JP2018013081A - 内燃機関用リンク機構のアクチュエータ - Google Patents

内燃機関用リンク機構のアクチュエータ Download PDF

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佳裕 須田
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希志郎 永井
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Yuichi Tajiri
雄一 田尻
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篤史 橘
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Abstract

【課題】作業コストを上昇させることなく潤滑性を確保可能な内燃機関用リンク機構のアクチュエータを提供する。【解決手段】内燃機関用リンク機構のアクチュエータでは、第2制御軸11の軸内には、オイルポンプから圧送された潤滑油を導入する導入部を有する。導入部は、固定用フランジ24の中央に形成され、後述する軸方向油路64bから潤滑油が供給される円錐状の油室64aと、油室64aから第2制御軸の軸心方向に沿って形成された有底の軸方向油路64bとを有する。軸方向油路64bの油室64a側の端部には、軸心に沿って貫通する細孔401が形成された細孔部材400が圧入されている。第2制御軸11への軸方向油路64bの形成を減速機側から行い、細孔部材400を軸方向孔に固定することとした。【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関用リンク機構のアクチュエータに関する。
この種の技術としては、下記の特許文献1に記載の技術が開示されている。特許文献1には、複リンク式ピストン?クランク機構を利用して、ピストンのストローク特性を変化させることにより、内燃機関の圧縮比を変更可能にしている可変圧縮比機構が開示されている。
また、アクチュエータは、内燃機関用リンク機構の作動特性を変化させる制御リンクと、制御リンクに連結ピンを介して相対回転自在に連結されたアームリンクと、アームリンクに設けられた固定用孔に挿通固定する制御軸と、制御軸を減速機を介して駆動する駆動モータとを有する。そして、制御軸の内部軸方向と径方向には、オイルポンプから圧送された潤滑油を導入する軸方向孔と、軸方向孔に連通する複数の径方向孔が形成されている。そして、径方向孔はアームリンクの内部に形成された油孔に連通しており、この油孔を介して制御リンクとアームリンクの間の連結ピンの外周面に潤滑油を供給している。
特開2015-145646号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、軸方向孔が制御軸先端に開口していることから、潤滑油が先端から漏出してしまい、潤滑性が低くなるおそれがあった。そこで、軸方向孔の先端にボール等を圧入して封止することも考えられるが、軸方向孔及び細孔の形成を軸方向両側から行う必要があり、かつ、制御軸先端へのボール等の圧入が必要となるため、作業コストが上昇するという問題があった。
本発明は、上記問題に着目されたもので、その目的とするところは、作業コストを上昇させることなく潤滑性を確保可能な内燃機関用リンク機構のアクチュエータを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の内燃機関用リンク機構のアクチュエータでは、制御軸への軸方向孔の形成を減速機側から行い、軸方向孔よりも小径の細孔を有する部材を軸方向孔に固定することとした。
よって、細孔部材を固定するだけで、細孔を形成することができ、軸方向孔の軸方向蓋が不要となるため、作業コストを抑制しつつ潤滑性を確保できる。
本発明の内燃機関用リンク機構のアクチュエータを備えた内燃機関の概略図である。 実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの斜視図である。 実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの平面図である。 実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの左側面図である。 実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの要部断面図である。 図4におけるA−A断面図である。 実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータからセンサホルダを取り外した状態を表す左側面図である。 実施例1の波動歯車型減速機の分解斜視図である。 実施例1の細孔部材を表す断面図である。 実施例2の細孔部材を表す断面図である。 実施例3の細孔部材を表す断面図である。 実施例4の細孔部材を表す断面図である。
〔実施例1〕
図1は本発明の内燃機関用リンク機構のアクチュエータを備えた内燃機関の概略図である。基本的な構成は、特開2011−169152号公報の図1に記載されているものと同じであるため、簡単に説明する。
内燃機関のシリンダブロックのシリンダ内を往復運動するピストン1には、ピストンピン2を介してアッパリンク3の上端が回転自在に連結されている。アッパリンク3の下端には、連結ピン6を介してロアリンク5が回転自在に連結されている。ロアリンク5には、クランクピン4aを介してクランクシャフト4が回転自在に連結されている。また、ロアリンク5には、連結ピン8を介して第一制御リンク7の上端部が回転自在に連結されている。第一制御リンク7の下端部は、複数のリンク部材を有する連結機構9と連結されている。連結機構9は、第1制御軸10と、第2制御軸11と、第1制御軸10及び第2制御軸11とを連結する第二制御リンク12と、を有する。
第1制御軸10は、内燃機関内部の気筒列方向に延在するクランクシャフト4と平行に延在する。第1制御軸10は、内燃機関本体に回転自在に支持される第一ジャーナル部10aと、第一制御リンク7の下端部が回転自在に連結される制御偏心軸部10bと、第二制御リンク12の一端部12aが回転自在に連結された偏心軸部10cと、を有する。
第一アーム部10dは、一端が第一ジャーナル部10aと連結され、他端が第一制御リンク7の下端部と連結される。制御偏心軸部10bは、第一ジャーナル部10aに対して所定量偏心した位置に設けられる。第二アーム部10eは、一端が第一ジャーナル部10aと連結され、他端が第二制御リンク12の一端部12aと連結される。
偏心軸部10cは、第一ジャーナル部10aに対して所定量偏心した位置に設けられる。第二制御リンク12の他端部12bは、アームリンク13の一端が回転自在に連結されている。アームリンク13の他端には、第2制御軸11が連結されている。アームリンク13と第2制御軸11は相対移動しない。第2制御軸11は、後述するハウジング20内に複数のジャーナル部を介して回転自在に支持されている。
第二制御リンク12は、レバー形状であり、偏心軸部10cに連結された一端部12aは、略直線的に形成されている。一方、アームリンク13が連結された他端部12bは、湾曲形成されている。一端部12aの先端部には、偏心軸部10cが回動自在に挿通される挿通孔12cが貫通形成されている(図6参照)。他端部12bは、図6のアクチュエータの断面図に示すように、二股状に形成された先端部12dを有する。先端部12dには、連結用孔12eが貫通形成されている。また、アームリンク13の突起部13bには、連結用孔12eと略同径の連結用孔13cが貫通形成されている。二股状に形成された各先端部12dの間には、アームリンク13の突起部13bが挿通され、この状態で、連結ピン14が連結用孔12e及び13cを貫通し、圧入固定される。
アームリンク13は、図5のアクチュエータの要部断面図に示すように、第2制御軸11とは別体として形成されている。アームリンク13は、鉄系金属材料によって形成された肉厚部材であり、略中央に圧入用孔13aが貫通形成された円環状部と、外周に向けて突出した突起部13bと、を有する。圧入用孔13aは、第2制御軸11の各ジャーナル部の間に形成された固定部23bが圧入され、この圧入により第2制御軸11とアームリンク13とが固定される。突起部13bには、連結ピン14が回動自在に支持される連結用孔13cが形成されている。この連結用孔13cの軸心(連結ピン14の軸心)は、第2制御軸11の軸心から径方向に所定量偏心している。
第2制御軸11は、内燃機関用リンク機構のアクチュエータの一部である波動歯車型減速機21を介して駆動モータ22から伝達されたトルクによって回転位置が変更される。第2制御軸11の回転位置が変更されると、第二制御リンク12の姿勢が変化して第1制御軸10が回転し、第一制御リンク7の下端部の位置を変更する。これにより、ロアリンク5の姿勢が変化し、ピストン1のシリンダ内におけるストローク位置やストローク量を変化させ、これに伴って機関圧縮比を変更する。
[内燃機関用リンク機構のアクチュエータの構成]
図2は実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの斜視図、図3は実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの平面図、図4は実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの左側面図、図5は実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータの要部断面図、図6は図4におけるA−A断面図、図7は実施例1の内燃機関用リンク機構のアクチュエータからセンサホルダ32aを取り外した状態を表す左側面図である。内燃機関用リンク機構のアクチュエータは、図2〜図7に示すように、駆動モータ22と、駆動モータ22の先端側に取り付けられた波動歯車型減速機21と、波動歯車型減速機21を内部に収容するハウジング20と、ハウジング20に回転自在に支持された第2制御軸11と、を有する。
(駆動モータの構成)
駆動モータ22は、ブラシレスモータであり、有底円筒状のモータケーシング45と、モータケーシング45の内周面に固定された筒状のコイル46と、コイル46の内側に回転自在に設けられたロータ47と、一端部48aがロータ47の中心に固定されたモータ駆動軸48と、モータ駆動軸48の回転角度を検出するレゾルバ55と、を有する。
モータ駆動軸48は、モータケーシング45の底部に設けられたボールベアリング52により回転可能に支持されている。モータケーシング45は、前端外周に4つのボス部45aを有する。ボス部45aには、ボルト49が挿通するボルト挿通孔45bが貫通形成されている。
レゾルバ55は、モータ駆動軸48の外周に圧入固定されたレゾルバロータ55aと、レゾルバロータ55aの外周面に形成された複歯状のターゲットを検出するセンサ部55bと、を有し、モータケーシング45の開口から突出した位置に設けられる。センサ部55bは、2本のビスによってカバー28の内部に固定されると共に、図外のコントロールユニットに検出信号を出力する。モータケーシング45をカバー28に取り付ける際は、レゾルバ55の端面とカバー28との間にOリング50を介在させつつボス部45aにボルト49を挿通し、カバー28の駆動モータ22側に形成された雄ねじ部にボルト49を締め付ける。これにより、モータケーシング45をカバー28に固定する。モータケーシング45及びカバー28によって駆動モータ22を収容するモータ収容室は、潤滑油等を供給しない乾燥室として構成する。
(第2制御軸の構成)
第2制御軸11は、軸方向に延在された軸部本体23と、軸部本体23から拡径した固定用フランジ24とを有する。第2制御軸11は、鉄系金属材料により軸部本体23及び固定用フランジ24が一体形成されている。軸部本体23は、軸方向に段差形状が形成され、角度センサ32の内周に位置するセンサ軸部231と、センサ軸部231よりも大径であって、第2制御軸11の軸方向波動歯車型減速機側への移動を規制する規制部材であるリテーナ500が圧入固定されたリテーナ軸部232とを有する(図6,図7参照)。センサ軸部231の外周には、角度センサ32の部品として機能するロータ32bを有する(図6,図7参照)。また、第2制御軸11は、リテーナ軸部232よりも波動歯車型減速機側において、先端部側の小径な第1ジャーナル部23aと、アームリンク13の圧入用孔13aが第1ジャーナル部23a側から圧入される中径な固定部23bと、固定用フランジ24側の大径な第2ジャーナル部23cとを有する。また、固定部23bと第2ジャーナル部23cとの間には、第1段差部23dが形成されている。また、第1ジャーナル部23aと固定部23bとの間には、第2段差部23eが形成されている。また、第1ジャーナル部23aとリテーナ軸部232との間には、第3段差部23fが形成されている。この第3段差部23fは、リテーナ500をリテーナ軸部232に圧入する際のストッパとなるため、容易に圧入することができる。
第1段差部23dは、アームリンク13の圧入用孔13aを第1ジャーナル部23a側から固定部23bに圧入するとき、第2ジャーナル部23c側の一方側の圧入用孔13a端部が軸方向から当接する。これにより、アームリンク13の第2ジャーナル部23c側への移動を規制する。一方、第2段差部23eは、軸部本体23をハウジング20内に形成された支持孔30に圧入された軸受301内に挿通した際、支持孔30及び軸受301の段差孔縁部30cに当接することで、第2制御軸11の軸方向であって波動歯車型減速機21側とは反対側への移動を規制する。尚、軸部本体23は、軸受301の第1軸受孔301a内、及び軸受304の第2軸受孔304a内を回動自在であって、かつ、若干の軸方向移動を許容可能に支持されている。言い換えると、第1軸受孔301aの内周と軸部本体23との間及び第2軸受孔304aの内周と軸部本体23との間には若干の隙間を有する。固定用フランジ24は、外周部の円周方向に6つのボルト挿通孔24aが等間隔に形成されている。このボルト挿通孔24aに6本のボルト25を挿通し、スラストプレート26を介して波動歯車型減速機21の内歯である波動歯車出力軸部材27と結合する。
第2制御軸11の軸内には、図外のオイルポンプから圧送された潤滑油を導入する導入部を有する。導入部は、固定用フランジ24の中央に形成され、後述する軸方向油路64bから潤滑油が供給される円錐状の油室64aと、油室64aから第2制御軸の軸心方向に沿って形成された有底の軸方向油路64bとを有する。軸方向油路64bの油室64a側の端部には、軸心に沿って貫通する細孔401が形成された細孔部材400が圧入されている。図9は実施例1の細孔部材を表す断面図である。細孔部材400は、軸方向油路64bの内径よりも圧入可能に若干大径の外周403と、先細りのテーパー形状とされた軸方向両端402と、軸心に沿って貫通形成された細孔401とを有する。細孔401の軸直角方向断面積は、軸方向油路64bの軸直角方向断面積よりも小さいため、絞りとして機能する。これにより、油室64a側から大径の軸方向油路64bを穿設したとしても、油室64a側の潤滑油吐出口付近に設けられた細孔401により絞り効果を発揮でき、潤滑油を油室64a内に拡散することができる。また、細孔部材400の両端が同じテーパー形状とされているため、組み付け時にどちら側から圧入しても問題が生じないため、組み付け時の作業性を向上できる。また、テーパー形状とされているため、圧入作業時の組み付け性を向上できる。油室64aに供給された潤滑油は、後述する波動歯車型減速機21に供給される。また、第2制御軸11の軸内には、軸方向油路64bに連通する複数の径方向油路65a,65bを有する。
軸方向油路64bは、油室64a側から穿設されるため、油室64aと反対側の端部は閉塞されており、封止部材等を用いる必要が無く、細孔部材400の圧入により絞り効果を確保できる。軸受301の径方向には、後述する第2潤滑油供給油路202と連通し、第2制御軸11の径方向油路65aに臨む位置で開口する軸受部潤滑油供給油路302を有する。径方向油路65aの径方向外側は、第1ジャーナル部23aの外周面と第1軸受孔301aとの間のクリアランスに開口し、第1ジャーナル部23aに潤滑油を供給する。また、径方向油路65aが形成された軸方向位置の外周には径方向油路65aの直径と略同一幅の溝であるグルーブが形成され、第1ジャーナル部23aの外周に供給された潤滑油が全周からガイドされて径方向油路65aに流れ込み、軸方向油路64bへと供給される。径方向油路65bは、アームリンク13の内部に形成された油孔65cに連通しており、油孔65cを介して連結用孔13cの内周面と連結ピン14の外周面との間に潤滑油を供給する。
(ハウジングの構成)
ハウジング20は、アルミニウム合金材料によって略立方体形状に形成されている。ハウジング20の後端側には大径円環状の開口溝部20aが形成されている。この開口溝部20aは、Oリング51を介してカバー28により閉塞される。カバー28は、中央位置にモータ軸貫通孔28aが貫通するモータ軸貫通孔28aと、径方向外周側に向けて拡径された4つのボス部28bとを有する。カバー28とハウジング20とは、ボス部28bに貫通形成されたボルト挿通孔にボルト43を挿通することで締結固定される。
開口溝部20aの開口方向と直交する側面には、アームリンク13と連結された第2制御リンク12用の開口が形成されている。この開口が形成されたハウジング20内部には、アームリンク13及び第2制御リンク12の作動領域となる収容室29が形成されている。開口溝部20aと収容室29との間には、第2制御軸11の第2ジャーナル部23cが貫通する減速機側貫通孔30bが形成されている。収容室29の軸方向側面には、第2制御軸11の第1ジャーナル部23aが貫通する支持孔30が形成されている。支持孔30と第1ジャーナル部23aとの間には軸受301が配置され、支持孔30bと第2ジャーナル部23cとの間には軸受304が配置される。
支持孔30の角度センサ32側端部には、支持孔30の開口よりも大径のリテーナ収容孔31が形成されている。支持孔30の角度センサ32側の開口とリテーナ収容孔31との間には、第2制御軸11に対して略直行方向に形成された段差面31aを有する。リテーナ500は、段差面31aと当接することで、第2制御軸11の軸方向波動歯車型減速機側への移動を規制する。ハウジング20内には、図外のオイルポンプから圧送された潤滑油を導入する第1潤滑油供給油路201と、第2潤滑油供給油路202とを有する。第1潤滑油供給油路201は、第2制御軸11と略直行方向に延在する。また、第2潤滑油供給油路202は、第1潤滑油供給油路201と支持孔30とを接続する。リテーナ収容孔31の下方には、リテーナ収容孔31と連通すると共に潤滑油を収容室29側に還流する潤滑油還流油路203を有する。
(角度センサの構成)
角度センサ32は、リテーナ収容孔31をハウジング20の外部から閉塞するように取り付けられたセンサホルダ32aを有する。センサホルダ32aは、内周部に検知コイル32a2が配置された貫通孔32a1と、ボルトによりハウジング20に固定するためのフランジ部32a2とを有する。センサホルダ32aとハウジング20との間にはシールリングが設けられ、リテーナ収容孔31と外部との間の液密性を確保する。また、センサホルダ32aの外周側には、貫通孔32a1を閉塞するセンサカバー32cを有する。センサカバー32cとセンサホルダ32aとの間にはシールリングが設けられ、リテーナ収容孔31や貫通孔32a1と外部との間の液密性を確保する。
貫通孔32a1内には、外周にロータ32bが取り付けられたセンサ軸部231が挿入されている。図7は実施例1のセンサホルダ32aを外して軸方向から見た図である。ロータ32bは、図7に示すように略楕円形上の部品である。角度センサ32は、貫通孔32a1の内周とロータ32bとの間に設定された距離がロータ32bの回転により変化したことを検知コイルのインダクタンス変化により検出する。これにより、ロータ32bの回動位置、すなわち第2制御軸11の回転角度を検出する。角度センサ32は、上述したように所謂レゾルバセンサであり、機関運転状態を検出する図外のコントロールユニットに回転角度情報を出力する。
(波動歯車型減速機の構成)
図8は実施例1の波動歯車型減速機の分解斜視図である。波動歯車型減速機21は、ハーモニックドライブ(登録商標)型であって、各構成部品がカバー28によって閉塞されたハウジング20の開口溝部20a内に収容されている。波動歯車型減速機21は、第2制御軸11の固定用フランジ24にボルト固定され、内周に複数の内歯27aが形成された円環状の第1波動歯車出力軸部材27と、第1波動歯車出力軸部材27の内径側に配置され、撓み変形可能であって外周面に内歯27aと噛合する外歯36aを有する可撓性外歯車36と、楕円形上に形成され外周面が可撓性外歯車36の内周面に沿って摺動する波動発生器37と、可撓性外歯車36の外径側に配置され、内周面に外歯36aと噛合する内歯38aが形成された第2波動歯車固定軸部材38と、を有する。
第1波動歯車出力軸部材27の外周側には、円周方向等間隔位置に各ボルト25のナット部となる雄ねじ穴27bが形成されている。可撓性外歯車36は、金属材料によって形成され、撓み変形可能な薄肉円筒状部材である。可撓性外歯車36の外歯36aの歯数は、第1波動歯車出力軸部材27の内歯27aの歯数と同数となっている。
波動発生器37は、楕円形状の本体部371と、本体部371の外周と可撓性外歯車36の内周との間の相対回転を許容するボールベアリング372と、を有する。本体部371の中央には、貫通孔37aが形成されている。貫通孔37aの内周にはセレーションが形成され、モータ駆動軸48の他端部48b外周に形成されたセレーションとセレーション結合する。尚、キー溝による結合やスプライン結合であってもよく、特に限定しない。本体部371の駆動モータ側側面371aには、貫通孔37aの外周を取り囲むように駆動モータ側に延設された円筒状部371bを有する。この円筒状部371bの断面形状は真円形状であり、円筒状部371b外周の直径は、本体部371の短径よりも小径とされている。
第2波動歯車固定軸部材38の外周には、カバー28と締結するためのフランジ38bが形成されている。フランジ38bには、6つのボルト挿通孔38cが貫通形成されている。第2波動歯車固定軸部材38とカバー28との間に第2スラストプレート42を介装し、ボルト41をボルト挿通孔38cに挿入して第2波動歯車固定軸部材38及び第2スラストプレート42をカバー28に締結固定する。第2スラストプレート42は、可撓性外歯車36と同等もしくはそれ以上の耐摩耗性を有する鉄系金属材料から形成されている。これにより、可撓性外歯車36に生じるスラスト力からカバー28の摩耗を防ぐと共に、後述するボールベアリング300の軸方向位置を規制する。第2波動歯車固定軸部材38の内歯38aの歯数は、可撓性外歯車36の外歯36aの歯数より2歯だけ多い。よって、第1波動歯車出力軸部材27の内歯27aの歯数よりも、第2波動歯車固定軸部材38の内歯38aの歯数が2歯だけ多い。波動歯車型減速機構にあっては、この歯数の差によって減速比が決定されるため、極めて大きな減速比が得られる。
(回転体の支持構造について)
カバー28の波動歯車型減速機21側の端面281には、ボルト41が螺合する雌ねじ部28cと、第2スラストプレート42の厚みと略同じ深さであって第2スラストプレート42を収装するプレート収容部281aと、プレート収容部281aから駆動モータ22側に屈曲形成された有底円筒状の段差部であるベアリング収容部281bと、ベアリング収容部281bの底面281cの内径位置において軸方向波動発生器側に立設された円筒状のシール収容部281dと、を有する。上述のモータ軸貫通孔28aは、シール収容部281dよりも更に内径側に形成されている。
ベアリング収容部281bには、開放型のボールベアリング300が収容されている。ボールベアリング300は、スラスト方向の荷重を受け得る四点接触型の転がり軸受である。ボールベアリング300の軸方向の厚みは、ベアリング収容部281bの軸方向深さと略同一である。また、ボールベアリング300の外径は、ボールベアリング52の外径よりも大径とされ、ベアリング容量を十分に確保している。ボールベアリング300の外輪は、ベアリング収容部281bに収容されている。ボールベアリング300の外輪の波動歯車型減速機21側の端面は、第2スラストプレート42と当接し、ボールベアリング300の外輪の駆動モータ22側の端面は、底面281cと当接する。これにより、ボールベアリング300の外輪をボールベアリング300の軸方向であって、波動歯車型減速機21側及び駆動モータ22側の両方向に対する位置を規制する。また、ベアリング収容部281bが波動発生器37の駆動モータ22側に設けられている。すなわち、ボールベアリング300をより駆動モータ22に近い位置で支持することで、モータ駆動軸48の変形を抑制し、第2制御軸11側への軸方向寸法の増大を抑制している。
ボールベアリング300の外輪の外径は、第1及び第2波動歯車固定軸部材27,38の内径よりも大径とされている。また、ボールベアリング300の外輪の内径は、可撓性外歯車36の内径よりも小径とされている。ボールベアリング300の内輪の内周には、波動発生器37の本体部371から延設された円筒状部371bの外周側に固定(圧入)されている。ここでの固定とは、圧入に限定されるものではなく、例えば段差及びスナップリングで軸方向位置規制されるものも含まれる。これにより、モータ駆動軸48は、モータケーシング45との間に設けられたボールベアリング52により支持されると共に、本体部371及び円筒状部371bを介してボールベアリング300によっても支持される。
第2制御軸11は、第1ジャーナル部23aと第2ジャーナル部23cにおいて、ハウジング20に対して回転可能に支持されている。この第2制御軸11には、内燃機関の主運動系から交番荷重が入力される。よって、この交番荷重に抗して第2制御軸11を回動するためには、波動歯車型減速機21による減速が必要である。しかしながら、この波動歯車型減速機21は、減速時に軸方向の荷重を発生するため、第2制御軸11にも軸方向の荷重が作用する。また、アームリンク13の倒れに起因した軸方向荷重が作用する。これは、可撓性外歯車36は撓み変形可能に設けられているため、波動発生器37からの入力またはアームリンク13にかかるエンジン側からの波動歯車出力軸部材27への逆入力によって可撓性外歯車36が捩れるように変形し、この捩れによって可撓性外歯車36の外歯36aが軸方向に対して斜めに変形し、それに勘合する波動歯車出力軸部材27に結合されている第2制御軸11がスラスト方向に移動するために起きる。このとき、第2制御軸11が軸方向に過度に移動すると、波動歯車型減速機21に不要な荷重が作用し、耐久性の低下を招くおそれがある。そこで、第2制御軸11に軸方向波動歯車型減速機側に向いた規制面501を有するリテーナ500を設け、ハウジング20側に、規制面501と当接する段差面31aを形成した。これにより、第2制御軸11が波動歯車型減速機側に過剰に移動することを規制する規制機構として機能させることとした。
(シール部の構成)
円筒状部371bの内径側には、円筒状部371bの内周面よりも小径のシール収容部281dを有する。シール収容部281dの内周と、モータ駆動軸48の外周との間には、波動歯車型減速機21を収容する開口溝部20aと駆動モータ22との間を液密にシールするシール部材310が設けられている。シール収容部281dは、円筒状部371bの内径側において立設する。言い換えると、シール収容部281dは、円筒状部371b及びボールベアリング300と径方向から見て重なるように形成されている。
(潤滑油の供給について)
第1潤滑油供給油路201から供給された潤滑油は、第2潤滑油供給油路202、軸受部潤滑油供給油路302及び径方向油路65aを経由して軸方向油路64bへと流れる。軸方向油路64bへと流れた潤滑油は、細孔部材400の細孔401を通るため、絞り効果により効果的に油室64a内に拡散される。このとき、軸受部潤滑油供給油路302から径方向油路65aへ潤滑油が流れる際、第2制御軸11の第1ジャーナル部23aと軸受301内周との間の隙間にも潤滑油が供給される。この隙間に供給された潤滑油は、アームリンク13側へ流れると共に、角度センサ32側へも流れる。尚、リテーナ500の側面と段差面31aとの間に供給された潤滑油は、図6の下方に設けられた潤滑油還流油路203から収容室29側に還流される。
このとき、角度センサ32側に潤滑油が積極的に供給されてしまうと、軸方向油路64bへの潤滑油供給量が減少してしまい、波動歯車型減速機21を十分に潤滑出来ないおそれがある。また、エンジン内部を流通した高温の潤滑油が角度センサ32に飛散すると、角度センサ32の耐久性の低下を招くおそれがある。そこで、実施例1では、軸方向油路64bを油室64a側から穿設して有底の油路とし、油室64a側の端部に細孔部材400を圧入すると共に、第2制御軸11の角度センサ32側端部を遮蔽する略円盤状のリテーナ500を設けることとした。
すなわち、軸方向油路64bを形成する際、軸方向油路64bの油室64a側端部に絞りを設けるには、軸部本体23の油室64aとは反対側から油室64a手前付近まで軸方向油路64bを穿設し、その後、軸方向油路64bよりも小径の細孔を穿設する必要がある。そうすると、穿設時にドリル歯を交換する必要があり、加えて軸方向油路64bの角度センサ32側端部を封止部材等で封止する必要があり、加工工数の増大や油漏れを招くという問題がある。これに対し、上述した実施例1の構成により、油室64a側から軸方向油路64bを穿設し、細孔部材400を圧入するだけで、ドリル歯の交換が不要となり、また、有底形状であることから封止部材を設ける必要もない。具体的には、軸部本体23の一端側から軸方向油路64bを軸心に沿って穿設する第1の工程と、軸方向油路64bの波動歯車型減速機21側の開口部に軸方向油路64bの軸直角方向断面積より小さい軸直角方向断面積を有する細孔401を有する細孔部材400を固定する第2の工程とにより製造できる。
また、細孔部材400は、径方向において第2ジャーナル部23cとオーバーラップする位置、すなわち第2制御軸11の大径部分に圧入されるため、圧入に伴う変形の影響等を抑制できる。また、軸部本体23外周と軸受301内周との間の隙間に過剰に潤滑油が供給されることがなく、軸方向油路64bへの潤滑油供給量を確保できる。また、リテーナ500により角度センサ32への潤滑油の飛散を防止すると共に、リテーナ500と段差面31aとの間の隙間を通って流出する潤滑油はリテーナ500の外周に捕獲されて下方へと流れ落ちる。よって、角度センサ32への潤滑油の飛散を抑制することができ、角度センサ32の耐久性の低下を回避できる。
また、リテーナ500の第2制御軸11側の側面である規制面501と段差面31a及び軸受301の角度センサ32側端部とが離間して配置されている。言い換えると、規制面501と段差面31aとの間には若干の隙間を有する。この隙間は、第2制御軸11が軸方向波動歯車型減速機21側に移動した際には隙間が無くなり、第2段差部23eが段差孔縁部30cと当接したときは隙間を有する。
すなわち、第2制御軸11が鉄系金属材料であるのに対し、ハウジング20がアルミニウム合金材料で形成されているため、アクチュエータの温度が上昇した際、両者の線膨張係数が異なる。よって、ハウジング20が第2制御軸11よりも膨張すると、第2制御軸11とハウジング20との間のフリクションが増大し、燃費悪化を招くおそれがある。しかしながら、隙間によって第2段差部23eと段差孔縁部30c及びリテーナ500の規制面501と段差面31aの両方が当接することを回避でき、フリクションの増大を抑制できる。また、第2制御軸11が軸方向波動歯車型減速機21側へ移動した際、リテーナ500と段差面31aとが当接することで、第2制御軸11の過剰な移動を規制できる。
[効果]
(1)回転することで内燃機関のリンク機構の姿勢を変更する第2制御軸11(制御軸)と、第2制御軸11を軸支する支持孔30(軸受部)を有するハウジング20と、ハウジング20に固定され、モータ駆動軸48(モータ出力軸)を回転駆動する駆動モータ22(電動モータ)と、モータ駆動軸48の回転速度を減速して第2制御軸11に伝達する波動歯車型減速機21(減速機)と、第2制御軸11の波動歯車型減速機21側から第2制御軸11の軸心方向に沿って形成された有底の軸方向油路64b(軸方向孔)と、第2制御軸11に設けられ、軸方向油路64bと連通し、支持孔30に臨んで開口する径方向油路65aと、ハウジング20に設けられ、内燃機関の潤滑油路と連通し、支持孔30に開口する第2潤滑油供給油路202(径方向孔)と、軸方向油路64bの波動歯車型減速機21側の開口部に固定され、軸方向油路64bの軸直角方向断面積より小さい軸直角方向断面積の細孔401(軸方向貫通孔)を有する細孔部材400と、を有する。
よって、細孔部材400を固定するだけで細孔を形成することが可能となり、軸方向孔の軸方向蓋等が不要となるため、作業コストを抑制できる。
(2)第2制御軸11は、軸心方向の反波動歯車型減速機21側の外周に第2制御軸11の軸方向波動歯車型減速機21側への移動を規制するリテーナ500(規制部材)が圧入されている。
よって、軸方向油路64bの先端が開口しておらず、封止用のボール等を圧入する必要が無いため、ボール等の圧入に配慮することなくリテーナ500を圧入できる。換言すれば、従来のように軸方向油路64bの先端が開口しておりボール等の圧入により封止する場合、ボール等の圧入により第2制御軸11の外径が大きくなり、リテーナ500の圧入締め代に影響が出る恐れがあった。よって、リテーナ500を軸方向においてボール等の圧入箇所を避けて圧入固定する必要が有り、軸方向長さが長くなる恐れがあったが、本発明のように波動歯車型減速機21側から第2制御軸11の軸心方向に沿って有底の軸方向油路64bを形成し、細孔部材400を波動歯車型減速機21側から圧入することでリテーナ500の圧入場所を第2制御軸11の先端側であれば任意に圧入できるようになり、軸方向寸法が短くすることができる。
(3)軸方向油路64bは、軸心方向においてリテーナ500よりも軸方向波動歯車型減速機21側に設けられている。
よって、軸方向油路64bがリテーナ500と径方向にオーバーラップせず、強度を容易に確保できる。
(4)第2制御軸11は、リテーナ500よりも軸心方向の反波動歯車型減速機21側の外周に第2制御軸11の回転角度の検出に用いられるロータ32b(被検出部材)が圧入されていると共に、ハウジング20はロータ32bの回転角度を検出する角度センサ32(検出機構)を有する。
すなわち、軸方向油路64bが角度センサ32側に開口していないため、封止用のボール等を圧入する必要が無いため、ボール等の圧入に配慮することなくロータ32bを圧入できる。
(5)第2制御軸11は、ハウジング20の軸受部に軸支される第1ジャーナル部23a及び第2ジャーナル部23c(一対のジャーナル部)を有し、第1ジャーナル部23a及び第2ジャーナル部23cは、軸心方向の波動歯車型減速機21側の第1ジャーナル部23aが反波動歯車型減速機21側の第2ジャーナル部23cに対して外径が大きく形成されていると共に、細孔部材400は、第2ジャーナル部23cの径方向内側に固定されている。
よって、大径となる第二ジャーナル部23cの内周に細孔部材400が圧入されるため、圧入に伴う変形等の影響を抑制できる。
(6)回転することで内燃機関のリンク機構の姿勢を変更する第2制御軸11(制御軸)と、第2制御軸11を軸支する支持孔30(軸受部)を有するハウジング20と、ハウジング20に固定され、モータ駆動軸48(モータ出力軸)を回転駆動する駆動モータ22(電動モータ)と、モータ駆動軸48の回転速度を減速して第2制御軸11に伝達する波動歯車型減速機21(減速機)と、第2制御軸11の波動歯車型減速機21側から第2制御軸11の軸心方向に沿って形成された有底の軸方向油路64b(軸方向孔)と、ハウジング20に設けられ、内燃機関の潤滑油路と連通し、支持孔30に開口する第2潤滑油供給油路202(径方向孔)と、を有する内燃機関用リンク機構のアクチュエータの製造方法であって、第2制御軸11の一端部側から軸方向孔を軸心に沿って穿設する第1の工程と、軸方向油路64bの波動歯車型減速機21側の開口部に軸方向油路64bの軸直角方向断面積より小さい軸直角方向断面積の細孔401(軸方向貫通孔)を有する細孔部材400を固定する第2の工程と、を有する。
よって、ドリル歯の交換や、貫通孔を封止するボール等の圧入工程を排除することができ、作業コストを抑制できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は、実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図10は実施例2の細孔部材を表す断面図である。実施例1では、一本の貫通孔である細孔401を形成した。これに対し、実施例2では、細孔部材410の油室64a側端部に、放射状に延びる複数の油路414を形成した点が異なる。これにより、より効果的に潤滑油を噴射することができる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。基本的な構成は、実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図11は実施例3の細孔部材を表す断面図である。実施例1の細孔部材400では、両端が同一形状とした。これに対し、実施例3の細孔部材420では、外周を大径部423と小径部424を有する段付き形状とし、大径部423の外周423を軸方向油路64bの油室64a側端部に形成された段部64b1に圧入することで固定するものである。これにより、大径部423と小径部424の間の段差が軸方向油路64bの段部と当接することで位置決めすることができ、圧入時の作業性を向上できる。
〔実施例4〕
次に、実施例4について説明する。基本的な構成は、実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図12は実施例4の細孔部材を表す断面図である。実施例1の細孔部材400では、両端が同一形状とした。これに対し、実施例4の細孔部材430では、外周431全体をテーパー形状とし、軸方向油路64bの油室64a側端部に形成されたテーパー部64b2に圧入することで固定するものである。これにより、外周形状に多少のばらつきがあったとしても、安定的に圧入による保持力を確保できる。
〔他の実施例〕
以上、本発明を実施例1ないし実施例4に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は実施例1ないし実施例4に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例では内燃機関の圧縮比を可変とする機構に本内燃機関用リンク機構のアクチュエータを採用したが、例えば特開2009-150244のように吸気バルブや排気バルブの作動特性を可変とする内燃機関の可変動弁装置のリンク機構に本アクチュエータを採用してもよい。また、各実施例4の細孔の油室64a側端部に、実施例2のような複数の油路を形成してもよい。また、各実施例の細孔部材は圧入により固定したが、溶接による固定、外周にねじ溝を形成し、ねじ込み式による固定、カシメによる固定、接着固定等、各種固定方法を採用できる。
11 第2制御軸(制御軸)
12 第二制御リンク
13 アームリンク
20 ハウジング
21 波動歯車型減速機(減速機)
22 駆動モータ(電動モータ)
24 固定用フランジ
27 出力軸部材
36 入力軸部材
37 波動発生器
48 モータ駆動軸(モータ出力軸)
400 細孔部材
401 細孔

Claims (6)

  1. 回転することで内燃機関のリンク機構の姿勢を変更する制御軸と、
    前記制御軸を軸支する軸受部を有するハウジングと、
    前記ハウジングに固定され、モータ出力軸を回転駆動する電動モータと、
    前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記制御軸に伝達する減速機と、
    前記制御軸の前記減速機側から前記制御軸の軸心方向に沿って形成された有底の軸方向孔と、
    前記制御軸に設けられ、前記軸方向孔と連通し、前記軸受部に臨んで開口する径方向油路と、
    前記ハウジングに設けられ、内燃機関の潤滑油路と連通し、前記軸受部に開口する径方向孔と、
    前記軸方向孔の前記減速機側の開口部に固定され、前記軸方向孔の軸直角方向断面積より小さい軸直角方向断面積の軸方向貫通孔を有する細孔部材と、
    を有することを特徴とする内燃機関用リンク機構のアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用リンク機構のアクチュエータにおいて、
    前記制御軸は、軸心方向の反減速機側の外周に前記制御軸の軸方向減速機側への移動を規制する規制部材が圧入されていることを特徴とする内燃機関用リンク機構のアクチュエータ。
  3. 請求項2に記載の内燃機関用リンク機構のアクチュエータにおいて、
    前記軸方向孔は、軸心方向において前記規制部材よりも軸方向減速機側に設けられていることを特徴とする内燃機関用リンク機構のアクチュエータ。
  4. 請求項3に記載の内燃機関用リンク機構のアクチュエータにおいて、
    前記制御軸は、前記規制部材よりも軸心方向の反減速機側の外周に前記制御軸の回転角度の検出に用いられる被検出部材が圧入されていると共に、前記ハウジングは前記被検出部材の回転角度を検出する検出機構を有することを特徴とする内燃機関用リンク機構のアクチュエータ。
  5. 請求項3に記載の内燃機関用リンク機構のアクチュエータにおいて、
    前記制御軸は、前記ハウジングの軸受部に軸支される一対のジャーナル部を有し、前記一対のジャーナル部は、軸心方向の減速機側の第1ジャーナル部が前記反減速機側の第2ジャーナル部に対して外径が大きく形成されていると共に、前記細孔部材は、前記第2ジャーナル部の径方向内側に固定されていることを特徴とする内燃機関用リンク機構のアクチュエータ。
  6. 回転することで内燃機関のリンク機構の姿勢を変更する制御軸と、
    前記制御軸を軸支する軸受部を有するハウジングと、
    前記ハウジングに固定され、モータ出力軸を回転駆動する電動モータと、
    前記モータ出力軸の回転速度を減速して前記制御軸に伝達する減速機と、
    前記制御軸の前記減速機側から前記制御軸の軸心方向に沿って形成された有底の軸方向孔と、
    前記制御軸に設けられ、前記軸方向孔と連通し、前記軸受部に臨んで開口する径方向油路と、
    前記ハウジングに設けられ、内燃機関の潤滑油路と連通し、前記軸受部に開口する径方向孔と、
    を有する内燃機関用リンク機構のアクチュエータの製造方法であって、
    前記制御軸の前記一端部側から軸方向孔を軸心に沿って穿設する工程と、
    前記軸方向孔の前記減速機側の開口部に前記軸方向孔の軸直角方向断面積より小さい軸直角方向断面積の軸方向貫通孔を有する細孔部材を固定する工程と、
    を有することを特徴とする内燃機関用リンク機構のアクチュエータの製造方法。
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