JP2003027748A - 重量部材の接合時における歪み修正方法 - Google Patents

重量部材の接合時における歪み修正方法

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JP2003027748A
JP2003027748A JP2001212380A JP2001212380A JP2003027748A JP 2003027748 A JP2003027748 A JP 2003027748A JP 2001212380 A JP2001212380 A JP 2001212380A JP 2001212380 A JP2001212380 A JP 2001212380A JP 2003027748 A JP2003027748 A JP 2003027748A
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pressure chamber
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Motoaki Ito
源昭 伊藤
Itaru Nishida
致 西多
Kazuhiro Suzuki
和廣 鈴木
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Maeda Corp
KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】重量部材を相手部材に接合する際に、重量部材
の相手部材に対する相対的な歪みを比較的小さな力で修
正できると共に、修正の精度を上げることができ、しか
も作業能率を上げることが可能な重量部材の接合時にお
ける歪みの修整方法を提供する。 【解決手段】重量部材5を相手部材6,6との間に所定
の隙間dを空けて所定の位置に配置すると共に、重量部
材5の相手部材6,6に対する相対的な歪みを修正した
と想定したときに、隙間dが拡大される側と縮小される
側の両方には、重量部材5と相手部材6,6との間に伸
縮手段7,7を取り付け、両側の伸縮手段7,7を伸縮
させて歪みを修正することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重量部材の接合時
における歪み修正方法に係り、更に詳細には、鉄骨柱の
建て入れ調整や、鉄骨柱と鉄骨梁とを接合した鉄骨架構
の歪み直し調整、或いは橋梁の組立てなどに好適な重量
部材の接合時における歪み修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば鉄骨造建物を構築する場合、予め
現場ヤードなどで例えば3階層分程度の鉄骨柱と鉄骨梁
とを接合して鉄骨架構を形成し、この鉄骨架構を順次積
み上げて組み立てていくのが一般的である。
【0003】しかし、このような鉄骨架構は、鉄骨柱と
鉄骨梁とをボルトで仮に接合しているので鉄骨架構自体
の歪み(ゆがみ)が大きく、これを既設の鉄骨部材に溶
接やボルトなどで接合する場合には、歪みを修正する必
要がある。
【0004】そこで従来は、図8に示すように、鉄骨架
構11を既設の鉄骨柱12上に載置して仮止め固定した
後、上側の鉄骨架構11の上部と既設の鉄骨柱12との
間にワイヤーロープ13を介してレバーブロック14を
取り付け、このレバーブロック14でワイヤーロープ1
3を引くことにより、鉄骨架構11の歪みを修正する方
法が行われていた。
【0005】なお、鉄骨架構11の両側にレバーブロッ
ク14を取り付けるのは、過剰に修正したときに反対側
に戻すためである。レバーブロック14に代えて、手動
ウィンチを使用することもあった。
【0006】また、図9に示すように、油圧ジャッキ1
5を鉄骨架構11と鉄骨柱12との接合部の片側に取り
付け、この油圧ジャッキ15で鉄骨架構11を押し上げ
ることによって、歪みを修正をする方法も行われてい
た。油圧ジャッキ15で鉄骨架構11の片側のみを押し
上げるのは、油圧ジャッキ15は伸長するときにだけ所
定の力を発生し、縮小するときには力を発生しないから
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
歪み修正方法のうち、鉄骨架構11の上部側をワイヤー
ロープ13で横に引く方法では、作業空間内にワイヤー
ロープ13が張り巡らされ、床工事などの邪魔になると
いう問題があった。また、ワイヤーロープ13の取り付
け及び取り外し作業は、高所作業になることがあり、作
業能率が低下するという問題があった。
【0008】一方、油圧ジャッキ15で鉄骨架構11の
片側を押し上げる方法では、押し上げる力を相当大きく
しなければならず、油圧ジャッキ15が大型になるとい
う問題があった。また、押し上げる側の隙間が大きくな
り過ぎるという問題があった。
【0009】更に、従来の修正方法では、微調整ができ
ないため、修正の精度が悪くなるという問題があった。
【0010】このような問題は、鉄骨柱や、鉄骨柱と鉄
骨梁とを接合した鉄骨架構を組み立てる場合に限らず、
橋梁を組み立てる場合や、各種の重量部材を相手部材に
接合する場合に共通に発生する問題である。
【0011】本発明の目的は、このような問題点を解決
するためになされたものであり、重量物を相手部材に接
合する際に、重量部材の相手部材に対する相対的な歪み
を比較的小さな力で修正できると共に、修正の精度を上
げることができ、しかも作業能率を上げることが可能な
重量部材の接合時における歪み修正方法を提供すること
を技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は重量部材の接合
時における歪み修正方法であり、前述の技術的課題を解
決するために以下のように構成されている。すなわち、
本発明は、重量部材を相手部材に接合する際に、前記重
量部材の前記相手部材に対する相対的な歪みを修正する
方法において、前記重量部材を接合する前に、前記重量
部材と前記相手部材との間に所定の隙間を空け、且つ前
記重量部材を一定以上の力で相対的に移動可能に仮止め
固定し、前記重量部材の前記相手部材に対する相対的な
歪みを修正したと想定したときに、前記隙間が拡大され
る側と縮小される側の両方には、前記一定以上の力を発
生する伸縮手段を前記重量部材と前記相手部材との間に
取り付け、前記両側の伸縮手段を伸縮させて前記歪みを
修正することを特徴とする。
【0013】次に、上述した各構成要素について説明す
る。 (重量部材)重量部材としては、例えば鉄骨造建造物の
鉄骨柱、鉄骨柱と鉄骨梁とを接合した鉄骨架構、或いは
橋梁などを例示できる。 (伸縮手段)伸縮手段としては、伸長及び縮小するとき
に一定以上の力を発生することが必要であり、また伸縮
手段以外に例えば油圧制御機器など他の設備を使用する
ことなく、伸縮手段だけで修正できれば好都合である。
【0014】そこで、本発明では、伸縮手段が、第1又
は第2鉄骨部材の一方に接続されると共に、圧力室及び
背圧室を有するシリンダと、前記第1又は第2鉄骨部材
の他方に接続されると共に、前記シリンダに対して出没
するロッドと、前記圧力室及び前記背圧室に対して油圧
を給排する油圧給排手段とを備え、前記油圧給排手段
は、前記シリンダに連設されたハンドル内に設けられた
タンクと、前記シリンダに保持されて前記タンクからの
油圧を、前記ハンドルの操作によって前記シリンダの前
記圧力室及び前記背圧室に供給するポンプと、外部操作
によって前記ポンプからの油圧を前記圧力室に供給し、
又は前記圧力室の油圧を排出する圧力室制御弁と、外部
操作によって前記ポンプからの油圧を前記背圧室に供給
し、又は前記背圧室の油圧を排出する背圧室制御弁を有
している構成とした。
【0015】本発明によれば、重量部材と相手部材の接
合部の両側に取り付けた伸縮手段を作動させることによ
り、重量部材の相手部材に対する相対的な歪みを修正す
るので、従来のように油圧ジャッキで重量部材の片側だ
けを押し上げる場合に比べて、伸縮手段の力を半分にす
ることができると共に、重量部材と相手部材との隙間が
過剰に大きくなるのを防止できる。
【0016】また、従来のようにワイヤーロープを広い
範囲に亘って張り巡らす必要がないので、床工事などの
邪魔になることがなくなる。
【0017】更に、伸縮手段は、伸長及び縮小時に一定
以上の力を発生するので、修正途中で重量部材を過剰に
移動させたときでも、重量部材を反対側に移動させるこ
とができ、これにより微調整が可能になるので、修正の
精度を上げることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る重量部材の接
合時における歪み修正方法の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の重量部材の接合時におけ
る歪み修正方法を説明する図である。なお、ここでは、
重量部材である鉄骨柱51と鉄骨梁52とをボルトで仮
止めした鉄骨架構5を、相手部材である既設の鉄骨柱
6,6に溶接で接合する場合について説明する。
【0020】鉄骨架構5は、上述のように2個の鉄骨柱
51,51と、2個の鉄骨梁52,52を溶接によって
フレーム状に接合したものである。そのため、鉄骨架構
5自体の設計基準に対する歪みが大きく、また、既設の
鉄骨柱6,6に対する相対的な歪みも大きくなる。その
ため、鉄骨架構5を鉄骨柱6,6に溶接で接合する前
に、図1中の二点差線で示すように、鉄骨架構5の歪み
を修正する必要がある。
【0021】そこで、本発明では、鉄骨架構5を鉄骨柱
6,6に溶接固定する前に、鉄骨架構5と鉄骨柱6,6
との間に所定の隙間d,dを空けると共に、次に説明す
るように、鉄骨架構5を一定以上の力で相対的に移動可
能な状態で仮止め固定する。
【0022】すなわち、図2に示すように、鉄骨架構5
の両側の鉄骨柱51,51、及び両側の鉄骨柱6,6
(いずれも片側のみ図示)に、それぞれ別体のプレート
53,53を互いに適宜な間隔を空けて取り付け、これ
らのプレート53,53の片面側又は両面側に短冊状の
接合板54を当てて、プレート53,53と接合板54
とをボルト55(1個のみ図示)及びナットで、一定の
締め付け力となるように接合する。これによって、鉄骨
架構5と鉄骨柱6,6とを一定以上の力で移動自在に仮
止め固定できる。なお、接合板54のボルト孔56は、
片方のプレート53に対応する部分を丸孔にし、他方の
プレート53に対応する部分を長孔にしておく。
【0023】次に、鉄骨架構5と鉄骨柱6,6との間
に、伸縮手段7を取り付ける。この場合、重量部材であ
る鉄骨架構5の相手部材である鉄骨柱6,6に対する相
対的な歪みを修正したと想定したときに、隙間d,dが
拡大される側と縮小される側の両方における、鉄骨架構
5と鉄骨柱6,6との間に伸縮手段7,7を取り付け
る。
【0024】本実施の形態では、プレート53,53の
一部を側方に突出させていわゆるエレクションピースE
1,E1を設けておく。これらのエレクションピースE
1,E1は、互いに所定の間隔を空けて配置される。こ
のようにして鉄骨架構5と鉄骨柱6,6とを仮止めした
後、エレクションピースE1,E1の間に伸縮手段7を
取り付ける。
【0025】伸縮手段7は、図3に示すように、上下端
部に二股状のブラケットB1,B2を有し、これらのブ
ラケットB1,B2がエレクションピースE1,E2に
連結ピンなどの連結具Cで着脱自在に取り付けられる。
【0026】この伸縮手段7の本体部分は、図4に示す
ように、シリンタ体71と、このシリンダ体71に対し
て出没可能なロッド体72とを有する油圧シリンダ状を
有している。シリンダ体71には、上述のブラケットB
1が設けられ、ロッド体72にはブラケットB2が設け
られている。
【0027】また、シリンダ体71の側部には、図2に
示すように、伸縮手段7を運搬するときに使用するハン
ドルHが設けられている。このハンドルH内には、油を
貯めるタンクTが形成されている。
【0028】このシリンダ体71は、図4に示すよう
に、その内部に圧力室R1及び背圧室R2が設けられて
いる。これらの圧力室R1及び背圧室R2は、摺動可能
なピストン73によって区画されている。このピストン
73は、ロッド体72に連設されている。
【0029】また、シリンダ体71には、油圧給排機構
74が一体的に設けられている。この油圧給排機構74
は、圧力室R1又は背圧室R2の何れか一方に対して、
選択的に油圧を供給又は排出するようになっている。
【0030】油圧給排機構74は、シリンダ体71に連
設されているハンドルH内に形成されているタンクT
と、このタンクTからの油圧をシリンダ体71内の圧力
室R1及び背圧室R2に供給するポンプPとを有してい
る。ポンプPは、外部からの人力操作でポンピング作用
をするようになっている。
【0031】また、この油圧給排機構74においては、
ポンプPからの油圧をシリンダ体71内の圧力室R1に
供給し、又は圧力室R1の油を排出する圧力室制御弁7
5と、ポンプPからの油圧をシリンダ体71の背圧室R
2に供給し、又は背圧室R2内の油を排出する背圧室制
御弁76を有している。
【0032】この油圧給排機構74は、図5に示すよう
に、ポンプPからの油圧が、ポンプPの下流側でタンク
Tに連通するドレン通路D中に接続されたリリーフ弁7
7で設定される。また、圧力室制御弁75及び背圧室制
御弁76は、それぞれ外部操作で切り替わる供給ポジシ
ョン75a,76aと、排出ポジション75b,76b
とを有している。
【0033】供給ポジション75a,76aは、ポンプ
Pからの油圧を圧力室R1又は背圧室R2に供給できる
ように設定されている。排出ポジション75b,76b
は、ポンプPからの油圧が圧力室R1又は背圧室R2側
に流れる油圧を阻止するチェック弁75c,76cと、
これらのチェック弁75c,76cに並列していて、圧
力室R1又は背圧室R2からの油圧がタンクTに流出す
るのを許容する可変絞り75d,76dを有している。
【0034】図5に示すように、ポンプPとタンクTと
の間には、チェック弁C1が接続され、ポンプPからの
油圧がタンクT側に流れるのを阻止している。また、ポ
ンプPと圧力室制御弁75及び背圧室制御弁76との間
にチェック弁C2が接続され、各制御弁75,76から
の油圧がポンプPに逆流するのを阻止している。
【0035】次に、本発明の作用を説明する。図1に示
すように、鉄骨架構5の鉄骨柱6,6に対する相対的な
歪みを修正する場合には、両方の伸縮手段7,7を作動
させる。
【0036】伸縮手段7,7の作動方向は、鉄骨架構5
の歪みを修正したと想定したときに、隙間dが拡大され
る側の伸縮手段7を伸長させ、隙間dが縮小される方の
伸縮手段7を縮小させる。
【0037】すなわち、図1中の左側の伸縮手段7を所
定の寸法だけ伸長させると共に、右側の伸縮手段7を所
定の寸法だけ縮小させることにより、鉄骨架構5の上部
側が右に所定量だけ旋回して、鉄骨柱6,6に対する相
対的な歪みが修正される。
【0038】伸縮手段7を伸長させる場合は、図5に示
すように、圧力室制御弁75を供給ポジション75aの
状態に維持すると共に、背圧室制御弁76を排出ポジシ
ョン76bの状態に維持する。そして、この状態のま
ま、ポンプPを人力で操作して、ポンピング作用を行わ
せる。
【0039】これによって、タンクTからの油圧が、供
給ポジション75aにある圧力室制御弁75を介してシ
リンダ体71の圧力室R1に供給され、圧力室R1が膨
張する。このとき、シリンダ体71の背圧室R2におけ
る油は、排出ポジション76bにある背圧制御弁76を
介して、すなわち、可変絞り76dを介してタンクTに
排出され、これによって、背圧室R2が収縮する。
【0040】この結果、伸縮手段7のロッド体72がシ
リンダ体71に対して伸長する。伸縮手段7が修正に必
要な長さだけ伸長した後、ポンプPのポンピング作用を
停止し、背圧室制御弁76を供給ポジション76aに切
り替える。圧力室制御弁75は、供給ポジション75a
のままで維持しておく。
【0041】背圧室制御弁76を供給ポジション76a
へ切り替えることによって、背圧室R2がポンプPに連
通する状態になるが、上述のように、ポンプPの下流側
には、チェック弁C2が接続されており、背圧室R2の
油がポンプPに逆流するのを防止できる。
【0042】また、圧力室制御弁75においても、供給
ポジション75aのまま維持されているので、チェック
弁C2によって圧力室R1の油がポンプPに逆流するの
を防止できる。この結果、伸縮手段7は、伸長状態のま
ま維持される。
【0043】伸縮手段7を縮小する場合には、図5に示
すように、圧力室制御弁75を排出ポジション77bに
切り替えると共に、背圧室制御弁76を供給ポジション
78aに切り替えた後、ポンプPのポンピング作用を行
う。
【0044】これによって、タンクTからの油圧が供給
ポジション76aにある背圧室制御弁76介して、シリ
ンダ体71内の背圧室R2に供給され、背圧室R2が膨
張する。
【0045】このとき、シリンダ体1内の圧力室R1に
おける油は、排出ポジション77bにある圧力室制御弁
75介して、すなわち、可変絞り75dを介してタンク
Tに排出され、圧力室R1が収縮する。この結果、伸縮
手段7が収縮する。
【0046】そして、伸縮手段7が修正に必要な量だけ
収縮した後、ポンプPにおけるポンピング作用を停止
し、圧力室制御弁75を供給ポジション75aに切り替
える。背圧室制御弁76は、供給ポジション76aのま
ま維持する。
【0047】このようにして、鉄骨架構5の鉄骨柱6,
6に対する相対的な歪みを修正した後、プレート53,
53と接合板54とをボルト55で強固に締結し、鉄骨
架構5の鉄骨柱51,51と鉄骨柱6,6との接合部を
溶接で接合する。
【0048】このように、本発明の重量部材の接合時に
おける歪み修正方法によれば、鉄骨架構5と鉄骨柱6,
6との接合部の両側に伸縮手段7,7を取り付け、これ
らの伸縮手段7,7を作動させることにより、鉄骨架構
5の鉄骨柱6,6に対する相対的な歪みを修正できるの
で、従来のように、鉄骨架構5の片側を油圧ジャッキで
押し上げて歪みを修正する場合に比べて、伸縮手段7、
7の負担すべき力が小さくなる。従って、伸縮手段7,
7を小型化してコストダウンできる。
【0049】また、鉄骨架構5の片側を押し上げ、反対
側を引き寄せるので、従来のように片側のみを押し上げ
る場合に比べて、鉄骨架構5と鉄骨柱6,6との隙間d
が過剰に大きくなるのを防止できる。
【0050】また、伸縮手段7は伸長と収縮の両方で一
定以上の力を発生するので、例えば修整の途中で伸縮手
段7を必要以上に伸縮させた場合でも、これを反対側に
伸縮させることにより正常に修正することができ、これ
により微調整が可能になるので、修正の精度を上げるこ
とができる。
【0051】また、伸縮手段7は、作業員が人力で駆動
できると共に、油圧ポンプなどの油圧制御機器が不要な
ので、作業能率が向上する。
【0052】更に、この重量部材の接合時における歪み
修正方法では、従来のようにワイヤーロープを使用しな
いので、ワイヤーロープが床工事などの邪魔になること
がなく、また、ワイヤーロープを取り外すために高所作
業をする必要もないので、建造物の構築作業における全
体の作業能率を上げることができる。
【0053】なお、上述の実施形態では、鉄骨架構5を
既設の鉄骨柱6,6に溶接接合する場合について説明し
たが、本発明は、鉄骨柱を単独で接合する場合(建て入
れ調整)や、橋梁などの重量物を溶接、又は溶接以外の
方法、例えばリベットやボルトなどで相手部材に接合す
る場合にも適用することができる。
【0054】更に、上述の実施形態では、鉄骨架構5を
鉄骨柱6,6の上側に接合する場合について説明した
が、本発明は、図6に示すように、重量部材81を相手
部材82の側方に接合する場合や、図7に示すように、
重量部材83を相手部材84の下側に接合する場合にも
適用できる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
重量部材と相手部材の接合部の両側に取り付けた伸縮手
段を伸縮させることにより、重量部材の相手部材に対す
る相対的な歪みを修正できるので、従来のように油圧ジ
ャッキで重量部材の片側だけを押し上げる場合に比べ
て、伸縮手段の力を半分にすることができ、伸縮手段の
小型化及びコストダウンが可能になる。また、重量部材
と相手部材との隙間が過剰に大きくなるのを防止でき
る。
【0056】また、従来のようにワイヤーロープを広い
範囲に亘って張り巡らす必要がないので、床工事などの
邪魔になることがなく、更に高所作業もなくなるので、
構造物構築などにおける作業能率が向上する。
【0057】更に、伸縮手段は、伸長及び縮小時に一定
以上の力を発生するので、修正途中で重量部材を過剰に
移動させたときでも、即座に重量部材を反対側に移動さ
せることができるため、微調整が可能であり、修正の精
度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る重量部材の接合時における歪み修
正方法を説明する図である。
【図2】本発明に係る伸縮手段を示す図である。
【図3】本発明に係る伸縮手段を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る伸縮手段を示す断面図である。
【図5】本発明に係る伸縮手段の油圧系統を示す図であ
る。
【図6】本発明に係る重量部材の接合時における歪み修
正方法の別の実施形態を示す図である。
【図7】本発明に係る重量部材の接合時における歪み修
正方法の別の実施形態を示す図である。
【図8】従来例に係る鉄骨架構の歪み修正方法を説明す
る図である。
【図9】従来例に係る鉄骨架構の歪み修正方法を説明す
る図である。
【符号の説明】
5 鉄骨架構(重量部材) 6 鉄骨柱(相手部材) 7 伸縮手段 51 鉄骨柱 52 鉄骨梁 71 シリンダ体 72 ロッド体 74 油圧給排機構 75 圧力室制御弁 76 背圧室制御弁 81,83 重量部材 82,84 相手部材 d 隙間 H ハンドル P ポンプ R1 圧力室 R2 背圧室 T タンク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月4日(2002.3.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は重量部材の接合
時における歪み修正方法であり、前述の技術的課題を解
決するために以下のように構成されている。すなわち、
本発明は、重量部材を相手部材に接合する際に、前記重
量部材の前記相手部材に対する相対的な歪みを修正する
方法において、前記重量部材を前記相手部材との間に所
定の隙間を空けて所定の位置に配置すると共に、前記重
量部材の前記相手部材に対する相対的な歪みを修正した
と想定したときに、前記隙間が拡大される側と縮小され
る側の両方には、前記重量部材と前記相手部材との間に
伸縮手段を取り付け、前記隙間が拡大される側に取り付
けた前記伸縮手段を伸長させると共に、前記隙間が縮小
される側に取り付けた前記伸縮手段を縮小させることに
より、前記歪みを修正することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】そこで、本発明では、伸縮手段が、第1又
は第2鉄骨部材の一方に接続されると共圧力室及び背
圧室を有するシリンダと、前記第1又は第2鉄骨部材の
他方に接続されると共に、前記シリンダに対して出没す
るロッドと、前記圧力室及び前記背圧室に対して油圧を
給排する油圧給排手段とを備え、前記油圧給排手段は、
前記シリンダに連設されたハンドル内に設けられたタン
クと、前記シリンダに保持されて前記タンクからの油圧
を、外部操作によって前記シリンダの前記圧力室及び前
記背圧室に供給するポンプと、外部操作によって前記ポ
ンプからの油圧を前記圧力室に供給し、又は前記圧力室
の油圧を排出する圧力室制御弁と、外部操作によって前
記ポンプからの油圧を前記背圧室に供給し、又は前記背
圧室の油圧を排出する背圧室制御弁を有している構成と
した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】この油圧給排機構74は、図5に示すよう
に、ポンプPからの油圧が、ポンプPの下流側でタンク
Tに連通するドレン通路D中に接続されたリリーフ弁7
7で圧力が設定される。また、圧力室制御弁75及び背
圧室制御弁76は、それぞれ外部操作で切り替わる供給
ポジション75a,76aと、排出ポジション75b,
76bとを有している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】又、伸縮手段7は、作業員が人力で駆動で
きると共に、別置きの動力式油圧ポンプなどの油圧制御
機器が不要なので、作業能率が向上する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】本発明に係る伸縮手段の油圧系統を示す回路
である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西多 致 東京都千代田区富士見二丁目10番26号前田 建設工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 和廣 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 Fターム(参考) 2E174 AA01 BA03 DA12 DA32 DA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量部材を相手部材に接合する際に、前
    記重量部材の前記相手部材に対する相対的な歪みを修正
    する方法において、 前記重量部材を前記相手部材との間に所定の隙間を空け
    て所定の位置に配置すると共に、 前記重量部材の前記相手部材に対する相対的な歪みを修
    正したと想定したときに、前記隙間が拡大される側と縮
    小される側の両方には、前記重量部材と前記相手部材と
    の間に伸縮手段を取り付け、 前記両側の伸縮手段を伸縮させて前記歪みを修正するこ
    とを特徴とする重量部材の接合時における歪み修正方
    法。
  2. 【請求項2】 前記伸縮手段は、前記重量部材又は前記
    相手部材の一方に接続されると共に圧力室及び背圧室を
    有するシリンダ体と、前記重量部材又は前記相手部材の
    他方に接続されると共に前記シリンダ体に対して出没す
    るロッド体と、前記圧力室及び前記背圧室に対して油圧
    を給排する油圧給排手段とを備え、 前記油圧給排手段は、前記シリンダ体に連設されたハン
    ドル内に設けられたタンクと、前記シリンダ体に保持さ
    れて前記タンクからの油圧を、外部操作によって前記シ
    リンダ体の前記圧力室及び前記背圧室に供給するポンプ
    と、外部操作によって前記ポンプからの油圧を前記圧力
    室に供給し、又は前記圧力室の油圧を排出する圧力室制
    御弁と、外部操作によって前記ポンプからの油圧を前記
    背圧室に供給し、又は前記背圧室の油圧を排出する背圧
    室制御弁を有していることを特徴とする請求項1に記載
    の重量部材の接合時における歪み修正方法。
  3. 【請求項3】 前記重量部材は、鉄骨造建物の鉄骨柱、
    又は鉄骨柱と鉄骨梁とを接合した鉄骨架構であり、前記
    鉄骨柱又は前記鉄骨架構は溶接又はボルトによって前記
    相手部材に接合することを特徴とする請求項1または2
    に記載の重量部材の接合時における歪み修正方法。
JP2001212380A 2001-07-12 2001-07-12 重量部材の接合時における歪み修正方法 Pending JP2003027748A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7808587B2 (en) 2007-09-05 2010-10-05 Sony Corporation Liquid crystal display apparatus and liquid crystal panel
JP2015124578A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 鹿島建設株式会社 変形フレームの矯正装置
CN108678394A (zh) * 2018-03-30 2018-10-19 中建钢构有限公司 钢结构件安装装置以及钢结构件安装方法

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JP2015124578A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 鹿島建設株式会社 変形フレームの矯正装置
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