JP2000038925A - エンジンの過給用復動ピストン型コンプレッサの潤滑装置 - Google Patents

エンジンの過給用復動ピストン型コンプレッサの潤滑装置

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JP2000038925A
JP2000038925A JP10205556A JP20555698A JP2000038925A JP 2000038925 A JP2000038925 A JP 2000038925A JP 10205556 A JP10205556 A JP 10205556A JP 20555698 A JP20555698 A JP 20555698A JP 2000038925 A JP2000038925 A JP 2000038925A
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pump
engine
piston
lubricating oil
compressor
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JP10205556A
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Kaoru Wakechigai
薫 輪違
Yoshihiro Takada
美博 高田
Yuji Tsushima
勇二 津島
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B39/00Component parts, details, or accessories relating to, driven charging or scavenging pumps, not provided for in groups F02B33/00 - F02B37/00
    • F02B39/14Lubrication of pumps; Safety measures therefor

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの潤滑油を利用して,エンジンのオ
イルポンプの作動に影響されることなく過給用復動ピス
トン型コンプレッサを的確に潤滑し得るようにする。 【解決手段】 オイルポンプP1 を介裝したエンジンE
のエンジン用潤滑油路87からコンプレッサ用潤滑油路
89を分岐させて,その下流端を,過給用復動ピストン
型コンプレッサCにおけるポンプシリンダ本体20内周
面の,作動室37に連通する環状溝77に開口し,この
コンプレッサ用潤滑油路89に,エンジン用潤滑油路8
7を流れる潤滑油の一部をポンプシリンダ本体20側に
供給する,前記オイルポンプP1 より小容量の第2のオ
イルポンプP2 を介裝する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,エンジンの過給用
復動ピストン型コンプレッサの潤滑装置,特に,ポンプ
シリンダ本体と,このポンプシリンダ本体のシリンダ孔
に嵌装されてシリンダ孔の両端部に,エンジンの過給ポ
ートに連なる第1,第2ポンプ室を画成するポンプピス
トンと,このポンプピストンの中央部に形成された作動
室に配設され,エンジンの駆動軸により駆動されてポン
プピストンに往復動を与える駆動手段とを備えた,エン
ジンの過給用復動型コンプレッサの潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,エンジンの過給用コンプレッサの
潤滑装置として,エンジンにおけるオイルポンプ,潤滑
部及びオイルパンを順次連通するエンジン用潤滑油路
中,オイルポンプ及び潤滑部間の加圧油路からコンプレ
ッサ用潤滑油路を分岐させ,これをコンプレッサの摺動
面に開口し,前記オイルポンプの吐出圧によりエンジン
の潤滑油をコンプレッサにも供給するようにしたものが
知られている(例えば特公昭56−10451号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで,エンジンの
オイルポンプは,本来,エンジン各部の潤滑に対応して
その容量が設定してあるものであるから,従来のよう
に,このオイルポンプを利用してエンジンの潤滑油をコ
ンプレッサに供給すると,その供給量をコンプレッサの
運転条件に応じた,きめ細かな制御を行うことが困難で
ある。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,エンジンの潤滑油を利用しながらも,コンプレッ
サを,その運転条件に応じて的確に潤滑し得るようにし
た,前記エンジンの過給用復動ピストン型コンプレッサ
の潤滑装置を提供することを目的とす。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,ポンプシリンダ本体と,このポンプシリンダ本体の
シリンダ孔に嵌装されてシリンダ孔の両端部に,エンジ
ンの過給ポートに連なる第1,第2ポンプ室を画成する
ポンプピストンと,このポンプピストンの中央部に形成
された作動室に配設され,エンジンの駆動軸により駆動
されてポンプピストンに往復動を与える駆動手段とを備
えた,エンジンの過給用復動型コンプレッサにおいて,
エンジンにおけるオイルポンプ,潤滑部及びオイルパン
を順次連通するエンジン用潤滑油路からコンプレッサ用
潤滑油路を分岐させて,その下流端を,前記ポンプシリ
ンダ本体内周面の,前記作動室に連通する部分に開口
し,このコンプレッサ用潤滑油路に,前記エンジン用潤
滑油路を流れる潤滑油の一部を前記ポンプシリンダ本体
側に供給する,前記オイルポンプより小容量の第2のオ
イルポンプを介裝したことを第1の特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば,第2のオイルポ
ンプを制御することにより,エンジンのオイルポンプの
作動に影響されることなく,復動ピストン型コンプレッ
サの運転条件に応じてエンジンの潤滑油路から潤滑油を
適量引き出し,該コンプレッサに供給することができ
る。そしてそのコンプレッサに供給された潤滑油は,ポ
ンプシリンダ本体及びポンプピストン相互の摺動面を潤
滑する外,作動にも進入して駆動手段の各部を潤滑する
ことができる。
【0007】また本発明は,上記特徴に加えて,前記ポ
ンプシリンダ本体内周面に,前記作動室が臨む環状溝を
形成し,この環状溝に前記コンプレッサ用潤滑油路の下
流端を開口したことを第2の特徴とする。
【0008】この第2の特徴によれば,前記環状溝の,
ポンプピストン外周面との間で油溜まりを形成し,潤滑
油を保持することになるから,ポンプシリンダ本体及び
ポンプピストン相互に摺動面の潤滑を効果的に行うこと
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0010】図1は本発明の実施例に係る自動二輪車用
過給式エンジンの縦断側面図,図2は図1の2−2線断
面図,図3は図1の3−3線断面図,図4は図1中の復
動ピストン型コンプレッサの拡大縦断側面図,図5は図
4の5−5線断面図,図6は図5の6−6線断面図,図
7は図4の7矢視図,図8は上記コンプレッサの要部分
解平面図,図9は上記コンプレッサの要部分解縦断面
図,図10は上記エンジンの吸気弁,排気弁及び過給弁
の開閉タイミングと,上記コンプレッサのポンプピスト
ンの作動タイミングを示す線図,図11は上記コンプレ
ッサにおけるポンプピストン側のニードルベアリングの
回転速度変化を示す線図,図12は上記コンプレッサに
潤滑油を供給するプランジャポンプの縦断面図,図13
は図12の13−13線断面図であり,図14は上記プ
ランジャポンプの駆動部分の変形例を示す断面図であ
る。
【0011】図1ないし図3において,符号Eは,自動
二輪車に,その動力源として搭載される過給式エンジン
を示す。このエンジンEのエンジン本体1は,シリンダ
ブロック1aの上端面にシリンダヘッド1bをボルト結
合して構成され,そのシリンダヘッド1bには,シリン
ダブロック1aのシリンダボア8に収容されるピストン
2のヘッドが臨む燃焼室3と,この燃焼室3に内端をそ
れぞれ開口させる吸気ポート4,排気ポート5及び過給
ポート6とが形成される。これらポートの直径は,吸気
ポート4が最も大きく,次に過給ポート6が大きく,排
気ポート5が最も小さく設定される。
【0012】吸気ポート4及び排気ポート5の内端は,
シリンダボア8の軸線Yと直交する直線Xに沿い且つ前
記軸線Yを挟んで並ぶように配置される。また過給ポー
ト6の内端は,その一部を吸気ポート4及び排気ポート
5の内端間に突入して配置される。
【0013】吸気ポート4及び排気ポート5は,一般の
エンジンのように,吸気マニホールド及び排気マニホー
ルド(いずれも図示せず)に連通するが,過給ポート6
は,過給用カム11cの外端に隣接して配設される復動
ピストン型コンプレッサCの吐出導管57に連通する。
そして吸気ポート4,排気ポート5及び過給ポート6の
内端をそれぞれ開閉する吸気弁7i,排気弁7e及び過
給弁7cと,燃焼室3内に導入された混合気に点火する
点火栓10と,上記三本の弁7i,7e,7cを開閉す
る一本の動弁カム軸11とがシリンダヘッド1bに取付
けられる。
【0014】その際,点火栓10の電極10aは,過給
ポート6の内端と反対側で吸気ポート4及び排気ポート
5の内端間に突入するように配置される。
【0015】また,動弁カム軸11は前記直線Xに沿っ
て配置され,吸気弁7i及び排気弁7eは,前記軸線Y
を挟み且つ前記直線Xに沿ってV字状をなして並ぶよう
に配置され,これにより吸気弁7i及び排気弁7e間へ
の過給用カム11cの配置が可能となり,エンジンEの
コンパクト化を図ることができる。過給弁7cは,前記
軸線Yと平行に配置される。そして各弁7i,7e,7
cには,それを閉じ方向へ付勢する弁ばね12i,12
e,12cが装着される。
【0016】動弁カム軸11は,左右一対のボールベア
リング15,16を介してシリンダヘッド1bに支承さ
れる。この動弁カム軸11には,上記両ベアリング1
5,16間に配置されて吸気弁7i及び排気弁7eの各
弁頭に直接係合するテーパ状の吸気用カム11i及び排
気用カム11eと,これらカム11i,11e間に配置
されて,シリンダヘッド1bに軸支されるロッカアーム
19を介して過給弁7cの弁頭に係合する過給用カム1
1cとが形成される。
【0017】さらに吸気ポート4及び排気ポート5の内
端は,それらの全体が前記シリンダボア8に臨むように
配置されるが,過給ポート6の内端は,その一部を前記
シリンダボア8外へ突出させて配置される。換言すれ
ば,燃焼室3の一部を前記シリンダボア8外へ突出さ
せ,その突出した部分に過給ポート6の一部がくるよう
に,過給弁7cが配置される。これに伴い過給弁7cの
一部も前記シリンダボア8外へ突出したことになり,そ
の突出部分とシリンダブロック1aの上面との間に,過
給弁7cの開閉ストロークよりも若干大きい間隙gが設
けられる。尚,過給弁7cの開閉ストロークは,吸気弁
7iや排気弁7eのそれより遙に小さいものである。
【0018】この過給弁7cとピストン2のヘッド面一
側部との間には,ピストン2の上昇限で偏平化される燃
焼室3の第1スキッシュエリア13が画成され,またピ
ストン2のヘッド面他側部とシリンダヘッド1bとの間
にピストン2の上昇限で偏平化される燃焼室3の第2ス
キッシュエリア14が画成される。
【0019】シリンダヘッド1bの燃焼室3は,前記軸
線Yから点火栓10側へオフセットした最深部3aを有
しており,その最深部3aに対応する凹部2aがピスト
ン2のヘッド面に形成される。
【0020】動弁カム軸11の,左方のベアリング15
外方への突出端には,ピストン2に連接するクランク軸
(図示せず)からチェン17を介して駆動される被動ス
プロケット18が固着される。
【0021】而して,上記クランク軸からチェン17を
介して動弁カム軸11を駆動すれば,吸気,排気及び過
給用カム11i,11e,11cと弁ばね12,13,
14との協働により,図10に示すタイミングに従い吸
気,排気及び過給弁7i,7e,7cがそれぞれ開閉さ
れる。したがって,過給弁7cは,吸気行程から圧縮行
程にかけて,吸気弁7iが閉弁する直前から閉弁後迄の
一定期間だけ開弁する。その開弁時,即ち吸気行程終期
から圧縮行程初期にかけて過給ポート6から燃焼室3内
にコンプレッサCからの高圧空気が過給される。その結
果,充填効率が高められ,エンジンEは高出力を発揮す
ることができる。
【0022】特に,過給ポート6の内端は,その一部を
シリンダボア8から突出させて配置されるので,吸気ポ
ート4及び排気ポート5の直径を全く犠牲にすることな
く,過給ポート6の充分な大径化が可能となり,充分な
過給量を得て,充填効率を効果的に高めることができ
る。またシリンダボア8を特別大径に形成する必要もな
いので,ノッキングを生じ易くすることもない。この場
合,過給ポート6の内端を開閉する過給弁7cの一部も
シリンダボア8から突出してシリンダブロック1aの上
面に対向するも,それらの対向面間には,過給弁7cの
開閉ストロークより若干大きい間隙gが設けられるの
で,シリンダブロック1aに干渉されることなく,過給
弁7cの開閉を行うことができる。しかも過給弁7cの
開閉ストロークは,吸気弁7iや排気弁7eのそれより
遙に小さいので,前記間隙gの形成に伴う圧縮比の低下
は比較的小さい。
【0023】また,吸気ポート4及び排気ポート5の,
燃焼室3に開口する内端は,シリンダボア8の軸線Yと
直交する直線Xに沿い且つ前記軸線Yを挟んで並ぶよう
に配置され,また過給ポート6の内端は,その一部を吸
気ポート4及び排気ポート5の内端間に突入して配置さ
れるので,過給ポート6の内端の一部をシリンダボア8
外へ突出させたことゝ相俟って,各ポート4,5,6
は,互いに干渉し合うことなく,充分な大径化が可能と
なり,充填効率及び排気効率の更なる向上に寄与し得
る。
【0024】一方,点火栓10の電極10aは,過給ポ
ート6の内端と反対側で吸気ポート4及び排気ポート5
の内端間に突入して配置されるので,吸気ポート4,排
気ポート5及び過給ポート6に邪魔されることなく,該
電極10aを燃焼室3の中心部に近接させることがで
き,これにより点火時発生した火炎が燃焼室3の全周縁
まで到達する伝播時間を極力短縮して,ノッキングの防
止に寄与することができる。
【0025】また,過給弁7cを利用して,それとピス
トン2のヘッド面一側部との間に燃焼室3の大なる第1
スキッシュエリア13が画成され,さらにシリンダヘッ
ド1bとピストン2のヘッド面他側部との間に燃焼室3
の第2スキッシュエリア14が画成されるので,圧縮行
程の終期において,燃焼室3内の混合気が第1及び第2
スキッシュエリア13,14で強力に圧縮されて燃焼室
3の最深部3a側へ急速に押し出せれ,これにより燃焼
室3内の混合気がよく攪拌されるため,点火時,火炎伝
播速度が上がり,ノッキングの防止と希薄燃焼に寄与し
得る。
【0026】また,燃焼室3の最深部3aは,シリンダ
ボア8の軸線Yから点火栓10側へオフセットして配置
され,該最深部3aに対応して凹部2aがピストン2の
ヘッド面に形成されるので,点火時,該最深部3a及び
凹部2aにおいて火炎が容易に生成されると共に,その
火炎が該最深部3a及び凹部から燃焼室3の第1,第2
スキッシュエリア13,14を含む周縁までスムーズに
広がり,混合気の良好な燃焼状態を得ることができる。
【0027】次に,図4,図5及び図7により復動ピス
トン型コンプレッサCについて説明する。
【0028】復動ピストン型コンプレッサCは,左右両
外側面に軸受ボス21,22を突出させたポンプシリン
ダ本体20と,このポンプシリンダ本体20のシリンダ
孔24に摺動自在に嵌合するポンプピストン25と,こ
のポンプピストン25を駆動するポンプクランク軸26
とを備えている。そのポンプシリンダ本体20は,左方
の軸受ボス21を前記シリンダヘッド1bの右側壁の取
付孔27に嵌合して,ボルト28により結合される(図
7参照)。
【0029】ポンプピストン25はピストンリングを備
えておらず,ポンプシリンダ本体20のシリンダ孔24
内を直接摺動するようになっており,それらの摺動面に
は潤滑用のグリースが塗布される。
【0030】軸受ボス21,22には,ポンプシリンダ
本体20の内面に達する軸受孔21a,22aを有して
おり,これら軸受孔21a,22aに装着されたボール
ベアリング29,30によりポンプクランク軸26が支
承されると共に,その一端は前記動弁カム軸11にスプ
ライン31を介して結合される。また左方の軸受孔21
aには,ベアリング29の外方でポンプクランク軸26
の外周に密接するオイルシール32が装着される。この
オイルシール32は,後述するリリーフ弁75の開弁圧
力に耐え得る程度の高圧型に構成されている。
【0031】右方の軸受孔22aには,ベアリング30
の外側面に隣接するシールプラグ33が装着されると共
に,このシールプラグ33を覆うキャップ34が軸受ボ
ス22の外周に螺着される。
【0032】ポンプシリンダ本体20のシリンダ孔24
の両端は,対をなす第1及び第2ポンプシリンダヘッド
231 ,232 により閉鎖され,これらポンプシリンダ
ヘッド231 ,232 との間に第1及び第2ポンプ室3
1 ,362 を画成する第1及び第2ピストンヘッド2
1 ,252 がポンプピストン25の両端に形成され
る。
【0033】ポンプピストン25には,両ピストンヘッ
ド251 ,252 間を,第1ピストンヘッド252 側に
偏倚して貫通する円形の作動室37と,第1ピストンヘ
ッド251 を横方向に貫通してピストンピン39を支持
するピストンピン孔38とが形成されており,この作動
室37にポンプクランク軸26のクランクピン26a
と,このクランクピン26aをピストンピン39に連接
するコンロッド40とが収容される。
【0034】コンロッド40は,クランクピン26a側
の端部に第1軸受孔40aを,またピストンピン39側
の端部に第2軸受孔40bを有しており,これら軸受孔
40a,40bに装着される第1及び第2ニードルベア
リング41,42により上記クランクピン26a及びピ
ストンピン39がそれぞれ支承される。
【0035】コンロッド40には,油溜まり46が形成
されると共に,この油溜まり46を両軸受孔40a,4
0bにそれぞれ連通する油孔47,48が穿設される。
【0036】ポンプピストン25は,その加工を容易に
するため,前記作動室37及び前記ピストンピン孔38
間で二つのピストン半体25a,25bに分割され,こ
の両ピストン半体25a,25bは,複数のボルト49
により結合される。
【0037】図4ないし図6に示すように,第1及び第
2ポンプシリンダヘッド231 ,232 には,それぞれ
ポンプシリンダ本体20との対向面に嵌合孔50と,そ
れより小径で環状の吐出室51と,この吐出室51に囲
繞される円筒状の吸入室52とが設けられており,それ
らの嵌合孔50をポンプシリンダ本体20の両端部外周
に嵌合した状態で,複数の通しボルト53及びナット5
4をもって両ポンプシリンダヘッド231 ,232 は相
互に一体に結合される。
【0038】また両ポンプシリンダヘッド231 ,23
2 には,それら吸入室52,52間を連通する第1連通
管551 と,それらの吐出室51,51間を連通する第
2連通管552 とが取付けられ,さらに第2ポンプシリ
ンダヘッド232 には,その吸入室52をエンジンEの
図示しない吸気マニホールドの中間部に連通する吸入導
管56と,その吐出室51をエンジンEの過給ポート6
に連通する吐出導管57とが接続される。
【0039】ポンプシリンダ本体20及び各ポンプシリ
ンダヘッド231 ,232 間には,それらの嵌合孔50
において弁装置58が次のように設けられる。
【0040】即ち,図8及び図9に示すように,弁装置
58は,環状の背板60,薄肉の吸入弁板61,弁座板
62及び薄肉の吐出弁板63を順次重ねて構成される。
これら構成部材60,61,62,63は,それぞれの
外周がポンプシリンダ本体20の端部と略同等の外径を
持つ円形に形成されている。そしてこの弁装置58は,
背板60をポンプシリンダ本体20の端面側に配置し
て,そのポンプシリンダ本体20の端部と共に対応する
ポンプシリンダヘッド231 ,232 の嵌合孔50内に
嵌合され,ポンプシリンダ本体20及び各ポンプシリン
ダヘッド231 ,232 間に挟持される。その挟持力
は,前述のように,通しボルト53及びナット54をも
ってポンプシリンダ本体20を挟みながら第1及び第2
ポンプシリンダヘッド231 ,232 間を結合する結合
力がそのまゝ利用される。
【0041】その際,各ポンプシリンダヘッド231
232 ,吐出弁板63及び弁座板62に設けられた第1
位置決め孔641 に第1ノックピン651 が嵌合される
と共に,弁座板62,吸入弁板61及び背板60に設け
られた第2位置決め孔642に第2ノックピン652
嵌合される。
【0042】弁座板62には,その中心に近接してその
周りに三個一組の吸入孔67が四組90°間隔置きに穿
設され,またその外周に近接して七個一組の吐出孔68
が二組180°間隔置きに穿設される。
【0043】吸入弁板61には,上記四組の吸入孔67
に対応する四枚の吸入リード弁61aと,上記二組の吐
出孔68をそれぞれ閉塞しないように囲む二個の円弧状
長孔69とが設けられる。各吸入リード弁61aは,そ
の基端を吸入弁板61の外周に,またその先端を吸入弁
板61の中心にそれぞれ極力近接させて吸入弁板61の
半径方向に延びるように,その周囲に沿って吸入弁板6
1にスリットを切ることにより形成される。
【0044】背板60の内周には,上記各吸入リード弁
61aの基端に対応する切欠状の規制部60aが設けら
れ,この規制部60aにより,吸入リード弁61aの撓
み支点が規制される。このように規制部60aを切欠状
に形成すると,吸入リード弁61aの撓み長さを,ポン
プシリンダ本体20のシリンダ孔24の開口縁に邪魔さ
れることなく極力長くすることができる。若し,その撓
み長さを短くしたい場合は,規制部60aを凸状に形成
すればよい。
【0045】吐出弁板63には,上記二組の吐出孔68
に対応する二枚の吐出リード弁63aと,上記四組の吸
入孔67を閉塞しないように囲む大径の円形孔70とが
設けられる。吐出リード弁63aは,その周囲に沿って
吐出弁板63にスリットを切ることにより形成される。
【0046】また弁座板62の上面には,上記円形孔7
0を貫通して,対応するポンプシリンダヘッド231
232 の吸入室52の内周面に嵌合する環状隔壁62a
が形成され,これにより吸入室52及び吐出室51間が
仕切られる。
【0047】図5に示すように,ポンプシリンダ本体2
0の側壁には,その外側面に開口する弁取付孔71と,
この弁取付孔71の底壁を貫通するリリーフ孔72とが
設けられ,このリリーフ孔72を前記作動室37に連通
する環状溝77が,ポンプシリンダ本体20内周面のポ
ンプピストン25に対向する部分に形成される。
【0048】弁ハウジング73は前記第1連通管551
の外周に気密に嵌合しており,弁ハウジング73内を第
1連通管551 内に連通する通孔74が第1連通管55
1 の周壁に複数穿設される。弁ハウジング73には,上
記リリーフ孔72を開閉し得るリリーフ弁75と,これ
を規定のセット荷重により閉じ方向へ付勢する弁ばね7
6とが収容される。
【0049】尚,図4において,符号80は,各ポンプ
シリンダヘッド231 ,232 に設けられて吸入室52
に達する検査孔で,通常はボルト81で閉鎖されてい
る。
【0050】而して,エンジンEの運転中,動弁カム軸
11によりコンプレッサCのポンプクランク軸26が駆
動されると,コンロッド40を介してポンプピストン2
5が往復動を強制的に与えられ,これに伴い第1及び第
2ポンプ室361 ,362 において減圧と加圧が交互に
繰り返される。
【0051】第1ポンプ室361 の減圧時には,吐出リ
ード弁63aによる吐出孔68の閉鎖と吸入リード弁6
1aによる吸入孔67の開放により,エンジンEの図示
しない吸気マニホールド内の空気が,吸入導管56から
第1連通管551 ,吸入室52,吸入孔67を順次経て
該ポンプ室361 に吸入される。また該ポンプ室36 1
の加圧時には,吸入リード弁61aによる吸入孔67の
閉鎖と吐出リード弁63aによる吐出孔68の開放によ
り,該ポンプ室361 の加圧空気が吐出孔68から吐出
室51,第2連通管552 ,吐出導管57を順次経てエ
ンジンEの過給ポート6へ供給される。
【0052】また,第2ポンプ室362 の減圧時には,
第1ポンプ室361 の場合と同様な吐出リード弁63a
の閉弁と吸入リード弁61aの開弁により,エンジンE
の吸気マニホールド内の空気が,吸入導管56から,第
1連通管551 を経ることなく,吸入室52,吸入孔6
7,ポンプ室362 へと吸入される。また該ポンプ室3
2 の加圧時には,第1ポンプ室361 の場合と同様な
吸入リード弁61aの閉弁と吐出リード弁63aの開弁
により,該ポンプ室362 の加圧空気が吐出孔68から
吐出室51へ,そして第2連通管552 を経ることな
く,吐出導管57へと吐出され,エンジンEの過給ポー
ト6へ供給される。
【0053】ところで,コンプレッサCにおいては,一
個のポンプピストン25により第1及び第2ポンプ室3
1 ,362 を交互に作動させるので,総合単位吐出量
当たりのポンプピストン25各部の寸法を小さくして,
コンプレッサCのコンパクト化を大いに図ることができ
る。
【0054】また,ポンプクランク軸26はポンプシリ
ンダ本体20の両側壁に一対のボールベアリング29,
30を介して支承されるので,高剛性のポンプシリンダ
本体20によりポンプクランク軸26の支持を強固に行
うことができる。
【0055】また,ポンプピストン25は,コンロッド
40を介してポンプクランク軸26から駆動されるの
で,ポンプクランク軸26の回転中,ピストンピン39
に対するコンロッド40の揺動速度の変化は滑らかであ
り,したがって,図11に示すように,ピストンピン3
9を支持するニードルベアリング42の回転速度の変化
も常に滑らかとなり,その耐久性を高めることができ
る。
【0056】また,ポンプピストン25は,ピストンリ
ングを備えずにポンプシリンダ本体20のシリンダ孔2
4内を直接摺動するので,その摺動抵抗による動力損失
を小さく抑えることができる。しかしながら,ピストン
リングを持たないことから,各ポンプ室361 ,362
の高圧空気がポンプピストン25とシリンダ孔24内面
との微小間隙を通って作動室37にリークすることは避
けられないが,むしろ,このリークを利用して作動室3
7が昇圧させることにより,第1,第2ポンプ室3
1 ,362 の加圧時の圧力と,作動室37の圧力との
差を減少させる。その結果,作動室37への気体のリー
ク量が減少し,各ポンプ室361 ,362 の作動効率を
高めることができる。
【0057】若し作動室37の内圧が規定圧力以上に昇
圧した場合には,リリーフ弁75が開弁して作動室37
の過剰圧力を低圧の第1連通管551 へ放出するので,
作動室37の過度の昇圧を防止して,オイルシール32
その他のシール部の耐久性を高めることができると共
に,作動室37からエンジンEのシリンダヘッド1bへ
の気体のリークを防ぐことができる。そして,第1連通
管551 へ放出された気体は,第1及び第2ポンプ室3
1 ,362 に再び吸入されていくから,外部に放出さ
れることがなく,無駄がない。
【0058】さて,エンジンE及び復動ピストン型コン
プレッサCの潤滑装置について図12及び図13を参照
しながら説明する。
【0059】先ず,エンジンEの潤滑装置は,従来普通
のように,潤滑油を貯留するオイルパン83と,このオ
イルパン83からストレーナ84を通して潤滑油を吸い
上げるオイルポンプP1 と,このオイルポンプP1 の吐
出した潤滑油をエンジン内部の潤滑部86(ピストン,
クランク軸,動弁機構等)に誘導する加圧油路87a
と,潤滑部86の潤滑を終えた潤滑油をオイルパン83
に戻す低圧油路87bとを備えおり,その加圧油路87
a及び低圧油路87bにより,エンジン用潤滑油路87
が構成される。
【0060】次に,復動ピストン型コンプレッサCの潤
滑装置の説明に移る。
【0061】上記エンジン用潤滑油路87には,潤滑部
86を迂回するバイパス油路88が接続され,このバイ
パス油路88の途中から分岐した分岐油路89がプラン
ジャポンプP2 (第2のオイルポンプ)を介して復動ピ
ストン型コンプレッサCに接続される。バイパス油路8
8の上流部にはオリフィス90が設けられ,加圧油路8
7aからバイパス油路88に必要以上の潤滑油が流れ込
むのを規制するようになっている。
【0062】プランジャポンプP2 は,コンプレッサC
のポンプシリンダ本体20の外側面に固着されるポンプ
本体92と,このポンプ本体92のシリンダ孔92aに
摺動自在に嵌装されてポンプ室93を画成するプランジ
ャ91と,ポンプ本体92の上面に取付けられて励磁
時,可動コア94を介してプランジャ91に吐出動作を
与えるソレノイド95と,リテーナ96を介してプラン
ジャ91を吸入動作方向に付勢する戻しばね97とを備
え,エンジンEの前記オイルポンプP1 より小容量型に
構成される。
【0063】ポンプ本体92には,前記分岐油路89を
ポンプ室93に連通する吸入ポート98と,ポンプ室9
3をコンプレッサCのポンプシリンダ本体20のポンプ
ピストン25に対向する内周面,特に前記環状溝77に
連通する吐出ポート99とが設けられ,この吸入ポート
98及び吐出ポート99に吸入弁100及び吐出弁10
1がそれぞれ装着される。
【0064】ポンプ本体92には,また,ソレノイド9
5を覆うカバー102が接合され,このカバー102に
可動コア94のストロークを調節する調節ボルト103
が螺着される。
【0065】前記分岐油路89は,油溜まり機能を持つ
べく所定の容積が付与され,且つ上方の入口と下方の出
口間に所定の落差Hが設けられる。この分岐油路89の
入口側には,濾過面をバイパス油路88内のエンジン用
潤滑油の流れに曝すようにしてフィルタ104が装着さ
れる。
【0066】而して,エンジンEの運転中,オイルポン
プP1 が吐出した潤滑油の多くは加圧油路87aを通し
て潤滑部86に供給されるが,一部はオリフィス90に
より流量を規制されながらバイパス油路88に流れ,そ
の一部は分岐油路89側へ流れ,残余はバイパス油路8
8通過後,潤滑部86の潤滑を終えた潤滑油と低圧油路
87bで合流してオイルパン83へと還流する。
【0067】この間,プランジャポンプP2 では,ソレ
ノイド95の励磁,消磁の繰返しによりプランジャ91
がポンプ動作を行うもので,その吸入行程時,分岐油路
89から潤滑油をポンプ室93に吸入し,吐出行程時,
その潤滑油を吐出ポート99からポンプシリンダ本体2
0内周面の環状溝77に供給する。
【0068】その環状溝77は,ポンプピストン25の
外周面との間で油溜まりを形成することになり,これに
保持された潤滑油によりポンプシリンダ本体20及びポ
ンプピストン25相互の摺動面は効果的に潤滑される。
この他,環状溝77に供給された潤滑油は,ポンプピス
トン25の作動室37にも流入し,ポンプピストン25
の往復運動により飛散されて,ポンプクランク軸26を
支持するベアリング29,30を潤滑し,またコンロッ
ド40の油溜まり46に保持されると共に油孔47,4
8を通して,クランクピン26a及びピストンピン39
をそれぞれ支持するニードルベアリング41,42を潤
滑する。
【0069】これらの潤滑油は,ポンプピストン25の
往復動に伴い,ポンプシリンダ本体20及びポンプピス
トン25の摺動動面間隙を通して僅かずつ第1,第2ポ
ンプ室361 ,362 へ漏出し,過給空気と共にエンジ
ンEに供給されて消費される。その消費量を補うよう
に,ソレノイド95の励磁回数を制御することによりプ
ランジャポンプP2 の潤滑油吐出量は調節される。した
がって,コンプレッサCの潤滑にエンジンEの潤滑油を
利用しながら,エンジンEのオイルポンプP1 の作動に
影響されることなくコンプレッサCに,その運転条件に
応じた微量で適量の潤滑油を供給することができる。
【0070】ところで,バイパス油路88では潤滑油が
常時流れていて,気泡の滞留が起こらないから,気泡を
含まない潤滑油をフィルタ104で濾過しながら分岐油
路89に引き込むことができる。しかも,その分岐油路
89は,油溜まり機能を持ちつゝ入口を上向きにして配
置されるので,分岐油路89での潤滑油の流れが少ない
ことから,その油中に気泡が発生しても,その気泡は直
ちに分岐油路89を上昇してバイパス油路88へ移り,
そこを通過する潤滑油と共にオイルパン83へ排出され
る。したがって,プランジャポンプP2 は,分岐油路8
9から常に気泡の無い適正量の潤滑油をコンプレッサC
に供給し,それを的確に潤滑することができる。
【0071】その上,フィルタ104の濾過面は,バイ
パス油路88のエンジン用潤滑油の流れに曝されている
から,その流れにより常に清掃されて異物が堆積するこ
とはなく,所謂セルフクリーニング効果が得られ,濾過
面の目詰まりによるプランジャオイルポンプP2 の吸入
量の減少を未然に防ぐことができる。
【0072】また,分岐油路89の上方の入口と下方の
出口間に所定の落差Hが設けられているので,コンプレ
ッサCの吸入ポート98には,分岐油路89内の潤滑油
の自重が加わることになり,プランジャポンプP2 は,
その作動開始と同時に潤滑油をコンプレッサCに遅れな
く供給することができる。
【0073】図14は,上記プランジャポンプP2 の駆
動部分を,ソレノイド作動式に代えて負圧作動式にした
変形例を示す。このものでは,プランジャ91の上端に
結合した作動ピストン105がポンプ本体92のシリン
ダ106に摺動自在に嵌装される。このシリンダ106
の内部は,作動ピストン105により上部の大気室10
7と下部の変圧室108との区画され,その変圧室10
8の連なる通路109が電磁切換弁110を介して大気
通路111と負圧通路112とに交互に連通切換えされ
るようになっている。大気通路111は大気に開放して
おり,負圧通路112は,負圧源114(例えばエンジ
ンEの吸気マニホールド内部)に接続される。また変圧
室108には,作動ピストン105を介してプランジャ
91を吸気動作方向へ付勢する戻しばね113が収納さ
れる。その他の構成は前記プランジャポンプP2 と同様
であるから,図中,前記プランジャポンプP2 に対応す
る部分には同一の符号を付して,その説明を省略する。
【0074】而して,電磁切換弁110の切換えを繰り
返すことにより,大気通路111及び負圧通路112を
通して変圧室108に大気及び負圧を交互に供給すれ
ば,作動ピストン105に昇降させて,プランジャ91
にポンプ動作を与えることができる。したがって,切換
弁110の切換え回数を制御すれば,プランジャ91に
よる潤滑油の吐出量を加減することができる。
【0075】本発明は上記各実施例に限定されるもので
はなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。例えば,電磁式のプランジャP2 は,その
励磁によりプランジャ91に吸入動作を与え,戻しばね
97の付勢力によりプランジャ91に吐出動作を与える
ように構成することもできる。また可動コア94のスト
ロークを一定にして,調節ボルト103を省くこともで
き,さらにソレノイド95を耐候性に優れた防水型に構
成すれば,カバー102もまた省くことができる。
【0076】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば,ポンプシリンダ本体と,このポンプシリンダ本体の
シリンダ孔に嵌装されてシリンダ孔の両端部に,エンジ
ンの過給ポートに連なる第1,第2ポンプ室を画成する
ポンプピストンと,このポンプピストンの中央部に形成
された作動室に配設され,エンジンの駆動軸により駆動
されてポンプピストンに往復動を与える駆動手段とを備
えた,エンジンの過給用復動型コンプレッサにおいて,
エンジンにおけるオイルポンプ,潤滑部及びオイルパン
を順次連通するエンジン用潤滑油路からコンプレッサ用
潤滑油路を分岐させて,その下流端を,前記ポンプシリ
ンダ本体内周面の,前記作動室に連通する部分に開口
し,このコンプレッサ用潤滑油路に,前記エンジン用潤
滑油路を流れる潤滑油の一部を前記ポンプシリンダ本体
側に供給する,前記オイルポンプより小容量の第2のオ
イルポンプを介裝したので,第2のオイルポンプを制御
することにより,エンジンのオイルポンプの作動に影響
されることなく,復動ピストン型コンプレッサの運転条
件に応じてエンジンの潤滑油路から潤滑油を適量引き出
し,該コンプレッサに供給してポンプシリンダ本体及び
ポンプピストン相互の摺動面,及び作動室の駆動手段を
適正に潤滑することができる。
【0077】また本発明の第2特徴によれば,前記ポン
プシリンダ本体内周面に,前記作動室が臨む環状溝を形
成し,この環状溝に前記コンプレッサ用潤滑油路の下流
端を開口したので,前記環状溝の,ポンプピストン外周
面との間で油溜まりを形成し,潤滑油を保持することに
なるから,ポンプシリンダ本体及びポンプピストン相互
に摺動面の潤滑を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動二輪車用過給式エ
ンジンの縦断側面図。
【図2】図1の2−2線断面図。
【図3】図1の3−3線断面図。
【図4】図1中の復動ピストン型コンプレッサの拡大縦
断側面図。
【図5】図4の5−5線断面図。
【図6】図5の6−6線断面図。
【図7】図4の7矢視図。
【図8】上記コンプレッサの要部分解平面図。
【図9】上記コンプレッサの要部分解縦断面図。
【図10】上記エンジンの吸気弁,排気弁及び過給弁の
開閉タイミングと,上記コンプレッサのポンプピストン
の作動タイミングを示す線図。
【図11】上記コンプレッサにおけるポンプピストン側
のニードルベアリングの回転速度変化を示す線図。
【図12】上記コンプレッサに潤滑油を供給するプラン
ジャポンプの縦断面図。
【図13】図12の13−13線断面図。
【図14】上記プランジャポンプの駆動部分の変形例を
示す断面図。
【符号の説明】
E・・・・エンジン P1 ・・・オイルポンプ P2 ・・・第2のオイルポンプ 6・・・・過給ポート 11・・・駆動軸(動弁カム軸) 20・・・ポンプシリンダ本体 24・・・シリンダ孔 25・・・ポンプピストン 26,40・・・駆動手段(ポンプクランク軸,コンロ
ッド) 83・・・オイルパン 86・・・潤滑部 87・・・エンジン用潤滑油路 89・・・コンプレッサ用潤滑油路(分岐油路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津島 勇二 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G005 DA01 EA01 FA31 GA02 GA10 GB39 GB42 GB45 GB51 GC07 HA08 3G013 AA05 AA13 AB02 BB15 BC25 BD46 BD47 3G015 AA05 AA13 AB02 CA04 CA15 DA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプシリンダ本体(20)と,このポ
    ンプシリンダ本体(20)のシリンダ孔(24)に嵌装
    されてシリンダ孔(24)の両端部に,エンジン(E)
    の過給ポート(6)に連なる第1,第2ポンプ室(36
    1 ,362 )を画成するポンプピストン(25)と,こ
    のポンプピストン(25)の中央部に形成された作動室
    (37)に配設され,エンジン(E)の駆動軸(11)
    により駆動されてポンプピストン(25)に往復動を与
    える駆動手段(26,40)とを備えた,エンジンの過
    給用復動型コンプレッサにおいて,エンジン(E)にお
    けるオイルポンプ(P1 ),潤滑部(86)及びオイル
    パン(83)を順次連通するエンジン用潤滑油路(8
    7)からコンプレッサ用潤滑油路(89)を分岐させ
    て,その下流端を,前記ポンプシリンダ本体(20)内
    周面の,前記作動室(37)に連通する部分に開口し,
    このコンプレッサ用潤滑油路(89)に,前記エンジン
    用潤滑油路(87)を流れる潤滑油の一部を前記ポンプ
    シリンダ本体(20)側に供給する,前記オイルポンプ
    (P1 )より小容量の第2のオイルポンプ(P2 )を介
    裝したことを特徴とする,エンジンの過給用復動ピスト
    ン型コンプレッサの潤滑装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンの過給用復動ピ
    ストン型コンプレッサの潤滑装置において,前記ポンプ
    シリンダ本体(20)内周面に,前記作動室(37)が
    臨む環状溝(77)を形成し,この環状溝(77)に前
    記コンプレッサ用潤滑油路(89)の下流端を開口した
    ことを特徴とする,エンジンの過給用復動ピストン型コ
    ンプレッサの潤滑装置。
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