JP2723549B2 - ねじリード測定装置 - Google Patents

ねじリード測定装置

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JP2723549B2 JP22007988A JP22007988A JP2723549B2 JP 2723549 B2 JP2723549 B2 JP 2723549B2 JP 22007988 A JP22007988 A JP 22007988A JP 22007988 A JP22007988 A JP 22007988A JP 2723549 B2 JP2723549 B2 JP 2723549B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ねじリード測定装置に関する。詳しくは、
被測定ねじのリード誤差を自動的且つ連続的に測定する
測定装置において、被測定ねじに接触される測定子及び
その測定子の支持構造の改良に関する。
〔従来の技術〕
近年、工作機械、半導体関連機器、情報機器等の高精
度化に伴い、ねじ送り精度の高いねじ、つまり単一リー
ド誤差や累積リード誤差の少ないねじが欠かせなくなっ
ている。同時に、高精度ねじの加工技術を支え、且つ品
質を保証するためには、これらリード誤差の測定技術の
向上も要望されている。
従来、このような単一リード誤差及び累積リード誤差
の測定は、被測定ねじの両端をセンタにより支持する一
方、被測定ねじの軸線と平行に移動台を摺動自在に設
け、この移動台に被測定ねじのフランク(側面ねじ溝)
に接触する球状の測定子を取り付け、被測定ねじを回転
させることにより被測定ねじの回転に追従して測定子及
び移動台を被測定ねじの軸線方向へ移動させ、この移動
台の移動量と被測定ねじの回転角とから被測定ねじのリ
ード誤差を測定するものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような装置では、回転軸線に対して被測定ねじの
中心軸線がずれていると、被測定ねじが偏心回転するの
で、正確な測定は期待できない。
すなわち、第8図(A)のように被測定ねじ1の軸心
が回転軸心に対して偏心量δで偏心していると、被測定
ねじ1が90度回転した第8図(B)の状態では、測定子
2が被測定ねじ1の軸心に対して下方に位置するので、
被測定ねじ1のリード角をαとすると、 x=δ・tanα の誤差を生じる。同様に、被測定ねじ1が第8図(A)
に対し180度回転した第8図(C)の状態から被測定ね
じ1がさらに90度回転した第8図(D)の状態でも、誤
差xを生じる。しかも、被測定ねじ1が偏心回転するこ
とは、測定子2による押圧力つまり測定力が変動するこ
とになる。従って、正確な測定を行うためには、回転軸
線と被測定ねじ1の中心軸線とを一致させることが重要
である。
さらに、回転軸線に対して被測定ねじの中心軸線が一
致していたとしても、その被測定ねじの中心軸線と測定
子の移動方向、つまり移動台の移動方向との平行度が保
たれていないと、測定子が被測定ねじの軸方向へ移動す
るのに伴って測定誤差を生じる。
そこで、被測定ねじの中心軸線が測定子の移動方向に
一致するうように調整すると、回転軸線に対して被測定
ねじの中心軸線がずれてしまうので、結局前述した問題
が生じる。
その問題を解決するため、本出願人は、特願昭61−22
9177号(特開昭63−83602号)を提案している。この提
案は、測定子をスピンドルの回転軸線と平行な面内で且
つその回転軸線と交差する方向へ延びる柱状体とすると
ともに、スピンドルの回転軸線及び測定子の軸線に対し
て直交する方向へ測定子の往復移動を許容し、且つ測定
子の姿勢を保持する一組の平行ばね等からなる測定子保
持手段を設けることにより、被測定ねじの中心軸線と測
定子の移動方向との平行度が保たれていない場合でも、
被測定ねじのリード誤差を高精度に測定できるようにし
たものである。
この提案された装置によれば、被測定ねじの偏心に対
する問題はほとんど解消されるものの、測定子は一組の
平行ばね等により一方向に付勢されて被測定ねじにその
一箇所で当接されるため、被測定ねじの偏心に対する追
従性が必ずしも十分ではなく、且つ、測定子が円柱状で
あることから、被測定ねじへの測定子の接触位置が円柱
(測定子)の軸方向に変化し、この変化に伴い誤差の発
生する虞れがあるという新たな問題点がある。
ここに、本発明の目的は、被測定ねじの中心軸線と測
定子の移動方向との平行度に関連する問題を解消し、被
測定ねじのリード誤差をより高精度に測定できるねじリ
ード測定装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、被測定ねじへの接触を測定子による一箇所
のみにせず、この測定子の他に被測定ねじに接触する接
触子を設け、この接触子により測定子を被測定ねじの偏
心に追従させるようにしたものである。
具体的には、回転駆動手段によって回転されるスピン
ドルに付設され被測定ねじの一端を拘持する拘持手段
と、被測定ねじの他端を支持する支持手段と、被測定ね
じのリードを測定するための測定子と、その測定子を、
前記スピンドルの回転軸線と直交する面内に位置させ且
つ前記拘持手段と支持手段とによって保持された被測定
ねじのフランクに接触可能に保持する測定子保持手段
と、その測定子保持手段を前記スピンドルの回転軸線と
平行な方向へ移動可能に案内する案内手段と、前記回転
駆動手段の回転角、スピンドルの回転角または拘持手段
と支持手段とによって保持された被測定ねじの回転角を
検出する回転角検出器及び前記案内手段に沿って移動す
る測定子保持手段の移動量を検出する移動量検出器を有
し、それらの両検出器からの信号を基に被測定ねじのリ
ード誤差を測定する演算手段とを備え、前記測定子保持
手段に、スピンドルの回転軸線と直交する面上を測定子
が移動することを許容する移動許容手段と、被測定ねじ
が前記拘持手段と支持手段とによってスピンドルの軸線
に偏心状態で保持されて回転された際に、測定子がその
被測定ねじの軸線に対して定位置を保つように被測定ね
じに倣い接触して測定子を追従させ得る接触子とを設け
て構成されたねじリード測定装置である。
本発明装置において、前記移動許容手段は、測定子保
持手段の案内手段側に結合される第一の部分と、測定子
保持手段の測定子及び接触子が付設される第二の部分と
の間に配設され、スピンドルの軸線に直交する面内にお
いて前記第二の部分が第一の部分に対して互いに直交す
る二方向に移動し得る二組の平行板ばねを備えて構成さ
れることが望ましい。
〔作用〕
このような構成において、測定子保持手段に保持され
た測定子は、被測定ねじのフランクに接触されるととも
に、同じく測定子保持手段に設けられた接触子により被
測定ねじの偏心に倣って変位され、その被測定ねじとの
接触位置がほぼ一定位置となるようにされる。このよう
に、被測定ねじとの接触箇所が測定子の他にもう一箇所
設けられることにより、被測定ねじの偏心に対する測定
子の追従性が向上し、測定誤差の発生がより少なくな
り、より高精度な測定が行われる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本実施例の測定装置全体の平面を示してい
る。同図において、ねじリード測定装置10はベース11を
備え、ベース11の上面には、軸受12を介して中空軸状の
エアースピンドル13が水平に且つ回転自在に支持されて
いる。スピンドル13の一端には、プーリ14と、スピンド
ル13の回転角を検出する回転角検出器としてのロータリ
ーエンコーダ15とがそれぞれ取り付けられている。プー
リ14にはベルト16を介して回転駆動手段であるモータ17
が連結されている。従って、モータ17の回転によってス
ピンドル13が回転すると、そのスピンドル13の回転角が
ロータリエンコーダ15で検出される。
スピンドル13の他端には、姿勢調整手段18を介して被
測定ねじ1の一端を拘持する拘持手段としてのコレット
チャック19が取り付けられている。姿勢調整手段18は、
前記スピンドル13の回転軸線に対して直交し且つ互いに
直交する2軸方向へコレットチャック19を変位可能且つ
固定可能に保持するよう構成されている。
一方、ベース11の上面において、スピンドル13の他端
側には、スピンドル13の回転軸線方向と平行なガイドレ
ール21を有する固定台22が設けられている。固定台22の
ガイドレール21には摺動台23が摺動可能に設けられ、こ
の摺動台23上には姿勢調整手段24を介して被測定ねじ1
の他端を支持する支持手段としての支軸25が前記スピン
ドル13の回転軸線上に設けられている。支軸25は、その
先端に被測定ねじ1の他端面に穿設されるテーパ穴と係
合する鋼球26を備え、この鋼球26によって被測定ねじ1
の他端を回転自在に支持する。また、姿勢調整手段24
は、前記一方の姿勢調整手段18と同様に、前記スピンド
ル13の回転軸線に対して直交し且つ互いに直交する2軸
方向へ支軸25を変位可能且つ固定可能に保持するよう構
成されている。なお、これら姿勢調整手段18,24につい
ては、特公昭63−83601号公報、同63−83602号公報に示
されるような公知の手段を用いる。
姿勢調整手段24の前記摺動台23と連結される固定板51
には、第2図に示す如く、前記ベース11に突設されたブ
ラケット27にスピンドル13の回転軸線と平行に螺合され
た長さ調整ねじ軸28が挿通されている。調整ねじ軸28に
は前記固定板51を挟んだ両側位置に鍔28A、28Bが形成さ
れ、一方の鍔28Aと固定板51との間にはその固定板51を
介して摺動台23をコレットチャック19側へ付勢するばね
29が介装されている。従って、調整ねじ軸28を螺合、調
整すると、摺動台23つまりその上に設けられた姿勢調整
手段24及び支軸25をコレットチャック19に対して進退さ
せることができ、且つ被測定ねじ1の他端を押す力をば
ね29によって一定に保つことができる。
また、ベース11の上面後部側には、前記スピンドル13
の回転軸線と平行にガイドバー31が設けられ、このガイ
ドバー31に沿って可動枠32が移動可能に設けられてい
る。ガイドバー31の上面及び前後面とこれらの面に対向
する可動枠32の各面との間には、エアーベアリング機構
が設けられている。エアーベアリング機構は、可動枠32
側からエアーを噴出させ、このエアーをガイドバー31の
各面で受ける形式である。本実施例では、このエアーベ
アリング機構、ガイドバー31及び可動枠32から案内手段
33を構成している。
可動枠32の上面には、一対のガイド34を介して支持プ
レート35が水平に且つ前記スピンドル13の回転軸線に対
して直角方向へ進退自在に設けられている。支持プレー
ト35の後端にはL型金具36が取り付けられ、このL型金
具36には可動枠32上のブラケット37に回動自在に支持さ
れた調整ねじ38が螺合されている。従って、調整ねじ38
の螺合調整により支持プレート35を被測定ねじ1に対し
て直角方向へ進退させることができる。
支持プレート35の前端には、測定子保持手段39を介し
て被測定ねじ1のフランク(側面ねじ溝)に接触される
測定子40が取り付けられている。測定子40は、先端が球
状にされ、この球状部が被測定ねじ1のねじ溝内に一部
挿入可能にされている。測定子保持手段39は、スピンド
ル13の回転軸線に対して直交する面内に測定子40を位置
させ、且つ、前記拘持手段であるコレットチャック19と
支持手段である支軸25とによって保持された被測定ねじ
1のフランクに接触可能に測定子40を保持するよう構成
されている。
また、測定子保持手段39は、後に詳細に説明するよう
に、スピンドル13の回転軸線と直交する面上を測定子40
が移動することを許容する移動許容手段50と、被測定ね
じ1が前記コレットチャック19と支軸25とによってスピ
ンドル13の軸線に偏心状態で保持されて回転された際
に、測定子40がその被測定ねじ1の軸線に対して定位置
を保つように被測定ねじ1に倣い接触して測定子40を追
従させ得る接触子41とが設けられている。
可動枠32の後面とベース11に固定されたブラケット42
との間には、可動枠32の移動量つまり被測定ねじ1の軸
方向に沿った移動量を検出する移動量検出器43が設けら
れている。移動量検出器43は、可動枠32の後面に取り付
けられ且つその移動方向に光反射部と非光反射部とが所
定ピッチ間隔で交互に設けられた光学格子を有するメイ
ンケール44と、前記ブラケット42にメインスケール44と
一定の間隙をもって対向配置され且つ光透過部と非光透
過部とが所定ピッチ間隔で交互に設けられた光学格子を
有するインデックススケール45と、このインデックスス
ケール45の前記メインスケール44とは反対側でこれらス
ケール44,45に光を照射するとともに反射光を受光する
図示しない投光器及び受光器とを含む。
移動量検出器43からの信号は、第3図に示す如く、増
幅器46を通じて演算回路47へ入力されている。演算回路
47は、前記移動量検出器43からの信号と前記ロータリー
エンコーダ15からの信号を基に被測定ねじ1のリード誤
差を演算し、その結果をプリンタや表示器等の出力装置
48から出力させる。本実施例では、ロータリーエンコー
ダ15、移動量検出器46、増幅器46及び演算回路47から演
算手段49を構成している。
第4図及び第5図は前記測定子保持手段39の具体的構
成を示している。
同測定子保持手段39は、前記案内手段33側である支持
プレート35の前端部下面に固定された第一の部分として
の固定板51と、この固定板51に一対の第1の平行板ばね
52を介して前記スピンドル13の回転軸線に対して直交す
る方向で且つ水平方向へ変位可能に設けられた中間可動
体53と、各第1の平行板ばね52の両面側に固定され且つ
上下端縁を各第1の平行板ばね52の上下端固定部材つま
り固定板51と固定金具54及び中間可動体53と固定金具55
とにそれぞれ線接触するようにくさび状に切欠いたエッ
ジ部56としたスペーサ57と、中間可動体53を被測定ねじ
1へ向かって付勢するとともにその付勢力を変更可能な
第1の測定力調整機構58と、前記中間可動体53に一対の
第2の平行板ばね72を介して前記スピンドル13の回転軸
線に対して直交する方向で且つ鉛直方向へ変位可能に設
けられさらに前記測定子40を有する第二の部分としての
可動体73と、各第2の平行板ばね72の両面側に固定され
且つ左右端縁を各第2の平行板ばね72の左右端固定部材
つまり中間可動体53と固定金具74及び可動体73と固定金
具75とにそれぞれ線接触するようにくさび状に切欠いた
エッジ部76としたスペーサ77と、可動体73にブラケット
71を介して固定されるとともに偏心回転される被測定ね
じ1に倣うよう接触して測定子40を被測定ねじ1の軸線
に対して常に定位置を保つように追従させうる接触子41
と、可動体73を被測定ねじ1へ向って付勢するとともに
その付勢力を変更可能な第2の測定圧調整機構78と、か
ら構成されている。なお、可動体73に設けられる前記測
定子40は、第2の平行板ばね72の幅方向中央位置に設け
られている。また、接触子41の取付け位置は、ブラケッ
ト71の高さ寸法を変更することにより変更でき、被測定
ねじ1の直径の変更に拘らず、測定子40が常に被測定ね
じ1の中心軸線に向って付勢されるように、その高さを
設定する。
従って、中間可動体53は、第1の平行板ばね52の作用
によってスピンドル13の回転軸線に対して直交し且つ水
平方向への往復動が許容される。本実施例では、固定板
51、第1の平行板ばね52及び中間可動体53により水平移
動許容手段59が構成されている。同様に、可動体73は、
第2の平行板ばね72の作用によってスピンドル13の回転
軸線に対して直交し且つ鉛直方向への往復動が許容され
る。本実施例では、中間可動体53、第2の平行板ばね72
及び可動体73により鉛直移動許容手段79が構成されてい
る。これらの水平移動許容手段59及び鉛直移動許容手段
79により、第二の部分であり測定子40を有する可動体73
が第一の部分である固定板51に対して、スピンドル13の
回転軸線と直交する面内において互いに直交する二方向
に移動することを許容する移動許容手段50が構成されて
いる。
また、中間可動体83の水平移動時にあっても、スペー
サ57のエッジ部56が固定板51、中間可動体83及び固定金
具54,55に対して線接触しているので、スペーサ57のエ
ッジ部56によって、水平移動許容手段59で許容されてい
る以外の方向への中間可動体53の移動が阻止される、つ
まり中間可動体53ひいては測定子40の姿勢が保持される
傾斜防止手段60が構成されている。同様に、可動体73の
鉛直移動時にあっても、スペーサ77のエッジ部76が中間
可動体53、可動体73及び固定金具74,75に対して線接触
しているので、スペーサ77のエッジ部76によって、鉛直
移動許容手段79で許容されている以外の方向への可動体
73の移動が阻止される、つまり可動体73ひいては測定子
40の姿勢が保持される傾斜防止手段80が構成されてい
る。
第1の測定圧調整機構58は、前記固定板51に固定され
た取付部材61と、この取付部材61に被測定ねじ1の方向
へ突出され且つそれと直角に螺合された調整ねじ62と、
この調整ねじ62と中間可動体53に突設された受部材63と
の間に挿入され中間可動体53を被測定ねじ1側に付勢す
るばね64とから構成されている。同様に、第2の測定圧
調整機構78は、前記中間可動体53に固定された取付部材
81と、この取付部材81に被測定ねじ1に直角の方向へ突
出され且つそれと直角に螺合された調整ねじ82と、この
調整ねじ82と可動体73に突設された受部材83との間に挿
入され接触子41を被測定ねじ1側に付勢するばね84とか
ら構成されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
測定に当たって、コレットチャック19に被測定ねじ1
の一端をチャック(拘持)し、被測定ねじ1の他端に支
軸25の鋼球26を当接させる。これには、長さ調整ねじ軸
28の螺合調整により摺動台23を固定台22のガイドレール
21に沿って進退させ、支軸25の鋼球26を被測定ねじ1の
他端に当接させる。このとき、ばね29が僅か圧縮される
状態としておく。
ここで、被測定ねじ1の中心軸線がスピンドル13の回
転軸線に対して偏心している場合には、両姿勢調整手段
18,24を調整する。
次に、調整ねじ38の場合、調整により支持プレート35
を被測定ねじ1に対して進退させ、測定子40を被測定ね
じ1のフランクに接触させ、且つ接触子41を被測定ねじ
1の周面に接触させる。この際、第1、第2の測定圧調
整機構58,78の調整ねじ62,82を調整してばね64,84によ
る測定圧(接触圧)を調整しておく。
以上の準備作業終了後、測定を開始する。モータ17を
駆動させると、そのモータ17の回転がベルト16を介して
スピンドル13に伝達される。これにより、被測定ねじ1
が回転する。
被測定ねじ1が回転すると、その被測定ねじ1のフラ
ンクに接触した測定子40を介して可動枠32がガイドバー
31に沿って移動する。すると、可動枠32の移動量が移動
量検出器43で検出されるとともに、スピンドル13の回転
角つまり被測定ねじ1の回転角がロータリーエンコーダ
15で検出されるので、演算回路47において両信号から被
測定ねじ1のリード誤差が求められる。
前記被測定ねじ1の回転に伴う測定子40の移動にあた
り、仮に被測定ねじ1が偏心状態で回転されたとして
も、測定子40の位置は接触子41の作用により常に適正位
置に修正される。すわわち、第6図(A)〜(D)に示
されるように、偏心量δがいずれの位置にあっても、測
定子40は被測定ねじ1の中心軸に向うよう当接され、偏
心に伴う誤差の発生はない。
従って、本実施例によれば、測定子40の他に被測定ね
じ1の周面に接触する接触子41を設けるとともに、スピ
ンドル13の回転軸線に対して直交する面内で測定子40の
水平及び鉛直移動を許容し、且つ測定子40の姿勢を保持
する測定子保持手段39を設けたので、被測定ねじ1の中
心軸線と測定子40の移動方向との平行度が保たれていな
い場合でも、その被測定ねじ1のリード誤差を高精度に
測定できる。
特に、測定子40の水平及び鉛直移動を2組すなわち第
1、第2の平行板ばね52,72を利用して行うようにした
ので、測定子40の姿勢を常に同一姿勢に保つことができ
る。よって、測定子40と被測定ねじ1のフランクとの接
触が常に同一条件に保たれているので、高精度な測定が
達成できる。しかも、測定子40は常に同一位置で被測定
ねじ1に当接されているから、接触位置の変化に伴う、
例えば円柱状の測定子の場合における曲り等に基づく測
定誤差を生じさせることもない。
また、各第1、第2の平行板ばね52,72の両面にスペ
ーサ57,77を固定し、このスペーサ57,77の両端部を各平
行板ばね52,72の固定端に対して線接触するエッジ部56,
76としたので、各平行板ばね52,72にねじれが生じるこ
とがないから、この点からも高精度測定を保証できる。
さらに、支持プレート35を調整ねじ38によって被測定ね
じ1に対して進退させるようにしたので、容易に径の異
なる被測定ねじ1に対応させることができ、また、測定
力の調整も可能である。
さらに、可動枠32とカイドバー31との間にエアーベア
リング機構を用いたので、可動枠32の円滑且つ正確な移
動を保障できる。よって、可動枠32の抵抗のない移動、
つまり正確な測定が可能である。しかも、可動枠32とブ
ラケット42との間に光学反射式の移動量検出器43を設け
たので、従来のレーザ干渉計等と比べ安価にでき、特に
可動枠32に余計な部材を搭載する必要がないので、この
点からも高精度測定を保障できる。
また、スピンドル13とコレットチャック19との間及び
摺動台23と支軸25との間にコレットチャック19及び支軸
25をスピンドル13の回転軸線に対して直交し且つ互いに
直交する二軸方向へ変位可能且つ固定可能に保持する姿
勢調整手段18,24をそれぞれ設けたので、被測定ねじ1
の中心軸線をスピンドル13の回転軸線に容易に且つ正確
に一致させることができる。よって、測定誤差を生じる
ことがないから高精度な測定を行える。しかも、被測定
ねじ1の両端側に姿勢調整手段18,24を設けたことは、
それぞれの調整量が1/2で済み、単に一端側のみに設け
た場合に対して各姿勢調整手段18,24の変位量を1/2にす
ることができる。
さらに、被測定ねじ1の一端を拘持する拘持手段をコ
レットチャック19としたので、小径の被測定ねじ1でも
正確且つ確実に支持することができる。
なお、実施に当たって、接触子41は、第7図に示す如
く、ブラケット71に被測定ねじ1の回転軸線に向って摺
動自在にするとともに、調整ねじ91によりその設定位置
を調整可能としてもよく、このようにすれば、被測定ね
じ1の直径の相違するものに容易に対応できる。同じく
第7図に示す如く、測定子40を円柱状にするとともに、
スピンドル13の回転軸線と平行な面内で且つその回転軸
線と直交する軸線に対して被測定ねじ1のリード角分傾
斜して取付けた構成でもよく、このようにすれば、被測
定ねじ1の直径の相違によりよく対応できる。この際、
円柱状の測定子40を用いて被測定ねじ1の直径を変えた
場合、異なる直径の被測定ねじ1のフランクに対する測
定子40の当接箇所は変化するが、同一被測定ねじ1にあ
っては、前記接触子41の作用により、当接位置は変化し
ないから、前述の実施例と同様に当接位置の変化に伴う
誤差の発生はない。
また、第7図の実施例において、支持プレート35と測
定子保持手段39との間に、水平移動許容手段59で許容さ
れる測定子40の移動方向と平行な軸線、つまりスピンド
ル13の回転軸線と直交し且つ水平方向の軸線を中心とし
て測定子保持手段39側を回動させる回動機構を特公昭63
−83602号のように設けるようにしてもよい。このよう
にすると、測定子40をスピンドル13の回転軸線と平行な
面内において傾斜させることができるので、リード角の
異なる種々の被測定ねじ、特に比較的ピッチが大きい被
測定ねじ1の測定も可能である。
また、第1、第2の平行板ばね52,72は、前記実施例
のように、第一の部分である固定板51側が水平移動可
能、第二の部分である可動体73側が鉛直移動可能な構造
に限らず、その逆、すなわち固定板51側が第2の平行板
ばね72のように鉛直移動可能、可動体73側が第1の平行
板ばね52のように水平移動可能な構造でもよい。
さらに、水平移動許容手段59及び鉛直移動許容手段79
は、前記実施例のように平行板ばね52,72によるものに
限らず、単なる摺動構造とばね等の組合せでもよいが、
前記実施例のようにすれば、簡単な構造で信頼性の高い
機構とできる利点がある。
また、被測定ねじ1の一端を拘持する拘持手段として
は、上記実施例で述べたコレットチャック19でなくても
よく、要するに被測定ねじ1の一端を拘持しつつ回転を
伝達させるものであればいずれでもよい。同様に、支持
手段についても、上記例に限られるものでなく、逆にコ
レットチャックあるいはVブロック等でもよい。
また、案内手段33としては、前記実施例で述べたエア
ーベアリング機構を用いるものに限られるものでなく、
要するに測定子保持手段39をスピンドル13の回転軸線方
向へ円滑に移動できるものであればよい。
また、前記実施例では、スピンドル13の回転角をロー
タリーエンコーダ15によって検出するようにしたが、モ
ータ17または被測定ねじ1の回転角を直接検出するよう
にしてもよい。
さらに、前記実施例では姿勢調整手段18,24を介して
スピンドル13を姿勢調整可能に支持したが、本発明に
は、これらの姿勢調整手段18,24は必ずしも必要ではな
い。すなわち、本発明では、たとえ姿勢が多少ずれてい
ても、接触子41によりそのずれを追従して測定子40を移
動させることができるからである。しかし、設ければ、
被測定ねじ1の偏心等をよりよく調整できるという利点
がある。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、被測定ねじの中心軸線
と測定子の移動方向との平行度に関連する問題を解消
し、被測定ねじのリード誤差をより高精度に測定できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図から第6図は本発明の一実施例を示すもので、第
1図は全体を示す平面図、第2図は他方の姿勢調整手段
と摺動台との連結部を示す正面図、第3図は測定装置の
回路構成を示すブロック図、第4図は測定子保持手段を
示す斜視図、第5図は同上手段の側面図、第6図は動作
説明図である。第7図は本発明の他の実施例を示す斜視
図であり、第8図は従来の測定装置による問題点の説明
図である。 1……被測定ねじ、10……ねじリード測定装置、11……
ベース、13……スピンドル、15……回転角検出器として
のロータリーエンコーダ、17……回転駆動手段としての
モータ、19……拘持手段としてのコレットチャック、25
……支持手段としての支軸、32……可動枠、33……案内
手段、39……測定子保持手段、40……測定子、41……接
触子、43……移動量検出器、49……演算手段、50……移
動許容手段、51……固定板、52,72……平行板ばね、53
……中間可動体、56,76……エッジ部、57,77……スペー
サ、58,78……測定圧調整機構、59……水平移動許容手
段、73……可動体、79……鉛直移動許容手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動手段によって回転されるスピンド
    ルに付設され被測定ねじの一端を拘持する拘持手段と、
    被測定ねじの他端を支持する支持手段と、被測定ねじの
    リードを測定するための測定子と、その測定子を、前記
    スピンドルの回転軸線と直交する面内に位置させ且つ前
    記拘持手段と支持手段とによって保持された被測定ねじ
    のフランクに接触可能に保持する測定子保持手段と、そ
    の測定子保持手段を前記スピンドルの回転軸線と平行な
    方向へ移動可能に案内する案内手段と、前記回転駆動手
    段の回転角、スピンドルの回転角または拘持手段と支持
    手段とによって保持された被測定ねじの回転角を検出す
    る回転角検出器及び前記案内手段に沿って移動する測定
    子保持手段の移動量を検出する移動量検出器を有し、そ
    れらの両検出器からの信号を基に被測定ねじのリード誤
    差を測定する演算手段とを備え、前記測定子保持手段
    に、スピンドルの回転軸線と直交する面上を測定子が移
    動することを許容する移動許容手段と、被測定ねじが前
    記拘持手段と支持手段とによってスピンドルの軸線に偏
    心状態で保持されて回転された際に、測定子がその被測
    定ねじの軸線に対して定位置を保つように被測定ねじに
    倣い接触して測定子を追従させ得る接触子とを設けて構
    成されたねじリード測定装置。
  2. 【請求項2】前記移動許容手段は、測定子保持手段の案
    内手段側に結合される第一の部分と、測定子保持手段の
    測定子及び接触子が付設される第二の部分との間に配設
    され、スピンドルの軸線に直交する面内において前記第
    二の部分が第一の部分に対して互いに直交する二方向に
    移動し得る二組の平行板ばねを備えて構成された請求項
    1に記載のねじリード測定装置。
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