JP2003026140A - カップ容器 - Google Patents
カップ容器Info
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Abstract
飲料物本来の味をより長時間堪能することのできる、プ
ラスチック製のカップ容器を提供すること。 【解決手段】飲料物を入れるプラスチック製のカップ容
器であって、カップ形状を構成するポリスチレン又はP
ET等の基体1aと、前記基体1aの内面を覆う非結晶
のポリエチレンテレフタラート製の内装部1bと、を有
することを特徴とする。
Description
スチック製カップ容器であって、特にビール等の、泡が
立つ飲料物を注ぐカップ容器に関する。
て、ポリスチレン等のプラスチックが利用されている。
ポリスチレンは、軽量で、断熱性及びリサイクル性等に
優れる等、容器として様々な利点を持つため、飲料物を
入れる使い捨て等のプラスチック製のカップ容器の材料
として利用されている。
チレンのみで構成されたカップ容器に、発泡酒やビール
等の飲料物を注ぐと、泡立ちが悪く、泡が短時間で消え
ていた。このため、前記飲料物中の炭酸ガスが抜けたり
前記飲料物と空気とが触れ合ったりすることで短時間で
味が低下し、前記飲料物本来の味を長時間堪能できない
という問題があった。
を注ぐとき、泡立ちがよく、飲料物本来の味をより長時
間堪能することのできる、プラスチック製のカップ容器
を提供することにある。
の、本発明の代表的な構成は、飲料物を入れるプラスチ
ック製のカップ容器であって、カップ形状を構成するポ
リスチレン製(等)の基体と、前記基体の内面を覆う非
結晶のポリエチレンテレフタラート製の内装部と、を有
することを特徴とする。
実施形態を説明する。図1は本実施形態のカップ容器の
説明図であり、図2は泡立ち試験2の結果を示す図表で
ある。
ップ容器1は、手や机等に触れる外装部1aと、発泡酒
やビール等の飲料物を入れ、前記飲料物に直接触れる内
装部1bとを有する。外装部1aは、手で保持し、持ち
上げやすいように底よりも口を大きくした形状であり、
必要に応じて、外装部側面に蛇腹模様や縞模様等の滑り
止め模様を施したり、窪み形状等を構成したりして、手
で保持しやすくしてもよい。
ップ容器1の材料として、外装部1aを基体として透明
のHIPS(ハイインパクトポリスチレン)で構成し、
内装部1bを非結晶性PET(ポリエチレンテレフタラ
ート)で構成する。
酸化炭素や酸素等の気体の透過性が低い性質を有するた
め、前記飲料物の味を劣化させない等の効果が知られて
いたが、ビール等の泡立ちに対する効果は知られていな
い。そこで、本実施形態のカップ容器1を用い、次の2
つの泡立ち試験を行なった。
部を非結晶性PETとしたカップ(検体1)と、内装部
をスチレン樹脂としたカップ(検体2)とに対し、同様
のビールを静かに注いだものを、それぞれ試料1、試料
2とした。次にこれらの試料をパネリストに供し、前記
ビールの「まろやかさ」や「泡立ちの良さ」等につい
て、2点嗜好法による官能試験を行なった。ここで、前
記パネリストは全12名で、日本食品分析センターの職
員の中から選択し、嗅覚正常者で、かつ2%のショ糖、
0.07%のクエン酸、0.2%の食塩及び0.07%
のカフェインの水溶液の味が正しく識別できる者の中か
ら選択した。
ろやかだと感じ、12人全員が試料1の方が泡立ちが良
いと感じた。本試験では試料1及び試料2の泡立ちの良
さにおいて0.1%の危険率で有意差が認められた。従
って検体1に入れたビールは検体2に入れたビールと比
較して泡立ちが良いと判断された。
ビールを注ぎ、その泡の高さを経時的にノギスで測定し
た。測定は2回ずつ行なった。この測定結果を図2に示
す。
ールは前記検体2に注いだビールと比較して泡がなくな
るのがやや遅いと判断された。
を非結晶性PETで構成することで、泡立ちが良くな
り、また泡の経時的な消失が遅くなる。このため、ビー
ル等の飲料物を注ぐとき、泡立ちがよく、飲料物本来の
味をより長時間堪能することのできる、プラスチック製
のカップ容器を提供することができる。
量で、断熱性、リサイクル性及び耐衝撃性等に優れると
いう利点をもつ。一方、非結晶性PETはポリエチレン
テレフタレート共重合体(Polyethylene
TerephthalateG Copolymer)
とも呼ばれ、保香性、二酸化炭素や酸素等の気体の低透
過性があり、食品の味、匂いを変えないという利点をも
つ。このため、カップ容器1は、従来のポリスチレン製
のカップ容器の利点を保有し、さらにビール等の飲料物
の味を堪能することができる。
ことで、前記飲料物の琥珀色等の色や白い泡が透けて見
えるため、ガラスジョッキ同様に見栄えがし、視覚的に
も前記飲料物を堪能できる。
基体をポリスチレン製とすることで、カップ容器全体の
単価を下げることができる。
ては、カップ容器1の外装部1aをポリスチレン製の基
体としての外装部1aと内装部1bとの2層で構成した
が、これに限るものではなく、例えば図3(a)に示す
ように、外装部1aと内装部1bとの間にポリスチレン
製の基体としての中層部1cを設け、外装部1a及び内
装部1bを非結晶性PETで、中層部1cを透明のHI
PSとしてもよい。
PSを透明としたが、これに限るものではなく、例えば
図3(b)に示すように、外装部1aを不透明のHIP
Sとし、内装部1bを非結晶PETとしても、また、図
3(c)に示すように、外装部1a及び内装部1bを非
結晶PETとし、中層部1cを不透明のHIPSとして
も本発明の目的は達成できる。
してHIPSを使用したが、これに限るものではなく、
カップ容器の基体として、他のポリスチレンやPET等
を使用することも可能である。
プ容器全体の形状を構成するポリスチレン製の基体と、
前記基体の内面に非結晶のポリエチレンテレフタラート
製の内装部とを有する構成としたため、泡立ちが良くな
り、また泡の経時的な消失が遅くなる。このため、ビー
ル等の飲料物を注ぐとき、泡立ちがよく、飲料物本来の
味をより長時間堪能することのできる、プラスチック製
のカップ容器を提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 飲料物を入れるプラスチック製のカップ
容器であって、 カップ形状を構成するポリスチレン又はPET等の基体
と、 前記基体の内面を覆う非結晶のポリエチレンテレフタラ
ート製の内装部と、を有することを特徴とするカップ容
器。 - 【請求項2】 請求項1記載のカップ容器であって、 前記基体の外面を覆う非結晶のポリエチレンテレフタラ
ート製の外装部と、を有することを特徴とするカップ容
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001209414A JP4714379B2 (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | カップ容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001209414A JP4714379B2 (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | カップ容器 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003026140A true JP2003026140A (ja) | 2003-01-29 |
JP2003026140A5 JP2003026140A5 (ja) | 2005-02-24 |
JP4714379B2 JP4714379B2 (ja) | 2011-06-29 |
Family
ID=19045069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001209414A Expired - Lifetime JP4714379B2 (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | カップ容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4714379B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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Citations (6)
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JPS5993632A (ja) * | 1982-11-19 | 1984-05-30 | 凸版印刷株式会社 | カップ及びその製造方法 |
JPH09188357A (ja) * | 1995-12-29 | 1997-07-22 | Nippon Tetrapack Kk | 非可視性情報を含む包材、非可視性情報を含む包装容器及び、充填包装法 |
JPH11208632A (ja) * | 1998-01-27 | 1999-08-03 | Teijin Ltd | プラスチックボトル |
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JP2002045288A (ja) * | 2000-05-24 | 2002-02-12 | Shiga Pref Gov | 発泡飲料用容器 |
-
2001
- 2001-07-10 JP JP2001209414A patent/JP4714379B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (6)
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Also Published As
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JP4714379B2 (ja) | 2011-06-29 |
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