JP2003025129A - 深孔切削用スローアウエイチップと深孔切削用スローアウエイドリル - Google Patents

深孔切削用スローアウエイチップと深孔切削用スローアウエイドリル

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JP2003025129A
JP2003025129A JP2001219933A JP2001219933A JP2003025129A JP 2003025129 A JP2003025129 A JP 2003025129A JP 2001219933 A JP2001219933 A JP 2001219933A JP 2001219933 A JP2001219933 A JP 2001219933A JP 2003025129 A JP2003025129 A JP 2003025129A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削能力を飛躍的に向上するスローアウエイ
チップと、該チップを用いたスローアウエイドリルを提
案すること。 【解決手段】 中心部にボルト孔1を有し、周縁に刃先
部2を有してなるチップ本体3の刃先部一端縁側の本体
側面4に該刃先部一端縁を含む本体側面4の一部が没入
した没入部5が形成され、該没入部5に没入端縁6と傾
斜段部7とが形成されてなる深孔切削用スローアウエイ
チップ8をドリルヘッド9に取着してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に深孔切削用の
スローアウエイチップ、即ち使い捨て用のチップと、該
チップを用いたスローアウエイドリルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】この種のスローアウエイチップが
ドリルヘッドに回転軸心に対して半径方向に取着される
場合に、該被削材の中心部分まで切削するためには、当
然にチップ刃先部が正確に回転軸心を通らなければなら
ない。しかし、ドリル中心部の切削速度は理論的にはゼ
ロであるから、この部分の刃先部にはスラスト抵抗が負
荷し、所謂チゼルエッジと言われ、切削力が働かない部
分となっており、これが切削能力を上げることができな
い一因となっている。
【0003】本発明は、上述の難点を完全に除去し、切
削能力を飛躍的に向上することに成功したスローアウエ
イチップと、該チップを用いたスローアウエイドリルを
提案することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に、請求項1に係る発明は、実施形態の参照符合を付し
て示せば、中心部にボルト孔1を有し、周縁に刃先部2
を有してなるチップ本体3の刃先部一端縁側の本体側面
4に該刃先部一端縁を含む本体側面4の一部が没入した
没入部5が形成され、該没入部5に没入端縁6と傾斜段
部7とが形成されてなる深孔切削用スローアウエイチッ
プ8に係る。
【0005】また請求項2に係る発明は、前記没入部5
は前記ボルト孔2を挟んでチップ本体3の対称位置に一
対形成されてなる請求項1に記載の深孔切削用スローア
ウエイチップ8に係る。
【0006】また請求項3に係る発明は、ドリルヘッド
9の先端部にその軸心側から外周側にかけて複数のスロ
ーアウエイチップ(以下、チップという)をボルト10
によって取着してなる深孔切削用スローアウエイドリル
において、該チップは、請求項1または2に記載のチッ
プ8からなり、軸心側に取着した該チップ8によって、
該チップ8の没入端縁6とドリルヘッド9の回転軸心O
との間に半径方向に若干の空隙が形成されて、該ドリル
ヘッド9の回転軸心付近に非切削ゾーン11が形成され
ると共に、該チップ8の刃先部2を上記半径方向からこ
れに直交する接線方向に突出して取着することによっ
て、上記チップ8の没入端縁6のうち刃先部軸心側端縁
12から回転軸心Oに到る距離l1 を刃先部以外の没入
端縁6から回転軸心Oに至る距離l2よりも大きく取るよ
うにした深孔切削用スローアウエイドリルに係る。
【0007】また請求項4に係る発明は、前記没入部5
はボルト孔1を挟んでチップ本体3の対称位置に一対形
成されてなる請求項3に記載の深孔切削用スローアウエ
イドリルに係る。
【0008】また請求項5に係る発明は、上記刃先部軸
心側端縁12を回転軸心Oを通る半径方向に平面状に面
取りして該端縁に軸心側平面状刃先部12aを形成して
なる請求項3または4に記載の深孔切削用スローアウエ
イドリルに係る。
【0009】また請求項6に係る発明は、上記刃先部軸
心側端縁12を回転軸心Oを通る半径方向にアール状に
面取りして該端縁に軸心側アール状刃先部12bを形成
してなる請求項3または4に記載の深孔切削用スローア
ウエイドリルに係る。
【0010】また請求項7に係る発明は、非切削ゾーン
11に対面する上記チップ8の没入端縁6を平面状に面
取りしてなる請求項3〜6の何れかに記載の深孔切削用
スローアウエイドリルに係る。
【0011】また請求項8に係る発明は、非切削ゾーン
11に対面する上記チップ8の没入端縁6をアール状に
面取りしてなる請求項3〜6の何れかに記載の深孔切削
用スローアウエイドリルに係る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明の一実施形
態のチップ8を示すもので、先ず図1に示すように、チ
ップ本体3は、正面視略矩形状を呈し、その中心部に正
面13から裏面14に向かって貫通するボルト孔1が形
成され、図中上下部端縁は緩やかに平行に傾斜して、こ
れに刃先部2,2が形成され、両刃先部2の正面側に図
2をも参照してJ状に没入したチップブレーカー15,
15が形成され、両刃先部2の背面側に逃げ面16,1
6が形成される。
【0013】そして、図1、図2および図3に示すよう
に、チップ本体3の刃先部2の一端縁側の本体側面4に
刃先部一端縁を含む本体側面4の一部が没入した没入部
5が形成される。即ち、本体側面4は、その正面13側
から裏面14側にかけて前記逃げ面16と同じ傾斜度の
傾斜面に形成され、正面13寄り部分が最も大きく突出
しているが、この本体側面4の突出部分を切欠するよう
に、本体側面4を図3に示すように裏面側に向かって正
面側から直角αに切欠することによって本体側面4の一
部に没入部5が形成され、これによって該没入部5に前
記刃先部2、正確には刃先部一端縁に連続した没入端縁
6と該端縁6に続く没入側面17と該没入側面17のか
ら傾斜状に延びる傾斜段部7とが形成される。そして、
以上の構造からなる没入部5は、図1、図3および図4
から明らかなように、ボルト孔1を中心点としてチップ
本体3の点対称位置に一対形成されている。なお、1
8,19はチップ本体3の正面側に両側面4にかけて形
成される面取り部である。
【0014】上記の実施形態からなるチップ8は、後述
のようにドリルヘッド9に取着されて使用されるが、該
チップ8の刃先部2がドリルヘッド9の半径線P上に来
るように取り付けられてもよいが、好ましくは図5以下
の取着位置がよい。
【0015】図5〜図6は、上記構造からなるチップ8
をドリル本体20の先端部のドリルヘッド9に取着した
状態を示すもので、ドリルヘッド9の回転軸心Oから半
径線P方向にその軸心側と中間部と外周側との3箇所に
3つのチップ8(8a,8b,8c)がボルト10によ
って取着されており、このうち、軸心側のチップ8aが
その回転軸心O付近に取着されることによって、図6、
特に図7、更に図8に示すように、該軸心Oとチップ8
の前記没入端縁6との間に若干の空隙、例えば幅が1m
m程度の非切削ゾーン11が形成される。したも、該チ
ップ8の刃先部2は、上記半径線P方向からこれに直交
する接線Q方向に、例えば1mm程度の突出量aを有す
るよう突出して取着され、これによって回転軸心Oから
刃先部2、正確には没入端縁6のうち、刃先部2の軸心
側端縁12に至る距離l1 を、回転軸心Oから刃先部2
以外の没入端縁6に至る距離l2よりも若干大きく取るよ
うにしてある。なお、図5および図6において、21,
22はドリルヘッド9およびドリル本体20にそれぞれ
連通して開口される切屑排出用の孔、23はボルト止め
されたガイドパッドである。
【0016】次に孔明け切削過程において起きる現象に
ついて述べると、図8および図12に示すように、矢印
方向に回転するチップ8によって切削が進行するにつれ
て、当然に被削材Wがチップ8の刃先部2で切削され、
切削された切削屑はチップブレーカー15(図1、図
2)に細かく折り取られ排出されるが、刃先部2が当た
らない非切削ゾーン11において被削材は切削されるこ
となくコアCが発生し成長することになる。即ち回転軸
心Oから刃先部軸心側端縁12に至る距離l1 が成長す
るコアCの半径に相当する。ところが、回転軸心Oから
非刃先部没入端縁6に至る距離l2は前述のように刃先部
2に至る距離l1 よりも短いため、成長するコアCが漸
次非刃先部没入端縁6に沿って侵入するときコアCは図
7および図8のC1 で示す部分で弾性圧縮して食い込ま
せることになり、チップ8(8a)による押圧または摺
動摩擦抵抗がコアCに負荷し、コアCの強度(剪断抵
抗)が前記摩擦抵抗に負けたときにコアCは図12の2
点鎖線に示すように折り取られて脱落することになる。
【0017】特に、本発明の実施形態においては、前記
没入部5には、その没入側面17から傾斜状に延びる傾
斜段部7が形成されているため、非切削ゾーン11で成
長するコアCは、図12に示すように、その成長途上で
傾斜段部7に衝突し、コアCの成長にともなって傾斜段
部7への衝突圧力が確実に強くなり、しかも、該段部7
は傾斜面に形成されているため、傾斜面に沿う折り取り
方向への負荷が強力に働いて、コアCは強制的に且つ確
実に該傾斜段部7によって折り取られ脱落されることに
なる。
【0018】前述のように、成長するコアCの半径は、
回転軸心Oから刃先部軸心側端縁12に至る距離l1
相当するため、この距離l1 は、チップ8の刃先部2が
上記半径線P方向からこれに直交する接線Q方向への突
出量aによって決まることになる。従って、図9に示す
ように、チップ8の刃先部2が接線方向Qに図8に示す
ものよりも大きな突出量bになるよう取着することによ
って、距離l1 は大きくなり、成長するコアCの半径は
拡大する。従って、切削される被削材Wの材質が軟質の
場合には前記距離l1 を大きく取って、半径の大きなコ
アCを成長させることができ、また図示の状態より明ら
かなように弾性圧縮領域C1 も拡大するから、この部分
1 での摩擦抵抗も増大し、より強力な折り取り力が働
いて、一段と切削能力を上げることができる。
【0019】また本発明の実施態様の特徴とする構造
は、図1および図4に示すように、前記没入部5は前記
ボルト孔2を挟んでチップ本体3の対称位置に一対形成
されてなることである。
【0020】これがために、チップ8、特に図15に示
すように外周側のチップ8cをドリルヘッド9に取着し
た場合に、チップ8に形成してある一対の没入部5,5
の内、外周側の没入部5の傾斜段部7は、ドリルヘッド
9の外周面に沿ってなだらかな流線状に傾斜して連続す
ることになる。
【0021】ドリルヘッド9が被削材中に切削進行し
て、その切削作業が終了したときには、ドリルヘッド9
を被削材中から引き抜くことになるが、その際に従来で
あればドリルヘッド9の外周面に位置するチップの外周
面側に突出している部分が一種のかえりとなって、切削
孔の切削壁を傷つけることがあったが、本発明の実施形
態によれば、前述のようにドリルヘッド9の外周面側に
突出している部分は傾斜段部7に形成され、ドリルヘッ
ド9の外周面に対して流線状に連続しているため、ドリ
ルヘッド9の引抜きの際に該チップ8cによって切削壁
を傷つけることはない。
【0022】なお、本発明の実施形態によれば、当然の
ことながら、一方側の刃先部2が摩耗すれば、チップ本
体3を180°反転させて、他方の刃先部2を使用する
ことができるから、それだけ長期間にわたって使用する
ことができる。
【0023】また従来であれば、チップをドリルヘッド
9に取着する際に、その軸心側、中間側および外周面側
に夫々構造や形状の異なった専用のチップを取着する必
要があり、それだけ取着作業が面倒であったが、本発明
の実施形態にあっては、図5および図6に示すように、
同一構造及び形状の一種類のチップ8(8a,8b,8
c)を、その軸心側、中間側および外周面側に夫々取着
することができるから、それだけ部品点数を少なくする
ことができ、また取着作業も能率的に行うことができ
る。
【0024】なおまた、切削進行にともない被削材Wが
は切削される部分と切削されない部分(コアC)との境
界、具体的には刃先部軸心側端縁12に過負荷がかかる
恐れがあるため、図10の実施形態に示すように、上記
刃先部軸心側端縁12を回転軸心Oを通る半径方向に面
取りして該端縁に軸心側平面状刃先部12a或いは図1
1に示すようにアール状に面取りして該端縁にアール状
刃先部12bを形成して軸心側刃先部の強度を増すよう
にすることが好ましい。。
【0025】さらにまた図12に示すように、非切削ゾ
ーン11に対面する没入端縁6は被削材Wに対して軸方
向の押しつけ力が作用し、切削作用は殆どかからないの
であるが、喰い込み作用による切削が若干行われる恐れ
があるので、図13の実施形態に示すように、非切削ゾ
ーン11に対面する上記チップ8の没入端縁6を平面状
6aに、或いは図14に示すようにアール状6bに面取
りして極力切削作用が働かないようにすることが好まし
い。
【0026】
【発明の効果】請求項1に係る発明の深孔切削用スロー
アウエイチップによれば、チップ本体の刃先部一端縁側
の本体側面に刃先部一端縁を含む本体側面の一部が没入
した没入部が形成され、該没入部に没入端縁と傾斜段部
とが形成されてなるため、該チップをドリルヘッドの回
転軸心を中心に取着することによって、必然的にドリル
ヘッドの回転軸心の付近に非切削ゾーンが形成されて、
所謂、切削作用に阻害するチゼルエッジを除去すること
ができるから、該チップを使用することによって切削能
力を格段に向上させることができる。
【0027】請求項2に係る発明の深孔切削用スローア
ウエイチップによれば、前記没入部はチップ本体の中心
部を中心として対称位置に一対形成されてなるため、該
チップをドリルヘッドに取着する際に、その軸心側で
は、該没入部がチゼルエッジを除去する役割を果たすと
共に、その外周面側では、該没入部の傾斜段部がドリル
ヘッドの外周面に沿う流線形を呈し、ドリルヘッドの切
削孔からの引抜き時において切削壁を損傷させることな
く円滑にドリルヘッドを被削材の切削孔から引き抜くこ
とができる。
【0028】また、チップ本体の中心部をが中心として
没入部が対称状に設けられることによって、該チップを
ドリルヘッドの軸心側、中間側および外周面側の何れに
も同じ構造及び形状の一種類のチップのみを取着するこ
とができることになり、それだ製造面で有利となり、且
つ取着部位でのチップの種類の選定作業を必要としない
からチップをドリルヘッドに迅速容易に取着することが
できる。
【0029】請求項3に係る発明の深孔切削用スローア
ウエイドリルによれば、ドリルヘッドの回転軸心を中心
に半径方向に設けたチップの没入部によってドリルヘッ
ドの回転軸心付近に非切削ゾーンを形成して、理論的に
切削速度が零である部分の切刃(チゼルエッジ)を積極
的に除去したため、それだけスラスト抵抗と該抵抗によ
るチップの損傷の発生を軽減して、切削速度を向上させ
ることができる。しかも、チップの刃先部を上記半径線
上からこれに直交する接線方向に突出して形成すること
によって、成長するコアの半径に相当する回転軸心・刃
先部軸心側端縁間距離を該コアが侵入する回転軸心・非
刃先部没入端縁距離よりも大きく取るようにしたため、
漸次成長するコアと没入端縁との間の摩擦または半径方
向の押圧抵抗、即ち該コアを折に取るためのトルクの負
荷によって、コアの成長途上において該コアを強制的に
折り取り脱落させることができ、前記効果と相まって切
削能力を飛躍的に上げることが可能である。
【0030】特に、チップに設けられる没入部には傾斜
段部が設けられているため、非切削ゾーンで成長するコ
アは、その成長途上で傾斜段部に衝突し、コアの成長に
ともなって傾斜段部への衝突圧力が確実に強くなり、し
かも、該段部は傾斜面に形成されているため、傾斜面に
沿う折り取り方向への負荷が強力に働いて、コアは強制
的に且つ確実に該傾斜段部によって折り取られ脱落され
ることになり、この面からも切削能力を格段に向上させ
ることができる。
【0031】しかも、成長するコアの半径は、回転軸心
から刃先部軸心側端縁に至る距離に相当するため、この
距離は、チップの刃先部が上記半径線方向からこれに直
交する接線方向への突出量によって決まることになる。
従って、チップの刃先部が接線方向により大きな突出量
になるよう取着することによって、前記距離は大きくな
り、成長するコアの半径は拡大する。従って、切削され
る被削材の材質が軟質の場合には前記距離を大きく取っ
て、半径の大きなコアを成長させることができ、なおま
た非切削ゾーンも拡大するから、この部分での摩擦抵抗
も増大し、より強力な折り取り力が働いて、一段と切削
能力を上げることができる。
【0032】請求項4に係る発明の深孔切削用スローア
ウエイドリルによれば、前記没入部はチップ本体の中心
部を中心として対称位置に一対形成されてなるため、該
チップをドリルヘッドに取着する際に、その軸心側で
は、該没入部がチゼルエッジを除去する役割を果たすと
共に、その外周面側では、該没入部の傾斜段部がドリル
ヘッドの外周面に沿う流線形を呈し、ドリルヘッドの切
削孔からの引抜き時において切削壁を損傷させることな
く円滑にドリルヘッドを被削材の切削孔から引き抜くこ
とができる。
【0033】また、チップ本体の中心部をが中心として
没入部が対称状に設けられることによって、該チップを
ドリルヘッドの軸心側、中間側および外周面側の何れに
も同じ構造及び形状の一種類のチップのみを取着するこ
とができることになり、それだ製造面で有利となり、且
つチップをドリルヘッドに迅速容易に取着することがで
きる。
【0034】なおまた、ドリルヘッドが被削材中に切削
進行して、その切削作業が終了したときには、ドリルヘ
ッドを被削材中から引き抜くことになるが、その際に従
来であればドリルヘッドの外周面に位置するチップの外
周面側に突出している部分が一種のかえりとなって、切
削孔の切削壁を傷つけることがあったが、本発明によれ
ば、ドリルヘッドの外周面側に突出している部分は傾斜
段部に形成され、ドリルヘッドの外周面に対して流線状
に連続しているため、ドリルヘッドの引抜きの際に該チ
ップによって切削壁を傷つけることがなく、正確な深孔
を形成することができる。
【0035】切削進行にともない被削材がは切削される
部分と切削されないコアとの境界、具体的には刃先部軸
心側端縁に過負荷がかかる恐れがあるが、請求項5また
は6に係る発明によれば、上記刃先部軸心側端縁を回転
軸心を通る半径方向に平面状に或いはアール状に面取り
して該端縁に軸心側平面状或いはアール状刃先部を形成
して軸心側刃先部の強度を増すことができる。
【0036】非切削ゾーンに対面する没入端縁は被削材
に対して軸方向の押しつけ力が作用し、切削作用は殆ど
かからないのであるが、喰い込み作用による切削が若干
行われる恐れがあるが、請求項7または8に係る発明に
よれば、非切削ゾーンに対面する上記チップの没入端縁
を平面状に、或いはアール状に面取りして極力切削作用
が働かないようにすることによって、被削材に対する没
入端縁の摩擦抵抗を増大して、成長するコアを確実に折
り取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るチップの正面図で
ある。
【図2】 図1のIIーII線端面図である。
【図3】 同平面図である。
【図4】 図3のIVーIV線断面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態の正面図である。
【図6】 平面図である。
【図7】 同要部の拡大平面図である。
【図8】 同要部の更に拡大した平面図である。
【図9】 同他の実施形態の拡大平面図である。
【図10】 同他の実施形態の要部拡大平面図である。
【図11】 同他の実施形態の要部拡大平面図である。
【図12】 本発明の作用を説明するための説明図であ
る。
【図13】 同他の実施形態の作用を説明するための説
明図である。
【図14】 同他の実施形態の作用を説明するための説
明図である。
【図15】 本発明の実施形態の作用を説明するための
要部正面図である。
【符号の説明】
1 ボルト孔 2 刃先部 3 チップ本体 4 本体側面 5 没入部 6 没入端縁 7 傾斜段部 8 深孔切削用スローアウエイチップ 9 ドリルヘッド 10 ボルト 11 非切削ゾーン 12 刃先部軸心側端縁 12a 軸心側平面状刃先部 12b 軸心側アール状刃先部 l1 距離 12 距離

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部にボルト孔を有し、周縁に刃先部
    を有してなるチップ本体の刃先部一端縁側の本体側面に
    刃先部一端縁を含む本体側面の一部が没入した没入部が
    形成され、該没入部に没入端縁と傾斜段部とが形成され
    てなる深孔切削用スローアウエイチップ。
  2. 【請求項2】 前記没入部は前記ボルト孔を挟んでチッ
    プ本体の対称位置に一対形成されてなる請求項1に記載
    の深孔切削用スローアウエイチップ。
  3. 【請求項3】 ドリルヘッドの先端部にその軸心側から
    外周側にかけて複数のスローアウエイチップ(以下、チ
    ップという)をボルトによって取着してなる深孔切削用
    スローアウエイドリルにおいて、該チップは、請求項1
    または2に記載のチップからなり、軸心側に取着した該
    チップによって、該チップの没入端縁とドリルヘッドの
    回転軸心との間に半径方向に若干の空隙が形成されて、
    該ドリルヘッドの回転軸心付近に非切削ゾーンが形成さ
    れると共に、該チップの刃先部を上記半径方向からこれ
    に直交する接線方向に突出して取着することによって、
    上記チップの没入端縁のうち刃先部軸心側端縁から回転
    軸心に到る距離を、刃先部以外の没入端縁から回転軸心
    に至る距離よりも大きく取るようにした深孔切削用スロ
    ーアウエイドリル。
  4. 【請求項4】 前記没入部はボルト孔を挟んでチップ本
    体の対称位置に一対形成されてなる請求項3に記載の深
    孔切削用スローアウエイドリル。
  5. 【請求項5】 上記刃先部軸心側端縁を回転軸心を通る
    半径方向に平面状に面取りして該端縁に軸心側平面状刃
    先部を形成してなる請求項3または4に記載の深孔切削
    用スローアウエイドリル。
  6. 【請求項6】 上記刃先部軸心側端縁を回転軸心を通る
    半径方向にアール状に面取りして該端縁に軸心側アール
    状刃先部を形成してなる請求項3または4に記載の深孔
    切削用スローアウエイドリル。
  7. 【請求項7】 非切削ゾーンに対面する上記チップの没
    入端縁を平面状に面取りしてなる請求項3〜6の何れか
    に記載の深孔切削用スローアウエイドリル。
  8. 【請求項8】 非切削ゾーンに対面する上記チップの没
    入端縁をアール状に面取りしてなる請求項3〜6の何れ
    かに記載の深孔切削用スローアウエイドリル。
JP2001219933A 2001-07-19 2001-07-19 深孔切削用スローアウエイドリル Expired - Fee Related JP4676655B2 (ja)

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