JP2003019967A - 車両の操舵装置 - Google Patents

車両の操舵装置

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JP2003019967A
JP2003019967A JP2001207130A JP2001207130A JP2003019967A JP 2003019967 A JP2003019967 A JP 2003019967A JP 2001207130 A JP2001207130 A JP 2001207130A JP 2001207130 A JP2001207130 A JP 2001207130A JP 2003019967 A JP2003019967 A JP 2003019967A
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turning
handle
steering
angle
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JP2001207130A
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Koji Yokoyama
孝二 横山
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Nippon Yusoki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yusoki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の操舵装置に係りハンドル旋回操作終了
後に操舵輪旋回駆動手段に電流が流れ続けて発熱し、周
囲に悪影響を与えたり、操舵輪旋回駆動手段が焼損した
りすることを防止できる車両の操舵装置の提供を目的と
する。 【解決手段】 前記ハンドル3の旋回操作が終了すると
ハンドル復帰手段30で該ハンドル3を旋回操作方向と
逆方向に所定の角度だけ復帰させることにより、操舵輪
旋回角検出手段6が検出する操舵輪旋回角とハンドル旋
回角検出手段4により検出されるハンドル3の旋回角と
を機械的に一致させ、制御手段7が操舵輪旋回駆動手段
5への電流供給を停止するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の操舵装置に
係り、特に操舵輪の捩れにより操舵輪駆動装置が焼損す
るおそれがなくなるようにした車両の操舵装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】車両の操舵装置としては、オペレータが
操作するハンドルの旋回が機械的に操舵輪に伝達される
方式のものと、ハンドルの旋回角と操舵輪の旋回角とを
検出し、上記ハンドルの旋回角と操舵輪の旋回角とが互
いに所定の対応関係で他方に対応するように操舵輪旋回
駆動手段で駆動輪を旋回駆動する方式のものがある。
【0003】ハンドルと操舵輪とを機械的に連動させる
第1の方式では、操舵輪が負担する重量、即ち、軸重が
大きくなるとハンドルを操作するために大きな力が必要
になるという難点がある。
【0004】ハンドルの旋回角と操舵輪の旋回角とを比
較して、両者が所定の対応関係で対応するように操舵輪
旋回駆動手段で操舵輪を旋回させる第2の方式では、小
さな力で操舵できる上、理論的にはハンドル操作に対す
る操舵輪の旋回角の誤差がなくなるので、正確な操舵操
作ができる。
【0005】例えば図10の構成図に示すように、この
第2の方式を採用する車両の操舵装置は、車両101に
旋回可能に設けられた操舵輪102と、該操舵輪102
を旋回操作するためにオペレータにより旋回操作される
ハンドル103と、該ハンドル103の旋回角を検出す
るハンドル旋回角検出手段104と、上記操舵輪102
を旋回駆動する操舵輪旋回駆動手段105と、上記操舵
輪102の旋回角を検出する操舵輪旋回角検出手段10
6と、上記操舵輪旋回駆動手段105を制御する制御手
段107とを備える。
【0006】そして、上記制御手段107は、上記ハン
ドル旋回角検出手段104の出力と操舵輪旋回角検出手
段106の出力とが所定の対応関係となるように、例え
ば、いわゆるハンドルの遊びの範囲を除いて、両者が1
対1で対応する関係になるように、ハンドル103に合
わせて旋回駆動手段105を制御するように構成され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、操舵輪10
2を旋回させると、この旋回に対して地面と操舵輪10
2との間に摩擦が生じるので、この摩擦力により操舵輪
102のタイヤが弾性変形して捩れる。 そして、ハンド
ル103をある旋回角に旋回させて止めると、捩れたタ
イヤが弾性復元しようとする。
【0008】操舵輪102とハンドル103とを機械的
に連動させた操舵装置の場合には、操舵輪102のタイ
ヤの捩れが戻るのに連動してハンドル103が旋回操作
方向の逆方向に切戻される。
【0009】ところが、上記第2の方式による車両の操
舵装置においては、ハンドル103は止めた位置でその
まま保持されるが、操舵輪102の旋回中に捩れた操舵
輪のタイヤはハンドルの旋回操作終了後に弾性復元しよ
うとして、タイヤを旋回方向と逆方向に回そうとする。
このタイヤの逆回りは上記操舵輪旋回角検出手段106
で検出されるので、ハンドル旋回角検出手段104の出
力と操舵輪旋回角検出手段106の出力との1対1の対
応関係が崩れてしまう。この対応関係が崩れると、タイ
ヤを元の位置(ハンドル103と1対1の関係になる位
置)に戻そうとして、上記操舵輪駆動手段105に電力
が供給され、タイヤを旋回させる力が働く。 しかし、上
述のように、タイヤ側では弾性復元力があるので、結
局、これらの力が釣合った状態となり、操舵輪駆動手段
105への電力供給だけが連続して行われる状態となっ
てしまう。
【0010】そして、操舵輪旋回駆動手段105に電流
が流れ続けると、この電流による発熱で周囲に悪影響を
及ぼしたり、上記操舵輪旋回駆動手段105が焼損した
りするおそれが生じてくる。
【0011】そこで、例えばハンドル操作終了後、所定
の時間が経過すると、操舵輪旋回駆動手段105への電
力供給を停止するなどの電気的制御によってこの問題を
解決することが考えられるが、この電気的制御による
と、電気的トラブルにより電力供給が良好に停止され
ず、電力が供給され続けるおそれがある。
【0012】本発明は、操舵輪とハンドルが機械的に連
結していない操舵装置の場合でも機械的に連結されてい
る操舵装置と同じく操舵輪とハンドルとの旋回位置を対
応させることが大きな目的であり、ハンドルの旋回操作
終了後に操舵輪旋回駆動手段が発熱し、周囲に悪影響を
及ぼしたり、操舵輪旋回駆動手段が焼損したりすること
を確実に防止できるようにした車両の操舵装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両の操舵
装置は、車両に旋回可能に設けられた操舵輪と、該操舵
輪を旋回操作するためにオペレータにより旋回操作され
るハンドルと、該ハンドルの旋回角を検出するハンドル
旋回角検出手段と、上記操舵輪を旋回駆動する操舵輪旋
回駆動手段と、上記操舵輪の旋回角を検出する操舵輪旋
回角検出手段と、上記ハンドル旋回角検出手段の出力と
操舵輪旋回角検出手段の出力とが所定の対応関係で対応
するように上記操舵輪旋回駆動手段を制御する制御手段
とを備えた車両の操舵装置において、上記目的を達成す
るために以下の技術的手段を採用するものである。
【0014】即ち、本発明は、上記ハンドルの旋回操作
終了後に該ハンドルを旋回操作方向と逆方向に所定の角
度だけ復帰させるハンドル復帰手段が設けられることを
特徴とする、という技術的手段を採用する車両の操舵装
置である。
【0015】上述したように、ハンドルの旋回操作終了
時には、操舵輪旋回角検出手段が検出する操舵輪旋回角
とハンドル旋回角検出手段が検出するハンドルの旋回角
にはタイヤの捩れによる差がある。 ハンドル操作終了時
以降には、この捩れをなくして操舵輪をハンドルの旋回
角と一致させようとする操舵輪旋回駆動手段の旋回方向
の駆動力と、タイヤの弾性復元力とが釣合い、タイヤは
捩れた位置に保持される。
【0016】本発明によれば、上記ハンドルの旋回操作
終了後にハンドル復帰手段がハンドルを旋回操作方向と
逆方向に所定の角度だけ復帰させるので、ハンドル旋回
角検出手段が検出するハンドルの旋回角を操舵輪旋回角
検出手段が検出する操舵輪の旋回角に一致させ、又は一
致と判断する範囲内に収めることができる、という作用
が得られる。
【0017】上記ハンドル復帰手段は、上記ハンドルの
旋回操作終了後にハンドルを旋回操作方向と逆方向に所
定の角度だけ復帰させるように構成してあればよく、例
えばハンドルの旋回操作により弾性変形し、ハンドルの
旋回操作終了後に弾性復元してハンドルを旋回操作方向
の逆方向に駆動するスプリングを備えるものや、ハンド
ルの旋回操作終了が検出されるとハンドルを旋回操作方
向と逆方向に所定の角度だけ復帰させるモータなどから
なるステアリング戻し手段を備えるものなどを採用する
ことができる。
【0018】上記スプリングは引張りコイルばね、圧縮
コイルばね、蔓巻きコイルばねなどのコイルばね、板ば
ね、空気ばねなど公知のばねを用いればよく、ハンドル
の旋回操作時に弾性変形させ、旋回操作終了後に弾性復
元させるために、ハンドル復帰手段を例えば以下のよう
に構成すれば良い。
【0019】例えば、上記ハンドル復帰手段が、ハンド
ルの旋回に連動して旋回するサポートにその旋回軸心の
回りに回転自在に支持させたセンターストッパピンと、
このセンターストッパピンを挟んで上記サポートの旋回
軸心を中心に回転して互いに開閉される1対のレバー
と、各レバーの反センターストッパピン側に配置され、
上記サポートに連動して該サポートの旋回軸心周りに回
転することにより対応するレバーを旋回操作方向に駆動
する1対の駆動ピンと、各レバーの反センターストッパ
ピン側に配置され、駆動ピンにより旋回操作方向に駆動
されたレバーと反対のレバーの旋回操作方向への回転を
上記センターストッパピンに受止められる位置から所定
の角度で牽制する1対のサイドストッパピンと、両レバ
ーを上記レバーがセンターストッパピンを挟んで開く方
向に付勢するスプリングとを備えるように構成すればよ
い。
【0020】上記ステアリング戻し手段は、例えば油圧
モータ、電動モータ、圧縮空気モータなどの回転駆動手
段を備えるものであってもよく、又、油圧シリンダ、リ
ニアモータ、電動シリンダ、エアシリンダなどの直線駆
動手段を備えるものであってもよいが、制御手段により
直接に、又は電磁弁などを介して間接的に電気的にある
いは電子的に制御できるものであることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例に係る車両の操
舵装置を図面に基づいて具体的に説明すれば、以下の通
りである。
【0022】この実施例は本発明をローリフトトラック
の操舵装置に適用したものであり、図1の構成図に示す
ように、ローリフトトラックからなる車両1に旋回可能
に設けられた操舵輪2と、該操舵輪2を旋回操作するた
めにオペレータにより旋回操作されるハンドル3と、該
ハンドル3の旋回角を検出する例えばポテンショメータ
からなるハンドル旋回角検出手段4と、上記操舵輪2を
旋回駆動する例えばパルスモータからなる操舵輪旋回駆
動手段5と、上記操舵輪2の旋回角を検出する例えばポ
テンショメータからなる操舵輪旋回角検出手段6と、上
記操舵輪旋回駆動手段5を制御する制御手段7とを備
え、この制御手段7は上記ハンドル旋回角検出手段4の
出力と操舵輪旋回角検出手段6の出力とが所定の対応関
係となるように操舵輪旋回駆動手段5を制御するように
構成されている。
【0023】図2の縦断正面図に示すように、上記操舵
輪2は、電動モータからなる走行駆動手段8に走行用減
速歯車装置9を介して連動連結することにより駆動輪に
兼用している。
【0024】この走行用減速歯車装置9は走行ギヤケー
ス10に収納されていて、該走行ギヤケース10の下部
に水平軸心回りに回転可能に支持され、一端が該走行ギ
ヤケース11から突出する走行出力軸11を備えてい
る。
【0025】上記走行ギヤケース10はベアリング12
を介して上記車両1に旋回可能に支持させてあり、該走
行ギヤケース10にその旋回軸心と同心状に操舵従動歯
車13が固定される。
【0026】図3の平面図に示すように、この操舵従動
歯車13は操舵用減速歯車装置14を介して上記操舵輪
旋回駆動手段5に連動させてあり、この操舵用減速歯車
装置14を収納する操舵ギヤケース15は上記ベアリン
グ12のアウタレースと一体に形成されている。 そし
て、上記操舵輪旋回駆動手段5はこの操舵ギヤケース1
5の上面を蓋するカバー16に支持させている。
【0027】図4の断面図と図3とに示すように、操舵
用減速歯車装置14のファイナルシャフト17には旋回
角検出用ディスク18が固定され、このディスク18の
回転角が検出輪19を経て上記カバー16に支持させた
上記操舵輪旋回角検出手段6に伝達されるようにしてい
る。
【0028】なお、この実施例では操舵輪旋回角検出手
段6をポテンショメータで構成しているが、前記操舵ギ
ヤケース15の旋回角を検出できるものであれば他のセ
ンサなどで構成しても良い。
【0029】さて、図1に示すように、走行駆動手段8
は縦軸に配置され、その上側に固定される支持ケース2
0に上記ハンドル3を縦軸心まわりに回転可能に支持し
ている。
【0030】即ち、図5の縦断側面図と図6の縦断正面
図とに示すように、上記支持ケース20の上部に別のベ
アリング21を介してサポート22を回転自在に支持さ
せ、このサポート22の上部に上記ハンドル3がピン2
3を介して起伏可能に支持される。 又、このハンドル3
は蔓巻コイルばねからなる付勢手段24により起立方向
に付勢され、オペレータがこの付勢手段24に抗してハ
ンドル3を引き倒してハンドル操作するようにしてい
る。
【0031】なお、上記ハンドル3はほぼ垂直に起立す
る起立位置とほぼ水平に伏臥する水平位置との間で起伏
され、ハンドル3の起伏角度が前記起立位置から伏臥方
向への所定の角度範囲内、又は前記水平位置から起立方
向への所定の角度範囲内であれば上記走行駆動手段8は
内蔵ブレーキにより制動され、これらの間の角度範囲、
即ち、起立位置から所定の角度だけ倒した角度から水平
位置から所定の角度だけ起こされた角度の範囲内では、
ブレーキ解除されて上記走行駆動手段8により走行でき
るようにしている。
【0032】又、ハンドル3の操作角度と操舵輪2の旋
回角度は、いわゆるハンドルの遊びの範囲を除いて、対
応させてあればよく、例えば1対1、2対1などの比例
関係で対応させたり、ハンドル操作角度が小さい範囲で
は1対1に対応させ、大きい範囲ではその割合を大きく
したり、小さくしたりするなど、ハンドルの操作角度に
よりハンドルの切れが変化するようにしたりすることが
できる。 この実施例では、ハンドル3の遊びの範囲を除
いてハンドル3の操作角度と操舵輪2の旋回角度とを1
対1で対応させている。
【0033】ところで、このサポート22内の下部で上
記サポート22の下端部にはディスク25が同軸心状
に、かつ、回転自在に外嵌支持され、該サポート22内
の下部に配置した制動手段26のブレーキシュー26a
をスプリング26bでこのディスク25の外周面に押圧
して適当な回転抵抗を与えることにより、所定の角度を
越えるハンドル3の妄動を防止するとともに軽快なハン
ドル操作感を感得できるようにしている。
【0034】なお、図5と図6ではブレーキシュー26
a及びスプリング26bを2組示しているが、もちろ
ん、これらの組数は2組に限定されることはなく、1組
であっても、3組以上であってもよい。
【0035】又、この実施例では、制動手段26として
ブレーキシュー26aがディスク25の外周面に押圧さ
れる内縮式ブレーキを採用しているが、ブレーキバンド
がディスク25の外周に押圧されるバンドブレーキ、ブ
レーキシューがディスク25の端面に押圧されるディス
クブレーキ、皿状のディスク25の内周面にブレーキシ
ューが押圧される内拡式ブレーキなど低速回転体の制動
に適した任意の方式のブレーキ装置を用いることができ
る。
【0036】更に、この制動手段26に代えて、ゴム緩
衝器、油圧緩衝器などの緩衝器を用いても、ハンドル3
の妄動の防止を図るとともに、軽快なハンドル操作感を
得ることが可能である。
【0037】上記支持ケース20内の下部には、上記ハ
ンドル旋回角検出手段4に上記サポート22の中心軸2
2aの回転が直接に伝達されるように、上記ハンドル旋
回角検出手段4が配置され、ブラケット27を介して該
支持ケース20に支持されている。
【0038】このハンドル旋回角検出手段4の構成は、
ハンドル3の回転角を検出できるようにしてあればよ
く、例えば図5に2点鎖線で示すように、サポート22
に連動連結した回転板28と、この回転板28の回転を
検出するセンサ29とを備えるものを用いても良い。
【0039】さて、この実施例は、上記ハンドル3の旋
回操作終了後に該ハンドル3を旋回操作方向と逆方向に
所定の角度だけ復帰させるハンドル復帰手段30が設け
られることを特徴としている。
【0040】図7の平面図、図5及び図6に示すよう
に、このハンドル復帰手段30は、上記サポート22に
回転自在に支持させたディスク25よりその上側に突出
させた1本のセンターストッパピン31と、上記サポー
ト22にその旋回軸心周りに旋回自在に外嵌支持され、
このセンターストッパピン31を挟んで開閉するよう回
転する1対のレバー34L、34Rとを備える。
【0041】又、このハンドル復帰手段30は、各レバ
ー34L、34Rの反センターストッパピン側に配置さ
れ、上記サポート22から上記ディスク25に向かって
下方に突出させた左右1対の駆動ピン33L、33R
と、各レバー34L、34Rの反センターストッパピン
側に配置され、上記ディスク25からサポート22に向
かって上方に突出させた左右1対のサイドストッパピン
32L、32Rとを備えている。
【0042】更に、このハンドル復帰手段30は、上記
左右1対のレバー34L、34Rにわたって架装された
引張りコイルばねからなるスプリング35とを備える。
【0043】図7に示すように、上記左のレバー34L
はサポート22の左後方に張り出し、センターストッパ
ピン31と左のサイドストッパピン32Lとの間で遊動
する牽制アーム34aと、サポート22の左前方に張り
出したスプリングセットアーム34bとを備える。
【0044】又、上記右のレバー34Lはサポート22
の中心軸22aの右後方に張り出し、センターストッパ
ピン31と右のサイドストッパピン32Rとの間で遊動
する牽制アーム34aと、サポート22の左前方に張り
出したスプリングセットアーム34bとを備え、両レバ
ー34L、34Rが互いにセンターストッパピン31を
挟んで、上記サポート22を中心に回転して開閉するよ
うに設けられる。
【0045】両レバー34L、34Rには、両スプリン
グセットアーム34bを閉じるように、換言すると、両
牽制アーム34aを開くように、両スプリングセットア
ーム34bの先端部にわたって上記スプリング35が架
着される。
【0046】図8(A)に示すように、ハンドル3に
は、平面視において車体中心線の平行な中立位置から例
えば5°以内で自由に水平回転する、いわば遊びを与え
ている。 この遊びの角度は、ハンドル操作終了時のタイ
ヤの捩れ角度と同等以上であることが好ましく、遊びが
大きくなり過ぎないようにするため、ハンドル操作終了
時のタイヤの捩れ角度と同等にすることが更に好まし
い。
【0047】なお、この遊びは、ハンドル復帰手段30
の遊びであって、ハンドル3の操作が操舵輪の旋回に影
響を与えない範囲、即ち、いわゆるハンドル3の遊びで
はない。 ここではハンドル復帰手段30の遊びとハンド
ル3の遊びとがたまたま一致しているに過ぎない。
【0048】このハンドル復帰手段30の遊びの範囲内
では、図8(a)に示すように、各レバー34L、34R
の牽制アーム34aはサイドストッパピン32L、32R
とセンターストッパピン31との間に位置し、ハンドル
3はスプリング35に抗して、10〜20N(1〜2k
gf)程度の力で操作される。
【0049】例えばハンドル3を左に5°旋回操作する
と、図8(a)に2点鎖線で示すように、左の駆動ピン
33Lが左のレバー34Lの牽制アーム34aを駆動し
て左旋回させ、センターストッパピン31に受止めさせ
る。
【0050】図8(B)に示すように、ハンドル3を遊
びの5°を越えて更に例えばαだけ大きく左(図上、
上)に旋回操作すると、図8(b)に示すように、左の
駆動ピン33Lが牽制アーム34aを介してセンタース
トッパピン31を押し、ディスク25がレバー34Lを
介してサポート22に連動してαだけ左旋回する。
【0051】つまり、ディスク25はハンドル3を5°
以上左旋回させた時にハンドル3に5°後れて左旋回す
る。 しかし、ハンドル3の操作角としては、ディスク2
5の回転角ではなく、ハンドル3に連動するサポート2
2の旋回角(α+5°)がハンドル旋回角検出手段4に
より検出されることになるのである。
【0052】なお、この遊びを超えたハンドル操作の操
作力は、制動手段26の制動力以上が必要であり、例え
ば30N(3kgf)程度にして、オペレータに適度の
操作抵抗を感じさせるようにしている。
【0053】このハンドル操作の途中は、ディスク25
Lはハンドル3の操作角度から遊びの角度を差し引いた
角度だけ旋回し、たとえばα+5°でハンドル3の操作
を止めると、制動手段26によってディスク25はそれ
よりも5°後れた旋回角αの位置に制止される。
【0054】そして、操舵力が解除されるので、図8
(c)に示すように、スプリング35の張力によって左
のレバー34Lがハンドル操作方向と逆方向に所定の角
度(ここでは5°)だけ戻され、図8(C)に示すよう
に、この左のレバー34Lが駆動ピン33Lを介してハン
ドル3を所定の角度だけ切戻す。
【0055】一方、駆動輪2は、ハンドル操作中には操
舵輪旋回駆動手段5に駆動されてハンドル3の操舵角度
と同じ角度だけ旋回し、ハンドル操作を前記操舵角度
(α+5°)で停止すると、その角度からタイヤの弾性
復元力で所定の角度(ここでは5°)だけ操舵方向と逆
方向に旋回する。
【0056】その結果、ハンドル旋回角検出手段4が検
出するハンドル3の旋回角と、操舵輪旋回角検出手段6
が検出する操舵輪2の旋回核とが一致し、操舵輪旋回駆
動手段5への電力供給が停止されるので、電力が節約さ
れる上、操舵輪旋回駆動手段5が発熱して周囲に悪影響
を及ぼしたり、操舵輪旋回駆動手段5が焼損したりする
ことを確実に防止できるようになるのである。
【0057】なお、この実施例は操舵輪2のタイヤをウ
レタンゴムで形成しているので、ハンドル復帰手段30
の遊び及びハンドル操作終了時のハンドル切戻し角度を
5°にしているが、タイヤの弾性が異なればこれらの角
度も異なり、例えばFBR10のラバータイヤの場合に
は約10°とすればよい。このように、ハンドル切り戻
し角度は、タイヤの種類のみならず、ハンドルの種類、
走行路面等によって適宜に最適値を設定するものであ
る。
【0058】本発明の他の実施例に係る車両の操舵装置
では、図9の機能ブロック図に示すように、上記ハンド
ル復帰手段30として、ハンドル3の旋回速度がゼロ又
はその近傍にまで低下した時にハンドル3を旋回操作方
向と逆の方向に所定の旋回角にわたって切戻す例えばス
テッピングモータからなるステアリング戻し手段が用い
られる。
【0059】又、上記制御手段7には、上記ハンドル旋
回角検出手段4の出力と上記操舵輪旋回手段6の出力を
入力し、ハンドル3の旋回角と操舵輪2の旋回角との角
度差を検出する角度差検出手段71と、上記ハンドル旋
回角検出手段4の出力を微分する微分回路72と、この
微分回路72の出力により制御対象を切替える切替え手
段73とを備える。
【0060】この切替え手段73は、上記微分回路72
の出力の絶対値が正であるとき、即ち、ハンドル3が正
常に旋回操作されている時には制御対象を上記操舵輪駆
動手段5に切替え、上記角度差がゼロになる方向に操舵
輪旋回駆動手段5で操舵輪2を旋回させ、上記微分回路
72対の出力の絶対値がゼロ近傍になった時、即ち、ハ
ンドル3の旋回操作が止められようとする時には制御対
象をハンドル復帰手段30であるステアリング戻し手段
に切替え、上記角度差に対応してその角度差が解消され
るまでハンドル復帰手段30でハンドル3を旋回操作方
向と逆方向に駆動するようにしている。
【0061】ここで、切替え手段73が制御対象を切替
える条件は、自由に設定することができ、例えばハンド
ル3の旋回操作がきわめて緩慢に行われる時にも操舵輪
旋回駆動手段5を作動させて操舵輪2を旋回させるため
に、切替え手段73が制御対象を操舵輪旋回駆動手段5
からステアリング戻し手段(ハンドル復帰手段30)に
切替える時の上記角度差を小さく設定したり、微分回路
72の出力の絶対値がゼロになった時に制御対象を操舵
輪旋回駆動手段5からステアリング戻し手段(ハンドル
復帰手段30)に切替えたり、作業性を良くするため
に、微分回路72の出力がゼロになったときから所定時
間、例えば数秒程度の時間が経過したときに制御対象を
操舵輪旋回駆動手段5からステアリング戻し手段(ハン
ドル復帰手段30)に切替えるようにしてもよい。
【0062】以上、本発明をローリフトトラックの操舵
装置に適用した実施例について説明したが、もちろん、
本発明の適用範囲はローリフトトラックに限定されるこ
とはなく、ハンドル旋回角と操舵輪旋回角とを検出し、
これらが一致するように操舵輪旋回駆動手段で操舵輪を
操舵するように構成された車両の操舵装置でさえあれば
本発明を適用することができる。
【0063】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、上記
ハンドルの旋回操作終了後に該ハンドルを旋回操作方向
と逆方向に所定の角度だけ復帰させるハンドル復帰手段
が設けられることを特徴とするので、本発明によれば、
上記ハンドルの旋回操作終了後に該ハンドルを旋回操作
方向に実際の操舵輪の旋回角と一致するように修正し
て、ハンドル旋回角検出手段の検出値と操舵輪旋回角検
出手段の検出値を所定の対応関係に合致させることがで
きるという作用が得られる。そして、この作用により、
ハンドル旋回操作終了後に操舵輪旋回駆動手段に電流が
流れ続けることを確実に防止でき、電力消費を節約でき
る上、電流が流れ続けて操舵輪駆動手段が発熱し、周囲
に悪影響を及ぼしたり、操舵輪旋回駆動手段が焼損した
りすることを確実に防止できるなどの効果を得ることが
できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明の縦断正面図である。
【図3】本発明の平面図である。
【図4】図3のA−A線縦断面図である。
【図5】本発明の縦断粗屈面図である。
【図6】本発明の縦断正面図である。
【図7】図5のB−B線横断平面図である。
【図8】本発明の動作を模式的に示す説明図である。
【図9】本発明の機能ブロック図である。
【図10】従来例の構成図である。
【符号の説明】
1 車両 2 操舵輪 3 ハンドル 4 ハンドル旋回角検出手段 5 操舵輪旋回駆動手段 6 操舵輪旋回角検出手段 7 制御手段 22 サポート 30 ハンドル復帰手段 31 センターストッパピン 32L サイドストッパピン 32R サイドストッパピン 33L 駆動ピン 33R 駆動ピン 34L レバー 34R レバー 35 スプリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に旋回可能に設けられた操舵輪と、
    該操舵輪を旋回操作するためにオペレータにより旋回操
    作されるハンドルと、該ハンドルの旋回角を検出するハ
    ンドル旋回角検出手段と、上記操舵輪を旋回駆動する操
    舵輪旋回駆動手段と、上記操舵輪の旋回角を検出する操
    舵輪旋回角検出手段と、上記ハンドル旋回角検出手段の
    出力と操舵輪旋回角検出手段の出力とが所定の対応関係
    となるように上記操舵輪旋回駆動手段を制御する制御手
    段とを備えた車両の操舵装置において、 上記ハンドルの旋回操作終了後に該ハンドルを旋回操作
    方向と逆方向に所定の角度だけ復帰させるハンドル復帰
    手段が設けられることを特徴とする車両の操舵装置。
  2. 【請求項2】 上記ハンドル復帰手段が、ハンドルの旋
    回操作により弾性変形し、ハンドルの旋回操作終了後に
    弾性復元してハンドルを旋回操作方向の逆方向に駆動す
    るスプリングを備える請求項1に記載の車両の操舵装
    置。
  3. 【請求項3】 上記ハンドル復帰手段が、ハンドルの旋
    回に連動して旋回するサポートにその旋回軸心の回りに
    回転自在に支持させたセンターストッパピンと、このセ
    ンターストッパピンを挟んで上記サポートの旋回軸心を
    中心に回転して互いに開閉される1対のレバーと、各レ
    バーの反センターストッパピン側に配置され、上記サポ
    ートに連動して該サポートの旋回軸心周りに回転するこ
    とにより対応するレバーを旋回操作方向に駆動する1対
    の駆動ピンと、各レバーの反センターストッパピン側に
    配置され、駆動ピンにより旋回操作方向に駆動されたレ
    バーと反対のレバーの旋回操作方向への回転を上記セン
    ターストッパピンに受止められる位置から所定の角度で
    牽制する1対のサイドストッパピンと、両レバーを両レ
    バーがセンターストッパピンを挟んで開く方向に付勢す
    るスプリングとを備える請求項1又は2に記載の車両の
    操舵装置。
  4. 【請求項4】 上記ハンドル復帰手段が、該ハンドルの
    旋回角を旋回操作方向の逆方向に駆動するハンドル戻し
    手段を備え、上記制御手段が、上記ハンドル旋回角検出
    手段の出力を微分する微分回路と、この微分回路の主力
    値に基づいてハンドル旋回操作の終了を検出した時に制
    御対象を上記操舵輪旋回駆動手段からステアリング戻し
    手段に切替える切替え集団とを備える請求項1に記載の
    車両の操舵装置。
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Cited By (4)

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