JP2003014891A - 遮蔽壁の解体方法及び解体装置 - Google Patents

遮蔽壁の解体方法及び解体装置

Info

Publication number
JP2003014891A
JP2003014891A JP2001194844A JP2001194844A JP2003014891A JP 2003014891 A JP2003014891 A JP 2003014891A JP 2001194844 A JP2001194844 A JP 2001194844A JP 2001194844 A JP2001194844 A JP 2001194844A JP 2003014891 A JP2003014891 A JP 2003014891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
shielding
shield
opening
dismantling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001194844A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Tsukahara
裕一 塚原
Kazuyoshi Torii
和敬 鳥居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP2001194844A priority Critical patent/JP2003014891A/ja
Publication of JP2003014891A publication Critical patent/JP2003014891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮蔽壁に開口部を形成した後速やかに遮蔽壁
内部を遮蔽して、漏洩する放射線量を最小限度に抑制す
ることができ、作業効率を高めて作業コストを低減させ
ることができるとともに、一般環境へ及ぼす悪影響を最
小限に抑制することのできる遮蔽壁の解体方法及び解体
装置を提供する。 【解決手段】 原子炉本体Aを内包する遮蔽壁1のうち
のセンタープラグを解体する方法として、原子炉本体A
を内包する遮蔽壁1の上側壁部12の一部であるセンタ
ープラグを上側壁部12から分離可能とし、この分離可
能なセンタープラグ20aを分離させて遮蔽壁1に開口
部12aを形成する開口工程と、放射線を遮蔽する遮蔽
板で開口部12aを覆う遮蔽工程と、分離されたセンタ
ープラグ20aを解体し撤去する解体撤去工程と、を含
むようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉本体を内包
しており放射化された遮蔽壁を解体する方法、及びその
際に用いる解体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電等に用いられる原子炉におい
ては、原子炉本体の周囲に肉厚のコンクリート等からな
る遮蔽壁を設けて原子炉本体を内包し、人体に有害な放
射線が漏洩しないように、厳重に遮蔽されている。こう
した原子炉を耐用年数経過等によって解体する場合に
は、遮蔽壁の少なくとも一部(通常は上部側)の一部を
分離させて遮蔽壁に開口部を形成し、この開口部に、遠
隔操作可能な原子炉本体の解体装置(原子炉解体装置)
を設置して、原子炉本体を順次解体撤去していく、とい
うのが一般的な概念であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように遮蔽壁に開
口部を形成すると、遮蔽壁内部から放射される放射線
が、開口部から外部へと漏洩するおそれがある。この漏
洩する放射線は、原子炉本体から放射される放射線と、
原子炉本体を長期間内包していたことにより放射化され
ている遮蔽壁から放射される放射線との双方によって、
非常に高い線量の放射線となるおそれがある。このよう
な開口部に原子炉解体装置を設置するには、通常はある
程度まで人手に頼らなければならないが、こうした作業
を行う作業員等は、非常に高い線量の放射線を被ばくす
るおそれがあるため、高線量の放射線をも遮蔽可能であ
る重厚な防護服等を身につけなければ作業できず、作業
性は決して良好とは言えなかった。また、こうした重厚
な防護服は、一般に非常に高価であり、その結果、作業
コストが増大することとなっていた。また、開口部を形
成してから原子炉解体装置を設置するまでの時間が長時
間に及ぶと、大量の放射線が漏洩して大気中に放射され
ることとなり、一般環境へ悪影響を及ぼすおそれがあ
り、環境保全の観点からも改善が求められていた。更
に、分離させた遮蔽壁は、放射化された重量物であるの
で、その解体処理も容易ではなかった。すなわち通常
は、放射性物質の解体が可能なエリアまで搬送してい
き、そこで解体処理等を行わなくてはならず、この搬送
のために多大な労力及びコストを要することとなってい
た。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、遮蔽壁に開口部を形成した後速やかに遮蔽壁内部を
遮蔽して、漏洩する放射線量を最小限度に抑制すること
ができ、作業効率を高めて作業コストを低減させること
ができるとともに、一般環境へ及ぼす悪影響を最小限に
抑制することのできる遮蔽壁の解体方法及び解体装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、原子炉本体を内包する遮蔽壁のうちの少なくとも一
部を解体する方法であって、前記遮蔽壁のうちの上部側
の少なくとも一部を他の部分の遮蔽壁から分離可能と
し、該分離可能な遮蔽壁を分離させて前記遮蔽壁に開口
部を形成する開口工程と、放射線を遮蔽する遮蔽板で前
記開口部を覆う遮蔽工程と、前記分離された遮蔽壁を解
体し撤去する解体撤去工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0006】このように、遮蔽壁に開口部を形成した後
に、遮蔽板によって開口部を覆って速やかに蓋をするよ
うにしているので、開口部を形成した後に遮蔽壁内部を
速やかに且つ的確に遮蔽することができ、開口部から漏
洩する放射線量を最小限度に抑制することができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の遮蔽壁の解体方法であって、前記開口工程において、
前記分離可能な遮蔽壁を吊下手段によって上方から上下
動可能に吊り下げて、前記他の部分の遮蔽壁から分離さ
せることを特徴とする。
【0008】このように、吊下手段によって、分離可能
な遮蔽壁を上方から上下動可能に吊り下げるようにして
いるので、簡易な装置構成とできるとともに、遮蔽壁の
上方への取付作業を容易に行うことができる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の遮蔽壁の解体方法であって、前記解体撤
去工程において、前記遮蔽板の上側に架台を装入し、前
記分離された遮蔽壁を該架台に載置して解体することを
特徴とする。
【0010】このように、分離された遮蔽壁を、遮蔽板
の上側にて解体することができるようにしているので、
遮蔽壁の分離から解体までの作業を、ほぼ同一の場所で
一貫して行うことができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、原子炉本体を内
包する遮蔽壁のうちの少なくとも一部を解体する装置で
あって、他の部分の遮蔽壁から分離可能とされた一部の
遮蔽壁を分離させて、前記遮蔽壁に開口部を形成する分
離手段と、前記開口部を覆い放射線を遮蔽する遮蔽板
と、該遮蔽板を前記開口部まで搬送する遮蔽板搬送手段
と、を備えていることを特徴とする。
【0012】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の遮蔽壁の解体装置であって、前記分離手段は、
前記分離可能な遮蔽壁を上方から上下動可能に吊り下げ
る吊下手段であることを特徴とする。
【0013】更に、請求項6に記載の発明は、請求項4
又は請求項5に記載の遮蔽壁の解体装置であって、前記
分離された遮蔽壁を載置して解体可能とする架台と、該
架台を前記分離された遮蔽壁と前記遮蔽板との間まで搬
送する架台搬送手段と、を備えていることを特徴とす
る。
【0014】遮蔽壁の解体装置をこのような構成として
いるので、請求項1〜3の何れかに記載の遮蔽壁の解体
方法を、好適に実施することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る遮蔽壁の解体
方法及び解体装置の実施の形態について、図1乃至図1
3を用いて説明する。本実施形態においては、図1及び
図2に示すように、遮蔽壁1のうちの一部を構成するセ
ンタープラグ20を、他の部分の遮蔽壁1から分離させ
て解体撤去する例について説明する。
【0016】図1及び図2に示すように、この遮蔽壁1
は、全体として円筒形状をなすものであって、円筒壁部
11と、この円筒壁部11の上下に各々設けられた上側
壁部12及び底壁部13とからなり、原子炉本体Aを内
包している。なお各図においては、便宜的に原子炉本体
Aを球形状に模式化して示しており、実際の外形や大き
さを示しているものではない。
【0017】遮蔽壁1は、例えば厚さ1〜2m程の厚肉
のコンクリート部材からなるもので、原子炉本体Aを長
期間内包していたことによって放射化されている。すな
わちこの遮蔽壁1を開口すると、原子炉本体Aからの放
射線と、放射化されている遮蔽壁1内部からの放射線と
の双方によって、非常に高い線量の放射線が遮蔽壁1の
外部へと漏洩するおそれがある。
【0018】上側壁部12のほぼ中央部には、略円盤状
のセンタープラグ20が上側壁部12と一体に取り付け
られており、遮蔽壁1の一部を構成している。このセン
タープラグ20は、原子炉本体Aの運転中における熱膨
張を考慮して、間隙dが形成された状態で上側壁部12
に取り付けられている。すなわち図3に示すように、セ
ンタープラグ20の側面から外方に突出する爪部22
と、上側壁部12に形成された凹部14とが嵌合するこ
とで、センタープラグ20は上側壁部12に一体的に固
定されている。このセンタープラグ20には、上下方向
に貫通する多数の孔21が形成されており、これら孔2
1から制御棒(図示省略)を遮蔽壁1内部に挿入して、
原子炉本体Aの出力を制御するようになっている。
【0019】このセンタープラグ20を上側壁部12か
ら分離させて遮蔽壁1に開口部を形成し、分離されたセ
ンタープラグ20を解体撤去した後に、開口部に遠隔操
作可能な原子炉解体装置を設置すれば、原子炉本体Aを
解体撤去することができる。
【0020】以下、原子炉本体Aを解体撤去する前段階
として、遮蔽壁1のセンタープラグ20を解体撤去する
方法について説明する。なお、この解体方法に用いる解
体装置は、後述するように、センタープラグを分離させ
て上側壁部12に開口部12aを形成する吊下手段(分
離手段)31と、開口部12aを覆い放射線を遮蔽する
遮蔽板32と、遮蔽板32を開口部まで搬送する右側ス
ライドレール(遮蔽板搬送手段)35a及び左側スライ
ドレール(遮蔽板搬送手段)35bと、分離されたセン
タープラグを載置して解体可能とする架台36と、架台
36をセンタープラグと遮蔽板32との間まで搬送する
右側スライドレール(架台搬送手段)37a及び左側ス
ライドレール(架台搬送手段)37bと、を備えて構成
されている。
【0021】先ず、「開口工程」として、センタープラ
グ20を上側壁部12から分離可能とし、上側壁部12
から分離させて遮蔽壁1に開口部12aを形成する。
【0022】センタープラグ20の孔21全てに、モル
タル等の充填材24を充填し、これら孔21を塞いでお
く。こうして、後述するように、上側壁部12及びセン
タープラグ20の上側部分を切除する際に用いる冷却水
が遮蔽壁1内部に漏洩することをを防止する。また、孔
21を通って漏洩する放射線を的確に遮蔽することがで
きる。
【0023】次に、図3乃至図5に示すように、上側壁
部12及びセンタープラグ20の上側部分を切除して、
上側壁部12から分離可能とする。この切除する部分
は、図3において二点鎖線で囲んだ部分、すなわち符号
Lで示す部分である。こうした切除は、図4及び図5に
示すように、ショベルs及びニブラーnを用いて行う。
すなわち、ショベルsで掘削し、これをニブラーnでガ
ラ状に破砕して、廃棄物として処理していく。すなわ
ち、爪部22よりも上側の上側壁部12を切除して上方
に引き上げ可能とするとともに、センタープラグ20を
予め薄くして重量を軽減させておき、引き上げの際の作
業を行い易くする。このようにして上側壁部12から分
離可能となったセンタープラグを、以下、符号20aと
する。なおこのとき、上側壁部12に段差部12bを形
成するように切除する。この段差部12bは、後述する
遮蔽板と嵌合するようになっており、遮蔽板を的確に固
定するものである。
【0024】次に、図6及び図7に示すように、遮蔽壁
1よりも上部側に吊下手段(分離手段)31を設置する
とともに、遮蔽板32を設置するための準備をする。吊
下手段31は、上側壁部12上に設けられた支柱31
a,31aと、上側壁部12を跨ぐようにしてこれら支
柱31a−31a間に各々架設された受け梁31bと、
これら受け梁31bに支持されたジャッキ装置31cと
から構成されている。このジャッキ装置31cの固定部
分を受け梁31bに固定するとともに、可動部分をセン
タープラグ20に連結することで、センタープラグ20
を上下方向移動可能に吊下支持することができる。
【0025】また、上側壁部12上の右側に、遮蔽板右
側部32a及び鉄骨右側部33aを、上側壁部12上の
左側に、遮蔽板左側部32b及び鉄骨左側部33bを、
各々設置する。遮蔽板右側部32aと遮蔽板左側部32
bとは、各々鉄骨右側部33aと鉄骨左側部33bの下
側に一体に設けられているもので、略同一形状をなした
鋼板が対称となるように配置されたものである。これら
遮蔽板右側部32aと遮蔽板左側部32bとを連結固定
して遮蔽板32が構成され、この遮蔽板32を段差部1
2bに嵌合して開口部12aが覆われて蓋がされる。ま
た鉄骨右側部33aと鉄骨左側部33bとも、略同一形
状をなした鉄骨材が対称となるように配置されたもので
あり、これらを連結固定した際に鉄骨33が構成され、
遮蔽板32とともに開口部12a上に設置されるもので
ある。このように、遮蔽板32及び鉄骨33を各々2つ
に分割し、これらを左右両方向からスライドさせるよう
にしているので、効率よく移動させることができ、設置
するまでの時間、すなわち放射線を遮蔽するまでの時間
を短縮することができる。
【0026】鉄骨右側部33aには、外周側に向かって
突出するブラケット34aが設けられており、また鉄骨
左側部33bには、外周側に向かって突出するブラケッ
ト34bが設けられている。そして、これらブラケット
34a、34bの下側には、各々左右側から開口部12
a側に延在する右側スライドレール35a、左側スライ
ドレール35bが設けられている。すなわち、遮蔽板右
側部32a及び鉄骨右側部33a、遮蔽板左側部32b
及び鉄骨左側部33bの各々は、右側スライドレール3
5aあるいは左側スライドレール35b上に載置され
て、開口部12a上側までスライド可能とされている。
これら遮蔽板右側部32a及び鉄骨右側部33a、遮蔽
板左側部32b及び鉄骨左側部33bは、各々図示しな
いアクチュエータによってスライドされる。
【0027】吊下手段31でセンタープラグ20aを引
き上げ、数メートル程度上昇させて上側壁部12から分
離させる。このとき、センタープラグ20aが分離され
た上側壁部12には開口部12aが形成される。
【0028】次に「遮蔽工程」として、開口部12aを
遮蔽板32で覆って蓋をし、遮蔽壁1内部から漏洩しよ
うとする放射線を遮蔽する。
【0029】先ず、開口部12aが形成された後速やか
に、遮蔽板右側部32aと遮蔽板左側部32bとを開口
部12aの上側まで移動させる。そして、開口部12a
の上側で、遮蔽板右側部32aと遮蔽板左側部32bと
を互いに連結固定して、遮蔽板32とする。また、共に
移動される右側鉄骨33aと左側鉄骨33bとも連結固
定して、鉄骨33とする。この後、これら一体となった
遮蔽板32及び鉄骨33とをセンタープラグ20aと連
結し、センタープラグ20aとともにジャッキ装置31
cによって上下動可能とする。
【0030】次に、センタープラグ20aとともに遮蔽
板32及び鉄骨33を、若干量だけ上昇させる。この若
干量とは、右側スライドレール35a及び左側スライド
レール35bからブラケット34a,34bが浮く程度
の量であれば充分である。この状態で、右側スライドレ
ール35a及び左側スライドレール35bを撤去すると
ともに、鉄骨33から外周側に突出しているブラケット
34a,34bを撤去する。そして、一体となっている
遮蔽板32及び鉄骨33をセンタープラグ20とともに
降下させて、遮蔽板32を段差部12bと嵌合させて、
開口部12aを覆って蓋をする。こうすることで、遮蔽
壁1内部の放射線が開口部12aから外部へと漏洩する
のを、的確に防止することができる。
【0031】遮蔽板32及び鉄骨33で開口部12aに
蓋をした後に、これら遮蔽板32及び鉄骨33と、セン
タープラグ20との連結を解除する。これで、再びセン
タープラグ20aのみが上下動可能となる。
【0032】次に「解体撤去工程」として、遮蔽板32
の上側に架台36を装入し、センタープラグ20aをこ
の架台36に載置して解体し撤去する。本解体撤去工程
では、先ず図10及び図11に示すように、センタープ
ラグ20を、先程と同程度の位置まで再び上昇させる。
こうしておいて、上側壁部12上の右側及び左側に、架
台右側部36a及び架台左側部36bを、各々設置す
る。これら架台右側部36aと架台左側部36bとを連
結固定して架台36が構成されるもので、開口部12a
を覆っている遮蔽板32及び鉄骨33の上側で、センタ
ープラグ20aを載置して切断・解体するためのもので
ある。すなわち、吊り上げられたセンタープラグ20a
と遮蔽板12との間に架台36を装入するようにして設
置し、この上でセンタープラグ20aを解体できるよう
にする。
【0033】そして、これら架台右側部36a、架台左
側部36bの下側には、各々左右側から遮蔽板32及び
鉄骨33の上側に延在する、右側スライドレール37
a、左側スライドレール37bを設ける。すなわち、架
台右側部36a及び架台左側部36bは、各々右側スラ
イドレール37a、左側スライドレール37b上に載置
された状態で、遮蔽板32上側までスライド可能とされ
ている。これら架台右側部36a及び架台左側部36b
は、各々図示しないアクチュエータによってスライドさ
れる。このように、架台36も、遮蔽板32及び鉄骨3
3と同様に2つに分割し、これらを左右両方向からスラ
イドさせるようにしているので、効率よく移動させるこ
とができ、設置するまでの時間を短縮することができ
る。なお、上述した右側スライドレール35a、左側ス
ライドレール35bと、右側スライドレール37a、左
側スライドレール37bとを、互いに兼用して使用する
ことも可能である。
【0034】架台右側部36a及び架台左側部36bを
遮蔽板32及び鉄骨33の上側まで移動させ、互いに連
結固定して架台36とした後、図12及び図13に示す
ように、この架台36上に防水シート38を敷く。この
防水シート38は、可搬式ワイヤーソーによってセンタ
ープラグ20aを切断・解体する際に用いる冷却水が、
周囲に飛散するのを防止するためのものである。センタ
ープラグ20aを降下させてこの防水シート38上に載
置した後、センタープラグ20aから、受け梁31bと
ジャッキ装置31cとを取り外す。
【0035】次に、吊下手段31を解体し、その後にク
レーン装置41を設置するとともに、遮蔽壁1の外側に
ブロック細断エリアCを設ける。クレーン装置41は、
上側壁部12上に設けられたクレーン支柱41a,41
aと、上側壁部12を跨ぐようにしてこれらクレーン支
柱41a−41a間に各々架設されたクレーン受け梁4
1bと、これら受け梁41bに支持されたクレーン本体
41cとから構成されている。クレーン本体41cは、
ブロック状に切断されたセンタープラグ20aを吊り下
げるもので、クレーン受け梁41bの長手方向すなわち
前後方向に移動可能となっている。なお、図12におけ
る左側を「前側」、同図中右側を「後側」とする。ま
た、クレーン受け梁41bは、クレーン支柱41aの長
手方向すなわち左右方向に移動可能となっている。この
ため、クレーン本体41cは前後左右の4方向に移動可
能となっており、ブロック状となったセンタープラグ2
0aを、遮蔽壁1の外側に形成されたブロック細断エリ
アCへと搬送することが可能となっている。なお、上述
した支柱31aと、クレーン支柱41aとを、互いに兼
用して使用することも可能である。
【0036】ブロック細断エリアCは、クレーン装置4
1によって搬送されてきたブロック状のセンタープラグ
20aを更に細かく細断するためのエリアであり、図示
しない定置式のワイヤーソー(図示省略)が設置されて
いる。また、細断されたセンタープラグ20aを、この
ブロック細断エリアCと門型クレーンgとを往復する搬
送台車tに積載するための積載設備(図示省略)も備え
られている。
【0037】防水シート38上のセンタープラグ20a
を、可搬式のワイヤーソー等で10トン程度のブロック
状に切断し、クレーン装置41で吊り下げて、遮蔽壁1
の外側に設けられたブロック細断エリアCまで搬送す
る。このブロック細断エリアCに搬送されてきたブロッ
ク状のセンタープラグ20aは、定置式のワイヤーソー
によって更に3トン程度まで細断され、搬送台車tによ
って門型クレーンgまで搬送される。そして、門型クレ
ーンgによって、廃棄物処理設備(図示省略)まで搬送
されて、例えば他の廃棄物と混合する等して所定の容器
に収納させた後、廃棄物として処分される。
【0038】このように、遮蔽板32によって開口部1
2aを覆い蓋をして、遮蔽壁1内部からの放射線を遮蔽
した状態で、センタープラグ20(20a)は解体撤去
される。なお、この後、原子炉本体Aを解体する原子炉
解体装置(図示省略)を開口部12aに設置しながら、
遮蔽板32及び鉄骨33を撤去することで、原子炉本体
Aは解体撤去可能となる。そして、原子炉本体Aを解体
撤去した後に残存する放射化された遮蔽壁1を、上側か
ら下側にかけて順次解体撤去する。すなわち、遠隔操作
可能な遮蔽壁の解体撤去装置を用いる等して、上側壁部
12、円筒壁部11、底壁部13の順に解体撤去してい
くことで、遮蔽壁の解体撤去は完了する。
【0039】本実施形態に係る遮蔽壁1の解体方法及び
解体装置においては、原子炉本体Aを内包する遮蔽壁1
の上側壁部12の一部であるセンタープラグ20を上側
壁部12から分離可能とし、この分離可能なセンタープ
ラグ20aを分離させて遮蔽壁1に開口部12aを形成
する開口工程と、放射線を遮蔽する遮蔽板32で開口部
12aを覆う遮蔽工程と、分離されたセンタープラグ2
0aを解体し撤去する解体撤去工程と、を含むようにし
ている。このように、遮蔽壁1の上側壁部12に開口部
12aを形成した後に、遮蔽板32によって開口部12
aを覆って速やかに蓋をするようにしているので、開口
部12aを形成した後に遮蔽壁1内部を速やかに且つ的
確に遮蔽することができ、開口部12aから漏洩する放
射線量を最小限度に抑制することができる。そのため、
開口部12aを形成した後、短時間で作業員が開口部1
2a近傍位置に容易に近づけるようにでき、作業員への
放射線被ばくを最小限に抑制し、従来必要であった重厚
な防護服等を不要として、作業時間の短期化を図り、作
業効率を大幅に向上させて作業コストの低減を図ること
ができる。そして、開口時間を短時間としているので、
放射線が漏洩することによって一般環境へ及ぼす悪影響
を最小限に抑制することができ、環境保全にも大いに寄
与することができる。
【0040】また、センタープラグ20aを、支柱31
a,31aと受け梁31bとジャッキ装置31cとから
なる吊下手段31によって上方から上下動可能に吊り下
げて、上側壁部12から分離させるようにしている。こ
のように、一般的な建設作業において用いられているジ
ャッキ装置等の設備をそのまま用いることができるの
で、装置構成を簡易なものとでき、吊下手段31の遮蔽
壁1上側への取付作業を容易に行うことができる。その
ため、更に作業時間の短期化を図って、作業効率を更に
向上させて作業コストの低減を図ることができるととも
に、解体撤去作業の信頼性を向上させることができる。
【0041】更に、遮蔽板32及び鉄骨33の上側に架
台36を装入し、センタープラグ20aをこの架台36
に載置して解体するようにしている。このように、セン
タープラグ20aを遮蔽板32の上側にて解体すること
ができるようにしているので、センタープラグ20(2
0a)の分離から解体までの作業を、ほぼ同一の場所で
一貫して行うことができる。そのため、放射化された重
量物であるセンタープラグ20aを他のエリアに搬送す
る不都合を解消するとともに、その処理を容易に且つ的
確に行うことを可能として、作業効率を更に向上させて
作業コストの低減を図ることができるとともに、解体撤
去作業の信頼性を向上させることができる。
【0042】なお、上記実施形態においては、円筒形状
をなす遮蔽壁を解体する場合についてのみ説明したが、
遮蔽壁の形状はこれに限定されるものではない。また、
遮蔽壁のうちの一部としてのセンタープラグを解体撤去
する例について説明したが、これに限定されるものでは
なく、例えば遮蔽壁の上部側全体をを解体撤去するよう
にしてもよい。更に、分離手段としての吊下手段を、支
柱と受け梁とジャッキ装置とから構成するようにしてい
るが、分離手段の形態は、他の形態であっても差し支え
ない。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれ
ば、如何なる構成を採用しても差し支えないことは、言
うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る遮蔽
壁の解体方法及び解体装置においては上記の如き構成を
採用しているので、遮蔽壁に開口部を形成した後速やか
に遮蔽壁内部を遮蔽して、漏洩する放射線量を最小限度
に抑制することができ、作業効率を高めて作業コストを
低減させることができるとともに、一般環境へ及ぼす悪
影響を最小限に抑制することのできる遮蔽壁の解体方法
及び解体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体装
置によって解体する遮蔽壁を示す側断面図である。
【図2】 図1における平面図である。
【図3】 図1におけるセンタープラグの近傍を拡大
して示す側断面図である。
【図4】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体装
置の一実施形態を示す側断面図である。
【図5】 図4における平面図である。
【図6】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体装
置の一実施形態を示す側断面図である。
【図7】 図6における平面図である。
【図8】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体装
置の一実施形態を示す側断面図である。
【図9】 図8におけるI−I線矢視図である。
【図10】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体
装置の一実施形態を示す側断面図である。
【図11】 図10におけるII−II線矢視図であ
る。
【図12】 本発明に係る遮蔽壁の解体方法及び解体
装置の一実施形態を示す側断面図である。
【図13】 図12における平面図である。
【符号の説明】
1 遮蔽壁 11 円筒壁部 12 上側壁部 12a 開口部 13 底壁部 14 凹部 20,20a センタープラグ 31 吊下手段(分離手段) 31a 支柱 31b 受け梁 31c ジャッキ装置 32 遮蔽板 32a 遮蔽板右側部 32b 遮蔽板左側部 33 鉄骨 33a 鉄骨右側部 33b 鉄骨左側部 35a 右側スライドレール(遮蔽板搬送手段) 35b 左側スライドレール(遮蔽板搬送手段) 36 架台 36a 架台右側部 36b 架台左側部 37a 右側スライドレール(架台搬送手段) 37b 左側スライドレール(架台搬送手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉本体を内包する遮蔽壁のうちの
    少なくとも一部を解体する方法であって、 前記遮蔽壁のうちの上部側の少なくとも一部を他の部分
    の遮蔽壁から分離可能とし、該分離可能な遮蔽壁を分離
    させて前記遮蔽壁に開口部を形成する開口工程と、 放射線を遮蔽する遮蔽板で前記開口部を覆う遮蔽工程
    と、 前記分離された遮蔽壁を解体し撤去する解体撤去工程
    と、 を含むことを特徴とする遮蔽壁の解体方法。
  2. 【請求項2】 前記開口工程において、前記分離可能
    な遮蔽壁を吊下手段によって上方から上下動可能に吊り
    下げて、前記他の部分の遮蔽壁から分離させることを特
    徴とする請求項1に記載の遮蔽壁の解体方法。
  3. 【請求項3】 前記解体撤去工程において、前記遮蔽
    板の上側に架台を装入し、前記分離された遮蔽壁を該架
    台に載置して解体することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の遮蔽壁の解体方法。
  4. 【請求項4】 原子炉本体を内包する遮蔽壁のうちの
    少なくとも一部を解体する装置であって、 他の部分の遮蔽壁から分離可能とされた一部の遮蔽壁を
    分離させて、前記遮蔽壁に開口部を形成する分離手段
    と、 前記開口部を覆い放射線を遮蔽する遮蔽板と、 該遮蔽板を前記開口部まで搬送する遮蔽板搬送手段と、 を備えていることを特徴とする遮蔽壁の解体装置。
  5. 【請求項5】 前記分離手段は、前記分離可能な遮蔽
    壁を上方から上下動可能に吊り下げる吊下手段であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の遮蔽壁の解体装置。
  6. 【請求項6】 前記分離された遮蔽壁を載置して解体
    可能とする架台と、 該架台を前記分離された遮蔽壁と前記遮蔽板との間まで
    搬送する架台搬送手段と、 を備えていることを特徴とする請求項4又は請求項5に
    記載の遮蔽壁の解体装置。
JP2001194844A 2001-06-27 2001-06-27 遮蔽壁の解体方法及び解体装置 Pending JP2003014891A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001194844A JP2003014891A (ja) 2001-06-27 2001-06-27 遮蔽壁の解体方法及び解体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001194844A JP2003014891A (ja) 2001-06-27 2001-06-27 遮蔽壁の解体方法及び解体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003014891A true JP2003014891A (ja) 2003-01-15

Family

ID=19032910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001194844A Pending JP2003014891A (ja) 2001-06-27 2001-06-27 遮蔽壁の解体方法及び解体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003014891A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006337120A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Toshiba Corp 放射性廃棄物の定置設備および定置方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0194164A (ja) * 1987-10-05 1989-04-12 Kajima Corp 円筒状構造物の切削解体装置
JPH0221599U (ja) * 1988-07-29 1990-02-13
JPH05196797A (ja) * 1992-01-22 1993-08-06 Shimizu Corp 原子力施設における生体遮蔽壁の解体方法
JPH1090493A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Fuji Electric Co Ltd 原子炉の遠隔解体装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0194164A (ja) * 1987-10-05 1989-04-12 Kajima Corp 円筒状構造物の切削解体装置
JPH0221599U (ja) * 1988-07-29 1990-02-13
JPH05196797A (ja) * 1992-01-22 1993-08-06 Shimizu Corp 原子力施設における生体遮蔽壁の解体方法
JPH1090493A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Fuji Electric Co Ltd 原子炉の遠隔解体装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006337120A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Toshiba Corp 放射性廃棄物の定置設備および定置方法
JP4533803B2 (ja) * 2005-05-31 2010-09-01 株式会社東芝 放射性廃棄物の定置設備および定置方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6916239B2 (ja) 原子炉建屋全体カバー装置及び原子炉建屋準備作業方法
JP4177987B2 (ja) 原子炉容器の取扱方法
JP2000206294A (ja) 大型機器の搬出方法
JP2003014891A (ja) 遮蔽壁の解体方法及び解体装置
JP2007192644A (ja) 原子炉建屋に設置された熱交換器の解体方法
JP6344742B2 (ja) 原子炉圧力容器の解体工法
JP3343447B2 (ja) 原子炉圧力容器の搬出方法
JP2001281387A (ja) 原子炉建屋内の大型構造物の取扱方法
JP2005003434A (ja) 原子炉解体工法
JP2015004555A (ja) 沸騰水型原子力プラントにおける燃料デブリの搬出方法及び作業ハウスシステム
US6731715B2 (en) Reactor vessel handling method
JP3786009B2 (ja) 原子炉容器の取扱い方法
JP2016217987A (ja) 原子炉圧力容器を開放する方法及び燃料デブリの取出し方法
JP6668747B2 (ja) 燃料回収方法
KR20210038121A (ko) 원자로의 해체 방법
JP6480365B2 (ja) 原子炉建屋の解体工法
JP3654716B2 (ja) 原子炉圧力容器搬出方法
JP6729209B2 (ja) 遮蔽ポート設置工法および遮蔽ポート
JP2005308626A (ja) 原子炉圧力容器交換方法
JPH08262190A (ja) 原子炉圧力容器取替方法および装置
JP2002243884A (ja) 原子炉格納容器のハッチ追設工法
JPH09113692A (ja) 放射性物質の貯蔵施設
JP2011090011A (ja) 炉内構造物の搬出方法
JP4096911B2 (ja) 原子炉圧力容器交換方法
WO2019208062A1 (ja) 原子炉格納容器及び生体遮蔽壁の解体工法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060801

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061128