JP2003023260A - 電子機器用筐体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数を増やすことなく、プリント基板の大
きさや端子装置の数等に応じて筐体のサイズを変更する
ことができ、プリント基板の有効スペースを拡大し、電
子部品の高さに応じてプリント基板の上下位置を自由に
変更できるようにする。 【解決手段】電子機器用筐体１は、上面と左右両側面を
開口した複数のミドルケース２と、ミドルケース２の左
右両側面に接合するサイドケース３と、ミドルケース２
の上面開口を施蓋するトップカバー４とで構成し、サイ
ドケース３とミドルケース２の前後両端部に形成した端
子収納部３ｂ，２ｂに端子装置５を収納可能にし、サイ
ドケース３の内面の水平方向に複数段形成した嵌合溝３
ｈにプリント基板６の端部を嵌合可能にし、組み立て時
にプリント基板６を適切な嵌合溝３ｈに嵌合させて左右
のサイドケース３，３で挟持固定する。プリント基板６
の大きさに応じて使用するミドルケース２の数量を変更
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、分電盤内や壁面等
に取り付けられる感震装置や避雷器等の電子機器用筐体
の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、図６及び図７に示すように電子機
器用筐体１１は、下部ケース１２と上部ケース１３とで
構成され、内部の前後両端部に複数の端子装置１５が並
設され、中央にプリント基板１６が配置されている。筐
体１１内に二枚のプリント基板１６，１６を収納する場
合、上側プリント基板１６と下側プリント基板１６との
間に円柱体１７を介在させてねじ１８で固定し、上下二
段にして収納していた。端子装置１５はプリント基板１
６の回路と電気的に接続され、下部ケース１２と上部ケ
ース１３の前後両端部の接合面に形成された挿入孔１９
から導体（図示せず）が接続可能にされ、上部ケース１
３の上面前後両端部に形成された透孔２０から端子ねじ
１５ａを締め付けるためのドライバー（図示せず）等が
挿通可能にされていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリン
ト基板１６の大きさやプリント基板１６に配置する電子
部品２１の高さや端子装置１５の数等によって専用の筐
体１１を製作しなければならず、そのため、専用の設計
をしなければならず、また、多数の金型が必要になり、
部品の種類が増えるので在庫管理が煩雑になり、非常に
コストがかかる等の多くの欠点があった。また、プリン
ト基板１６に配置する電子部品２１の高さによって複数
種類の円柱体１７を用意しなければならなかったり、筐
体１１の高さに合った電子部品２１を選定しなければな
らず、選定の自由度が少ないので労力と時間がかかって
いた。また、円柱体１７とねじ１８のスペースだけプリ
ント基板１６上のスペースが減少するという欠点があっ
た。

【０００４】そこで上記問題点に鑑み、本発明の目的
は、部品点数を増やすことなく、プリント基板の大きさ
や端子装置の数や電子部品の高さ等に応じて筐体のサイ
ズを変更することができ、プリント基板の有効スペース
を拡大し、電子部品の高さに応じてプリント基板の上下
位置を自由に変更することができる電子機器用筐体を提
供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の発明によれば、分電盤内や壁面等
に取り付けられる電子機器用筐体であって、上面と左右
両側面を開口して前後両端部の左右両側に端子装置を保
持する端子収納部を夫々形成した少なくとも一以上のミ
ドルケースと、ミドルケースの左右両側面に接合してミ
ドルケースの端子収納部と対を成して端子装置を保持す
る端子収納部を形成したサイドケースと、ミドルケース
の上面を施蓋するトップカバーとで構成したことを特徴
とする。

【０００６】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の電子機器用筐体において、サイドケースの内面
の水平方向に複数段の嵌合溝を形成し、少なくとも一以
上のプリント基板を左右のサイドケースの嵌合溝に嵌合
させて挟持固定したことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】請求項１に記載の発明によれば、
分電盤内や壁面等に取り付けられる電子機器用筐体であ
って、上面と左右両側面を開口して前後両端部の左右両
側に端子装置を保持する端子収納部を夫々形成した少な
くとも一以上のミドルケースと、ミドルケースの左右両
側面に接合してミドルケースの端子収納部と対を成して
端子装置を保持する端子収納部を形成したサイドケース
と、ミドルケースの上面を施蓋するトップカバーとで構
成したことにより、部品点数を増やすことなく、ミドル
ケースを増減させることでプリント基板の大きさや端子
装置の数等に応じて筐体のサイズを変更することができ
る。

【０００８】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の電子機器用筐体において、サイドケースの内面
の水平方向に複数段の嵌合溝を形成し、少なくとも一以
上のプリント基板を左右のサイドケースの嵌合溝に嵌合
させて挟持固定したことにより、部品点数を少なくし、
プリント基板の有効スペースを拡大することができ、電
子部品の高さに応じてプリント基板の上下位置を自由に
変更することができる。

【０００９】

【実施例】本発明に係る電子機器用筐体の一実施例を図
１〜図５の添付図面に基づいて説明する。

【００１０】電子機器用筐体１は、上面と左右両側面を
開口した複数のミドルケース２と、ミドルケース２の左
右両側面に接合するサイドケース３と、ミドルケース２
の上面開口を施蓋するトップカバー４とで構成されてい
る。

【００１１】ミドルケース２は、前後両端部の中間に仕
切壁２ａが形成され、仕切壁２ａの両側に端子装置５の
左右片面を保持する端子収納部２ｂが夫々形成され、端
子収納部２ｂの上部に端子装置５の端子ねじ５ａを締め
たり緩めたりするためのドライバー（図示せず）等が挿
通可能に半円柱状の透孔２ｃが形成され、端子収納部２
ｂから前後側面に向けて端子装置５に接続される導体
（図示せず）が挿通するための矩形状の挿入孔２ｄが形
成され、プリント基板６を収納するための空間が中央に
形成されている。また、複数箇所にミドルケース２とサ
イドケース３を固定するための固定ねじ７が貫通する貫
通孔２ｅが穿設され、サイドケース３又はミドルケース
２との接合面の適宜箇所に位置決めのための凸部２ｆと
凹部２ｇが形成されている。

【００１２】サイドケース３は、左右の一側面が開口
し、内面の前後両端部にミドルケース２の端子収納部２
ｂと対を成して端子装置５の左右片面を保持する端子収
納部３ｂが形成され、端子収納部３ｂの上部に端子装置
５の端子ねじ５ａを締めたり緩めたりするためのドライ
バー等が挿通可能に半円柱状の透孔３ｃが形成され、端
子収納部３ｂから前後側面に向けて端子装置５に接続さ
れる導体が挿通するための矩形状の挿入孔３ｄが形成さ
れ、プリント基板６を保持するための嵌合溝３ｈが端子
収納部３ｂ近傍の水平方向に複数段形成されている。ま
た、ミドルケース２の貫通孔２ｅと対向する位置に貫通
孔３ｅが穿設され、ミドルケース２の凸部２ｆ及び凹部
２ｇと対向する位置に凹部３ｇと凸部３ｆが形成されて
いる。サイドケース３の外面は固定ねじ７の頭部７ａ又
は固定ねじ７が螺合するナット８が突出しないように貫
通孔３ｅの周縁に窪み部３ｉが形成され、窪み部３ｉは
六角形状でナット８が嵌合できるようになっている。
尚、左右のサイドケース３，３は同一形状に形成されて
いる。

【００１３】トップカバー４は矩形状板に形成され、プ
リント基板６に取り付けられるスイッチや表示装置等の
電子部品９が外部に突出するための孔４ａが必要に応じ
て形成されている。また、プリント基板６は前部側と後
部側に複数の電源用端子装置５と出力用端子装置５が電
気的に接続されている。

【００１４】電子機器用筐体１は、一方のサイドケース
３の嵌合溝３ｈにプリント基板６の端部を嵌合し、サイ
ドケース３の端子収納部３ｂとミドルケース２の端子収
納部２ｂ又はミドルケース２，２同士の端子収納部２
ｂ，２ｂに端子装置５を収納し、サイドケース３の凸部
３ｆ及び凹部３ｇをミドルケース２の凹部２ｇ及び凸部
２ｆに合わせ、ミドルケース２の凸部２ｆ及び凹部２ｇ
を別のミドルケースの凹部２ｇ及び凸部２ｆに合わせ、
最後に他方のサイドケース３の嵌合溝３ｈにプリント基
板６の端部を嵌合させて、ミドルケース２の凸部２ｆ及
び凹部２ｇをサイドケース３の凹部３ｇ及び凸部３ｆに
合わせる。そして、サイドケース３の貫通孔３ｅとミド
ルケース２の貫通孔２ｅに固定ねじ７を貫通させてナッ
ト８で螺着し、サイドケース３とミドルケース２の上面
にトップカバー４を接着して組み立てられる。

【００１５】組み立ての際にプリント基板６は、実装さ
れた電子部品９の高さに応じてサイドケース３の嵌合溝
３ｈとの嵌合位置を上下させる。また、プリント基板６
の大きさや端子装置５の数に応じてミドルケース２の数
を変更する。尚、本実施例では電子機器用筐体に二枚の
プリント基板を組み込んだが、一枚でも良いし、複数枚
でも良い。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように請求項１に記載の発
明によれば、分電盤内や壁面等に取り付けられる電子機
器用筐体であって、上面と左右両側面を開口して前後両
端部の左右両側に端子装置を保持する端子収納部を夫々
形成した少なくとも一以上のミドルケースと、ミドルケ
ースの左右両側面に接合してミドルケースの端子収納部
と対を成して端子装置を保持する端子収納部を形成した
サイドケースと、ミドルケースの上面を施蓋するトップ
カバーとで構成したことにより、金型はミドルケースと
サイドケースの二種類だけで部品点数を増やすことがな
く、製造と管理にかかるコストを低減することができ、
ミドルケースを増減させることでプリント基板の大きさ
や端子装置の数等に応じて筐体のサイズを変更すること
ができるという優れた効果がある。

【００１７】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
に記載の電子機器用筐体において、サイドケースの内面
の水平方向に複数段の嵌合溝を形成し、少なくとも一以
上のプリント基板を左右のサイドケースの嵌合溝に嵌合
させて挟持固定したことにより、円柱体やねじを必要と
しないので部品点数を少なくできるとともにプリント基
板の有効スペースを拡大することができ、電子部品の高
さに応じてプリント基板の上下位置を自由に変更するこ
とができるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る電子機器用筐体を示す分解斜視図
である。

【図２】本発明に係る電子機器用筐体のミドルケースを
示す斜視図である。

【図３】本発明に係る電子機器用筐体のサイドケースを
示す斜視図である。

【図４】本発明に係る電子機器用筐体に組み込まれるプ
リント基板と端子装置を示す斜視図である。

【図５】本発明に係る電子機器用筐体の外観斜視図を示
し、（ａ）はトップカバーの取り付け前であり、（ｂ）
はトップカバーの取り付け後である。

【図６】従来の電子機器用筐体の分解斜視図である。

【図７】従来の電子機器用筐体の外観斜視図である。

【符号の説明】

１ 電子機器用筐体 ２ ミドルケース ２ｂ 端子収納部 ２ｃ 透孔 ２ｄ 挿入孔 ２ｅ 貫通孔 ２ｆ 凸部 ２ｇ 凹部 ３ サイドケース ３ｂ 端子収納部 ３ｃ 透孔 ３ｄ 挿入孔 ３ｅ 貫通孔 ３ｆ 凸部 ３ｇ 凹部 ３ｈ 嵌合溝 ４ トップカバー ５ 端子装置 ６ プリント基板 ７ 固定ねじ ８ ナット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 分電盤内や壁面等に取り付けられる電子
   機器用筐体であって、上面と左右両側面を開口して前後
   両端部の左右両側に端子装置を保持する端子収納部を夫
   々形成した少なくとも一以上のミドルケースと、該ミド
   ルケースの左右両側面に接合して前記ミドルケースの端
   子収納部と対を成して前記端子装置を保持する端子収納
   部を形成したサイドケースと、前記ミドルケースの上面
   を施蓋するトップカバーとで構成したことを特徴とする
   電子機器用筐体。
2. 【請求項２】 前記サイドケースの内面の水平方向に複
   数段の嵌合溝を形成し、少なくとも一以上のプリント基
   板を左右のサイドケースの嵌合溝に嵌合させて挟持固定
   したことを特徴とする請求項１に記載の電子機器用筐
   体。