JP2003025957A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置

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JP2003025957A JP2001211094A JP2001211094A JP2003025957A JP 2003025957 A JP2003025957 A JP 2003025957A JP 2001211094 A JP2001211094 A JP 2001211094A JP 2001211094 A JP2001211094 A JP 2001211094A JP 2003025957 A JP2003025957 A JP 2003025957A
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    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造により所定のタイミングでフォー
スリミッタ荷重を変更することができ、乗員の慣性エネ
ルギを更に好適に吸収することができるウエビング巻取
装置を得る。 【解決手段】 ウエビング巻取装置10では、スプール
14の通し穴52A乃至通し穴52Eにワイヤ56が挿
通されている。エネルギ吸収当初は、トーションバー2
0の捩り荷重のみならず、ワイヤ56が扱かれることに
よる扱き荷重が加わって大きなフォースリミッタ荷重が
得られ、ワイヤ56が通し穴52A乃至通し穴52Eか
ら全量抜け出すと、ワイヤ56の扱き荷重の付与が解除
されてフォースリミッタ荷重が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエビング巻取装
置に係り、特にウエビングの引出しを阻止するときに、
ウエビングの引出しを許容してエネルギを吸収すること
ができるウエビング巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ウエビング巻取装置では、スプール(巻
取軸)のウエビング引出方向の回転が車両急減速時にロ
ックされて、ウエビングの引き出しが阻止される。この
ロック機構としては、スプールの一端側の装置フレーム
近傍にロック手段が配置されており、車両急減速時には
このロック手段が作動されることで、スプールのウエビ
ング引出方向の回転が阻止される構成である。
【0003】また、このようなウエビング巻取装置にお
いて、ウエビングの引き出しを阻止する際に、ウエビン
グの引き出しを所定量許容して、エネルギの吸収を図る
ことが行われている。このエネルギ吸収機構としては、
例えば、スプールとこれと同軸的にトーションバーを配
置した構成のものがある。一般的にトーションバーは、
一端部をスプールに、他端部をロック手段に接続された
シャフト・センサに、それぞれ相対回転しないように連
結されている。通常は、スプールとシャフト・センサと
はトーションバーを介して一体に回転するが、車両急減
速時にシャフト・センサのウエビング引出方向の回転が
阻止された状態では、スプールが、ウエビング引張力に
より、シャフト・センサに対してウエビング引出方向へ
回転する。このとき、トーションバーが捩じられてエネ
ルギが吸収され、スプールの所定量の回転が許容される
構成である。このような吸収エネルギは、ウエビングに
付加される荷重(フォースリミッタ荷重)とウエビング
引出量(スプール回転量)の積で決まるものであり、ウ
エビング巻取装置では、フォースリミッタ荷重及びスプ
ールの許容回転量(トーションバーの捩り限界)が与え
られている。
【0004】しかしながら、このような従来のウエビン
グ巻取装置では、エネルギ吸収時のフォースリミッタ荷
重はトーションバーの材料物性値及び寸法形状等に一義
的に支配され、その作動開始から終了時点まで一定の値
しか採ることができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、簡単な構造により所定のタイミングでフォースリ
ミッタ荷重を変更することができ、乗員の慣性エネルギ
を更に好適に吸収することができるウエビング巻取装置
を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のウ
エビング巻取装置は、ウエビングが巻取り引出しされる
筒状のスプールと、前記スプールの一端側に前記スプー
ルと同軸的でかつ相対回転可能に設けられたシャフト・
センサと、前記シャフト・センサに接続して設けられ、
所定の加速度が検知された際にフレームに係合して前記
シャフト・センサのウエビング引出方向回転を阻止する
ロック手段と、前記スプール内に前記スプールと同軸的
に設けられ、一端が前記スプールに連結されると共に他
端が前記シャフト・センサに連結され、通常は前記スプ
ールと前記シャフト・センサとを一体に回転させ、前記
ロック手段による前記シャフト・センサのウエビング引
出方向回転阻止状態ではウエビング引張力により捩じれ
ながら前記スプールを前記シャフト・センサに対してウ
エビング引出方向へ相対回転させるトーションバーと、
前記シャフト・センサと前記スプールとの間に掛け渡さ
れると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置さ
れ、前記ロック手段による前記シャフト・センサのウエ
ビング引出方向回転阻止状態では前記スプールの前記シ
ャフト・センサに対する相対回転が所定量に達するまで
の間だけ前記スプールの回転に伴ってスプール出口部に
おいて扱かれて前記相対回転に抗する扱き荷重を付与す
るワイヤと、を備えたウエビング巻取装置において、前
記ワイヤが扱かれながら前記スプール内から全量抜け出
す際に、前記抜け出し時の前記扱き荷重がそれ以前の扱
き荷重を越えないように制限する荷重制限手段を設け
た、ことを特徴としている。
【0007】なお、請求項1に記載したワイヤとは、容
易に変形しない(例えば、自重や人力によっては変形し
ない)棒状の部材を含むものである。
【0008】請求項1記載のウエビング巻取装置では、
スプールとシャフト・センサとはトーションバーを介し
て連結されており、通常は、これらが一体に回転してウ
エビングの巻取り引出しが自由とされる。
【0009】ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減
速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロック
手段が作動してシャフト・センサのウエビング引出方向
の回転が阻止される。このとき、ウエビング引張力がス
プールを介してトーションバーにウエビング引出し方向
の回転力として作用する。このため、トーションバーが
捩れ、ウエビング(乗員)に作用する荷重を一定に保ち
ながら(一定のフォースリミッタ荷重が作用しながら)
スプールがシャフト・センサに対してウエビング引出方
向へ回転されてウエビングが引出され、トーションバー
によるエネルギ吸収が果たされる。
【0010】また、トーションバーが捩れてスプールが
シャフト・センサに対して相対回転する際には、ワイヤ
がスプールの回転に伴ってスプール出口部においてしご
かれ、スプール側面に巻き取られながらスプールの相対
回転が所定量に達するまでの間だけこの相対回転に抗す
る荷重を付与する。したがって、前述のトーションバー
の捩り荷重に加えてワイヤの扱き荷重がフォースリミッ
タ荷重としてウエビング(乗員)に作用する。すなわ
ち、トーションバーの捩り荷重のみによって得られるフ
ォースリミッタ荷重よりも大きなフォースリミッタ荷重
が得られ、ウエビング引出速度(スプール回転速度)を
低く押さえて適切なエネルギ吸収が果たされる。
【0011】さらに、スプールがシャフト・センサに対
して所定量回転すると、シャフト・センサとスプールと
の間に掛け渡されたワイヤが全てスプールから抜け出し
(全量巻き取られ)、このワイヤの扱きによる荷重の付
与が解除される。このため、前述のトーションバーの捩
り荷重のみがフォースリミッタ荷重としてウエビング
(乗員)に作用する。すなわち、エネルギ吸収が開始さ
れた当初のフォースリミッタ荷重よりもフォースリミッ
タ荷重が減少する。
【0012】このように、請求項1に係る発明のウエビ
ング巻取装置では、所定のタイミングでフォースリミッ
タ荷重を変更することができる。すなわち、車両急減速
の初期にはワイヤにより扱き荷重を付加して時間当りの
エネルギ吸収量を大きくしてウエビングの引出量(乗員
の移動量)を抑え、所定のエネルギ吸収後は時間当りの
エネルギ吸収量を小さくすることによって乗員への負荷
を軽減することができるため、望ましい特性である。特
に、エアバッグ装置を備えた車両においては、エアバッ
グと乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重を減少す
ることによって乗員に作用する荷重を減じることが可能
で乗員の傷害をさらに軽減することができる。また、エ
アバッグ装置を備えない車両においても、ステアリング
ホイールやインストルメントパネル(ダッシュボード)
等の車内物と乗員との接触直前にフォースリミッタ荷重
を減少することによって乗員に作用する荷重を減じるこ
とが可能で乗員の傷害を軽減することができる。
【0013】またここで、請求項1記載のウエビング巻
取装置では、ワイヤが扱かれながらスプール内から全量
抜け出す際に、抜け出し時の扱き荷重がそれ以前の扱き
荷重を越えないように制限する荷重制限手段を設けてい
る。このため、ワイヤの扱きにより付与される扱き荷重
は、このワイヤがスプール内から全量抜け出す際におい
て急激に増加することがない(所謂、ワイヤの大きな抜
け荷重が発生しない)。したがって、フォースリミッタ
荷重を初期の大きな値から後期の小さな値へと(時間当
りのエネルギ吸収量が大きな状態から時間当りのエネル
ギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに変更することがで
きる。
【0014】以上の如く、請求項1に係る発明のウエビ
ング巻取装置では、簡単な構造により所定のタイミング
でフォースリミッタ荷重を変更することができ、乗員の
慣性エネルギを更に好適に吸収することができる。
【0015】請求項2に係る発明のウエビング巻取装置
は、請求項1記載のウエビング巻取装置において、前記
荷重制限手段は、前記スプール内に設けられ前記ワイヤ
が移動可能に挿入される通し穴とされ、前記通し穴はス
プール出口部の側が拡径して形成されている、ことを特
徴としている。
【0016】請求項2記載のウエビング巻取装置では、
ワイヤは通し穴に挿通されており、この通し穴のスプー
ル出口部の側(その周縁部分)によって扱かれながらス
プール内から抜け出す。この際に、通し穴のスプール出
口部の側は拡径して形成されているため、この通し穴
(その周縁部分)によって扱かれながら湾曲されるワイ
ヤは、その先端部分が当該通し穴から抜け出す際に(当
該通し穴の拡径部分に達することで)当該先端部分の曲
率半径が増加する。したがって、ワイヤの扱きにより付
与される扱き荷重は、このワイヤがスプール内から全量
抜け出す際において急激に増加することがない(所謂、
ワイヤの大きな抜け荷重が発生しない)。したがって、
フォースリミッタ荷重を初期の大きな値から後期の小さ
な値へと(時間当りのエネルギ吸収量が大きな状態から
時間当りのエネルギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに
変更することができる。
【0017】請求項3に係る発明のウエビング巻取装置
は、請求項1記載のウエビング巻取装置において、前記
荷重制限手段は、前記ワイヤ先端部分に設けられ次第に
先細に形成されたテーパ部とされる、ことを特徴として
いる。
【0018】請求項3記載のウエビング巻取装置では、
ワイヤ先端部分には次第に先細に形成された荷重制限手
段としてのテーパ部が設けられている。このため、扱か
れながらスプール内から抜け出すワイヤは、そのテーパ
部が抜け出す際に(テーパ部が扱き位置に達すること
で)扱き荷重が減少する。すなわち、このワイヤがスプ
ール内から全量抜け出す際において扱き荷重が急激に増
加することがない(所謂、ワイヤの大きな抜け荷重が発
生しない)。したがって、フォースリミッタ荷重を初期
の大きな値から後期の小さな値へと(時間当りのエネル
ギ吸収量が大きな状態から時間当りのエネルギ吸収量が
小さな状態へと)滑らかに変更することができる。
【0019】請求項4に係る発明のウエビング巻取装置
は、請求項1記載のウエビング巻取装置において、前記
荷重制限手段は、前記ワイヤ先端部分に設けられ熱処理
されることで扱き荷重特性が他の部位と異なる熱処理部
とされる、ことを特徴としている。
【0020】請求項4記載のウエビング巻取装置では、
ワイヤ先端部分には熱処理されることで扱き荷重特性が
他の部位と異なる荷重制限手段としての熱処理部が設け
られている。このため、扱かれながらスプール内から抜
け出すワイヤは、その熱処理部が抜け出す際に(熱処理
部が扱き位置に達することで)扱き荷重が減少する。す
なわち、このワイヤがスプール内から全量抜け出す際に
おいて扱き荷重が急激に増加することがない(所謂、ワ
イヤの大きな抜け荷重が発生しない)。したがって、フ
ォースリミッタ荷重を初期の大きな値から後期の小さな
値へと(時間当りのエネルギ吸収量が大きな状態から時
間当りのエネルギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに変
更することができる。
【0021】請求項5に係る発明のウエビング巻取装置
は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載のウエビング
巻取装置において、前記ワイヤによる前記扱き荷重の付
与が開始される際の付与荷重のピークを、前記トーショ
ンバーが捩れる際の捩り荷重のピークに対して時間的に
ずらす遅動手段を設けたことを特徴としている。
【0022】請求項5記載のウエビング巻取装置では、
遅動手段によって、ワイヤによる扱き荷重の付与が開始
される際の付与荷重のピークが、トーションバーが捩れ
る際の捩り荷重のピークに対して時間的にずらされる。
すなわち、ワイヤにより付与される扱き荷重のピーク
と、トーションバーにより付与される捩り荷重のピーク
とがずれて生じる(トーションバーによる捩り荷重のピ
ークとワイヤによる扱き荷重のピークとが同時に重なっ
て生じることがない)。
【0023】したがって、ロック手段が作動してシャフ
ト・センサのウエビング引出方向の回転が阻止されトー
ションバーが捩れて(フォースリミッタ荷重が作用し
て)スプールがシャフト・センサに対してウエビング引
出方向へ回転され始める際において、フォースリミッタ
荷重(トーションバーによる捩り荷重とワイヤによる扱
き荷重)が急激に増加することがなく(大きなピーク荷
重を生じることがなく)、フォースリミッタ荷重を所定
の値へ滑らかに立ち上げて作用させることができる。
【0024】請求項6に係る発明のウエビング巻取装置
は、請求項5記載のウエビング巻取装置において、前記
遅動手段は、前記スプール内に設けられ前記ワイヤが移
動可能に挿入される通し穴とされ、前記通し穴はスプー
ル出口部の側が少なくとも扱きの湾曲内側方向へ拡径し
て形成されている、ことを特徴としている。
【0025】請求項6記載のウエビング巻取装置では、
ワイヤは通し穴に挿通されており、この通し穴のスプー
ル出口部の側(その周縁部分)によって扱かれながらス
プール内から抜け出す。ここで、通し穴のスプール出口
部の側は少なくとも扱きの湾曲内側方向へ拡径して形成
されているため、ワイヤは、この通し穴(その周縁部
分)によって最初に扱かれる(引っ張られる)時点で、
通し穴が拡径して形成されている分は(当該通し穴の周
縁部分に達するまでの間は)は殆ど扱き荷重を生じな
い。すなわち、ワイヤは、最初に扱かれる(引っ張られ
る)時点においては、当該通し穴の拡径部分を移動した
後にその周縁部分に達して初めて扱き荷重を生じる。こ
れにより、結果的に、ワイヤによる扱き荷重の付与が開
始される際の付与荷重のピークが、トーションバーが捩
れる際の捩り荷重のピークに対して時間的にずらされ
る。すなわち、ワイヤにより付与される扱き荷重のピー
クと、トーションバーにより付与される捩り荷重のピー
クとがずれて生じる(トーションバーによる捩り荷重の
ピークとワイヤによる扱き荷重のピークとが同時に重な
って生じることがない)。
【0026】したがって、トーションバーが捩れて(フ
ォースリミッタ荷重が作用して)スプールがシャフト・
センサに対してウエビング引出方向へ回転され始める際
においては、フォースリミッタ荷重(トーションバーに
よる捩り荷重とワイヤによる扱き荷重)が急激に増加す
ることがなく(大きなピーク荷重を生じることがな
く)、フォースリミッタ荷重を所定の値へ滑らかに立ち
上げて作用させることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1及び図
2には、第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置1
0の構成が示されている。
【0028】ウエビング巻取装置10は、フレーム12
を備えている。フレーム12は略コ字型であり、対向す
る一対の脚片及び各脚片を連結する背片から成り、背片
部において車体に固定されている。
【0029】フレーム12の対向する一対の脚片の間に
は、軸方向が脚片の対向方向とされた筒状のスプール1
4が設けられている。このスプール14にはウエビング
34の一端が係止され、スプール14の回転により、ウ
エビング34がスプール14に対して巻取り引出し自在
となる。
【0030】スプール14の筒内には、一端(図1の左
側端)部にシャフト・センサ16が配置されている。シ
ャフト・センサ16は、フレーム12の脚片開口部にス
プール14と同軸的でかつ回転自在に支持されている。
シャフト・センサ16にはロック手段を構成するロック
プレート36が接続され、図示しない加速度センサが所
定の加速度(減速度)を検知した場合にロックプレート
36がフレーム12に噛込むことによりシャフト・セン
サ16の回転を阻止する構成となっている。
【0031】また、シャフト・センサ16には、スプー
ル14の筒内軸心部分に配置されたトーションバー20
の一端部が連結されており、シャフト・センサ16が常
にトーションバー20の一端部と一体に回転するように
構成されている。
【0032】一方、スプール14の筒内他端(図1の右
側端)部には、スリーブ18が配置されている。スリー
ブ18は、スプライン状の歯(図示省略)が嵌合するこ
とでスプール14と一体に連結されると共に、フレーム
12の脚片開口部にスプール14と同軸的でかつ回転自
在に支持されている。スリーブ18の先端部は脚片から
外方へ突出しており、さらに、その突出部端にはぜんま
いばね(図示省略)が設けられている。これにより、ス
リーブ18は常にウエビング34を巻取る方向に回転付
勢されている。
【0033】さらに、このスリーブ18は、前述したト
ーションバー20の他端部が連結されることにより、シ
ャフト・センサ16と連結されている。これにより、通
常は、スプール14、スリーブ18、トーションバー2
0、及びシャフト・センサ16は一体に回転するよう構
成されている。
【0034】またさらに、図3にも示す如く、スプール
14の内部には、複数のリブ40が設けられると共に、
各リブ40にはそれぞれ荷重制限手段としての通し穴5
2A乃至通し穴52Eが形成されている。各通し穴52
A乃至通し穴52Eのうち、スプール14出口部の側
(シャフト・センサ16の側)に位置する通し穴52A
は、他の通し穴52B乃至通し穴52Eよりも拡径して
形成されている。また、シャフト・センサ16にも前記
通し穴52Aに対向して孔54が形成されている。
【0035】さらに、シャフト・センサ16とスプール
14との間にはワイヤ56が掛け渡されている。このワ
イヤ56は、スプール14の孔52A乃至通し穴52E
に移動可能に挿入されると共に、その一端部(図1の左
側端部)はシャフト・センサ16の孔54を経た後にシ
ャフト・センサ16に設けられたプッシュナット58に
よって係止されてシャフト・センサ16に一体に結合さ
れている。
【0036】次に本第1の実施の形態の作用を説明す
る。
【0037】上記構成のウエビング巻取装置10では、
スプール14とシャフト・センサ16とはトーションバ
ー20によって連結されており、通常は、これらが一体
に回転してウエビング34の引出し巻取りが自由とされ
る。
【0038】ここで、例えば、車両衝突時等の車両急減
速時に所定の加速度(減速度)が検知されると、ロック
プレート36がフレーム12に噛込み、シャフト・セン
サ16のウエビング引出方向の回転が阻止される。この
とき、ウエビング引張力がスプール14を介してトーシ
ョンバー20にウエビング引出し方向の回転力として作
用する。このため、トーションバー20が捩れ、ウエビ
ング34(乗員)に作用する荷重を一定に保ちながら
(一定のフォースリミッタ荷重が作用しながら)スプー
ル14がシャフト・センサ16に対してウエビング引出
方向へ回転されてウエビング34が引出され、トーショ
ンバー20によるエネルギ吸収が果たされる。このとき
のウエビング引張力とスプール14の回転量とは、図4
(A)において破線にて示される関係となり、トーショ
ンバー20の捩り荷重によってフォースリミッタ荷重
(図4(A)のF1)が得られる。
【0039】さらに、トーションバー20が捩れてスプ
ール14がシャフト・センサ16に対して相対回転する
際には、図3(A)乃至図3(D)に示す如く、ワイヤ
56がスプール14の回転に伴って孔52A及び孔54
出口部においてしごかれ、スプール14側面に巻き取ら
れながらスプール14が回転する(図2図示状態)。し
たがって、前述のトーションバー20の捩り荷重に加え
てワイヤ56の扱き荷重がフォースリミッタ荷重として
ウエビング34(乗員)に作用する。このときのウエビ
ング引張力とスプール14の回転量とは、図4(A)に
おいて実線にて示される関係となり、ワイヤ56の扱き
荷重によって所定のフォースリミッタ荷重が得られる。
【0040】すなわち、全体としては、前述のトーショ
ンバー20の捩り荷重とワイヤ56の扱き荷重との総和
によって、大きなフォースリミッタ荷重が得られる。こ
のときのウエビング引張力とスプール14の回転量と
は、図4(B)に示される関係となり、トーションバー
20の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ
荷重(図4(B)のF1)より大きなフォースリミッタ
荷重(図4(B)のF2)が得られるため、ウエビング
34引出速度(スプール14回転速度)を低く押さえて
適切なエネルギ吸収が果たされる。
【0041】さらに、スプール14がシャフト・センサ
16に対して所定量回転すると、シャフト・センサ16
とスプール14との間に掛け渡されたワイヤ56が全長
に亘ってスプール14の孔52Aから抜き出されるた
め、このワイヤ56の扱きによる荷重の付与が解除され
る。このため、前述のトーションバー20の捩り荷重の
みがフォースリミッタ荷重としてウエビング34(乗
員)に作用する。すなわち、エネルギ吸収が開始された
当初のフォースリミッタ荷重よりもフォースリミッタ荷
重が減少する(図4(B)の荷重F1)。
【0042】このように、本第1の実施の形態に係るウ
エビング巻取装置10では、所定のタイミングでフォー
スリミッタ荷重を変更することができる。すなわち、車
両急減速の初期にはワイヤ56の扱きにより荷重を付加
して時間当りのエネルギ吸収量を大きくしてウエビング
34の引出量(乗員の移動量)を抑え、所定のエネルギ
吸収後は時間当りのエネルギ吸収量を小さくすることに
よって乗員への負荷を軽減することができるため、望ま
しい特性である。特に、エアバッグ装置を備えた車両に
おいては、エアバッグと乗員との接触直前にフォースリ
ミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する荷重
を減じることが可能で乗員の傷害をさらに軽減すること
ができる。また、エアバッグ装置を備えない車両におい
ても、ステアリングホイールやインストルメントパネル
(ダッシュボード)等の車内物と乗員との接触直前にフ
ォースリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用
する荷重を減じることが可能で乗員の傷害を軽減するこ
とができる。
【0043】またここで、本第1の実施の形態に係るウ
エビング巻取装置10では、ワイヤ56が扱かれながら
スプール14の通し穴52A乃至通し穴52E内から全
量抜け出す際に、抜け出し時の扱き荷重がそれ以前の扱
き荷重を越えないように制限する荷重制限手段を設けて
いる。すなわち、スプール14出口部の側(シャフト・
センサ16の側)に位置する通し穴52Aは、他の通し
穴52B乃至通し穴52Eよりも拡径して形成されてい
る。このため、この通し穴52A(その周縁部分)によ
って扱かれながら湾曲されるワイヤ56は、図3(A)
乃至図3(D)に示す如く、その先端部分が当該通し穴
52Aから抜け出す際に(当該通し穴52Aに達するこ
とで)湾曲される当該先端部分の曲率半径が増加する。
したがって、ワイヤ56の扱きにより付与される扱き荷
重は、このワイヤ56がスプール14(通し穴52A)
内から全量抜け出す際において急激に増加することがな
い(所謂、ワイヤ56の大きな抜け荷重が発生しな
い)。したがって、フォースリミッタ荷重を初期の大き
な値から後期の小さな値へと(時間当りのエネルギ吸収
量が大きな状態から時間当りのエネルギ吸収量が小さな
状態へと)滑らかに変更することができる。
【0044】以上説明した如く、本第1の実施の形態に
係るウエビング巻取装置10では、簡単な構造により所
定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更すること
ができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収すること
ができる。
【0045】なお、前述した第1の実施の形態に係るウ
エビング巻取装置10においては、ワイヤ56が扱かれ
ながらスプール14の通し穴52A乃至通し穴52E内
から全量抜け出す際に、抜け出し時の扱き荷重がそれ以
前の扱き荷重を越えないように制限する荷重制限手段と
して、スプール14出口部の側(シャフト・センサ16
の側)に位置する通し穴52Aを、他の通し穴52B乃
至通し穴52Eよりも拡径して形成する構成としたが、
これに限らず、他の構成によっても実現可能である。
【0046】例えば、ワイヤ56の先端(終端)部分を
次第に先細にテーパー状に形成してテーパ部を設ける構
成としたり、あるいは、ワイヤ56の先端(終端)部分
を熱処理することで扱き荷重特性が他の部位と異なる熱
処理部を設ける構成とすることができる。
【0047】この構成によっても、ワイヤ56の扱きに
より付与される扱き荷重は、このワイヤ56がスプール
14(通し穴52A)内から全量抜け出す際において急
激に増加することがない(所謂、ワイヤ56の大きな抜
け荷重が発生しない)。したがって、フォースリミッタ
荷重を初期の大きな値から後期の小さな値へと(時間当
りのエネルギ吸収量が大きな状態から時間当りのエネル
ギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに変更することがで
きる。
【0048】しかも、前記構成によれば、ワイヤ56が
スプール14の通し穴52A乃至通し穴52E内から全
量抜け出す直前において、扱き荷重が徐々に減少され
る。
【0049】ここで、例えばエアバッグ装置を備えた車
両においては、エアバッグと乗員との接触直前にフォー
スリミッタ荷重を減少することによって乗員に作用する
荷重を減じることが可能で乗員の傷害をさらに軽減する
ことができるが、前述の如きワイヤ56の扱きによる荷
重付与の解除が瞬間的に行なわれると、仮に組付け誤差
等に起因して、フォースリミッタ荷重が減少する以前に
エアバッグが展開してしまう可能性がある。
【0050】これに対し、前述の如くワイヤ56の先端
部分にテーパ部を設けたり熱処理部を設ける構成とする
と、ワイヤ56の大きな抜け荷重が発生しないのみなら
ず、ワイヤ56の扱きにより付与される荷重は、ワイヤ
56がスプール14の通し穴52A内から全量抜け出す
直前において徐々に減少されることになり、このため、
ワイヤ56の扱きによる荷重の付与が全て解除される以
前に仮に組付け誤差等に起因してエアバッグが展開して
しても、フォースリミッタ荷重は少なくとも図4(B)
のF2よりは小さくなっており、乗員に作用する荷重を
減じて乗員の傷害を一層確実に軽減することができる。
【0051】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品
には前記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説
明を省略する。 (第2の実施の形態)図5には、第2の実施の形態に係
るウエビング巻取装置60の主要部分の構成が概略的な
断面図にて示されている。
【0052】ウエビング巻取装置60は、基本的に前述
した第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と
同様の構成であるが、スプール14の内部の複数のリブ
40には、それぞれ荷重制限手段としてのみならず遅動
手段としての通し穴62A乃至通し穴62Eが形成され
ている。各通し穴62A乃至通し穴62Eのうち、スプ
ール14出口部の側(シャフト・センサ16の側)に位
置する通し穴62A及び通し穴62Bは、他の通し穴6
2C及び通し穴62Eよりも、前記ワイヤ56の扱きの
湾曲内側方向へ向けて次第に拡径して形成されている。
【0053】他の構成は前述した第1の実施の形態に係
るウエビング巻取装置10と同様のであり、通し穴62
A乃至通し穴62Eにワイヤ56が移動可能に挿入され
た構成となっている。
【0054】次に本第2の実施の形態の作用を説明す
る。
【0055】上記構成のウエビング巻取装置60では、
前述したウエビング巻取装置10と同様に、シャフト・
センサ16のウエビング引出方向の回転が阻止される
と、トーションバー20が捩れ、ウエビング34(乗
員)に作用する荷重を一定に保ちながら(一定のフォー
スリミッタ荷重が作用しながら)スプール14がシャフ
ト・センサ16に対してウエビング引出方向へ回転され
てウエビング34が引出され、トーションバー20によ
るエネルギ吸収が果たされる。このときのウエビング引
張力とスプール14の回転量とは、図6(A)において
破線にて示される関係となり、トーションバー20の捩
り荷重によってフォースリミッタ荷重(図6(A)のF
1)が得られる。
【0056】さらに、トーションバー20が捩れてスプ
ール14がシャフト・センサ16に対して相対回転する
際には、図5(A)乃至図5(E)に示す如く、ワイヤ
56がスプール14の回転に伴って通し穴62A及び孔
54出口部においてしごかれ、スプール14側面に巻き
取られながらスプール14が回転する。したがって、前
述のトーションバー20の捩り荷重に加えてワイヤ56
の扱き荷重がフォースリミッタ荷重としてウエビング3
4(乗員)に作用する。このときのウエビング引張力と
スプール14の回転量とは、図6(A)において実線に
て示される関係となり、ワイヤ56の扱き荷重によって
所定のフォースリミッタ荷重が得られる。
【0057】すなわち、全体としては、前述のトーショ
ンバー20の捩り荷重とワイヤ56の扱き荷重との総和
によって、大きなフォースリミッタ荷重が得られる。こ
のときのウエビング引張力とスプール14の回転量と
は、図6(B)に示される関係となり、トーションバー
20の捩り荷重のみによって得られるフォースリミッタ
荷重(図6(B)のF1)より大きなフォースリミッタ
荷重(図6(B)のF2)が得られるため、ウエビング
34引出速度(スプール14回転速度)を低く押さえて
適切なエネルギ吸収が果たされる。
【0058】さらに、スプール14がシャフト・センサ
16に対して所定量回転すると、シャフト・センサ16
とスプール14との間に掛け渡されたワイヤ56が全長
に亘ってスプール14の通し穴62Aから抜き出される
ため、このワイヤ56の扱きによる荷重の付与が解除さ
れる。このため、前述のトーションバー20の捩り荷重
のみがフォースリミッタ荷重としてウエビング34(乗
員)に作用する。すなわち、エネルギ吸収が開始された
当初のフォースリミッタ荷重よりもフォースリミッタ荷
重が減少する(図6(B)の荷重F1)。
【0059】このように、本第2の実施の形態に係るウ
エビング巻取装置60においても、所定のタイミングで
フォースリミッタ荷重を変更することができる。
【0060】またここで、本第2の実施の形態に係るウ
エビング巻取装置60では、ワイヤ56が扱かれながら
スプール14の通し穴62A乃至通し穴62E内から全
量抜け出す際に、抜け出し時の扱き荷重がそれ以前の扱
き荷重を越えないように制限する荷重制限手段を設けて
いる。すなわち、スプール14出口部の側(シャフト・
センサ16の側)に位置する通し穴62A及び通し穴6
2Bは、他の通し穴62C及び通し穴62Eよりも、ワ
イヤ56の扱きの湾曲内側方向へ向けて拡径して形成さ
れている。このため、この通し穴62A(その周縁部
分)によって扱かれながら湾曲されるワイヤ56は、図
5(A)乃至図5(E)に示す如く、その先端部分が当
該通し穴62Aから抜け出す際に(当該通し穴62A及
び通し穴62Bに達することで)湾曲される当該先端部
分の曲率半径が増加する。したがって、ワイヤ56の扱
きにより付与される扱き荷重は、このワイヤ56がスプ
ール14(通し穴62A)内から全量抜け出す際におい
て急激に増加することがない(所謂、ワイヤ56の大き
な抜け荷重が発生しない)。したがって、フォースリミ
ッタ荷重を初期の大きな値から後期の小さな値へと(時
間当りのエネルギ吸収量が大きな状態から時間当りのエ
ネルギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに変更すること
ができる。
【0061】さらにここで、このウエビング巻取装置6
0では、スプール14出口部の側(シャフト・センサ1
6の側)に位置する通し穴62A及び通し穴62Bは、
他の通し穴62C及び通し穴62Eよりも、ワイヤ56
の扱きの湾曲内側方向へ向けて拡径して形成されてお
り、荷重制限手段としての機能を有するのみならず、遅
動手段としての機能をも有している。
【0062】すなわち、ワイヤ56は複数の通し穴62
A乃至通し穴62Eに挿通されており、スプール14出
口部の側に位置する通し穴62A(その周縁部分)によ
って扱かれながらスプール14内から抜け出す。ここ
で、スプール14出口部の側に位置する通し穴62A及
び通し穴62Bは、他の通し穴62C及び通し穴62E
よりもワイヤ56の扱きの湾曲内側方向へ向けて次第に
拡径して形成されているため、ワイヤ56は、この通し
穴62A(その周縁部分)によって最初に扱かれる(引
っ張られる)時点で、通し穴62A及び通し穴62Bが
拡径して形成されている分は(ワイヤ56が当該通し穴
62Aの周縁部分に達するまでの間は)は殆ど扱き荷重
を生じない(図5(A)から図5(B)に至るまでの
間)。すなわち、ワイヤ56は、最初に扱かれる(引っ
張られる)時点においては、当該通し穴62A及び通し
穴62Bの拡径部分を移動した後にその周縁部分に達し
て初めて扱き荷重を生じる。これにより、結果的に、図
6(A)に「X部」にて示す如く、ワイヤ56による扱
き荷重の付与が開始される際の付与荷重のピークが、ト
ーションバー20が捩れる際の捩り荷重のピークに対し
て時間的にずらされる。すなわち、ワイヤ56により付
与される扱き荷重のピークと、トーションバー20によ
り付与される捩り荷重のピークとがずれて生じる(トー
ションバーによる捩り荷重のピークとワイヤによる扱き
荷重のピークとが同時に重なって生じることがない)。
【0063】したがって、トーションバー20が捩れて
(フォースリミッタ荷重が作用して)スプール14がシ
ャフト・センサ16に対してウエビング引出方向へ回転
され始める際においては、フォースリミッタ荷重(トー
ションバー20による捩り荷重とワイヤ56による扱き
荷重)が急激に増加することがなく(大きなピーク荷重
を生じることがなく)、フォースリミッタ荷重を所定の
値へ滑らかに立ち上げて作用させることができる。
【0064】以上説明した如く、本第2の実施の形態に
係るウエビング巻取装置60では、簡単な構造により所
定のタイミングでフォースリミッタ荷重を変更すること
ができ、乗員の慣性エネルギを更に好適に吸収すること
ができる。 (各実施の形態と従来例との比較)前述した第1の実施
の形態に係るウエビング巻取装置10及び第2の実施の
形態に係るウエビング巻取装置60におけるフォースリ
ミッタ荷重特性を従来のウエビング巻取装置と比較す
る。
【0065】従来のウエビング巻取装置のフォースリミ
ッタ荷重特性においては、図9(A)において破線にて
示される如きトーションバーによるエネルギ吸収が果た
されると共に、図9(A)において実線にて示される如
きワイヤの扱き荷重によっても所定のフォースリミッタ
荷重が得られ、全体としては図9(B)に示す如きフォ
ースリミッタ荷重特性となっていた。
【0066】この場合、ワイヤがスプール(通し穴)内
から全量抜け出す際において急激に増加した(所謂、ワ
イヤの大きな抜け荷重が発生した)。したがって、フォ
ースリミッタ荷重を初期の大きな値から後期の小さな値
へと(時間当りのエネルギ吸収量が大きな状態から時間
当りのエネルギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに変更
することができなかった(図9(B)のR部)。
【0067】またしかも、図9(A)に示す如く、ワイ
ヤによる扱き荷重の付与が開始される際の付与荷重のピ
ークが、トーションバーが捩れる際の捩り荷重のピーク
に対して時間的に一致していた。すなわち、トーション
バーによる捩り荷重のピークとワイヤによる扱き荷重の
ピークとが同時に重なって生じていた。したがって、ト
ーションバーが捩れて(フォースリミッタ荷重が作用し
て)スプールがシャフト・センサに対してウエビング引
出方向へ回転され始める際においては、フォースリミッ
タ荷重(トーションバーによる捩り荷重とワイヤによる
扱き荷重)が急激に増加し(大きなピーク荷重を生
じ)、フォースリミッタ荷重を所定の値へ滑らかに立ち
上げて作用させることができなかった(図9(B)のS
部)。
【0068】これに対し、前述した第1の実施の形態に
係るウエビング巻取装置10及び第2の実施の形態に係
るウエビング巻取装置60は、前述した従来のウエビン
グ巻取装置の欠点を解消している。
【0069】ここで、図8(A)には、第1の実施の形
態に係るウエビング巻取装置10のフォースリミッタ荷
重特性(ウエビング引張力とスプール14の回転量との
関係)が示されており、図8(B)には、第2の実施の
形態に係るウエビング巻取装置60のフォースリミッタ
荷重特性が示されており、さらに、図8(C)には、従
来のウエビング巻取装置のフォースリミッタ荷重特性が
示されている。さらに、図7には、前記図8(A)乃至
図8(C)に示す各ウエビング巻取装置の特性を単一の
図にて重ねて示している。
【0070】これらの各図にて明らかなように、第1の
実施の形態に係るウエビング巻取装置10及び第2の実
施の形態に係るウエビング巻取装置60では、共に、ワ
イヤ56がスプール14(通し穴52A乃至通し穴52
E、あるいは通し穴62A乃至通し穴62E)内から全
量抜け出す際において急激に増加しすることがなく(ワ
イヤの大きな抜け荷重が発生せず)、フォースリミッタ
荷重を初期の大きな値から後期の小さな値へと(時間当
りのエネルギ吸収量が大きな状態から時間当りのエネル
ギ吸収量が小さな状態へと)滑らかに変更することがで
きる。またしかも、第2の実施の形態に係るウエビング
巻取装置60では、ワイヤ56による扱き荷重の付与が
開始される際の付与荷重のピークが、トーションバー2
0が捩れる際の捩り荷重のピークに対して時間的にずれ
ており、トーションバー20が捩れて(フォースリミッ
タ荷重が作用して)スプール14がシャフト・センサ1
6に対してウエビング引出方向へ回転され始める際にお
いては、フォースリミッタ荷重(トーションバー20に
よる捩り荷重とワイヤ56による扱き荷重)が急激に増
加することがなく(大きなピーク荷重を生じることがな
く)、フォースリミッタ荷重を所定の値へ滑らかに立ち
上げて作用させることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るウエビ
ング巻取装置は、簡単な構造により所定のタイミングで
フォースリミッタ荷重を変更することができ、乗員の慣
性エネルギを更に好適に吸収することができるという優
れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置のエネルギ吸収状態における断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置の通し穴及びワイヤの対応関係を示す概略的な断
面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置におけるウエビング引張力(フォースリミッタ荷
重)とウエビング引出方向回転量との関係を示す線図で
ある。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻
取装置の通し穴及びワイヤの対応関係を示す概略的な断
面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻
取装置におけるウエビング引張力(フォースリミッタ荷
重)とウエビング引出方向回転量との関係を示す線図で
ある。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置及び第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置
におけるウエビング引張力(フォースリミッタ荷重)と
ウエビング引出方向回転量との関係を従来例と比較して
示す線図である。
【図8】ウエビング引張力(フォースリミッタ荷重)と
ウエビング引出方向回転量との関係を示す線図であり、
(A)は本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置であり、(B)は本発明の第2の実施の形態に係
るウエビング巻取装置であり、(C)は従来例に係るウ
エビング巻取装置である。
【図9】従来例に係るウエビング巻取装置におけるウエ
ビング引張力(フォースリミッタ荷重)とウエビング引
出方向回転量との関係を示す線図である。
【符号の説明】
10 ウエビング巻取装置 14 スプール 16 シャフト・センサ 18 スリーブ 20 トーションバー 36 ロックプレート(ロック手段) 52A 通し穴 52B 通し穴 52C 通し穴 52D 通し穴 52E 通し穴 56 ワイヤ 60 ウエビング巻取装置 62A 通し穴 62B 通し穴 62C 通し穴 62D 通し穴 62E 通し穴

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエビングが巻取り引出しされる筒状の
    スプールと、 前記スプールの一端側に前記スプールと同軸的でかつ相
    対回転可能に設けられたシャフト・センサと、 前記シャフト・センサに接続して設けられ、所定の加速
    度が検知された際にフレームに係合して前記シャフト・
    センサのウエビング引出方向回転を阻止するロック手段
    と、 前記スプール内に前記スプールと同軸的に設けられ、一
    端が前記スプールに連結されると共に他端が前記シャフ
    ト・センサに連結され、通常は前記スプールと前記シャ
    フト・センサとを一体に回転させ、前記ロック手段によ
    る前記シャフト・センサのウエビング引出方向回転阻止
    状態ではウエビング引張力により捩じれながら前記スプ
    ールを前記シャフト・センサに対してウエビング引出方
    向へ相対回転させるトーションバーと、 前記シャフト・センサと前記スプールとの間に掛け渡さ
    れると共に前記スプール内に移動可能に挿入して配置さ
    れ、前記ロック手段による前記シャフト・センサのウエ
    ビング引出方向回転阻止状態では前記スプールの前記シ
    ャフト・センサに対する相対回転が所定量に達するまで
    の間だけ前記スプールの回転に伴ってスプール出口部に
    おいて扱かれて前記相対回転に抗する扱き荷重を付与す
    るワイヤと、 を備えたウエビング巻取装置において、 前記ワイヤが扱かれながら前記スプール内から全量抜け
    出す際に、前記抜け出し時の前記扱き荷重がそれ以前の
    扱き荷重を越えないように制限する荷重制限手段を設け
    た、 ことを特徴とするウエビング巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記荷重制限手段は、前記スプール内に
    設けられ前記ワイヤが移動可能に挿入される通し穴とさ
    れ、前記通し穴はスプール出口部の側が拡径して形成さ
    れている、 ことを特徴とする請求項1記載のウエビング巻取装置。
  3. 【請求項3】 前記荷重制限手段は、前記ワイヤ先端部
    分に設けられ次第に先細に形成されたテーパ部とされ
    る、ことを特徴とする請求項1記載のウエビング巻取装
    置。
  4. 【請求項4】 前記荷重制限手段は、前記ワイヤ先端部
    分に設けられ熱処理されることで扱き荷重特性が他の部
    位と異なる熱処理部とされる、ことを特徴とする請求項
    1記載のウエビング巻取装置。
  5. 【請求項5】 前記ワイヤによる前記扱き荷重の付与が
    開始される際の付与荷重のピークを、前記トーションバ
    ーが捩れる際の捩り荷重のピークに対して時間的にずら
    す遅動手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項4の何れかに記載のウエビング巻取装置。
  6. 【請求項6】 前記遅動手段は、前記スプール内に設け
    られ前記ワイヤが移動可能に挿入される通し穴とされ、
    前記通し穴はスプール出口部の側が少なくとも扱きの湾
    曲内側方向へ拡径して形成されている、 ことを特徴とする請求項5記載のウエビング巻取装置。
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