JP2003013331A - パラ系アラミド捲縮糸の製造方法 - Google Patents

パラ系アラミド捲縮糸の製造方法

Info

Publication number
JP2003013331A
JP2003013331A JP2001191972A JP2001191972A JP2003013331A JP 2003013331 A JP2003013331 A JP 2003013331A JP 2001191972 A JP2001191972 A JP 2001191972A JP 2001191972 A JP2001191972 A JP 2001191972A JP 2003013331 A JP2003013331 A JP 2003013331A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
para
aramid
yarn
crimped yarn
heat treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001191972A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hatano
武 波多野
Kazuhiko Kosuge
一彦 小菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Toray Co Ltd filed Critical Du Pont Toray Co Ltd
Priority to JP2001191972A priority Critical patent/JP2003013331A/ja
Publication of JP2003013331A publication Critical patent/JP2003013331A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Gloves (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明は、製造時の乾熱処理によるパラ
系アラミド繊維の品質劣化を極力押さえ、パラ系アラミ
ド繊維が本来有する耐熱性、難燃性および高強度特性な
どの優れた性質を失うことなく、より良好な伸縮伸長率
および伸縮弾性率と優れた外観とを有し、毛羽や埃の発
生しにくいパラ系アラミド捲縮糸を製造することができ
るパラ系アラミド捲縮糸の製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 水分率が15%以上であり、かつ水分率
が15%以下に乾燥した履歴をもたないパラ系アラミド
繊維に撚りを加えた後、パラ系アラミド繊維の分解開始
温度以下の温度での乾熱または湿熱処理を行い、次いで
前記撚りの解撚を行うことを特徴とするパラ系アラミド
捲縮糸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分率が高いパラ
系アラミド繊維を用いることを特長とするパラ系アラミ
ド捲縮糸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パラ系アラミド繊維は耐熱性および難燃
性に優れ、それゆえに、例えば炎や高熱に曝される危険
の大きい場面での衣料製品、例えば消防服、自動車レー
ス用のレーシングスーツ、製鉄用もしくは溶接用作業服
などに好んで用いられている。さらに、パラ系アラミド
繊維は高強度特性をも併せ有するため、引裂き強さと耐
熱性を要するスポーツ衣料や作業服、ロープ、タイヤコ
ードなどに利用されており、また刃物によって切れにく
いことから作業用手袋などにも利用されている。上記の
優れた性質を有するパラ系アラミド繊維の製造方法につ
いては既に公知であり、例えば米国特許第3,767,
756または特公昭56−128312号公報にポリパ
ラフェニレンテレフタルアミド繊維の製造方法が開示さ
れている。
【0003】従来、パラ系アラミド繊維を用いて衣料製
品などの繊維製品を製造する際には、捲縮のないフィラ
メント糸や紡績糸などの形態で該繊維が利用されている
にすぎなかった。しかし、フィラメント糸や紡績糸など
の捲縮のない糸条を布地に加工し、かかる布地を利用し
て消防服、レーシングスーツまたは作業服等の衣料製品
を製造しても、糸条が十分な伸縮性を有していないため
該衣料製品は伸縮性に劣っていた。その結果、該衣料製
品を着用した場合に、着心地が悪く、また活動しにくい
という難点があった。
【0004】特に、精密部品を取り扱う航空機産業、情
報機器産業または精密機械産業で使用される作業手袋に
おいて、従来の非捲縮糸条からなる作業手袋では、着用
時の作業性が悪く、作業効率の低下につながっていた。
また、医療分野においては、患者の血液が付着したメス
や注射針等から医師や救急隊員などの医療従事者を十分
に保護するため、ゴム手袋等の内側にはめて使用できる
ような薄手で作業性を損なわない伸縮性と切れにくさを
備えた手袋が求められている。
【0005】さらに、紡績糸は一般に38mm前後又は
51mm前後の短繊維を紡いで糸条となしており、ゆえ
に糸条表面に短繊維端がはみ出して毛羽状となってい
る。パラ系アラミド繊維からなる紡績糸から作られた作
業服や手袋などは、使用時の摩擦によって毛羽が脱落す
るので、例えば空気中の埃を除去した環境下にあるクリ
ーンルームや、塗装面へ付着した埃が製品の商品価値を
低下させる塗装工場での作業服や手袋としては問題があ
り、毛羽や埃の発生しにくい作業服や手袋などのパラ系
アラミド繊維からなる繊維製品が求められていた。
【0006】上記のように、非捲縮糸条を用いたパラ系
アラミド繊維からなる繊維製品の活動性または作業性の
悪さおよび毛羽や埃の発生を改善すべく、パラ系アラミ
ド繊維が本来有する耐熱性、難燃性および高強度特性な
どの優れた性質を失うことなく、良好な伸縮伸長率およ
び伸縮弾性率と優れた外観とを有し、毛羽や埃の発生し
にくい耐熱性捲縮糸が熱望されていた。
【0007】特開昭53−114923公報において、
パラ配向芳香族ポリアミドを湿式紡糸し凝固浴から引き
出され乾燥されるまでの任意の工程にて捲縮を付与し、
ついで実質的に乾燥する方法が提案されており、加熱す
ることなしに強固な捲縮が付与されるとしている。ま
た、かかる公報においては、捲縮を付与する方法として
スタッフイングボックスを使用した押し込み法が開示さ
れている。しかし、押し込み法によって得られる捲縮糸
は、捲縮の形状が単純なジグザグ形状で衣料に使用する
捲縮糸として好適とはいえず、現在では、上記押し込み
法は紡績やフェルトに用いるナイロン繊維やポリエステ
ル繊維、アクリル繊維などの短繊維への捲縮付与を目的
として用いられることが多い。また、上記公報において
は、その他の捲縮加工法については具体的な製造方法や
製造条件が全く述べられていない。
【0008】そこで、本発明者らは、パラ系アラミド繊
維糸条に撚りを加えた後、高温高圧水蒸気処理または乾
熱処理により熱セットを行い、次いで前記撚りの解撚を
行うことを特徴とするパラ系アラミド捲縮糸の製造方法
を開発した(特願平11−361825号、特願200
0−084859号)。しかし、得られる捲縮糸の伸縮
伸長率および伸縮弾性率などの特性をより向上させるよ
う改善の余地があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製造時の熱
処理によるパラ系アラミド繊維の品質劣化を極力押さ
え、パラ系アラミド繊維が本来有する耐熱性、難燃性お
よび高強度特性などの優れた性質を失うことなく、より
良好な伸縮伸長率および伸縮弾性率と優れた外観とを有
し、毛羽や埃の発生しにくいパラ系アラミド捲縮糸を製
造することができるパラ系アラミド捲縮糸の製造方法を
提供することを目的とする。また、本発明は、生産性、
設備、コストなどの点で実用的なパラ系アラミド捲縮糸
の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記パラ
系アラミド捲縮糸の製造方法(特願平11−36182
5、特願2000−084859)について、さらに検
討を加えた結果、原料として水分率の高いパラ系アラミ
ド繊維を用いれば、従来の製造方法により得られる捲縮
糸よりもさらに伸縮伸長率および伸縮弾性率が高い捲縮
糸が得られるという思いがけない知見を得た。本発明者
らは、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、(1) 水分率が1
5%以上であり、かつ水分率が15%以下に乾燥した履
歴をもたないパラ系アラミド繊維に撚りを加えた後、パ
ラ系アラミド繊維の分解開始温度以下の温度での乾熱処
理を行い、次いで前記撚りの解撚を行うことを特徴とす
るパラ系アラミド捲縮糸の製造方法、(2) 水分率が
15%以上であり、かつ水分率が15%以下に乾燥した
履歴を持たないパラ系アラミド繊維に撚りを加えた後、
60〜130℃の水蒸気による湿熱処理を行い、次いで
前記撚りの解撚を行うことを特徴とするパラ系アラミド
繊維の製造方法、(3) パラ系アラミド繊維に加えら
れる撚りが、下記式(1)で表される撚り係数K5,0
00〜11,000を有することを特徴とする前記
(1)または(2)に記載のパラ系アラミド捲縮糸の製
造方法、 K=t×D1/2・・・・・式(1) (式中、tは撚り数(回/mを)、Dは水分を含む繊度
(tex)を表す。) (4) パラ系アラミド繊維に撚りを加える工程と、撚
糸を乾熱または湿熱処理に付す工程と、撚糸の前記撚り
の解撚を行う工程とを、連続的に行うことを特徴とする
前記(1)〜(3)に記載のパラ系アラミド捲縮糸の製
造方法、に関する。
【0012】また、本発明は、(5) 水分率が15%
以上であり、かつ水分率が15%以下に乾燥した履歴を
もたないパラ系アラミド繊維で編み地を作成し、この編
地をパラ系アラミド繊維の分解開始温度以下の温度で乾
熱処理し、次いで該編み地を解編することを特徴とする
パラ系アラミド捲縮糸の製造方法、(6) 水分率が1
5%以上であり、かつ水分率が15%以下に乾燥した履
歴を持たないパラ系アラミド繊維で編み地を作成し、こ
の編地を60〜130℃の水蒸気による湿熱処理に付
し、次いでこの編み地を解編することを特徴とするパラ
系アラミド繊維の製造方法、(7) 乾熱処理が100
〜390℃の温度で行われることを特徴とする前記
(1)、(3)、(4)または(5)に記載のパラ系ア
ラミド捲縮糸の製造方法、(8) 撚りを加える前また
は編み地を作成する前のパラ系アラミド繊維の結晶サイ
ズ(110方向)が30〜47Åであることを特徴とす
る前記(1)〜(7)に記載のパラ系アラミド捲縮糸の
製造方法、に関する。
【0013】さらに、本発明は、(9) パラ系アラミ
ド捲縮糸の伸縮伸長率が6%以上、伸縮弾性率が40%
以上であることを特徴とする前記(1)〜(8)に記載
のパラ系アラミド捲縮糸の製造方法、(10) 前記
(1)〜(9)の記載の製造方法により得られるパラ系
アラミド捲縮糸からなる嵩高で伸縮性のある繊維製品、
(11) 前記(1)〜(9)に記載の製造方法により
得られるパラ系アラミド捲縮糸からなる手袋、(12)
前記(1)〜(9)に記載の製造方法により得られる
パラ系アラミド捲縮糸からなる手袋の外面に樹脂を塗布
してなる手袋、に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明においては、水分率が約1
5%以上であり、かつ水分率が約15%以下に乾燥した
履歴をもたないパラ系アラミド繊維を用いることが特長
である。すなわち、本発明で用いるパラ系アラミド繊維
は、本製造方法の第一工程である加撚工程までに、水分
率が常に約15%以上に保たれており、乾燥により水分
率が約15%以下となったことがない。したがって、本
発明においては、例えば、乾燥により水分率が約15%
以下となった後、水分を付与することにより、水分率が
約15%以上となっているパラ系アラミド繊維は除かれ
る。
【0015】本発明で用いるパラ系アラミド繊維として
は、中でも、その水分率が、好ましくは約15〜100
%程度、より好ましくは約20〜60%程度、最も好ま
しくは約25〜50%程度である繊維が好適である。繊
維内部の構造変化が起こりやすく、その結果として形状
が固定しやすいことから、パラ系アラミド繊維の水分率
は約15%程度以上であることが好ましい。また、生産
に適した速度でのボビンへの糸条の巻き取りやすさ、加
撚もしくは編成などの捲縮加工性の観点から、パラ系ア
ラミド繊維の水分率は約100%程度以下であることが
好ましい。ここで、水分率の測定は、JIS L 101
3 化学繊維フィラメント糸試験方法 8.1.1 水
分率に従って、次式から容易に算出できる。 水分率(%)=(W−W’)×100/W’ (式2) (式中、Wは試料採取時の質量を示し、W’は試料の絶
乾時質量を示す。)
【0016】本発明で用いるパラ系アラミド繊維は、さ
らに結晶サイズ(110方向)が、約30〜47Å程
度、好ましくは約30〜42Å程度、より好ましくは約
32〜40Å程度であることが好適である。なお、結晶
サイズは、公知の広角X線回析(ディフラクトメータ
ー)法で求められる。また、上記結晶サイズは、パラ系
アラミド繊維を加撚または編成する前に測定する。
【0017】本発明で用いるパラ系アラミド繊維として
は、例えばポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維、
コポリパラフェニレン−3,4−オキシジフェニレンテ
レフタルアミド繊維、コポリパラフェニレン−3,4’
−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維などが挙げ
られる。中でも、特に好ましいのは、ポリパラフェニレ
ンテレフタルアミド繊維である。ポリパラフェニレンテ
レフタルアミド(以下、PPTAと略称する)とは、テ
レフタル酸とパラフェニレンジアミンを重縮合して得ら
れる重合体であるが、少量のジカルボン酸およびジアミ
ンを共重合したものも使用できる。
【0018】上記PPTA繊維は、通常、PPTAを濃
硫酸に溶解し、その粘性溶液を紡糸口金から押し出し、
わずかな空間を経て水中に紡出することによりフィラメ
ント糸状にした後、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、
水洗した後、約120〜500℃程度の温度下において
乾燥・熱処理をして得られる。乾燥・熱処理前のPPA
T繊維は水分率が約15〜200%程度、結晶サイズ
(110面)が約48Å未満であり、ホットローラなど
による乾燥・熱処理後では水分率が約10%以下、結晶
サイズ(110面)が約48Å以上になるのが普通であ
る。そこで、本発明においては、ホットローラなどの熱
処理条件などを変更することにより、水分率が約15〜
100%程度、繊維の結晶サイズ(110面)が約30
〜47Å程度のPPTA繊維を製造し、かかる繊維を用
いるのが好ましい。
【0019】本発明においては、パラ系アラミド繊維の
製糸工程と下記する本発明に係る捲縮加工工程を別々に
行ってもよいし、両工程を直結して行っても良い。例え
ばパラ系アラミド繊維としてPPTA繊維を用いる場合
は、上述のような製糸工程によって得られる水分率が約
15〜100%程度、繊維の結晶サイズ(110面)が
約30〜47Å程度のPPTA繊維ボビン(筒形の糸巻
き)に一旦巻き取って製糸工程を打ち切り、別の工程で
下記する捲縮加工を施す方法を採用する方が好ましい。
なぜなら、PPTA繊維の製糸速度は1000m/分前
後が可能であるのに対し、捲縮加工速度は100m/分
前後であるので、製糸工程と捲縮加工工程とを別々に行
うほうが効率的だからである。
【0020】本発明において、パラ系アラミド繊維の製
糸工程と下記する本発明に係る捲縮加工工程を別々に行
う場合、製糸工程で得られる所定の水分率などを有する
パラ系アラミド繊維が、捲縮加工までの間に乾燥しない
ようにすることが好ましい。具体的には、パラ系アラミ
ド繊維糸条を巻き取ったボビンをポリエチレンフィルム
などの防水フィルムで包装するのが好ましい。
【0021】本発明において用いるパラ系アラミド繊維
糸条の太さは、捲縮加工ができるならばどのような太さ
であってもよいが、通常は加工のしやすさから約3〜5
00tex(乾燥時換算)程度が好ましい。糸条を構成
する繊維の単糸繊度は約0.01〜0.6tex(乾燥
時換算)程度が捲縮糸のしなやかさの点から好ましい。
【0022】本発明に係る製造方法は、(a)上述した
水分率が約15%以上であるパラ系アラミド繊維に撚り
または編成などの変形を加えた後、(b)乾熱または湿
熱処理を行い、前記繊維の形状を固定し、(c)次いで
前記撚りの解撚または編地の解編を行うことを特長とす
る。ここで、乾燥処理は、加熱した空気、熱板または流
動庄などを用いて、パラ系アラミド繊維の分解開始温度
以下の温度で行うことが好ましい。また、湿熱処理は、
大気圧下または加圧下で約60〜130℃程度の水蒸気
を用いて行うことが好ましい。
【0023】本発明においては、上記(a)〜(c)の
工程を、バッチ式に行ってもよいし、連続的に行っても
よい。中でも、本発明においては、かかる(a)〜
(c)の工程を連続的に行う、いわゆる仮撚り加工方法
を用いるのが効率的で好ましい。バッチ式製造方法また
は仮撚り加工方法のいずれの製造方法においても、所望
によりさらに弛緩熱処理を行ってもよい。弛緩熱処理と
しては、例えば得られた捲縮糸をある程度伸長させなが
ら加熱する方法などが挙げられる。弛緩熱処理を行うこ
とにより、糸の嵩高性を損なうことなく、トルクを減少
させることができるという利点がある。
【0024】本発明に係る製造方法のうち、(a1)上
述した水分率が約15%以上であるパラ系アラミド繊維
に撚りを加えた後、(b1)乾熱処理を行い、前記撚り
を固定し、(c1)次いで前記撚りの解撚を行うことを
特長とする製造方法について、以下に詳述する。まず、
上記(a1)〜(c1)の工程をバッチ式に行う製造方
法について詳述する。該製造方法においては、まず上述
した水分率が15%以上であるパラ系アラミド繊維に第
1の撚りを加える。第1の撚りは、繊維を適度に捲縮さ
せるとともに撚りをかけすぎることにより繊維の切断を
防ぐため、撚り係数Kの値が約5,000〜11,00
0程度、好ましくは約6,000〜9,000程度であ
るのが好適である。なお、撚り係数Kは次式により算出
される。 K=t×D1/2 (式1) (式中、tは撚り数(回/m)を、Dは水分を含む繊度
(tex)を表す。)
【0025】上記第1の撚りを加える加撚工程では、例
えば、リング撚糸機、ダブルツイスターまたはイタリー
式撚糸機など自体公知の撚糸機を用いてよい。得られた
撚糸はボビンに巻き上げるのが好ましい。ただし、撚糸
時に熱処理に適したボビンに巻き上げた場合は巻き返し
の必要はない。ボビンは自体公知のものを用いてよい
が、例えばアルミニウムなどの耐熱性素材からなるもの
が好ましい。
【0026】ついで、特定温度範囲に加熱して、上記第
1の撚りを固定する乾熱処理を行う。乾熱処理時の温度
条件は、パラ系アラミド繊維の分解開始温度未満であれ
ばよく、好ましくは約100〜390℃程度、より好ま
しくは約170〜350℃程度、最も好ましくは約20
0〜330℃程度である。得られるパラ系アラミド捲縮
糸の捲縮の程度を実用に適したものとし、一方で加熱に
よる捲縮糸の劣化を避けるためには、上記範囲が好まし
い。
【0027】上記乾熱処理時の加熱のためのヒーター
は、接触ヒーターでも、非接触ヒーターでもよい。ま
た、上記乾熱処理時の加熱は、ホットエア方式または流
動床方式など自体公知の手段によって行われてよい。バ
ッチ式における乾熱処理の時間は、繊維の太さまたは加
熱温度などにより異なるため一概には言えないが、通常
は約2〜100分程度が好ましい。より好ましくは約1
0〜100分程度、さらに好ましくは約20〜40分程
度の範囲である。ボビンに巻かれた糸条のうち表面の糸
条と内部の糸条をより均一に熱セットし、一方で加熱に
よる繊維の劣化を防止するためには上記範囲が好まし
い。乾熱処理は、加圧下、減圧下、常圧下のいずれで行
われてもよいが、設備の簡便さおよび工程管理の面から
常圧下で行われるのが好ましい。
【0028】次いで、乾熱処理後、撚り糸に第1の撚り
とは逆方向に第2の撚りを与えて、撚り糸を解撚するこ
とにより、本発明にかかるパラ系アラミド捲縮糸を製造
することができる。加熱処理後は冷風などにより強制冷
却してもよいが、空気冷却に任せるのが好ましい。解撚
時も施撚時と同じように自体公知の撚糸機を用いてよ
い。
【0029】次に、上記(a1)〜(c1)の工程を連
続的に行う仮撚り加工方法による製造方法について述べ
る。仮撚り加工方法においては、送り出しローラによっ
て供給糸条チーズ(巻き芯であるボビンに巻き上げられ
た糸)から引き出された糸は、巻き取りローラを経て巻
き取りボビンに巻き上げられる。送り出しローラと巻き
取りローラの間には、仮撚りスピンドルが設置されてい
る。糸を仮撚りスピンドルのピンに巻いてつかみ、スピ
ンドルを回転させると送り出しローラと仮撚りスピンド
ルの間の糸は、例えばS撚りが加えられ、これをヒータ
ーで熱セットし、仮撚りスピンドルと巻き取りローラの
間では前記と反対の例えばZの撚りが加えられることに
よって解撚されて捲縮糸となる。仮撚りスピンドルと巻
き取りローラーの間は冷却ゾーンであり、空気冷却に任
せるのが好ましい。仮撚りを与える方法には上述の仮撚
りスピンドルのほか、糸を高速回転する円筒の内壁や円
盤の外周あるいは高速走行するベルトの表面と接触さ
せ、摩擦によって仮撚りを与える方法などが用いられ
る。
【0030】上記仮撚りの際の撚りは、糸を適度に捲縮
させるとともに撚りをかけすぎることによる繊維の切断
を防ぐため、撚り係数Kの値が約5,000〜11,0
00程度、好ましくは約6,000〜9,000程度と
なるようにすることが好適である。なお、撚り係数Kは
上記式1により容易に算出できる。本方法において、上
記加撚は、例えばスピンドル法、ニップベルト法等のい
ずれを用いてもよく、特に限定されるものではない。ス
ピンドル法で撚りを加える場合には、1本ピン(図7)
でも良いが、2本ピン以上、好ましくは4本ピン(図
8)のスピナを用いても良い。1本ピンの場合は、糸条
をピンに1回巻きつけることによって撚りが与えられ
る。2本以上のピン、特に上2本と下2本の位置をずら
して設置した4本ピンのスピナの場合、図8に示したよ
うにピンとピンの間をジグザグ状に糸を通して、糸が上
部中心部から入り、下部中心部から出るようにすれば、
より効率よく撚りを加えることが可能となる。この場
合、糸条はピンとピンの間で屈曲されるので摩擦抵抗で
撚りが付与される。
【0031】乾熱処理時の温度は、上述したバッチ式製
造方法と同一である。一方、本製造方法はバッチ式製造
方法に比べ熱処理効果が高いので、乾熱処理の時間は糸
条の太さにもよるが、約0.5〜300秒程度、好まし
くは約1〜120秒程度である。上記乾熱処理時の加熱
のためのヒーターは、バッチ式製造方法と同様、接触ヒ
ーターでも非接触ヒーターでもよい。また、上記乾熱処
理時の加熱はホットエア方式または流動床方式など自体
公知の手段によって行われてよい。なお、ヒーターとし
て接触ヒーターを用いてもタール状のミストが溜まりに
くく、一般的にミストが溜まり易いアラミド繊維であっ
ても安定して加工することができる。上記仮撚り加工
は、バッチ式製造方法と同様、加圧下、減圧下、常圧下
のいずれで行われてもよいが、設備の簡便さおよび工程
管理の面から常圧下で行われるのが好ましい。
【0032】上記仮撚り加工法の一実施態様を図面によ
り説明する。図6は、本発明の仮撚り加工工程を示す概
略工程図であり、供給糸1は供給ローラ2で仮撚域に供
給され、図7に示すようにスピナ3のピン8に一回巻き
付けることにより、スピナ3の回転に伴って撚りが付与
され非接触式ヒーター4で熱固定される。ついで、供給
糸1はスピナ3の下流側で解撚され、引取りローラ5で
引き取られた後、巻取りローラ6でパッケージ7に巻き
取られ、目的とするパラ系アラミド捲縮糸を得ることが
できる。
【0033】本発明に係る他のパラ系アラミド捲縮糸の
製造方法としては、(a2)上述した水分率が約15%
以上のパラ系アラミド繊維で編み地を作成し、(b2)
前記編み地をパラ系アラミド繊維の分解開始温度以下の
温度で乾熱処理し、(c2)次いで該編み地を解編する
ことを特長とする。パラ系アラミド繊維で編み地を作成
する際の編み方としては、特に限定されず、例えば、天
竺編み(plain stitch)のような丸編み、平編み、ゴム
編みもしくはパール編みなどの横編み、シングルデンビ
ー編みもしくはシングルデンビー編みなどの縦編み、ま
たはレース編み等など公知の編み方を用いてよい。なか
でも、天竺編みは解編しやすいので好ましい。編み地を
作成するときの糸条の撚りは糸条を拘束するので少ない
方が良く、撚係数は0〜500が望ましく、0に近いほ
うがより望ましい。また、編地の作成は、公知の編機を
用いて容易に行うことができる。
【0034】前記編地を乾熱処理する際の加熱温度は、
パラ系アラミド繊維の分解開始温度未満であればよく、
好ましくは約100〜390℃程度、より好ましくは約
170〜350℃程度、最も好ましくは約200〜33
0℃程度である。得られるパラ系アラミド捲縮糸の捲縮
の程度を実用に適したものとし、一方で糸条の劣化を避
けるためには、上記範囲が好ましい。
【0035】上記乾熱処理は、公知の装置により行って
よく、例えば、接触ヒーターまたは非接触ヒーターによ
るホットエア方式または流動床方式など自体公知の手段
によって行われてよい。また、上記乾熱処理は、加圧
下、減圧下、常圧下のいずれで行われてもよいが、設備
の簡便さおよび工程の管理面で常圧下で行われるのが好
ましい。次いで、乾熱処理を施した編地を解編する。こ
こで、「解編」とは、編地をほどくことをいう。
【0036】本発明においては、乾熱処理の代わりに水
蒸気による湿熱処理により熱セットを行ってもよい。湿
熱処理に用いる水蒸気の温度は、約60℃〜130℃程
度、好ましくは約70〜110℃程度、さらに好ましく
は約80〜100℃程度である。湿熱処理に係る時間を
実用的なものとするとともに、加水分解などによる強度
低下など繊維の劣化を防止するために、上記範囲が好ま
しい。また、上記水蒸気による湿熱処理は、加圧下で行
われてもよいし、常圧下で行われてもよい。しかし、当
然100℃以上の水蒸気を用いる場合は、湿熱処理を加
圧下で行う必要がある。本発明においては、100℃以
下の水蒸気を用い常圧下で湿熱処理を行うのが、設備が
簡便で済むことから好ましい。なお、本発明において、
乾熱処理の代わりに水蒸気による湿熱処理により熱セッ
トを行う場合、上述のいずれの態様、具体的には(a
1)〜(c1)の工程からなることを特長とする製造方
法または(a2)〜(c2)の工程からなることを特長
とする製造方法をとっていてもよい。
【0037】本発明では上述のいずれの方法をとって
も、乾熱または湿熱処理においてパラ系アラミド繊維の
分解開始温度以上の高温処理を施す必要がないので、例
えば、強度の低下、色調の変化、毛羽立ちまたは糸切れ
等の加熱による糸条の劣化が実質的に発生しない。具体
的には、例えば、強度の低下がないことの目安として、
乾熱または湿熱処理後の糸条の強度保持率が30%以
上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上
であることが好適である。強度保持率は次式より容易に
算出される。 強度保持率(%)={パラ系アラミド捲縮糸の強度(N/tex)/処理前の パラ系アラミド繊維糸の強度(N/tex)}×100 (式3) なお、式中の強度は、JIS L 1013:1999
化学繊維フィラメント糸試験方法8.5.1 標準時
試験に従って、公知測定機を用いて容易に測定すること
ができる。
【0038】本発明方法により製造されるパラ系アラミ
ド捲縮糸の伸縮伸長率は約6%程度以上、好ましくは約
7%〜50%程度、最も好ましくは約10〜40%程度
であり、当該捲縮糸の伸縮弾性率は少なくとも約40%
以上、好ましくは約55〜100%程度、最も好ましく
は約60〜100%程度であることが好適である。な
お、パラ系アラミド捲縮糸の伸縮伸長率と伸縮弾性率
は、JIS L 1013:1999 化学繊維フィラ
メント糸試験方法 8.11 伸縮性に従って容易に測
定することができる。
【0039】また、本発明方法により製造されるパラ系
アラミド捲縮糸の強度は、約0.3N/tex以上、好
ましくは約0.5N/tex以上、さらに好ましくは約
0.7N/tex以上であることが好適である。なお、
パラ系アラミド捲縮糸の強度は、JIS L 101
3:1999 化学繊維フィラメント糸試験方法 8.
5引っ張り強さおよび伸び率に従って測定し、引っ張り
強さを繊度で除することにより、容易に測定することが
できる。
【0040】本発明は、上記パラ系アラミド捲縮糸から
なる嵩高で伸縮性のある繊維製品を提供する。該繊維製
品は、上記パラ系アラミド捲縮糸のみからなっていても
よいし、それ以外の繊維糸条との混織または混編物であ
ってもよい。但し、繊維製品が前記混織または混編物で
ある場合は、繊維成分の約5%程度以上、好ましくは約
25%程度以上、より好ましくは約50%程度以上が本
発明にかかるパラ系アラミド捲縮糸であることが好まし
い。パラ系アラミド捲縮糸以外の繊維糸条としては、特
に限定されず自体公知のものを用いてよい。本発明にか
かる繊維製品としては特に限定されず、例えば、上記パ
ラ系アラミド捲縮糸を含む糸条で織編された布帛、該布
帛を用いた例えば耐熱安全グローブなどの手袋、消防
服、自動車レース用のレーシングスーツ、または製鉄
用、溶接用もしくは塗装用作業服などの衣料製品などが
挙げられる。
【0041】上記繊維製品は自体公知の方法にしたがっ
て容易に製造できる。例えば、手袋は、市販のコンピュ
ーター手袋編機SFGやSTJ(株式会社島精機製作所
製)が便宜に採用される。上記繊維製品を使用する際
は、上記繊維製品を単独で用いてもよいし、他の耐熱性
または難燃性等を有する製品と組み合わせて用いてもよ
い。また、自体公知の処理を行ってもよい。例えば、本
発明にかかる手袋は、そのまま種々の作業に使用されて
もよいし、手袋の一部、特に手のひら側の外面または手
袋の外面全面などに樹脂を塗布してもよい。そのための
樹脂としては、例えば塩化ビニル樹脂、ラテックス、ウ
レタン樹脂、天然ゴムまたは合成ゴム等が挙げられる。
そのように樹脂を塗布することによって手袋の強度がよ
り強くなるとともに物をつかんだとき滑りにくくなる。
樹脂塗布は自体公知の手段に従って行われてよい。ま
た、該本発明にかかる手袋の上にさらにゴム手袋やエラ
ストマー手袋をはめてもよい。
【0042】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの例だけに限定されない。本実
施例において、下記数値は以下のような測定方法で測定
した。 (a)水分率;「JIS L 1013:1999」に
従って上記式2から算出した。 (b)撚りの方向;「JIS L 1013:1999
化学繊維フィラメント糸試験方法 7.2 よりの表
示」に従い、S撚りおよびZ撚りで表した。 (c)繊度表示;「JIS L 0101:1978
テックス方式」によって表した。 (d)繊度;「JIS L 1013:1999 化学
繊維フィラメント試験方法 8.3」に従って測定し
た。ただし、「絶乾繊度」とは水分を含まない状態の繊
度を示し、「水分を含む原糸繊度」とは水分を含んだ状
態の繊度を示す。
【0043】(e)伸縮伸長率および伸縮弾性率;[J
IS L 1013:1999 化学繊維フィラメント
糸試験方法 8.11 伸縮性]に従って測定した。測
定前の試料の調整は次のように行った。測定試料をかせ
状にしてガーゼに包んだまま、90℃20分間の温水処
理を行い、室温で自然乾燥させた。 (f)強度および伸び率;「JIS L 1013:1
999 化学繊維フィラメント糸試験方法 8.5引っ
張り強さおよび伸び率」に従って測定し、引っ張り強さ
を繊度で除して強度とした。なお、捲縮糸はフィラメン
ト単糸のゆるみが著しい状態であるので、太繊度糸や高
弾性率糸の測定で行われているように、測定時に次式で
示す撚りを与えて測定した。 Tm=957/√D (式中、Tmは撚り数(回/m)を、Dは繊度(te
x)を表す。) (g)固有粘度(ηinh);下記式から計算した。 (ηinh)=ln(ηrel)/c 式中、cはポリマー溶液の濃度(溶媒100ml中のポ
リマーの重量(g))であり、(ηrel)は毛管粘度
計で温度30℃で測定したポリマー溶液の流下時間と溶
媒の流下時間の比である。溶媒は濃硫酸(96%H
)を使用した。
【0044】(h)結晶サイズ;広角X線回折(ディフ
ラクトメーター)法に従い、下記装置を用いて測定し
た。 X線回折装置 (株)理学電機社製 4036A2型、
X線原 CuK α線(Niフィルター使用)、出力3
5kV、15mA ゴニオメータ (株)理学電機社製 スリット 2mm
φ−1°―1°、検出器 シンチレーションカウンタ
ー、計数記録装置 (株)理学電機社製 RAD−C型 (i)切創抵抗(Cut resistance);「ASTM F1
790―97 Standardtest method for measuring cu
t resistance of material used in protectiveclothin
g」に従って測定した。一定の移動距離で刃が試験片を
貫通する(切る)とき、切れにくい素材ほど重い荷重が
必要である。刃に加える荷重Lにおいて、刃の移動距離
25.4mm(1インチ)で刃が試験片を貫通する時、
荷重Lを切創抵抗値とする。刃はAmerican Safety Razo
r Co.,品番No.88-0121を使用した。数値が大きいほど切
れにくいことを示す。
【0045】〔実施例1,比較例1,比較例2〕通常の
方法で得られたPPTA(ηinh=6.5)を99.
9%の濃硫酸に溶かし、ポリマー濃度19.0%、温度
80℃の紡糸ドープとし、孔径0.06mmの細孔数1
000個を有する口金から押し出し、6mmの空気間隔
を通した後、4℃の水中に導いて凝固させ、ネルソンロ
ーラに導き、500m/分の速度で前進させ、10%の
水酸化ナトリウム水溶液で中和処理し、水洗後、表面温
度110℃のホットローラでわずかに乾燥して耐水性の
ボビンに巻き取り、フィラメント数1000からなる、
水分率46%の水分込み繊度D244tex(絶乾換算
167tex、単糸繊度絶乾換算0.167tex)の
PPTA繊維糸条Aを得た。この繊維の結晶サイズ(1
10方向)は36Åであった。
【0046】前記と同様の工程で、水洗した後、表面温
度150℃のホットローラで乾燥した糸条をペーパー製
のボビンに巻きとり、フィラメント数1000からな
る、水分率7.2%の水分込み繊度D179tex(絶
乾換算167tex、単糸繊度絶乾換算0.167te
x)のPPTA繊維糸条Bを得た。この繊維の結晶サイ
ズ(110方向)は48Åであった。同じく前記と同様
の工程で、水洗した後、表面温度150℃のホットロー
ラで乾燥した後、さらに300℃のホットローラに導
き、水分率1.2%の水分込み繊度169tex(絶乾
換算167tex)のPPTA繊維糸条Cを得た。この
糸条の結晶サイズ(110方向)は65Åであった。
【0047】これらの糸条に、図5で示したリング撚糸
機で撚り係数7857、撚り方向S撚りの撚りを加え、
ついで糸量200g巻きのボビンを熱風乾燥機に入れて
200℃で30分間の乾熱処理を行った後、上記リング
撚糸機で撚り方向Z撚りの撚りを与えて撚り数0になる
まで解撚し、捲縮糸を得た。
【0048】糸条Aから得られた捲縮糸の物性を実施例
1、糸条Bから得られた捲縮糸を比較例1、糸条Cから
得られた捲縮糸を比較例2として表1に示す。強度、引
っ張り弾性率は、絶乾換算繊度を用いて算出した。表1
から、捲縮加工前の水分率が高い原糸Aから得られた捲
縮糸は、水分率が低い原糸BおよびCからえられた捲縮
糸より、伸縮伸長率が高いことが分かる。
【0049】
【表1】 なお、結晶サイズは(110)方向の結晶サイズを示
す。
【0050】〔実施例2〕乾熱処理時の温度を250℃
にした以外は、実施例1と全く同様の方法で、本発明に
係るPPTA捲縮糸を得た。得られたPPTA捲縮糸の
物性を表2に示した。
【0051】〔実施例3〕乾熱処理時の温度を100℃
にした以外は、実施例1と全く同様の方法で、本発明に
係るPPTA捲縮糸を得た。得られたPPTA捲縮糸の
物性を表2に示した。
【0052】〔実施例4〕乾熱処理の代わりに、低温で
乾燥したこと、すなわち20℃、65%RHの部屋に1
400分(約24時間)撚り糸を放置して風乾したこと
以外は、実施例1と全く同様の方法でPPTA捲縮糸を
得た。得られたPPTA捲縮糸の物性を表2に示した。
【0053】〔比較例3〜5〕原糸として水分率7.2
%、水分込み繊度179tex(絶乾繊度167te
x)のPPTA繊維糸条Bを用いた以外は、実施例1〜
3と全く同様にしてPPTA捲縮糸を得た。得られたP
PTA捲縮糸の物性は表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】上記表2の結果から、乾熱温度と得られた
PPTA捲縮糸の伸縮伸長率の関係を図2に示した。か
かる図から明らかなように、水分率が7.2%と低い原
糸Bを用いる方法(表中の点線)よりは、水分率が15
%以上の原糸Aを用いる本発明の方法(表中の実線)の
ほうが、より伸縮伸長率の高いPPTA捲縮糸が得られ
ることが分かる。また上記表2の結果では、実施例に係
る捲縮糸の強度は0.7N/tex以上で、一般の捲縮
糸と比較して高いレベルである。
【0056】〔実施例5,6〕ホットローラへの糸条の
巻き付け回数を変更することにより乾燥時間を調整して
糸条の水分率を変更した以外は、PPTA繊維糸条Aと
全く同様の方法で、水分率30%のPPTA繊維糸条
D、および20%のPPTA繊維糸条Eを得た。かかる
糸条を原糸として実施例1と全く同様にして本発明にか
かるPPTA捲縮糸を得た。得られたPPTA捲縮糸の
物性を表3に示した。
【0057】
【表3】 なお、表中の原糸繊度は、水分を含む原糸繊度を表す。
【0058】上記表3の結果から、原糸の水分率と得ら
れたPPTA捲縮糸伸縮伸長率の関係を図2に示した。
かかる図から明らかなように、原糸の水分率が大きいほ
ど、より伸縮伸長率の高いPPTA捲縮糸が得られるこ
とが分かる。また、上記表3の結果から、水分率が7.
2%と低い原糸Bを用いる方法よりは、水分率が15%
以上の原糸A、DおよびEを用いる本発明の方法のほう
が、より伸縮弾性率の高いPPTA捲縮糸が得られるこ
とが分かる。
【0059】〔実施例7〕処理時間を15分間にした以
外は、実施例1と同様の方法で、本発明に係るPPTA
捲縮糸を得た。得られたPPTA捲縮糸の物性を表4に
示した。
【0060】〔実施例8〕処理時間を5分間にした以外
は、実施例1と同様の方法で、PPTA捲縮糸を得た。
得られたPPTA捲縮糸の物性を表4に示した。
【0061】
【表4】 なお、表中の原糸繊度は、水分を含む原糸繊度を表す。
【0062】上記表4の結果から、200℃における乾
熱熱処理時間と伸縮伸長率の関係を図3に示した。かか
る図から明らかなように、乾燥時間が長くすなわち乾燥
が十分に行われるほど、より伸縮伸長率の高い捲縮糸が
得られることが分かる。
【0063】〔実施例9〕撚り数を627回/m(撚り
係数K=9794)にした以外は、実施例1と同様の方
法で本発明に係るPPTA捲縮糸を得た。得られたPP
TA捲縮糸の物性を表5に示した。
【0064】〔実施例10〕撚り数を400回/m(撚
り係数K=6248)にした以外は、実施例1と同様の
方法で本発明に係るPPTA捲縮糸を得た。得られたP
PTA捲縮糸の物性を表5に示した。
【0065】〔実施例11〕撚り数を305回/m(撚
り係数K=4764)にした以外は、実施例1と同様の
方法でPPTA捲縮糸を得た。得られたPPTA捲縮糸
の物性を表5に示した。
【0066】〔実施例12〕撚り数を204回/m(撚
り係数K=3187)にした以外は、実施例1と同様の
方法でPPTA捲縮糸を得た。得られたPPTA捲縮糸
の物性を表5に示した。
【0067】
【表5】 なお、表中の原糸繊度は、水分を含む原糸繊度を表す。
【0068】加撚時の撚り係数と得られたPPTA捲縮
糸の伸縮伸長率の関係を図4に示した。伸縮伸長率が6
%以上と実用的なPPTA捲縮糸を得るには、加撚時の
撚り係数は5,000以上が好ましいことが分かった。
【0069】〔実施例13〕水分込み繊度Dを64te
x(絶乾換算44tex、絶乾換算単糸繊度0.167
tex)、フィラメント数263本とした以外はPPT
A繊維糸条Aと同様の方法により水分率45%のPPT
A繊維糸条Fを得た。このPPTA繊維糸条Fに、図5
で示したリング撚糸機で撚り係数7857(撚り数98
2t/m)、撚り方向Sの撚りを加え、ついで直径4m
mの穴が多数あいたアルミニウムの巻き芯に糸量1kg
を巻き返し、これに水蒸気による湿熱処理を90℃で6
0分間行って撚りをセットした。次いで上記リング撚糸
機で撚り方向Zの撚りを与えて撚り数0となるよう解撚
して、本発明に係るPPTA捲縮糸を得た。こうして得
られた本発明に係るPPTA捲縮糸の特性は、伸縮伸長
率が30.7(%)、伸縮弾性率が60.7(%)、強
度が1.34(N/tex)であった。
【0070】〔実施例14〕実施例13と全く同様の方
法で得られた、それぞれS撚りおよびZ撚りからなるP
PTA捲縮糸2本を引き揃えて残留トルクを相殺し、合
計88texの捲縮糸条をSFG−10ゲージタイプの
手袋編み機(株式会社島精機製作所製)に供給して10
ゲージの手袋を編み上げた。この手袋の単位面積あたり
の重量は406g/mで、切れ難さを示す切創抵抗
(cut resistance)は7.2N(ニュートン)であっ
た。一方、比較として上記本発明にかかるPPTA捲縮
糸の代わりに市販のポリエステルフィラメント捲縮糸1
6.5tex(フィラメント単糸数48本、東レ株式会
社製)を6本引き揃えて合計99texとした糸条を前
記と全く同様にして手袋に編み上げ、上記と全く同様に
して切れ難さを示す切創抵抗(cut resistance)を測定
したところ、3.4Nであった。このように本発明に係
る手袋は、切れ難さにおいて優れていることがわかっ
た。また、本発明に係る手袋を自動車の塗装工程におい
て使用したところ、該手袋は伸縮性があり作業がしやす
く、かつ毛羽が発生せず、自動車の塗装工程で使用する
作業手袋として申し分のないものであった。
【0071】〔実施例15〕実施例14で得られたPP
TA繊維製手袋を手の形をした金型にはめ、これをポリ
ウレタンエマルジョンの槽に浸し、外周に付着させた。
これを取り出して加熱し、その後冷却・硬化させ、金型
から外して、本発明に係る樹脂加工手袋を得た。このP
PTA繊維製樹脂加工手袋をジェットエンジンのタービ
ン組み立て作業に使用したところ、切創抵抗が高く、柔
軟で装着感が良く、かかる作業に適したものであった。
【0072】〔実施例16〕実施例13で用いたものと
同一のPPTA繊維糸条Fを、長さ5mの非接触ヒータ
ーによる加熱ゾーンと長さ2mの空気冷却ゾーンの間に
1本ピンの仮撚りスピンドルを設置した仮撚り加工機
で、撚り数982回/m(撚り係数K=7857)の仮
撚りを加えて捲縮加工した。ヒーターの表面温度は28
0℃で、加工速度は10m/分であった。得られた本発
明に係るPPTA捲縮糸の物性は、伸縮伸長率が31.
2%、伸縮弾性率が65%、強度が1.45N/tex
であった。
【0073】〔実施例17〕実施例13で用いたものと
同一のPPTA繊維糸条Fを用いて、編み針150本が
直径9.1cmの円周状に配列された、筒編み機で天竺
編み(Plain stitch)組織の筒編み地を作成した。つい
でこれに水蒸気による湿熱処理を90℃で60分間行っ
て編み目形状を固定した後、編み地を解編し、本発明に
係るPPTA捲縮糸を得た。得られた本発明に係るPP
TA捲縮糸の特性は、伸縮伸長率が33.7(%)、伸
縮弾性率が62.5(%)、強度が1.42(N/te
x)であった。
【0074】
【発明の効果】本発明に係る製造方法により得られる捲
縮糸は、パラ系アラミド繊維が本来有する耐熱性、難燃
性または高強度特性などの優れた性質とともに、従来の
フィラメント糸や紡績糸では得られなかった良好な伸縮
伸長率および伸縮弾性率と優れた外観とを有する。ま
た、製造時の熱処理による、例えば、強度の低下、色調
の変化、毛羽立ちまたは糸切れなどの品質劣化が実質的
に見られない。
【0075】その結果、上記パラ系アラミド捲縮糸を用
いれば、繊維製品に耐熱性、難燃性または高強度特性の
みならず優れた伸縮性を与えることができ、例えば繊維
製品が手袋や作業服などの衣類製品の場合は手などの身
体によくフィットし、該繊維製品を装着したときの作業
性や活動性が格段に向上するとともに、装着感にも優れ
た製品が提供できる。また、本発明に係る上記パラ系ア
ラミド捲縮糸は毛羽や埃を発生しにくい。したがって、
精密機械産業、航空機産業もしくは情報機器産業におけ
るクリーンルームでの組み立て作業、またはアルミ建
材、家庭電化製品もしくは自動車などの製造時の塗装作
業の際に着用するのに適した繊維製品、特に作業服や手
袋を提供できる。
【0076】本発明に係るパラ系アラミド捲縮糸の製造
方法は、乾熱または湿熱処理により熱セットを行うこと
を特長とする。かかる熱処理は、通常常圧下で行うこと
ができるため、特殊な設備を必要としない。加えて、い
わゆる仮撚り加工を用いた乾熱処理を採用すれば、連続
的な工程によりパラ系アラミド捲縮糸を製造することが
できるという利点がある。このように、本発明にかかる
製造方法は、生産設備、工程管理、コスト、生産性にお
いて有利な製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乾熱処理時の温度(図中、「撚りセット温
度」という)と得られたPPTA捲縮糸の伸縮伸長率の
関係を示す。なお、表中の点線は、水分率が7.2%と
低い原糸を用いて製造されたPPTA捲縮糸を表し、表
中の実線は、水分率が15%以上の原糸を用いて製造さ
れた本発明に係るPPTA捲縮糸を表す。
【図2】 原糸の水分率と得られたPPTA捲縮糸の伸
縮伸長率の関係を示す。
【図3】 200℃における乾熱処理時間と伸縮伸長率
の関係を示す。
【図4】 加撚時の撚り係数と得られたPPTA捲縮糸
の伸縮伸長率の関係を示す。
【図5】 本発明のパラ系アラミド捲縮糸の製造方法に
おける撚糸工程におけるリング撚糸機の一実施態様を示
す概略図である。
【図6】 本発明のパラ系アラミド捲縮糸の製造方法に
おける仮撚加工工程の一実施態様を示す概略工程図であ
る。
【図7】 図6の仮撚加工工程で使用する1本ピンのス
ピナを示す概略断面図である。
【図8】 図6の仮撚加工工程で使用する4本ピンのス
ピナを示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 供給糸 2 供給ローラ 3 スピナ 4 非接触ヒーター 5 引取りローラー 6 捲取りローラー 7 パッケージ 8〜11 ピン 21 送り出しローラー 22 糸道 23 リング 24 リングレール 25 トラベラ 26 ボビン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 A41D 31/00 501E 501 501F 501H 502C 502 503F 503 13/10 Fターム(参考) 3B011 AA07 AB04 AC04 AC14 AC17 3B033 AB01 AB05 AB06 AB10 AC04 4L036 MA06 MA24 PA05 PA18 PA19 PA21 RA04 UA06 UA25

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分率が15%以上であり、かつ水分率
    が15%以下に乾燥した履歴をもたないパラ系アラミド
    繊維に撚りを加えた後、パラ系アラミド繊維の分解開始
    温度以下の温度での乾熱処理を行い、次いで前記撚りの
    解撚を行うことを特徴とするパラ系アラミド捲縮糸の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 水分率が15%以上であり、かつ水分率
    が15%以下に乾燥した履歴を持たないパラ系アラミド
    繊維に撚りを加えた後、60〜130℃の水蒸気による
    湿熱処理を行い、次いで前記撚りの解撚を行うことを特
    徴とするパラ系アラミド繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】 パラ系アラミド繊維に加えられる撚り
    が、下記式(1)で表される撚り係数K5,000〜1
    1,000を有することを特徴とする請求項1または2
    に記載のパラ系アラミド捲縮糸の製造方法。 K=t×D1/2・・・・・式(1) (式中、tは撚り数(回/mを)、Dは水分を含む繊度
    (tex)を表す。)
  4. 【請求項4】 パラ系アラミド繊維に撚りを加える工程
    と、撚糸を乾熱または湿熱処理に付す工程と、撚糸の前
    記撚りの解撚を行う工程とを、連続的に行うことを特徴
    とする請求項1〜3に記載のパラ系アラミド捲縮糸の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 水分率が15%以上であり、かつ水分率
    が15%以下に乾燥した履歴をもたないパラ系アラミド
    繊維で編み地を作成し、この編地をパラ系アラミド繊維
    の分解開始温度以下の温度で乾熱処理し、次いで該編み
    地を解編することを特徴とするパラ系アラミド捲縮糸の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 水分率が15%以上であり、かつ水分率
    が15%以下に乾燥した履歴を持たないパラ系アラミド
    繊維で編み地を作成し、この編地を60〜130℃の水
    蒸気による湿熱処理に付し、次いでこの編み地を解編す
    ることを特徴とするパラ系アラミド繊維の製造方法。
  7. 【請求項7】 乾熱処理が100〜390℃の温度で行
    われることを特徴とする請求項1、3、4または5に記
    載のパラ系アラミド捲縮糸の製造方法。
  8. 【請求項8】 撚りを加える前または編み地を作成する
    前のパラ系アラミド繊維の結晶サイズ(110方向)が
    30〜47Åであることを特徴とする請求項1〜7に記
    載のパラ系アラミド捲縮糸の製造方法。
  9. 【請求項9】 パラ系アラミド捲縮糸の伸縮伸長率が6
    %以上、伸縮弾性率が40%以上であることを特徴とす
    る請求項1〜8に記載のパラ系アラミド捲縮糸の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の記載の製造方法により
    得られるパラ系アラミド捲縮糸からなる嵩高で伸縮性の
    ある繊維製品。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9に記載の製造方法により
    得られるパラ系アラミド捲縮糸からなる手袋。
  12. 【請求項12】 請求項1〜9に記載の製造方法により
    得られるパラ系アラミド捲縮糸からなる手袋の外面に樹
    脂を塗布してなる手袋。
JP2001191972A 2001-06-25 2001-06-25 パラ系アラミド捲縮糸の製造方法 Pending JP2003013331A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191972A JP2003013331A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 パラ系アラミド捲縮糸の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191972A JP2003013331A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 パラ系アラミド捲縮糸の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003013331A true JP2003013331A (ja) 2003-01-15

Family

ID=19030496

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001191972A Pending JP2003013331A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 パラ系アラミド捲縮糸の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003013331A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011033311A (ja) * 2009-08-05 2011-02-17 Teijin Techno Products Ltd 耐切創布帛およびそれを用いた耐切創防護衣料
JP2013503983A (ja) * 2009-09-04 2013-02-04 テイジン・アラミド・ゲーエムベーハー 耐貫通性織布および該織布を含有する製品
JP2015081403A (ja) * 2013-10-21 2015-04-27 ソ ヒュン ジョン 耐熱性紡績糸の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5324452A (en) * 1976-08-10 1978-03-07 Teijin Ltd Manufacture of knit deknit yarn
JPH06280120A (ja) * 1993-03-26 1994-10-04 Unitika Ltd アラミド系捲縮加工糸とその製造方法
JPH11217727A (ja) * 1997-10-27 1999-08-10 Du Pont Toray Co Ltd ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維およびその製造方法
JP2001172838A (ja) * 1999-12-14 2001-06-26 Toray Ind Inc 複合糸、繊維構造物および防護材
JP2001248027A (ja) * 1999-12-20 2001-09-14 Du Pont Toray Co Ltd 耐熱性捲縮糸

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5324452A (en) * 1976-08-10 1978-03-07 Teijin Ltd Manufacture of knit deknit yarn
JPH06280120A (ja) * 1993-03-26 1994-10-04 Unitika Ltd アラミド系捲縮加工糸とその製造方法
JPH11217727A (ja) * 1997-10-27 1999-08-10 Du Pont Toray Co Ltd ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維およびその製造方法
JP2001172838A (ja) * 1999-12-14 2001-06-26 Toray Ind Inc 複合糸、繊維構造物および防護材
JP2001248027A (ja) * 1999-12-20 2001-09-14 Du Pont Toray Co Ltd 耐熱性捲縮糸

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011033311A (ja) * 2009-08-05 2011-02-17 Teijin Techno Products Ltd 耐切創布帛およびそれを用いた耐切創防護衣料
JP2013503983A (ja) * 2009-09-04 2013-02-04 テイジン・アラミド・ゲーエムベーハー 耐貫通性織布および該織布を含有する製品
JP2015081403A (ja) * 2013-10-21 2015-04-27 ソ ヒュン ジョン 耐熱性紡績糸の製造方法
CN104562356A (zh) * 2013-10-21 2015-04-29 全修贤 用于制造耐热细纱的方法和通过该方法制造的耐热细纱
US9447527B2 (en) 2013-10-21 2016-09-20 Soo Hyun JEON Method for manufacturing heat resistant spun yarn and heat resistant spun yarn manufactured thereby

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8789394B2 (en) Resin-coated glove
WO2001046503A1 (fr) Fil texture thermo-resistant
WO1997013897A1 (fr) Fil texture par fausse torsion
JP2013204202A (ja) 複合糸およびその織編物
JP2004011052A (ja) 被覆糸およびそれらからなる繊維製品
JP4251808B2 (ja) 防護衣料
JP4171480B2 (ja) 耐熱性捲縮糸
JP3963007B2 (ja) 被覆糸およびそれを用いてなる編織物
JP2003013331A (ja) パラ系アラミド捲縮糸の製造方法
JP4025012B2 (ja) 耐熱性捲縮糸
JP4226319B2 (ja) 耐熱性捲縮糸の製造方法
JP2004011060A (ja) 防護手袋
JP4115803B2 (ja) 染色されているパラ系アラミド捲縮糸
JP4115238B2 (ja) パラ系アラミド捲縮糸の製造方法
JP2003119631A (ja) 被覆糸およびその製造方法
JP2003221744A (ja) コアスパン糸およびその製造方法
KR101573563B1 (ko) 복합 방적사 및 그 제조방법
JP2015221953A (ja) 織編物
JP2003082540A (ja) 仮撚加工糸
JP2002249944A (ja) 複合被覆弾性糸および複合被覆弾性糸の製造方法並びに編織物
JP4374704B2 (ja) 仮撚加工糸の製造方法および仮撚加工糸の製造装置
JP2003119635A (ja) 合撚糸およびその製造方法
KR100453180B1 (ko) 폴리에스터 가공사의 제조방법
JP2001271238A (ja) 耐熱性捲縮糸の製造法
JP3935748B2 (ja) 捲縮糸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100603

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101019