用流体〔例えば塩化マ
グネシウム(MgCl)水溶液、或いは食塩(NaC
l)水溶液等〕を用いる場合には、管材2の内周面全面
に応力腐食割れSCCが生じてしまうことになる。従っ
て、この場合には、図5に示すように、前記周方向引張
応力作用部Eのみを残してそれ例外の部分に樹脂コーテ
ィング7を施すことによって、周方向引張応力作用部E
以外の部分には応力腐食割れSCCを生じさせないよう
にし、周方向引張応力作用部Eのみに集中して応力腐食
割れSCCを生じさせる手段を用いることが好ましい。
【0041】又、粒界割れを生じさせるような腐食性を
有する腐食作用流体〔例えば純水、熱水等〕を用いる場
合には、腐食速度が遅く、従ってこの場合には周方向引
張応力作用部Eに腐食作用流体が滞留する部分を形成し
てやると応力腐食割れSCCが生じ易くなることが判明
した。従って、この場合には、図6に示すように、前記
周方向引張応力作用部Eにカーボンウール等の液滞留材
料8を配置することよって、周方向引張応力作用部Eに
集中して応力腐食割れSCCを生じさせる手段を用いる
ことが好ましい。
【0042】又、加熱により鋭敏化して応力腐食割れS
CCが生じ易くなる材料の管材2を用いて、管材2の内
面に管軸方向Dに沿う応力腐食割れSCCを形成する場
合には、図7の方法手順による。
【0043】この管材2は、まず加熱により鋭敏化させ
て応力腐食割れSCCを生じ易くした後、この管材2の
外側に、図1、図2におけるボルト5a,5b,5cを
回して外側に抜き出した(弛めた)状態の拘束リング
3、又は図3におけるジャッキ装置6a,6b,6cを
縮小した状態の拘束リング3を嵌合し、その後、ボルト
5a,5b,5cをねじ込むか、又は、ジャッキ装置6
a,6b,6cを伸長することによって、管材2を周方
向4ヶ所から強く押し付ける。すると、管材2のボルト
5a,5b,5c、又はジャッキ装置6a,6b,6c
によって押し付けられた部分は、内側に膨らむように変
形し、これによって、管材2の内周面には大きな引張応
力が作用し、且つその引張応力が管軸方向Dに沿って連
続することにより管軸方向Dに長い周方向引張応力作用
部E(残留応力発生部)が形成され、この状態が保持さ
れるようになる。
【0044】このように、加熱によって管材2が鋭敏化
され、且つ応力付与装置1によって管材2の内面に管軸
方向Dに沿って周方向引張応力作用部Eが形成されるこ
とにより、この周方向引張応力作用部Eに、管軸方向D
に沿った応力腐食割れSCCが発生する。
【0045】又、図8に示すように、前記図4と図7の
方法を組み合わせて、管材2の内面に管軸方向Dに沿う
応力腐食割れSCCを形成することができる。
【0046】この場合は、加熱により鋭敏化して応力腐
食割れSCCが生じ易くなる材料の管材2を用い、まず
この管材2を加熱することにより鋭敏化させ、その後、
この管材2の外側に、図1、図2に示したように拘束リ
ング3を嵌合して、ボルト5a,5b,5cをねじ込む
か、又は、図3のジャッキ装置6a,6b,6cを伸長
することによって、管材2を周方向4ヶ所から強く押し
付け、これによって、管材2の内面に管軸方向Dに沿う
連続した周方向引張応力作用部E(残留応力発生部)を
形成し、その後、管材2の内面の周方向引張応力作用部
Eを腐食環境に保持する。
【0047】図8の方法によれば、管材2が加熱によっ
て鋭敏化され、且つ応力付与装置1により管材2の内面
に周方向引張応力作用部Eが形成され、更に、周方向引
張応力作用部Eが腐食環境に保持されることにより、管
材2内面における周方向引張応力作用部Eに、管軸方向
Dに沿った応力腐食割れSCCがより確実に形成される
ようになる。
【0048】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、押付装置には図示例以外にも種々の方式
が採用できること、その他本発明の要旨を逸脱しない範
囲内で種々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0049】
【発明の効果】請求項1〜3に係る発明によれば、簡単
な手段で管材内面に管軸方向に沿って形成させた周方向
引張応力作用部に、管軸方向に沿った応力腐食割れを確
実に形成できる効果がある。
【0050】請求項4に係る発明によれば、簡単な構成
にて管材内面に管軸方向に沿って周方向引張応力作用部
を容易に形成できる効果がある。
【0051】請求項5に係る発明では、ボルトにより管
材を押し付けているので、押付装置を簡略なものにでき
る効果がある。
【0052】請求項6に係る発明では、ジャッキ装置に
より管材を押し付けているので、押付装置により大きな
押付力で瞬時に押し付けを行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における応力付与装置の形態の一例を示
す平面図である。
【図2】図1のII−II方向縦断面図である。
【図3】図1、図2に備えた押付装置の他の例を示す縦
断面図である。
【図4】本発明の方法の形態の一例を示すフロー図であ
る。
【図5】周方向引張応力作用部のみに集中して応力腐食
割れを生じさせる手段の一例を示す管材の縦断面図であ
る。
【図6】周方向引張応力作用部のみに集中して応力腐食
割れを生じさせる手段の他の例を示す管材の縦断面図で
ある。
【図7】本発明の方法の形態の他の例を示すフロー図で
ある。
【図8】本発明の方法の形態の更に他の例を示すフロー
図である。
【符号の説明】
1 応力付与装置 2 管材 3 拘束リング 4 押付装置 5a,5b,5c ボルト 6a,6b,6c ジャッキ装置 D 管軸方向 E 周方向引張応力作用部 SCC 応力腐食割れ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管材の外側に嵌合した拘束リングの周方
    向複数箇所において、押付装置により管材の外周面を管
    軸方向に沿って押付けることにより管材の内周面に管軸
    方向に沿う連続した周方向引張応力作用部を形成し、こ
    の状態で管材内面の周方向引張応力作用部を腐食環境に
    保持し、管材の内面に管軸方向に沿った応力腐食割れを
    生じさせることを特徴とする管内面の応力腐食割れ形成
    方法。
  2. 【請求項2】 管材を熱処理して鋭敏化させ、鋭敏化し
    た管材の外側に嵌合した拘束リングの周方向複数箇所に
    おいて、押付装置により管材の外周面を管軸方向に沿っ
    て押付けることにより管材の内周面に管軸方向に沿う連
    続した周方向引張応力作用部を形成して、管材の内面に
    管軸方向に沿った応力腐食割れを生じさせることを特徴
    とする管内面の応力腐食割れ形成方法。
  3. 【請求項3】 管材を熱処理して鋭敏化させ、鋭敏化し
    た管材の外側に嵌合した拘束リングの周方向複数箇所に
    おいて、押付装置により管材の外周面を管軸方向に沿っ
    て押付けることにより管材の内周面に管軸方向に沿う連
    続した周方向引張応力作用部を形成し、この状態で管材
    内面の周方向引張応力作用部を腐食環境に保持し、管材
    の内面に管軸方向に沿った応力腐食割れを生じさせるこ
    とを特徴とする管内面の応力腐食割れ形成方法。
  4. 【請求項4】 管材の周外側に嵌合する拘束リングと、
    該拘束リングの周方向複数箇所において管材の外周面を
    管軸方向に沿って押付けることにより管材の内周面に管
    軸方向に沿う連続した周方向引張応力作用部を形成する
    複数の押付装置と、からなる応力付与装置を備えたこと
    を特徴とする管内面の応力腐食割れ形成装置。
  5. 【請求項5】 押付装置が、ボルトであることを特徴と
    する請求項4に記載の管内面の応力腐食割れ形成装置。
  6. 【請求項6】 押付装置が、ジャッキ装置であることを
    特徴とする請求項4に記載の管内面の応力腐食割れ形成
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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