JP4090493B2 - 深孔切削用ドリルを用いた深孔切削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特に深孔切削用スローアウエイドリルを用いた深孔切削方法に関する。
この種のチップはドリルヘッドに回転軸心に対して半径方向に取着される場合に、該被削材の中心部分まで切削するためには、当然にチップ刃先部が正確に回転軸心を通らなければならない。しかし、ドリル中心部の切削速度は理論的にはゼロであるから、この部分の刃先部にはスラスト抵抗が負荷し、所謂チゼルエッジと言われ、切削力が働かない部分となっており、これが切削能力を上げることができない一因となっている。
これを避けるために、図10及び図11に示すように、ドリルヘッド1の先端部に半径方向に取着されるチップ20は、その刃先部21がドリルヘッド1の回転軸心Oを通る中心線CLに対して反時計方向に下がった位置に、即ち芯下がりの状態に取り付けられ、従って該刃先部21のすくい面22に形成されるチップブレーカー23も芯下がりの位置にあって、該刃先部21と回転軸線Oとの間に、図10及び図11に示すように芯下がり量ε×2に相当する非切削ゾーン24が設けられ、図12に示すように回転軸心O側をオーバーラップした内切刃角βを有する刃先部21によって被削材Wを切削することによって、その切削途上で非切削ゾーン24に切削されないコアCが残存し、これが切削進行中にチップブレーカー23で破線で示すように折り取られ細分化されて、切削屑と共にドリルヘッド1の排出孔より良好に排出する技術が本出願人によって提案され、現在出願中である。
これによれば、ドリルヘッド1の回転軸心Oに刃先部21が位置せず、所謂前述のチゼルエッジの部分が存在しないため、従来技術に比べて格段に切削力を上げることができるが、それでも図11に示すように、刃先部21のうち、コアに接触する部分(ゾーンAやその周辺のゾーンB)では、チゼルエッジ(回転軸心O)に近いため、大きな切削抵抗を受け、長期間の使用中にチッピングが発生し、ゾーンAやBの部分の刃先部が折損する恐れが多分にあった。
本発明は、上述の難点を完全に除去し、切削能力を飛躍的に向上することに成功した深孔切削用ドリルをを用いた深孔切削方法を提案することを目的とするものである。
上記課題を解消するために、請求項1に係る発明は、実施形態に示す参照符号を付して示せば、ドリルヘッド12の先端部にその軸心側から外周側にかけて複数のスローアウエイチップ11a〜11c(以下、チップ11ともいう)がボルト13によって取着されてなる深孔切削用スローアウエイドリルにおいて、該チップ11は、中心部にボルト孔1を有し、周縁に外切刃角αの刃先部2を有し、刃先部2から後部にかけて前逃げ角βの逃げ面3を有してなるチップ本体4の刃先部2一端縁側の本体側面5に刃先部2一端縁2aを含む本体側面5の一部が没入した没入部6が形成され、該没入部6の刃先部の一端縁2aに該刃先部2に直角に連続して後部側に延びる没入端縁7が形成され、該没入端縁7によって、前記外切刃角αと前記前逃げ角βとによってできる合成角γ、即ち、
Figure 0004090493

からなる内切刃角γの没入刃先部8が形成されてなるチップからなり、このうち、軸心 側のチップ11aは、その没入刃先部8がドリルヘッド12の回転軸心Oに対して若干 芯下がり位置にくるよう設けられ、これによって、該ドリルヘッド12の回転軸心O付近 に前記没入刃先部8の前記芯下がり量ε(正確には、2×ε)に相当する非切削ゾーン14が形成され、前記没入刃先部8の前記芯下がり量εに比例した直径のコアが非切削ゾーン14に生成形成される場合に、該没入刃先部8の直線状の送り量sに比例して該刃先部8とコアとの接点Pが螺旋状に移動する螺旋状の移動角度をθとしたとき、
Figure 0004090493

の範囲に、前記芯下がり量εと前記送り量sが設定されてなる深孔切削方法に係る。
また請求項2に係る発明は、前記没入刃先部8のすくい面9に傾斜段部10が形成されてなる請求項1に記載の深孔切削方法に係る。
また請求項3に係る発明は、前記没入部6は前記ボルト孔1を挟んでチップ本体4の対称位置に一対形成されてなる請求項1に記載の深孔切削方法に係る。
請求項1に係る発明の深孔切削方法によれば、中心部にボルト孔1を有し、周縁に外切刃角αの刃先部2を有し、刃先部2から後部にかけて前逃げ角βの逃げ面3を有してなるチップ本体4の刃先部2一端縁側の本体側面5に刃先部2一端縁2aを含む本体側面5の一部が没入した没入部6が形成され、該没入部6の刃先部の一端縁2aに該刃先部2に直角に連続して後部側に延びる没入端縁7が形成され、該没入端縁7によって、没入刃先部8が形成されてチップ11をドリルヘッド12の回転軸心Oに対して、該没入刃先部8が若干の芯下がり量εを有して前記ボルト孔1によってボルト止めすることによって、ドリルヘッド12の回転軸心Oの付近に非切削ゾーン14が形成されて、所謂、切削作用に阻害するチゼルエッジを除去することができるから、該チップ11を使用することによって切削能力を格段に向上させることができる。
又、本発明の深孔切削方法によれば、前記没入端縁7によって、前記外切刃角αと前記前逃げ角βとによってできる合成角γ、即ち
Figure 0004090493

からなる内切刃角γの没入刃先部8が形成されてなるため、没入刃先部8によって回転軸心O付近の被削材を切削抵抗を少なくして切削することができ、それだけ没入刃先部8の折損を可及的に少なくし、安定して使用することができる。
又、ドリルヘッド12に取着されるチップ11には、その外周側切削を担当する外切刃角αを有する切刃部と、回転軸心O側切削を担当する内切刃角γを有する切刃の部分を備えてなるため、該チップ11をドリルヘッド12の軸心側、中間側および外周面側の何れにも同じ構造及び形状の一種類のチップのみを取着することができることになり、それだ製造面で有利となり、且つ取着部位でのチップの種類の選定作業を必要としないからチップ11をドリルヘッド12に迅速容易に取着することができる。
又、本発明の深孔切削方法によれば、ドリルヘッド12の先端部にその軸心側から外周側にかけて複数のスローアウエイチップ11a〜11c(以下、チップ11ともいう)がボルト13によって取着されてなる深孔切削用スローアウエイドリルにおいて、該チップ11のうち、軸心側のチップ11aは、その没入刃先部8がドリルヘッド12の回転軸心Oに対して若干芯下がり位置にくるよう設けられ、これによって、該ドリルヘッド12の回転軸心O付近に前記没入刃先部8の前記芯下がり量ε(正確には、2×ε)に相当する非切削ゾーン14が形成されてなるため、チップ11をドリルヘッド12の回転軸心Oに対して、該没入刃先部8が若干の芯下がり量εを有して前記ボルト孔1によってボルト止めされることによって、ドリルヘッド12の回転軸心Oの付近に非切削ゾーン14が形成されて、所謂、切削作用に阻害するチゼルエッジを除去することができるから、該チップ11を使用することによって切削能力を格段に向上させることができる。
特に、本発明の深孔切削方法によれば、前記没入刃先部8の前記芯下がり量εに比例した直径のコアが非切削ゾーン14に生成形成される場合に、該没入刃先部8の直線状の送り量sに比例して該刃先部8とコアとの接点Pが螺旋状に移動する螺旋状の移動角度をθとしたとき、
Figure 0004090493

の範囲に、前記芯下がり量εと前記送り量sが設定されてなるため、所謂切削途上でドリルヘッド12の回転軸心O側に取着される内切刃角γを有するチップ11aが、その切削作業途上で被削材との干渉によりチップ11aの折損等の発生することはない。
請求項2に係る発明の深孔切削方法によれば、前記没入刃先部8のすくい面9に傾斜段部10が形成されてなるため、切削作業途上で非切削ゾーン14に生成成長するコアCは、傾斜段部10に当接して強制的に折り取られ、コアCを細切れにして良好にドリルヘッド12から排出することができる。
また請求項3に係る発明の深孔切削方法によれば、前記没入部6は前記ボルト孔1を挟んでチップ本体4の対称位置に一対形成されてなるため、該チップをドリルヘッドに取着する際に、その軸心側では、該没入部がチゼルエッジを除去する役割を果たすと共に、その外周面側では、該没入部の傾斜段部がドリルヘッドの外周面に沿う流線形を呈し、ドリルヘッドの切削孔からの引抜き時において切削壁を損傷させることなく円滑にドリルヘッドを被削材の切削孔から引き抜くことができる。
図1〜図4は、本発明の一実施形態のチップ11を示すもので、先ず図1に示すよう に、チップ本体4は、正面視略平行四辺矩形状を呈し、その中心部に正面15から後面16に向かって貫通するボルト孔1が形成され、図中上下部端縁は緩やかに平行に傾斜して、これに外切刃角α(例えば12°)の刃先部2,2が形成され、両刃先部2の正面側に図2をも参照してJ状に没入したチップブレーカー17,17が形成され、両刃先部2の背面側に後部側にかけて前逃げ角β(例えば11°)の逃げ面3,3が形成される。
そして、図1、図2および図3に示すように、チップ本体4の刃先部2の一端縁側の本体側面5(図3)に刃先部一端縁2aを含む本体側面5の一部が没入した没入部6が形成される。即ち、本体側面5は、その正面15側から裏面16側にかけて前記逃げ面3と同じ傾斜度の傾斜面に形成され、正面15寄り部分が最も大きく突出しているが、この本体側面5の突出部分を切欠するように、本体側面5を図3に示すように裏面側に向かって正面側から直角xに切欠することによって本体側面5の一部に没入部6が形成され、これによって該没入部6に前記刃先部2、正確には刃先部一端縁2aに連続した没入端縁7と該端縁7に続く没入側面9(図1、図2)と該没入側面9のから傾斜状に延びる傾斜段部10(図1、図3)とが形成される。そして、この没入端縁7は、後述のように内切刃角γの没入刃先部8を形成することになり、これが本発明の最大の特徴とするものである。なお、また没入側面9は該没入刃先部8のすくい面9を形成することなる。
以上の構造からなる没入部6は、図1、図3および図4から明らかなように、ボルト孔1を中心点としてチップ本体4の点対称位置に一対形成されている。なお、図1、図2において、18,19はチップ本体3の正面側に両側面5,5にかけて形成される面取り部である。
上記の実施形態からなるチップ11は、図7または図8に示すように、その刃先部2がドリルヘッド12の回転中心Oを通る中心線CLからR量だけ芯上がり位置に取着される。
図5〜図6は、上記構造からなるチップ11をドリル本体20の先端部のドリルヘッド12に取着した状態を示すもので、ドリルヘッド12の回転軸心Oから中心線CL方向にその軸心部側と中間部と外周部側との3箇所に3つのチップ11(11a,11b,11c)がボルト13によって取着されており、このうち、軸心側のチップ11aは、その回転軸心O付近に取着されることによって、図6、特に図7、更に図8に示すように、該軸心Oとチップ11(11a)の前記没入端縁7との間に若干の空隙、例えば幅が0.8mm程度の非切削ゾーン14が形成される。なお、図5及び図6において、21,22はドリルヘッド12及びドリル本体20にそれぞれ連通して開口される切屑排出用の孔、23はボルト止めされたガイドパットである。
また図7、図8に示すように、チップ11aは、その没入端縁7がドリルヘッド12の回転軸心Oを通る中心線CLより、例えば0.4mmの芯下がり量εを有する位置にくるよう取り付けられる。
この状態で、チップ11aが面P及び面Q、即ち、刃先部2及び没入端縁7を図中反時計方向aに回転させることによって、没入端縁7が内切刃角γを有する切刃部8として作用を果たし、その芯下がり量εに相当するコア、正確には、芯下がり量ε×2の直径に相当するコアCが生成形成される。
その理由を以下に述べると、まず、図14に示すように、トリルヘッド12に取着した複数のスローアウエイチップSa,Sbにおいて、外周部側の切削を担当する外切刃Sbに対して、中心部側を切削するためにドリルヘッド12の回転中心Oをオーバーラップして取り付けた内切刃Saには、図14の一部を取り出し、拡大して示すように、必ず内切刃角Θが必要である。
そのため、従来にあっては、図14に示すように、外周部側の切削を担当する外切刃Sbには、外切刃角αを有する外切刃Sbを取着し、中心部側の切削を担当する内切刃Saには、内切刃角Θを有する内切刃Saを取着するようにしていた。
これがために、当然のことながら、従来にあっては、構造の異なった複数種類の切刃をドリルヘッドに取り付ける必要があった。
本発明は、図5に示すように、外切刃11c、中間切刃11b及び内切刃11aの何れも外切刃角αを有する切刃を用いることができ、特に外切刃角αを有する内切刃11aによっても、中心部側の切削が可能とする構成を該切刃11aに付与したことを特徴とするもので、後述のように(図8)、外切刃角αを有する内切刃11aに内切刃角γを有する没入刃先部8を付与することよって、中心部側の切削が可能としたものである。
図7、特に図8のように、切刃部2は中心線CLからR量だけ芯上がり状態に取り付けられ、これによって没入端縁7は中心線CLを直交してR量だけオーバーラップして設けられている。
そして、回転中心Oを中心に矢印aの方向にチップ11aが回転する際に、没入端縁7が内切刃角を有するので、R量オーバーラップした部分の没入端縁7が内切刃として、即ち、没入刃先部8としての作用を果たすことができる。
即ち、図8において、刃先部2の外切刃角をαとし、該刃先部2の前逃げ角をβとすれば、没入端縁7によって、後述の計算式による合成角γとしての内切刃角γの没入刃先部8が得られる。そして、回転軸心Oを基準として面Pと面Qとを同一平面に並ぶよう反時計方向に展開すると図9に示すようになる。
図8の状態からも分かるように、チップ11aは、刃先部2が外切刃角αを有する切刃として、また没入刃先部8は内切刃角γを有する内切刃として、夫々別の面に形成され、該没入刃先部8が回転軸心Oを中心に回転することによって、回転軸心Oから没入刃先部8の芯下がり量εに相当する半径の被削材を切削することになり、図示のように、該没入刃先部8の芯下がり量ε×2に相当する直径のコアCが生成形成されることになる。このコアCの生成時には没入刃先部8は切削刃としての役割を担うので、切削抵抗を受けることが少なく、長期間使用するも切刃の折損を可及的に少なくすることが可能となる。
没入刃先部8の内切刃角γ、即ち、外切刃角αと前逃げ角βとによって得られる合成角γは、次の計算式から、
Figure 0004090493

となる。
図10において、チップ11aの没入端縁7の厚さをTとし、刃先部2の外切刃角をαとし、逃げ面3の前逃げ角をβとすると、A部拡大図に示すように、点oから外切刃角αに直角となる補助線α1を引き、該補助線α1と前逃げ角βによりできる隠れ線β1の延長線との交点をQとすると、
ここでo−Qは、前逃げ角βと厚さTとの関係なので、
Figure 0004090493

となる。
また、上述のように、没入刃先部8が内切刃角γを有して回転軸心O側の切削が可能であるが、該没入刃先部8によって、上述のように芯下がり量ε〔mm〕を半径とするコアCが生成形成されるが、没入刃先部8の内切刃角γ、芯下がり量ε及び没入刃先部8の送り量sによっては、被削材との間で干渉が起こる場合があるので、没入刃先部8の芯下がり量εと送り量sは干渉の起こらない領域の条件に設定する必要がある。
これを計算式で表すと、図11及び図12において、芯下がり量ε〔mm〕を半径とするコアCが発生するとき、このコアCと没入刃先部8とが接触する点Pは送り量s〔mm/rev]により螺旋状に移動する。このときの円周と点Pとのなす角度をθ〔°〕とすると、図11及び図12に示す図を計算式で表すと、
Figure 0004090493

となる。
Figure 0004090493

が成り立つ。
ゆえに、内切刃角γを有する没入刃先部8の被削材に対する干渉が起こらない領域は、
Figure 0004090493

と表すことができる。
即ち、没入刃先部8の芯下がり量εと送り量sは、
Figure 0004090493

と同じか又はそれ以上の領域に設定する必要がある。
次に孔明け切削過程において起きる現象について述べると、図7および図13に示すように、矢印方向aに回転するチップ11によって切削が進行するにつれて、当然に被削材Wがチップ11の刃先部2で切削され、切削された切削屑はチップブレーカー17(図5、図6、図7)に細かく折り取られ排出されるが、このうち、軸心側に位置するチップ11aには、前述のように、その刃先部2の一端縁2aに直交して連続して、回転軸心Oに対して芯下がり量εを有する内切刃角γの没入刃先部8が形成されており、これがために、チップ11aの回転にともなって、回転軸心Oと芯下がり量εとの距離、例えば回転軸心Oから0.4mmの位置で、該没入刃先部8が被削材を切削し、回転軸心Oから0.4mmまでの被削材は切削されないで非切削ゾーン14を形成し、ここで、0.4mmを半径とするコアCが生成形成される。
そして、本発明の実施形態においては、前記没入部6の没入側面9は没入刃先部8のすくい面9に相当し、これにチップブレーカーに相当する傾斜段部10が形成されているため、非切削ゾーン11で成長するコアCは、図13に示すように、その成長途上で傾斜段部10に衝突し、コアCの成長にともなって傾斜段部10への衝突圧力が確実に強くなり、しかも、該段部10は傾斜面に形成されているため、傾斜面に沿う折り取り方向への負荷が強力に働いて、コアCは強制的に且つ確実に該傾斜段部10によって折り取られ脱落されることになる。
また本発明の実施態様の特徴とする構造は、図1および図4に示すように、前記没入部6は前記ボルト孔1を挟んでチップ本体4の対称位置に一対形成されてなることである。
これがために、ドリルヘッド12の外周側に取着されたチップ11cの傾斜段部10は、ドリルヘッド12の外周面に沿ってなだらかな流線状に傾斜して連続することになる。
ドリルヘッド12が被削材中に切削進行して、その切削作業が終了したときには、ドリルヘッド12を被削材中から引き抜くことになるが、その際に従来であればドリルヘッド12の外周面に位置するチップの外周面側に突出している部分が一種のかえりとなって、切削孔の切削壁を傷つけることがあったが、本発明の実施形態によれば、前述のようにドリルヘッド12の外周面側に突出している部分は傾斜段部10に形成され、ドリルヘッド12の外周面に対して流線状に連続しているため、ドリルヘッド12の引抜きの際に該チップ11cによって切削壁を傷つけることはない。
なお、本発明の実施形態によれば、当然のことながら、一方側の刃先部2が摩耗すれば、チップ本体4を180°反転させて、他方の刃先部2を使用することができるから、それだけ長期間にわたって使用することができる。
また従来であれば、チップをドリルヘッド12に取着する際に、その軸心側、中間側および外周面側に夫々構造や形状の異なった専用のチップを取着する必要があり、それだけ取着作業が面倒であったが、本発明の実施形態にあっては、図5および図6に示すように、同一構造及び形状の一種類のチップ11(11a,11b,11c)を、その軸心側、中間側および外周面側に夫々取着することができるから、それだけ部品点数を少なくすることができ、また取着作業も能率的に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るチップの正面図である。 図1のIIーII線端面図である。 同平面図である。 図3のIVーIV線断面図である。 本発明の一実施形態のチップをドリルヘッドに取着した状態の正面図である。 同平面図である。 同要部の拡大平面図である。 同要部の作用を説明するための説明図である。 同要部の作用を説明するための説明図である。 同要部の作用を説明するための説明図である。 同他の要部の作用を説明するための説明図である。 同他の要部の作用を説明するための説明図である。 同実施形態の作用を説明するための説明図である。 従来技術のドリルヘッドを示す正面図である。
符号の説明
1 ボルト孔
2 刃先部
2a 刃先部一端縁
3 逃げ面
4 チップ本体
5 本体側面
6 没入部
7 没入端縁
8 没入刃先部
9 すくい面
10 傾斜段部
11 スローアウエイチップ
12 ドリルヘッド
13 ボルト
14 非切削ゾーン
α 外切刃角
β 前逃げ角
γ 合成角又は内切刃角
ε 芯下がり量
O 回転軸心
C コア

Claims (3)

  1. ドリルヘッド12の先端部にその軸心側から外周側にかけて複数のスローアウエイチップ11a〜11c(以下、チップ11ともいう)がボルト13によって取着されてなる深孔切削用スローアウエイドリルにおいて、該チップ11は、中心部にボルト孔1を有し、周縁に外切刃角αの刃先部2を有し、刃先部2から後部にかけて前逃げ角βの逃げ面3を有してなるチップ本体4の刃先部2一端縁側の本体側面5に刃先部2一端縁2aを含む本体側面5の一部が没入した没入部6が形成され、該没入部6の刃先部の一端縁2aに該刃先部6に直角に連続して後部側に延びる没入端縁7が形成され、該没入端縁7によって、前記外切刃角αと前記前逃げ角βとによってできる合成角γ、即ち、
    Figure 0004090493

    からなる内切刃角γの没入刃先部8が形成されてなるチップからなり、このうち、軸心 側のチップ11aは、その没入刃先部8がドリルヘッド12の回転軸心Oに対して若干芯下がり位置にくるよう設けられ、これによって、該ドリルヘッド12の回転軸心O付近に前記没入刃先部8の前記芯下がり量ε(正確には、2×ε)に相当する非切削ゾーン14が形成され、前記没入刃先部8の前記芯下がり量εに比例した直径のコアが非切削ゾーン14に生成形成される場合に、該没入刃先部8の直線状の送り量sに比例して該刃先部8とコアとの接点Pが螺旋状に移動する螺旋状の移動角度をθとしたとき、
    Figure 0004090493

    の範囲に、前記芯下がり量εと前記送り量sが設定されてなる深孔切削方法。
  2. 前記没入刃先部8のすくい面9に傾斜段部10が形成されてなる請求項1に記載の深孔切削方法。
  3. 前記没入部6は前記ボルト孔1を挟んでチップ本体4の対称位置に一対形成されてなる請求項1に記載の深孔切削方法。
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