JP2003026219A - 流動食品の密封パッケージ用の閉栓可能な開口装置 - Google Patents

流動食品の密封パッケージ用の閉栓可能な開口装置

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 流動食品の密封パッケージを開封するときの
実際的な労力を低減し、食品の流出を遅くしたり、最終
的には止まってしまうような傾向を示す従来の開口装置
の欠点を解消するために設計された流動食品の密封パッ
ケージ用の閉栓可能な開口装置を提供する。 【解決手段】 パッケージ(1)の差込み部分(4)の
周囲に取り付けられたフレーム(5)と、フレーム
(5)に螺合される取り外し可能なねじキャップ(7)
と、穴(6)と可動的に係合し、パッケージ(1)を開
封するとき、キャップ(7)に対して角度を有して連結
され、差込み部分(4)をパッケージ(1)の係止部か
ら部分的に取り外すためにフレーム(5)からパッケー
ジ(1)の内部へ向かって軸線方向に突出している管状
の切断部材(8)とを含み、食品を注ぐときにパッケー
ジ(1)内に空気を入れるために切断部材(8)が側壁
(29)に沿って多数の貫通孔(50)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動食品の密封パ
ッケージ用の閉栓可能な開口装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、フルーツ・ジュース、U
HT(超高温処理)ミルク、ワイン、トマト・ジュース
などの多くの流動食品は殺菌包装材料で形成されたパッ
ケージに詰めて販売されている。
【0003】そのようなパッケージの典型例はTetr
a Brik Aseptic(テトラ・ブリック・ア
セプティック)(登録商標)として知られた液体または
流動食品用の平行六面体の形状をしたパッケージであ
り、このパッケージは積層された帯状の包装材料を折り
曲げおよびシール処理して形成される。この包装材料は
複層構造を有しており、両面を例えばポリエチレンのよ
うな熱シール可能材料の層で被覆された例えば紙のよう
な繊維材料の層を含み、UHTミルクのような長期保存
食品用の無菌パッケージの場合には、例えばアルミニウ
ム薄膜で形成された酸素遮蔽材料の層をさらに含み、こ
の遮蔽層は熱シール可能材料の層の上に重ねられると共
に、最終的に食品に接触するパッケージ内面を形成する
さらに別の熱シール可能なプラスチック材料の層によっ
て覆われる。
【0004】このようなパッケージは一般に全自動の包
装機械で製造されており、包装機械においてはウェブ状
の給送される包装材料から連続したチューブが形成さ
れ、その包装材料ウェブは包装機械自体において例えば
過酸化水素溶液のような化学殺菌剤を付与することで殺
菌されるのであり、殺菌後に化学殺菌剤は例えば加熱に
よる蒸発によって包装材料の表面から除去され、またこ
のように殺菌された包装材料ウェブは密閉された殺菌環
境の中に保持され、垂直なチューブを形成するように長
手方向に折り曲げられてシールされる。
【0005】チューブは殺菌されたまたは無菌処理され
た食品を充填され、シールされ、そして等間隔の横断部
分において切断されて枕形のパックに形成されるのであ
り、このパックはその後例えば実質的に平行六面体の形
状のような完成体のパッケージを形成するように機械的
に折り曲げられる。
【0006】これに代えて、包装材料は切断されて素材
に形成され、この素材は形成スピンドル上で包装機械に
形成され、このように形成されたパッケージが食品を充
填されてシールされる。そのようなパッケージの例は、
Tetra Rex(テトラ・レックス)(登録商標)
の名称で一般に知られているいわゆる「山形頂部」パッ
ケージである。
【0007】そのようなパッケージを開封するために、
様々な解決策が提案されている。その1つは米国特許第
4655387号および同第4410128号に記載さ
れたもので、パッケージのフラップの隅部に包装材料の
外側層を通して遮蔽層まで延在する一連の穿孔によって
形成される優先破断線を形成することにあり、パッケー
ジはそのフラップを持ち上げ、穿孔に沿って切断または
破断することで開封される。しかしながらこの形式のパ
ッケージは、明らかなように、一旦開封したならば閉じ
ることができず、したがってパッケージ内に残存する食
品が飛散しないように注意して取り扱わなければならな
い。
【0008】その問題に対する解決策の例として、上述
で説明した形式のパッケージは閉栓可能な開口装置を備
えており、この装置は、開口を形成し、パッケージ壁の
穴、または差込みまたは取り外し可能な部分の上に取り
付けられるフレームと、そのフレームにヒンジ連結され
たキャップとを実質的に含む。キャップは一般にはフレ
ームと一体にモールド成形され、このキャップは最初は
開口を取り囲む周縁に沿って薄い破断可能な環状連結部
によりフレームにシールされている。開封されたなら
ば、キャップはフレームと流体密な状態で協働する閉位
置と開位置との間を移動できる。これに代えて、ねじキ
ャップも使用され、このキャップはフレームとは別個に
形成され、最初はフレームに螺合されている。
【0009】このような開口装置で与えられる1つの問
題は、パッケージ開封時にフレームからキャップを取り
外すために実際的な労力が要求されないことを放射する
ことである。そのために、開口装置は破断強度の小さい
プラスチック材料、一般にはポリエチレンで形成されて
いる。
【0010】しかしながらポリエチレンは効果的な酸素
遮蔽層として作用できないので、最終的にパッケージの
内面を形成することになる包装材料面は熱シール可能プ
ラスチック材料の小さなシートで形成した付加的なパッ
チ部材を穴の上に取り付け、包装材料の反対側の面は、
そのパッチ部材に対して熱シールされ且つアルミニウム
層を含む例えば取り外し可能な舌部のような酸素遮蔽部
材を取り付けなければならない。
【0011】遮蔽層およびパッチ部材を包装材料に備え
ることは包装材料の付加的な処理を必要とし、またその
前に殺菌、折り曲げおよびシールして垂直チューブにし
なければならず、したがって製造時間およびパッケージ
の価格を増大させることになる。
【0012】さらに、キャップを開封した後、使用者は
パッケージを開けるために遮蔽部材も除去しなければな
らない。
【0013】したがって、1動作でパッケージを開封で
き、同時に効果的な酸素遮蔽を保証するために、閉栓可
能な開口装置が備えられてきた。
【0014】国際特許出願WO95/05996または
ヨーロッパ特許出願EP−A−1088765に記載さ
れた解決策によれば、そのような開口装置は、注ぎ口を
形成し、パッケージの差込み部分の周囲に取り付けられ
る円筒形のカラーを有するフレームと、開口を閉じるた
めにフレームのカラーの外側に螺合される取り外し可能
なキャップと、フレームのカラーの内側に螺合され、パ
ッケージの差込み部分と協働して相対する壁から、すな
わち小さな角度の部分を除いて、差込み部分を部分的に
取り外す例えば多数の三角歯または1つの鋸歯カッター
のような切断手段を有する実質的に円筒形の切断部材と
を実質的に含む。
【0015】切断部材はカラーからキャップを係合解除
するときに作動される一方向ラチェット式伝達手段によ
りキャップで作動され、また切断部材は差込み部分と向
かい合う上限の係止位置から、差込み部分と相互作用す
る連続的な下限の切断位置へフレームに対して螺旋状に
移動できる。
【0016】完全に機能的で、パッケージを1動作で開
封できるようにするにも拘わらず、この形式の開口装
置、すなわち多数の歯または1つのカッターを備えた筒
状の切断部材を含む装置は、特に、しばしば変動的ない
わゆる「急激流出(gulping)」を特徴とする食
品の注ぎ出しに関して改良の余地が残っている。それ
は、食品を注ぎ出すためにパッケージを傾けることで、
自由面が常に水平である内部の液体食品がパッケージ内
部の切断部材の端縁を完全に濡らし、またフレームのカ
ラーの最も外側の端縁を部分的に濡らし、これによりパ
ッケージの内部を外部から隔絶してパッケージ内部に真
空を発生させるときに発生するのであり、これが食品の
流出を遅くしたり、最終的には止めてしまう傾向を示
す。上述した状況を、例えば空気が入るようにパッケー
ジの傾きを調整して修正することにより食品は勢い良く
流出し、これはパッケージが開封されてフレームの延長
部分を形成するフレームおよび切断部材の全体的な軸線
方向の寸法に直接に比例するパッケージの傾き角度の範
囲で起きる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、周知
の開口装置に典型的に関連する上述の欠点を解消するよ
うに設計された流動食品の密封パッケージ用の閉栓可能
な開口装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、貫通穴
を形成し、パッケージの差込み部分の周囲に取り付けら
れたフレームと、前記穴を閉じるために前記フレームに
螺合される取り外し可能なねじキャップと、前記穴と可
動的に係合しており、前記パッケージを開封するとき、
少なくとも前記フレームからキャップを係合解除すると
きに前記キャップに対して角度を有して連結され、また
前記差込み部分を前記パッケージの係止部から部分的に
取り外すために前記フレームから前記パッケージの内部
へ向かって軸線方向に突出している管状の切断部材とを
含む流動食品を収容した密封パッケージ用の閉栓可能な
開口装置であって、食品を注ぐときにパッケージ内に空
気を入れるために、前記切断部材が側壁に沿って少なく
とも1つの貫通孔を含むことを特徴とする開口装置が提
供される。
【0019】本発明の好ましい非制限的な実施例が添付
図面を参照して例を挙げて説明される。
【0020】
【発明の実施の形態】図1の符号1は流動食品用の、例
えばTetra Brik Aseptik(登録商
標)として知られた平行六面体の形状のパッケージのよ
うな殺菌シールパッケージの全体を示しており、このパ
ッケージは先に詳細に説明したようにシート状の包装材
料から形成されており、またプラスチック材料で形成さ
れて通常の方法、例えば接着剤により、または極小火炎
またはレーザーによるシール技術を用いてパッケージ1
に取り付けられた閉栓可能な開口装置2を含んでいる。
【0021】この包装材料は複層構造を有し、またパッ
ケージ1の頂壁3に軸線Aを有する円形の差込み部分4
を含んでおり、この差込み部分4は使用においては外側
を開口装置2で覆われ、またパッケージ1の食品を注ぎ
出すために頂壁3から少なくとも部分的に取り外され
る。
【0022】低温殺菌した食品(例えばヨーグルト、ク
リーム、および他の低温食品)用の非無菌パッケージの
場合には、包装材料は外面および内面をそれぞれ例えば
ポリエチレンのような熱可塑性材料の層で覆われた通常
は紙とされる繊維材料の層を含み、差込み部分4は繊維
材料の層に形成され、一連の穿孔によって形成された優
先的破断線によって定められる。
【0023】UHTミルクのような長期保存食品用の無
菌パッケージの場合には、包装材料はパッケージ1内の
食品と最終的に接触することになる面に例えばアルミニ
ウムのような遮蔽材料の層を含み、この層はさらに1以
上の熱可塑性材料の薄で覆われるのであり、また差込み
部分4は繊維材料の層に形成された軸線Aを有する穴を
覆う熱可塑性材料および遮蔽材料の層のそれぞれの部分
で形成される。
【0024】図2〜図5を参照すれば、開口装置2は、
差込み部分4の周囲でパッケージ1の頂壁3上に取り付
けられ、食品が注ぎ出される軸線Aを有する貫通穴6を
形成するフレーム5と、フレーム5とは別個に形成さ
れ、穴6を閉じるためにフレーム5に同軸的に取り付け
られるキャップ7と、軸線Aを有する管状の切断部材8
とを含んでおり、切断部材8は穴6と軸線方向および角
度方向へ移動できるように係合し、キャップ7によって
作動されて、頂壁3の差込み部分4と相互作用してパッ
ケージ1を開封する。
【0025】さらに詳しくは、フレーム5は円環状の基
部フランジ9を含んでおり、その端面9aは差込み部分
4の周囲でパッケージ1の頂壁3上に取り付けられる。
またその半径方向の内縁から穴6を形成する軸線Aの円
筒形のカラー10が軸線方向に突出している。
【0026】カラー10は反対方向の側面11,12
に、軸線Aに対して反対方向に傾く外側ねじ13および
内側ねじ14を含んでおり、使用においてそれらのねじ
はそれぞれキャップ7のねじ15および切断部材8のね
じ16と係合する。さらに詳しくは、外側ねじ13はフ
ランジ9に隣接した底部の円筒形の帯部分を除く側面1
1の大半に沿って延在する。同様に、ねじ14はフラン
ジ9と反対側の端部のカラー10の端縁17に隣接した
頂部の円筒形の帯部分を除く側面12の大半に沿って延
在する。
【0027】ねじ14は複数山、図示例では3山のねじ
であり、ねじ13よりもピッチは大きい。
【0028】カラー10は、側面11上で、ねじ13の
一端とフランジ9との間にて、フランジ9から一定の軸
線方向距離に配置された環状リブ18をさらに含んでい
る。
【0029】図1〜図6および図7を参照すれば、キャ
ップ7は中空の円筒形本体を含んでおり、この本体は穴
6を閉じるための円形端壁19と、端壁19の周縁から
突出した円筒形の側壁20とによって形成され、側壁は
内面にねじ15を含み、フレーム5のカラー10に螺合
される。
【0030】端壁19は側壁20に隣接して側壁20と
共にカラー10の端縁17を受け止めるための受け座2
6を形成する突出した環状リブ25を含んでいる。
【0031】キャップ7は通常の方法により、端壁19
とは反対側の端部で多数の破断可能な半径方向の連結箇
所によってキャップ7の端縁28に同軸的に連結されて
たそれぞれの悪戯防止リング27と一体的にモールド成
形されている。
【0032】キャップ7は最初にシール状態にてフレー
ム5に取り付けられ、この状態ではキャップはカラー1
0に対して完全にねじ込まれ、キャップの端縁28およ
び悪戯防止リング27は互いに連結されており、カラー
10の環状リブ18の両側に係止されている。さらに詳
しくは、シール状態では、悪戯防止リング27はフラン
ジ9と環状リブ18との間に噛み合わされ、またキャッ
プ7の受け座26はカラー10の端縁17と係合されて
いる。
【0033】開封されたならば、キャップ7はカラー1
0から螺合解除されてフレーム5から取り外された開位
置と、穴6を閉じる閉位置との間を移動可能とされる。
【0034】図2〜図7を参照すれば、円筒形の側壁2
9の外面29aにねじを有する切断部材8はねじ16を
ねじ14に係合してフレーム5のカラー10の内側に連
結され、またパッケージ1を開封するために差込み部分
4と協働する切断手段31を表面に有する端縁30を有
している。
【0035】パッケージ1を開封するとき、上限の係止
位置(図3)から下限の開口位置(図5)へと差込み部
分4を通して切断部材8が移動される軸線Aに沿う螺旋
路をねじ14およびねじ16が形成する。さらに詳しく
は、上限の係止位置では、切断部材8はカラー10の内
側に完全に収容され、切断手段31はパッケージ1の差
込み部分4に対面される。また、下限の開口位置では、
切断部材8はカラー10に対して軸線方向へ突出し、パ
ッケージ1の内部へ所定の距離を侵入し、差込み部分4
の切断を完了して、小さな角度部分で差込み部分を頂壁
3に取り付けたまま残す。
【0036】上限位置から下限位置へ向かう切断部材8
の移動量は、一方向の角度伝達手段35(図3〜図6)
によりキャップ7で制御され、伝達手段は切断部材8が
下限位置に達したならば選択的に消勢することができ
る。
【0037】さらに詳しくは、伝達手段35は、鋸歯の
形状を有し、キャップ7の端壁19から突出し、シール
位置および閉位置で軸線Aのまわりに等角度間隔の複数
の、図示実施例では4つの第1の歯36と、同様に鋸歯
の形状を有し、切断部材8の内面38から半径方向へ突
出し、パッケージ1の開封時にキャップ7をカラー10
から係合解除するときに軸線方向には自由で、角度は積
分されるように第1の歯36と噛合う第2の歯37とを
含んでいる。さらに詳しくは、キャップ7の係合解除
は、軸線Aのまわりのキャップ7の反時計方向の回転方
向Rで図1に示されている。
【0038】さらに詳しくは、各第1の歯36は、キャ
ップ7の端壁19から直角方向に突出する連結部分39
と、連結部分39からカラー10へ向かって突出し、鋭
い三角形の形状をした横断面を有する噛合い部分40と
を含む。さらに詳しくは、噛合い部分40は、2つの斜
め外方へ向かって狭まる側面41,42で形成されてお
り、連結部分39に対して一層急な傾斜の側面(41)
はキャップ7の回転方向Rにおけるそれぞれの歯37の
受け座を形成し、他方の側面42は回転方向と反対の方
向での歯37の角度方向の滑動を可能にする。
【0039】それぞれの歯37は切断部材8の軸線方向
の全高を延在し、また歯36の噛合い部分40と同じ鋭
い三角形の形状で、2つの斜めの先細状の側面43,4
4により形成される横断面を有する。切断部材8の内面
38に対して一層急な傾斜の側面(43)はそれぞれの
歯36の側面41に面する。
【0040】切断手段31は鋸歯カッター45と、その
カッター45から始まって端縁30の円弧に沿って等間
隔な複数の、図示実施例では4つの実質的に二等辺三角
形の形状をした歯46を含んでいる。さらに詳しくは、
カッター45はキャップ7がフレーム5から螺合解除さ
れるときの歯46に対して切断部材8の回転方向の下流
に位置される。
【0041】切断部材8はフレーム5に対して移動さ
れ、カッター45および歯46は差込み部分4の円周の
大部分、図示実施例ではほぼ3/4に沿って作用して、
差込み部分4を部分的に、すなわち所定の部分を除いて
頂壁3から取り外す。
【0042】カッター45は端縁30に対して軸線方向
に突出しており、頂壁3の差込み部分4に対して交差す
る方向の切断縁47と、軸線Aに対して傾き、切断縁4
7の自由端を端縁30と結んでいる側方切断縁48とで
形成される。
【0043】本発明の重要な特徴は切断部材8が側壁2
9に沿って複数の貫通孔50を、図示実施例では2組の
四角形開口を側壁29の直径方向の反対両側に含み、パ
ッケージ1が注ぎ出し状態に傾けられたときに、たとえ
パッケージ内の液体食品がカラー10の端縁17を完全
に濡らしてもパッケージ1内へ空気が入るようにして、
パッケージ1無いの圧力が外部の圧力と均衡して食品が
急激に流れることなく滑らかに装脱されるようにしたこ
とである。
【0044】さらに詳しくは、各組の孔50は互いに対
して軸線方向に偏倚している。
【0045】実際の使用において、図3に示すように、
密封状態のパッケージ1はキャップ7を軸線Aに対して
R方向へ回転してキャップをカラー10から螺合解除す
ることにより開封される。
【0046】キャップ7が辞せaのまわりをR方向へ回
転されるとき、組み合うねじ13,15は同時にキャッ
プ7を頂壁3から軸線方向に引き離すように移動させ、
カラー10のリブ18に対して軸線方向に係止して保持
された悪戯防止リング27にキャップを連結している半
径方向の部分を破断させるようにする。
【0047】キャップ7の初動時には、第1の歯36は
切断部材8の第2の歯37のそれぞれの側面43に側面
41が係止されて位置決めされ、したがって切断部材8
は軸線のまわりをR方向へ回転される。
【0048】反対方向に傾いた組み合うねじ13,15
および14,16により、パッケージ1の頂壁3から引
き離されるキャップ7の軸線方向の移動は、頂壁3へ向
かう切断部材8の軸線方向の同時の移動によって達成さ
れる。さらに詳しくは、切断部材8はキャップ7によ
り、それぞれの側面41,43において接触する歯3
6,37によって回転されるが、ねじ13,15および
14,16のそれぞれの組によりキャップ7および切断
部材8に伝えられる螺旋状の運動によって互いに対する
軸線方向への滑動を同時に生じる。
【0049】軸線Aのまわりのキャップ7のR方向の最
初の回転は、切断部材8の等しい回転を生じると同時
に、カッター45の端部および歯46による差込み部分
4への軸線方向の侵入を生じる。
【0050】したがって、差込み部分4の包装材料は様
々な箇所で侵入(差込み)され、キャップ7に対して加
えられる開封力はヒンジに小さい。
【0051】キャップ7がさらに回転されると、切断部
材8の回転方向において歯46の下流に位置するカッタ
ー45は角度方向へ前進され、切断縁47が差込み部分
4を通り、頂壁3から差込み部分の周縁を取り外す。角
度方向へ前進するときにカッター45および歯46が同
様に軸線方向へ差し込まれることにより、頂壁3から次
第に取り外された差込み部分4の一部は切断縁47の近
くで皺を形成し、頂壁3から未だ取り外されていない差
込み部分4へ向かってパッケージ1の内方へ次第に折り
曲げられる。
【0052】パッケージ1がカッター45および歯46
による軸線方向の差し込みがある程度行われたならば、
すなわち差込み部分4が端縁30と接触する程度、図示
実施例ではカッター45および歯46が軸線Aのまわり
をほぼ270゜ほど前進されたときに、軸線Aのまわり
のカッター45および歯46のさらなる回転は未だに頂
壁3に取り付いた状態の差込み部分4を切断することな
く切断部材8の外側へ向けて折り曲げるように単純に作
用する。
【0053】キャップ7のさらなる螺合解除は、この時
点で軸線Aのまわりにほぼ1回転されているが、歯3
6,37(図5)を軸線方向に解除し、これにより切断
部材8はフレーム5から軸線方向へ突出した下限の開口
位置に拘束され、組み合うねじ14,16によってカラ
ー10に固定される。
【0054】その後キャップ7はパッケージ1を開封す
るために完全に螺合解除され、パッケージはキャップ7
をカラー10へ単純に取り付けることで閉栓することが
できる。
【0055】パッケージ1が開封されたならば、キャッ
プ7の第1の歯36は切断部材8の歯37と係合する軸
線方向位置に達することができないので、切断部材8は
もはや下限の開口位置から移動することはできず、切断
部材8は下限の開口位置にあって穴6のいかなる詰まり
も防止できるように差込み部分4の切断部分を外側に保
持する。
【0056】説明したように、切断部材8が下限位置に
あり、パッケージ1が食品を注ぎ出すために傾けられた
とき、パッケージ1の頂壁3の平面よりも下方に位置す
る孔50は、たとえパッケージ内の液体食品が切断部材
8の端縁30の全体およびフレーム5のカラー10の端
縁17の一部を濡らしたとしても、パッケージ1内に空
気が入れるようにする。その状態では、パッケージ1内
の圧力は外部の圧力と均衡して、食品は急激に流れるこ
となく滑らかに注ぎ出される。換言すれば、切断部材8
の側壁29に沿って孔50を備えることで、開口装置2
は食品の注ぎ出し時に切断部材8の無い状態と同様に様
々に機能する。
【0057】さらに、周知の開口装置と比較すると、孔
50はパッケージ1からの食品の流出量を増大させ、ま
た食品が切断部材8とパッケージ1との間に留まること
を防止することによってパッケージ1を空にできるよう
にする。
【0058】明らかなように、本明細書に記載し図示し
た開口装置2に対して、特許請求の範囲に記載した範囲
から逸脱することなく変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による閉栓可能な開口装置を有する流動
食品の密封パッケージのチューブの斜視図を示す。
【図2】それぞれのパッケージに取り付けられた図1の
開口装置の拡大した分解側面図を示す。
【図3】シール状態のパッケージに取り付けられた図1
の開口装置の拡大した軸線方向の断面図を示す。
【図4】図3の栓IV−IVに沿う断面図を示す。
【図5】パッケージの開口時の図1の開口装置の拡大し
た軸線方向の断面図を示す。
【図6】図1の開口装置のキャップの拡大した下部斜視
図を示す。
【図7】図1の開口装置の切断部材の拡大した側面図を
示す。
【符号の説明】
1 パッケージ 2 開口装置 3 頂壁 4 差込み部分 5 フレーム 6 貫通穴 7 キャップ 8 切断部材 9 フランジ 10 カラー 11,12 側面 13,14,15,16 ねじ 17 端縁 18 環状リブ 19 端壁 20 側壁 25 環状リブ 26 受け座 27 悪戯防止リング 28 端縁 29 側壁 30 端縁 31 切断手段 35 伝達手段 36 第1の歯 37 第2の歯 38 内面 39 連結部分 40 噛合い部分 41,42 側面 43,44 側面 45 カッター 46 歯 47 切断縁 50 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダニーロ ヴェローニ イタリア国 ルビエラ、ヴィア ズィボル ディ 17 (72)発明者 クリスティアーノ カサレ イタリア国 スピランベルト、ヴィア フ ェリーニ 3

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通穴(6)を形成し、パッケージ
    (1)の差込み部分(4)の周囲に取り付けられたフレ
    ーム(5)と、 前記穴(6)を閉じるために前記フレーム(5)に螺合
    される取り外し可能なねじキャップ(7)と、 前記穴(6)と可動的に係合しており、前記パッケージ
    (1)を開封するとき、少なくとも前記フレーム(5)
    からキャップ(7)を係合解除するときに前記キャップ
    (7)に対して角度を有して連結され、また前記差込み
    部分(4)を前記パッケージ(1)の係止部から部分的
    に取り外すために前記フレーム(5)から前記パッケー
    ジ(1)の内部へ向かって軸線方向に突出している管状
    の切断部材(8)とを含む流動食品を収容した密封パッ
    ケージ(1)用の閉栓可能な開口装置(2)であって、 食品を注ぐときにパッケージ(1)内に空気を入れるた
    めに、前記切断部材(8)が側壁(29)に沿って少な
    くとも1つの貫通孔(50)を含むことを特徴とする開
    口装置。
  2. 【請求項2】 前記切断部材(8)が前記側壁(29)
    に複数の前記孔(50)を含むことを特徴とする請求項
    1に記載された装置。
  3. 【請求項3】 前記差込み部分を前記パッケージ(1)
    の隣接部分から部分的に取り外すために、および差込み
    部分を前記パッケージ(1)の内方および切断部材
    (8)の外方へ折り曲げるために、前記差込み部分の周
    縁の大部分に沿って作用する鋸歯カッター(45)を表
    面に有する端縁(30)を前記切断部材(8)が含む請
    求項1または請求項2に記載された装置。
  4. 【請求項4】 前記端縁(30)の円弧に沿って等間隔
    に隔てられ、多数の箇所で前記差込み部分(4)に差し
    込まれるように前記カッター(45)と同時に作用する
    多数の三角歯(46)を前記切断部材(8)が含むこと
    を特徴とする請求項3に記載された装置。
  5. 【請求項5】 前記パッケージ(1)の開封時の前記切
    断部材(8)の回転方向において前記カッター(45)
    よりも上流に前記歯(46)が配置されたことを特徴と
    する請求項4に記載された装置。
  6. 【請求項6】 前記差込み部分(4)と直交する切断縁
    (47)と、角度を付けてカッター(45)を形成し、
    前記切断縁(47)の自由端から横方向へ延在する切断
    側縁(48)とを前記カッター(45)が含むことを特
    徴とする請求項3から請求項5までのいずれか一項に記
    載された装置。
  7. 【請求項7】 前記キャップ(7)を受け止め、かつ前
    記穴(6)を形成する円筒形のカラー(10)を前記フ
    レーム(5)が含み、また互いに係合し、それぞれが前
    記切断部材(8)および前記カラー(10)の相対的な
    側面(12,19a)に形成されている第1および第2
    のねじ(14,16)を前記開口装置(2)が含むこと
    を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項
    に記載された装置。
  8. 【請求項8】 前記カラー(10)が、前記第1のねじ
    (14)を有する側面(12)の反対側の側面(11)
    に、第1のねじ(14)とは逆に傾斜されて前記キャッ
    プ(7)に形成されている第4のねじ(15)と係合す
    る第3のねじ(13)を含むことを特徴とする請求項7
    に記載された装置。
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