JP2003021053A - 複動型コンプレッサ - Google Patents

複動型コンプレッサ

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JP2003021053A
JP2003021053A JP2001208897A JP2001208897A JP2003021053A JP 2003021053 A JP2003021053 A JP 2003021053A JP 2001208897 A JP2001208897 A JP 2001208897A JP 2001208897 A JP2001208897 A JP 2001208897A JP 2003021053 A JP2003021053 A JP 2003021053A
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Japan
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piston
double
discharge
reed valve
pin
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Application number
JP2001208897A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Yamamoto
俊朗 山本
Osamu Suzuki
修 鈴木
Takeshi Koyabu
健 小藪
Naoki Inoue
直樹 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピストンを別体とし生産性の向上とコストの
低減を図ることができる複動型コンプレッサを供する。 【解決手段】 複動型コンプレッサのクランクシャフト
2に1本のコネクティングロッド15を介してピストン1
1,12と連結するものであって、コネクティングロッド1
5にそれぞれの圧縮室に対応する別体のピストン11,12
を連結した複動型コンプレッサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複動型コンプレッ
サの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】複動型コンプレッサはシリンダの両端に
圧縮室を有し、両圧縮室を交互に圧縮すべくピストン
は、両圧縮室にそれぞれ対応してピストンヘッドを備え
ている。性能向上と小型化を狙った複動型コンプレッサ
の場合、両端にピストンヘッドを形成した円筒型ピスト
ンであってコネクティングロッドの揺動するスペースを
確保し軽量化のため肉抜きを施した例(特開2000−3203
15号公報等)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】斯かる一対のピストン
ヘッドを一体に形成した円筒型ピストンは、円筒の内側
の肉抜きが必要であり、鋳造するのに中子を必要とし成
形が容易ではなく生産性に難があった。
【0004】また一対のピストンヘッドが円筒の両端に
形成されるので、上下シリンダの円筒度に厳しい公差が
要求され、生産性およびコストに影響する。
【0005】本発明は斯かる点に鑑みなされたもので、
その目的とする処は、ピストンを別体とし生産性の向上
とコストの低減を図ることができる複動型コンプレッサ
を供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するために、本請求項1記載の発明は、複動型コン
プレッサのクランクシャフトに1本のコネクティングロ
ッドを介してピストンと連結するものであって、前記コ
ネクティングロッドにそれぞれの圧縮室に対応する別体
のピストンを連結した複動型コンプレッサとした。
【0007】クランクシャフトに1本のコネクティング
ロッドを介して互いに別体のピストンを連結した構成と
することで、各ピストンを中子を要せずに容易に成形で
きダイキャスト製法も可能で生産性を大幅に向上させる
ことができる。また一対のピストンが互いに別体である
ので、上下シリンダ間の円筒度の公差は厳しくなく、そ
のため益々生産性の向上およびコストの低減を図ること
ができる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の複
動型コンプレッサにおいて、前記互いに別体のピストン
を共通の単一のピストンピンにより連結支持したことを
特徴とする。
【0009】互いに別体のピストンを共通の単一のピス
トンピンにより連結支持することで、部品点数を少なく
して軽量化、低コスト化を図ることができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の複動型コンプレッサのピストン構造におい
て、ピストンピンをピストンに対して相対回転しないよ
うに位置決めしたことを特徴とする。
【0011】ピストンピンをピストンに対して相対回転
しないように位置決めすることで、耐摩耗性の向上が図
れる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1記載の複
動型コンプレッサにおいて、前記ピストンピンを軸方向
に垂直に貫通したスプリングピンの端部が前記ピストン
に係止したことを特徴とする。
【0013】ピストンピンを軸方向に垂直に貫通したス
プリングピンの端部がピストンに係止するようにしてピ
ストンピンをピストンに対して相対回転しないように位
置決めすることで、ピストンピンをピストンに圧入する
ことによる変形や切り粉の発生を防止することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る一実施の形態に
ついて図1ないし図16に基づき説明する。本実施の形
態に係る複動型コンプレッサ1は、内燃機関の過給用コ
ンプレッサであり、動弁系のカムシャフトにクランクシ
ャフト2が連結されて駆動される。
【0015】クランクシャフト2の中心軸を境に上下割
りにされたシリンダケース3,4が割り面に液体パッキ
ンを介してシリンダ本体3a,4aのシリンダボア5の
周囲4箇所で両者を貫通するボルト10により一体に結合
されている(図1参照)。
【0016】シリンダケース3,4の割り面に形成され
た半割りの軸受部3b,4bおよび軸受部3c,4cに
クランクシャフト2を回転自在に軸支するボールベアリ
ング6,7が挟着される。
【0017】一方の軸受部3b,4bの外側方開口は閉
塞壁3d,4dで閉塞され、上側の閉塞壁3dの内面に
加工されたスラスト受け端面3eにボールベアリング6
のアウタレースが当接してボールベアリング6がスラス
ト位置決めされて挟着される(図3参照)。
【0018】他方の軸受部3c,4cはクランクシャフ
ト2の軸外方向に延びた円筒状を形成し、上側の軸受部
3cの内周面の所定箇所に形成されたクリップ溝3fに
係合したサークリップ8にボールベアリング7のアウタ
レースが当接してボールベアリング7がスラスト位置決
めされる。なお下側のシリンダケース4の閉塞壁4dお
よびクリップ溝には逃げを設けてボールベアリング6,
7のスラスト位置決めをしない。
【0019】したがって上側のシリンダケース3にのみ
両ボールベアリング6,7がスラスト位置決めされてク
ランクシャフト2のスラスト位置決めが精度良くなさ
れ、下側のシリンダケース4はクランクシャフト2のス
ラスト位置に関与しないようにすることで、上下のシリ
ンダケース3,4を共加工する必要がなく成形加工が容
易となる。
【0020】なお軸受部3c,4cの開口にはボールベ
アリング7と並んでシール部材9が嵌挿されている。
【0021】シリンダ本体3a,4aの各シリンダボア
5内にそれぞれ別体のピストン11,12が摺動自在に嵌挿
される。シリンダ本体3aのシリンダボア5内に嵌挿さ
れるピストン11は、図8ないし図10に図示するように
有底円筒状のピストンヘッドのみで構成され、側壁所定
箇所に軸方向に垂直にピストンピン16が嵌挿される円孔
11a,11aが設けられている。
【0022】図10に示すように一方の円孔11aを形成
する両側壁11b,11bの外側が切欠かれており、この両
側壁11b,11bを同軸に貫通する小孔11c,11cが形成
されている。該ピストン11の外周面には自己潤滑性と弾
力性を有する樹脂皮膜13がコーティングされている。
【0023】もう一方のシリンダ本体4aのシリンダボ
ア5内に嵌挿されるピストン12は、図11ないし図13
に図示するようにピストンヘッド12aとピストンピン16
が嵌挿される環状の軸受端部12bとを一対の連結部12
c、12cが連結した一体形状のピストンである。
【0024】軸受端部12bは前記ピストン11の内径より
小径の環状をなし、環状側壁を幅方向に貫通する円孔12
d、12dにピストンピン16が嵌挿される。図11に示す
ように一対の連結部12c、12cの間に大きな空間12eを
形成して両側方を開口しており、ピストンヘッド12aは
円形端部とこの連結部12c、12cに沿って円弧をなして
延びた延出部分により構成されている。このピストンヘ
ッド12aの外周面には自己潤滑性と弾力性を有する樹脂
皮膜14がコーティングされている。
【0025】図3,図4および図6に図示するように、
上記ピストン11の内側の凹部にピストン12の軸受端部12
bを挿入し、さらにピストン12の空間12e内に配したコ
ネクティングロッド15の先端円筒部15cを環状の軸受端
部12bの内側に挿入し、ピストン11の円孔11a,11a、
軸受端部12bの円孔12d、12dおよびコネクティングロ
ッド15の先端円筒部15cをピストンピン16が貫通して、
コネクティングロッド15の先端円筒部15cに軸支される
ピストンピン16に互いに別体のピストン11とピストン12
が連結支持される。
【0026】ピストンピン16はピストン11の外径より僅
かに短い円筒部材であり、一端に径方向に小孔が穿孔さ
れていて、同小孔に前記ピストン11の小孔11c,11cを
合わせて図6に示すようにスプリングピン17を貫挿させ
てピストン11に対するピストンピン16の抜け止めおよび
回り止めとし、ピストンピン16がピストン11に対して相
対回転することを阻止して円孔11aの耐摩耗性を向上さ
せている。
【0027】ピストン11とピストン12は相対回転しない
ので、ピストン12もピストンピン16に対して相対回転す
ることなくピストン12の軸受端部12bの円孔12dの耐摩
耗性も向上する。
【0028】またスプリングピン17によりピストン11に
対するピストンピン16の相対回転が阻止されているの
で、ピストンピン16をピストン11の円孔11aに圧入して
一体化する必要がなく、よって圧入によるトラブルを防
止することができる。
【0029】すなわちピストン11にピストンピン16が圧
入されることで、両者の熱膨張率の違いが温度上昇に伴
いピストン11に変形をもたらすおそれがある。また圧入
により切り粉が発生すると、切り粉がピストン11とシリ
ンダ内面の摺動面に入り込んで、表面を傷をつけたりす
ることがある。このようなトラブルをピストン11に対す
るピストンピン16の相対回転をスプリングピン17により
阻止する簡単な構造で防止することができる。
【0030】なおピストンピン16は、中央部をニードル
ベアリング18を介して回動自在にコネクティングロッド
15の先端円筒部15cに支持される。したがってピストン
11およびピストン11とは相対的回転をしないピストン12
の軸受端部12bに対して相対回転しないピストンピン16
にコネクティングロッド15の先端円筒部15cが回動自在
に軸支される構造である。
【0031】コネクティングロッド15の基端円筒部15b
は、クランクシャフト2に嵌挿されたクランクピン19に
ニードルベアリング20を介して枢支される。
【0032】以上のような構造からシリンダボア5内
は、2つのピストン11,12のピストンヘッド11,12aに
より上端の圧縮室と下端の圧縮室および両ピストンヘッ
ド11,12a間のクランク室の3室に分割される。
【0033】コネクティングロッド15の中央連結部15a
には、キャップ21で密閉される油溜室15dが形成され、
この油溜室15dに潤滑用のグリースが封入されている
(図2,図3参照)。油溜室15dからは先端円筒部15c
および基端円筒部15bの各ニードルベアリング18,20に
オイルを供給する油路15e,15fが形成されている。
【0034】コネクティングロッド15の先端円筒部15c
内に設けられるニードルベアリング18は、先端円筒部15
cの内周面に嵌着された左右の位置決めクリップ22,22
によりピストンピン16の中央部に位置決めされるととも
に抜け止めされる。
【0035】そして図3に示すように位置決めクリップ
22,22の左右外側にダブルリップのオイルシール23,23
が嵌挿されている。オイルシール23,23は、コネクティ
ングロッド15の先端円筒部15cとピストンピン16との間
を2枚のリップで閉塞してベアリング側とクランク室側
とを遮断し、ニードルベアリング18に油溜室15dから供
給されるグリースの漏れを確実に防止している。
【0036】複動型コンプレッサの場合、クランク室が
大気圧に対して高いときと低いときとがあり、シングル
リップのオイルシールであると特にクランク室が高圧の
ときオイルや空気がベアリング側に浸入してグリースの
稀釈による粘性の低下や空気の出入り等でグリースのシ
ール性の低下があるが、オイルシール23,23のダブルリ
ップがベアリング側とクランク室側とを双方向にシール
して最適なシール性能が発揮され、グリースの漏れを防
止し、結果としてニードルベアリング18の寿命を大きく
延ばすことができる。
【0037】またオイルシール23,23の2枚のリップの
うち内側のリップは位置決めクリップ22,22の内周側に
入り込んでおり、シングルリップと同じ軸方向スペース
があれば設けることができ、コネクティングロッド15の
幅を増すことなくダブルリップを装着しグリース漏れを
確実に防止することができる。
【0038】このコネクティングロッド15の先端円筒部
15cのニードルベアリング18に対するシール構造は、基
端円筒部15bとクランクピン19との間のニードルベアリ
ング20に対しても同様の構造であり、位置決めクリップ
25,25とダブルリップのオイルシール26,26により構成
されてグリース漏れを防止している。
【0039】以上のようにクランクシャフト2のクラン
クピン19に基端円筒部15bが軸支されるコネクティング
ロッド15は、その先端円筒部15cに軸支される1本のピ
ストンピン16を介して互いに別体のピストン11とピスト
ン12を連結支持し、クランクシャフト2の回転を2つの
ピストン11,12のシリンダボア5内の往復運動に変換し
ている。
【0040】シリンダケース3,4のシリンダ本体3
a,4aのシリンダボア5の開口端面3g(図7参照)
には、吸入リードバルブ31、リードバルブベース32、吐
出リードバルブ33が順次重ねられ、この3部材を挟んで
シリンダヘッド35,36が上から覆い図1に示すように前
記ボルト10が全体を一体に結合する。
【0041】図7に示すようにシリンダ本体3aの開口
端面3gは、中央のシリンダボア5の図7において左側
に吸入連通路41、右側に吐出連通路42が上下方向に貫通
して(図4参照)形成され、4隅にはボルト10が貫通す
るボルト孔40が設けられている。なおシリンダボア5の
開口縁の左側部分に三日月状に凹んだバルブシート5a
が形成されている。
【0042】このシリンダ本体3aの開口端面3gの上
に重ねられる吸入リードバルブ31は、金属薄板(例えば
ステンレス板)で図14に図示するようにシリンダボア
5に対応する円孔31bを図14において右側から左方へ
延出した1枚の帯状のリード31aが中心を通って横切っ
ており、その左右側方に長孔の吸入連通口31c、吐出連
通口31dが形成され、4隅にボルト孔31eが穿孔されて
いる。
【0043】吸入リードバルブ31は、円孔31b、吸入連
通口31cおよび吐出連通口31dの各周囲近傍に波状に成
形されたビード31fが形成されている。
【0044】この吸入リードバルブ31の上に重ねられる
リードバルブベース32は、金属板であり、図15に示す
ように中央左寄りにリード31aの先端が下側から塞ぐこ
とができる吸入口32aと中央斜め右寄りに吐出口32bが
形成され、左右側方に長孔の吸入連通口32c、吐出連通
口32dが形成され、4隅にボルト孔32eが穿孔されてい
る。
【0045】このリードバルブベース32の上に重ねられ
る吐出リードバルブ33は、金属薄板(例えばステンレス
板)で図16に図示するように右半部に吐出室開口33d
が内側に大きく吐出口32bまで拡大して矩形状に形成さ
れるとともに、その開口縁の一部が図16において上側
から下方へ大きく延出して1枚のリード33aを形成して
いる。リード33aは、その先端部がリードバルブベース
32の吐出口32bを上から塞ぐことができる。
【0046】また左半部には吸入室開口33cが内側に吸
入口32aまで先細に侵食して三角形状に形成され、4隅
にはボルト孔33eが穿孔されている。吐出リードバルブ
33は、吸入連通口33cおよび吐出連通口33dの各周囲近
傍にを波状に成形されたビード31fが形成されている。
【0047】以上の吸入リードバルブ31、リードバルブ
ベース32、吐出リードバルブ33をシリンダ本体3aの開
口端面3gの上に順次重ねると、シリンダボア5の開口
を対応するリードバルブベース32が吸入口32aと吐出口
32bを除き閉塞し、吸入口32aは吸入リードバルブ31の
リード31aが内側から開閉自在に閉じ、吐出口32bは吐
出リードバルブ33のリード33aが外側から開閉自在に閉
じる。
【0048】吸入連通路41は、吸入連通口31c、32c、
吸入室開口33cと連通し、吐出連通路42は、吐出連通口
31d、32d、吐出室開口33dと連通する。
【0049】上側のシリンダヘッド35は、吐出リードバ
ルブ33の上に被せられ、図4に示すように吐出リードバ
ルブ33の三角形状の吸入室開口33cに対向して吸入室35
aが形成され、矩形状の吐出室開口33dに対向して吐出
室35bが形成されている。
【0050】吸入リードバルブ31および吐出リードバル
ブ33は、開口の周囲がビード31f,33fで形成されてい
るので、リードバルブベース32を間にシリンダケース3
とシリンダヘッド35に挟着されると気密性が確保され
る。
【0051】一方下側のシリンダケース4のシリンダ本
体4aのシリンダボア5の開口端も吸入リードバルブ3
1、リードバルブベース32、吐出リードバルブ33が順次
重ねられ、下側のシリンダヘッド36も、同様に図4に示
すように吸入室36aと吐出室36bが形成されているの
で、上下の吸入室35a,36aどうしは吸入連通路41、吸
入連通口31c、32cを介して連通状態にあり、吐出室35
b,36bどうしは吐出連通路42、吐出連通口31d、32d
を介して連通状態にある。
【0052】そして下側のシリンダヘッド36の吸入室36
aに吸気入口36cが形成され、この吸気入口36cに混合
給気が吸入される。また下側のシリンダケース4の吐出
連通路42は、図4および図5に図示するように外側に大
きく膨出して蓄圧室43を形成し、この蓄圧室43の上側開
口を上側のシリンダケース3の延出部3hが塞ぐ構造と
なっている。蓄圧室43に吐出口44が設けられるととも
に、吐出された高圧流体の温度や圧力を測定するセンサ
の取付口43aも取付けられている。
【0053】本複動型コンプレッサ1は、以上のように
構成されているので、クランクシャフト2が回転する
と、コネクティングロッド15を介して1本のピストンピ
ン16が2つの互いに別体のピストン11,12を同時に同一
方向に往復動し、よって上側のピストン11がシリンダボ
ア5の上側の圧縮室を圧縮しているときは、吸入リード
バルブ31のリード31aが吸入口32aを閉じ吐出リードバ
ルブ33のリード33aが吐出口32bを開いて高圧流体を吐
出室35bに吐出し、下側のピストン12は圧縮室を膨張し
吐出リードバルブ33のリード33aが吐出口32bを閉じ吸
入リードバルブ31のリード31aが吸入口32aを開いて吸
入室35aから下側の圧縮室に吸気を行う。
【0054】逆にピストン11が上側の圧縮室を膨張させ
ているときは、上側の圧縮室に吸気を行い、ピストン12
は下側の圧縮室を圧縮して吐出リードバルブ33のリード
33aが吐出口32bを開いて高圧流体を吐出室36bに吐
出する。
【0055】上下の吐出室35b,36bに交互に吐出され
る高圧流体は、吐出連通路42を通って蓄圧室43に導かれ
過給圧の脈動を低減して吐出口44から内燃機関の過給ポ
ートに供給される。
【0056】互いに別体のピストン11,12がクランクシ
ャフト2に連結した1本のコネクティングロッド15に軸
支された1本のピストンピン16を介して連結した構成で
あるので、各ピストンの形状を成形し易く構成すること
ができる。
【0057】すなわち、従来のように2つのピストンヘ
ッドを一体に形成する場合は、内側がくりぬかれた形状
となり、複雑な形状の中子を用いて成形しなければなら
ないので成形が容易ではない。これに対して本複動型コ
ンプレッサ1は、互いに別体のピストン11,12のいずれ
も中子を要せずに容易に成形できダイキャスト製法も可
能で生産性を大幅に向上させることができる。
【0058】また一対のピストン11,12が別体であるの
で、上下シリンダ間の円筒度の公差は厳しくなく、その
ため益々生産性の向上およびコストの低減を図ることが
できる。
【0059】互いに別体のピストン11,12が共通の単一
のピストンピン16により連結支持されるので、部品点数
を少なくして軽量化、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る複動型コンプレッ
サの正面図である。
【図2】図1においてII−II線に沿って切断した断面図
である。
【図3】同部分拡大図である。
【図4】図2においてIV−IV線に沿って切断した断面図
である。
【図5】図2においてV−V線に沿って切断した断面図
である。
【図6】図2においてVI−VI線に沿って切断した断面図
である。
【図7】シリンダケースの上面図である。
【図8】上側のピストンの断面図である。
【図9】図8においてIX−IX線に沿って切断した断面図
である。
【図10】図9におけるX矢視図である。
【図11】別のピストンの側面図である。
【図12】図11においてXII−XII線に沿って切断した
断面図である。
【図13】図11におけるXIII矢視図である。
【図14】吸入リードバルブの平面図である。
【図15】リードバルブベースの平面図である。
【図16】吐出リードバルブの平面図である。
【符号の説明】
1…複動型コンプレッサ、2…クランクシャフト、3,
4…シリンダケース、5…シリンダボア、6,7…ボー
ルベアリング、8…ワッシャ、9…シール部材、10…ボ
ルト、11,12…ピストン、13,14…樹脂皮膜、15…コネ
クティングロッド、16…ピストンピン、17…スプリング
ピン、18…ニードルベアリング、19…クランクピン、20
…ニードルベアリング、21…キャップ、22…位置決めク
リップ、23…オイルシール、25…位置決めクリップ、26
…オイルシール、31…吸入リードバルブ、32…リードバ
ルブベース、33…吐出リードバルブ、35,36…シリンダ
ヘッド、40…ボルト孔、41…吸入連通路、42…吐出連通
路、43…蓄圧室、44…吐出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小藪 健 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 井上 直樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AC02 CB01 CD03 3H076 AA03 BB38 BB41 CC12 CC24 CC28 CC32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複動型コンプレッサのクランクシャフト
    に1本のコネクティングロッドを介してピストンと連結
    するものであって、 前記コネクティングロッドにそれぞれの圧縮室に対応す
    る別体のピストンを連結したことを特徴とする複動型コ
    ンプレッサ。
  2. 【請求項2】 前記互いに別体のピストンを共通の単一
    のピストンピンにより連結支持したことを特徴とする請
    求項1記載の複動型コンプレッサ。
  3. 【請求項3】 ピストンピンをピストンに対して相対回
    転しないように位置決めしたことを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の複動型コンプレッサのピストン構
    造。
  4. 【請求項4】 前記ピストンピンを軸方向に垂直に貫通
    したスプリングピンの端部が前記ピストンに係止したこ
    とを特徴とする請求項1記載の複動型コンプレッサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015113788A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 株式会社日立産機システム 空気圧縮機
WO2016084137A1 (ja) * 2014-11-26 2016-06-02 株式会社日立産機システム 圧縮機

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