JP2003021608A - 単結晶加工面を所定の方位角に設定調整する方法ならびにこの方法を実施するのに用いられる加工治具 - Google Patents

単結晶加工面を所定の方位角に設定調整する方法ならびにこの方法を実施するのに用いられる加工治具

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JP2003021608A
JP2003021608A JP2001208415A JP2001208415A JP2003021608A JP 2003021608 A JP2003021608 A JP 2003021608A JP 2001208415 A JP2001208415 A JP 2001208415A JP 2001208415 A JP2001208415 A JP 2001208415A JP 2003021608 A JP2003021608 A JP 2003021608A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 単結晶の方位角を目標とする方位角に調整す
る方法において、簡単な方法によりしかも高精度の加工
が実現しうる方法と、そのための治具を提供すること。 【解決手段】 底面と平行な単結晶取り付け面を有しか
つ単結晶取り付け面と平行な面内に光学鏡面を有する結
晶ホルダ9に単結晶Cを取り付けて単結晶の方位を測定
し、光学鏡面に対する結晶の方位から、目標とする方位
からの角度ズレθを予め特定しておき、オプチカルパラ
レルとオートコリメータによって、該ズレに基づいて結
晶ホルダの取り付け角度を調整し、ズレ分を加工除去す
ることによって単結晶を所望の方位に調整、修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デバイスなどの分
野に使用される単結晶等デバイス材料の加工技術、特
に、材料の加工面の面方位精度が高精度の面方位を有す
るよう研磨加工するための加工技術、あるいは、材料の
加工面の面方位を、高精度に修正研磨加工するための加
工技術に関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶は、結晶面の方位によって物理的
化学的性質が異なる。従って、単結晶を利用してデバイ
ス等を設計する場合、利用する面を、結晶方位に基づい
て、どの結晶方位に設定して使用するのかを決定してお
かなければならない。利用する結晶面の方位が設計すべ
き方位と違っていたり、あるいはずれていた場合、これ
を修正する必要があり、このため、単結晶の加工面を研
磨したり、あるいは時には切削、切断等によって所定の
方位に加工、修正、調整する必要があり、実施されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来行われているこれら加工操作は、その面方位測定手段
が、ゴニオステージとX線回折装置よりなる機器に基づ
くものであり、その取り扱いには相当の習熟を要するも
のであった。従って、切断加工面の結晶方位をして目標
とする所定の方位に設定することは、簡単なことではな
く、またその精度にも限界があった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、結晶の方位角を、ゴニオステージによらず
に、取り扱いの簡単な、結晶ホルダとこの結晶ホルダを
取り付けた加工治具及びオートコリメータとによって結
晶面方位を高精度に設定する方法、ならびそのための治
具を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、特定の構造してなる結晶ホルダを使用
し、そこに結晶(ワーク)を取り付けることにより、結
晶(ワーク)の加工面の方位角を正確に測定し、目標値
としている面方位角との差、すなわち角度ズレθを正確
かつ容易に検出し、その後、オートコリメータを用いて
結晶の加工面を角度ズレθだけ傾けて固定し、研磨等の
加工をし、角度ズレθ分のワークを除去することを特徴
としているものであり、これによってワークの結晶方位
を確認しながら高精度に方位を設定しうる方法を提供
し、またそのための加工治具を提供するものである。
【0006】すなわち本発明の第1の解決手段は、
〔1〕単結晶加工面を任意の方位角に設定調整する方法
において、加工すべき単結晶を、底面と平行な単結晶取
り付け面を有し且つ単結晶取り付け面と平行な面内に補
正角度割り出しのための基準となる光学鏡面を有する結
晶ホルダに固定支持して結晶の方位角を測定し、光学鏡
面に対する傾斜角を算出、特定し、これにより目標とす
る方位角とのズレを特定し、その後このズレに基づいて
単結晶を加工除去することを特徴とするするものであ
る。
【0007】また、本発明の第2の解決手段は、〔2〕
単結晶加工面を任意の方位角に設定調整する方法におい
て、加工すべき単結晶を、底面と平行な単結晶取り付け
面を有し且つ単結晶取り付け面と平行な面内に補正角度
割り出しのための基準となる光学鏡面を有する結晶ホル
ダに固定支持して結晶の方位角を測定し、光学鏡面に対
する傾斜角を算出、特定し、これにより目標とする方位
角とのズレを特定し、その後結晶ホルダを、任意の角度
に調整自在としたチルチングユニットに取り付け、次い
で予め特定しておいた目標とする方位角とのズレだけ傾
斜させ、傾斜ズレ分を加工除去することを特徴とするも
のである。
【0008】さらにまた、本発明の第3の解決手段は、
〔3〕チルチングユニットのガイドリングにオプチカル
パラレルを載せ、オートコリメータから光を投射し、そ
の反射光を検出することによって、オートコリメータの
光軸に対してオプチカルパラレルが直交するよう調整、
設定すること、及び次いで結晶ホルダをオートコリメー
タで測定しながら予め特定しておいた目標とする方位角
とのズレだけ傾斜させることによって加工すべき結晶並
びに結晶ホルダを目標とする任意の角度に調整すること
を特徴とするものである。
【0009】また、第4番目の解決手段は、〔4〕適用
される加工手段が研磨手段であることを特徴とするもの
である。
【0010】第5番目の解決手段は、〔5〕単結晶加工
面を任意の方位角に設定調整する方法に用いられる結晶
ホルダであって、底面と平行な単結晶取り付け面を有し
かつ単結晶取り付け面と平行な面内に補正角度割り出し
のための基準となる光学鏡面を有することを特徴とする
ものである。
【0011】第6番目の解決手段は、〔6〕単結晶加工
面を所定の方位角に設定調整する方法に用いる加工治具
が、単結晶取り付け面を有しかつ単結晶取り付け面と平
行な面内に補正角度割り出しのための基準となる光学鏡
面を有する結晶ホルダと、結晶ホルダが任意の角度に調
整自在に設定されるチルチングユニットとを備えてなる
ことを特徴とするものである。
【0012】第7番目の解決手段は、〔7〕加工治具
が、加工治具における結晶ホルダの取り付けと傾斜角度
の調整手段がオプチカルパラレルとオートコリメータに
よるものであること、そして、第8番目の解決手段は、
〔8〕加工治具の適用される加工手段が、研磨工程にお
いて使用されるものであること、を特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1(a)、(b)において、Cは研磨
する単結晶であり、9は結晶ホルダである。結晶ホルダ
は、底面と平行な単結晶取り付け面を有し、この取り付
け面と平行な面内に光学鏡面を有している。 図1
(b)は、(a)の単結晶とそのホルダの平面図であ
る。両図は、単結晶がホルダに取り付けられている態様
を示しているものである。試料を、この状態で、それ自
体周知の測定手段であるX線回折装置(図示外)に取り
付け、結晶の方位を測定する。なお、本図においては、
単結晶取り付け面に対して光学鏡面を同一平面に設定し
ている態様にて示されている例であるが、これらの関係
は、光学鏡面が取り付け面に対して平行である限り、例
えば段差構造に設定しても差し支えはなく、必ずしも同
一平面である必要はない。すなわち、本図以外の態様を
含んでいることは言うまでもない。
【0014】測定結果は、図2に表しているものであ
る。すなわち、結晶は、光学鏡面に対して、θの方位角
を有していることを示しているものであり、すなわち、
光学鏡面を目標とする結晶方位とすると、この場合は、
目標とする基準からはθのズレがあることが分かる。す
なわち、光学鏡面を目標とする結晶方位とするとθのズ
レを有していると特定できる。
【0015】この特定によって、ホルダを結晶方位のズ
レが解消されるよう、元の位置からθだけ傾けて、θ分
を研磨除去してやれば、ホルダに取り付けられている単
結晶は、研磨後、その加工面の結晶方位は目標基準とす
る光学鏡面に一致し、ズレのない、目標とする結晶面を
有する加工面を有してなるものが得られることとなる。
以下、図3〜6は、図2に示した方法で予め算出、特
定したズレθに基づいて、結晶ホルダ並び結晶をオート
コリメータを用いることによって正確にズレの分だけ傾
ける手段、態様を、順を追って示しているものである。
【0016】まず、結晶ホルダを保持し、かつ結晶ホル
ダを目標とする方位角に正確に調整すべく所定の角度に
正確に傾けるチルチングユニットTに基づいて操作を説
明する。図3ないし7の各図は、チルチングユニットの
構成とその使用態様を説明するものである。そのうち、
図3は、チルチングユニットを、構成する部材に基づい
て説明するため、少し拡大した正面図であり、図7
(a)、(b)は、機構上の構成をその構成する部材に
基づいて説明するためのものであって、(a)は、図3
に示すチルチングユニットを、180°向きを変えて
(すなわち、上下を反対にして)示したものであり、
(b)は、そのA−A’断面図である。以下、チルチン
グユニットに基づく説明は、基本的には図3、図7
(a)、(b)に基づいて行うが、その余の図も参照し
て説明する。
【0017】チルチングユニットTは、支柱16、ベー
ス金具2、支柱固定金具4がネジによって一体化された
枠体Fを有し、枠体には、ベース金具2のフランジ部
2’を介して、中央に穴が形成された弾性板12、ハウ
ジングシリンダー1、および中央に穴が穿かれたX−Y
微動ケース5が一体に固定されて取り付けられている。
弾性板12とX−Y微動ケース5の各穴は、その中心を
結ぶ線が、枠体の支柱16と、そして該枠体に固定され
てなるハウジングシリンダー1とほぼ平行な関係に設定
されている。
【0018】リニアシャフト26は、ベアリング押さえ
7、10を有するベアリングハウジング内に、リニアボ
ールベアリング25によって軸方向可動自在に取り付け
られている。このリニアボールベアリング25は、リア
シャフト6、結晶ホルダ取り付け金具8、及び結晶ホル
ダ9の自重を研磨圧とするため、低摩擦でリニアシャフ
トを軸方向に可動させる機構である。
【0019】さらにシャフト26は、その一端側が、カ
ラー14、コイルスプリング15、結晶ホルダZ方向移
動ツマミ13を介して、X−Y微動ケース5に微少の遊
びをもって取り付けられている。またその他端側は、ベ
アリング押さえ10、弾性板12に穿かれた穴に挿入さ
れ、これによってX−Y平面の移動が生じないよう、し
っかりと固定され、さらに、シャフトに回転が生じたり
しないよう、ピン27によってもロックされ、ここでも
シャフトの回動を防止する手段が講じられている。弾性
板12は、フランジ部2’による挟持とならんで、ベア
リング押さえ10と弾性板押さえ11によっても挟持さ
れて枠体Fに固定されている。そしてリニアシャフト端
部(弾性板側)には、図1ないし2で示した結晶ホルダ
9が結晶ホルダ取り付け金具を介して取り付けられてい
る。
【0020】X−Y微動ケース5には、ベアリング押さ
え7に当接してこれを任意の方向に移動させることがで
きる結晶角度調整ネジ18が取り付けられている。この
ネジは、X方向、Y方向の二つが設けられ、各ネジをそ
れぞれ独立に調整することによって、各ネジのコンタク
トバー21に当接してなるベアリング押さえ7は、コン
タクトバーのなすX−Y平面内において、任意の位置に
移動することが出来、この移動によって、ベアリング押
さえ7に固定されてなるベアリングハウジング6及びベ
アリングハウジングによって軸支されているリニアシャ
フト26も、ネジの調整分だけ一体に移動することにな
る。
【0021】すなわち、リニアシャフト26は、その一
端側は、金属製の薄板で出来ている弾性板12によって
X、Y方向の動きが規制、固定され、その反対側は、
X、Y方向に任意に移動自在に取り付けられている。こ
れによって、リニアシャフトは、該弾性板12の平面
と、リニアシャフト26の中心線との交点を中心とし
て、傾動し、リニアシャフトの一端に取り付けられてい
る結晶ホルダ並びにこれに取り付けられている単結晶も
傾くことになる。図5、図6は、本発明の機器の作用を
示し、またその機器類の操作要領をしめしているもので
ある。なお、第6図において、傾動中心点として示して
いる点は、弾性板平面とリニアシャフト軸との交点を指
し、リニアシャフト、及びこれに取り付けられている結
晶ホルダ並びに単結晶は、この点を中心として傾動す
る。
【0022】なお、図7(b)において、23は、2本
のコンタクトバー21を軸方向に押しつけ、修正角度θ
量のあそびをなくすためのプランジャーであり、スプリ
ングケース22内のコイルスプリングによって付勢さ
れ、これによって微少な修正角度θ量に狂いがこないよ
うにしている。
【0023】結晶ホルダが取り付けられる側の枠体Fの
端部には、金属製で出来ている平行な面を有するガイド
リング3が取り付けられている。その反対側の端部に
は、支柱脚17が取り付けられている。
【0024】図1(a)、図2において、単結晶試料A
は、X線回折装置によって、結晶ホルダ9の光学鏡面に
対して、目標とする方位がθのズレがあると特定された
ものであることは、前記したとおりであるが、図3は、
この結晶ホルダをチルチングユニットTに取り付けた状
態を示しているものである。すなわち、支柱脚を下側
に、ガイドリング3を上側にした状態で、結晶ホルダ取
り付け金具8に結晶ホルダ9を取り付ける。
【0025】この取り付けが完了後、ガイドリング3に
オプチカルパラレルを載置し、その状態でオプチカルパ
ラレルにオートコリメータOより光を投射する。オプチ
カルパラレルからの反射光を検知することによって、オ
プチカルパラレルが、オートコリメータの光軸に直角に
セットされたか否かを確認し、両者が直角になるようオ
ートコリメータを調整する。図4は、この操作が完了し
たことを示すものである。図4において矢印は、オプチ
カルパラレルへの入射光と反射光とが、一致したこと、
すなわち、オートコリメータとオプチカルパラレルとが
直交した関係に設定されたことを表しているものであ
る。
【0026】次に、オートコリメータおよびチルチング
ユニットを前述操作完了状態としたままオプチカルパラ
レルのみを取り外し、取り付けられている結晶ホルダの
取り付け角度を検出する。測定方法は、前述同様、オー
トコリメータから結晶ホルダの光学鏡面に光を投射し、
光学鏡面からの反射光を検出することによってその取り
付け角度を検出する。検出角度が、先に特定しておい
た、目標とする結晶方位に対する修正角度量θに一致し
ている場合は、そこに取り付けられている単結晶は、そ
の状態で加工除去することによって目標とする方位とす
ることが出来るということを意味するものである。
【0027】前記検出の結果が、修正角度量θに一致し
ていない場合は、ホルダの取り付け角度をチルチングユ
ニットのリニアシャフトを傾動調整することによって修
正する。すなわち、結晶角度調整ネジ18を調整するこ
とによって、シャフトの傾斜角度を調整し、その角度の
修正が正確になされているか否かをオートコリメータに
よって確認しながら修正する。図5は、この操作を示し
ているものである。
【0028】以上、チルチングユニットに結晶ホルダが
修正角度量θの角度に設定する調整操作が終了後は、そ
の状態のまま、チルチングユニットを反転させ、研磨盤
の上に載置する。すなわち、ガイドリングが研磨盤の上
に直接当接し、結晶ホルダに取り付けられた結晶は、研
磨盤に対して間隔を置いた状態で対向している。図6
は、この態様を示しているものである。
【0029】この状態で、結晶ホルダZ軸方向移動用ツ
マミ13を調整し、これにより、リニアシャフト26と
その先端に取り付けられている結晶ホルダ及び単結晶
を、加工盤(研磨盤)に近づける。研磨盤に軽く接触す
る直前まで適宜近づけたところで研磨加工を開始する。
このときのリニアシャフトは、チルチングユニットが反
転しても、ただ単に180°向きを変えただけであるか
ら、水平面に対する角度、ないしは鉛直面に対する傾き
角度は、図5において調整したもとの状態と変わること
はないし、また、リニアシャフトに取り付けられている
結晶ホルダも結晶も、図5で調整したもとの状態と同様
であることは、いうまでもない。図6は、この操作とそ
の意義を表しているものである。
【0030】すなわち、図5に示した角度調整後は、チ
ルチングユニットを反転させて研磨盤の上に載置し、結
晶ホルダを研磨盤に対向した状態で、近接しただけで、
結晶を研磨加工すると、その研磨面は、自ずと目標とす
る方位を持った加工面とすることが出来るものである。
【0031】
【実施例】 本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。光学用酸化物単結晶を試料とし、X線回折装置によ
り方位測定を行い、目標とする方位で切断を行ったが、
なお目標値に対し角度で5分の誤差(5/60°=1/
12°の誤差)を有していた。さらに目標とする方位に
近づけるため、本発明の治具を用いて方位を修正し研磨
を行った。その工程は次の通りである。
【0032】1.結晶貼り付け面を光学鏡面に仕上げた
平行平面の結晶ホルダに結晶を接着する。(図1) 2.X線回折装置に結晶ホルダを取り付け、結晶方位測
定を行い結晶ホルダ面と結晶加工目標値とのズレθを求
める。(図2) 3.ホルダを研磨治具のチルチングユニットに取り付け
る。(図3)
【0033】4.図4に示す研磨治具のガイドリング
に、オプチカルパラレルを乗せ、オートコリメータにて
オプチカルパラレルからの反射光を捉え、オートコリメ
ータの光軸をオプチカルパラレルに直角に調整する。 5.オプチカルパラレルを外し、オートコリメータにて
結晶ホルダ鏡面からの反射光を捉え、研磨治具の結晶角
度調整用ネジを調整し、目標値からのズレθ量をオート
コリメータで読み取り傾ける。(図5)
【0034】6.研磨治具のガイドリングを下方にし、
研磨機の研磨盤上に乗せ研磨した。その結果、ほとんど
正確にズレθ量のみを除去することができた。(図6)
研磨後再びX線回折装置にて測定したところ、角度で3
0秒以内の誤差(30/60×60°=1/120°以
内の誤差)に収まっていた。 すなわち、この単結晶
は、当初、5分のズレを有するものであったものが、本
発明の加工研磨によって、その精度は、30秒以内へと
一挙に10倍ほど格段に精度が向上した。
【0035】上記研磨工程において用いたガイドリング
3は、ステンレス製であるが、研磨工程では、このリン
グも研磨盤に当接させて研磨を行うので、リング自体も
摩耗し、すり減っていく。したがって、これが摩耗すり
減ってしまった場合には、交換する必要がある。また、
本実施例において用いた弾性板は、その材質がリン青銅
合金からなり、厚みは0.3mmに設計されたものを用
いた。ただし、この材質、厚みに限定されるものではな
い。
【0036】なお、この実施例においては、精度は上記
の通りであったが、研磨工程の途中においても、オート
コリメータによる測定をさらに密に行うとか、研磨盤の
回転等の回転等機械的なところをさらに精度よく設計す
ることにより、一層の向上を計り得ることが出来ること
は言うまでもない。
【0037】また、実施例においては、専ら結晶の方位
面の調整手段として研磨手段にのみによって行うことを
示したが、研磨以外の加工手段、例えば、切削加工等他
の物理的加工手段に基づいて行っても実施可能であるこ
とは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】本発明により、単結晶加工面の結晶方位
を従来法に比し、簡単な操作により、かつ短時間で高精
度に加工、設定しうることが可能となった。これにより
単結晶のデバイスのなどの加工作業が、大幅に楽にな
り、コスト低減等の効果のみならず、デバイスなどの応
用研究に対しても、単結晶の方位について再現性の向上
が図られ、単結晶の物性研究、応用研究に寄与するとこ
ろ大である。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の結晶ホルダの実施態様図で
あり、結晶ホルダは、底面に対して平行な単結晶取り付
け面を有し、単結晶取り付け面に平行な面内に光学鏡面
を有していることを示している。(b)は、(a)の平
面図
【図2】は、結晶の方位が目標からθのズレがあること
を示している本発明の実施態様図
【図3】は、本発明のチルチングユニットと結晶の取り
付け関係を示すチルチングユニットの態様図
【図4】は、オートコリメータとオプチカルパラレルに
よって、チルチングユニットの設置を基準面に設定する
ための本発明の実施態様図
【図5】は、オートコリメータによって確認しながら、
チルチングユニットに取り付けられた単結晶ホルダとホ
ルダに取り付けられた結晶とを所定の補正角度に傾斜設
定する本発明の態様を示す実施態様図
【図6】は、本発明のθの角度傾斜して取り付けられた
単結晶と単結晶が取り付けられてなる結晶ホルダとが取
り付けられたチルチングユニットにより、結晶を研磨す
る態様を示した本発明実施態様図
【図7】(a)は、図3のユニットを180°反転して
向きを変えた態様図(b)は、(a)のA−A’線断面
態様図
【符号の説明】
C 単結晶 T チルチングユニット F チルチングユニットの枠体 O オプチカルパラレル A オートコリメータ 1 ハウジングシリンダー 2 ベース金具 2’フランジ部 3 ガイドリング 4 支柱固定金具 5 X−Y微動ケース 6 ベアリングハウジング 7 ベアリング押さえ 8 結晶ホルダ取り付け金具 9 結晶ホルダ 10 ベアリング押さえ 11 弾性板押さえ 12 弾性板 13 結晶ホルダZ軸方向移動用ツマミ 14 カラー 15 コイルスプリング 16 支柱 17 支柱脚 18 結晶角度調整ネジ 19 ロックナット 20 調整ネジナット 21 コンタクトバー 22 スプリングケース 23 プランジャー 24 コイルスプリング 25 リニアボールベアリング 26 リニアシャフト 27 ピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶加工面を任意の方位角に設定調整す
    る方法において、加工すべき単結晶を、底面と平行な単
    結晶取り付け面を有しかつ単結晶取り付け面と平行な面
    内に補正角度割り出しのための基準となる光学鏡面を有
    する結晶ホルダに固定支持して結晶の方位角を測定し、
    光学鏡面に対する傾斜角を算出、特定し、これにより目
    標とする方位角とのズレを特定し、その後このズレに基
    づいて単結晶を加工することを特徴とする単結晶を任意
    の方位角に設定調整する方法。
  2. 【請求項2】単結晶加工面を任意の方位角に設定調整す
    る方法において、加工すべき単結晶を、底面と平行な単
    結晶取り付け面を有しかつ単結晶取り付け面と平行な面
    内に補正角度割り出しのための基準となる光学鏡面を有
    する結晶ホルダに固定支持して結晶の方位角を測定し、
    光学鏡面に対する傾斜角を算出、特定し、これにより目
    標とする方位角とのズレを特定し、その後結晶ホルダ
    を、任意の角度に調整自在とするチルチングユニットに
    取り付け、次いで予め特定しておいた目標とする方位角
    とのズレだけ傾斜させ、傾斜ズレ分を除去加工すること
    を特徴とする単結晶を任意の方位角に設定調整する方
    法。
  3. 【請求項3】チルチングユニットのガイドリングにオプ
    チカルパラレルを乗せ、オプチカルパラレルにオートコ
    リメータから光を投射し、その反射光を検出することに
    よって、オートコリメータの光軸に対してオプチカルパ
    ラレルが直交するよう調整、設定すること、及び次いで
    結晶ホルダをオートコリメータで測定しながら予め特定
    しておいた目標とする方位角とのズレだけ傾斜させる請
    求項2記載の単結晶を任意の方位角に設定調整する方
    法。
  4. 【請求項4】適用される加工手段が研磨手段である請求
    項1ないし請求項3記載の何れか一つの方法。
  5. 【請求項5】単結晶加工面を任意の方位角に設定調整す
    る方法に用いられる結晶ホルダであって、底面と平行な
    単結晶取り付け面を有しかつ単結晶取り付け面と平行な
    面内に補正角度割り出しのための基準となる光学鏡面を
    有する結晶ホルダ。
  6. 【請求項6】単結晶加工面を任意の方位角に設定調整す
    る方法に用いる加工治具であって、底面と平行な単結晶
    取り付け面を有しかつ単結晶取り付け面と平行な面内に
    補正角度割り出しのための基準となる光学鏡面を有する
    結晶ホルダと、結晶ホルダが任意の角度に調整自在に設
    定されるチルチングユニットとを備えてなることを特徴
    とする単結晶加工面を任意の方位角に設定調整する方法
    に用いる加工治具。
  7. 【請求項7】結晶ホルダの取り付け位置と傾斜角度がオ
    プチカルパラレルとオートコリメータによって調整され
    る請求項4記載の加工治具。
  8. 【請求項8】適用される加工手段が研磨手段であること
    を特徴とする請求項6ないし請求項7記載の何れか一つ
    の加工治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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