JP2003028206A - ラチェットワンウェイクラッチ及びラチェットワンウェイクラッチを用いたステータ - Google Patents
ラチェットワンウェイクラッチ及びラチェットワンウェイクラッチを用いたステータInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D41/00—Freewheels or freewheel clutches
- F16D41/12—Freewheels or freewheel clutches with hinged pawl co-operating with teeth, cogs, or the like
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H41/00—Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
- F16H41/24—Details
- F16H2041/246—Details relating to one way clutch of the stator
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 部品のガタつきを抑え、組立てを容易にする
と共に、作動中の爪部材の安定性が得られるラチェット
ワンウェイクラッチを提供する。 【解決手段】 同軸上に配置された内輪２及び外輪３を
備え、内輪２または外輪３のうちの一方にトルク伝達部
材としての爪部材４及び爪部材４を付勢する付勢部材５
を配置し、他方に爪部材４が嵌合する凹部６を設け、爪
部材４が凹部６に嵌合することでトルクを伝達するラチ
ェットワンウェイクラッチにおいて、爪部材４を収容す
る第１のポケット１５が、外輪３または内輪２のいずれ
かに設けられ、第１のポケット１５の内面に爪部材４を
軸方向で支持する支持部１９、３０が設けられているこ
とを特徴とするラチェットワンウェイクラッチ。
と共に、作動中の爪部材の安定性が得られるラチェット
ワンウェイクラッチを提供する。 【解決手段】 同軸上に配置された内輪２及び外輪３を
備え、内輪２または外輪３のうちの一方にトルク伝達部
材としての爪部材４及び爪部材４を付勢する付勢部材５
を配置し、他方に爪部材４が嵌合する凹部６を設け、爪
部材４が凹部６に嵌合することでトルクを伝達するラチ
ェットワンウェイクラッチにおいて、爪部材４を収容す
る第１のポケット１５が、外輪３または内輪２のいずれ
かに設けられ、第１のポケット１５の内面に爪部材４を
軸方向で支持する支持部１９、３０が設けられているこ
とを特徴とするラチェットワンウェイクラッチ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、農機、建
機、工業機械などの変速機、特に車両等の自動変速機等
に使用され、バックストップなどの機能を果たすワンウ
ェイクラッチのうち、ロック機構にラチェット(爪部材)
を用いたラチェットワンウェイクラッチ及び該ラチェッ
トワンウェイクラッチを用いたトルクコンバータ用のス
テータに関する。
機、工業機械などの変速機、特に車両等の自動変速機等
に使用され、バックストップなどの機能を果たすワンウ
ェイクラッチのうち、ロック機構にラチェット(爪部材)
を用いたラチェットワンウェイクラッチ及び該ラチェッ
トワンウェイクラッチを用いたトルクコンバータ用のス
テータに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、自動変速機に用いられるワンウ
ェイクラッチは、相対回転する外輪及び内輪を有し、外
輪と内輪との間でトルクを伝達するスプラグやローラな
どが外輪または内輪の軌道面に設けたカム面に噛み合う
ことで、一方向のみに回転トルクを伝達している。ま
た、逆方向では空転する構成となっている。
ェイクラッチは、相対回転する外輪及び内輪を有し、外
輪と内輪との間でトルクを伝達するスプラグやローラな
どが外輪または内輪の軌道面に設けたカム面に噛み合う
ことで、一方向のみに回転トルクを伝達している。ま
た、逆方向では空転する構成となっている。
【０００３】このようなワンウェイクラッチの中で、外
輪と内輪との間でトルクを伝達するトルク伝達部材とし
てラチェットを用いたラチェットワンウェイクラッチが
ある。ラチェットワンウェイクラッチは、内周にポケッ
トを有する外輪と、外輪と同軸上に配置され外周にノッ
チを有する内輪と、前記ポケットに収納され内輪のノッ
チに嵌合してワンウェイクラッチをロック状態にし内輪
と外輪との間でトルクを伝達させる爪部材と、爪部材を
内輪へ付勢する弾性体とによって構成される。
輪と内輪との間でトルクを伝達するトルク伝達部材とし
てラチェットを用いたラチェットワンウェイクラッチが
ある。ラチェットワンウェイクラッチは、内周にポケッ
トを有する外輪と、外輪と同軸上に配置され外周にノッ
チを有する内輪と、前記ポケットに収納され内輪のノッ
チに嵌合してワンウェイクラッチをロック状態にし内輪
と外輪との間でトルクを伝達させる爪部材と、爪部材を
内輪へ付勢する弾性体とによって構成される。
【０００４】以上の構成のラチェットワンウェイクラッ
チは、ワンウェイクラッチが一方向に回転すると、爪部
材が内輪の外周に対してフリーで摺動するので、外輪と
内輪とは相対的に空転する。次に、ワンウェイクラッチ
が他方向に回転しようとすると、爪部材がノッチに嵌合
し、ワンウェイクラッチがロックアップ状態になる。
チは、ワンウェイクラッチが一方向に回転すると、爪部
材が内輪の外周に対してフリーで摺動するので、外輪と
内輪とは相対的に空転する。次に、ワンウェイクラッチ
が他方向に回転しようとすると、爪部材がノッチに嵌合
し、ワンウェイクラッチがロックアップ状態になる。
【０００５】近年では自動変速機を始めとする自動車部
品の小型化、軽量化、低コスト化に関する開発が盛んに
行われており、ワンウェイクラッチもその例外ではな
い。このような要求に応じるためラチェットワンウェイ
クラッチの使用が提案されている。
品の小型化、軽量化、低コスト化に関する開発が盛んに
行われており、ワンウェイクラッチもその例外ではな
い。このような要求に応じるためラチェットワンウェイ
クラッチの使用が提案されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ラチェットワ
ンウェイクラッチにおいて、爪部材は、内輪または外輪
に設けられたポケット内に収容され、ポケット内で重心
を中心として揺動する構成となっている。揺動により、
内輪または外輪のいずれかに設けた凹部に嵌合すること
でトルクを伝達する。また、爪部材の凹部への嵌合動作
を容易ならしめるため、爪部材は、付勢部材によって凹
部に嵌合する方向へ付勢されている。
ンウェイクラッチにおいて、爪部材は、内輪または外輪
に設けられたポケット内に収容され、ポケット内で重心
を中心として揺動する構成となっている。揺動により、
内輪または外輪のいずれかに設けた凹部に嵌合すること
でトルクを伝達する。また、爪部材の凹部への嵌合動作
を容易ならしめるため、爪部材は、付勢部材によって凹
部に嵌合する方向へ付勢されている。
【０００７】通常、爪部材はポケット内において、軸方
向の両側に比較的大きなクリアランスがあるため、組み
立てた後に、ポケット内でガタついたり、組立てそのも
のが困難になる恐れがあった。更に、そのようなクリア
ランスの存在のため、ラチェットワンウェイクラッチ作
動中に、爪部材の動きが不安定となり、ラチェットワン
ウェイクラッチそのものの作動が不安定となる恐れがあ
った。すなわち、爪部材の保持性及び作動安定性の点で
必ずしも満足が得られていなかった。
向の両側に比較的大きなクリアランスがあるため、組み
立てた後に、ポケット内でガタついたり、組立てそのも
のが困難になる恐れがあった。更に、そのようなクリア
ランスの存在のため、ラチェットワンウェイクラッチ作
動中に、爪部材の動きが不安定となり、ラチェットワン
ウェイクラッチそのものの作動が不安定となる恐れがあ
った。すなわち、爪部材の保持性及び作動安定性の点で
必ずしも満足が得られていなかった。
【０００８】また、爪部材は付勢部材によって付勢され
ているが、この付勢部材は通常コイルスプリングを用い
ているので、第２ポケット内で位置決めが不安定になり
やすい。そのため、爪部材に対する押圧力がばらつき、
ラチェットワンウェイクラッチの作動に悪影響を与える
恐れがあった。そこで、本発明は、部品のガタつきを抑
え、組立てを容易にすると共に、作動中の爪部材の安定
性が得られるラチェットワンウェイクラッチを提供する
ことを目的とする。
ているが、この付勢部材は通常コイルスプリングを用い
ているので、第２ポケット内で位置決めが不安定になり
やすい。そのため、爪部材に対する押圧力がばらつき、
ラチェットワンウェイクラッチの作動に悪影響を与える
恐れがあった。そこで、本発明は、部品のガタつきを抑
え、組立てを容易にすると共に、作動中の爪部材の安定
性が得られるラチェットワンウェイクラッチを提供する
ことを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のラチェットワンウェイクラッチは、同軸上
に配置された内輪及び外輪を備え、前記内輪または外輪
のうちの一方にトルク伝達部材としての爪部材及び前記
爪部材を付勢する付勢部材を配置し、他方に前記爪部材
が嵌合する凹部を設け、前記爪部材が前記凹部に嵌合す
ることでトルクを伝達するラチェットワンウェイクラッ
チにおいて、前記爪部材を収容する第１のポケットが、
前記外輪または内輪のいずれかに設けられ、前記第１の
ポケットの内面に前記爪部材を軸方向で支持する支持部
が設けられていることを特徴としている。
め、本発明のラチェットワンウェイクラッチは、同軸上
に配置された内輪及び外輪を備え、前記内輪または外輪
のうちの一方にトルク伝達部材としての爪部材及び前記
爪部材を付勢する付勢部材を配置し、他方に前記爪部材
が嵌合する凹部を設け、前記爪部材が前記凹部に嵌合す
ることでトルクを伝達するラチェットワンウェイクラッ
チにおいて、前記爪部材を収容する第１のポケットが、
前記外輪または内輪のいずれかに設けられ、前記第１の
ポケットの内面に前記爪部材を軸方向で支持する支持部
が設けられていることを特徴としている。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明では、爪部材を収容する第
１のポケットが外輪または内輪のいずれかに設けられ、
第１のポケットの内面に爪部材を軸方向で支持する支持
部が設けられているので、爪部材の作動安定性が得られ
る。また、組立性が向上すると共に、部品のガタつきを
防止できる。
１のポケットが外輪または内輪のいずれかに設けられ、
第１のポケットの内面に爪部材を軸方向で支持する支持
部が設けられているので、爪部材の作動安定性が得られ
る。また、組立性が向上すると共に、部品のガタつきを
防止できる。
【００１１】また、外輪または内輪のいずれかに設けら
れ、第１のポケットに連通すると共に、付勢部材が収容
される第２のポケットを更に有し、第２のポケットには
付勢部材を位置決めする段部が設けられているので、爪
部材に対する付勢力が安定する。
れ、第１のポケットに連通すると共に、付勢部材が収容
される第２のポケットを更に有し、第２のポケットには
付勢部材を位置決めする段部が設けられているので、爪
部材に対する付勢力が安定する。
【００１２】
【実施例】以下、添付図面を用いて本発明を詳細に説明
する。尚、図面において同一部分は同一符号で示してあ
る。また、各実施例は本発明を例示として説明するもの
であり、本発明を限定するものではないことは言うまで
もない。
する。尚、図面において同一部分は同一符号で示してあ
る。また、各実施例は本発明を例示として説明するもの
であり、本発明を限定するものではないことは言うまで
もない。
【００１３】図１は、本発明のラチェットワンウェイク
ラッチを用いたトルクコンバータ用のステータの正面図
（部分断面図）であり、図２は、図1のＺ−Ｏ−Ｚ線に
沿った断面図である。ステータ１は羽根車７の内周に配
置した外輪３と、外輪３と同軸上に配置された内輪２と
を有する。外輪３の内周には第1ポケット１５及び第２
ポケット１６が設けられ、第1ポケット１５内にはラチ
ェット、すなわち爪部材４が、また第２ポケット１６に
は爪部材４を斜め内径方向に付勢するアコーデオンスプ
リング５を配置する。一方、内輪２の外周には爪部材４
が嵌合する凹部６を形成する。
ラッチを用いたトルクコンバータ用のステータの正面図
（部分断面図）であり、図２は、図1のＺ−Ｏ−Ｚ線に
沿った断面図である。ステータ１は羽根車７の内周に配
置した外輪３と、外輪３と同軸上に配置された内輪２と
を有する。外輪３の内周には第1ポケット１５及び第２
ポケット１６が設けられ、第1ポケット１５内にはラチ
ェット、すなわち爪部材４が、また第２ポケット１６に
は爪部材４を斜め内径方向に付勢するアコーデオンスプ
リング５を配置する。一方、内輪２の外周には爪部材４
が嵌合する凹部６を形成する。
【００１４】羽根車７の内周フランジ部、すなわち内周
部分１４は外輪３の外周及び側面と接して、ブシュの機
能を有しており、軸受として機能すると共に、爪部材４
及びアコーデオンスプリング５を軸方向で支持してい
る。また、内周部分１４と外輪３との間には例えば、コ
イルスプリングであるダンパスプリング８が介在してい
る。尚、アコーデオンスプリング５は、コイルスプリン
グ等、他のスプリングであってもよい。
部分１４は外輪３の外周及び側面と接して、ブシュの機
能を有しており、軸受として機能すると共に、爪部材４
及びアコーデオンスプリング５を軸方向で支持してい
る。また、内周部分１４と外輪３との間には例えば、コ
イルスプリングであるダンパスプリング８が介在してい
る。尚、アコーデオンスプリング５は、コイルスプリン
グ等、他のスプリングであってもよい。
【００１５】内周部分１４には凸部９を、また外輪３の
外周部分には凹部１０を形成し、隙間１１を介して凹部
１０が凸部９を覆い、ダンパスプリング８が凸部９を凹
部１０の片側に押圧するようになっている。この構成を
とることによって爪部材４が内輪２外周の凹部６に嵌合
したときの衝撃をダンパスプリング８が吸収する。ま
た、またダンパスプリング８の収縮範囲を凸部９と凹部
１０の嵌合によって制限してダンパスプリング８のへた
りや破損を防止する仕組みになっている。
外周部分には凹部１０を形成し、隙間１１を介して凹部
１０が凸部９を覆い、ダンパスプリング８が凸部９を凹
部１０の片側に押圧するようになっている。この構成を
とることによって爪部材４が内輪２外周の凹部６に嵌合
したときの衝撃をダンパスプリング８が吸収する。ま
た、またダンパスプリング８の収縮範囲を凸部９と凹部
１０の嵌合によって制限してダンパスプリング８のへた
りや破損を防止する仕組みになっている。
【００１６】ダンパスプリング８は、外輪３とステータ
１の羽根車７との間に画成されたスプリングポケット１
７に配置されている。スプリングポケット１７は、円周
方向に複数設けられているが、その個数は任意に設定で
きる。
１の羽根車７との間に画成されたスプリングポケット１
７に配置されている。スプリングポケット１７は、円周
方向に複数設けられているが、その個数は任意に設定で
きる。
【００１７】尚、ステータ１の外輪３の内周に応力分散
手段１２としての凹部を設けた。この応力分散手段１２
は、径方向断面でほぼ半円形状をしており、曲面によっ
て形成されている。図２に示すように、爪部材４は、羽
根車７の内周部分１４から突出した突起３０と外輪３か
ら突出した突起１９とにより軸方向で保持され、突起３
０と突起１９とに挟持され揺動自在となっている。内周
部分１４の一部は内輪２に対する軸受となる軸受部分３
１を備え、外輪３の一部は内輪２に対する軸受となる軸
受部分３２を備えている。また、外輪３は、羽根車７に
固定されたスナップリング３３により軸方向移動不能に
固定状態とされている。
手段１２としての凹部を設けた。この応力分散手段１２
は、径方向断面でほぼ半円形状をしており、曲面によっ
て形成されている。図２に示すように、爪部材４は、羽
根車７の内周部分１４から突出した突起３０と外輪３か
ら突出した突起１９とにより軸方向で保持され、突起３
０と突起１９とに挟持され揺動自在となっている。内周
部分１４の一部は内輪２に対する軸受となる軸受部分３
１を備え、外輪３の一部は内輪２に対する軸受となる軸
受部分３２を備えている。また、外輪３は、羽根車７に
固定されたスナップリング３３により軸方向移動不能に
固定状態とされている。
【００１８】図３は、ラチェットワンウェイクラッチの
外輪３の正面図であり、図４は、図３のＸ−Ｏ−Ｘ線に
沿った断面図である。ダンパスプリング８が収容され
る、外輪３の外周に設けられたスプリングポケット１７
は、径方向に対向して２箇所設けられている。また、ス
プリングポケット１７の間には円周方向にほぼ等間隔に
配置された２個の凹部１０が設けられている。
外輪３の正面図であり、図４は、図３のＸ−Ｏ−Ｘ線に
沿った断面図である。ダンパスプリング８が収容され
る、外輪３の外周に設けられたスプリングポケット１７
は、径方向に対向して２箇所設けられている。また、ス
プリングポケット１７の間には円周方向にほぼ等間隔に
配置された２個の凹部１０が設けられている。
【００１９】爪部材４の収容される外輪３の第1ポケッ
ト１５の側面には、爪部材４に向かって軸方向に突出し
た突起１９が設けられている。また、突起１９の近傍に
は、軸方向に貫通する潤滑油供給孔２１が設けられてい
る。潤滑油供給孔２１からの潤滑油は、ラチェットワン
ウェイクラッチの内部を潤滑し、更に、軸受部分３１及
び軸受部分３２を潤滑する。
ト１５の側面には、爪部材４に向かって軸方向に突出し
た突起１９が設けられている。また、突起１９の近傍に
は、軸方向に貫通する潤滑油供給孔２１が設けられてい
る。潤滑油供給孔２１からの潤滑油は、ラチェットワン
ウェイクラッチの内部を潤滑し、更に、軸受部分３１及
び軸受部分３２を潤滑する。
【００２０】図４に示すように、ダンパスプリング８を
収容、保持するスプリングポケット１７を画成するた
め、外輪３に設けられた隅部２３は、その少なくとも一
部が径方向断面でほぼ円弧状の曲面として形成されてい
る。ダンパスプリング８の保持機能を考慮すれば、隅部
２３は周方向の全長にわたって円弧状の曲面にすること
が好ましい。偏当たりによる部分摩耗を防ぐため、曲面
の曲率は、コイルスプリングであるダンパスプリング８
の半径方向の曲率に合わせることが好ましい。
収容、保持するスプリングポケット１７を画成するた
め、外輪３に設けられた隅部２３は、その少なくとも一
部が径方向断面でほぼ円弧状の曲面として形成されてい
る。ダンパスプリング８の保持機能を考慮すれば、隅部
２３は周方向の全長にわたって円弧状の曲面にすること
が好ましい。偏当たりによる部分摩耗を防ぐため、曲面
の曲率は、コイルスプリングであるダンパスプリング８
の半径方向の曲率に合わせることが好ましい。
【００２１】図５は、図３に示した外輪３の第１及び第
２ポケットの詳細を示す拡大部分正面図であり、図６
は、図４の第１ポケット近傍の部分拡大図である。外輪
３の第1ポケット１５の壁から軸方向内方に延在して設
けられた突起１９の爪部材４の側部に対向する対向面
は、周方向に長軸を有するほぼ楕円の形状に形成されて
いる。図２において説明した羽根車７の突起３０の対向
面も同様にほぼ楕円の形状とすることが好ましい。作動
中の爪部材４の重心位置の移動に対応できる形状として
は、楕円形状が有効である。
２ポケットの詳細を示す拡大部分正面図であり、図６
は、図４の第１ポケット近傍の部分拡大図である。外輪
３の第1ポケット１５の壁から軸方向内方に延在して設
けられた突起１９の爪部材４の側部に対向する対向面
は、周方向に長軸を有するほぼ楕円の形状に形成されて
いる。図２において説明した羽根車７の突起３０の対向
面も同様にほぼ楕円の形状とすることが好ましい。作動
中の爪部材４の重心位置の移動に対応できる形状として
は、楕円形状が有効である。
【００２２】突起１９または突起３０の対向面が、爪部
材４の側面を軸方向で支持すると共に、周方向に長い楕
円形であるため、爪部材４を周方向でも効果的に支持で
きる。また、爪部材４を付勢するスプリングを５が収容
される第２ポケット１６の、奥部に段部４０を設けてあ
る。この段部４０は、ほぼ直線状の境界面４１を備えて
いる。この境界面４１に対して例えば、コイルスプリン
グであるスプリング５の一端が保持されているため、ス
プリング５の端部の位置決めが確実となり、座りが改善
され、作動中などにスプリング５が、第２ポケット１６
内で暴れて、爪部材４に対する付勢力が不安定になるこ
とを防げる。また、組立時や出荷時に部品がガタつくこ
とを防止できる。
材４の側面を軸方向で支持すると共に、周方向に長い楕
円形であるため、爪部材４を周方向でも効果的に支持で
きる。また、爪部材４を付勢するスプリングを５が収容
される第２ポケット１６の、奥部に段部４０を設けてあ
る。この段部４０は、ほぼ直線状の境界面４１を備えて
いる。この境界面４１に対して例えば、コイルスプリン
グであるスプリング５の一端が保持されているため、ス
プリング５の端部の位置決めが確実となり、座りが改善
され、作動中などにスプリング５が、第２ポケット１６
内で暴れて、爪部材４に対する付勢力が不安定になるこ
とを防げる。また、組立時や出荷時に部品がガタつくこ
とを防止できる。
【００２３】図６は、図４の第１ポケット近傍の部分拡
大図であり、突起１９が軸方向へと延在している様子を
示している。段部４０の軸方向の高さは、突起１９より
は低く設定してある。
大図であり、突起１９が軸方向へと延在している様子を
示している。段部４０の軸方向の高さは、突起１９より
は低く設定してある。
【００２４】段部４０は、第２ポケット１６に収容され
るスプリング５が、アコーデオンスプリング以外のもの
を使う場合、そのスプリングの端部形状に合わせて相補
的な形状として形成することは言うまでもない。
るスプリング５が、アコーデオンスプリング以外のもの
を使う場合、そのスプリングの端部形状に合わせて相補
的な形状として形成することは言うまでもない。
【００２５】以上説明した本発明の実施例において、ダ
ンパスプリング８、それを収容するスプリングポケット
１７及び２９の数、また外輪３の回動を制限するための
凹部１０及び凸部２６の数は任意であり、図示の数に限
定されるものではない。また、爪部材４が嵌合する凹部
６を内輪２に設けたが、逆の構成とすることもできる。
すなわち、外輪３に凹部を設けて、内輪２に第1及び第
２のポケットを設けて爪部材４を収容することもでき
る。
ンパスプリング８、それを収容するスプリングポケット
１７及び２９の数、また外輪３の回動を制限するための
凹部１０及び凸部２６の数は任意であり、図示の数に限
定されるものではない。また、爪部材４が嵌合する凹部
６を内輪２に設けたが、逆の構成とすることもできる。
すなわち、外輪３に凹部を設けて、内輪２に第1及び第
２のポケットを設けて爪部材４を収容することもでき
る。
【００２６】
【発明の効果】以上説明した本発明のラチェットワンウ
ェイクラッチ及びラチェットワンウェイクラッチを用い
たステータは、以下のような効果を奏する。爪部材を収
容する第１のポケットの内面に爪部材を軸方向で支持す
る支持部が設けられているので、爪部材の作動安定性が
得られる。また、組立性が向上すると共に、部品のガタ
つきを防止できる。また、請求項２によれば、支持部が
作動中の爪部材の重心位置の移動に対応できる形状を有
することにより、爪部材を更に安定的に支持できる。更
に、請求項３によれば、支持部の形状がほぼ楕円である
ので、爪部材の安定支持がより確実となる。また、請求
項４によれば、付勢部材が収容される第２のポケットを
更に有し、第２のポケットには付勢部材を位置決めする
段部が設けられているので、爪部材に対する付勢力が安
定する。
ェイクラッチ及びラチェットワンウェイクラッチを用い
たステータは、以下のような効果を奏する。爪部材を収
容する第１のポケットの内面に爪部材を軸方向で支持す
る支持部が設けられているので、爪部材の作動安定性が
得られる。また、組立性が向上すると共に、部品のガタ
つきを防止できる。また、請求項２によれば、支持部が
作動中の爪部材の重心位置の移動に対応できる形状を有
することにより、爪部材を更に安定的に支持できる。更
に、請求項３によれば、支持部の形状がほぼ楕円である
ので、爪部材の安定支持がより確実となる。また、請求
項４によれば、付勢部材が収容される第２のポケットを
更に有し、第２のポケットには付勢部材を位置決めする
段部が設けられているので、爪部材に対する付勢力が安
定する。
【図１】図１は、本発明のラチェットワンウェイクラッ
チを用いたステータの正面図（部分断面図）である。
チを用いたステータの正面図（部分断面図）である。
【図２】図２は、図１のＺ−Ｏ−Ｚ線に沿った断面図で
ある。
ある。
【図３】図３は、外輪の正面図である。
【図４】図４は、図３のＸ−Ｏ−Ｘ線に沿った断面図で
ある。
ある。
【図５】図５は、図３に示した外輪の第１及び第２ポケ
ットの詳細を示す拡大部分正面図である。
ットの詳細を示す拡大部分正面図である。
【図６】図６は、図４の第１ポケット近傍の部分拡大図
である。
である。
１ ステータ
２ 内輪
３ 外輪
４ 爪部材
５ アコーデオンスプリング
６ 凹部
７ 羽根車
８ ダンパスプリング
１５ 第1ポケット
１６ 第２ポケット
１７、２９ スプリングポケット
４０ 段部
４１ 境界面
Claims (5)
- 【請求項１】 同軸上に配置された内輪及び外輪を備
え、前記内輪または外輪のうちの一方にトルク伝達部材
としての爪部材及び前記爪部材を付勢する付勢部材を配
置し、他方に前記爪部材が嵌合する凹部を設け、前記爪
部材が前記凹部に嵌合することでトルクを伝達するラチ
ェットワンウェイクラッチにおいて、 前記爪部材を収容する第１のポケットが、前記外輪また
は内輪のいずれかに設けられ、前記第１のポケットの内
面に前記爪部材を軸方向で支持する支持部が設けられて
いることを特徴とするラチェットワンウェイクラッチ。 - 【請求項２】 前記支持部の前記爪部材に対向する対向
面は、作動中の前記爪部材の重心位置に移動に対応でき
る形状を有することを特徴とする請求項１に記載のラチ
ェットワンウェイクラッチ。 - 【請求項３】 前記対向面は、周方向に長い楕円形状で
あることを特徴とする請求項２に記載のラチェットワン
ウェイクラッチ。 - 【請求項４】 前記外輪または内輪のいずれかに設けら
れ、前記第１のポケットに連通すると共に、前記付勢部
材が収容される第２のポケットを更に有し、前記第２の
ポケットには前記付勢部材を位置決めする段部が設けら
れていることを特徴とする請求項１に記載のラチェット
ワンウェイクラッチ。 - 【請求項５】 請求項１乃至４のいずれか1項に記載の
ラチェットワンウェイクラッチを用いたステータ。
Priority Applications (2)
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| JP2001216690A JP2003028206A (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | ラチェットワンウェイクラッチ及びラチェットワンウェイクラッチを用いたステータ |
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| JP2001216690A JP2003028206A (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | ラチェットワンウェイクラッチ及びラチェットワンウェイクラッチを用いたステータ |
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Family Applications (1)
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| JP (1) | JP2003028206A (ja) |
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