JP2003026552A - 染毛剤 - Google Patents

染毛剤

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JP2003026552A JP2001209370A JP2001209370A JP2003026552A JP 2003026552 A JP2003026552 A JP 2003026552A JP 2001209370 A JP2001209370 A JP 2001209370A JP 2001209370 A JP2001209370 A JP 2001209370A JP 2003026552 A JP2003026552 A JP 2003026552A
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弘尚 村越
Katsuharu Matsunaga
克治 松長
Naoki Yanagi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪を褐色に染色することができるととも
に、染毛操作を容易にすることができる染毛剤を提供す
る。 【解決手段】 染毛剤には、ヘナの葉の乾燥粉末と、金
属塩と、水とが含有されている。ヘナの葉の乾燥粉末
は、ヘナの葉に含まれている染毛成分に基づいて染毛を
行うために配合される。ヘナの葉の乾燥粉末の配合量は
好ましくは1〜50重量%である。金属塩は、水に溶解
したときに金属イオンを生成し、金属イオンと染毛成分
とが錯体を形成することにより染毛を行うために配合さ
れる。金属塩の配合量は好ましくは0.01〜10重量
%である。この染毛剤は酸を配合するのが好ましい。酸
は、染毛操作を行う前には金属イオンと染毛成分とが錯
体を形成するのを抑制するとともに、染毛操作を行うと
きには金属イオンと染毛成分とが毛髪へ浸透するのを促
進するために配合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘナの葉の乾燥粉
末を主剤とした染毛剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘナはミソハギ科シコウカ属の灌木であ
る。従来、この種の染毛剤は、ヘナの葉の乾燥粉末を水
又は温水に溶解させた後に染毛作業を行うようになって
いる(第1の従来構成)。
【0003】また、鉄等の金属と、アルコールと、水と
を含有する第1剤と、ヘマティン、ヘンナタンニン、カ
テキン等の植物色素染料と、アルコールと、水とを含有
する第2剤とから二剤型の染毛剤として構成されている
ものが知られている(第2の従来構成)。尚、第1剤に
おいて、金属はイオン化されている。そして、第1剤を
毛髪に塗布して金属イオンを毛髪に浸透させた後に、第
2剤を毛髪に塗布して植物色素染料を毛髪に浸透させ、
毛髪中で金属イオンと植物色素染料とが錯体を形成する
ことにより毛髪を染色するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1の従来
構成の染毛剤においては、染毛操作を行うときに、ヘナ
の葉の乾燥粉末を水又は温水に溶解させなくてはならな
い。このため、染毛操作が煩雑になるという問題があっ
た。さらに、毛髪を褐色に染色することができないとい
う問題があった。また、第2の従来構成の染毛剤におい
ては、染毛操作を行うときには、第1剤を毛髪に塗布し
た後に第2剤を毛髪に塗布するようになっている。この
ため、第1の従来構成の染毛剤と同様に、染毛操作が煩
雑になるという問題があった。
【0005】本発明は、上記のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、毛髪を褐色に染色することができるととも
に、染毛操作を容易にすることができる染毛剤を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の染毛剤は、ヘナの葉の乾
燥粉末と、金属塩と、水とを含有するものである。
【0007】請求項2に記載の発明の染毛剤は、請求項
1に記載の発明において、さらに酸を含有するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を詳細に説明する。本実施形態における染毛剤には、
ヘナの葉の乾燥粉末と、金属塩と、水とが含有され、一
剤型の染毛剤として構成されている。この染毛剤は、液
状、乳液状、ゲル状、エアゾール状等の毛髪に適用可能
な形態で使用される。
【0009】ヘナの葉の乾燥粉末は、ヘナの葉に含まれ
ている染毛成分に基づいて染毛を行うために配合され
る。ヘナ(Lawsonia inermis L.s
yn.L.alba)は北アフリカ、インド等の熱帯地
方に産するミソハギ科シコウカ属の灌木で、シコウカと
も呼ばれる。また、ヘナの葉の乾燥粉末は、ヘナの葉を
乾燥させた後に、葉を粉砕することによって得られるも
のである。
【0010】ヘナの葉の乾燥粉末は、ヘナの葉の乾燥粉
末を水に溶解したときに、十分に拡散する粒度にまで粉
砕されているとともに、ヘナの葉の粉砕後に、粉砕され
た粉末粒子同士が、粉末粒子に含まれている水分により
互いに接着するのを防止することができる程度の水分含
有量にまで乾燥されている。具体的には、粒度は200
〜18メッシュの篩を通過する大きさが好ましく、水分
含有量は0〜10重量%が好ましい。粒度が200メッ
シュの篩を通過する大きさよりも小さいと製造が困難に
なりやすい。一方、18メッシュの篩を通過する大きさ
を超えるとヘナの葉の乾燥粉末を水に溶解したときに、
十分に拡散することができない。また、水分含有量が1
0重量%を超えると、粉砕されたヘナの葉の乾燥粉末粒
子同士が接着しやすい。
【0011】ヘナの葉の乾燥粉末の配合量は好ましくは
1〜50重量%、さらに好ましくは5〜35重量%であ
る。1重量%未満では十分な染毛力が得られにくい。一
方、50重量%を超えて配合してもそれ以上の染毛力は
得られにくい。
【0012】続いて、金属塩は、水に溶解したときには
金属イオンを生成し、毛髪中において、この金属イオン
とヘナの葉の乾燥粉末に含まれている染毛成分とが錯体
を形成することにより染毛を行うために配合される。金
属塩の具体例としては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、酢酸
第一鉄、リン酸第一鉄、蓚酸第一鉄、硝酸第一鉄、クエ
ン酸第一鉄、炭酸第一鉄、ピロリン酸第一鉄、塩素酸第
一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酢酸第二鉄、リン酸第
二鉄、硝酸第二鉄等の鉄塩、硫酸銅、塩化銅等の銅塩、
塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛等の亜鉛塩、
塩化鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、酢酸鉛等の鉛塩等が挙げられ
る。これらの中でも、染毛効果が高いことから鉄塩が好
ましい。これら種々の金属塩とヘナの葉の乾燥粉末に含
まれている染毛成分とを組み合わせることにより、褐色
の色調を得ることができるようになっている。金属塩の
配合量は好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ま
しくは0.1〜5重量%である。0.01重量%未満で
は十分な染毛効果が得られにくい。一方、10重量%を
超えて配合してもそれ以上の染毛効果は得られにくい。
【0013】水は、ヘナの葉の乾燥粉末に含まれている
染毛成分と金属塩とを溶解するために配合される。水の
配合量は好ましくは40〜99重量%、さらに好ましく
は60〜90重量%、最も好ましくは65〜80重量%
である。40重量%未満では、ヘナの葉の乾燥粉末に含
まれている染毛成分と金属塩とが溶解しにくい。一方、
99重量%を超えて配合すると、染毛成分が薄くなり、
期待する染毛効果が得られにくい。
【0014】この染毛剤には、その他の添加成分とし
て、ケイ酸塩、メタケイ酸塩、ポリヒドロキシ化合物、
臭素酸塩、天然色素、油性成分、界面活性剤、高級アル
コール、高級脂肪酸、エステル類、高分子化合物、有機
溶剤、シリコーン類、噴射剤、香料、防腐剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、殺菌剤、その他の添加剤等の公知の
化粧品成分、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィ
ブロイン、コンキオリン、大豆蛋白、カゼイン、ゼラチ
ン等の蛋白質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解し
た蛋白加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変
性蛋白加水分解物等のポリペプタイド類、ソルビトー
ル、ヒアルロン酸、尿素等の保湿剤、植物抽出物、生薬
抽出物、ビタミン類等を配合してもよい。その他の添加
成分の配合量は染毛剤の常法に従って決定される。
【0015】ケイ酸塩、メタケイ酸塩、ポリヒドロキシ
化合物、臭素酸塩等の添加剤は、染毛剤に種々の色調を
加えるために配合される。これらの成分は単独で配合し
てもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
これらの成分の配合量は好ましくは0.1〜40重量
%、さらに好ましくは1〜30重量%である。0.1重
量%未満では十分な色調は得られにくい。一方、40重
量%を超えて配合してもそれ以上の色調は得られにく
い。
【0016】ケイ酸塩の具体例としては、ナトリウム
塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、ナト
リウム・マグネシウム塩等が挙げられる。これらの中で
も色調が強いことからナトリウム塩が好ましい。
【0017】続いて、メタケイ酸塩の具体例としては、
ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウ
ム塩、ナトリウム・マグネシウム塩等が挙げられる。こ
れらの中でも色調が強いことからナトリウム塩が好まし
い。
【0018】さらに、ポリヒドロキシ化合物の具体例と
しては、レゾルシン、カテコール、ヒドロキノン、ピロ
ガロール、フロログルシン、没食子酸、没食子酸エチ
ル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、タンニン酸、
1,2,4−ベンゼントリオール等が挙げられる。これ
らの中でも色調が強いことからレゾルシンが好ましい。
【0019】続いて、天然色素は、色調の範囲を広げる
ために配合される。この天然色素の具体例としては、カ
ロチノイド系、アントラキノン系、フラボノイド系(ア
ントシアニン系、カルコン系、フラボン系)、ポリフィ
ニン系、ジケトン系、ベタシアニン系、アゾフィロン系
等が挙げられ、具体的には、アカネ色素、アナトー色
素、パプリカ色素、クチナシ黄色色素、抽出カロチン、
コチニール色素、ラック色素、赤キャベツ色素、シソ色
素、紫コーン色素、エルダーベリー色素、ボイセンベリ
ー色素、ブドウ果皮色素、ブドウ果汁色素、紫イモ色
素、ベニバナ黄色素、ベニバナ赤色素、コウリャン色
素、タマネギ色素、カカオ色素、サンダルウッド色素、
スピルリナ青色素、フロロフィル、ウコン色素、ビーレ
ッド、紅麹赤色素、紅麹黄色素、クチナシ青色素、クチ
ナシ赤色素等が挙げられる。これらの中でも染毛力が高
いことからアカネ色素、パプリカ色素、コチニール色
素、ラック色素、コウリャン色素、タマネギ色素、カカ
オ色素、サンダルウッド色素、クチナシ青色素、クチナ
シ赤色素等が好ましい。これらの天然色素は単独で配合
してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよ
い。天然色素の配合量は好ましくは0.001〜5重量
%である。0.001重量%未満では十分な色調を得る
ことは困難である。一方、5重量%を超えて配合しても
それ以上鮮やかで濃い色調を得ることは困難である。
【0020】さらに、油性成分は、毛髪の感触を良くす
るために配合される。この油性成分の具体例としては、
パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽
質流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、マイク
ロクリスタリンワックス、セレシン、プリスタン等の炭
化水素、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、
サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、
牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ
油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ
油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロッ
ト油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ
油、ミンク油、卵黄油等の油脂、ミツロウ、キャンデリ
ラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等のロウ
類等が挙げられる。これらの中でも配合が容易なことか
ら液状油性成分が好ましく、化学的に安定で毛髪の感触
をより良くすることから、流動パラフィン、流動イソパ
ラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン等がさ
らに好ましい。これらの油性成分は単独で配合してもよ
いし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0021】界面活性剤は、染毛剤に配合された成分の
分散性を良くするために配合される。この界面活性剤の
具体例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界
面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両イオン性界面活性
剤等が挙げられる。
【0022】アニオン性界面活性剤の具体例としては、
ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、
POEと言う)ラウリルエーテル、ステアロイルメチル
タウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリ
エタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウ
ム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げ
られる。
【0023】続いて、カチオン性界面活性剤の具体例と
しては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ス
テアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメ
チルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニ
ウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステア
リルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
【0024】さらに、ノニオン性界面活性剤の具体例と
しては、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフ
ェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以
下、POPと言う)アルキルエーテル類、POEソルビ
タン脂肪酸エステル類、グリセリン、POEプロピレン
グリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの中
でも酸やアルカリ剤に強いことからPOEアルキルエー
テル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・
POPアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エ
ステル類等が好ましく、POEアルキルエーテル類がよ
り好ましい。POEアルキルエーテル類の具体例として
は、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、
POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等
が挙げられる。
【0025】次に、両イオン性界面活性剤の具体例とし
ては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチ
ルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、
2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−
1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩、2−ヘプタ
デシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン、ココアミドプロピルベタイ
ン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミド
プロピルベタイン等が挙げられる。これらの中でも皮膚
や目に対して刺激性が少ないことからココアミドプロピ
ルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が
好ましい。
【0026】この染毛剤が乳液状の場合において、高級
アルコールは、染毛剤の乳化を補助するために配合され
る。この高級アルコールの具体例としては、ラウリルア
ルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、
セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリ
ルアルコール、ヘキシルデカノール等が挙げられる。
【0027】続いて、高級脂肪酸は、乳化安定化のため
に配合される。この高級脂肪酸の具体例としては、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘニン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸、ウ
ンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール
酸、リノレン酸等が挙げられる。
【0028】さらに、エステル類は、毛髪を滑らかにす
るために配合される。このエステル類の具体例として
は、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、ミリス
チン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ステアリル、ミ
リスチン酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル等が挙
げられる。
【0029】次に、有機溶剤は、染毛剤に配合された成
分を溶解するために配合される。この有機溶剤の具体例
としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレン
グリコール、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
【0030】シリコーン類は、染毛剤に配合された成分
を溶解するために配合される。このシリコーン類の具体
例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニル
ポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ポリエ
ーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイ
ン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキ
シ変性シリコーン等が挙げられる。
【0031】本実施形態の染毛剤は、酸を配合するのが
好ましい。酸は、染毛操作を行う前の状態において、水
中に存在する金属イオンとヘナの葉の乾燥粉末に含まれ
ている染毛成分とが錯体を形成するのを抑制するために
配合される。さらに、染毛操作を行うときには、金属イ
オンとヘナの葉の乾燥粉末に含まれている染毛成分とが
毛髪へ浸透するのを促進するために配合される。酸の具
体例としては、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グ
リコール酸、ピロリドンカルボン酸、レブリン酸、フマ
ル酸、コハク酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、酢酸、マレ
イン酸、マンデル酸、アスパラギン酸、アジピン酸、ニ
コチン酸等の有機酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸
等の無機酸が挙げられる。また、これらの酸に、これら
のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエ
タノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等を組み合
わせて配合することによって、染毛剤に緩衝作用をもた
せてもよい。
【0032】酸の配合量は好ましくは0.1〜5重量%
である。0.1重量%未満では、染毛操作を行う前の状
態において、水中に存在する金属イオンとヘナの葉の乾
燥粉末に含まれている染毛成分とが錯体を形成するのを
抑制しにくい。さらに、染毛操作を行うときには、金属
イオンとヘナの葉の乾燥粉末に含まれている染毛成分と
が毛髪へ浸透するのを促進しにくい。一方、5重量%を
超えて配合すると、染毛操作を行うときに毛髪に損傷等
の不具合が発生しやすい。本実施形態の染毛剤に酸を配
合したときには、染毛剤のpHは好ましくは3〜7の範
囲である。染毛剤のpHは、3未満では染毛操作を行う
ときに毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。一方、7
を超えると染毛後に毛髪の色調が変化する場合がある。
【0033】以上詳述した本実施形態によれば、次のよ
うな効果が発揮される。 ・ 本実施形態の染毛剤においては、金属塩とヘナの葉
の乾燥粉末とが含有されている。このため、褐色の色調
に染毛することができる。
【0034】・ 本実施形態の染毛剤においては、酸が
含有されている。このため、染毛操作を行う前の状態に
おいて、水中に存在する金属イオンとヘナの葉の乾燥粉
末に含まれている染毛成分とが錯体を形成するのを抑制
することができる。このため、金属イオンとヘナの葉の
乾燥粉末に含まれている染毛成分とは毛髪中でのみ錯体
を形成する。よって、染毛剤を一剤型として構成するこ
とができるために、染毛操作を容易に行うことができ
る。
【0035】しかも、染毛操作を行うときには、金属イ
オンとヘナの葉の乾燥粉末に含まれている染毛成分とが
毛髪へ浸透するのを促進することができる。よって、染
毛剤の染毛力を高めることができる。
【0036】なお、前記実施形態を次のように変更して
構成することもできる。 ・ 前記実施形態の染毛剤で毛髪を処理した後に、アル
カリ剤を含有する水溶液で毛髪を処理するように構成し
てもよい。アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプ
ロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のア
ルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等が挙げられる。これらの中でも染毛効果の持続性を高
める効果が高いことからアンモニアが好ましい。これら
アルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み
合わせて配合してもよい。アルカリ剤の配合量は好まし
くは0.5〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重
量%である。染毛操作を行うときには、染毛剤を毛髪に
塗布した後に30分間放置し、その後シャンプーで染毛
剤を洗い流す。そして、アルカリ剤を含有する水溶液を
毛髪に塗布した後に、シャンプーで水溶液を洗い流す。
このように構成した場合は、染毛色調を変化させること
なく、染毛効果の持続性を高めることができる。
【0037】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形
態をさらに具体的に説明する。 (実施例1〜9、比較例1及び比較例2)一剤型の染毛
剤としての実施例1〜9、比較例1及び比較例2は、表
1に示すように調製した。なお、表1の数値は、pH以
外はグラム(g)で示す。また、表1中のpHは調製後
のpHを示す。
【0038】
【表1】 表1の各列の染毛剤について、それぞれの染毛剤を人毛
毛束に塗布した後に30分間放置し、その後シャンプー
で染毛剤を洗い流した。そして、実施例7〜9では、2
8重量%アンモニア水を6重量%含有する水溶液を人毛
毛束に塗布した後に、シャンプーで水溶液を洗い流し
た。そして、染毛後の人毛毛束について、下記(1)の
項目に関し評価を行った。その評価結果を表1に示す。
【0039】(1)染毛力 染毛後の人毛毛束を目視にて観察し、染毛剤の染毛力に
ついて、優れた染毛力(◎)、良好な染毛力(○)、や
や染毛力が劣る(△)、かなり染毛力が劣る(×)の4
段階で官能評価した。
【0040】表1に示すように、実施例1〜3において
は、酸が配合されていないために、良好な染毛力〜優れ
た染毛力と評価された。また、実施例4〜9において
は、優れた染毛力と評価された。一方、比較例1及び比
較例2は、金属塩が配合されていないために、かなり染
毛力が劣ると評価された。また、表1に示すように、染
毛色調は褐色ではなくオレンジだった。
【0041】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1)前記ヘナの葉の乾燥粉末は、粒度が200〜18
メッシュの範囲の篩を通過する大きさであるとともに、
水分含有量が0〜10%の範囲に設定されている請求項
1又は請求項2に記載の染毛剤。この構成によれば、ヘ
ナの葉の乾燥粉末が互いに接着するのを防止することが
できるとともに、ヘナの葉の乾燥粉末を水に溶解すると
きには、ヘナの葉の乾燥粉末を十分に拡散することがで
きる。
【0042】(2)前記ヘナの葉の乾燥粉末の含有量
は、1〜50重量%の範囲に設定されている請求項1、
請求項2及び上記(1)のいずれか一項に記載の染毛
剤。この構成によれば、十分な染毛力を得ることができ
る。
【0043】(3)前記金属塩の含有量は、0.01〜
10重量%の範囲に設定されている請求項1、請求項
2、上記(1)及び上記(2)のいずれか一項に記載の
染毛剤。この構成によれば、十分な染毛効果を得ること
ができる。
【0044】(4)前記酸の配合量は、0.1〜5重量
%の範囲に設定されている請求項2に記載の染毛剤。こ
の構成によれば、染毛を行う前の状態において、水中に
存在する金属イオンとヘナの葉の乾燥粉末に含まれてい
る染毛成分とが錯体を形成するのを十分に抑制すること
ができる。さらに、染毛を行うときには、金属イオンと
ヘナの葉の乾燥粉末に含まれている染毛成分とが毛髪へ
浸透するのを促進することができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明
の染毛剤によれば、毛髪を褐色に染色することができる
とともに、染毛操作を容易にすることができる。
【0046】請求項2に記載の発明の染毛剤によれば、
請求項1に記載の発明の効果に加えて、染毛操作をより
容易にすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮地 昌彦 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内 (72)発明者 鈴木 克明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内 (72)発明者 井東 雅夫 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内 (72)発明者 村越 弘尚 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内 (72)発明者 松長 克治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内 (72)発明者 柳 直樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番 地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AB011 AB051 AB211 AB232 CC36 EE26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘナの葉の乾燥粉末と、金属塩と、水と
    を含有することを特徴とする染毛剤。
  2. 【請求項2】 さらに酸を含有する請求項1に記載の染
    毛剤。
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