JP2003020015A - 省エネ・省水用パストライザとその省エネ・省水最適化計算方法 - Google Patents

省エネ・省水用パストライザとその省エネ・省水最適化計算方法

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JP2003020015A JP2001207907A JP2001207907A JP2003020015A JP 2003020015 A JP2003020015 A JP 2003020015A JP 2001207907 A JP2001207907 A JP 2001207907A JP 2001207907 A JP2001207907 A JP 2001207907A JP 2003020015 A JP2003020015 A JP 2003020015A
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義明 日村
Fujio Komatsu
富士夫 小松
Naoki Yamada
直樹 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省エネ、省水のパストライザを用意するとと
もに、省エネ、省水最適化計算方法により最適化計算値
を得て、各貯留水温の最適温度の設定のもとに適性運転
を可能とする、省エネ・省水用パストライザとその省エ
ネ・省水最適化計算方法とを提供する。 【構成】 本発明の殺菌用パストライザは、パストライ
ザ10と、冷温熱供給ラインである蒸気供給ライン11
及び清水供給ライン12と、交叉状循環路13と、低温
循環路14と、貯留水補給ライン15と、冷熱源18
と、図示していない制御部とより構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め、壜、缶等の
ワーク容器中に充填した液体を搬送中に殺菌すべく、予
熱領域、加熱領域、殺菌領域、予冷領域、冷却領域を形
成して熱処理をする殺菌用の省エネ・省水用パストライ
ザとその省エネ・省水最適化計算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】搬送過程に殺菌機能を持たせた殺菌用パ
ストライザとしては、従来から図3に示す形式のものが
使用されている。その概略の構成は、図3(A)に示す
ように、上流Iより下流IIに向け、予熱領域を形成する
予熱用熱交換室70及び71、殺菌領域を形成する殺菌
用熱交換室72及び73、徐冷領域を形成する徐冷用熱
交換室74、75の順に配設されたトンネル式連続液体
噴射熱交換器69と、該熱交換器内においてワーク50
を積載搬送する搬送コンベヤ50aとより構成され、上
記各予熱用熱交換室、殺菌用熱交換室、徐冷用熱交換室
は、コンベヤ上のワーク50に対し噴射可能にした液体
噴射部68を備え、コンベヤ下部に備えた貯留槽内に前
記噴射液を貯留するようにし、その温度分布は図3
(B)に示すパターンを形成するように、前記貯留槽内
の噴射液を適宜加熱装置を介しポンプによる圧送可能の
構造にしてある。
【0003】則ち、図3の(A)、(B)に見るように
殺菌用熱交換室72においては、貯留槽Cと噴射部との
間で加熱装置78、ポンプ79を介在させ、殺菌用熱交
換室73においては、貯留槽Dと噴射部との間で加熱装
置80、ポンプ81を介してそそれぞれ循環噴射させ、
徐冷熱交換室74の貯留槽Eと予熱熱交換室71の噴射
部との間では加熱装置82、ポンプ83を介して循環さ
せ、徐冷熱交換室75の貯留槽Fと予熱熱交換室70の
噴射部との間では加熱装置84、ポンプ85を介して循
環させ、図の棒グラフ状に示された温度パターンを形成
させている。
【0004】図4には、特開平10−273117号公
報に無負荷対応殺菌用パストライザが開示されている。
図に示すように、本提案のパストライザ90は、予熱領
域91を形成する予熱用熱交換室91a、91bと、殺
菌領域92を形成する殺菌用熱交換室92a、92b
と、徐冷領域93を形成する徐冷用熱交換室93a、9
3bと、最下流領域104の熱交換室104aと、図示
していないワーク搬送用貫通コンベヤとより構成してあ
る。
【0005】前記各熱交換室の上部には、搬送コンベヤ
上のワークに対し蒸気加熱源105よりの熱水ないし、
新水補給部106よりの冷水切り替えを噴射する予熱領
域91の噴射部91e、91fと、殺菌領域92の噴射
部92e、92f、92g、92hと、徐冷領域93の
噴射部93e、93fと、最下流領域104の噴射部1
04e、104fを設け、前記各噴射部よりの噴射水を
受ける貯留槽をコンベヤの下部にそれぞれ設けている。
予熱領域91の噴射部91e、91f及び殺菌領域92
の噴射部92e、92f、92g、92hには蒸気加熱
源105より供給を受けた蒸気を下部の貯留槽よりのポ
ンプアップされた噴射水と蒸気吹き込み部で合流させ、
各吹き込み部に設けた自動制御弁により蒸気吹き込み量
を加減し所用温度の熱水を得て、噴射部よりワークに向
け噴射するようにしている。
【0006】この場合、吹き込み蒸気量により熱水の温
度を決めるため運転開始時における待機時間の必要がな
くなり、貯留槽からの放熱ロスを最小に抑えている。ま
た、負荷の変動に対しても前記吹き込み蒸気量の加減な
いしオン、オフの断続運転により随意対応できるように
している。
【0007】また、徐冷用熱交換室93aと予熱用熱交
換室91bとの間及び徐冷用熱交換室93bと予熱用熱
交換室91aとの間には、それぞれ向流循環路108、
107を設け、該向流循環路107、108には片荷時
等の無負荷時に使用する冷却用熱交換器107a、10
8aを備えるとともに、徐冷用熱交換室で加熱された貯
留槽の貯留水を襷状向流循環路により予熱室の噴射部に
還流させ、熱の有効利用を図っている。
【0008】上記したように前記図3おいては、殺菌領
域の熱交換室では自己補完型の加熱装置付き自己循環回
路を備え、予熱領域と徐冷領域は無負荷時対応の加熱器
付き向流循環路を設けている。また、図4においては、
予熱、殺菌領域においては蒸気加熱源と新水補給部より
適宜冷水の補給を受け常に所用貯留槽温度を維持する構
成とし、予熱領域と予冷領域とには無負荷対応の冷却用
熱交換器付き向流循環路を設けている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ワークの予
熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の熱処理過程を経てワーク
を殺菌処理するには、熱の授受により約30℃の常温ワ
ークをパストライザに取り入れ約70℃の殺菌温度にて
所定時間保持した後、徐々に冷却し再び約30℃程度の
常温に降温させている。このためには大量の水を熱媒体
として使用するとともに、大量の熱量を消費する状況に
あり、省水、省エネの観点からも何らかの改善が強く望
まれている。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、省エネ、省水のパストライザを用意するとともに、
省エネ、省水最適化計算方法により最適化計算値を得
て、各貯留槽の最適温度の設定のもとに適性運転を可能
とする、省エネ・省水用パストライザとその省エネ・省
水最適化計算方法の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の第1の
発明である省エネ・省水用パストライザは、壜、缶等の
ワーク容器中に充填した液体を殺菌すべく、ワークを挾
んでの噴射部と貯留槽との間の貯留水の循環噴射により
ワークとの間に熱交換する予熱領域、加熱領域、殺菌領
域、殺菌領域、予冷領域、冷却領域の各領域に形成され
たそれぞれの熱交換器を搬送路の上流より下流に向け順
次配設させたパストライザにおいて、前記各貯留槽の貯
留水温を適温に形成保持させる清水・蒸気供給ライン
と、前記予熱領域の貯留水を予冷領域で噴射させ、予冷
領域の貯留水を予熱領域で噴射させる交叉状循環路と、
冷却領域の貯留槽に冷水を供給して低温循環噴射をさせ
る冷水供給ラインと、各貯留槽のオーバーフロー水を冷
却貯留し上流側貯留槽への貯留水の補給をする貯留水補
給ラインと、前記各貯留水温に対して最適化計算をする
演算と、該最適化計算により設定された各貯留水温に対
応して、前記清水・蒸気供給ラインの各貯留槽への供給
量制御と、冷水供給ラインの冷却領域の貯留槽への供給
量制御とを、行う制御部とより構成したことを特徴とす
る。
【0012】前記請求項1記載の省エネ・省水用パスト
ライザは、本発明の第1の発明である省エネ・省水を目
的とした6槽式パストライザの構成について記載したも
ので、上流より下流に向け予熱領域、加熱領域、殺菌領
域、殺菌領域、予冷領域、冷却領域を形成すべく、壜、
缶等の被殺菌液体を充填したワーク容器を挟んで上部に
噴射部を持つ予熱用貯留槽上流側に配設し、その下流に
加熱用貯留槽、殺菌用貯留槽、同じく殺菌用貯留槽、予
冷用貯留槽、冷却用貯留槽を配設し、それぞれの槽に相
応の役割分担をさせるべく、所用の貯留水温を維持すべ
く各貯留槽には清水・蒸気供給ラインを設ける構成とし
てある。
【0013】また、省エネ・省水の目的達成のため、予
熱用貯留槽と予冷用貯留槽の貯留水を交叉状循環路を以
て循環させ、予冷用貯留槽でボトルを冷却して昇温した
貯留水を予熱用貯留槽に導入し搬入ボトルの加熱に使用
する構成にしてある。この際予冷用と予熱用の貯留槽の
熱処理量が等しい場合は、二つの槽について加熱のため
の蒸気または冷却のための清水のどちらも加える必要が
なくなる。このため、この条件を満たすために予冷用貯
留槽、予熱用貯留槽の温度をボトル温度に対応し適切な
値を後記する制御部において用意した省エネ・省水最適
化計算方法により演算制御する構成にしてある。
【0014】また、前記制御部では、殺菌用の二つの貯
留槽においては、法律で定められた温度と時間により所
定の殺菌を行うに充分な熱処理を可能にしているが、こ
の場合も加熱用貯留槽の加熱と同様に最小蒸気消費量で
効率的に行うように、制御部において前記最適化計算方
法により演算制御する構成にしてある。
【0015】また、冷却用貯留槽においても、外部の冷
却器からの冷水による冷却と、清水の流入により冷却さ
せて、出口のボトル温度は後段の梱包工程のため約30
℃以下に降温させる必要がある。この場合も前記清水冷
却を小さく抑えることができるように、前記制御部にお
いて前記最適化計算方法を介し演算制御する構成にして
ある。
【0016】また、前記請求項1記載の冷水供給ライン
と貯留水補給ラインは、好ましくは、クーリングタワを
介して冷熱を供給する冷却部より冷熱の供給を受ける構
成とするのが良い。
【0017】また、前記請求項1記載の制御部は、速度
演算を使用して冷温熱の離散PID制御を行うことを特
徴とする。
【0018】前記請求項3記載の発明は、貯留水温の温
度制御に蒸気による温熱の供給と清水による冷熱供給を
適宜行い所定温度に効率的に制御する制御手段について
記載したもので、単一制御出力により温熱制御用バルブ
と冷熱制御用バルブの開度制御を時間的に独立別個に操
作させ、現在の操作量に速度演算式で演算した修正操作
量を加え、新たな操作出力とし、温熱と冷熱の相殺出力
処理が無いようにしてある。
【0019】そして、前記本発明の第2の発明である、
第1の発明の省エネ・省水用パストライザに使用する省
エネ・省水最適化計算方法は、複数の貯留槽を壜・缶等
のワーク容器の搬送過程に延設し、前記各貯留槽の貯留
水のワーク容器への噴射により予熱、加熱、殺菌、予
冷、冷却の各領域に熱交換器を形成させ、該熱交換器の
貯留水の温度制御によりワーク容器内の充填液体を効率
よく殺菌処理するパストライザに必要な、各貯留水温の
最適化を行う最適化計算方法において、前記熱交換器群
を予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の順に延設させたオン
ラインモデルを形成させ、該オンラインモデル上の予
熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の熱交換器の各貯留水と搬
送ボトル間の熱バランス、温度バランスの等式制約と不
等式制約とを導出し、導出した制約条件よりペナルティ
関数を導出し、該ペナルティ関数と目的関数との和を最
小化することにより非線形計画法による最適化計算を行
うことを特徴とする。
【0020】前記請求項4記載の発明は、本発明の第2
の発明である、第1の発明の省エネ・省水用パストライ
ザに使用する省エネ・省水非線形計画法による最適化計
算方法について記載したもので、先ず、複数の貯留槽を
壜・缶等のワーク容器の搬送過程に延設し、前記各貯留
槽に貯留する貯留水のワーク容器への噴射を介して、予
熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の各領域に形成される熱交
換器を、前記領域順に延設させたオンラインモデルを用
意し、該オンラインモデル上の予熱、加熱、殺菌、予
冷、冷却の熱交換器の各貯留水と搬送するボトル間の熱
バランス、温度バランスの等式制約と不等式制約とを導
出し、導出した制約条件よりペナルティ関数を導出し、
該ペナルティ関数と目的関数との和を最小とする値を前
記各貯留水の最適温度として計算するようにしたもので
ある。
【0021】また、前記請求項4記載のオンラインモデ
ルは、好ましくは、予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却領域
の各領域に熱交換器を形成する貯留槽の貯留水温を適温
に形成保持させる清水供給ラインと、蒸気供給ラインと
を設け、前記予熱熱交換器の貯留水を予冷熱交換器で噴
射させ、予冷熱交換器の貯留水を予熱用熱交換器で噴射
させる交叉状循環路を設け、冷却熱交換器の貯留槽へ冷
水を供給して低温循環噴射をさせる冷水供給ラインを設
ける構成とするのが良い。
【0022】また、前記請求項4記載の等式制約は、好
ましくは、 予熱領域の出口のボトル側熱量=予熱領域の噴射熱量 予冷領域の出口のボトル側熱量=予冷領域の噴射熱量 冷却領域の貯槽水温(第6槽)=冷水散布及び清水散布
混合の混合割合により決まる液温 加熱領域、殺菌領域、殺菌領域における、 各領域の出口のボトル温度と法定殺菌温度との間の等量
関係 殺菌状態維持時間と法定時間との間の等量関係 よりなる構成とするのが良い。
【0023】また、前記請求項4記載の不等式制約は、
予熱領域、加熱領域、殺菌領域、殺菌領域における、 各貯留水温≧各領域出口のボトル温度 予冷、冷却領域における、 各貯留水温≦各領域出口のボトル温度 冷水温度≦冷水により冷却されたボトルの出口温度 清水温度≦清水により冷却されたボトルの出口温度 および、 各貯留槽へ供給される蒸気消費量、清水消費量≧0 よりなる構成とするのが好ましい。
【0024】また、前記請求項4記載の目的関数は、好
ましくは、各貯留槽への蒸気消費量と清水消費量の和の
最小化を図る構成とするのが良い。
【0025】また、前記請求項4記載の等式制約条件と
不等式制約条件の算出に使用する予熱、加熱、殺菌、予
冷、冷却の各熱交換器におけるボトル表面の熱伝達係数
は、好ましくは、運転データより構成するのが良い。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例の形態を、
図示例と共に説明する。ただし、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、形状、その相対的位置等は特に
特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに
限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。以下
図面に基づいて本発明の詳細を説明する。図1は本発明
の省エネ・省水用パストライザの概略構成を示す図で、
図2は本発明の第2の発明のオンラインモデルを示す図
である。
【0027】図1には、本発明の第1の発明である殺菌
用省エネ・省水パストライザの概略の構成が示してあ
る。図に示すように、本発明の殺菌用パストライザは、
パストライザ10と、冷温熱供給ラインである蒸気供給
ライン11及び清水供給ライン12と、交叉状循環路1
3と、低温循環路14と、貯留水補給ライン15と、冷
熱源18と、図示していない制御部とより構成し、パス
トライザ10は殺菌用パストライザで、ワーク搬送コン
ベヤ50aを挾んで噴射部と貯留槽を配して熱交換機能
を形成させた予熱領域10aと加熱領域10bと殺菌領
域10c、10dと予冷領域10eと冷却領域10fと
より構成し、約30℃の常温ワークを予熱領域10aに
搬入し加熱領域10bを経て殺菌領域10c、10dに
至り約70℃〜80℃の所定殺菌温度、所定時間での殺
菌を行った後、予冷領域10e、冷却領域10fを経て
約30℃の常温温度に降温させたワークを取り出すよう
にしてある。
【0028】前記予熱領域10aには噴射部16aと貯
留槽17aとを設け、予冷領域10eには噴射部16e
と貯留槽17eとを設け、前記交叉状循環路13を介し
て予冷領域10eでワークの冷却により昇温した噴射水
を貯留槽17eより予熱領域10aの噴射部16aにポ
ンプP5、P1を介して導入循環させ、搬入ワークの加
熱に使用する構成にしてある。また、加熱領域10bに
は噴射部16bと貯留槽17bとを設け、殺菌領域10
cには噴射部16cと貯留槽17cとを設け、殺菌領域
10dには噴射部16dと貯留槽17dとを設け、約7
0℃前後の設定温度に調整してある各貯留槽の高温水を
それぞれポンプP2、P3、P4を介してそれぞれの領
域内での循環噴射を行う構成にしてある。また、冷却領
域10fには噴射部16fと貯留槽17fとを設け、前
記低温循環路14を介してポンプP6により約30℃前
後の貯留水を循環噴射する構成にしてある。
【0029】前記予熱領域、加熱領域、殺菌領域、予冷
領域、冷却領域の各貯留槽17a、17b、17c、1
7d、17e、17fには前記蒸気供給ライン11及び
清水供給ライン12より適宜冷温熱を供給して所定温度
に設定維持する構成にしてある。また、前記各貯留槽に
はオーバフロー水の一括回収タンク15aを設け、後記
する冷熱源18により適当温度に冷却した後ポンプ15
b、貯留水補給ライン15とを介して上流側貯留槽17
a、17b、17cに適宜補給し、噴射水のかぶり水の
下流側への運搬により水位の目減りの激しい上流側貯留
槽への水補給を確保し、新規清水の補給を最小限に抑え
る構成にしてある。
【0030】また、冷熱源18はクーリングタワ20と
熱交換器19a、19bとより構成し、前記クーリング
タワにより大気に放熱し、奪熱された冷却水を熱交換器
19a、19bを介してそれぞれ前記低温循環路14と
貯留水補給ライン15へ供給する構成にしてある。な
お、冷却領域10fに設けた噴射部16g(図2参照)
により搬送路出口において清掃用清水を水供給ラインよ
り噴射する構成にしてある。
【0031】上記交叉状循環路13により予熱領域10
aと予冷領域10eとの間で熱バランスを図り、且つ冷
却領域におけるワークの冷却は低温循環路14とクーリ
ングタワによる冷熱源18とに行うようにしたため、省
エネ効果を上げることが出来、また、オーバーフロー水
の有効回収を図った貯留水補給ライン15により省水効
果を上げることができる。
【0032】前記制御部は、前記各貯留槽17a、17
b、17c、17d、17e、17fの貯留水温に対す
る最適化計算をする演算と、該最適化計算により設定さ
れた各貯留水温に対応して、前記清水供給ライン12、
蒸気供給ライン11の各貯留槽への供給量制御と、低温
循環路14の冷却領域10fの貯留槽17fへの供給量
制御とを、行う構成とし、また、貯留水温の温度制御に
蒸気による温熱の供給と清水による冷熱供給を適宜行い
所定温度に効率的に制御するため、単一制御出力により
温熱制御用バルブと冷熱制御用バルブの開度を自動的に
分割時間的に独立制御し、速度演算式で演算した修正操
作量を加え、相殺制御することのない離散PID制御を
行う構成にしてある。
【0033】図2には、第2の発明の省エネ・省水最適
化計算方法により図1に示すパストライザ10のオンラ
インモデル30を示してある。なお、図1と同一部品に
対しては同一符号を使用してある。上記オンラインモデ
ル30には、図1と同様にコンベヤ50aを挟んで相対
向する貯留槽と噴射部とによりそれぞれ予熱領域10
a、加熱領域10b、殺菌領域10c、殺菌領域10
d、予冷領域10e、冷却領域10fの熱交換器をそれ
ぞれ形成させて、前記オンラインモデルにより、コンベ
ヤ50a上を搬送する容器ワーク25に内蔵する充填液
を効率的予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却を可能とするた
め、前記各貯留槽の17a、17b、17c、17d、
17e、17fの貯留水温の最適化値の算出により、蒸
気や清水の消費量及び冷水消費量が最小になるようにし
たものである。なお、図示していない制御部により前記
最適化値に対応して清水供給ライン12のコントロール
バルブ12a、12b、12c、12d、12e、12
fを制御させるとともに、蒸気供給ライン11のコント
ロールバルブ11a、11b、11c、11d、11
e、11fを制御する構成にしてある。
【0034】ついで、非線形計画法による最適化計算は
下記手順により行う。 (1)各貯留槽でのボトル表面の熱伝達係数Kを運転デ
ータより推定する。斯くして知り得たKを使用し、前記
各槽入り口でのボトル温度と噴射温度から各槽出口での
ボトル温度を算出する。 (2)下記等式制約を導出する。 予熱領域10aの出口のボトル側熱量=予熱領域の噴射
熱量 予冷領域10eの出口のボトル側熱量=予冷領域の噴射
熱量 冷却領域10fの貯槽水温(第6槽)=冷水散布及び清
水散布混合 液の平均値=α 加熱領域10b、殺菌領域10c、殺菌領域10dにお
ける、 各領域の出口のボトル温度と法定殺菌温度との間の等量
関係 殺菌状態維持時間と法定時間との間の等量関係 (3)下記不等式制約を導出する。予熱領域10a、加
熱領域10b、殺菌領域10c、殺菌領域10d、予冷
領域10eにおける、 各貯留水温≧各領域出口のボトル温度 冷水温度≦冷水により冷却されたボトルの出口温度 清水温度≦清水により冷却されたボトルの出口温度 各貯留槽へ供給される蒸気消費量、清水消費量≧0 (4)上記(1)、(2)、(3)項についてのペナル
ティ関数を導出する。 (5)上記ペナルティ関数と目的関数の和を最小化する
最適化計算をする。
【0035】
【発明の効果】上記構成により、省エネ、省水のパスト
ライザと、それに対応する省エネ、省水の非線形計画法
による最適化計算方法とを用意したため、省エネ、省水
の最適パストライザに対し、最適化計算値を得て、各貯
留水の最適温度の設定のもとに適性運転を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の発明の省エネ・省水用パスト
ライザの概略構成を示す図である。
【図2】 本発明の第2の発明の最適化計算用のオンラ
インモデルを示す図である。
【図3】 (A)は従来の殺菌用パストライザの概略の
構成を示す図で、(B)は(A)の温度分布図である。
【図4】 従来の無負荷対応の殺菌用パストライザの概
略の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 パストライザ 10a 予熱領域 10b 加熱領域 10c 殺菌領域 10d 殺菌領域 10e 予冷領域 10f 冷却領域 11 蒸気供給ライン 12 清水供給ライン 13 交叉状循環路 14 低温循環路 15 貯留水補給ライン 16a、16b、16c、16d、16e、16f
噴射部 17a、17b、17c、17d、17e、17f
貯留槽 18 冷熱源 19a、19b 熱交換器 20 クーリングタワ 30 オンラインモデル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 直樹 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 Fターム(参考) 5B056 BB91 HH00 5H004 GA36 GB15 HA01 HB01 JA03 JA22 JB08 KB01 KC10 KC12 KC28 LA15 LA18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壜、缶等のワーク容器中に充填した液体
    を殺菌すべく、ワークを挾んでの噴射部と貯留槽との間
    の貯留水の循環噴射によりワークとの間に熱交換する予
    熱領域、加熱領域、殺菌領域、殺菌領域、予冷領域、冷
    却領域の各領域に形成されたそれぞれの熱交換器を搬送
    路の上流より下流に向け順次配設させたパストライザに
    おいて、 前記各貯留槽の貯留水温を適温に形成保持させる清水・
    蒸気供給ラインと、 前記予熱領域の貯留水を予冷領域で噴射させ、予冷領域
    の貯留水を予熱領域で噴射させる交叉状循環路と、 冷却領域の貯留槽に冷水を供給して低温循環噴射をさせ
    る冷水供給ラインと、 各貯留槽のオーバーフロー水を冷却貯留し上流側貯留槽
    への貯留水の補給をする貯留水補給ラインと、 前記各貯留水温に対して最適化計算をする演算と、該最
    適化計算により設定された各貯留水温に対応して、前記
    清水・蒸気供給ラインの各貯留槽への供給量制御と、冷
    水供給ラインの冷却領域の貯留槽への供給量制御とを、
    行う制御部とより構成したことを特徴とする省エネ・省
    水用パストライザ。
  2. 【請求項2】 前記冷水供給ラインと貯留水補給ライン
    は、クーリングタワを介して冷熱を供給する冷却部より
    冷熱の供給を受ける構成としたことを特徴とする請求項
    1記載の省エネ・省水用パストライザ。
  3. 【請求項3】 前記制御部は、速度演算を使用して冷温
    熱の分割制御をする離散PID制御を行うことを特徴と
    する省エネ・省水用パストライザ。
  4. 【請求項4】 複数の貯留槽を壜・缶等のワーク容器の
    搬送過程に延設し、前記各貯留槽の貯留水のワーク容器
    への噴射により予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の各領域
    に熱交換器を形成させ、該熱交換器の貯留水の温度制御
    によりワーク容器内の充填液体を効率よく殺菌処理する
    パストライザの運用を行うべく、各貯留水温の最適化計
    算を行う最適化計算方法において、 前記熱交換器群を予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の順に
    延設させたオンラインモデルを形成させ、 該オンラインモデル上の予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却
    の熱交換器を形成する各貯留水間の熱バランス、温度バ
    ランスの等式制約と不等式制約とを導出し、導出した制
    約条件よりペナルティ関数を導出し、該ペナルティ関数
    と目的関数との和を最小化することにより非線形計画法
    による最適化計算を行うことを特徴とする省エネ・省水
    最適化計算方法。
  5. 【請求項5】 前記オンラインモデルは、 予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却領域の各領域に熱交換器
    を形成する貯留槽の貯留水温を適温に形成保持させる清
    水供給ラインと、蒸気供給ラインとを設け、 前記予熱熱交換器の貯留水を予冷熱交換器で噴射させ、
    予冷熱交換器の貯留水を予熱用熱交換器で噴射させる交
    叉状循環路を設け、 冷却熱交換器の貯留槽へ冷水を供給して低温循環噴射を
    させる冷水供給ラインを設ける構成としたことを特徴と
    する請求項4記載の省エネ・省水最適化計算方法。
  6. 【請求項6】 前記等式制約は、 予熱領域の出口のボトル側熱量=予熱領域の噴射熱量 予冷領域の出口のボトル側熱量=予冷領域の噴射熱量 冷却領域の貯槽水温×6=冷水散布及び清水散布混合の
    混合割合により決まる液温 加熱領域、殺菌領域、殺菌領域における、 各領域の出口のボトル温度と法定殺菌温度との間の等量
    関係 殺菌状態維持時間と法定時間との間の等量関係 よりなる構成としたことを特徴とする請求項4記載の省
    エネ・省水最適化計算方法。
  7. 【請求項7】 前記不等式制約は、 予熱領域、加熱領域、殺菌領域、殺菌領域における、 各貯留水温≧各領域出口のボトル温度 予冷、冷却領域における、 各貯留水温≦各領域出口のボトル温度 冷水温度≦冷水により冷却されたボトルの出口温度 清水温度≦清水により冷却されたボトルの出口温度 および、 各貯留槽へ供給される蒸気消費量、清水消費量≧0 よりなる構成としたことを特徴とする請求項4記載の省
    エネ・省水最適化計算方法。
  8. 【請求項8】 前記目的関数は、 各貯留槽への蒸気消費量と清水消費量の和の最小化を図
    る構成としたことを特徴とする請求項4記載の省エネ・
    省水最適化計算方法。
  9. 【請求項9】 前記等式制約条件と不等式制約条件の算
    出に使用する予熱、加熱、殺菌、予冷、冷却の各熱交換
    器におけるボトル表面の熱伝達係数は、運転データより
    構成したことを特徴とする請求項4記載の省エネ・省水
    最適化計算方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009018836A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Mitsubishi Heavy Industries Food & Packaging Machinery Co Ltd 実入り容器熱処理装置及び方法
JP2013171356A (ja) * 2012-02-20 2013-09-02 Fujitsu Ltd 情報処理方法、装置及びプログラム
JP2015192947A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 キヤノン株式会社 集塵フィルタ
CN109704261A (zh) * 2019-01-20 2019-05-03 上海柯茂机械有限公司 回收排水显热高温热泵驱动巴氏杀菌机

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