JP2003017858A - 素子内蔵配線板素子内蔵多層配線板 - Google Patents
素子内蔵配線板素子内蔵多層配線板Info
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Abstract
の素子部品を個別に測定、評価するための素子内蔵配線
板及び素子内蔵多層配線板を提供する。 【解決手段】第1の配線パターンが形成されたコア基材
1aと、第1の配線パターンを有する面側の前記コア基
材1a上に塗布・形成されており、接続用有底孔72,
82を穿設した絶縁層1bと、絶縁層1bの表面に形成
した、少なくとも1つの内蔵素子9b及び内蔵素子9b
と接続されていない第2の配線パターンとを備え、第
1、第2の配線パターン間は、接続用有底孔72,82を
介して電気的に接続され、内蔵素子9bは、少なくとも
他のいかなる内蔵素子とも電気的、磁気的に接続されて
おらず、その特性を個別に調整可能に構成したことを特
徴とする。
Description
基板の内層に、コンデンサ、抵抗等の膜素子を用いて構
成された回路基板と、他の回路基板とを対向して接合し
た素子内蔵多層配線板において、前記内層に形成された
個々の素子を測定、調整、評価するための、素子内蔵配
線板及び素子内蔵多層配線板の構造に関するものであ
る。
が、携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運ん
で操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及
によって、さらに小型、薄型且つ高精細の多層配線基板
が求められる傾向にある。
動作が求められる電子機器が広く使用されるようになっ
てきた。高速動作が求められるということは、高い周波
数の信号に対し、正確なスイッチングが可能であるなど
多種な要求を含んでいる。このような電子機器に対応す
るため、高速な動作に適した多層プリント配線板が求め
られてきている。
線の長さを短くし、電気信号の伝播に要する時間を短縮
することが必要である。そこで、配線の長さを短縮する
ために配線の幅を細くし、配線の間隙を小さくするとい
う、小型、薄型且つ高精細の多層配線基板が求められる
傾向にある。
めのプリント配線基板として、ビルドアップ配線板と呼
ばれるものが知られている。すなわち、このビルドアッ
プ配線板は、リジットなプリント配線板などからなるコ
ア層の両面に、薄い樹脂層と導体配線層とを順に1乃至
複数層積層してビルドアップ層を形成したもので、樹脂
層にフォトリソグラフィー技術などにより微細な層間接
続が形成されるため、従来のスルーホール基板に比べは
るかに高密度の配線設計が可能である。
ルドアップ配線板(多層プリント配線基板)の具体的構
造につき、本出願人が先の平成12年7月24日付けに
て出願した特願2000−222001号を参照して概
説する。まず、ビルドアップ配線板の製造工程につき、
図13(A)〜(G)を参照して説明する。なお、この
説明例では、後述する外層導電体上に金が被着される例
で行うものとする。
ント配線基板20は、例えば、エポキシ樹脂製,ガラス
繊維強化エポキシ樹脂製などの平板状の絶縁基板21を
基台として用い、この絶縁基板21の上面21a及び下
面21bの上に内層導電体22(22a),22(22
a)を積層(電気メッキ)して、これらの内層導電体2
2a,22aをエッチング処理して内層回路パターン2
2,22を形成する。
2,22を形成する方法は周知のことであり、絶縁基板
21の上面21a及び下面21bの上に積層(電気メッ
キ)した銅箔よりなる内層導電体22a,22aに、ド
ライフィルムを張り付けてフォトマスクを通して紫外光
によって露光し、更に、1%炭酸ソーダ水溶液によって
現像した後、塩化第二銅水溶液でエッチング処理する。
そしてエッチング処理を終了後、ドライフィルムを剥離
して内層回路パターン22,22が得られるものであ
る。
路パターン22,22を形成した絶縁基板21の上面2
1a及び下面21bの上に絶縁層23,23を塗布・形
成する。これらの絶縁層23,23は、図示しない酸化
剤に対して難溶性を示す液状の樹脂を主体とし、この樹
脂(樹脂液)の中に酸化剤に対して可溶性を示す無機粉
末を分散させて積層している。更に、この樹脂(樹脂
液)の中にはこの他機械加工時の耐衝撃性を持たせるた
めの応力緩和剤とか、添加剤などを少量含ませている。
この絶縁層23の上に外層導電体25aを積層するため
のメッキ処理を施す前に、絶縁層23を化学粗化処理す
るに際して有害物を使用することなく、無害な過マンガ
ン酸塩を主とした酸化剤で化学粗化処理ができるよう、
絶縁層23の材料が予め選定されている。また、絶縁層
23内の前記した図示しない無機粉末は、後述するよう
に酸化剤を用いて絶縁層23の表面を粗面化する際に、
酸化剤により絶縁層23の表面に露出した図示しない無
機粉末が溶け出して表面粗さが形成されるものであり、
表面粗さ及びレーザ加工を加味して無機粉末(炭酸カル
シウム)の粒径を15μm以下(平均粒径:1μm〜5
μmで、より好ましくは2μm〜4μmが良い)に設定
している。
板21の上面21aに形成した内層回路パターン22
と、後述するように絶縁層23の上に形成した外層回路
パターン25とを電気的に接続するために、内層回路パ
ターン22の上方で絶縁層23の表面側の所定の位置か
らレーザー光を照射して、接続用有底孔(バイヤホー
ル)24を内層回路パターン22に到達するまで穿設
し、内層回路パターン22を露出させる。一般にレーザ
ー光は無機物には余り適さないといわれているが、ここ
では、絶縁層23内に含有した炭酸カルシウムの粉末の
粒径及び含有量を前記したように設定し、所定の条件下
でレーザー光を照射することにより、接続用有底孔24
を容易に穿設することができる。
路パターン22側のランドが細径で、且つ、後述する外
層回路パターン25側のランドが太径となるように、レ
ーザー光の焦点を若干ずらし、パルス幅の制御、レーザ
ー光のエネルギー密度の制御、パルスエネルギーの制
御、レーザー光学系を加える等により図示角度θ(θ:
約20°〜約90°程度)のテーパをつけて、後述する
ように接続用有底孔24の内壁にメッキ処理よる外層導
電体25aを被着し易くしている。この接続用有底孔2
4の形状は45°〜約85°の範囲で上方に拡開するこ
とが好ましい形態であり、より好ましくは85°が良
い。
25とを接合するための接続用有底孔24の形成は、例
えばレーザ法やフォトエッチング法により行う。孔径と
してはΦ30〜Φ200μmであり、レーザ光として
は、内層回路パターン22のダメージ、絶縁層の変質、
加工精度、加工時間等を勘案して、短パルスの例えば、
CO2レーザを0.2W出力で孔径により、1〜3パル
ス照射させることにより形成する。
ば外層導電体25aの形成が容易に行えるよう、接続用
有底孔24を設けた後、絶縁基板21の上面21a及び
下面21bの上に積層した絶縁層23,23の表面及び
この絶縁層23,23に穿設した接続用有底孔24を粗
面化するために、過マンガン酸塩を主とした酸化剤を用
いて酸化剤処理(化学粗化処理)を施すものである。
した絶縁層23,23の表面及びこの絶縁層23に穿設
した接続用有底孔24の内壁に、例えば無電解銅メッキ
処理及び電解銅メッキ処理を施して外層回路パターン2
5,25を形成するための外層導電体25a,25aを
積層する。
板21の上面21a側及び下面21b側に積層した外層
導電体25a,25aをエッチング処理して外層回路パ
ターン25,25を形成する。ここでは、絶縁基板21
の上面21aに形成した内層回路パターン22と、絶縁
層23上に形成した外層回路パターン25とが接続用有
底孔24の内壁に被着した外層導電体25aにより電気
的に接続され、且つ、絶縁基板21の上面21a側の外
層回路パターン25と絶縁基板21の下面21b側の外
層回路パターン25とが内壁に被着した外層導電体25
aにより電気的に接続されるようエッチング処理を施し
ている。
電体25a,25a、外層回路パターン25、25以外
の部分にソルダーレジストを形成し、しかる後、無電解
金メッキにより外層回路パターン25、25及び接続用
有底孔24の上部の外層導電体25a上に厚み0.03
〜0.5μmの金をコーティングすることにより、外層
回路パターン25及び接続用有底孔24の上部の外層導
電体25a上に被着部材である金26が被着されたバイ
ヤインパッドを有するプリント配線基板が形成される。
インパッドを有するプリント配線基板の接続用有底孔
(バイヤホール)24の上部である外層導電体25a上
に金を装填することにより、例えば、金バンプ27が形
成された先願発明になるビルドアップ配線板20が形成
される。なお、この金バンプ27の形成に際しては、予
め、バイヤホール24の上部の外層導電体25a上部に
金が被着されていることにより、それは円滑に行われる
ものである。
参照して説明する。図9は、代表的なヒルドアップ方式
を用いた従来の素子内蔵多層配線板の第1の状態を示す
斜視図、図10は、同、従来の素子内蔵多層配線板の第
2の状態を示す斜視図、図11は、同、従来の素子内蔵
多層配線板の斜視図、図12は、図11の状態における
回路図である。
内層コア材31に内層回路パターン32を形成し、同時
にコンデンサ33や、抵抗34、図示しないコイルなど
の受動素子や、図示しないダイオードやトランジスター
などの能動素子を、前記した内層コア材31上に形成す
る。この図9の場合、コンデンサ33と抵抗34とを内
蔵している例で示している。抵抗34と層間を用いたコ
ンデンサ33とで内部側の電極を形成する。
成方法は、例えば、抵抗体ペーストを印刷により形成す
る方法や、導体層下面にあらかじめ形成されている抵抗
体膜を覆っている導体層である銅のみを選択的にエッチ
ングすることにより、抵抗体を顕わにして抵抗を形成す
る方法などがあるが、どちらを用いても良い。層間を用
いたコンデンサ33は、前記した電極を前記したパター
ン材と同じにする場合は、パターン形成時に同時に形成
する。このようにして、内層加工が終了する。なお、3
5は、外層接続用ランドである。
ターン32、コンデンサ33、抵抗34等が設けられて
いるベース基板となる内層コア材31上に絶縁層36を
形成し、前記した内層回路パターン32と、後述する如
くこの絶縁層36の上に形成される内蔵素子であるコン
デンサ電極38とを電気的に接続するために、図示しな
いレーザー光を絶縁層36上より照射して接続用のレー
ザバイヤ37(以後、レーザーバイヤホールと称する)
を形成する。
ングにより、図示しない抵抗体膜を形成し、これを導電
層として銅めっきをかけ、図9と同様に、パターン3
9、内蔵素子であるコンデンサ電極38を形成すること
により、外層加工が終了する(図11)。
した図10、図11の工程を繰り返して、積み重ねるよ
うに回路を形成する。図12は、図11までの工程が終
了した段階において、素子内蔵多層配線板上に形成され
た回路を図式化したものである。
ップ部品、例えば抵抗の場合、その抵抗値等を測定し、
またコンデンサの場合、その容量値、損失値等を測定し
て、あらかじめ定められた規格に合格したもののみが製
品として出荷されるものである。
前記したチップ部品と同様に、各内蔵素子の特性を測定
し、場合によっては、レーザー等によりトリミングをし
て特性を調整し、あらかじめ定められた規格に合格し
た、例えば、素子内蔵多層配線板のみを製品として出荷
するものである。
抗が十数Ω、コンデンサが数pFであった場合、抵抗値
と容量値の分離が難しく、また、容量値の測定も難し
い。また、同様に損失値は、抵抗値の影響で測定するこ
とができない。また、素子が直列に接続された場合で
も、数pFのコンデンサを測定するケースなどの場合、
他の素子や、配線パターンなどの浮遊容量などが影響し
正確な測定は難しい。
はさらに複雑な回路網になった場合、各素子の特性値の
分離は難しく、素子単体での評価は困難であり、個々の
素子特性の集合体である回路の動作特性で合否の判断を
せざるをえない。しかしながら、個々の素子特性の集合
体である回路の動作特性で合否の判断をせざるをえない
場合、仮に、その回路の動作特性が本来のものとかけ離
れていた場合は、不合格となって製品としては出荷でき
なくなる。この場合は、それまでの工程が全て無駄とな
ってしまうことになると共に、回路を構成する部品(素
子)そのものを全て交換しなければならなくなる。
この特性を正確に測定し、あらかじめ定められた規格に
合格したもののみが製品として出荷されるべきものであ
る。しかるに、求められる素子の特性にもバラツキの許
容度があり、その許容度の範囲の中で最も悪い組み合わ
せで組立てられ、回路の動作特性で合否の判断をせざる
をえなくなった時に、前記したような大きな問題となっ
て浮かび上がってくる。
素子内蔵配線板、又はこの素子内蔵配線板がビルドアッ
プされて出来上がる素子内蔵多層配線板を構成する素子
そのものを単体で測定できるようにし、個々の素子の性
能が保証できる素子内蔵配線板及び素子内蔵多層配線板
の構造を案出したものであり、かかる素子内蔵配線板及
び素子内蔵多層配線板を提供することを目的にする。
達成するためになされたものであり、請求項1記載の発
明は、第1の配線パターン61,71,81が形成された
コア基材1aと、前記第1の配線パターン61,71,8
1を有する面側の前記コア基材1a上に塗布・形成され
ており、接続用有底孔72,82を穿設した絶縁層1b
と、前記絶縁層1bの表面に形成した、少なくとも1つ
の内蔵素子9b及び前記内蔵素子9bと接続されていな
い第2の配線パターン6,7,8とを備え、前記第1、
第2の配線パターン間は、前記接続用有底孔72,82を
介して電気的に接続され、前記内蔵素子9bは、少なく
とも他のいかなる内蔵素子11とも電気的、磁気的に接
続されておらず、その特性を個別に調整可能に構成した
ことを特徴とする。
ン61,71,81が形成されたコア基材1aと、前記第
1の配線パターン61,71,81を有する面側の前記コ
ア基材1a上に塗布・形成されており、第1の接続用有
底孔72,82を穿設した第1の絶縁層1bと、前記第1
の絶縁層1bの表面に形成した、少なくともその特性が
調整済みの第1の内蔵素子9b及び前記第1の内蔵素子
9bと接続されていない第2の配線パターン6,7,8
と、第3の配線パターン3,5を有すると共に第2の接
続用有底孔3a,3c,5a,5cが穿設され、前記し
た第1の絶縁層1b上に設けられる第2の絶縁層2と、
前記第2の絶縁層2の表面に形成した少なくとも1つの
第2の内蔵素子4bとを備え、前記第1、第2の配線パ
ターン間は、前記第1の接続用有底孔72,82を介して
電気的に接続されると共に前記第2、第3の配線パター
ン6,7,8、3,5間は、前記第2の接続用有底孔3
a,3c,5a,5cを介して電気的に接続され、前記
第2の内蔵素子4bは、少なくとも他のいかなる内蔵素
子とも電気的、磁気的に接続されておらず、その特性を
個別に調整可能に構成したことを特徴とする。
項2記載の素子内蔵配線板又は素子内蔵多層配線板にお
いて、前記内蔵素子は、抵抗素子、コンデンサ素子、コ
イル素子、ダイオード素子、トランジスター素子の何れ
かであることを特徴とする。
添付図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施
例は本発明の好適な具体例であるから、技術的に好まし
い種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下
の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの態様に限られるものではない。
実施例を示す斜視図、図2は、本発明に係る素子内蔵配
線板を構成する素子内蔵基板の斜視図、図3は、本発明
に係る素子内蔵配線板を作製するための第1の状態を示
す斜視図、図4は、本発明に係る素子内蔵配線板を作製
するための第2の状態を示す斜視図、図5は、本発明に
係る素子内蔵配線板を作製するための第3の状態を示す
斜視図、図6は、本発明に係る素子内蔵配線板を作製す
るための第4の状態を示す斜視図、図7は、本発明に係
る素子内蔵多層配線板を作製するための第1の状態を示
す斜視図、図8は、本発明に係る素子内蔵多層配線板を
作製するための第2の状態を示す斜視図工程図である。
なお、以下の説明において、従来と同一構成部分は同一
の符号を用い、その詳細な説明は省略する。
多層配線板10Aの好ましい一実施例を示す斜視図であ
る。図1において1は、例えば、エポキシ樹脂製,ガラ
ス繊維強化エポキシ樹脂製などの平板状の絶縁基板より
なる後に詳述するベース基板、2は、このベース基板1
上に設けられる外層側絶縁層、3は、この外層側絶縁層
2の例えば上部側に設けられる第1の接続パターンで、
接続用有底孔であるレーザバイヤホール3a,同、レー
ザバイヤホール3c及びこれらレーザバイヤホール3
a,3cを接続するための接続パターン3bとより構成
されている。
側絶縁層2上の幅方向に向かって一端部4aが、外層側
絶縁層2上の長手方向に向かって他端部4cがそれぞれ
延出されている。なお、4bは、パターン4の長手方向
略中央部に形成された内蔵抵抗素子である。
部側に設けられる第2の接続パターンで、前記と同様の
接続用有底孔であるレーザバイヤホール5a,同、レー
ザバイヤホール5c及びこれらレーザバイヤホール5
a,5cを接続するための接続パターン5bとより構成
されている。
素子内蔵多層配線板10の具体的構成につき詳細に説明
する。図2は、本実施例に係る素子内蔵多層配線板10
を構成する素子内蔵基板(ベース基板)1の斜視図であ
り、前記した図1において、外層側絶縁層2を取り除い
た斜視図である。
けられた、例えば、コンデンサ外側電極、6aは前記し
たコンデンサ外側電極6の一端部、6eはこのコンデン
サ外側電極6の他端でコンデンサ外部電極側のレーザバ
イヤホールパッド、6bは前記した一端部6aと連続し
ている接続部、6dは前記したレーザバイヤホールパッ
ド6eと連続している接続部、6cはこれら接続部6
b、6dと連続している接続部である。
のインナーバイヤホール72に接続しており、前記した
ベース基板1の幅方向の一端に向かって延出している延
出部である。
ンサ内部電極側レーザバイヤホール82が設けられた一
端部、8cは、コンデンサ内部電極側のレーザバイヤホ
ールパッド、8bは、これらレーザバイヤホール82と
レーザバイヤホールパッド8cを接続するための接続パ
ターンである。
たベース基板1上の幅方向に抵抗、レーザバイヤホール
パッドとなる一端部9aが、ベース基板1上の長手方
向に抵抗、レーザバイヤホールパッドとなる他端部9
cがそれぞれ延出されている。なお、9bは、抵抗体9
の長手方向略中央部に形成された内蔵抵抗素子である。
6の一端部6aと相対向する如く設けられたコンデン
サ、12は、コンデンサ内側電極である。
る素子内蔵配線板10及び素子内蔵多層配線板10Aの
製造工程を説明すると共に素子内蔵配線板10及び素子
内蔵多層配線板10Aを構成する素子そのものの測定方
法についても併せて説明する。図3は、本実施例に係る
素子内蔵配線板10Aを作製するための第1の状態を示
す斜視図であり、前記したベース基板1を構成するコア
材1aの上部側にインナーバイヤホールパッド71、下
部側にコンデンサ内部電極61及びコンデンサ内部電極
側レーザーバイヤホールパッド81がそれぞれ形成され
ている。
方法について詳述する。本実施例においては、厚さ0.
4mmの両面銅張りのコア材1aに、パターニング、絶縁
層形成を繰り返し、所定の内蔵素子基板を形成するもの
で、その具体的工程につき図3〜図8を参照して説明す
る。実際の多層配線板では、両面を同時に形成していく
ものであるが、便宜上片側(表面)のみについて説明す
る。
なるコンデンサ外側電極(図5の6a)に対向する内部
電極61を、あらかじめコア材1aに設けられている2
0μm厚の銅箔をエッチング法にてパターン形成するこ
とにより形成する。同時に、外層側とレーザーバイヤを
接続するためのパット、レーザーバイヤホールパット8
1、コア材1aの表裏のパターンを接続するためのイン
ナーバイヤホール用のパット71も形成する。ここにお
けるエッチング法は、パターンとなる部分にエッチング
マスクを設け、パターン以外の不要な部分の銅を塩化第
2銅を主成分とするエッチング液にて、エッチング、除
去する方法を用いる。
材1aの上部より絶縁性のある樹脂を形成した状態、す
なわち、本実施例に係る素子内蔵配線板10を作製する
ための第2の状態を示す斜視図であり、この絶縁層1b
は、例えば、35μmの厚さで形成する。絶縁性のある
樹脂としては、例えば、エポキシ系の樹脂や、ポリイミ
ド系樹脂、液晶ポリマー系樹脂、ポリオレフィン系樹脂
を用いる。本実施例では熱硬化性のあるエポキシ系の樹
脂を用いるが、光硬化性のある樹脂を用いても良い。形
成方法は、半硬化の状態にしたシートを真空中で熱圧着
する方法で行うが、インク状の樹脂を印刷法にて塗布す
る方法などもある。また、本実施例では絶縁層の厚さを
35μmとしたが、5μm〜200μmの範囲内で、素
子内蔵配線板の特性を考慮した厚さにすると便利であ
る。
ナーバイヤホールパッド71と接続されるべくこの絶縁
層1bに形成したインナーバイヤホール、82は、前記
したコンデンサ内部電極側レーザーバイヤホールパッド
81と接続されるべくこの絶縁層1bに形成したレーザ
ーバイヤホールである。
法としては、絶縁層1bが形成された後、ドリルを用い
て、インナーバイヤホールに対応するφ150μmの穴
72を明け、またYAGレーザーにてレーザーバイヤホ
ール82を形成する。レーザーによるバイヤの加工に
は、今回はYAGレーザーを用いたが、CO2レーザー
などでも良い。この時、開孔する絶縁層樹脂の吸収波長
にあったレーザーの波長を用いることが望ましい。この
ときのレーザーバイヤホールの穴径は、上部でφ80、
下部でφ65である。また、インナーバイヤホールの径
は、φ100μm〜φ500μm、レーザーバイヤホー
ルの下部径は、φ20μm〜φ400μmまでの範囲で
必要な穴径を選択する。
ル等で開孔したものをめっきをかけたスルーホールを、
樹脂多層基板内に埋め込んだものであり、本実施例では
ドリルを用いて開孔したが、レーザー光線を用いて開孔
する方法を用いてもよい。
層との密着を良くするために、絶縁層1b表面に微少な
凹凸を着け粗くする、すなわち粗化処理を施す(図は省
略)。この粗化方法は、薬液で絶縁樹脂表面のみをエッ
チングして粗すウエット工法と、プラズマ処理によって
絶縁樹脂表面を粗くする、ドライ工法がある。本実施例
では、次工程のスパッタによる成膜工程と連続処理が可
能な、プラズマ処理によるドライ工法を用いた。粗化処
理の終わった基板は、全面にスパッタ法を用いてNiC
rの抵抗体薄膜を0.2μmの厚さになるように形成す
る。その後、電解めっき法により、銅を樹脂基板全面に
厚さ20μmで形成する。
デンサ外部側電極6a、レーザーバイヤホールパット8
cを、前記したパターン形成と同様は方法で、塩化第2
銅を主成分とするエッチング液にて、エッチング、形成
する。
絶縁層1b上に形成された各内層パターンの詳細図、す
なわち、本実施例に係る素子内蔵配線板10を作製する
ための第3の状態を示す斜視図であり、前記した如くこ
の絶縁層1b上にインナーバイヤホール72、コンデン
サ外側電極6、コンデンサ内部電極8、抵抗体9等が形
成されている。
図6の抵抗部(内蔵素子)9bに対応したエッチングレ
ジストマスクを施し、銅のみを選択的にエッチング可能
なアルカリ系のエッチング剤を用いて、同抵抗部9b上
の銅のみをエッチングすることにより、同抵抗体9bを
形成する。
ものが図6である。図6は、この図5の状態において略
L字状の抵抗体9の略中央部を、例えば、トリミングし
て抵抗部(内蔵素子)9bを設けたものである。すなわ
ち、この図6は、本実施例に係る素子内蔵配線板10を
作製するための第4の状態、すなわち、素子内蔵配線板
10の完成した状態を示す斜視図である。なお、この抵
抗部9bは、通常はエッチングのみで精度を出すもので
あり、トリミングは精度が出ないときのみ行うものであ
る。
にて測定、合否の判断をする。測定の一例として、抵抗
体9bの測定を例にとって説明する。抵抗測定器のプロ
ーブを抵抗体9bの両端にあるレーザーバイヤホールパ
ット9a、9cに当てる。このとき、パット9a、9c
表面にプローブによる打痕が残らないようなプローブ接
触条件にて行う。これは、打痕等の傷がレーザーバイヤ
ホールパット9a、9cに当てると、バイヤの接続信頼
性が悪くなるからである。
ンデンサや、コイルは、その両端に用意したレーザーバ
イヤホールパット9a、9cを測定パットとして用い、
インピーダンス測定器で測定し合否の判断をする。測定
用のパットは、レーザーバイヤホールパット9a、9c
以外でも、パターンの幅が広い部分や、専用の測定用パ
ットを設けることや、コンデンサなどでは直接、電極を
測定パットとしてもよい。測定パットはこのように、測
定器プローブが十分接触でき、測定に支障がない大きさ
があれば、特にどのような部分でもよい。このようにし
て、本実施例に係る素子内蔵配線板10が完成するもの
である。
成された絶縁層1bの上部より、絶縁性のある樹脂より
なる絶縁層2を、例えば、35μmの厚さで形成した状
態を示す斜視図、すなわち、本実施例に係る素子内蔵多
層配線板10Aを作製するための第1の状態を示す斜視
図である。絶縁層2に用いられる樹脂は、前工程で形成
した絶縁層1bとは、同一の樹脂でなくてもよいが、本
実施例の試作では同一樹脂を用いた。また、絶縁層2の
厚さを35μmとしたが、前記したものと同様に5μm
〜200μmの範囲で適切な厚さを選択すればよい。
ーンである前記した第1の接続パターン3及び第2の接
続パターン5にそれぞれ設けられたレーザーバイヤホー
ルパッド部(図示せず)にYAGレーザーにてレーザー
光を当て、そこにレーザーバイヤホール3a,3c,5
a,5cをそれぞれ形成する。このときのレーザーバイ
ヤホールの穴径は、前記のレーザーバイヤホールと同様
に上部でφ80、下部でφ65の範囲のものがよい。こ
のレーザーバイヤホールも、下部径は、φ20μm〜φ
400μmまでの範囲で必要な穴径を選択すればよく、
必ずしも前記したものと同じ径にする必要はない。
おいて、絶縁層1b上に更に絶縁層2を形成し、この絶
縁層2上に抵抗、コンデンサ接続用パターンとなる第
1の接続用パターン3を形成したものである。また、4
は、大略L字状のパターンであり、前記した如く外層側
絶縁層2上の幅方向に向かって一端部4aが、外層側絶
縁層2上の長手方向に向かって他端部4cがそれぞれ延
出されているものである。なお、第2の接続用パターン
5も前記した第1の接続用パターン3と同様な方法で形
成されるものである。この場合、第2の接続用パターン
5は、コンデンサ接続用パターンとなるものである。
に形成する導体層との密着を良くするために、絶縁層2
の表面に粗化処理をドライ工法で施す(図は省略)。粗
化処理の終わった基板は、全面にスパッタ法を用いてN
iCrの抵抗体薄膜を0.2μmの厚さになるように形
成する。その後、電解めっき法により、Cuを基板全面
に厚さ20μmで形成する。
の接続用パターン3b,5bを、塩化第2銅を主成分と
するエッチング液にて、エッチングにより形成すること
で、前記した第1の接続用パターン3、第2の接続用パ
ターン5が形成される。続いて、後述する図8の抵抗部
4bに対応した部分にエッチングマスクを施し、銅のみ
を選択的にエッチングして、抵抗体4bを形成する。
ものが、図8である。ここで、前記したと同様に内蔵素
子である抵抗体4を測定器にて測定、合否の判断をす
る。測定の方法は、抵抗部9bの測定法と同様に、外部
接続用のレーザービアホールパットに、抵抗測定器のプ
ローブを当てて測定する。
程を繰り返して、導体、内蔵素子層を必要段形成した
後、前記したと同様の工程で、その内部にある素子の接
続用パターンを形成することで行う。
を貫通して空けられるスルーホールによる接続や、本実
施例にあるように、レーザーバイヤホール、インナーバ
イヤホールを用いると便利である。最外層となる層は、
内部にある素子の接続用パターンを形成すると同時に、
部品取り付け用ランドなども形成する。
ーレジストを形成、シルク文字印刷にて実装法などの情
報を形成した後に、外形の加工をし、素子内蔵のプリン
ト基板として完成することとなる。
略L字状に形成したパターン4の幅方向の略中央部を、
例えば、トリミングして抵抗部(内蔵素子)4bを形成
したもので、この状態は、前記した図1の完成した素子
内蔵多層配線板10Aと同じ状態を示すものである。す
なわち、図8は、本実施例に係る素子内蔵多層配線板1
0Aを作製するための第2の状態を示す斜視図である。
なお、この抵抗部4bも、前記した如く通常はエッチン
グのみで精度が出るものであり、トリミングは精度が出
ないときのみ行うものである。
0及び素子内蔵多層配線板10Aを構成する素子そのも
のの測定につき説明する。本実施例になる素子内蔵配線
板10及び素子内蔵多層配線板10Aにおいて、形成し
た直後の内蔵素子は、その形成された層とその他の層で
は、他のどの素子にも電気的、磁気的に接続せず、その
後に形成される外側の層にて、スルーホール、インナー
バイヤホール、レーザーバイヤホールなどの層間を接続
するものを介し、パターンによって他の素子と接続、回
路として形成される構造である
成した直後に、素子の諸特性を任意の測定器で測ること
ができる。この時、必要によりレーザー等でトリミング
をして所定の特性になるよう調整することも可能であ
る。
板10の概念図で、内蔵素子である抵抗部9bおよびコ
ンデンサ11の形成が終了した状態を示すものである。
ここで、抵抗部9bの特性を計測する場合は、外層との
接続に使用するレーザーバイヤホールのパット9a,9
cに測定器の端子を当てて測定すればよい。
極から引き出された図示しない接続線につながるレーザ
ーバイヤホール8aから、引き出された接続線8bによ
り接続されている外層接続用のレーザーバイヤホール8
cと、外部電極6aから引き出された接続線につながる
外層接続用のレーザーバイヤホール6e間で、測定すれ
ばよい。
外側に絶縁層、パターンを形成し、内部の素子を接続部
3b,5bにより接続する。必要により、抵抗4bやコ
イル、キャパシタなど内蔵素子をさらにこの層に形成し
てもよい。この場合も、他の素子とは直接接続せず、個
々の素子特性が測定できるようにし、素子の測定評価を
した後に、外層側に層を形成し、その形成した層に配し
たパターンによって接続する。
ターンが形成されたコア基材と、前記第1の配線パター
ンを有する面側の前記コア基材上に塗布・形成されてお
り、接続用有底孔を穿設した絶縁層と、前記絶縁層の表
面に形成した少なくとも1つの内蔵素子及び前記内蔵素
子と接続されていない第2の配線パターンとを備え、前
記第1、第2の配線パターン間は、前記接続用有底孔を
介して電気的に接続され、前記内蔵素子は、少なくとも
他のいかなる内蔵素子とも電気的、磁気的に接続されて
おらず、その特性を個別に調整可能に構成したことによ
り、個々の素子の特性を保証することができ、従って、
個々の素子特性の集合体である回路の特性も保証するこ
とができるものである。
ーンが形成されたコア基材と、前記第1の配線パターン
を有する面側の前記コア基材上に塗布・形成されてお
り、第1の接続用有底孔を穿設した第1の絶縁層と、前
記第1の絶縁層の表面に形成した、少なくともその特性
が調整済みの第1の内蔵素子及び前記第1の内蔵素子と
接続されていない第2の配線パターンと、第3の配線パ
ターンを有すると共に第2の接続用有底孔が穿設され、
前記した第1の絶縁層上に設けられる第2の絶縁層と、
前記第2の絶縁層の表面に形成した少なくとも1つの第
2の内蔵素子とを備え、前記第1、第2の配線パターン
間は、前記第1の接続用有底孔を介して電気的に接続さ
れると共に前記第2、第3の配線パターン間は、前記第
2の接続用有底孔を介して電気的に接続され、前記第2
の内蔵素子は、少なくとも他のいかなる内蔵素子とも電
気的、磁気的に接続されておらず、その特性を個別に調
整可能に構成したことにより、個々の素子の特性を保証
することができ、従って、個々の素子特性の集合体であ
る回路の特性も保証することができるものである。
ので、素子内蔵多層配線板の各製造工程により早い情報
の伝達ができ、製造工程の改善が素早くできる。
製造工程内でトリミング等による特性調整が可能であ
り、歩留まりの向上が期待できる。
斜視図である。
蔵基板の説明図である。
第1の状態を示す斜視図である。
第2の状態を示す斜視図である。
第3の状態を示す斜視図である。
第4の状態を示す斜視図である。
めの第1の状態を示す斜視図である。
めの第2の状態を示す斜視図である。
斜視図である。
す斜視図である。
工程を示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】第1の配線パターンが形成されたコア基材
と、 前記第1の配線パターンを有する面側の前記コア基材上
に塗布・形成されており、接続用有底孔を穿設した絶縁
層と、 前記絶縁層の表面に形成した少なくとも1つの内蔵素子
及び前記内蔵素子と接続されていない第2の配線パター
ンとを備え、 前記第1、第2の配線パターン間は、前記接続用有底孔
を介して電気的に接続され、 前記内蔵素子は、少なくとも他のいかなる内蔵素子とも
電気的、磁気的に接続されておらず、その特性を個別に
調整可能に構成したことを特徴とする素子内蔵配線板。 - 【請求項2】第1の配線パターンが形成されたコア基材
と、 前記第1の配線パターンを有する面側の前記コア基材上
に塗布・形成されており、第1の接続用有底孔を穿設し
た第1の絶縁層と、 前記第1の絶縁層の表面に形成した、少なくともその特
性が調整済みの第1の内蔵素子及び前記第1の内蔵素子
と接続されていない第2の配線パターンと、 第3の配線パターンを有すると共に第2の接続用有底孔
が穿設され、前記した第1の絶縁層上に設けられる第2
の絶縁層と、 前記第2の絶縁層の表面に形成した少なくとも1つの第
2の内蔵素子とを備え、 前記第1、第2の配線パターン間は、前記第1の接続用
有底孔を介して電気的に接続されると共に前記第2、第
3の配線パターン間は、前記第2の接続用有底孔を介し
て電気的に接続され、 前記第2の内蔵素子は、少なくとも他のいかなる内蔵素
子とも電気的、磁気的に接続されておらず、その特性を
個別に調整可能に構成したことを特徴とする素子内蔵多
層配線板。 - 【請求項3】前記内蔵素子は、抵抗素子、コンデンサ素
子、コイル素子、ダイオード素子、トランジスター素子
の何れかであることを特徴とする請求項1又は請求項2
記載の素子内蔵配線板又は素子内蔵多層配線板。
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JP2001198295A JP4026329B2 (ja) | 2001-06-29 | 2001-06-29 | 素子内蔵配線板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006147683A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Toppan Printing Co Ltd | 部品を内蔵した多層配線基板の製造方法 |
JP2011187917A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 受動素子が内蔵された印刷回路基板の検査方法 |
US9113546B2 (en) | 2012-09-10 | 2015-08-18 | Kabushiki Kaisha Nihon Micronics | Method for manufacturing electric film body |
-
2001
- 2001-06-29 JP JP2001198295A patent/JP4026329B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9113546B2 (en) | 2012-09-10 | 2015-08-18 | Kabushiki Kaisha Nihon Micronics | Method for manufacturing electric film body |
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