JP3818492B2 - 多層印刷配線板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多層印刷配線板に係り、特に内蔵する抵抗体をトリミングによりその抵抗値を調整するのに好適な多層印刷配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、多層印刷配線板において、その内層および表層回路パターンに接続する抵抗体を形成する方法としては、例えば以下の方法が知られている。すなわち、予めスパッタ等で形成された抵抗体層をフォトリソグラフィ法により、所定形状で所定の抵抗値を有する抵抗体を形成する薄膜形成法による方法とか、印刷法により抵抗ペーストを印刷して、所定形状で所定の抵抗値を有する抵抗体を形成する方法とかがある。
【0003】
まず、薄膜形成法による方法を説明する。
図1は、多層印刷配線板に薄膜形成法により抵抗体を形成する製造工程を示す図である。
【0004】
まず、樹脂である基材1上に銅層が形成された銅張積層板に、フォトリソグラフにより、銅層を所定の形状に加工し、内層の回路パターン2を形成する(図1の(a))。
【0005】
次に、回路パターン2の表面に黒化処理又はソフトエッチング等の表面処理を施した後、回路パターンを蔽って基材1上にスクリーン印刷等により絶縁層3を形成する(図1の(b))。
【0006】
次に、外部の導体と接続するために、所定の回路パターン2の上にレーザー光5を照射し、その部分の絶縁層3を除去し、接続用のビアホール4を形成する(図1の(c))。
【0007】
次に、ドライエッチングあるいはウエットプロセスにより、絶縁層3の表面を粗化又は活性化した後、抵抗体となる材料として例えばNi合金を、ドライプロセス例えばスパッタリング法により、例えば0.2μm厚さの抵抗層6として形成する(図1の(d))。
【0008】
なお、スパッタリング法により得られる抵抗層6の膜厚のバラツキは±5%程度である。
【0009】
次に、電気メッキ法により、抵抗層6の全面上にCuからなる導電層7を形成する(図1の(e))。
【0010】
次に、導電層7の上に、フォトソルダーレジスト(以下、単にPSRともいう)をスクリーン印刷により塗布し、所定のパターンを露光・現像をおこない、抵抗体パターンのマスクとなるフォトレジスト8を形成する(図1の(f))。
ここで、PSRには、後述の次工程がアルカリ性溶液によるエッチングである為、耐アルカリ性の性質を持つものを使用する。
【0011】
次に、フォトレジスト8をマスクとして、導電層7をエッチング除去するが、下地の抵抗層6を残すためアルカリ性溶液を使用し、エッチングの選択性を持たせる(図1の(g))。
【0012】
次に、フォトレジスト8を専用の剥離剤を用いて、除去する(図1の(h))。
最後に、PSRをスクリーン印刷により塗布し、硬化させて保護層9を形成する(図1の(i))。
ここで、抵抗層の形状寸法精度は±5%程度であり、膜厚のバラツキも含めると、全体のバラツキは±10%程度になる。
【0013】
抵抗体を形成する方法としては、上記の形成方法の他に印刷法がある。
図2は、印刷法により抵抗体を形成する方法を説明する図である。
印刷法においては、図2に示すように、作製する抵抗体が予め所定の抵抗値になるような形状の開口部13がある印刷マスク11とスキージ10を用いて、抵抗ペースト12を樹脂基材14に印刷し、抵抗体15を形成する方法である。
図3は、基材14上に形成された印刷抵抗体15を示す図である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、抵抗体の抵抗値Rは、以下のような関係式で定まる。
R = ρl/(tw) (Ω)
ただし ρ:抵抗率(Ω・m)
l:抵抗体長さ(m)
t:抵抗体厚さ(m)
w:抵抗体幅(m)
抵抗値の精度は、抵抗体の長さl、厚さt、幅wの寸法精度と、膜の物性にあたる抵抗率ρに影響されることがこの式からわかる。
【0015】
そして、現状では、抵抗値の精度としては±5%が求められている。
【0016】
図4は、図3の抵抗体の拡大図であるが、図示されるように、印刷法では、ペーストの塗布量が不安定なため抵抗体の厚さtがばらつき、印刷時のにじみなどが原因となり抵抗体幅wや抵抗体長さlがばらつく。このため印刷法による抵抗値の精度は±20%程度である。
【0017】
一方、フォトリソグラフィ法を用いる場合には、印刷法に比べ抵抗値のばらつきは小いが、スパッタ成膜時の抵抗体層厚さのばらつき、膜の物性のばらつきを原因とする抵抗率のばらつきなどにより、抵抗値の精度は±10%程度である。
【0018】
また、抵抗体に用いる膜を、めっきで形成する場合、スパッタよりも膜厚の制御が難しく、均一な膜厚にするのは困難であり、抵抗体の厚さが大きくばらつき、抵抗値の精度は±15%を越える。
【0019】
そこで、従来、チップ抵抗の製造等で行われているように、抵抗体を形成した後、各抵抗体を実測しながら所定の抵抗値になるようトリミングをすれば、精度良い抵抗体が得られることが分かっている。
【0020】
しかし、樹脂多層基板上にスパッタ膜で抵抗体を形成する場合等において、単純にレーザー光でトリミングを行うと、抵抗体の金属が非常に薄い膜であるため容易に溶断され、さらに、レーザー光が下地の樹脂基材までも焼いてしまう。
【0021】
さらに樹脂基材を樹脂多層印刷配線板とした場合、トリミングすべき抵抗体の直下に別の抵抗体があると、上部抵抗体をトリミングしているときに下部の抵抗体も意図せずしてトリミングされてしまう不具合が発生する。
【0022】
また、トリミングすべき抵抗体の下に、おおよそ80μm未満のパターン幅の導体が存在する場合、導体近傍の樹脂基材が焼かれたり(熱分解など)、強力な光による分解などにより、密着不良になりパターン浮きやはがれが発生し、時には非常に細いパターン(たとえば幅35μm、厚さ10μm)においてはレーザー光そのものによって切断、断線をおこしてしてしまうなどの不具合が発生する。
【0023】
また、抵抗体ペーストを印刷法によって形成した抵抗体においては膜厚のばらつきがあり、トリミングを安定的に行うためにレーザー光の照射エネルギーは余裕を見て大きめに設定する必要があり、スパッタ法によって形成した抵抗体をトリミングする場合以上に樹脂基材にダメージを与えてしまう。
このように樹脂多層印刷配線板においては、抵抗体のレーザー光によるトリミングは極めて困難であった。
【0024】
そこで、本発明は、上記課題を解決し、多層印刷配線板において、レーザー光による抵抗体のトリミングを可能とし精密な抵抗体を有する多層印刷配線板を提供することを目的とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本願発明は次の手段を有する。
すなわち、トリミングにより所定の抵抗値とされた抵抗体を備えた多層印刷配線板において、基板と、前記基板上の所定範囲に形成された保護層と、該保護層を覆うように前記基板上に形成された絶縁層と、該絶縁層上に形成された回路パターンと、該回路パターンと複数の接続部で接続されると共に前記絶縁層上における前記所定範囲に対応して形成された抵抗体と、を有し、前記抵抗体は、前記複数の接続部のうちの2つの接続部間に流れる電流の方向に、その方向と直交する方向の第1の幅を有する第1幅部と、該第1幅部よりも広い第2の幅を有する第2幅部とをそれぞれ有し、前記第2幅部は、前記絶縁層を貫通してその下側に形成された前記保護層を露出させると共に、前記第2の幅を狭くするように前記直交する方向に切り欠かれた切り欠き部を備え、前記保護層は、導電性を有し、前記切り欠き部は、該切り欠き部によって露出した前記保護層と前記回路パターンとを接続する、誘電体材料が含有された樹脂を有することを特徴とする多層印刷配線板である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
<第1実施例>
図5は、本発明の多層印刷配線板の第1実施例を示す構成図であリ、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてX−X’で示される部分の断面図を示す。樹脂多層印刷配線板の樹脂からなる基材24は、樹脂基板厚さが0.6mmであり、その上面と下面には、所定の第1回路パターン、第2回路パターンが形成された4層構成である。
【0028】
基材24上には、第1、第2回路パターンの形成されていない部位に、または、第1、第2回路パターンの形成されている部位には図示しない絶縁層を介して、樹脂基材保護材27として、めっき法により25μm厚さの銅層を形成し、フォトリソグラフィにより150μm角に形成する。その上部全面を覆うように、エポキシ樹脂を主成分とする50μm厚さの樹脂絶縁層25を印刷法で形成する。
【0029】
さらに、絶縁層25上の基材保護材27の直上にくるように、目的とする抵抗値の約50〜90%になるように、幅及び長さを調整した抵抗体26を厚さ0.2μmでスパッタリング法によって形成する。
【0030】
この例では、所定抵抗値の約90%となるように抵抗体26を形成した。この抵抗体がトリミングの対象となり、赤外線レーザー光30を用い出力20mJにて、抵抗値を測定しながらトリミングして、所定の抵抗値を有する抵抗体26を得た。
【0031】
このとき、レーザー光30は、絶縁層25上に形成されている抵抗体26が種々あるので、これらをトリミングするのに十分なパワーに設定されている。
抵抗体25の抵抗値をモニターしながらトリミング部29を形成(除去)すると共に、場合により、レーザー光が絶縁層25を除去したとしても、基材保護材27により、下部の多層基材24は保護される。
【0032】
ここでは、赤外光レーザーを用いたが、他にも、可視光レーザー、紫外光レーザーを用いることができる。抵抗体の厚さ、絶縁層保護材の特性により、例えば、赤外線レーザーでは、1mJ〜100mJ、可視レーザーでは、0.05mJ〜 1mJ、紫外線レーザー光では、0.05mJ〜1mJの値が選ばれる。
【0033】
なお、このトリミングした抵抗体26の上面部に、フォトソルダーレジスト、又は、絶縁樹脂を用いた抵抗体保護層を形成してもよい(図示せず)。また、抵抗体26を、トリミング工程のハンドリング時に保護する目的で、抵抗体形成直後に絶縁樹脂を用いた抵抗体保護膜を形成し、トリミング工程で抵抗体保護膜と抵抗体26を同時にレーザー光でトリミングすることもできる(図示せず)。
【0034】
ここで、樹脂基材保護材27として、銅を用いた例を説明したが、ポリイミドを基本とした樹脂を用いることができる。この場合、印刷法にて抵抗体26直下に来るように厚さ30μm〜100μm角サイズの樹脂基材保護材27を形成する。この後、厚さ45μmの絶縁層25を印刷法により形成後、その上に抵抗体26を形成してもよい。この方法によると、銅をめっきする必要もなく、フォトリソグラフィ工程の代わりに印刷法を用い、必要な部分にだけ形成するのでコストを抑えることができる利点がある。このポリイミド系の樹脂としては、比較的熱に強いレーザー光に耐性のある特性を持つものを使用する。
【0035】
なお、以上の説明においては、説明の簡略のために、抵抗体26と接続する第1、第2回路パターンとの接続については説明していないが、いずれの抵抗体も第1、第2回路パターンと所定の接続がなされていることはいうまでもない。また、以後の説明においても同様である。
【0036】
<第2実施例>
図6は、本発明の多層印刷配線板の第2実施例を示す構成図であり、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてA−A’で示される部分の断面図を示す。ここでは、多層印刷板の基材31上に抵抗体36、抵抗体38が2層に形成されている場合を示す。すなわち基材31上に所定形状(第1抵抗体36に対応する)の例えば銅からなる基材保護材35が形成されており、この上に第1絶縁層32と第1抵抗体36が順次形成されており、第1抵抗体36はレーザー光により所定形状にトリミングされる。レーザー光は第1絶縁層をつきぬけても、基材保護材35で遮断されるので、基材31が損傷することはない。
【0037】
抵抗体36のトリミングが終了すれば、第2絶縁層33を形成し、その上に所定形状(第2抵抗体38に対応する)の銅からなる保護材37を形成し、第3絶縁層34を形成して、この上に所定の第2抵抗体38を形成する。第2抵抗体38をレーザーでトリミングすると、精密な抵抗値を得られる。レーザー光は第3絶縁層34をつきぬけても、基材保護材37で遮断されるので、抵抗体36が損傷することはない。
なお、各絶縁層32、33、34は、各抵抗体38、36、保護材37間を絶縁するのに用いている。
【0038】
<第3実施例>
図7は、本発明の多層印刷配線板の第3実施例を示す構成図であり、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてB−B’で示される部分の断面図を示す。多層の基材19上には、所定の回路パターン22が形成されており、これを第1絶縁層20が蔽っている。第1絶縁層上には、銅からなる絶縁層保護材23が形成されており、さらに第2絶縁層21、所定形状の抵抗体39が形成されている。第2絶縁層21上には、ランド40につながる回路パターン42、抵抗体39に接続する回路パターンが形成されている。
【0039】
レーザー光により抵抗体39をトリミングしても、保護材23により基材19は保護されるので、精密な抵抗値を有する抵抗体39を形成できる。
ここでは、抵抗体、銅からなる保護層は、浮遊容量を形成するので、絶縁層保護材23の形状はこれを考慮して決めるのが望ましく、例えば、トリミング箇所直下にのみ保護材37を100μm角の大きさ、20μmの厚さで形成した。これにより、浮遊容量を極めて少なくできる。
【0040】
<第4実施例>
図8は、本発明の多層印刷配線板の第4実施例を示す構成図であり、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてC−C’で示される部分の断面図を示す。多層基材49には、保護層で蔽われた所定の回路パターン52が形成されており、この上に保護材46が形成されている。保護材46上には絶縁層48が形成されており、この絶縁層48上に形成された抵抗体43、44は、レーザー光によるトリミングにより、それぞれトリミング部45を取り除かれている。
【0041】
レーザー光により抵抗体43、44をトリミングしても、保護材46により基材49は保護されるので、精密な抵抗値を有する抵抗体39を形成できる。
ここで、トリミングにより絶縁層48には、樹脂穴47が形成されるが、導電性のある保護材46を介してトリミングした抵抗体43、44が互いに導通しないように、絶縁性のエポキシ樹脂をトリミングによってできた樹脂穴47に充填して充填材51を形成してある。
【0042】
ところで、図12に、単純なローパスフィルタのブロック図を示すが、抵抗体の高周波ノイズを駆除する手段として、抵抗体とグランド間にコンデンサを入れることは一般的になっている。
上記に充填材51として、高誘電体材料を用い、保護材46と抵抗体43、44間に意図的に低容量なコンデンサを形成し、ローパスフィルターを形成した。このように、トリミング時に形成される樹脂穴47を利用し、抵抗体直下にコンデンサを形成し多層配線板の回路の縮小化をはかることができる。
【0043】
充填材としては、たとえば、酸化アルミニウム、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)、及び/又はPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)などを主成分とするセラミックスなどの粉末を拡散させたエポキシ系樹脂などを用いることができる。
【0044】
<第5実施例>
図9は、本発明の多層印刷配線板の第5実施例を示す構成図である。
図10は、第5実施例における変形例を示す構成図である。
図9に示すように、多層基材53上の全面に、導電性のない、比較的熱に強いレーザー光に耐性のある特性を持つ材料として、例えばポリイミドを主とする樹脂を用いて、30μm厚さの保護材54を印刷法にて形成し、この上にさらに、絶縁層55及び所定形状の抵抗体56を形成した。抵抗体56を赤外レーザー光20mJにて、トリミングをした。
【0045】
レーザー光により抵抗体56をトリミングしても、保護材54により基材53は保護されるので、基材53が損傷することなく、精密な抵抗値を有する抵抗体56を形成できる。
一方、図10に示すように、多層基材57上の全面に、導電性のある金属例えば25μmの厚さの銅をめっき法により形成し、保護材58とすることができる。
【0046】
この場合は、絶縁層59上に形成された抵抗体60と接続する回路パターン61と、基材51の内部の回路パターンや、基材51裏面の回路パターンやランド64と導通をとるために、金属製の樹脂機材保護材の一部をフォトリソグラフィ法にて、エッチング剥離し開口63を形成し、ドリル加工やレーザー光にてスルーホール62や表層穴を空けてめっき法にて表層と、内部層もしくは裏面と導通をとる。ここでは、63開口部の大きさは、スルーホール部で直径3mm、ビアホール部で、直径2mmにした。
【0047】
<第6実施例>
図11は、本発明の多層印刷配線板の第6実施例を示す構成図である。多層の基材69上に、保護材67、絶縁層71、抵抗体65、回路パターン70が順次形成されている。回路パターン70は抵抗体65に接続されている。抵抗体65の幅の一部は広くなっており、トリミング代66としてある。トリミング代66の部分をトリミングしてトリミング部68を形成する。
【0048】
このことにより、抵抗体の幅を広くしたトリミング代66部分の抵抗が低くなり、同一トリミング量でも、その抵抗値変化を相対的に小さくでき、トリミング時の抵抗値精度をあげることができる。このとき、トリミング代66は、抵抗体65の幅の2倍から3倍が好ましい(大きさにして、200μmから1800μm程度)。ここでは、抵抗体幅を200μmとし、トリミング代幅を2.5倍の500μmとした。
【0049】
なお、抵抗体65をレーザー光でトリミングしても、保護材67で保護されるので、基材69に損傷を与えることなく、精密な抵抗値を有する抵抗体65を得ることができることは、上述の場合と同様である。
【0050】
以上詳述したように本発明に係る多層印刷配線板において、抵抗体をトリミングする領域に対応する絶縁層と基材との間の領域に保護層を設けたことにより、抵抗体のトリミングの際に、レーザー光によって絶縁層を損傷しても、保護層によりレーザー光を遮断できるので、基材を損傷することなく、レーザー光による抵抗体のトリミングを確実にできるようにし、精密な抵抗体を有する多層印刷配線板を提供することができるという効果がある。
また、トリミングにより絶縁層に形成される樹脂穴に、誘電体材料が含有された樹脂を充填するので、抵抗体と保護層の間に容量を形成することができ、ノイズの少ない多層印刷配線板を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層印刷配線板に薄膜形成法により抵抗体を形成する製造工程を示す図である。
【図2】印刷法により抵抗体を形成する方法を説明する図である。
【図3】印刷抵抗体を示す図である。
【図4】図3の抵抗体の拡大図である。
【図5】本発明の多層印刷配線板の第1実施例を示す構成図であリ、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてX−X’で示される部分の断面図を示す。
【図6】本発明の多層印刷配線板の第2実施例を示す構成図であり、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてA−A’で示される部分の断面図を示す。
【図7】本発明の多層印刷配線板の第3実施例を示す構成図であり、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてB−B’で示される部分の断面図を示す。
【図8】本発明の多層印刷配線板の第4実施例を示す構成図であり、(a)は斜視図を、(b)は、(a)においてC−C’で示される部分の断面図を示す。
【図9】本発明の多層印刷配線板の第5実施例を示す構成図である。
【図10】第5実施例における変形例を示す構成図である。
【図11】本発明の多層印刷配線板の第6実施例を示す構成図である。
【図12】単純なローパスフィルタを示すブロック図である。
【符号の説明】
24…基材
25…絶縁層
26…抵抗層
27…(樹脂基材)保護材
29…トリミング部
30…レーザー光
47…(トリミングにより形成された)樹脂穴
51…充填材
Claims (1)
- トリミングにより所定の抵抗値とされた抵抗体を備えた多層印刷配線板において、
基板と、
前記基板上の所定範囲に形成された保護層と、
該保護層を覆うように前記基板上に形成された絶縁層と、
該絶縁層上に形成された回路パターンと、
該回路パターンと複数の接続部で接続されると共に前記絶縁層上における前記所定範囲に対応して形成された抵抗体と、
を有し、
前記抵抗体は、前記複数の接続部のうちの2つの接続部間に流れる電流の方向に、その方向と直交する方向の第1の幅を有する第1幅部と、該第1幅部よりも広い第2の幅を有する第2幅部とをそれぞれ有し、
前記第2幅部は、前記絶縁層を貫通してその下側に形成された前記保護層を露出させると共に、前記第2の幅を狭くするように前記直交する方向に切り欠かれた切り欠き部を備え、
前記保護層は、導電性を有し、
前記切り欠き部は、該切り欠き部によって露出した前記保護層と前記回路パターンとを接続する、誘電体材料が含有された樹脂を有することを特徴とする多層印刷配線板。
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