JP2003021320A - 排気筒および燃焼装置 - Google Patents

排気筒および燃焼装置

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JP2003021320A
JP2003021320A JP2001208435A JP2001208435A JP2003021320A JP 2003021320 A JP2003021320 A JP 2003021320A JP 2001208435 A JP2001208435 A JP 2001208435A JP 2001208435 A JP2001208435 A JP 2001208435A JP 2003021320 A JP2003021320 A JP 2003021320A
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Japan
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exhaust
deflecting
draining
outer cylinder
cylinder
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JP2001208435A
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English (en)
Inventor
Koji Shimomura
幸治 下村
Masaaki Matsuda
昌明 松田
Shigeo Sugie
繁男 杉江
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Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
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  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Housings, Intake/Discharge, And Installation Of Fluid Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で騒音発生を低減した排気筒を提
供する。また、この排気筒を用いて品質の安定した燃焼
装置を提供する。 【解決手段】 燃焼装置1に用いられ、燃焼によって生
じる排気ガスを排出する排気筒5であって、排気ガスの
流入口と排気口45とを連通させて排気流路を形成する
排気外筒43と、排気外筒43の内壁に沿って取り付け
られる内張部材46とを備えており、内張部材46は、
燃焼ガスの流動方向を偏向させる偏向部材(水切偏向部
材)48を位置決め固定可能である構成とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃焼装置に用いられ
る排気筒の改良に関するものであり、同時に提案される
本発明は、この排気筒を採用した燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】給湯器は一般家庭に広く普及している。
また近年の給湯器は、送風機を内蔵した構造のものが主
力となっている。図19は、従来技術の給湯器に内蔵さ
れる燃焼装置の内部構成を示す断面図である。
【0003】従来技術の燃焼装置100は、バーナケー
ス101と称される箱体内に複数のバーナ部材102が
内蔵され、さらにバーナケース101の下部に送風機1
03が取り付けられたものである。則ち、バーナケース
101は、四角形状の箱であり、底板部と側面部が板に
よって覆われ、上面側が開口した部材である。そしてバ
ーナケース101の底板部には、開口104が設けら
れ、当該開口104に送風機103の送風口が直接的に
接続されている。またバーナケース101の上面側の開
口は熱交換部107へ連通しており、熱交換部107
は、更に下流側の排気筒108へ連通した構成とされて
いる。
【0004】従来技術の燃焼装置100では、下部に設
けられた送風機103によって空気が供給される。また
バーナ部材102の燃料導入口102aに燃料ノズル1
06が挿入され、当該燃料ノズル106からバーナ部材
102内に燃料が供給される。
【0005】空気の流れについては、従来技術の燃焼装
置100では、バーナケース101の下部に設けられた
送風機103によってバーナケース101内に空気が供
給される。供給された空気の一部は、仕切り板105の
下面に沿って流れ、仕切り板105の段部によって形成
される空隙部105aに入る。そして燃料ノズル106
から噴射される燃料ガス流に一次空気として巻き込ま
れ、バーナ部材102の炎孔102bから放出される。
【0006】一方、送風機103から供給される空気の
一部は、仕切り板105に設けられた多数の通気孔(不
図示)から直接的にバーナケース101で囲まれた内部
に入る。そしてバーナ部材102同士の隙間を通過して
二次空気として炎孔102b側に抜ける。
【0007】炎孔102bで火炎を発生した燃焼ガス
は、バーナケース101の上方へ向けて上昇して熱交換
部107に入る。熱交換部107では、上昇する燃焼ガ
スの熱がフィン107aを介して給湯パイプ107bへ
熱交換され、熱交換された燃焼ガスは排気ガスとして排
気筒108へ至る。
【0008】排気筒108は、下面および左方が開放さ
れた箱形状であり、熱交換部107を上方から覆うよう
に取り付けられる。そして、排気筒108は、熱交換部
107から上昇してきた排気ガスを、流動方向を横方向
へ偏向させて排気口108aから排出させる。ところ
で、家庭用の給湯器などは、戸外に設置されることが多
く、通常、給湯器自体が風雨に晒されることが多い。こ
のため、前記したように排気口108aを横方向へ開口
させれば、排気口108aを上方向へ開口させた場合に
比べて、排気筒108の内部への直接的な雨水の侵入を
防止することができる。
【0009】しかし、排気口108aを横方向へむけて
開口させた構造を採用しても、風雨が激しい場合には、
排気筒108の内部へ雨水が侵入する場合が生じる。そ
こで、排気筒108の内部へ侵入した雨水を外部へ排出
させるために、図18に示すように、排気筒108の内
部に水切部材109を設けた構造が採用される。この水
切部材109は平板材で形成され、一側縁が排気口10
8aの下端に接し、対向する側縁側を僅かに上昇させて
排気筒108の内部に固定したものである。この水切部
材109を配することにより、排気口108から侵入し
た雨水は水切部材109に当たり、水切部材109の上
面を伝って外部へ排出される。従って、燃焼装置100
には水切部材109は必須の構成要素である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図19に示
すように、水切部材109を排気筒108の内部へ固定
することにより、雨水の侵入は阻止できるものの、排気
筒108に対して水切部材109を正確に位置決めして
固定する必要があった。則ち、排気筒108に対して水
切部材109の固定位置が僅かに変動すると、排気ガス
流路の変動に伴う流路抵抗などの変動により、排気ガス
の流動に伴って発生する騒音レベルが増大するような不
具合を生じていた。このため、図20に示すように、水
切部材109の一側縁を排気口108a側に当接させ、
水切部材109を僅かに傾斜させて排気筒108の内部
に固定する場合、水切部材109の他側縁と排気筒10
8の天面との距離Hを正確に規制して固定する必要があ
った。
【0011】ところが、製造工程において排気筒108
に対して水切部材109を正確に位置決め固定すること
が困難であり、ばらつきが生じ易く、燃焼装置100の
性能の均一化を阻害する要因となっていた。また、排気
筒108に対して水切部材109を正確に位置決め固定
することは可能であるが、構造が複雑になり易く、部材
点数が増加してコスト増を招くため、改善が望まれてい
た。
【0012】そこで本発明は、上記した問題点に注目
し、品質を安定させ、製造時における寸法管理が容易で
省コスト化を図ることのできる排気筒を開発することを
目的としている。また、同時に提案される本発明は、こ
の排気筒を用いて性能を安定させた燃焼装置を提供する
ことを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に提案される請求項1に記載の本発明は、燃焼装置に用
いられ、燃焼によって生じる排気ガスを排出する排気筒
であって、排気ガスの流入口と排気口とを連通させて排
気流路を形成する排気外筒と、当該排気外筒の内壁に沿
って取り付けられる内張部材とを備えており、当該内張
部材は、燃焼ガスの流動方向を偏向させる偏向部材、ま
たは、排気口を介して侵入する雨水を排出させる水切部
材の少なくともいずれかを位置決め固定可能な構成とさ
れている。
【0014】燃焼装置は一般に風雨に晒される戸外に設
置されることが多く、排気筒には水切部材を設けること
が必要となる。また、排気筒の内部で排気ガスの流動方
向を偏向させるものでは、偏向に伴う騒音の発生を低減
させるために偏向部材を設けることが必要となる。とこ
ろで、排気外筒に対して水切部材や偏向部材の固定位置
がずれると、排気筒で生じる騒音が増大する不具合が生
じるため、位置決めのための寸法管理が要求される。と
ころが、水切部材や偏向部材を直接排気外筒に固定する
には、排気外筒に固定構造を備える必要があり、排気外
筒の構造が複雑になる。また、排気外筒に特別な固定構
造を設けずに、溶接などによって水切部材や偏向部材を
排気外筒へ直接固定する場合は、位置決めが困難な上に
熟練を要する。
【0015】本発明によれば、水切部材や偏向部材を排
気外筒に直接取り付けるのではなく、排気外筒の内壁に
沿って取り付けられる内張部材に対して水切部材や偏向
部材を位置決め固定する。この構成であれば、内張部材
を排気外筒へ位置決めして固定しておけば、水切部材や
偏向部材を内張部材に対して位置決めされた状態で容易
に固定でき、位置ずれを生じることがない。これによ
り、製造が容易になり、位置ずれに伴う騒音の発生など
の品質のばらつきが解消される。また、形状の異なる排
気筒を設計する場合であっても、排気外筒の形状に拘わ
らず内張部材に水切部材や偏向部材を位置決め固定する
ための構造を設ければ良い。これにより、水切部材や偏
向部材を排気外筒に直接固定する場合に比べて設計の自
由度が向上する。
【0016】請求項2に記載の本発明は、排気外筒は、
下面が流入口として開放されると共に一側方が排気口と
して開口された箱形状を有し、平板状の偏向部材または
水切部材の少なくともいずれかが、前記排気口に近接す
る前記排気外筒の下面の一部を遮蔽して略水平に配され
ており、排気ガスは、前記排気外筒の下面の非遮蔽部分
から排気外筒に流入し、排気外筒の内部を横方向へ流動
して排気口から排出される構成とされている。
【0017】本発明によれば、排気ガスは流入口から直
接排気口に達するのではなく、一旦、流入口の非遮蔽部
分に流入する。そして、非遮蔽部分から流入した排気ガ
スは、横方向へ向けて偏向されて流動し、排気口から排
出される。これにより、下面から流入した排気ガスが直
接排気口から流出することがなく、排気口近傍における
騒音の発生が防止される。また、排気筒の内部に偏向部
材を設けた構成によれば、排気ガスが偏向部材に沿って
流動して騒音の発生を抑制することができる。また、本
発明の構成によれば、排気外筒の内部を横方向へ向けて
排気ガスを流動させて排気させるので、排気外筒の高さ
を低減させることができる。また、この構成によれば、
排気口が上方へ向けて開口される排気筒に比べて、排気
口が横方向に開口されているので、排気筒の内部に雨水
が入りにくい。
【0018】請求項3に記載の本発明は、排気外筒は、
天面部と当該天面部に続く対向する側面部を有すると共
に、当該側面部には係止部が設けられており、内張部材
は、排気外筒の天面部に沿う上面部と、当該上面部に続
き排気外筒の側面部に沿って折曲された対向する折曲部
を有すると共に、当該折曲部には排気外筒の係止部に対
応した部位に係合部が設けられており、内張部材の係合
部を排気外筒の係止部に係合させることにより、排気外
筒に対して内張部材を位置決め固定可能な構成とされて
いる。
【0019】本発明によれば、内張部材の係合部を排気
外筒の係止部に係合させるだけで、排気外筒に対して内
張部材を位置決め固定できる。これにより、製造工程に
おいて内張部材の位置決めを行う手間が不要となり、製
造作業が容易になる。また、排気外筒に対して内張部材
を位置決め固定した状態で、更に、内張部材と排気外筒
との適宜の部位にスポット溶接などを施せば、一層確実
に固定させることができる。
【0020】請求項4に記載の本発明は、内張部材の対
向する折曲部には、当該折曲部の排気口側の一部を切り
欠いて形成された嵌入部が設けられており、当該嵌入部
に偏向部材あるいは水切部材を嵌入させることにより、
内張部材に対して偏向部材または水切部材を位置決め固
定する構成とされている。
【0021】本発明によれば、内張部材の折曲部に設け
られた嵌入部へ偏向部材または水切部材を嵌入させるだ
けで、内張部材に対して偏向部材または水切部材を位置
決め固定することができる。これにより、製造時におけ
る位置決め作業が不要になり、排気筒における騒音の発
生を低減させた安定な品質を維持できる。
【0022】請求項5に記載の本発明は、偏向部材およ
び水切部材は、平板材を折り返した水切偏向部材として
一体化して形成され、当該折り返し部分は湾曲されて偏
向部を形成し、折り返された一方の平板部は偏向平板部
を形成すると共に他方の平板部で水切平板部を形成して
おり、偏向部を弾性変形させつつ内張部材の嵌入部へ押
圧嵌入させることにより、内張部材に対して水切偏向部
材を位置決め固定する構成とされている。
【0023】本発明によれば、偏向部材と水切部材とが
一体化された水切偏向部材を用いるので、部材点数が削
減される。また、水切偏向部材の偏向部を内張部材の嵌
入部へ押圧嵌入するだけで、内張部材に対して水切偏向
部材を位置決めできる。これにより、製造時における位
置決めが不要になり、製造が容易で品質が安定する。
【0024】請求項6に記載の本発明は、偏向部材は、
排気口側から離れた部位の側縁を湾曲させた偏向部と、
水切部材を固定する係止部とを有した板材で形成され、
水切部材は、偏向部材の係止部に対応した部位に係合部
を有した板材で形成されており、水切部材の係合部を偏
向部材の係止部に係止させて一体化させ、一体化した状
態で偏向部材の偏向部を弾性変形させつつ内張部材の嵌
入部へ押圧嵌入させることにより、内張部材に対して水
切部材および偏向部材を位置決め固定する構成とされて
いる。
【0025】本発明によれば、水切部材と偏向部材とは
別部材で構成されているが、予め、水切部材の係合部を
偏向部材の係止部に係止させて一体化させることができ
る。そして、一体化した後に、偏向部材の偏向部を内張
部材の嵌入部へ押圧嵌入するだけで、内張部材に対して
水切部材および偏向部材を位置決め固定できる。これに
より、製造が極めて容易になり、品質が安定する。
【0026】請求項7に記載の本発明は、内張部材の排
気口側の端部は、排気外筒の端部に沿って折曲されてフ
ランジ部を形成しており、当該フランジ部は、排気外筒
の端部の全面を覆う形状とされている。ここで、排気筒
に流入する排気ガスは多量の水分を含有する。このた
め、排気筒の構成部材にアルミナイズ鋼板(アルミニウ
ム−鉄合金でコーティングされた鋼板)などを用いると
錆が発生しやすい。一方、ステンレスなどを用いると錆
の発生は低減するが、省コスト化が困難になる。本発明
によれば、例えば、排気外筒にアルミナイズ鋼板を用い
ると共に、内張部材にステンレスを用いた構成とするこ
とができる。この構成によれば、排気外筒の排気口端部
が内張部材のフランジ部(ステンレス)で覆われて錆の
発生が抑制される。また、排気外筒の排気口端部に多少
の錆が生じても、内張部材のフランジ部(ステンレス)
で遮蔽されて外部からは見えない。
【0027】同時に提案される請求項8に記載の本発明
は、燃焼装置に用いられ、燃焼によって生じる排気ガス
を排出する排気筒であって、排気ガスの流入口と排気口
とを連通させて排気流路を形成する排気外筒と、当該排
気外筒の内壁に沿って取り付けられる内張部材とを備え
ており、内張部材の排気口側の端部は、排気外筒の端部
に沿って折曲されてフランジ部を形成し、当該フランジ
部は、排気外筒の端部の全面を覆う形状とされている。
【0028】本発明の排気筒は、前記請求項7に記載し
た本発明と同様の効果を奏するものであるが、請求項7
に示した排気筒では、水切部材または偏向部材を配する
ことを前提としている。これに対して、本発明では、水
切部材や偏向部材を設けない排気筒にも適用するもので
ある。
【0029】請求項9に記載の本発明は、内張部材と排
気外筒の内壁との間に防音材を取り付けた構成とされて
いる。内張部材と排気外筒との間に防音材を取り付ける
ことにより、燃焼装置内部から排気筒に伝搬されて来る
騒音や、排気筒の内部で生じる騒音が外部へ漏れること
が抑制される。これにより、燃焼装置の静粛性を向上さ
せることができる。防音材としては、騒音の伝搬を遮蔽
する遮音材や、騒音を吸収する吸音材などを用いること
ができる。
【0030】また、同時に提案される請求項10に記載
の本発明の燃焼装置は、請求項1乃至9のいずれか1項
に記載の排気筒を備えた構成とされている。本発明によ
れば、請求項1から9のいずれか1項に記載した排気筒
を備えることにより、前記した効果を奏することがで
き、製造が容易で品質の安定した燃焼装置となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態の燃焼装
置の断面図である。図2は、図1の燃焼装置の燃焼部の
斜視図である。図3は、図1の燃焼装置で採用する仕切
り板の正面図及び平面図である。図4は、本実施形態の
燃焼装置で採用するバーナ部材の斜視図である。図5
は、図4のバーナ部材の分解斜視図である。図6は、図
4のバーナ部材における淡ガス流路側の燃料ガスの流れ
を示す説明図である。図7は、図4のバーナ部材におけ
る濃ガス流路側の燃料ガスの流れを示す説明図である。
【0032】図1において、1は本発明の燃焼装置を示
す。本発明の燃焼装置1は、具体的には給湯器に内蔵さ
れるものであり、大きく分けて送風部2、バーナケース
部3、熱交換部4及び排気部(排気筒)5によって構成
される。
【0033】下部側から順次説明すると、送風部2は、
シロッコファンやターボファンのような送風機8であ
り、モータ10の回転によって内部の羽根11が回転す
る構造である。送風機8は、羽根11の軸方向に給気口
12があり、羽根11の接線方向に送風口13がある。
送風機8の送風口13は、後述するバーナケース15の
空気導入口32に直接的に取り付けられている。
【0034】バーナケース部3は、箱体状のバーナケー
ス15を持ち、その内部に複数のバーナ部材35が内蔵
されたものである。またバーナケース部3を機能的に細
分すると、空気流路部17、燃料・空気混合部18及び
燃焼部19に分かれている。バーナケース15は、四角
形状の箱であり、底板部20と側面部21が板によって
覆われ、上面側が開口した部材である。なお本実施形態
では、底板部20は第一流路形成壁として機能するの
で、以下、この部材を第一流路形成壁20と称する。
【0035】第一流路形成壁20には、図のように内側
に凸の突起28が一面に設けられ、表面が凹凸形状とな
っている。突起28は半球形であり、その直径は、2〜
8mm程度であり、その高さは、3mm以下である。突
起28は、バーナケース15を構成する板をプレスして
凹変させて設けられている。この凸形状の突起28は、
空気流路を空気が流動することによって生じる騒音を低
減させるために設けられている。則ち、空気が凹凸に衝
突することによって小さな渦が生じる。これにより、空
気と内壁との衝突による跳ね返りが緩和され大きな渦流
の発生が抑制されて、空気は流路内壁に沿って流れる。
そのため、空気の流動に伴う騒音を低減させるものであ
る。
【0036】第一流路形成壁20の端部寄りの位置に
は、空気導入口32が設けられている。空気導入口32
は四角形の開口である。そしてバーナケース15の内部
には仕切り板22が設けられている。仕切り板22は、
図2,図3に示すように平面部23と段部25を持つ。
より詳細には、仕切り板22は、平面部23を持ち、そ
の端部が垂直に立ち上げられて第一垂直壁部26が設け
られている。また第一垂直壁部26の端部は水平方向に
折り曲げられ、更にその端部は垂直に立ち上げられて第
二垂直壁部29が設けられ、これらによって前記した段
部25が形成されている。
【0037】仕切り板22の平面部23は、第二流路形
成壁として機能するので、以下この部材を第二流路形成
壁23と称する。第二流路形成壁23にも外側に向かっ
て凸形状の突起30が設けられ、表面が凹凸形状となっ
ている。突起30の形状は、前記した第一流路形成壁2
0の突起28と同一であり、半球形であってその直径
は、2〜8mm程度であり、その高さは、3mm以下で
ある。突起30は、バーナケース15を構成する板をプ
レスし、凹変させて設けられている。この凸形状の突起
30も、前記した突起28と同様に、騒音を低減させる
ために設けられている。
【0038】仕切り板22の、段部25の第一垂直壁部
26には長孔状の空気取り入れ口31が設けられてい
る。仕切り板22は、バーナケース15内を二段に仕切
るものであり、仕切り板22の第二流路形成壁(平面
部)23は、バーナケース15の第一流路形成壁20と
平行に位置する。そのため第一流路形成壁20と第二流
路形成壁23との間には空隙が形成される。そして当該
空隙は、箱内空気流路33として機能する。また仕切り
板22の第二垂直壁部29はバーナケース15の側壁の
一部と接する。そのため仕切り板22の段部の部位には
空隙部34ができる。
【0039】そして仕切り板22の上にバーナ部材35
が並べて配置される。ここでバーナ部材35は、バーナ
本体36と炎孔部材37によって構成されている。バー
ナ本体36は、図5に示すように4枚の金属製板体を重
ねて作られたものであり、板体同士の間によって空気又
は燃料ガスの流路が形成されている。則ち、バーナ本体
36は、中央の二枚の板体が組み合わされた主構成体4
2とその両脇の補助構成体44によって構成されてい
る。
【0040】バーナ部材35の外観を説明すると、下側
の端部に上下二つの開口38,39がある。そしてその
内の上部の開口は燃料ガスが空気と共に導入されるガス
導入口38である。一方、下部の開口39は、空気だけ
が導入される空気導入口である。
【0041】本実施形態で採用するバーナ部材35は、
濃淡燃焼方式のバーナであり、炎孔部材37から希薄な
燃料ガスが放出され、その周囲から濃度の高い燃焼ガス
が放出される。則ち、バーナ部材35の内部は、二系統
の燃料ガス流路がある。より具体的には、中央の主構成
体42内の流路と、主構成体42の側面と両脇の補助構
成体44によって構成される流路が存在する。そしてガ
ス導入口38から導入された燃料ガスの多くは、図6に
示す経路を経て炎孔部材37から外部に放出される。こ
の間、燃料ガスは、空気導入口39から導入された空気
と混合され、希薄化される。
【0042】一方、ガス導入口38から導入された燃料
ガスの残りは、図7に示す経路を経て炎孔部材37の周
囲から放出される。
【0043】上記したバーナ部材35は、仕切り板22
の上に並べて配置され、燃料・空気混合部18が構成さ
れている。またバーナ部材35のガス導入口38及び空
気導入口39は仕切り板22の空気取り入れ口31と一
致する。またバーナ部材35のガス導入口38の近傍に
は、燃料ノズル41が設けられている。
【0044】則ち、燃焼装置1で採用するバーナケース
部3は、上記したように仕切り板22の上部に燃料・空
気混合部18が設けられ、燃料・空気混合部18で燃料
と空気とが予め混合される。また第一流路形成壁20に
は送風機8からの送風を導入する空気導入口32が設け
られ、さらに燃料・空気混合部18と第一流路形成壁2
0の間には第二流路形成壁23が設けられ、第一流路形
成壁20と第二流路形成壁23によって箱内空気流路3
3が形成されている。また燃料・空気混合部18に空気
を導入する空気取り入れ口31は、バーナケース15の
端部寄りの位置に設けられている。送風機8からの送風
を導入する空気導入口32と燃料・空気混合部18に空
気を導入する空気取り入れ口31は、それぞれバーナケ
ース15の両端に寄った位置にある。
【0045】次に熱交換部4について説明する。熱交換
部4は、燃焼ガスが通過する四角状の筒体である。そし
て、熱交換部4の筒体とバーナケース15は連通してい
る。熱交換部4の内部には、多数のフィン40aが所定
間隔をおいて垂直に配列され、フィン40aを貫通する
ように、折曲された給湯パイプ40bが取り付けられて
いる。そして、燃焼ガスが上昇する際に、燃焼ガスの熱
がフィン40aを介して給湯パイプ40bへ熱交換さ
れ、熱交換された燃焼ガスは排気ガスとして下流側へ流
動する。
【0046】熱交換部4の下流側には、排気筒5が設け
られている。排気筒5は、熱交換部4から上昇する排気
ガスを、流動方向を横向きに偏向させて排出させるもの
であり、下面と左方が開放された箱形状をしている。こ
の排気筒5は、排気外筒43、内張部材46および水切
偏向部材48などを備えて構成される。
【0047】ここで、排気筒5の詳細な構造を、組立工
程図および部材図を参照して説明する。図8は、図1に
示す燃焼装置の排気筒の第1組立工程を示す斜視図であ
る。図9は、排気筒の第2組立工程を示す斜視図であ
る。図10は、内張部材の斜視図である。図11は、水
切偏向部材の斜視図である。図12は、排気筒の第3組
立工程を示す斜視図である。図13は、組み立てられた
排気筒の外観を示す斜視図である。図14は、図13に
示す排気筒の断面図である。尚、以下の説明において上
下、左右および前後方向は、図1に示すように、排気筒
5を燃焼装置1に取り付けた状態を基準としている。
【0048】排気筒5の第1組立工程では、図8に示す
ように、排気外筒43の内部に防音材47の挿入が行わ
れる。排気外筒43は金属板をプレス成形して作られ、
天面部43a、側面部43b,43b,43cを有し、
下部(下面)および左方が開放された形状である。左方
の開放部分は排気口45として機能する。天面部43a
は排気口45の近傍で僅かに下降傾斜し、天面部43a
の開放側端部は上方へ折曲されてフランジ部43eを形
成している。また、側面部43bおよび側面部43cの
下縁は、一旦、外側に折曲されてから再度下方に折曲さ
れてフランジ部43dを形成している。また、排気外筒
43の対向する側面部43b,43bの内面には、後述
する内張部材46を位置決め固定するための円柱状の係
止突起43fが、各々2個ずつ設けられている。第1組
立工程では、図8に示すように、排気外筒43の内部に
グラスウールなどを用いた耐熱性を有する防音材(吸音
材)47が挿入される。防音材47は、排気口45側近
傍の天面部43aから側面部43cに渡る面部に沿わせ
て折り曲げて挿入される。
【0049】排気筒5の第2組立工程では、図9に示す
ように、防音材47の挿入された排気外筒43の内部に
内張部材46の取り付けが行われる。内張部材46は、
図9、図10に示すように、金属薄板をプレス工法によ
って打ち抜き曲げ加工して製されたもので、排気外筒4
3の天面部43aおよび側面部43cに沿う形状を有し
ている。則ち、内張部材46は、平面状の上面部46
a、側面部46bおよびフランジ部46dを有してお
り、排気筒5の天面部43aおよび側面部43cに沿う
ように、上面部46aおよび側面部46bは僅かに折曲
されている。また、上面部46aの前後両側縁の一部
は、下方へ向けて折曲されて一対の折曲部46e,46
eを形成しており、側面部46cの下縁は右方向へ折曲
されてフランジ部46cを形成している。
【0050】ここで、折曲部46eは、上面部46aの
前後両側縁の一部を垂下するように折曲して形成される
折曲面46f,46fを有しており、この折曲面46
f,46fの下縁は前後方向へ折曲されてフランジ部4
6g,46gを形成している。また、折曲面46f,4
6fの左右側縁の一部は、一旦、前後方向へ折曲されて
から再び左右方向へ折曲されて断面L字状の折曲部46
i,46kを形成している。この折曲部46i,46k
の先端には半円状に切り欠かれた係合部46j,46m
が設けられている。また、折曲面46f,46fには、
左方側縁から右方側へ向けて所定幅で切り欠かれた嵌入
部46h,46hが設けられている。この嵌入部46
h,46hには、後述する、水切偏向部材48が嵌入さ
れる。
【0051】また、内張部材46の上面部46aの一部
と側面部46bには、多数の突起(凸形状)46pと小
孔46q(凹形状)を混在させて設けている。半球形の
突起46pの形状は、前記図1の第一流路形成壁20お
よび第二流路形成壁23に設けた突起28,30と同一
形状である。則ち、突起46pの直径は2〜8mm程度
であり、その高さは3mm以下である。また、小孔46
qの直径は5〜10mm程度である。これらの突起46
pおよび小孔46q、前記した突起28,30と同様
に、騒音を低減させるために設けられている。
【0052】第2組立工程では、図9に示すように、内
張部材46の折曲部46e同士を互いに近接させるよう
に押圧しつつ、内張部材46で防音材47を押さえるよ
うにして排気外筒43に挿入する。そして、内張部材4
6の係合部46j,46mを排気外筒43の係止突起4
3fに位置合わせした状態で押圧を解除する。これによ
り、内張部材46は排気外筒43に位置決めされた状態
で固定される。内張部材46を排気外筒43へ固定した
状態では、内張部材46の小孔46qを介して防音材4
7の一部が露出している。尚、本実施形態では、内張部
材46を排気外筒43へ位置決め固定した後、内張部材
46のフランジ部46c,46gと排気外筒43のフラ
ンジ部43dとを適宜の間隔でスポット溶接している
(図12のスポット溶接部S参照)。
【0053】第3組立工程では、図12に示すように、
排気外筒43に固定された内張部材46へ水切偏向部材
48を嵌入させる。水切偏向部材48は、図11に示す
ように、金属薄板を折り返して製したものである。則
ち、下方の偏向平板部48aと上方の水切平板部48b
とを折り返し部分で接続して一体的に製されており、折
り返し部分は湾曲されて偏向部48cを形成している。
偏向平板部48aの下面には、下方へ向けて突出した略
半球形の突起48eが多数配列されている。この突起4
8eの形状は、内張部材46に設けられた突起46pと
同一形状で、半球形の直径は2〜8mm程度であり、そ
の高さは3mm以下である。これらの突起48eは、前
記した突起46pと同様に、騒音を低減させるために設
けられている。また、偏向平板部48aの左方側縁は下
方へ向けて折曲されてフランジ部48dを形成し、偏向
平板部48aの前後両側縁は上方へ向けて折曲されて補
強部48fを形成している。
【0054】第3組立工程では、図12に示すように、
水切偏向部材48の偏向部48cを内張部材46の嵌入
部46hへ押圧嵌入させる。水切偏向部材48の偏向部
48cは金属薄板を湾曲させているので弾性を有する。
従って、嵌入部46hに嵌入された偏向部48cは僅か
に弾性変形しつつ嵌入部46hによって挟持される。こ
れにより、水切偏向部材48は内張部材46に位置決め
固定される。
【0055】第3組立工程が終了すると、図13に示す
ように、排気筒5が完成する。組み立てられた排気筒5
は、内張部材46のフランジ部46dと水切偏向部材4
8のフランジ部48dとが同一平面を成し、フランジ部
46dとフランジ部48dとの間で排気口45が形成さ
れる。尚、内張部材46のフランジ部46dと水切偏向
部材48のフランジ部48dには、図1に示す排気トッ
プ49が取り付け固定される。これにより、水切偏向部
材48の排気口45側は上下に移動することなく、強固
に位置決め固定される。
【0056】図14は、このようにして組み立てられた
排気筒5を断面図で示したものであり、前記図8〜図1
3と同一構成部分には同一の符号を付している。図から
分かるように、排気筒5の水切偏向部材48は、二重構
造であって略三角形の翼形をしている。また偏向部48
c48cは大きなアールを持つ。さらに排気筒5の水切
偏向部材48は、排気口45側へ向けて僅かに下降傾斜
した状態で固定される。これにより、排気口45から入
った雨水は、水切部48bに沿って左方へ流れて外部に
排出される構造とされている。また水切偏向部材48
は、排気口45から水切部48bにかけてはなだらかな
傾斜であるが、水切部48bから偏向部48cにかけて
の位置に大きな段部48fが存在する。そのため排気口
45から入った雨水は、段部48fによってせき止めら
れ、段部48fが雨水止めとして機能し、熱交換部4等
に入ることはない。
【0057】また図から分かるように、内張部材46の
折曲部46eに設けられた係合部46j,46mが排気
外筒43に設けられた係止部43f,43fに係合す
る。これにより、内張部材46の係合部46j,46m
と排気外筒43の天面部43aとの間の距離(高さ)H
a,Hbが規制されて、内張部材46は排気外筒43に
位置決め固定される。従って、排気外筒43の天面部4
3aと内張部材46の上面部46aとの間隔H1が規制
される。また、水切偏向部材48の偏向部48cは、内
張部材46の嵌入部46hに嵌入して取り付けられる。
これにより、水切偏向部材48の偏向部48cと内張部
材46の上面部46aとの間隔H2が規制され、結果的
に、水切偏向部材48を内張部材46に対して確実に位
置決め固定することが可能となる。これにより、排気筒
5における騒音の発生が低減され、製造時における品質
のばらつきを抑制することができる。
【0058】このように、本実施形態の排気筒5では、
水切偏向部材48を直接排気外筒43へ固定するのでは
なく、排気外筒43に取り付けられた内張部材46に対
して位置決め固定する構造を採用している。これによ
り、水切偏向部材48を排気外筒43へ位置決めしつつ
溶接するような熟練を要する作業が不要で、しかも、複
雑な構造を採用することなく確実な位置決め固定を可能
にしている。また、排気筒5の形状に応じて水切偏向板
48の形状を変更する場合でも、内張部材46の嵌入部
46hの位置を変更するだけで良く、柔軟な設計を行う
ことができる。
【0059】ここで、本実施形態の排気筒5では、内張
部材46と水切偏向部材48をステンレスで製して、排
気ガスに含まれる水分による錆の発生を抑制させてい
る。また、本実施形態の排気筒5では、前記図9および
図12に示すように、排気外筒43に内張部材46を固
定すると、排気外筒43のフランジ部43dの全面を覆
うように内張部材46のフランジ部46dが当接する。
この構造によれば、例えば、排気外筒43を鋼板(アル
ミナイズ鋼板)などで製しても、排気外筒43のフラン
ジ部43dが内張部材46のフランジ部46dに覆われ
ているので錆が生じ難い。また、フランジ部46dの一
部に僅かな錆が生じた場合でも、内張部材46のフラン
ジ部46dによって遮蔽されるので、排気トップ49を
通して錆が見えることはない。
【0060】このように、本実施形態の排気筒5によれ
ば、簡単な構造によって、水切偏向部材48の位置決め
が極めて容易で、騒音の発生を低減し、品質のばらつき
をなくすことができる。これにより、製造が容易で省コ
スト化を図ることができる。
【0061】ここで、本実施形態の排気筒5では、前記
図11に示したように、水切部材と偏向部材とを一体化
した水切偏向部材48を採用したものであった。しか
し、本発明は、このような構成に限られるものではな
く、例えば、水切部材と偏向部材とを別部材として形成
しても良い。図15は、別部材で製された偏向部材50
と水切部材51とを示す斜視図、図16は、偏向部材5
0に水切部材51を取り付けて一体化させた状態を示す
断面図、図17は、一体化させた水切部材51および偏
向部材50を内張部材46へ嵌入させて固定した状態を
示す斜視図である。
【0062】偏向部材50は、前記図11に示した水切
偏向部材48から水切平板部48bを取り除いたものに
近似した形状をしている。則ち、偏向部材50は、金属
薄板の一側縁を湾曲させて折り返した偏向部50cと偏
向平板部50aとを有し、偏向平板部50aの下面に
は、下方へ向けて突出した略半球形の突起50bが多数
配列されている。この突起50bの形状は、内張部材4
6に設けられた突起46pと同一形状で、半球形の直径
は2〜8mm程度であり、その高さは3mm以下であ
る。
【0063】また、偏向平板部50aの左方側縁は下方
へ向けて折曲されてフランジ部50dを形成し、偏向平
板部50aの前後両側縁は上方へ向けて折曲されて補強
部50eを形成している。そして、対向する補強部50
eの偏向部50cの近傍には、内方へ向けて円柱状に突
出した係止部50f,50fが設けられ、偏向平板部5
0aのフランジ部50d側の近傍には、3つの係止突起
50gが設けられている。
【0064】一方、水切部材51は、金属薄板の一側縁
を略45度に折曲された折曲部51bと水切平面部51
aとを有し、水切平面部51aの前後両側縁は上方へ向
けて折曲されて補強部51cを形成している。そして補
強部51cの折曲部51b側の端部は、半円状に切り欠
かれて係合部51dを形成している。
【0065】このような構成の水切部材51は、偏向部
材50に一体化して取り付け可能である。則ち、水切部
材51の折曲部51bを、偏向部材50の折り返された
偏向部50cの内部へ挿入しつつ、水切部材51の係合
部51d,51dを偏向部材50の係止部50f,50
fに係合させる。そして、水切部材51の折曲部51b
と反対側の側縁を偏向部材50の係止突起50gに係止
するように押圧する。このようにして、水切部材51を
偏向部材50へ固定すると、図16に示すように、水切
部材51の係合部51dと水切平面部51aの側縁と
が、偏向部材50の係止部50fと係止突起50gとで
挟持されて位置決め固定される。
【0066】このようにして、水切部材51を取り付け
た偏向部材50は、前記図12で示した水切偏向部材4
8を嵌入させる場合と同様にして、偏向部材50の偏向
部50cを内張部材46の嵌入部46hへ嵌入させる。
これにより、図17に示すように、内張部材46に対し
て水切部材51および偏向部材50は位置決め固定され
る。このように、別部材の水切部材51と偏向部材50
とを、予め一体化させてから排気筒5の内部に位置決め
固定することができ、製造を容易に行うことができる。
【0067】また、前記した実施形態では、図9に示し
たように、内張部材46を排気外筒43へ固定するのに
際して、内張部材46の係合部46j,46mを排気外
筒43の係止部43f,43fに係合させて行うもので
あった。しかし、本発明はこのような構成に限られるも
のではない。例えば、図18に示すように、内張部材4
6の係合部46j,46mを取り除くと共に、排気外筒
43の係止部43f,43fを省略した簡略化された構
成を採用しても良い。
【0068】この構成では、内張部材46のフランジ部
46c,46g,46gを排気外筒43のフランジ部4
3dに当接させた状態で、適宜の間隔でスポット溶接を
行う。これにより、内張部材46を排気外筒43に対し
て位置決め固定することが可能であり、構造を簡略化し
つつ容易に製造を行うことが可能である。
【0069】尚、前記実施形態では、排気筒の内部に水
切偏向部材、または、一体化した水切部材および偏向部
材を設けた構成として述べたが、本発明は、このような
構成に限られるものではない。例えば、排気筒の内部に
水切部材あるいは偏向部材のいずれか1つだけを設けて
も良く、また、水切部材および偏向部材のいずれも設け
ない構成とすることもできる。
【0070】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、内張
部材に対して水切部材や偏向部材を容易に位置決め固定
することができ、製造が容易で品質を安定させ静粛性が
向上した排気筒を提供できる。請求項2に記載の本発明
によれば、排気筒における騒音の発生を低減でき、高さ
を低減した排気筒を提供できる。請求項3に記載の本発
明によれば、排気外筒に対して内張部材の位置決めを行
う手間が不要となり、製造が容易になる。請求項4に記
載の本発明によれば、内張部材に対して偏向部材または
水切部材の位置決めを行う手間が不要となり、製造が容
易であると共に、品質のばらつきをなくすことができ
る。請求項5に記載の本発明によれば、一体化された水
切偏向部材を用いるので、部材点数が削減され、しか
も、水切偏向部材の位置決めが不要となり、製造が容易
になる。請求項6に記載の本発明によれば、水切部材と
偏向部材とを、予め、一体化させることができ、しか
も、位置決めが不要となり、製造が極めて容易になる。
請求項7、8に記載の本発明によれば、錆の発生を抑制
すると共に、僅かな錆びの発生を遮蔽することができ、
品質を向上し省コスト化を図ることができる。請求項9
に記載の本発明によれば、排気筒から外部へ漏れる騒音
を低減することができ、静粛性を向上させた排気筒を提
供できる。請求項10に記載の本発明によれば、前記し
た効果を奏する排気筒を採用することにより、製造が容
易で静粛性が向上し、品質の安定した燃焼装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃焼装置の断面図であ
る。
【図2】図1の燃焼装置の送風部およびバーナケース部
の断面斜視図である。
【図3】図1の燃焼装置で採用する仕切り板の正面図及
び平面図である。
【図4】図1の燃焼装置で採用するバーナ部材の斜視図
である。
【図5】図4に示したバーナ部材の分解斜視図である。
【図6】図4に示したバーナ部材における淡ガス流路側
の燃料ガスの流れを示す説明図である。
【図7】図4に示したバーナ部材における濃ガス流路側
の燃料ガスの流れを示す説明図である。
【図8】図1に示す燃焼装置に採用する排気筒の第1組
立工程を示す斜視図である。
【図9】図1に示す燃焼装置の排気筒の第2組立工程を
示す斜視図である。
【図10】図1に示す燃焼装置の排気筒に採用する内張
部材を示す斜視図である。
【図11】図1に示す燃焼装置の排気筒に採用する水切
偏向部材を示す斜視図である。
【図12】図1に示す燃焼装置の排気筒の第3組立工程
を示す斜視図である。
【図13】図1に示す燃焼装置の排気筒の外観を示す斜
視図である。
【図14】図13に示す排気筒の内部構造を示す断面図
である。
【図15】本発明の別の実施形態の排気筒に採用する水
切部材と偏向部材の構造を示す斜視図である。
【図16】図15で示す水切部材と偏向部材とを一体化
させた状態を示す断面図である。
【図17】図16で示す一体化した水切部材と偏向部材
とを排気筒に取り付けた状態を示す断面図である。
【図18】本発明の別の実施形態の排気筒に採用する内
張部材の構造、および、排気外筒への取り付け工程を示
す斜視図である。
【図19】従来技術の給湯器に内蔵される燃焼装置の構
造を示す断面図である。
【図20】図19に示す燃焼装置の排気筒の内部の排気
ガスの流動、および、水切偏向部材の位置決めを示す断
面図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置 5 排気筒 45 排気口 43 排気外筒 43a 天面部 43b 側面部 43e 排気外筒の端部(排気外筒のフランジ部) 46 内張部材 46a 上面部 46d フランジ部(内張部材のフランジ部) 46e 折曲部 46h 嵌入部 47 防音材 48 水切偏向部材 8c 偏向部 48a 偏向平板部 48b 水切平板部 50 偏向部材 50c 偏向部 50f 係止部 51 水切部材 51d 係合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24H 9/02 F24H 9/02 301J (72)発明者 杉江 繁男 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 3K070 BA05 BA15 CA31 3L037 AA02 AC01 AC07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼装置に用いられ、燃焼によって生じ
    る排気ガスを排出する排気筒であって、 排気ガスの流入口と排気口とを連通させて排気流路を形
    成する排気外筒と、当該排気外筒の内壁に沿って取り付
    けられる内張部材とを備えており、当該内張部材は、燃
    焼ガスの流動方向を偏向させる偏向部材、または、排気
    口を介して侵入する雨水を排出させる水切部材の少なく
    ともいずれかを位置決め固定可能であることを特徴とす
    る排気筒。
  2. 【請求項2】 前記排気外筒は、下面が流入口として開
    放されると共に一側方が排気口として開口された箱形状
    を有し、平板状の偏向部材または水切部材の少なくとも
    いずれかが、前記排気口に近接する前記排気外筒の下面
    の一部を遮蔽して略水平に配されており、排気ガスは、
    前記排気外筒の下面の非遮蔽部分から排気外筒に流入
    し、排気外筒の内部を横方向へ流動して排気口から排出
    されることを特徴とする請求項1に記載の排気筒。
  3. 【請求項3】 前記排気外筒は、天面部と当該天面部に
    続く対向する側面部を有すると共に、当該側面部には係
    止部が設けられており、前記内張部材は、前記排気外筒
    の天面部に沿う上面部と、当該上面部に続き前記排気外
    筒の側面部に沿って折曲された対向する折曲部を有する
    と共に、当該折曲部には前記排気外筒の係止部に対応し
    た部位に係合部が設けられており、 前記内張部材の係合部を前記排気外筒の係止部に係合さ
    せることにより、排気外筒に対して内張部材を位置決め
    固定可能であることを特徴とする請求項2に記載の排気
    筒。
  4. 【請求項4】 前記内張部材の対向する折曲部には、当
    該折曲部の排気口側の一部を切り欠いて形成された嵌入
    部が設けられており、当該嵌入部に前記偏向部材あるい
    は水切部材を嵌入させることにより、前記内張部材に対
    して前記偏向部材または水切部材を位置決め固定するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の排気筒。
  5. 【請求項5】 前記偏向部材および水切部材は、平板材
    を折り返した水切偏向部材として一体化して形成され、
    当該折り返し部分は湾曲されて偏向部を形成し、折り返
    された一方の平板部は偏向平板部を形成すると共に他方
    の平板部で水切平板部を形成しており、前記偏向部を弾
    性変形させつつ前記内張部材の嵌入部へ押圧嵌入させる
    ことにより、内張部材に対して水切偏向部材を位置決め
    固定することを特徴とする請求項4に記載の排気筒。
  6. 【請求項6】 前記偏向部材は、排気口側から離れた部
    位の側縁を湾曲させた偏向部と、前記水切部材を固定す
    る係止部とを有した板材で形成され、前記水切部材は、
    前記偏向部材の係止部に対応した部位に係合部を有した
    板材で形成されており、 前記水切部材の係合部を前記偏向部材の係止部に係止さ
    せて一体化させ、一体化した状態で偏向部材の偏向部を
    弾性変形させつつ前記内張部材の嵌入部へ押圧嵌入させ
    ることにより、内張部材に対して水切部材および偏向部
    材を位置決め固定することを特徴とする請求項4に記載
    の排気筒。
  7. 【請求項7】 前記内張部材の排気口側の端部は、排気
    外筒の端部に沿って折曲されてフランジ部を形成してお
    り、当該フランジ部は、排気外筒の端部の全面を覆う形
    状であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1
    項に記載の排気筒。
  8. 【請求項8】 燃焼装置に用いられ、燃焼によって生じ
    る排気ガスを排出する排気筒であって、排気ガスの流入
    口と排気口とを連通させて排気流路を形成する排気外筒
    と、当該排気外筒の内壁に沿って取り付けられる内張部
    材とを備えており、前記内張部材の排気口側の端部は、
    前記排気外筒の端部に沿って折曲されてフランジ部を形
    成し、当該フランジ部は、排気外筒の端部の全面を覆う
    形状であることを特徴とする排気筒。
  9. 【請求項9】 前記内張部材と排気外筒の内壁との間に
    防音材を取り付けたことを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれか1項に記載の排気筒。
  10. 【請求項10】 前記請求項1乃至9のいずれか1項に
    記載の排気筒を備えて構成されることを特徴とする燃焼
    装置。
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