JP2003014747A - 表面処理層が形成された固体支持体 - Google Patents

表面処理層が形成された固体支持体

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JP2003014747A JP2001195573A JP2001195573A JP2003014747A JP 2003014747 A JP2003014747 A JP 2003014747A JP 2001195573 A JP2001195573 A JP 2001195573A JP 2001195573 A JP2001195573 A JP 2001195573A JP 2003014747 A JP2003014747 A JP 2003014747A
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Hironao Okayama
浩直 岡山
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浩 岡村
Keigo Ebara
啓悟 江原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DNAあるいは蛋白質等の生体物質サンプル
を基板に共有結合により強固に固定化することにより、
従来遺伝子解析のための処理を進める際(例えばハイブ
リダイスの際)にスポットが抜け落ちるといった問題点
を解決すること。 【解決手段】 本発明の固体支持体は、オリゴヌクレオ
チドまたはDNA断片を表面に担持可能な固体支持体に
おいて、炭化ハフニウム、炭化ニオブ、炭化珪素、炭化
タンタル、炭化トリウム、炭化チタン、炭化ウラン、炭
化タングステンまたは炭化ジルコニウム等の表面処理層
が形成されていることを特徴とする。この固体支持体の
表面処理層の被膜上に、オリゴヌクレオチドまたはDN
A断片を担持させ遺伝子を解析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遺伝子解析、診
断、治療等に使用される遺伝子あるいは蛋白質等の生体
物質解析用等に用いられる固体支持体及び該固体支持体
を用いて遺伝子あるいは蛋白質等の生体物質等を解析す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、遺伝子解析用等に用いられる固体
支持体として、ガラスチップの固体支持体であって、表
面に1万以上のDNA断片(DNAプローブ)等の遺伝
子を載せれるように加工がされているものが広く用いら
れれている。
【0003】前記のようなチップを用いて例えば、ある
DNAサンプルの塩基配列を知りたい場合には、該固体
支持体上に、予め塩基配列が解明されており、互いに異
なる塩基配列を有する数万本のDNA断片を、位置がわ
かるように結合させておいたものを用意し、これに蛍光
標識したDNAサンプルを流すと、DNA断片は、該固
体支持体上につけたDNA断片(プローブ)のうちの相
補的な配列を有するプローブとハイブリダイズする。ハ
イブリダイズ部分は、固体支持体を蛍光測定することに
よりスポットとして識別でき、DNAサンプル中のDN
A断片の配列を解明することができる。このように、遺
伝子解析用固体支持体は、あるDNAの塩基配列を簡単
に特定することができることから、生体ゲノムの解析、
遺伝子発現のモニタリング、ゲノムミスマッチング等の
遺伝子解析等に利用されるほか、さらにガン遺伝子の突
然変異の検出等遺伝子診断や医薬品の開発等に応用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記遺伝子解析用固体
支持体を利用して蛍光標識したDNAサンプルをハイブ
リタイズして、固体支持体に蛍光照射することによるス
ポットの解析により判断される。しかし、従来の遺伝子
解析用固体支持体は、前記スポットの解析をするにあた
り、ガラスの洗浄等の前処理を行うため、スポットした
DNA断片が洗い流されてしまい、スポットが明瞭に検
出できない場合が多かった。本発明は、このような従来
の遺伝子解析用固体支持体の有する蛍光検出の不明瞭さ
という問題点を解決することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明において、用いる
基板はガラス、プラスチック、シリコンなどの固体支持
体に表面処理層を形成し、更に、化学修飾を施すことに
よって、固体支持体を洗浄してもスポットしたDNA断
片が洗い流されずに強固に固定化されており、蛍光照射
した際に、蛍光スポットが明瞭となることに気が付い
た。本発明は係る知見に基づくものである。
【0006】本発明の固体支持体は、表面に、炭化ハフ
ニウム、炭化ニオブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化ト
リウム、炭化チタン、炭化ウラン、炭化タングステン、
炭化ジルコニウム、炭化モリブデン、炭化クロム、又は
炭化バナジウムからなる表面処理層が形成されてなるこ
とを特徴とする。前記表面処理層の被膜の厚みは、1n
m〜1000nmであることが好ましい。さらに、前記
表面処理層の被膜上に、化学修飾を施し、オリゴヌクレ
オチドまたはDNA断片を担持させたものであることが
好ましい。また、このような本発明の固体支持体は、請
求項5記載のように、固体支持体の表面に遺伝子を担持
させて遺伝子あるいは蛋白質等の生体物質を解析する方
法に利用することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の固体支持体は、ガラス、
プラスチック、シリコンなどの固体支持体の最表面上に
適当な表面処理層が形成されたものを用いると、固体支
持体の上にDNAサンプルを載せて様々な解析に用いる
場合は、遺伝子あるいは蛋白質等の生体物質との親和性
等が強固になるので好ましい。
【0008】固体支持体としてのプラスチックは、公知
のプラスチックが使える。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートあるいはポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン、アク
リル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウ
レタン樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂などの熱硬
化性あるいは熱可塑性樹脂が適用できる。
【0009】また、表面処理としては、炭化ハフニウ
ム、炭化ニオブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化トリウ
ム、炭化チタン、炭化ウラン、炭化タングステン、炭化
ジルコニウム、炭化モリブデン、炭化クロム、又は炭化
バナジウム等の炭化物を被覆したものが好ましい。さら
に、上記炭化物と他の物質との混合体、例えば金属やセ
ラミックス等との混合体、積層体も好ましい。
【0010】すなわち、炭素は化学的安定性に優れてお
り、その後の化学修飾やDNAプローブ等を載せる際の
反応等に耐えることができる。その理由は、炭化物上に
化学修飾を施し、プローブを固定化したときに、炭化物
の炭素に対してプローブが図1に示すような結合形態を
示し、DNAプローブを固体支持体に強固に固定化させ
ることができるためであると考えられる。また、固定化
されたプローブは、図1に示すように固体支持体上に垂
直に林立させることができるので、単位面積あたりの固
定化密度を上げることができる。
【0011】本発明の炭化物の表面処理層の厚みは、特
に限定するものではないが、1nm〜1000nmの厚
みがあればよい。1nm未満では、あまりに薄すぎて表
面処理層の厚みが均一にはならずに、下地の固体支持体
が露出してしまう部分が存在するので好ましくない。一
方、1000nmを超える被覆は形成中に表面処理層の
中に応力が生じ、剥離が生じやすくなるので好ましくな
い。工業上の生産性からすると、表面処理層の厚みは、
10nm〜500nmである。さらに好ましくは、30
〜200nmである。
【0012】固体支持体への炭化物の表面処理層の形成
方法は公知の方法で行うことができる。例えば、高周波
スパッタ法、直流スパッタ法、アークイオンプレーティ
ング法、熱CVD法などが挙げられる。
【0013】本発明の固体支持体は、DNAプローブ等
の遺伝子あるいは蛋白質等の生体物質を多数載せること
ができるものである。従って、固体支持体の表面上に複
数の微小区分が設けられ、1つの区分に多数のオリゴヌ
クレオチド断片を担持可能となっているものも好ましく
採用される。微小区分のそれぞれにおいて、DNAプロ
ーブ等の種類を変えることについては特に制限はなく、
用途に応じて適宜変化させることができる。
【0014】固体支持体の形状は特に限定されず、例え
ば、フィルムまたはシートのような平板状のものであっ
てもよく、また円盤状等のものであってもよい。また、
固体支持体の厚さ、大きさ等にも特に制限はなく、通常
用いられるのと同様の範囲とすることができる。
【0015】固体支持体の基体となるガラスの特性につ
いても特に限定されるものではないが、基体表面につけ
る反応性物質との親和性等の種々の特性を考慮して適宜
選択できる。なお、このような基体の表面、もしくは裏
面に反射層としてTi、Au、Pt、Nb、WC等の単
層又はこれらの複合膜を製膜してもよい。反射層の厚み
は全体に均一に被覆されなければならないことから、1
00nm以上が好ましい。更に好ましくは1000nm
以上がよい。
【0016】なお、下地の固体支持体の表面は意図的に
粗面化されていることも望ましい。このような粗面化表
面は基体の表面積が増えて多量のDNAプローブ等を密
度を上げて固定させることに好都合であるからである。
【0017】基体表面には、DNAや蛋白質を固定する
ために、更に化学修飾を施す。化学修飾の一例として
は、炭化水素基の末端に活性化エステル基が結合した基
を、支持体表面にアミド結合を介して固定化することを
いう。このような化学修飾によって、DNA、蛋白質、
ペプチド結合等の生体物質を基体表面に固定化しやすく
なる。その化学修飾は、末端に極性基、例えば、水酸
基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、チオール
基、イソシアネート基等を有する炭化水素基で固体支持
体を置換することになる。
【0018】前記炭化水素基としては、炭素数が1〜1
2のもの、中でも1〜6のものが好ましい。例えば、蟻
酸、酢酸、プロピオン酸などのモノカルボン酸;シュウ
酸、マロイン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸など
のジカルボン酸;トリメリト酸等の多価カルボン酸が挙
げられる。中でも、シュウ酸、コハク酸が好ましい。化
学修飾方法としては、例えば、塩素ガス中で支持体に紫
外線照射して表面を塩素化し、次いでアンモニアガス中
で紫外線照射してアミノ化した後、適当な酸クロリドあ
るいは酸無水物を用いてカルボキシル化する。
【0019】本発明の固体支持体に載せることができる
オリゴヌクレオチドまたはDNA断片(プロ―ブ)につ
いては、1本鎖又は2本鎖のDNA、RNA断片等、塩
基数にも特に制限はない。オリゴヌクレオチドまたはD
NA断片の固定は、固体支持体の表面への化学結合等に
より行うことができる。例えば、炭化物の表面処理層を
形成させた固体支持体を用いる場合、表面を活性化、す
なわちDNAと化学結合しやすくした後に、DNAの末
端塩基のアミノ基を結合することができる。
【0020】この場合の表面処理層を形成した固体支持
体の化学修飾あるいは活性化の一例を挙げると、該固体
支持体を塩素ガス中で固体支持体に紫外線照射して炭化
物の炭素を塩素化し、次いでアンモニアガス中で紫外線
照射してアミノ化した後、適当な酸クロリドを用いてカ
ルボキシル化し、末端のカルボキシル基を脱水縮合剤で
あるカルボジイミド或いはジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]3−エ
チルカルボジイミドを用いて、N−ヒドロキシスクシン
イミドと脱水縮合することにより、アミド結合を介して
炭化水素基の末端にN−ヒドロキシスクシンイミドエス
テル基等の活性エステル基が結合した基を固定化するこ
とができ、活性化される。
【0021】こうして本発明の固体支持体表面を活性化
させておけば、例えば、塩基配列が既に解明されている
数万本のDNA断片(プローブ)を担持させることがで
きる。また、該固体支持体上にオリゴdTプライマーを
結合させておき、逆転写反応等で目的のcDNAを伸張
させると同時に固体支持体に結合することもできる。さ
らに、PCR等を用いて固体支持体上で多数のDNA鎖
を伸張させ、かつ結合させることもできる。
【0022】このようにして、DNA断片を結合させた
後、これに蛍光標識したDNAサンプルを流すと、DN
Aサンプルは、該固体支持体上に結合させたDNA断片
(プローブ)のうちの相補的な配列を有するプローブと
ハイブリダイズするので、蛍光スポットとしてDNAサ
ンプルの配列を解明することができる。
【0023】このように、本発明の固体支持体は、ある
DNAの塩基配列を従来と同様の方法をそのまま使いな
がら従来よりも格段に明瞭に解析、特定することができ
ることから、生体ゲノムの解析、遺伝子発現のモニタリ
ング、ゲノムミスマッチング等の遺伝子解析等に利用さ
れるほか、さらにガン遺伝子の突然変異の検出等遺伝子
診断や医薬品の開発等に有用である。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明す
る。 (実施例1) (1)以下のようにして、遺伝子解析用に用いるための
固体支持体としてポリエチレンテレフタレート樹脂を用
意した。まず、ポリエチレンテレフタレート樹脂は、2
5mm(幅)×75mm(長さ)×1mm(厚み)のも
のを用いた。次いでポリエチレンテレフタレート樹脂の
表面に、ターゲットとして、炭化ハフニウム、炭化ニオ
ブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化チタン、炭化タング
ステン、炭化ジルコニウムを用い、アルゴンガスを作動
ガスとして高周波スパッタ法により、それぞれのターゲ
ットの炭化物からなる被膜をそれぞれ約10nmの厚み
に形成した固体支持体を作成した。
【0025】(2)次に、これらの固体支持体表面を化
学修飾し、活性化させた。すなわち、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂の表面を1分間塩素化した後、10分間
アミノ化し、さらにコハク酸クロリド溶液へ10分間直
接浸漬した。次に、超純水で洗浄後、活性化液へ浸漬し
て直接活性化を行った。活性化液の組成は、1,4−ジ
オキサン1mL、ハイドロゲンシアナミド25mgおよ
びN−ヒドロキシスクシンイミド150mgであり、こ
れらを溶解したものである。さらに超純水で洗浄後、6
5℃で乾燥して活性化した。
【0026】前記のようにして作成した固体支持体表面
に、500pmol/mL濃度のFAMdA17溶液2
μLを滴下した(スポット)。この際、バッファーとし
て超純水或いは10%ホルムアルデヒド、10%グリセ
リン、50%DMSOを用いた。次に、インキュベーシ
ョンを行った。条件は、水/ホルムアミド=1/1雰囲
気中65℃で1時間とした(乾燥)。
【0027】こうして得られた遺伝子解析用として用い
る固体支持体につき、蛍光強度を測定した。測定時間は
1分とし、装置はLAS−1000Plusを用いて、
スポット後および乾燥(65℃)後の蛍光強度を測定し
たが、いずれも従来用いられている固体支持体よりも優
れた値であった。
【0028】本発明の固体支持体は、いずれもスポット
後および乾燥後の蛍光強度についても、従来の固体支持
体上のスポット後および乾燥後の蛍光強度よりも優れて
いた。すなわち、本発明の固体支持体は、いずれにおい
てもスポットしたDNAあるいは蛋白質等の生体物質断
片が洗い流されずに固体支持体上に残留しており、スポ
ットが明瞭に検出できた。
【0029】一方、従来の固体支持体は、スポットした
DNAあるいは蛋白質等の生体物質の断片が洗い流され
てしまい、固体支持体上に残留していず、スポットが明
瞭に検出できなかった。
【0030】(実施例2)基体として、25mm(幅)
×75mm(長さ)×0.5mm(厚み)のシリコンを
用いた。このシリコン基体の表面に、ターゲットとして
炭化タンタルを用い、アルゴンガスを作動ガスとして高
周波スパッタ法により、炭化物からなる皮膜を約10n
mの厚みにした。
【0031】次に、このシリコン基体の表面を化学修飾
し、活性化させた。シリコン基体表面を塩素ガス中で1
分間紫外線照射して塩素化した後、アンモニアガス中で
10分間アミノ化し、さらに無水コハク酸溶液に20分
間浸漬した。無水コハク酸溶液は、Nーメチルー2−ピ
ロリドンに無水コハク酸を140mM/L、ホウ酸ナト
リウム(pH8)を0.1M/Lを溶解させて作成し
た。
【0032】次に、活性化液に浸漬して直接活性化を行
った。活性化液は、200mL入りのビーカーに、N−
ヒドロキシスクシンイミドを115mgと1−[3−
(ジメチルアミノ)プロピル]3−エチルカルボジイミ
ドを959mgをリン酸バッファー(pH6)50mL
に溶解し、これにシリコン基体を浸漬して反応させ、洗
浄した。次に、活性化した基板にDNAをスポッチング
した。DNAサンプルを濃度が0.3μg/μLになる
ように50%DMSO溶液(スポッティングバッファ
ー)に溶解してスポッティング用溶液を準備した。次
に、スポッティング装置を用いて、スライドグラスにD
NA溶液を押しつけた。このようにして、スライドグラ
ス表面にDNAサンプルを多数貼り付けた。
【0033】次に、DNA固定化のためにインキュベー
ションを行った。まず、水とホルムアルデヒドを1:1
に混合した溶液をタイトボックスに入れ、調湿チャンバ
ーとした。次に、溶液に触れないようにシリコン基体を
調湿チャンバーに入れ、3時間放置した。その後、洗浄
液(2×SSC、0.2%SDS)で2度洗浄し、更
に、0.1%SSCと減菌水でリンスし、遠心乾燥し
た。
【0034】次に、プレハイブリダイゼーション溶液
(50%ホルムアミド、5×デンハルト液)でブロッキ
ングした。ブロッキング溶液を基板に滴下し、気泡が入
り込まないようにカバーグラスを静かにのせた。その
後、基板を調湿チャンバーに入れ、60℃で1時間ブロ
ッキングを行った。その後、0.1×SSCでカバーグ
ラスを洗い落とし、減菌水で15分間洗浄してから遠心
乾燥した。
【0035】それから、DNAサンプルを蛍光標識ラベ
ルキットで蛍光標識した後、標準化したDNAをアルカ
リ変性した。標識ラベルをハイブリダイゼーションバッ
ファー(20%SSC、20%ホルムアミド、0.5%
SDS)に溶解して0.3μg/μLに調整し、ハイブ
リダイゼーション溶液とした。DNAを固定したシリコ
ン基体を熱水に5分間浸漬した後、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液を基板に滴下し、気泡が入り込まないようにカ
バーガラスを静かに載せた。その後、調湿チャンバー中
で12時間ハイブリダイゼーションした。
【0036】その後、0.1×SSCでカバーグラスを
洗い落とし、洗浄液(2×SSC、0.2%SDS)で
2度洗浄し、更に0.1%SSCと減菌水でリンスして
から遠心乾燥した。こうして得られた基板を、富士写真
フィルム製フルオロイメージアナライザーFLAー80
00で観察を行った。本発明の蛍光強度は、1352で
あり、従来の845より高かった。
【0037】
【発明の効果】本発明の固体支持体は、あるDNAの塩
基配列を従来と同様の方法をそのまま使いながら従来よ
りも格段に明瞭に解析、特定することができることか
ら、生体ゲノムの解析、遺伝子発現のモニタリング、ゲ
ノムミスマッチング等の遺伝子あるいは蛋白質等の生体
物質の解析等に利用されるほか、さらにガン遺伝子の突
然変異の検出等遺伝子診断や医薬品の開発等に有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体支持体上にプローブを固定化する
場合の概略説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 浩 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 (72)発明者 江原 啓悟 山口県下松市東豊井1296番地の1 東洋鋼 鈑株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 CA01 CA09 HA12 4B029 AA07 AA23 BB20 CC03 CC07 FA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体支持体の表面に、炭化ハフニウム、
    炭化ニオブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化トリウム、
    炭化チタン、炭化ウラン、炭化タングステン、炭化ジル
    コニウム、炭化モリブデン、炭化クロム、又は炭化バナ
    ジウムからなる表面処理層が形成された固体支持体。
  2. 【請求項2】 前記表面処理層の厚みが、1nm〜10
    00nmである請求項1に記載の固体支持体。
  3. 【請求項3】 前記表面処理層の被膜上に、オリゴヌク
    レオチドまたはDNA断片を担持させた請求項1又は2
    に記載の固体支持体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の固体支
    持体の表面に遺伝子を担持させて遺伝子あるいは蛋白質
    等の生体物質を解析する方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6809927B2 (en) 2001-09-07 2004-10-26 Hitachi, Ltd. Liquid circulation cooling system for electronic apparatus
US8563239B2 (en) 2002-07-17 2013-10-22 Toyo Kohan Co., Ltd. Solid support having electrostatic layer and use thereof

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