JP2003024193A - 商品吊下げ用スライダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接目視できない条件下でも、商品を正常な
吊下げ状態に処理することのできる商品吊下げ用スライ
ダーを提供する。 【解決手段】 商品の首部分を取り囲むように設けた上
下２つのリング状部材２３、２４と両リング状部材間に
形成される側方に開いたリング状の溝２５とを有する吊
下げ部分２６を備えた商品を吊り下げるためのスライダ
ーにおいて、間隔をおいて平行に配置した２本のレール
部材２、３からなるスライダー本体４の後端７に商品を
通過させる吊下げ用ゲート９を設け、この吊下げ用ゲー
ト９のレール部材２、３からの高さｈを、商品の最頂部
から上側のリング状部材２３までの距離ｈ１より大き
く、商品の最頂部から下側のリング状部材２４までの距
離ｈ２より小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品を首の部分で
吊り下げ、展示し、販売に供するための商品吊下げ用ス
ライダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】商品を展示し販売する１つの方式とし
て、吊下装置を利用し、この吊下装置により商品を吊下
げることは、例えばショーケースにおいて行われてい
る。この方式において吊下装置を前後方向に並べ、その
後部から商品を収納し、前部から商品を引き出す、いわ
ゆる先入れ、先出しを行う場合には、各吊下装置の最後
部へ商品を持った手を延ばし、商品の吊下げ部分を吊下
装置に引掛けることが必要となるが、吊下装置が何列も
並んでいると吊下装置の最後部は狭くて視界がよくない
ため、手探りでこの引掛け作業をやらざるを得ないこと
が多い。

【０００３】吊下装置の１種として、２本のレール部材
を若干の間隙をおいて平行に並べ、この間隙に商品例え
ば瓶の首部分の径の小さい部分を挿入して吊り下げる商
品吊下げ用スライダーがある。またドリンク剤として、
柔軟な容器を使用し、その首部分に特殊の構造の吊下げ
部分を設け、柔軟な容器であっても安定した吊下げを可
能にしたものが考案されている。その構造は図２ａに示
すように、柔軟な例えばアルミニウム箔を使用した容器
２１の開閉用のキャップ２２の直下即ち容器２１の首部
分に首部分を取り囲むように上下に若干の間隔をおいて
並べたやや硬い素材からなる２つのリング状部材２３、
２４を設け、両部材２３、２４間に側方に開いたリング
状の溝２５を形成して吊下げ部分２６としたものであ
る。この商品を吊下げ用スライダーに吊り下げる場合に
は、間隔を設けて平行に配置した２本の細長いレール部
材２７、２８を溝２５に挿入することにより、ドリンク
剤は容器そのものは柔軟なものであっても両リング状部
材２３、２４でもって吊下装置のレール部材２７、２８
を挟み込むため安定に吊下げられる。しかしながら、図
２ｂに示すようにレール部材２７、２８が容器の吊下げ
部分２６の溝２５に挿入されず、例えば誤って下側のリ
ング状部材２４の下側に差し込まれたとすると、容器が
柔軟なため吊下げ状態が安定せず、容器が傾いたりする
と、容器の首部分が変形して両レール部材２７、２８間
の間隙から抜け出し落下するという可能性がある。

【０００４】この種のドリンク剤は飲食品のため品質保
証期限があり、展示販売する場合には先に展示した商品
から順次販売される、いわゆる先入れ、先出しの販売方
式が望ましいが、上述の吊下げ用スライダーの最後部か
ら商品をスライダー本体のレール部材に引掛けようとし
た場合、商品が正常な吊下げ状態とならず図３ｂに示す
ような吊下げ状態となっても気付かず、展示中に商品が
落下するという事故が生ずる可能性がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、直接
目視できない条件下でも、商品を正常な吊下げ状態に配
置することのできる商品吊下げ用スライダーを提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明においては、商品の首部分を取り囲むように
設けた上下２つのリング状部材と両リング状部材間に形
成される側方に開いたリング状の溝とを有する吊下げ部
分を備えた商品を吊り下げるためのスライダーにおい
て、間隔をおいて平行に配置した２本のレール部材から
なるスライダー本体の後端に商品を通過させる吊下げ用
ゲートを設け、この吊下げ用ゲートのレール部材からの
高さを、商品の最頂部から上側のリング状部材までの距
離より大きく、商品の最頂部から下側のリング状部材ま
での距離より小さくし、商品の両吊下げ部分間のリング
状の溝にレール部材が挿入されたときのみ商品が吊下げ
用ゲートを通過し得るようにする。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
示す実施例について説明する。

【０００８】図１は本発明の実施例を示し、ａは側面
図、ｂは斜視図、ｃは吊下げ用ゲートの詳細図、ｄ、ｅ
は吊下げ用ゲートの作用の説明図、ｆは商品ストッパー
ゲートの作用の説明図、ｇは商品の吊下げ部分の詳細図
であり、ｇは図２ａと同等のものを示す。

【０００９】１は商品吊下げ用スライダーで、２個のレ
ール部材２、３を間隔ｄをおいて平行に配置したスライ
ダー本体４を有し、このスライダー本体４はそのほぼ中
央部分においてスライダー取付具５により、前端６が後
端７より前下がりになるように支持台８（例えば商品収
納棚の下部）に固定されている。スライダー本体４の後
端７には吊下げ用ゲート９が取り付けられている。この
吊下げ用ゲート９はいわば車両の高さ制限用ゲートのよ
うに形成され、ゲートの高さより低い商品は通過させる
が、高い商品は通過させない機能を持ち、例えばワイヤ
ーにより形成される。この吊下げ用ゲート９は図１ｃに
拡大して示すように、スライダー本体４のレール部材
２、３からの高さｈが、図１ｇに示す商品の最頂部即ち
キャップ２２の頂部から上側のリング状部材２３までの
距離ｈ１より大きく、商品の最頂部から下側のリング状
部材２４までの距離ｈ２より小さく定められている。こ
のように構成することにより、図１ｄに示すように商品
の吊下げ部分２６の溝２５にレール部材２、３が挿入さ
れる正しい挿入状態の場合には、レール部材２、３より
上部にある商品の高さはｈ１でありゲート９の高さｈよ
り低いから、商品はゲート９を通過し、レール部材２、
３上を下方に向け滑り落ち、順次吊下げ状態で展示位置
に配置される。もし間違えて商品の吊下げ部分２６の下
側のリング状部材２４がレール部材２、３の上に載るよ
うに商品がスライダー本体に引掛けられた場合には、レ
ール部材２、３より上部にある商品の高さはｈ２であり
ゲート９の高さｈより高くなり、商品はゲート９により
遮られ、前に進まない。従って操作員は商品の挿入処理
に誤りがあることに気付き、処理をやり直すことにな
る。

【００１０】１０はスライダー本体４の前端に取り付け
られた商品ストッパーゲートで、図１ｆに示すようにそ
のスライダー本体４のレール部材２、３からの高さｐ
は、商品の最頂部から上側のリング状部材までの距離ｈ
１より小さく定められている。その結果スライダー本体
のレール部材２、３上を滑り降りてきた商品は商品スト
ッパーゲート１０で停止せしめられる。商品をレール部
材２、３より取出すことは、ストッパーゲート１０がレ
ール部材２、３の先端に直ぐ近く設けられているから商
品を僅か傾斜させれば可能である。この商品ストッパー
ゲートも例えばワイヤーで形成することができる。

【００１１】図３は商品ストッパーの異なる実施例の、
ａは側面図、ｂは正面図を示す。スライダー本体のレー
ル部材２、３の先端３２、３３を上向きに曲げ、商品ス
トッパー機能を持たせたものである。スライダー本体の
上方から重力の作用で落下してきた商品３１は先端３
２、３３に当ると位置エネルギーにより上昇しようとす
るが、先端３２、３３が上向きになっているためそれを
越えることができず、レール部材２、３上に静止する。
また商品をレール部材２、３の先端３２、３３に沿って
少し持ち上げることにより、商品をスライダー本体から
容易に外すことができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、もし間違った部分をス
ライダー本体のレール部材に挿入しようとしても商品は
レール部材上の吊下げ用ゲートに遮られ、収納位置まで
降下して来ないから、直接目で確認できなくとも挿入位
置が間違いであることに気付き、やり直すことにより商
品の真の吊り下げ部分をスライダー本体に正しく挿入す
ることができ、誤挿入による商品の意図しない落下を未
然に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の、ａは側面図、ｂは斜視図、
cは吊下げ用ゲートの詳細図、ｄ、ｅは吊下げ用ゲート
の作用の説明図、ｆは商品ストッパーゲートの作用の説
明図、ｇは商品の吊下げ部分の詳細図である。

【図２】ａ、ｂは本発明で使用される商品の異なる吊下
げ状態の説明図である。

【図３】本発明の商品ストッパーの異なる実施例の、ａ
は側面図、ｂは正面図である。

【符号の説明】

１ 吊下げ用スライダー ２ レール部材 ３ レール部材 ４ スライダー本体 ５ スライダー取付具 ６ スライダー本体の前端 ７ スライダー本体の後端 ８ 支持台 ９ 吊下げ用ゲート １０ 商品ストッパーゲート ２１ 容器 ２２ キャップ ２３ リング状部材 ２４ リング状部材 ２５ リング状の溝 ２６ 吊下げ部分 ２７ レール部材 ２８ レール部材 ３１ 商品 ３２ レール部材の先端 ３３ レール部材の先端

フロントページの続き (72)発明者 古永 信治 東京都千代田区外神田六丁目15番12号 富 士電機冷機株式会社内 Ｆターム(参考） 3B118 FA02 FA23

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品の首部分を取り囲むように設けた上
   下２つのリング状部材と両リング状部材間に形成される
   側方に開いたリング状の溝とを有する吊下げ部分を備え
   た商品を吊り下げるためのスライダーにおいて、間隔を
   おいて平行に配置した２本のレール部材からなるスライ
   ダー本体の後端に商品を通過させる吊下げ用ゲートを設
   け、この吊下げ用ゲートのレール部材からの高さを、商
   品の最頂部から上側のリング状部材までの距離より大き
   く、商品の最頂部から下側のリング状部材までの距離よ
   り小さくし、商品の吊下げ部分の両リング状部材間のリ
   ング状の溝にレール部材が挿入されたときのみ商品が吊
   下げ用ゲートを通過し得るようにしたことを特徴とする
   商品吊下げ用スライダー。
2. 【請求項２】 スライダー本体の前端に商品ストッパー
   ゲートを設け、この商品ストッパーゲートのレール部材
   からの高さを、商品の最頂部から上側のリング状部材ま
   での距離より小さくしたことを特徴とする請求項１記載
   の商品吊下げ用スライダー。
3. 【請求項３】 吊下げ用ゲートがワイヤーで形成される
   ことを特徴とする請求項１記載の商品吊下げ用スライダ
   ー。
4. 【請求項４】 商品ストッパーゲートがワイヤーで形成
   されることを特徴とする請求項１又は３記載の商品吊下
   げ用スライダー。
5. 【請求項５】 スライダー本体のレール部材の先端を上
   方へ曲げ、商品ストッパーとしたことを特徴とする請求
   項１記載の商品吊下げ用スライダー。