JP2003021150A - 軸受のオイルシール構造 - Google Patents

軸受のオイルシール構造

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JP2003021150A
JP2003021150A JP2001208899A JP2001208899A JP2003021150A JP 2003021150 A JP2003021150 A JP 2003021150A JP 2001208899 A JP2001208899 A JP 2001208899A JP 2001208899 A JP2001208899 A JP 2001208899A JP 2003021150 A JP2003021150 A JP 2003021150A
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bearing
piston
oil seal
discharge
seal structure
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JP2001208899A
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Toshiaki Yamamoto
俊朗 山本
Osamu Suzuki
修 鈴木
Naoki Inoue
直樹 井上
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コネクティングロッドの軸受幅を拡大するこ
となくオイルシール性を大幅に向上させることができる
軸受のオイルシール構造を供する。 【解決手段】 ピストン式過給機におけるピストンとク
ランクシャフトとを連結するコネクティングロッド15の
ベアリング18,20を介して連結軸16,19を軸支する軸受
部15c,15bに設けられるオイルシール構造であって、
軸受部15c,15b内周面に嵌着される一対の位置決めク
リップ22,25によりベアリング18,20が両端を位置決め
され、位置決めクリップ22,25の両外側に内外2枚のリ
ップからなるダブルリップのオイルシール23,26をそれ
ぞれ介装し、オイルシール23,26の内側のリップ23i,
26iを位置決めクリップ22,25の内周側に入り込ませた
軸受のオイルシール構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストン式過給機
における軸受のオイルシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ピストン式過給機は、クランクシャフト
の回転をコネクティングロッドを介してピストンの往復
動に伝達しピストンにより圧縮された空気を内燃機関等
の過給ポートに供給するものである。
【0003】コネクティングロッドは、一端の軸受部が
クランクシャフトの連結軸であるクランクピンを軸支
し、他端の軸受部がピストンとの連結軸であるピストン
ピンを軸支している。
【0004】斯かるピストン過給機である往復動型コン
プレッサの例が特開平11−44218号公報にある。同例で
は、コネクティングロッドの軸受部はニードルベアリン
グを介して連結軸を回転自在に軸支しており、このニー
ドルベアリングにはグリースが供給されるようになって
いて、ニードルベアリングの両側はシール部材が装着さ
れてオイルシール構造を構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このオイルシール構造
の詳細は不明であるが、従来同箇所に装着されるシール
部材は、リップが1枚のシングルリップからなるオイル
シールであった。複動型コンプレッサの場合、クランク
室が大気圧に対して高いときと低いときとがあり、シン
グルリップのオイルシールであると特にクランク室が高
圧のときオイルや空気がベアリング側に浸入してグリー
スの稀釈による粘性の低下や空気の出入り等でグリース
のシール性の低下がある。
【0006】またこのオイルシールを確実なものとする
ためには、シール構造が複雑で大型化するおそれがあ
り、シール構造が大型化することはコネクティングロッ
ドの軸受幅の拡大に影響する。なおニードルベアリング
の幅は加重を支えるに必要な最小の幅に設定されている
のが通常で狭くするのが難しい。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みなされたもので、
その目的とする処は、コネクティングロッドの軸受幅を
拡大することなくオイルシール性を大幅に向上させるこ
とができる軸受のオイルシール構造を供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用効果】上記目的を
達成するために、本請求項1記載の発明は、ピストン式
過給機におけるピストンとクランクシャフトとを連結す
るコネクティングロッドのベアリングを介して連結軸を
軸支する軸受部に設けられるオイルシール構造であっ
て、前記軸受部内周面に嵌着される一対の位置決めクリ
ップにより前記ベアリングが両端を位置決めされ、前記
位置決めクリップの両外側に内外2枚のリップからなる
ダブルリップのオイルシールをそれぞれ介装し、前記オ
イルシールの内側のリップを前記位置決めクリップの内
周側に入り込ませた軸受のオイルシール構造とした。
【0009】位置決めクリップの両外側に内外2枚のリ
ップからなるダブルリップのオイルシールをそれぞれ介
装したので、ベアリング側とクランク室側とを双方向に
遮断し、グリースの漏れを確実に防止している。そして
クリップの内周側の隙間を利用してダブルリップの内側
のリップをその隙間に入り込ませたので、コネクティン
グロッドの軸受幅を拡大する必要がない。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の軸
受のオイルシール構造において、前記ベアリングにはグ
リースが供給されることを特徴とする。
【0011】グリースによりベアリングが潤滑され、グ
リースはダブルリップのオイルシールにより漏れを防止
されているので、ベアリングの潤滑が不十分となること
はなく、ベアリングの寿命を伸ばすことができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の軸受のオイルシール構造において、前記ベ
アリングはニードルベアリングであることを特徴とす
る。
【0013】ダブルリップのオイルシールは、コネクテ
ィングロッドの軸受部と連結軸の間にニードルベアリン
グが介装される狭い間隙を確実に遮断してグリース等の
漏れを防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る一実施の形態に
ついて図1ないし図16に基づき説明する。本実施の形
態に係る複動型コンプレッサ1は、内燃機関の過給用コ
ンプレッサであり、動弁系のカムシャフトにクランクシ
ャフト2が連結されて駆動される。
【0015】クランクシャフト2の中心軸を境に上下割
りにされたシリンダケース3,4が割り面に液体パッキ
ンを介してシリンダ本体3a,4aのシリンダボア5の
周囲4箇所で両者を貫通するボルト10により一体に結合
されている(図1参照)。
【0016】シリンダケース3,4の割り面に形成され
た半割りの軸受部3b,4bおよび軸受部3c,4cに
クランクシャフト2を回転自在に軸支するボールベアリ
ング6,7が挟着される。
【0017】一方の軸受部3b,4bの外側方開口は閉
塞壁3d,4dで閉塞され、上側の閉塞壁3dの内面に
加工されたスラスト受け端面3eにボールベアリング6
のアウタレースが当接してボールベアリング6がスラス
ト位置決めされて挟着される(図3参照)。
【0018】他方の軸受部3c,4cはクランクシャフ
ト2の軸外方向に延びた円筒状を形成し、上側の軸受部
3cの内周面の所定箇所に形成されたクリップ溝3fに
係合したサークリップ8にボールベアリング7のアウタ
レースが当接してボールベアリング7がスラスト位置決
めされる。なお下側のシリンダケース4の閉塞壁4dお
よびクリップ溝には逃げを設けてボールベアリング6,
7のスラスト位置決めをしない。
【0019】したがって上側のシリンダケース3にのみ
両ボールベアリング6,7がスラスト位置決めされてク
ランクシャフト2のスラスト位置決めが精度良くなさ
れ、下側のシリンダケース4はクランクシャフト2のス
ラスト位置に関与しないようにすることで、上下のシリ
ンダケース3,4を共加工する必要がなく成形加工が容
易となる。
【0020】なお軸受部3c,4cの開口にはボールベ
アリング7と並んでシール部材9が嵌挿されている。
【0021】シリンダ本体3a,4aの各シリンダボア
5内にそれぞれ別体のピストン11,12が摺動自在に嵌挿
される。シリンダ本体3aのシリンダボア5内に嵌挿さ
れるピストン11は、図8ないし図10に図示するように
有底円筒状のピストンヘッドのみで構成され、側壁所定
箇所に軸方向に垂直にピストンピン16が嵌挿される円孔
11a,11aが設けられている。
【0022】図10に示すように一方の円孔11aを形成
する両側壁11b,11bの外側が切欠かれており、この両
側壁11b,11bを同軸に貫通する小孔11c,11cが形成
されている。該ピストン11の外周面には自己潤滑性と弾
力性を有する樹脂皮膜13がコーティングされている。
【0023】もう一方のシリンダ本体4aのシリンダボ
ア5内に嵌挿されるピストン12は、図11ないし図13
に図示するようにピストンヘッド12aとピストンピン16
が嵌挿される環状の軸受端部12bとを一対の連結部12
c、12cが連結した一体形状のピストンである。
【0024】軸受端部12bは前記ピストン11の内径より
小径の環状をなし、環状側壁を幅方向に貫通する円孔12
d、12dにピストンピン16が嵌挿される。図11に示す
ように一対の連結部12c、12cの間に大きな空間12eを
形成して両側方を開口しており、ピストンヘッド12aは
円形端部とこの連結部12c、12cに沿って円弧をなして
延びた延出部分により構成されている。このピストンヘ
ッド12aの外周面には自己潤滑性と弾力性を有する樹脂
皮膜14がコーティングされている。
【0025】図3,図4および図6に図示するように、
上記ピストン11の内側の凹部にピストン12の軸受端部12
bを挿入し、さらにピストン12の空間12e内に配したコ
ネクティングロッド15の先端円筒部15cを環状の軸受端
部12bの内側に挿入し、ピストン11の円孔11a,11a、
軸受端部12bの円孔12d、12dおよびコネクティングロ
ッド15の先端円筒部15cをピストンピン16が貫通して、
コネクティングロッド15の先端円筒部15cに軸支される
ピストンピン16に互いに別体のピストン11とピストン12
が連結支持される。
【0026】ピストンピン16はピストン11の外径より僅
かに短い円筒部材であり、一端に径方向に小孔が穿孔さ
れていて、同小孔に前記ピストン11の小孔11c,11cを
合わせて図6に示すようにスプリングピン17を貫挿させ
てピストン11に対するピストンピン16の抜け止めおよび
回り止めとし、ピストンピン16がピストン11に対して相
対回転することを阻止して円孔11aの耐摩耗性を向上さ
せている。
【0027】ピストン11とピストン12は相対回転しない
ので、ピストン12もピストンピン16に対して相対回転す
ることなくピストン12の軸受端部12bの円孔12dの耐摩
耗性も向上する。
【0028】またスプリングピン17によりピストン11に
対するピストンピン16の相対回転が阻止されているの
で、ピストンピン16をピストン11の円孔11aに圧入して
一体化する必要がなく、よって圧入によるトラブルを防
止することができる。
【0029】すなわちピストン11にピストンピン16が圧
入されることで、両者の熱膨張率の違いが温度上昇に伴
いピストン11に変形をもたらすおそれがある。また圧入
により切り粉が発生すると、切り粉がピストン11とシリ
ンダ内面の摺動面に入り込んで、表面を傷をつけたりす
ることがある。このようなトラブルをピストン11に対す
るピストンピン16の相対回転をスプリングピン17により
阻止する簡単な構造で防止することができる。
【0030】なおピストンピン16は、中央部をニードル
ベアリング18を介して回動自在にコネクティングロッド
15の先端円筒部15cに支持される。したがってピストン
11およびピストン11とは相対的回転をしないピストン12
の軸受端部12bに対して相対回転しないピストンピン16
にコネクティングロッド15の先端円筒部15cが回動自在
に軸支される構造である。
【0031】コネクティングロッド15の基端円筒部15b
は、クランクシャフト2に嵌挿されたクランクピン19に
ニードルベアリング20を介して枢支される。
【0032】以上のような構造からシリンダボア5内
は、2つのピストン11,12のピストンヘッド11,12aに
より上端の圧縮室と下端の圧縮室および両ピストンヘッ
ド11,12a間のクランク室の3室に分割される。
【0033】コネクティングロッド15の中央連結部15a
には、キャップ21で密閉される油溜室15dが形成され、
この油溜室15dに潤滑用のグリースが封入されている
(図2,図3参照)。油溜室15dからは先端円筒部15c
および基端円筒部15bの各ニードルベアリング18,20に
オイルを供給する油路15e,15fが形成されている。
【0034】コネクティングロッド15の先端円筒部15c
内に設けられるニードルベアリング18は、先端円筒部15
cの内周面に嵌着された左右の位置決めクリップ22,22
によりピストンピン16の中央部に位置決めされるととも
に抜け止めされる。
【0035】そして図3に示すように位置決めクリップ
22,22の左右外側にダブルリップのオイルシール23,23
が嵌挿されている。オイルシール23,23は、コネクティ
ングロッド15の先端円筒部15cとピストンピン16との間
を2枚のリップで閉塞してベアリング側とクランク室側
とを双方向に遮断し、ニードルベアリング18に油溜室15
dから供給されるグリースの漏れを確実に防止してい
る。
【0036】複動型コンプレッサの場合、クランク室が
大気圧に対して高いときと低いときとがあり、シングル
リップのオイルシールであると特にクランク室が高圧の
ときオイルや空気がベアリング側に浸入してグリースの
稀釈による粘性の低下や空気の出入り等でグリースのシ
ール性の低下があるが、オイルシール23,23のダブルリ
ップがベアリング側とクランク室側とを双方向にシール
して最適なシール性能が発揮され、グリースの漏れを防
止し、結果としてニードルベアリング18の寿命を大きく
延ばすことができる。
【0037】またオイルシール23,23の2枚のリップの
うち内側のリップ23i,23iは位置決めクリップ22,22
の内周側の隙間を利用してその隙間に入り込んでおり、
シングルリップと同じ軸方向スペースがあれば設けるこ
とができ、コネクティングロッド15の先端円筒部15cの
幅を増すことなくダブルリップを装着しグリース漏れを
確実に防止することができる。
【0038】このコネクティングロッド15の先端円筒部
15cのニードルベアリング18に対するシール構造は、基
端円筒部15bとクランクピン19との間のニードルベアリ
ング20に対しても同様の構造であり、位置決めクリップ
25,25とダブルリップのオイルシール26,26により構成
されてグリース漏れを防止している。
【0039】またオイルシール26,26の2枚のリップの
うち内側のリップ26i,26iは位置決めクリップ25,25
の内周側に入り込んでいてスペースを有効に利用してコ
ネクティングロッド15の基端円筒部15bの幅の拡大を回
避している。
【0040】以上のようにクランクシャフト2のクラン
クピン19に基端円筒部15bが軸支されるコネクティング
ロッド15は、その先端円筒部15cに軸支される1本のピ
ストンピン16を介して互いに別体のピストン11とピスト
ン12を連結支持し、クランクシャフト2の回転を2つの
ピストン11,12のシリンダボア5内の往復運動に変換し
ている。
【0041】シリンダケース3,4のシリンダ本体3
a,4aのシリンダボア5の開口端面3g(図7参照)
には、吸入リードバルブ31、リードバルブベース32、吐
出リードバルブ33が順次重ねられ、この3部材を挟んで
シリンダヘッド35,36が上から覆い図1に示すように前
記ボルト10が全体を一体に結合する。
【0042】図7に示すようにシリンダ本体3aの開口
端面3gは、中央のシリンダボア5の図7において左側
に吸入連通路41、右側に吐出連通路42が上下方向に貫通
して(図4参照)形成され、4隅にはボルト10が貫通す
るボルト孔40が設けられている。なおシリンダボア5の
開口縁の左側部分に三日月状に凹んだバルブシート5a
が形成されている。
【0043】このシリンダ本体3aの開口端面3gの上
に重ねられる吸入リードバルブ31は、金属薄板(例えば
ステンレス板)で図14に図示するようにシリンダボア
5に対応する円孔31bを図14において右側から左方へ
延出した1枚の帯状のリード31aが中心を通って横切っ
ており、その左右側方に長孔の吸入連通口31c、吐出連
通口31dが形成され、4隅にボルト孔31eが穿孔されて
いる。
【0044】吸入リードバルブ31は、円孔31b、吸入連
通口31cおよび吐出連通口31dの各周囲近傍に波状に成
形されたビード31fが形成されている。
【0045】この吸入リードバルブ31の上に重ねられる
リードバルブベース32は、金属板であり、図15に示す
ように中央左寄りにリード31aの先端が下側から塞ぐこ
とができる吸入口32aと中央斜め右寄りに吐出口32bが
形成され、左右側方に長孔の吸入連通口32c、吐出連通
口32dが形成され、4隅にボルト孔32eが穿孔されてい
る。
【0046】このリードバルブベース32の上に重ねられ
る吐出リードバルブ33は、金属薄板(例えばステンレス
板)で図16に図示するように右半部に吐出室開口33d
が内側に大きく吐出口32bまで拡大して矩形状に形成さ
れるとともに、その開口縁の一部が図16において上側
から下方へ大きく延出して1枚のリード33aを形成して
いる。リード33aは、その先端部がリードバルブベース
32の吐出口32bを上から塞ぐことができる。
【0047】また左半部には吸入室開口33cが内側に吸
入口32aまで先細に侵食して三角形状に形成され、4隅
にはボルト孔33eが穿孔されている。吐出リードバルブ
33は、吸入連通口33cおよび吐出連通口33dの各周囲近
傍にを波状に成形されたビード31fが形成されている。
【0048】以上の吸入リードバルブ31、リードバルブ
ベース32、吐出リードバルブ33をシリンダ本体3aの開
口端面3gの上に順次重ねると、シリンダボア5の開口
を対応するリードバルブベース32が吸入口32aと吐出口
32bを除き閉塞し、吸入口32aは吸入リードバルブ31の
リード31aが内側から開閉自在に閉じ、吐出口32bは吐
出リードバルブ33のリード33aが外側から開閉自在に閉
じる。
【0049】吸入連通路41は、吸入連通口31c、32c、
吸入室開口33cと連通し、吐出連通路42は、吐出連通口
31d、32d、吐出室開口33dと連通する。
【0050】上側のシリンダヘッド35は、吐出リードバ
ルブ33の上に被せられ、図4に示すように吐出リードバ
ルブ33の三角形状の吸入室開口33cに対向して吸入室35
aが形成され、矩形状の吐出室開口33dに対向して吐出
室35bが形成されている。
【0051】吸入リードバルブ31および吐出リードバル
ブ33は、開口の周囲がビード31f,33fで形成されてい
るので、リードバルブベース32を間にシリンダケース3
とシリンダヘッド35に挟着されると気密性が確保され
る。
【0052】一方下側のシリンダケース4のシリンダ本
体4aのシリンダボア5の開口端も吸入リードバルブ3
1、リードバルブベース32、吐出リードバルブ33が順次
重ねられ、下側のシリンダヘッド36も、同様に図4に示
すように吸入室36aと吐出室36bが形成されているの
で、上下の吸入室35a,36aどうしは吸入連通路41、吸
入連通口31c、32cを介して連通状態にあり、吐出室35
b,36bどうしは吐出連通路42、吐出連通口31d、32d
を介して連通状態にある。
【0053】そして下側のシリンダヘッド36の吸入室36
aに吸気入口36cが形成され、この吸気入口36cに混合
給気が吸入される。また下側のシリンダケース4の吐出
連通路42は、図4および図5に図示するように外側に大
きく膨出して蓄圧室43を形成し、この蓄圧室43の上側開
口を上側のシリンダケース3の延出部3hが塞ぐ構造と
なっている。蓄圧室43に吐出口44が設けられるととも
に、吐出された高圧流体の温度や圧力を測定するセンサ
の取付口43aも設けられている。
【0054】本複動型コンプレッサ1は、以上のように
構成されているので、クランクシャフト2が回転する
と、コネクティングロッド15を介して1本のピストンピ
ン16が2つの互いに別体のピストン11,12を同時に同一
方向に往復動し、よって上側のピストン11がシリンダボ
ア5の上側の圧縮室を圧縮しているときは、吸入リード
バルブ31のリード31aが吸入口32aを閉じ吐出リードバ
ルブ33のリード33aが吐出口32bを開いて高圧流体を吐
出室35bに吐出し、下側のピストン12は圧縮室を膨張し
吐出リードバルブ33のリード33aが吐出口32bを閉じ吸
入リードバルブ31のリード31aが吸入口32aを開いて吸
入室35aから下側の圧縮室に吸気を行う。
【0055】逆にピストン11が上側の圧縮室を膨張させ
ているときは、上側の圧縮室に吸気を行い、ピストン12
は下側の圧縮室を圧縮して吐出リードバルブ33のリード
33aが吐出口32bを開いて高圧流体を吐出室36bに吐出
する。
【0056】上下の吐出室35b,36bに交互に吐出され
る高圧流体は、吐出連通路42を通って蓄圧室43に導かれ
過給圧の脈動を低減して吐出口44から内燃機関の過給ポ
ートに供給される。
【0057】以上のような構造の本複動型コンプレッサ
1は、前記したようにコネクティングロッド15の軸受部
である先端円筒部15cおよび基端円筒部15bのニードル
ベアリング18,20に対してダブルリップのオイルシール
23,26でシールし、オイルシール23,26の内側のリップ
23i,26iは位置決めクリップ22,25の内周側の隙間に
入り込ませているので、コネクティングロッド15の軸受
部15c,15bの幅を拡大することなくオイルシール性を
大幅に向上させてグリース漏れを防止している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る複動型コンプレッ
サの正面図である。
【図2】図1においてII−II線に沿って切断した断面図
である。
【図3】同部分拡大図である。
【図4】図2においてIV−IV線に沿って切断した断面図
である。
【図5】図2においてV−V線に沿って切断した断面図
である。
【図6】図2においてVI−VI線に沿って切断した断面図
である。
【図7】シリンダケースの上面図である。
【図8】上側のピストンの断面図である。
【図9】図8においてIX−IX線に沿って切断した断面図
である。
【図10】図9におけるX矢視図である。
【図11】別のピストンの側面図である。
【図12】図11においてXII−XII線に沿って切断した
断面図である。
【図13】図11におけるXIII矢視図である。
【図14】吸入リードバルブの平面図である。
【図15】リードバルブベースの平面図である。
【図16】吐出リードバルブの平面図である。
【符号の説明】
1…複動型コンプレッサ、2…クランクシャフト、3,
4…シリンダケース、5…シリンダボア、6,7…ボー
ルベアリング、8…サークリップ、9…シール部材、10
…ボルト、11,12…ピストン、13,14…樹脂皮膜、15…
コネクティングロッド、16…ピストンピン、17…スプリ
ングピン、18…ニードルベアリング、19…クランクピ
ン、20…ニードルベアリング、21…キャップ、22…位置
決めクリップ、23…オイルシール、25…位置決めクリッ
プ、26…オイルシール、31…吸入リードバルブ、32…リ
ードバルブベース、33…吐出リードバルブ、35,36…シ
リンダヘッド、40…ボルト孔、41…吸入連通路、42…吐
出連通路、43…蓄圧室、44…吐出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 直樹 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3H003 AA02 AB07 AC02 AD03 BC01 BD09 CA02 3J016 AA02 BB02 BB03 CA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン式過給機におけるピストンとク
    ランクシャフトとを連結するコネクティングロッドのベ
    アリングを介して連結軸を軸支する軸受部に設けられる
    オイルシール構造であって、 前記軸受部内周面に嵌着される一対の位置決めクリップ
    により前記ベアリングが両端を位置決めされ、 前記位置決めクリップの両外側に内外2枚のリップから
    なるダブルリップのオイルシールをそれぞれ介装し、 前記オイルシールの内側のリップを前記位置決めクリッ
    プの内周側に入り込ませたことを特徴とする軸受のオイ
    ルシール構造。
  2. 【請求項2】 前記ベアリングにはグリースが供給され
    ることを特徴とする請求項1記載の軸受のオイルシール
    構造。
  3. 【請求項3】 前記ベアリングはニードルベアリングで
    あることを特徴とする請求項1または請求項2記載の軸
    受のオイルシール構造。
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