JP2003013021A - 異方性を有する導電性接着シートおよびその製造方法 - Google Patents

異方性を有する導電性接着シートおよびその製造方法

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JP2003013021A JP2002009090A JP2002009090A JP2003013021A JP 2003013021 A JP2003013021 A JP 2003013021A JP 2002009090 A JP2002009090 A JP 2002009090A JP 2002009090 A JP2002009090 A JP 2002009090A JP 2003013021 A JP2003013021 A JP 2003013021A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性微粒子がシート面内に、規則的に且つ高
密度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm以下
となるように)配置された、異方性を有する導電性接着
シートを提供する。 【解決手段】異方性を有する導電性接着シートを、厚さ
方向の中央に配置したコアフィルム1と、コアフィルム
1の両面に配置された接着剤層2,3と、球状の導電性
微粒子4とで構成する。コアフィルム1に、厚さ方向に
貫通する貫通孔10を規則的に形成し、全ての貫通孔1
0内に、各1個の導電性微粒子4を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート面内に分散
配置された導電性微粒子により、シートの厚さ方向のみ
に導電性を付与する導電性接着シート、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶ディスプレイの配線とフ
レキシブル基板との接続や、集積回路部品の基板への高
密度実装等の際に、厚さ方向のみに導電性を付与する導
電性接着シートが使用されている。従来の導電性接着シ
ートの一例を図15に示す。この例では、接着剤層から
なるシート20内に導電性微粒子4がランダムに分散配
置されている。このシートには以下の問題点がある。
【0003】近年、接続される配線パターンやランドパ
ターンの寸法は益々微細化されている。接続されるパタ
ーンの寸法が小さくなると、導電性微粒子がランダムに
分散配置されているシートでは、図15(b)に示すよ
うに、接続されるパターンが導電性微粒子の存在しない
位置Aに配置される確率が高くなる。その結果、接続さ
れるパターン間が電気的に接続されない恐れがある。
【0004】この問題点を解決するためには、より小さ
な導電性微粒子を高密度でシート内に分散させることが
有効であるが、導電性微粒子の寸法を小さくすると、図
16(a)に示すように、接続パターンP1,P2の基
板B1,B2の面からの突出高さのバラツキを吸収でき
ないという問題点がある。また、シート20内での導電
性粒子4の密度を高くすると、図16(b)に示すよう
に、パターンP1,P2がファインピッチで配列されて
いる場合に、隣り合うパターン間にショート(短絡)が
生じる確率が高くなる。すなわち、これらの方法では、
導電性微粒子がランダムに分散配置されている導電性接
着シートの接続信頼性が改善されない。
【0005】一方、特開平5−67480号公報および
特開平10−256701号公報には、シート内に導電
性微粒子を所定配置で分散させることが記載されてい
る。特開平5−67480号公報に記載されている方法
では、導電性微粒子をシート(接着剤層)に分散させる
前に帯電させ、導電性微粒子間の反発力を利用して導電
性微粒子をシート内に均一に分散させている。また、導
電性微粒子と支持体の各位置を異なる電荷で帯電させ、
支持体上に所定配置で導電性微粒子を配置させた後に、
この配置を保持した状態で導電性微粒子を接着剤層に転
写することが記載されている。
【0006】しかしながら、この方法では、帯電した導
電性微粒子同士の反発力によって配置を保持するため、
シート面内で隣り合う導電性微粒子間の距離を20μm
以下まで接近させることは不可能である。特開平10−
256701号公報には、磁性を有する導電性粒子を使
用して、ゴム材料と導電性粒子とからなる組成物をシー
ト状に形成し、このシート状物の厚さ方向に磁場をかけ
て導電性粒子を配向させ、この状態でゴムを硬化させる
ことが記載されている。
【0007】しかしながら、この方法には以下の問題点
がある。磁場を極めて狭い領域に集中させることが困難
であるため、シート面内で隣り合う導電性微粒子間の距
離を20μm以下まで接近させることができない。導電
性粒子がゴムシートの厚さ方向で重なって配列される場
合がある。導電性粒子を規則的に(隣り合う粒子間に所
定間隔を保持しながら)配置することが困難である。使
用できる導電性粒子が磁性体に限られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に着目してなされたものであり、シー
ト面内に分散配置された導電性微粒子により、シートの
厚さ方向のみに導電性を付与する導電性接着シートにお
いて、導電性微粒子がシート面内に、規則的に且つ高密
度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm以下と
なるように)配置された導電性接着シートを提供するこ
とを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、シート面内に分散配置された導電性微粒
子により、シートの厚さ方向のみに導電性を付与する導
電性接着シートにおいて、厚さ方向の中央に配置したコ
アフィルムの両面に接着剤層が配置され、前記コアフィ
ルムおよび接着剤層は絶縁性であり、コアフィルムには
厚さ方向に貫通する貫通孔がフィルム面内に所定配置で
複数個形成され、当該貫通孔に導電性微粒子が配置され
ていることを特徴とする異方性を有する導電性接着シー
トを提供する。
【0010】本発明の導電性接着シートにおいて、導電
性微粒子の平均粒子径は0.5μm以上50μm以下で
あり、導電性微粒子の粒子径分布の標準偏差は平均粒子
径の50%以下であり、コアフィルムの厚さは0.5μ
m以上50μm以下であり、接着剤層の厚さは1μm以
上50μm以下であり、貫通孔の大きさは導電性微粒子
の平均粒子径の1倍以上1.5倍以下であることが好ま
しい。
【0011】本発明の導電性接着シートにおいて、導電
性微粒子は、銅、金、銀、ニッケル、パラジウム、イン
ジウム、錫、鉛、亜鉛、またはビスマス、またはこれら
いずれかの金属の合金、または炭素からなる微粒子、あ
るいは表面に金属被覆を有する微粒子であることが好ま
しい。本発明はまた、本発明の導電性接着シートにおい
て、コアフィルムの両面に配置された接着剤層の少なく
とも一方は、軟化温度の差が20℃以上である二種類の
接着剤層が、軟化温度の高い方をコアフィルム面側に配
置して積層されたものを提供する。
【0012】本発明はまた、本発明の導電性接着シート
を製造する第1の方法として、支持体の上に形成された
第1の接着剤層の上に、コアフィルムをなす感光性樹脂
層を形成した後、フォトリソグラフィで感光性樹脂層を
パターニングすることにより、コアフィルムに所定の配
置で貫通孔を形成し、前記貫通孔内に導電性微粒子を入
れた後に、このコアフィルムの上に第2の接着剤層を形
成することを特徴とする導電性接着シートの製造方法を
提供する。
【0013】本発明はまた、本発明の導電性接着シート
を製造する第2の方法として、貫通孔を有するコアフィ
ルムの一方の面に第1の接着剤層を形成し、次いで、前
記貫通孔内に導電性微粒子を入れた後に、このコアフィ
ルムの他方の面に第2の接着剤層を形成することを特徴
とする導電性接着シートの製造方法を提供する。この第
2の方法において、貫通孔を有するコアフィルムを形成
する方法としては、コアフィルムにレーザ照射(レー
ザ照射により、熱でコアフィルムを溶解させる、あるい
はコアフィルムをなすポリマー分子鎖を切断する:レー
ザアブレーション)を行う方法、貫通孔の配置に対応
させた突起を有する雄型と、前記突起を受ける凹部を有
する雌型とからなるプレス用金型を用いて、コアフィル
ムをプレスで打ち抜く方法を採用することが好ましい。
【0014】本発明はまた、本発明の導電性接着シート
を製造する第3の方法として、導電性基板の上に、貫通
孔を有するコアフィルムを形成し、次いで、前記貫通孔
に電解めっき法により導電性微粒子を成長させた後、コ
アフィルムの導電性基板とは反対側の面に、第1の接着
剤層を形成するとともに、導電性基板を除去して、この
導電性基板が除去されたコアフィルムの面に、第2の接
着剤層を形成することを特徴とする導電性接着シートの
製造方法を提供する。
【0015】本発明はまた、本発明の導電性接着シート
を製造する第4の方法として、一方の面に第1の接着剤
層が形成されたコアフィルムを用意し、このコアフィル
ムの他方の面側からレーザ照射を行うことにより、この
コアフィルムに貫通孔を形成し、次いで、前記貫通孔内
に導電性微粒子を入れた後に、このコアフィルムの他方
の面に第2の接着剤層を形成することを特徴とする導電
性接着シートの製造方法を提供する。
【0016】この第4の方法において、コアフィルムに
レーザ照射により貫通孔を形成する際に、第1の接着剤
層に貫通孔を開けないようにする必要がある。この方法
で使用するレーザ光としては、炭酸ガスレーザ、YAG
レーザの基本波等のように、赤外線領域に発振波長を持
つもの、YAGレーザの第3、第4高調波や、エキシマ
レーザ等のように、紫外線あるいは真空紫外線領域の光
を照射できるものが挙げられる。例えば、YAGレーザ
の第3、第4高調波あるいはエキシマレーザを用いるこ
とにより、直径20μm以下の微小な貫通孔を容易に形
成することができる。
【0017】特に、微小ビームで加工できるYAGレー
ザでは、ビーム形状をテーパ状にすることによって貫通
孔をテーパ状にすることができる。これにより、導電性
微粒子をテーパ状貫通孔の窄まった部分で保持して、第
1の接着剤層にはみ出さないようにすることもできる。 [コアフィルムについて]本発明で用いるコアフィルム
の材料は特に限定されず、種々のエンジニアリングプラ
スチックを用いることができる。例えは、ポリイミド樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリスル
ホン樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリアリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂、などである。
【0018】また、コアフィルムとしては寸法安定性の
良いものが好ましい。そのため、コアフィルムの材料と
しては、ポリマー骨格として、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、ピレン等の芳香族系の骨格あるいはシク
ロヘキサン、ビシクロヘキサン、ビシクロヘキセン、ア
ダマンタン等の脂環式系骨格等を含むポリマーを使用す
ることが好ましい。
【0019】コアフィルムとしては、熱可塑性樹脂また
は加熱により軟化した後に硬化する成分を含有した熱硬
化性樹脂を用いることもできる。熱により軟化するコア
フィルムを用いる場合には、コアフィルムの軟化温度を
接着剤層の軟化温度よりも20℃以上高くする。この軟
化温度の差は50℃以上であることが好ましく、80℃
以上であることがさらに好ましい。
【0020】ここで、コアフィルムおよび接着剤層の軟
化温度とは、コアフィルムをなす樹脂および接着剤層を
なす接着剤の温度を室温から上昇させた際に粘性率が大
きく低下する(粘性率曲線の傾きが変化する)最初の温
度を意味する。この軟化温度は、例えばレオメーター等
の粘弾性測定装置を用いて、前記樹脂および接着剤の温
度を室温から一定速度で上昇させながら、粘性率を測定
することによって調べることができる。
【0021】本発明の導電性接着シートを第1の方法で
作製する場合には、コアフィルムの材料として感光性樹
脂を用いる。本発明の導電性接着シートを第2の方法お
よび第3の方法で作製する場合にも、コアフィルムの材
料として感光性樹脂を用いることができる。第2の方法
でコアフィルムの材料として感光性樹脂を用いる場合に
は、剥離性を有する基板面に感光性樹脂層を形成し、フ
ォトリソグラフィで感光性樹脂層をパターニングするこ
とで貫通孔を形成した後に基板を除去することによっ
て、貫通孔を有するコアフィルムを得ることができる。
【0022】コアフィルムの材料とする感光性樹脂とし
ては、例えば、光重合性ポリイミド樹脂、光重合性エポ
キシ樹脂、光重合性ポリエステル樹脂などが有用であ
る。また、本発明の導電性接着シートでは、感光性樹脂
層に微小な導電性微粒子を微小なピッチで配列させるた
めに、微小な貫通孔を微小なピッチで形成する必要があ
る。そのため、線幅が数μm以下のパターンが形成可能
な、解像度の極めて高い感光性樹脂を用いる必要があ
る。
【0023】コアフィルムの厚さは、用いる導電性微粒
子の大きさに大きく依存する。すなわち、本発明の導電
性接着シートは、使用時に、コアフィルムを変形させず
に、接続する両パターンに導電性微粒子を接触させる必
要があるため、コアフィルムの厚さは、導電性接着シー
トの導電性微粒子の平均粒子径と同じかそれより小さい
寸法にする必要がある。例えば、用いる導電性微粒子の
平均粒子径が0.5〜50μmの場合、コアフィルムの
厚さは0.5μm〜50μmとする。コアフィルムの厚
さが50μmを越えると、用いる粒子も平均粒子径が5
0μmを超える大きさにする必要があるため、ファイン
パターンの接続には不向きとなる。
【0024】また、接着剤層との密着性を向上させる目
的で、フィルム内に直径1μm以下の細孔がランダムに
配置されているスポンジ状の微多孔性フィルムを、コア
フィルムとして使用することもできる。この微多孔性フ
ィルムをコアフィルムとして使用すれば、接着剤がこの
微多孔性フィルムの細孔に入るアンカー効果により、コ
アフィルムと接着剤層との接着強度の向上が期待でき
る。
【0025】コアフィルムに形成する貫通孔の大きさ
は、用いる導電性微粒子の大きさに依存するが、導電性
粒子の平均粒子径の1〜1.5倍とする。貫通孔の配列
については、接続パターンの配列ピッチや配線幅に依存
するが、配列ピッチの0.3倍〜1倍の間隔で貫通孔を
配列することが好ましい。また、接続する部分のパター
ンにのみ貫通孔を形成することも可能である。ただし、
この場合には、接続パターンと接続部品との位置合わせ
が必要となる。 [導電性微粒子について]本発明で使用する導電性微粒
子の大きさは、平均粒子径が0.5μmから50μm、
好ましくは1μmから20μm、更に好ましくは2μm
から10μmとする。導電性微粒子の平均粒子径が0.
5μm未満であると、接続パターンの高さのバラツキを
吸収できない場合がある。また、50μmを越える大き
さでは、ファインパターンの接続には不向きとなる。
【0026】本発明で使用する導電性微粒子の形状は、
特に球形である必要はなく、多面体、球形粒子に多数の
突起状物があるものでも構わない。ただし、扁平状のも
のは貫通孔に入れ難いので好ましくない。圧縮時に潰れ
やすい、変形し易い導電性微粒子は、接続パターンとの
接触面積を大きくでき、接続パターンの高さのバラツキ
を吸収できるため好ましい。
【0027】前述の本発明の導電性接着シートを製造す
る第3の方法では、コアフィルムの貫通孔に、電解めっ
き法により導電性微粒子を成長させるが、その際に、以
下の方法で、導電性微粒子を圧縮時に潰れ易い形状およ
び構造にすることができる。電解めっきの電流密度を調
整して、導電性微粒子の先端を丸くあるいは突起状にす
る。あるいは、電解めっき時およびその後の処理によ
り、導電性微粒子を多孔質化する。
【0028】また、前記第3の方法で、貫通孔を有する
コアフィルムを導電性基板の上に形成する際に、導電性
基板の上に感光性樹脂層を形成してこの感光性樹脂層に
フォトリソグラフィで貫通孔を形成する方法を採用した
場合には、以下の方法で、導電性微粒子内に孔を形成す
ることができる。先ず、ネガ型の感光性樹脂組成物中
に、現像液に溶解(あるいは分散)しにくい有機化合物
を混合し、この組成物による感光性樹脂層を形成する。
次に、この感光性樹脂層に、貫通孔に対応する部分が遮
光部となっているマスクを用いた露光を行って、貫通孔
の部分に前記樹脂組成物をそのまま残存させる。この状
態で現像および電解めっきを行う。この際、貫通孔内に
有機化合物が存在するため、導電性微粒子はこの有機化
合物を含有した状態で成長する。次に、導電性微粒子中
の有機物を溶解あるいは焼成工程によって除去する。こ
れにより、内部に多数の孔を有する導電性微粒子が貫通
孔内に形成される。
【0029】また、電解めっきのめっき浴中に有機物を
混合しておき、金属が析出する過程で金属中に有機物を
取り込ませる複合めっき法などの処理を行った後、導電
性微粒子内に取り込まれた有機物を溶解あるいは焼成工
程で除去する方法によっても、導電性微粒子内に孔を形
成することができる。本発明で使用する導電性微粒子の
粒子径分布は、標準偏差が平均粒子径の50%以下とな
るようにする。好ましくは標準偏差が平均粒子径の20
%以下となるように、更に好ましくは10%以下となる
ようにする。導電性微粒子の粒子径分布が標準偏差が平
均粒子径の50%を越えて広く分布すると、粒子径の小
さな導電性微粒子により貫通孔に詰まりが発生したり、
貫通孔以外の場所に存在する不要な小さな導電性微粒子
を取り除くことが難しくなる。また、接続パターンの高
さばらつきを吸収することが難しくなる。そのため、接
続パターン間の電気的な接続信頼性の低下につながる。
また、一つの貫通孔に一つの導電性微粒子が入っている
ことが好ましい。
【0030】導電性微粒子の分級方法としては通常の方
法、例えばサイクロン、クラシクロン等の遠心分級機、
重力分級機、慣性分級機、気流分級機、あるいはふるい
分けによる分級機等を用いることができる。粒子径が1
0μm以下の微細な導電性微粒子を分級して粒子径分布
の狭い導電性微粒子を得るためには、先ず、気流分級機
で粗い分級を行った後、精密ふるいで分級することが好
ましい。なお、精密ふるいによる分級を空気中で行う
と、ふるい孔に導電性微粒子が詰まることがあるため、
精密ふるいに超音波振動を加えたり、超音波振動させた
液体中で分級を行ったりすることが好ましい。 [接着剤層について]本発明の導電性接着シートを構成
する接着剤層をなす接着剤としては、例えば、熱硬化性
接着剤、熱可塑性接着剤あるいは感圧接着剤等を好適に
使用することができる。特に、マイクロカプセル中に硬
化剤を含有する化合物を閉じ込め、圧力あるいは熱によ
りマイクロカプセルが潰れることにより硬化が開始する
いわゆる潜在性硬化剤を含有するタイプの接着剤を使用
することが好ましい。
【0031】また、この接着剤層の材質としては、例え
ば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、尿素樹脂、ア
ミノ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、フラン樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブ
テン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルホ
ン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等を挙げることがで
きる。特に、寸法安定性、耐熱性等の観点からは、使用
する接着剤を構成する樹脂が、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、ピレン、ビフェニル、フェニレンエーテ
ル等の芳香族化合物やシクロヘキサン、シクロヘキセ
ン、ビシクロオクタン、ビシクロオクテン、アダマンタ
ン等の脂肪族環状化合物の骨格を分子鎖中に有する化合
物からなることが好ましい。
【0032】また、溶剤に可溶な樹脂からなる接着剤を
使用すれば、接着剤を溶剤に溶かした状態で支持体上に
塗布した後に乾燥することによって、接着剤層を得るこ
とができる。この乾燥(溶媒除去)後の接着剤層の厚さ
を1μm〜50μmに、好ましくは5μm〜20μmと
する。1μm未満の厚さでは、接着後の密着強度を得る
ことが難しい。接着剤層の厚さが50μmを越えると、
接着剤の量が多すぎて、導電性微粒子と接続パターンと
の間を電気的に接続し難くなる。
【0033】本発明の導電性接着シートでは、コアフィ
ルムの両面に接着剤層(コアフィルムの一方の面側の接
着剤層:第1の接着剤層と、他方の面側の接着剤層:第
2の接着剤層)が形成されているが、これらの接着剤層
は組成の同じものであっても異なるものであっても構わ
ない。また、第1および第2の接着剤層は、それぞれ機
能の異なる複数の接着剤層が積層されたものであっても
かまわない。
【0034】本発明の導電性接着シートにおいて、第1
の接着剤層および/または第2の接着剤層を、軟化温度
の差が20℃以上である二種類の接着剤層が、軟化温度
の高い方をコアフィルム面側に配置して積層されたもの
とすることにより、導電性接着シートを加熱圧縮して使
用する際に、導電性微粒子がコアフィルムの貫通孔から
外れて、シート面内の所定位置からずれた位置に移動す
ることを防止できる。
【0035】例えば、本発明の導電性接着シートを、隣
接するパターンの間隔が10μm以下と狭い基板の接続
に使用する場合、導電性微粒子がシート面内の所定位置
からずれた位置に移動すると、ショートの原因になるこ
とがある。このような場合に前記二層構造の接着剤層を
有する導電性接着シートを使用すると、ショートを確実
に防ぐことができるようになるため好ましい。前記軟化
温度の差は50℃以上であることが好ましく、80℃以
上であることが更に好ましい。
【0036】なお、コアフィルムにテーパ状の貫通孔
を、導電性微粒子がテーパ状貫通孔の窄まった部分(開
口寸法の小さい部分)で保持される寸法で設けた場合に
は、テーパ状貫通孔の開口寸法の大きい側のコアフィル
ム面に接着する接着剤層のみを前記二層構造にすればよ
い。本発明の導電性接着シートが製造工程において酸性
水溶液や水などに曝される場合には、水系処理液で変質
や反応が生じない接着剤層を使用する必要がある。ま
た、粘着性あるいはタック性を有する接着剤層を使用す
ることによって、本発明の導電性接着シートを被接続物
に対して仮止め可能とすることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。本発明の導電性接着シートの一実施形態につ
いて、図1を用いて説明する。この導電性接着シート
は、厚さ方向の中央に配置したコアフィルム1と、コア
フィルム1の両面に配置された接着剤層2,3と、球状
の導電性微粒子4とで構成されている。コアフィルム1
はポリイミド樹脂または不飽和ポリエステル樹脂からな
り、厚さは4μmである。接着剤層2,3は、潜在性硬
化剤を含有するエポキシ系の熱硬化型接着剤からなり、
厚さは12μmである。導電性微粒子4は、銅と銀との
合金からなる粉末であって、平均粒径が6μm、粒子径
分布の標準偏差が1.5μmである。
【0038】コアフィルム1には、厚さ方向に貫通する
貫通孔10が、フィルム面内に多数個、規則的に配置さ
れている。この実施形態では、図1(b)に示すよう
に、フィルム面内の格子点(格子の縦線と横線との交
点)の位置および単位格子の面心位置に、貫通孔10が
配置されている。縦線に沿って隣り合う格子点の間隔は
15μmであり、横線に沿って隣り合う格子点の間隔は
15μmである。貫通孔10の平面形状(フィルム面に
沿った断面形状)は円形であり、この円の直径は8μm
(導電性微粒子4の平均粒径の1.33倍)である。ま
た、コアフィルム1の全ての貫通孔10内に、各1個の
導電性微粒子4が配置されている。
【0039】この導電性接着シートは、使用時に、接続
する基板間に挟んで加圧する。これにより、接着剤層
2,3を変形させて、接続する両パターンに導電性微粒
子4を接触させる。この時、コアフィルム1によって、
シート面内での導電性微粒子4の配置が固定される。ま
た、この導電性接着シートでは、上述のように、導電性
微粒子4がシート面内に、規則的に且つ高密度で(隣り
合う導電性微粒子間の距離が20μm以下となるよう
に)配置されている。
【0040】したがって、この実施形態の導電性接着シ
ートによれば、接続するパターンの寸法が小さい場合
や、ファインピッチで配列されているパターンを接続す
る場合でも、信頼性の高い接続を行うことができる。特
に、貫通孔10のピッチおよび大きさを、接続するパタ
ーンの配列ピッチおよび配線幅に対応させて設定するこ
とにより、接続するパターンが導電性微粒子4の存在し
ない位置(図15に符号Aで表示)に配置される、とい
う恐れがなくなる。
【0041】なお、この実施形態の導電性接着シートに
よれば、導電性微粒子が規則的に配置されているため、
ランダムに配置されている場合のように導電性微粒子を
極端に小さく(例えば、直径2μm以下に)しなくて
も、接続するパターンが導電性微粒子の存在しない位置
(図15に符号Aで表示)に配置される確率が原理的に
はゼロになる。したがって、この実施形態の導電性接着
シートは、導電性微粒子をある程度の大きさにすること
によって、導電性微粒子がランダムに配置されている導
電性接着シートよりも、接続パターンの基板面からの突
出高さのバラツキを吸収し易くなる。
【0042】図1(c)に、コアフィルム1の面内での
貫通孔10の配置が上記とは異なる導電性接着シートを
示す。この例では、貫通孔10がフィルム面内の格子点
の位置に配置されている。これらの全ての貫通孔10内
に、各1個の導電性微粒子4が配置されている。本発明
の導電性接着シートを製造する第1の方法の実施形態に
ついて、図2を用いて説明する。
【0043】先ず、プラスチックフィルム等からなる支
持体5の上に、接着剤溶液(接着剤を溶剤に溶かした液
体)を所定の厚さで塗布した後、溶剤を乾燥除去するこ
とにより、第1の接着剤層2を形成する。接着剤溶液の
塗布方法としては、通常の方法、例えば、ブレードコー
ト法、スプレーコート法、スピンコート法、ロールコー
ト法などが採用できる。
【0044】次に、第1の接着剤層2の上に、液状のネ
ガ型感光性樹脂を塗布し、溶剤を含む感光性樹脂の場合
には溶剤を乾燥させることによって、コアフィルム1を
なす感光性樹脂層11を形成する。次に、フォトリソグ
ラフィでこの感光性樹脂層11をパターニングする。す
なわち、図2(a)に示すように、先ず、コアフィルム
1に形成する貫通孔10に対応させた(形状とシート面
内での配置)光遮蔽部を有する露光マスクMを、ネガ型
の感光性樹脂層11の上方に配置し、この露光マスクM
の上から高エネルギー光を照射する。次に、所定の現像
処理を行うことによって、感光性樹脂層11の光が当た
らなかった部分を除去する。
【0045】この実施形態では、ネガ型感光性樹脂の重
合度を高くして不溶化することができる高エネルギー光
を照射するが、その光源としては、超高圧水銀ランプ、
低圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプなど
が挙げられる。孔径が20μm以下の微細なパターンを
形成するためには、平行光線を照射することが好まし
い。なお、ポジ型感光性樹脂を使用する場合には、貫通
孔10に対応させた光照射部を有する露光マスクを用い
る。この場合には、前述の光源を使用する方法以外に、
シンクロトロン軌道放射光から取り出したX線、あるい
は電子線等を照射することで、光照射部のポリマー鎖の
結合を切断する方法が採用できる。
【0046】これにより、感光性樹脂層11に所定の配
置で貫通孔10が形成される。その結果、所定配置の貫
通孔10を有するコアフィルム1が、第1接着剤層2の
上に形成される。図2(b)はこの状態を示す。次に、
この状態でコアフィルム1の上方から、多数の導電性微
粒子4からなる粉末を散布した後、支持体5と第1の接
着剤層2とコアフィルム1とからなるシート全体を振動
させることにより、コアフィルム1の貫通孔10内に導
電性微粒子4を入れる。また、図2(c)に示すよう
に、貫通孔10内に入らず、コアフィルム1の上面に存
在する導電性微粒子4aは、接着剤の付いたフィルムな
どで押し当てることによって除去する。
【0047】シート全体を振動させることで、全ての貫
通孔10に導電性微粒子4が入り易くなる。また、導電
性微粒子の入った容器内にシート全体を複数回くぐらせ
ることによって、コアフィルム1の貫通孔10内に導電
性微粒子4を入れてもよい。次に、コアフィルム1の上
に接着剤溶液を所定の厚さで塗布した後、溶剤を乾燥除
去することにより、コアフィルム1の上に第2の接着剤
層3を形成する。さらに、この第2の接着剤層3の上に
カバーフィルム6を被覆する。これにより、導電性接着
シートが、図2(d)に示すように、一方の面に支持体
5が、他方の面にカバーフィルム6がそれぞれ接合され
た状態で得られる。
【0048】これに代えて、接着剤層3が形成されたカ
バーフィルム6を、接着剤層3をコアフィルム1側に向
けて、コアフィルム1の上に置いて加熱することによ
り、図2(d)の状態としてもよい。ただし、この場合
の加熱温度は、接着剤層3をなす接着剤が硬化しない温
度とする必要がある。なお、導電性接着シートは、支持
体5とカバーフィルム6を剥離した状態で使用される。
そのため、支持体5の第1の接着剤層2を形成する面
と、カバーフィルム6の第2の接着剤層3側となる面
に、シリコン系等の剥離剤を塗布しておくことが好まし
い。
【0049】以上説明したように、この第1の方法によ
れば、フォトリソグラフィを採用することによって、コ
アフィルム1に直径20μm以下の微小な貫通孔10を
容易に形成することができる。本発明の導電性接着シー
トを製造する第2の方法の実施形態について、図3〜6
を用いて説明する。
【0050】先ず、支持体5の上に接着剤溶液を所定の
厚さで塗布した後、乾燥することによって、支持体5の
上に第1の接着剤層2を形成する。図3(a)はこの状
態を示す。この第1の接着剤層2の上に、図3(b)に
示すような、貫通孔10を有するコアフィルム1を接合
する。図3(c)はこの状態を示す。この接合は、第1
の接着剤層2の上にコアフィルム1を載せて加熱するこ
とで行う。この加熱温度は、接着剤層2をなす接着剤が
硬化しない温度とする。
【0051】次に、第1の方法と同じ方法で、導電性微
粒子4をコアフィルム1の貫通孔10内に充填する。次
に、第1の方法と同じ方法で、コアフィルム1上への第
2の接着剤層3の形成およびカバーフィルム6の被覆を
行う。これにより、導電性接着シートが、図3(d)に
示すように、一方の面に支持体5が、他方の面にカバー
フィルム6がそれぞれ接合された状態で得られる。
【0052】この第2の方法において、図3(b)に示
すような、貫通孔10を有するコアフィルム1を形成す
る方法としては、図4に示すように、コアフィルム1
にレーザ照射を行う方法と、図5に示すように、プレ
ス用金型90,170を用いてコアフィルム1をプレス
で打ち抜く方法を採用することが好ましい。の方法の
実施形態としては、先ず、図4(a)に示すように、コ
アフィルム1に形成する貫通孔10に対応させた開口部
K1を有する金属マスクKを、支持体5の上に固定した
ポリイミド樹脂からなるコアフィルム1の上方に配置
し、このマスクKの上からエキシマレーザを照射する。
これにより、コアフィルム1のエキシマレーザが照射さ
れた部分が除去されて、貫通孔10が形成される。図4
(b)はこの状態を示す。次に、コアフィルム1から支
持体5を除去する。
【0053】の方法では、先ず、プレス用金型を作製
する。この作製方法の実施形態について図6を用いて説
明する。先ず、アルミニウム板やステンレス板等の導電
性基板7を用意し、その表面に亜鉛置換めっき処理を施
して、厚さ200μm程度のメッキ層を形成する。この
メッキ層の上に、前述の感光性樹脂層11の形成方法と
同じ方法で、ネガ型の感光性樹脂層8を形成する。
【0054】次に、コアフィルム1の貫通孔10に対応
させた光遮蔽部を有する露光マスクMを用意し、この露
光マスクMを感光性樹脂層8の上方に配置する。この露
光マスクMの上から高エネルギー光の平行光を照射す
る。平行光は、光源からの光をフライアイレンズと数枚
の反射鏡で加工することによって得られる。図6(a)
はこの状態を示す。
【0055】次に、所定の現像処理を行うことによっ
て、感光性樹脂層8の光が当たらなかった部分を除去す
る。これにより、コアフィルム1の貫通孔10に対応す
る貫通孔81が感光性樹脂層8に形成される。図6
(b)はこの状態を示す。次に、めっき前処理として、
この導電性基板7と感光性樹脂層8とからなる板状物の
表面を、反応性イオンエッチング等で清浄化する。すな
わち、現像後にこの板状物に残存する現像残査を完全に
除去する。
【0056】次に、この導電性基板7と感光性樹脂層8
とからなる板状物をめっき浴内に入れて、導電性基板7
に通電することにより、リンを含有するニッケルの電解
めっきを行う。これにより、感光性樹脂層8の上と貫通
孔81内にメッキ層9を形成する。この状態を図6
(c)に示す。メッキ層9の厚さは、プレス用金型とし
て必要な強度を発揮できる厚さとする。例えば、貫通孔
81の深さの50倍程度とする。
【0057】次に、導電性基板7と感光性樹脂層8とメ
ッキ層9とからなる板状物から、導電性基板7を、エッ
チング法であるいは物理的に剥離することによって除去
する。次に、メッキ層9から感光性樹脂層8を剥離す
る。このメッキ層9が、図6(d)に示すように、コア
フィルム1の貫通孔10の配置に対応させた突起91を
有する雄型90となる。
【0058】次に、電解ニッケルめっきの代わりに電解
銅めっきを行うことを除いて、この雄型90の形成方法
と同じ方法を実施することにより、雄型90と同じ形状
の銅製の型15を作製する。すなわち、この型15は、
コアフィルム1の貫通孔10の配置に対応させた突起1
5aを有する。次に、この型15の突起15a側の面
に、リンを含有するニッケルの電解めっきを行ってメッ
キ層17を形成する。この状態を図6(e)に示す。メ
ッキ層17の厚さは、プレス用金型として必要な強度を
発揮できる厚さとする。例えば、突起15aの突出長さ
の50倍程度とする。
【0059】次に、銅製の型15を、過硫酸アンモニウ
ム、塩化第二鉄塩酸水溶液、または塩化第二銅水溶液等
の銅を溶解する溶液を用いてエッチングすることによ
り、メッキ層17から除去する。このメッキ層17が、
図6(f)に示すように、雄型90の突起91を受ける
凹部171を有する雌型170となる。このようにして
得られた雄型90と雌型170とをプレス装置に装着
し、雄型90の突起91と雌型170の凹部171が正
確に噛み合うように、上下両側のパターンを同時に観察
できるCCDカメラで見ながら、少なくとも2カ所で位
置合わせを行う。次に、図5に示すように、雄型90と
雌型170との間にコアフィルム1を設置してプレスす
ることにより、コアフィルムの突起91と凹部171と
で挟まれた部分に貫通孔が形成される。このプレス装置
としては、LSIベアチップを反転して基板へ実装する
ときに用いられるフリップチップボンダー等を改造して
使用することができる。
【0060】以上説明したように、この第2の方法によ
れば、レーザ照射法または微細金型によるプレス加工法
を採用することによって、コアフィルム1に直径20μ
m以下の微小な貫通孔10を容易に形成することができ
る。なお、この実施形態では、本発明の第2の方法にお
ける、貫通孔10を有するコアフィルム1の一方の面に
第1接着剤層2を形成する方法として、支持体5の上に
形成された第1接着剤層2の上に、貫通孔10を有する
コアフィルム1を接合する方法を採用しているが、これ
に代えて、例えば、貫通孔10を有するコアフィルム1
の上に接着剤溶液を塗布・乾燥する方法を採用してもよ
い。
【0061】この場合、コアフィルム上に第1の接着剤
層を形成した後にコアフィルム側を上にして、貫通孔内
に導電性微粒子を入れた後、このコアフィルムの上に第
2の接着剤層を形成する。なお、第1の接着剤層の形成
時に、コアフィルムの貫通孔内に接着剤が入った場合で
も、この接着剤も第1の接着剤層と同様に未硬化状態に
保持されるため、導電性微粒子を貫通孔に押し込むこと
等によって、導電性微粒子を貫通孔内に入れることがで
きる。
【0062】本発明の導電性接着シートを製造する第3
の方法の実施形態について、図7を用いて説明する。先
ず、図7(a)に示すように、導電性基板7の上に、第
1の方法と同じ方法で、ネガ型の感光性樹脂層11の形
成、感光性樹脂層11に対する露光マスクMを介した高
エネルギー光の照射、および現像処理を行う。これによ
り、導電性基板7の上に、貫通孔10を有するコアフィ
ルム1が形成される。図7(b)はこの状態を示す。
【0063】次に、コアフィルム1の貫通孔10内に、
電解めっき法により導電性微粒子4を成長させる。この
実施形態では、電解めっき時の電流密度を調整すること
によって、図7(c)に示すように、導電性微粒子4
を、貫通孔10の中央部でコアフィルム1から突出する
高さで、しかも先端が丸くなるように成長させる。次
に、コアフィルム1の導電性基板7とは反対側の面に、
第1の方法で第2の接着剤層3を形成した方法と同じ方
法で、第1の接着剤層2を形成する。次に、この第1の
接着剤層2の上にカバーフィルム6を被覆する。これに
代えて、接着剤層2が形成されたカバーフィルム6を、
接着剤層2をコアフィルム1側に向けて、コアフィルム
1の上に置いて加熱することにより、図7(c)の状態
としてもよい。ただし、この場合の加熱温度は、接着剤
層2をなす接着剤が硬化しない温度とする必要がある。
【0064】次に、導電性基板7を、エッチング法によ
りあるいは引き剥がすことにより除去する。図7(d)
はこの状態を示す。次に、導電性基板7が除去されたコ
アフィルム1の面に第2の接着剤層3を形成し、この第
2の接着剤層3にカバーフィルム6を被覆する。このよ
うにして、図7(e)に示すように、両面にカバーフィ
ルム6が接合されている導電性接着シートが得られる。
【0065】この第3の方法によれば、電解めっき法に
より貫通孔10内に導電性微粒子4を成長させるため、
貫通孔10への導電性微粒子4の配置を容易に行うこと
ができる。
【0066】
【実施例1】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第1の方法の実施例に相当する方法で導電
性接着シートを作製する。この実施例を図2に基づいて
説明する。先ず、厚さ25μmのポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムを用意し、このPETフィル
ムの表面に、剥離剤としてポリジメチルシロキサンを約
50nmの膜厚で被覆した。このPETフィルム(支持
体)5の剥離剤が被覆された面に、熱可塑性ポリイミド
溶液をブレードコーターを用いて塗布した。次に、この
塗布膜から溶剤を乾燥除去することにより、PETフィ
ルム5上に、厚さ10μmの熱可塑性ポリイミドからな
る接着剤層(第1の接着剤層)2を形成した。
【0067】熱可塑性ポリイミド溶液としては、宇部興
産社製の熱可塑性ポリイミド溶液「UPA−N−111
C」100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレートを1重量部の割合で添加して30分間混
合し、泡が消えるまで放置したものを使用した。この接
着剤層2の上に、ブレードコーターを用いて液状のネガ
型感光性樹脂を塗布することによって、感光性樹脂層1
1を厚さ4μmで形成した。この感光性樹脂層11の上
に厚さ10μmのPETフィルムを載せた。
【0068】使用した感光性樹脂は、数平均分子量が2
000である不飽和ポリエステルプレポリマー:100
重量部に、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト:10.7重量部、ジエチレングリコールジメタクリ
レート:4.3重量部、ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート:15重量部、リン酸(モノメタクリロイル
オキシエチル):3.6重量部、2,2−ジメトキシ−
2−フェニルアセトフェノン:2重量部、2,6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェノール:0.04重
量部、およびオリヱント化学製「OPLASイエロー1
40」:0.11重量部を加えて、攪拌混合することに
より得られたものである。
【0069】数平均分子量が2000である不飽和ポリ
エステルプレポリマーは、アジピン酸、イソフタル酸、
イタコン酸、フマル酸と、ジエチレングリコールとの仕
込み比を調整し、脱水重縮合反応により得た。数平均分
子量は、島津製作所社製のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー装置を用いて測定し、ポリスチレン標準品
で検量化した。
【0070】この感光性樹脂は溶剤を含有しないが、前
述の膜厚ではそのまま塗布することができる。ただし、
2μm以下の膜厚で塗布する場合には、溶剤を加えて粘
度を低くして使用することが好ましい。その場合には、
塗布後に溶剤を乾燥させることによって感光性樹脂層が
得られる。次に、露光マスクMとして、直径8μmであ
る円形のクロムパターンが、図1(b)に示す貫通孔1
0の配置と同じ配置で、格子点間隔が15μmピッチ
で、規則的に配列されているガラス製フォトマスクを用
意した。この露光マスクMを感光性樹脂層11の上に配
置し、この露光マスクMの上から超高圧水銀ランプの光
を照射した。この照射光は、光源からの光を光学系で平
行にした平行光線である。図2(a)はこの状態を示
す。但し、この図では、厚さ10μmのPETカバーフ
ィルムが省略されている。
【0071】次に、PETカバーフィルムを剥離し、現
像処理を行った。その結果、感光性樹脂層11の光の当
たらなかった部分が除去されて、図2(b)に示すよう
に、多数の貫通孔10を有するコアフィルム1が、熱可
塑性ポリイミド接着剤層(第1の接着剤層)2の上に形
成された。このコアフィルム1には、直径が8μmであ
る円形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μ
mピッチ(格子点間隔)で規則的に配列されている。
【0072】このコアフィルム1上に、多数の導電性微
粒子4からなる粉末を散布した後、超音波振動装置を用
いてシート全体に振動を与えることにより、全ての貫通
孔10内に導電性微粒子4を入れた。次に、コアフィル
ム1の表面に、日東電工(株)製の粘着フィルム「SP
V−363」を、ローラーを用いて張り付けた後に剥が
すことによって、貫通孔10に入らず、コアフィルム1
の上面に存在する導電性微粒子4aを取り除いた。
【0073】導電性微粒子4からなる粉末としては、特
開平6−223633号公報に記載された、組成がAg
x Cu(1-x) (0.008≦x≦0.4)であって粒子
表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.2倍より高く、表面
近傍で粒子表面に向かって銀濃度が増加する領域を有す
る球状の導電性粒子からなり、平均粒子径が6μm、粒
子径分布の標準偏差が0.6μmである粉末を使用し
た。
【0074】次に、図2(d)に示すように、一方の面
にエポキシ接着剤からなる接着剤層(第2の接着剤層)
3が形成されているPETフィルム6を、接着剤層3を
コアフィルム1側に向けて、コアフィルム1の上に置い
て加熱することにより接合した。一方の面にエポキシ接
着剤からなる接着剤層3が形成されているPETフィル
ム6は、以下のようにして作製した。先ず、厚さ25μ
mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを
用意し、このPETフィルムの表面に、剥離剤としてポ
リジメチルシロキサンを約50nmの膜厚で被覆した。
このPETフィルム(カバーフィルム)6の剥離剤が被
覆された面に、エポキシ接着剤溶液をブレードコーター
を用いて塗布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾燥除
去することにより、PETフィルム6上に、厚さ10μ
mのエポキシ接着剤からなる層3を形成した。
【0075】使用したエポキシ接着剤溶液の組成は、ビ
スフェノールA型液状エポキシ樹脂:10重量部、フェ
ノキシ樹脂:10重量部、マイクロカプセル型のイミダ
ゾール誘導体エポキシ化合物からなる潜在性硬化剤:
4.5重量部、およびトルエン/酢酸エチル混合液:5
重量部である。以上のようにして、不飽和ポリエステル
樹脂からなるコアフィルム1の一方の面に熱可塑性ポリ
イミドからなる接着剤層2が配置され、他方の面にエポ
キシ接着剤からなる接着剤層3が配置され、コアフィル
ム1には、直径8μmの円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で15μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に形成され、各貫通孔10に各1個の銅−銀合金製
の導電性微粒子4が配置されている導電性接着シートが
得られた。この導電性接着シートの両面にはPETフィ
ルム5,6が接合されている。 [性能評価]図8および図9に示す試験用基板30,4
0,50を用意した。
【0076】図8(a)は試験用基板30の一部を示す
平面図であり、図8(b)は図8(a)のa−a線断面
図である。試験用基板30は、絶縁性基板31の上に、
200本の配線32と、各配線32毎に独立に接続され
た検査用パッド35とを有する。配線32の幅Wは15
μmであり、配列ピッチpは30μmであり、厚さhは
15μmである。
【0077】図9(a)は試験用基板40,50の一部
を示す平面図であり、図9(b)は試験用基板40の断
面図であり、図9(c)は試験用基板50の断面図であ
る。図9(b)および図9(c)は図9(a)のb−b
線断面図に相当する。試験用基板40は、ガラス基板4
1の上に、直線状の配線パターン42と円形のダミーパ
ターン43と検査用パッド44とを有する。ダミーパタ
ーン43は、試験用基板30の配線32に合わせて、配
線パターン42の長さ方向に200個配列されている。
これらのパターンは、ガラス基板41上に薄いクロム層
を形成し、その上に銅めっきを施し、この銅メッキ層お
よびクロム層をパターニングすることで形成されてい
る。
【0078】配線パターン42の幅W1は15μmであ
り、ダミーパターン43の直径W2は15μm、配列ピ
ッチp10は30μmである。配線パターン42とダミ
ーパターン43の厚さ(銅メッキ層とクロム層との合計
厚さ)は15μmである。これらの試験用基板30,4
0は、使用時に、試験用基板30の全ての配線32が形
成された部分と、試験用基板40の配線パターン42お
よびダミーパターン43が形成された部分とを重ねて、
配線32と配線パターン42とが直交するように配置す
る。
【0079】試験用基板50は、ガラス基板51の一方
の面に、試験用基板40の配線パターン42およびダミ
ーパターン43と全く同じパターンの凸部52が、エキ
シマレーザ加工により形成されたものである。試験用基
板30と試験用基板50は、使用時に、試験用基板30
の全ての配線32が形成された部分と、試験用基板50
の凸部52が形成された部分とを重ねて、配線パターン
42に対応する凸部52と配線32とが直交するように
配置する。
【0080】これらの試験用基板30,40,50を用
いて、以下の方法により導電性接着シートの性能評価を
行った。先ず、上述の方法で得られた導電性接着シート
の両面からPETフィルム5,6を剥がして、この導電
性接着シートを前記配置の試験用基板30,40間に挟
み、50MPaの圧力をかけた状態で230℃に加熱し
て5分間保持した。その結果、導電性接着シートによ
り、試験用基板30と試験用基板40とが接着された。
【0081】図10はこの状態を示す断面図であって、
(a)は配線パターン42の部分の断面図を示し、
(b)はダミーパターン43の部分の断面図を示す。こ
れらの図は、配線パターン42と平行な線での断面図で
ある。この接着時に、導電性接着シートのコアフィルム
1とその両面の接着剤層2,3は変形するため、図10
ではこれらをまとめて符号23で示してある。
【0082】このようにして得られた2個のテストピー
スを用いて、実施例1の導電性接着シートによる接続確
認試験を行った。すなわち、各テストピースについて、
試験用基板30の200個の検査用パッド35と試験用
基板40の検査用パッド44との間の抵抗を測定した。
その結果、2個のテストピースの合計400個の試験用
基板30の配線32のうち、試験用基板40の配線パタ
ーン42と電気的に接続されていないものは無いことが
分かった。
【0083】次に、上述の方法で得られた導電性接着シ
ートの両面からPETフィルム5,6を剥がして、この
導電性接着シートを前記配置の試験用基板30,50間
に挟み、50MPaの圧力をかけた状態で230℃に加
熱して5分間保持した。その結果、導電性接着シートに
より、試験用基板30と試験用基板50とが接着され
た。
【0084】このようにして得られた2個のテストピー
スを用いて、隣接する検査用パッド35同士の間の絶縁
抵抗を測定した。その結果、2個のテストピースの合計
398組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が
1012Ω以上であった。これにより、2個のテストピー
スの合計400個の全ての配線32について、隣接する
全ての配線32間にショートが発生していないことが分
かった。
【0085】これらの試験結果から、この実施例の導電
性接着シートによって、図10(a)に示すように、試
験用基板30の配線32と試験用基板40の配線パター
ン42とが、導電性接着シートの導電性微粒子4によっ
て接続され、図10(a)および図10(b)に示すよ
うに、隣り合う配線32間が導電性微粒子4で接続され
ていない状態になることが分かる。
【0086】
【実施例2】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第2の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図3お
よび4に基づいて説明する。先ず、厚さ25μmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、
このPETフィルムの表面に、剥離剤としてポリジメチ
ルシロキサンを約50nmの膜厚で被覆した。このPE
Tフィルムの剥離剤が被覆された面に、エポキシ接着剤
溶液をブレードコーターを用いて塗布した。次に、この
塗布膜から溶剤を乾燥除去することにより、PETフィ
ルム上に、厚さ12μmのエポキシ接着剤からなる接着
剤層を形成した。このPETフィルムと接着剤層とから
なるシートを2枚用意した。
【0087】使用したエポキシ接着剤溶液の組成は、ビ
スフェノールA型液状エポキシ樹脂:10重量部、フェ
ノキシ樹脂:10重量部、マイクロカプセル型のイミダ
ゾール誘導体エポキシ化合物からなる潜在性硬化剤:
4.5重量部、およびトルエン/酢酸エチル混合液:5
重量部である。一方、上記と同じPETフィルムの表面
に、剥離剤としてポリジメチルシロキサンを約50nm
の膜厚で被覆した。このPETフィルムの剥離剤が被覆
された面に、ポリイミド樹脂溶液(宇部興産社製の「U
PA−N−111C」)をブレードコーターを用いて塗
布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾燥除去すること
により、図4(a)に示すように、PETフィルム(支
持体)5上に、ポリイミド樹脂からなるコアフィルム1
を厚さ4μmで形成した。
【0088】次に、コアフィルム1に形成する貫通孔1
0に対応させた開口部K1を有するニッケル製の金属マ
スクKを用意し、この金属マスクKをコアフィルム1の
上方に配置し、この金属マスクKの上からエキシマレー
ザを照射した。図4(a)はこの状態を示す。金属マス
クKには、直径8μm径の円形の孔が、図1(b)に示
す貫通孔の配置と同じ配置で、15μmピッチ(格子点
間隔)で規則的に形成されている。
【0089】エキシマレーザの照射は、LUMONIC
S社製のエキシマレーザ「INDEX800」と住友重
機械工業社製の搬送系「SIL300H」とからなるエ
キシマレーザ加工装置を用いて行った。レーザの波長は
248nm(フッ化クリプトンガス)であり、レーザビ
ームの寸法は8mm×25mmであり、発振周波数は2
00Hzであった。
【0090】これにより、コアフィルム1のエキシマレ
ーザが照射された部分(開口部K1の下側の部分)が除
去されて、コアフィルム1の所定位置に貫通孔10が形
成された。このコアフィルム1には、直径が8μmであ
る円形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μ
mピッチ(格子点間隔)で規則的に配列されている。図
4(b)はこの状態を示す。次に、コアフィルム1から
PETフィルム(支持体)5を剥離する。
【0091】次に、上述の方法で予め用意した、PET
フィルムと接着剤層とからなるシートを、図3(a)に
示すように、接着剤層(第1の接着剤層)2側を上に向
けて置き、その上に、貫通孔10を有するコアフィルム
1を載せて、加熱により接合した。この状態を図3
(c)に示す。このコアフィルム1上に、多数の導電性
微粒子4からなる粉末を散布した後、超音波振動装置を
用いてシート全体に振動を与えることにより、全ての貫
通孔10内に導電性微粒子4を入れた。この状態を図3
(d)に示す。次に、コアフィルム1の表面に、日東電
工(株)製の粘着フィルム「SPV−363」を、ロー
ラーを用いて張り付けた後に剥がすことによって、貫通
孔10に入らず、コアフィルム1の上面に存在する導電
性微粒子4aを取り除いた。
【0092】導電性微粒子4からなる粉末としては、特
開平6−223633号公報に記載された、組成がAg
x Cu(1-x) (0.008≦x≦0.4)であって粒子
表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.2倍より高く、表面
近傍で粒子表面に向かって銀濃度が増加する領域を有す
る球状の導電性粒子からなり、平均粒子径が6μm、粒
子径分布の標準偏差が0.6μmである粉末を使用し
た。
【0093】次に、上述の方法で予め用意した、PET
フィルム上にエポキシ接着剤からなる接着剤層が形成さ
れたシートを、図3(e)に示すように、接着剤層(第
2の接着剤層)3側を下側に向けてコアフィルム1の上
に載せて、加熱により接合した。これにより、ポリイミ
ド樹脂からなる厚さ4μmのコアフィルム1の両面に、
厚さ12μmのエポキシ接着剤からなる接着剤層2,3
が配置され、コアフィルム1には直径8μmの円形の貫
通孔10が、図1(b)に示す配置で15μmピッチ
(格子点間隔)で規則的に形成され、各貫通孔10に各
1個の銅−銀合金製の導電性微粒子4が配置されている
導電性接着シートが得られた。この導電性接着シートの
両面にはPETフィルム5,6が接合されている。 [性能評価]この実施例2で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0094】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012
Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの合
計400個の全ての配線32について、隣接する全ての
配線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0095】
【実施例3】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第2の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図3、
図5、および図6に基づいて説明する。
【0096】実施例2と同じ方法で、PETフィルム
(支持体)5上に、ポリイミド樹脂からなるコアフィル
ム1を形成した。ただし、厚さは7μmとした。次に、
コアフィルム1からPETフィルム(支持体)5を剥離
した。次に、図5に示すように、このコアフィルム1
を、雄型90および雌型170からなるプレス用金型
(加圧面:2.5cm角)の間に挟み、プレスで打ち抜
くことにより、コアフィルム1に貫通孔10を開けた。
プレス装置としてはフリップチップボンダーを用い、雄
型90および雌型170の位置合わせはCCDカメラを
用いた方法で行った。また、プレス圧は3MPaとし
た。
【0097】雄型90および雌型170は、前述の実施
形態で図6を用いて説明した方法により作製した。具体
的には、導電性基板7として厚さ200μmのアルミニ
ウム板を用意し、その表面に対して亜鉛置換めっき処理
を施した。感光性樹脂層8は、実施例1と同じ感光性樹
脂溶液を用いて、同じ方法により、厚さ100μmで形
成した。露光マスクMとしては、直径10μmの円形の
クロムパターンが、図1(b)に示す貫通孔10の配置
と同じ配置で、格子点間隔が20μmピッチで規則的に
配列されているガラス製フォトマスクを用意した。露光
方法は実施例1の感光性樹脂層11に対する方法と同じ
とした。
【0098】めっき前処理の反応性イオンエッチング
は、ヤマト科学社製の「PC−1000−5030」を
用いて、酸素ガスを系内に導入しながら行った。ニッケ
ルめっきによるメッキ層9の厚さは5mmとした。導電
性基板7の除去は、塩酸を用いたウエットエッチングに
より行った。また、硫酸銅を使用した電解銅めっき処理
によって銅製の型15を作製した。ニッケルめっきによ
るメッキ層17の厚さは5mmとした。銅製の型15の
除去は、過硫酸アンモニウム水溶液および濃硝酸を用い
たウエットエッチングにより行った。
【0099】このようにして、直径10μmの円形の貫
通孔10が、図1(b)に示す配置で、20μmピッチ
(格子点間隔)で規則的に配列されているコアフィルム
1を得た。このコアフィルム1の両面に、以下の方法で
接着剤層を形成した。先ず、実施例2と同じ方法で予め
用意した、PETフィルムと接着剤層(10μm)とか
らなるシートを、図3(a)に示すように、接着剤層
(第1の接着剤層)2側を上に向けて置いた。次に、こ
の接着剤層2の上に、得られた貫通孔10を有するコア
フィルム1を載せて、加熱により接合した。この状態を
図3(c)に示す。
【0100】これ以降は実施例2と同じ方法で、貫通孔
10への導電性微粒子4の配置および第2接着剤層3と
カバーフィルム6の接合を行った。ただし、導電性微粒
子4からなる粉末としては、同じ材料からなるが、平均
粒子径8μm、粒子径分布の標準偏差0.8μmのもの
を使用した。これにより、ポリイミド樹脂からなる厚さ
10μmのコアフィルム1の両面に、10μmのエポキ
シ接着剤からなる接着剤層2,3が配置され、コアフィ
ルム1には直径10μmの円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で20μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に形成され、各貫通孔10に各1個の銅−銀合金製
の導電性微粒子4が配置されている導電性接着シートが
得られた。この導電性接着シートの両面にはPETフィ
ルム5,6が接合されている。 [性能評価]試験用基板30の配線32の幅Wを20μ
mとし、配列ピッチpを40μmとした。試験用基板4
0の配線パターン42の幅を20μmとし、ダミーパタ
ーン43の直径W2を20μm、配列ピッチp10を4
0μmとした。試験用基板50の凸部52のパターンを
これに合わせた。これ以外の点は実施例1と同じである
試験用基板30,40,50を作製した。
【0101】この試験用基板30,40,50と、この
実施例3で作製された導電性接着シートとを用いて、実
施例1と同じ方法で各2個のテストピースを作製し、実
施例1と同じ方法で接続確認試験とショート確認試験を
行った。その結果、接続確認試験では、2個のテストピ
ースの合計400個の試験用基板30の配線32のう
ち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接続
されていないものは無いことが確認された。
【0102】また、ショート確認試験では、2個のテス
トピースの合計398組の検査用パッド間について、全
ての絶縁抵抗が1012Ω以上であった。これにより、2
個のテストピースの合計400個の全ての配線32につ
いて、隣接する全ての配線32間にショートが発生して
いないことが確認された。
【0103】
【実施例4】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第2の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図11
に基づいて説明する。先ず、プラスチック製フィルム4
5の表面に剥離層(熱により発泡が生じて接着力が極端
に低下する樹脂層)46が形成されている熱剥離シート
(日東電工社製「リバアルファ」)400を用意した。
次に、このシート400の剥離層46の上に、ブレード
コーターを用いて、実施例1と同じネガ型の感光性樹脂
溶液を塗布することによって、感光性樹脂層11を厚さ
4μmで形成した。この感光性樹脂層11の上に、厚さ
10μmのPETフィルム47を載せた。
【0104】次に、露光マスクMとして、直径が8μm
である円形のクロムパターンが、図1(b)に示す貫通
孔10の配置と同じ配置で、格子点間隔が15μmピッ
チで規則的に配列されているガラス製フォトマスクを用
意した。この露光マスクMを感光性樹脂層11の上に配
置し、この露光マスクMの上から超高圧水銀ランプの光
を照射した。この照射光は、光源からの光を光学系で平
行にした平行光線である。図11(a)はこの状態を示
す。
【0105】次に、PETフィルム47を剥離した後、
現像処理を行った。その結果、感光性樹脂層11の光の
当たらなかった部分が除去されて、図11(b)に示す
ように、多数の貫通孔10を有するコアフィルム1が、
剥離層46を介してフィルム45上に形成された。この
コアフィルム1には、直径が8μmである円形の貫通孔
10が、図1(b)に示す配置で15μmピッチ(格子
点間隔)で規則的に配列されている。
【0106】このようにして得られた貫通孔10を有す
るコアフィルム1の両面に、以下の方法で接着剤層を形
成した。先ず、図11(b)の状態でコアフィルム1お
よびシート400からなる積層シートを加熱することに
より、シート400の剥離層46に発泡を生じさせた。
これにより、シート400のフィルム45はコアフィル
ム1から容易に剥離可能となっている。
【0107】次に、実施例2と同じ方法で予め用意し
た、PETフィルム5と接着剤層(10μm)2とから
なるシート300を、接着剤層(第1の接着剤層)2側
を上に向けて置き、その上に、図11(b)の状態の積
層シートを、コアフィルム1側を接着剤層2側に向けて
載せ、加熱により接合した。この状態を図11(c)に
示す。次に、フィルム45をコアフィルム1から剥離し
た。この状態を図11(d)に示す。この状態は図3
(c)に示す状態と同じである。
【0108】これ以降は実施例2と同じ方法で、図3
(d)および(e)に示すように、貫通孔10への導電
性微粒子4の配置および第2接着剤層3とカバーフィル
ム6の接合を行った。導電性微粒子4からなる粉末につ
いても、実施例2と同じものを使用した。これにより、
不飽和ポリエステル樹脂からなる厚さ4μmのコアフィ
ルム1の両面に、10μmのエポキシ接着剤からなる接
着剤層2,3が配置され、コアフィルム1には直径8μ
mの円形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15
μmピッチ(格子点間隔)で規則的に形成され、各貫通
孔10に各1個の銅−銀合金製の導電性微粒子4が配置
されている導電性接着シートが得られた。この導電性接
着シートの両面にはPETフィルム5,6が接合されて
いる。 [性能評価]この実施例4で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0109】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012
Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの合
計400個の全ての配線32について、隣接する全ての
配線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0110】
【実施例5】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第3の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図7に
基づいて説明する。先ず、厚さ100μmのアルミニウ
ム板(導電性基板)7を用意し、その表面に対して亜鉛
置換めっき処理を施した。このアルミニウム板7のめっ
き処理面に、ブレードコーターを用いて実施例1と同じ
ネガ型の感光性樹脂溶液を塗布し、乾燥させることによ
って、ネガ型の感光性樹脂層11を厚さ10μmで形成
した。この感光性樹脂層11の上に厚さ10μmのPE
Tフィルムを載せた。図7(a)はこの状態を示す。た
だし、この図では感光性樹脂層11上のPETフィルム
が省略されている。
【0111】次に、露光マスクMとして、直径が5μm
である円形のクロムパターンが、図1(b)に示す貫通
孔10の配置と同じ配置で、格子点間隔が10μmピッ
チで規則的に配列されているガラス製フォトマスクを用
意した。この露光マスクMを感光性樹脂層11の上に配
置し、この露光マスクMの上から超高圧水銀ランプの光
を照射した。この照射光は、光源からの光を光学系で平
行にした平行光線である。
【0112】次に、PETフィルムを剥離した後、現像
処理を行った。その結果、感光性樹脂層11の光の当た
らなかった部分が除去されて、図7(b)に示すよう
に、多数の貫通孔10を有するコアフィルム1がアルミ
ニウム板7の上に形成された。このコアフィルム1に
は、直径が5μmである円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で10μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に配列されている。
【0113】次に、めっき前処理として、この導電性基
板7と感光性樹脂層11とからなる板状物の表面に、反
応性イオンエッチング処理を施し、現像後にこの板状物
に残存する現像残査を完全に除去した。次に、この板成
物をピロリン酸銅めっき浴に入れて、アルミニウム板7
に通電することにより、コアフィルム1の貫通孔10内
に電解めっき法で銅製の導電性微粒子4を成長させた。
めっき時の電流密度を3A/dm2 と高めに設定するこ
とで、銅は、貫通孔10から上に突出するまで成長して
先端が丸くなった。その結果、コアフィルム1の全ての
貫通孔10に、銅製で先端の丸い柱状物からなる導電性
微粒子4が形成された。導電性微粒子4をなす柱状物の
高さは、最も高い中心部でコアフィルム1の厚さ10μ
mより高い12μmであった。
【0114】次に、実施例2と同じ方法で予め用意し
た、PETフィルムと接着剤層(10μm)とからなる
シートを、図7(c)に示すように、接着剤層(第1の
接着剤層)2をコアフィルム1側に向けて、コアフィル
ム1の上に置いて加熱することにより接合した。次に、
接着剤層2に液体が入ることを防ぐために、接着剤層2
の4端面を塞いだ。次に、アルミニウム板7に塩酸を噴
霧することにより、ウエットエッチング法でアルミニウ
ム板7を完全に除去した。図7(d)はこの状態を示
す。
【0115】次に、実施例2と同じ方法で予め用意し
た、PETフィルムと接着剤層(10μm)とからなる
シートを、接着剤層(第2の接着剤層)3をコアフィル
ム1側に向けて、コアフィルム1の上に置いて加熱する
ことにより接合した。この状態を図7(e)に示す。こ
れにより、不飽和ポリエステル樹脂からなる厚さ10μ
mのコアフィルム1の両面に、10μmのエポキシ接着
剤からなる接着剤層2,3が配置され、コアフィルム1
に直径5μmの円形の貫通孔10が、図1(b)に示す
配置で10μmピッチ(格子点間隔)で規則的に形成さ
れ、各貫通孔10に各1個の銅製の導電性微粒子4が配
置されている導電性接着シートが得られた。この導電性
接着シートの両面にはPETフィルム5,6が接合され
ている。 [性能評価]この実施例5で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0116】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012
Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの合
計400個の全ての配線32について、隣接する全ての
配線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0117】
【実施例6】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第4の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図12
に基づいて説明する。先ず、実施例1に示す方法で予め
用意した、PETフィルム(支持体)5とエポキシ接着
剤からなる厚さ10μmの接着剤層2とからなるシート
を、図12(a)に示すように、接着剤層(第1の接着
剤層)2側を上に向けて置き、その上に厚さ4μmのポ
リイミド樹脂からなるコアフィルム1を形成した。コア
フィルム1の形成は、実施例2で使用したポリイミド樹
脂溶液を接着剤層2の上に塗布した後、塗膜から溶剤を
乾燥させることで行った。これにより、一方の面に第1
の接着剤層が形成されたコアフィルム1を得た。
【0118】次に、コアフィルム1の上に5μmのPE
Tフィルム6aを載せ、その上方に実施例2と同じ金属
マスクを配置し、この金属マスクの上からエキシマレー
ザを照射した。この照射は、PETフィルム6aとコア
フィルム1が厚さ方向全体で除去され、接着剤2の表面
も少し除去されるまで(深さ12μmの孔が形成される
まで)行った。
【0119】これにより、PETフィルム6aとコアフ
ィルム1のエキシマレーザが照射された部分が除去され
て、コアフィルム1の所定位置に貫通孔10が形成され
た。このコアフィルム1には、直径が8μmである円形
の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μmピッ
チ(格子点間隔)で規則的に配列されている。図12
(b)はこの状態を示す。
【0120】次に、PETフィルム6aの上に、実施例
1と同じ、多数の導電性微粒子4からなる粉末を散布し
た後、超音波振動装置を用いてシート全体に振動を与え
ることにより、コアフィルム1の全ての貫通孔10内に
導電性微粒子4を入れた。この状態を図12(c)に示
す。次に、PETフィルム6aをコアフィルム1から剥
離することにより、コアフィルム1の上面を露出させ
た。この際に、貫通孔10に入らず、PETフィルム6
aの上面に存在する導電性微粒子4aが取り除かれた。
【0121】次に、実施例1に示す方法で予め用意し
た、PETフィルム(カバーフィルム)6とエポキシ接
着剤からなる厚さ10μmの接着剤層3とからなるシー
トを、図12(d)に示すように、接着剤層(第2の接
着剤層)3側を下側に向けてコアフィルム1の上に載せ
て、加熱により接合した。これにより、ポリイミド樹脂
からなる厚さ4μmのコアフィルム1の両面に、厚さ1
0μmのエポキシ接着剤からなる接着剤層2,3が配置
され、コアフィルム1には直径8μmの円形の貫通孔1
0が、図1(b)に示す配置で15μmピッチ(格子点
間隔)で規則的に形成され、各貫通孔10に各1個の銅
−銀合金製の導電性微粒子4が配置されている導電性接
着シートが得られた。この導電性接着シートの両面には
PETフィルム5,6が接合されている。 [性能評価]この実施例6で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0122】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012
Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの合
計400個の全ての配線32について、隣接する全ての
配線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0123】
【実施例7】[導電性接着シートの作製]図13(a)に
示すように、先ず、実施例2と同じ方法により、厚さ2
5μmのPETフィルム500上に、厚さ6μmのエポ
キシ接着剤層510を形成した。このPETフィルム5
00とエポキシ接着剤層510とからなるシートを2枚
用意した。
【0124】次に、コアフィルム1として、厚さ4.5
μmの全芳香族ポリアミドフィルム(旭化成(株)製の
「アラミカ(商品名)」)を用意した。また、ポリスル
ホン樹脂(Amoco Polymer社製「Udel
P−1700」)80重量部と、シアネートエステル
樹脂(Ciba−Geigy社製「B−30」)20重
量部と、テトラヒドロフラン400重量部とを撹拌混合
することにより、接着剤溶液を得た。この接着剤溶液を
コアフィルム1の上に塗布して乾燥することにより、コ
アフィルム1の上に、厚さ6μmのポリスルホン/シア
ネートエステル接着剤層530を形成した。図13
(b)はこの状態を示す。
【0125】各接着剤層510,530をなす接着剤の
軟化温度を、レオメトリックス・サイエンティフィック
・エフ・イー社製の粘弾性測定装置である回転型の「レ
オメーター」を用いて測定した。測定条件は、回転速
度:10rad/秒、昇温開始温度:室温、昇温速度:
10℃/分とし、粘性率曲線の傾きが変化する最初の温
度を軟化温度として求めた。その結果、エポキシ接着剤
の軟化温度は約80℃であり、ポリスルホン/シアネー
トエステル接着剤の軟化温度は160℃であった。
【0126】次に、PETフィルム500およびエポキ
シ接着剤層510からなるシートと、コアフィルム1お
よびポリスルホン/シアネートエステル接着剤層530
とからなるシートを、図13(c)に示すように、接着
剤層510,530同士を向かい合わせて、60℃に加
熱しながら貼り合わせた。これにより、軟化温度の差が
20℃以上である二種類の接着剤層510,530とP
ETフィルム500とコアフィルム1とからなる積層シ
ートを得た。
【0127】次に、この積層シートのコアフィルム1
に、実施例2と同じ方法でエキシマレーザにより貫通孔
10を形成した。図13(d)はこの状態を示す。貫通
孔の配置も、実施例2と同様に、図1(b)に示す配置
とした。貫通孔10の孔径は7.5μmとした。エキシ
マレーザの照射は、コアフィルム1の各位置に確実に貫
通孔10を形成する条件で行う必要があるため、接着剤
層530の表面にもエキシマレーザが照射される。しか
し、エキシマレーザによる除去速度は、全芳香族ポリア
ミドからなるコアフィルム1の方がポリスルホン/シア
ネートエステル接着剤層530より速いため、前記条件
で照射を行った場合でも、接着剤層530の表面に生じ
る凹部を1μm未満の深さに抑えることができる。
【0128】次に、実施例2と同じ方法により、コアフ
ィルム1の貫通孔10に実施例2と同じ導電性微粒子4
を充填した。次に、この状態のコアフィルム1上に、前
述の接着剤溶液を塗布して乾燥することにより、厚さ6
μmのポリスルホン/シアネートエステルからなる接着
剤層530を形成した。次に、このポリスルホン/シア
ネートエステル接着剤層530の上に、図13(a)に
示すPETフィルム500とエポキシ接着剤層510と
からなるシートを、エポキシ接着剤層510側を下に向
けて載せ、60℃に加熱して接着した。図13(e)は
この状態を示す。
【0129】これにより、全芳香族ポリアミド樹脂から
なる厚さ4.5μmのコアフィルム1の両面に、厚さ6
μmのポリスルホン/シアネートエステルからなる接着
剤層530と厚さ6μmのエポキシ樹脂からなる接着剤
層510が、コアフィルム1側からこの順に配置され、
コアフィルム1には直径7.5μmの円形の貫通孔10
が、図1(b)に示す配置で15μmピッチ(格子点間
隔)で規則的に形成され、各貫通孔10に各1個の銅−
銀合金製の導電性微粒子4が配置されている導電性接着
シートが得られた。この導電性接着シートの両面にはP
ETフィルム500が接合されている。 [性能評価]この実施例7で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0130】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012
Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの合
計400個の全ての配線32について、隣接する全ての
配線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0131】
【実施例8】[導電性接着シートの作製]図14に示す
ように、コアフィルム1にテーパ状の貫通孔10aを形
成した以外は実施例7と同じ方法で、導電性接着シート
を得た。テーパ状の貫通孔10aは、マスクパターンを
10分の1まで縮小投影することのできるエキシマレー
ザを用い、図4(a)で、孔径8μmの開口部K1を徐
々に縮小しながらレーザ照射を行った。これにより、フ
ィルム面に平行な断面が円形であり、大径部の直径が8
μmで小径部の直径が4μmであるテーパ状の貫通孔1
0aを形成した。
【0132】図14(a)に示すように、この貫通孔1
0aの小径部側を第1の接着剤層2に向けて、コアフィ
ルム1を第1の接着剤層2に接着した。この状態で貫通
孔10aの大径部側が露出面となっており、この状態で
貫通孔10a内に導電性微粒子4を充填した。導電性微
粒子としては、実施例2と同じ材質で、平均粒子径が6
μm、粒子径分布の標準偏差が0.6μmであるものを
用いた。
【0133】これにより、導電性微粒子4はテーパ状の
貫通孔10の窄まった部分で保持されるため、下側の接
着剤層(第1の接着剤層)2にはみ出さずに、コアフィ
ルム1内に確実に存在するようになる。 [性能評価]この実施例8で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0134】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち、試験用基板40の配線パターン42と電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012
Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの合
計400個の全ての配線32について、隣接する全ての
配線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0135】
【比較例1】[導電性接着シートの作製]実施例1で使
用したエポキシ接着剤溶液に、実施例1で使用した導電
性微粒子4を、1.2体積%の割合で添加して混合し
た。この液体を、剥離剤としてポリジメチルシロキサン
が被覆されたPETフィルムの表面に、ブレードコータ
ーを用いて塗布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾燥
除去することにより、PETフィルム上に、厚さ28μ
mの導電性接着シートを形成した。この導電性接着シー
トはPETフィルムを剥がして使用する。
【0136】なお、導電性微粒子4のエポキシ接着剤溶
液への添加率は、導電性接着シート内での導電性微粒子
4の含有率が実施例2と同程度となるように設定した。 [性能評価]この比較例1で作製された導電性接着シー
トと、実施例1と同じ試験用基板30,40,50とを
用いて、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0137】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
うち4箇所が、試験用基板40の配線パターン42と電
気的に接続されていないことが確認された。また、ショ
ート確認試験では、2個のテストピースの合計398組
の検査用パッド間について、全ての絶縁抵抗が1012Ω
以上であった。これにより、2個のテストピースの合計
400個の全ての配線32について、隣接する全ての配
線32間にショートが発生していないことが確認され
た。
【0138】
【比較例2】導電性微粒子4のエポキシ接着剤溶液への
添加率を20体積%とした以外は、比較例1と同じ方法
で、同じ構成の導電性接着シートを作製した。この比較
例2で作製された導電性接着シートと、実施例1と同じ
試験用基板30,40,50とを用いて、実施例1と同
じ方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同
じ方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。
【0139】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の試験用基板30の配線32の
全てが、試験用基板40の配線パターン42と電気的に
接続されていることが確認された。また、ショート確認
試験では、2個のテストピースの合計398組の検査用
パッド間のうち10箇所で、絶縁抵抗が108 Ω以下と
なった。これにより、これらの10箇所で隣接する配線
32間にショートが発生していることが分かった。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の導電性接
着シートによれば、コアフィルム面内に所定配置で複数
個の貫通孔を形成し、この貫通孔に導電性微粒子を配置
するため、貫通孔のピッチおよび大きさを、接続するパ
ターンの配列ピッチおよび配線幅等に対応させて設定す
ることが可能となる。また、使用時に、コアフィルムに
よってシート面内での導電性微粒子の配置が固定され
る。
【0141】そのため、貫通孔のピッチおよび大きさ
を、接続するパターンの配列ピッチおよび配線幅等に対
応させて設定することによって、ファインピッチで配列
されているパターンを接続する場合でも、隣り合うパタ
ーン間にショートが生じないようにすることができる。
また、接続するパターンが導電性微粒子の存在しない位
置に配置される、という恐れを無くすことができる。
【0142】その結果、本発明の導電性接着シートによ
れば、接続するパターンの寸法が小さい場合や、ファイ
ンピッチで配列されているパターンを接続する場合で
も、信頼性の高い接続を行うことができる。また、本発
明の導電性接着シートの製造方法によれば、導電性微粒
子がシート面内に、規則的に且つ高密度で(隣り合う導
電性微粒子間の距離が20μm以下となるように)配置
された導電性接着シートを容易に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性接着シートの一実施形態を示す
断面図(a)と平面図(b,c)である。
【図2】本発明の導電性接着シートを製造する第1の方
法の実施形態、および実施例1を説明する図である。
【図3】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法の実施形態、および実施例2〜4を説明する図であ
る。
【図4】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法の実施形態、および実施例2を説明する図である。
【図5】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法の実施形態、および実施例3を説明する図である。
【図6】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法の実施形態、および実施例3を説明する図である。
【図7】本発明の導電性接着シートを製造する第3の方
法の実施形態、および実施例7を説明する図である。
【図8】本発明の実施例1〜8および比較例1,2で性
能評価に使用した試験用基板30を示す平面図(a)と
断面図(b)である。
【図9】本発明の実施例1〜8および比較例1,2で性
能評価に使用した試験用基板40,50を示す平面図
(a)と、断面図(b),(c)である。
【図10】導電性接着シートにより、試験用基板30と
試験用基板40とが接着された状態を示す断面図であっ
て、(a)は配線パターン42の部分の断面図を示し、
(b)はダミーパターン43の部分の断面図を示す。
【図11】本発明の実施例4(導電性接着シートを製造
する第2の方法)を説明する図である。
【図12】本発明の実施例6(導電性接着シートを製造
する第4の方法)を説明する図である。
【図13】本発明の実施例7の導電性接着シートを説明
する図である。
【図14】本発明の実施例8の導電性接着シートを説明
する図である。
【図15】従来の導電性接着シートの一例を示す断面図
(a)と平面図(b)である。
【図16】従来の導電性接着シートの問題点を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
1 コアフィルム 2 接着剤層(第1の接着剤層) 3 接着剤層(第2の接着剤層) 4 導電性微粒子 5 支持体 6 カバーフィルム 6a PETフィルム 7 導電性基板 8 感光性樹脂層 9 メッキ層 10 貫通孔 10a テーパ状の貫通孔 11 感光性樹脂層 15 銅製の型 15a 突起 17 メッキ層 20 接着剤層からなるシート 23 接着時のコアフィルムとその両面の接着剤層 30 試験用基板 31 絶縁性基板 32 配線 35 検査用パッド 40 試験用基板 41 ガラス基板 42 配線パターン 43 ダミーパターン 44 検査用パッド 45 フィルム 46 剥離層 47 PETフィルム 50 試験用基板 51 ガラス基板 52 凸部 81 貫通孔 90 雄型(プレス用金型) 91 突起 170 雌型(プレス用金型) 171 凹部 500 PETフィルム 510 エポキシ接着剤層(軟化温度の低い接着剤層) 530 ポリスルホン/シアネートエステル接着剤層
(軟化温度の高い接着剤層) A 導電性微粒子の存在しない位置 B1 基板 B2 基板 h 配線の厚さ K1 開口部 K 金属マスク M 露光マスク P1 接続パターン P2 接続パターン p 接続の配列ピッチ p10 ダミーパターンの配列ピッチ W 配線の幅 W1 配線パターンの幅 W2 ダミーパターンの直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA18 EA05 FA05 4J040 HA066 JA09 LA09 5G307 HA02 HB03 HC01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート面内に分散配置された導電性微粒
    子により、シートの厚さ方向のみに導電性を付与する接
    着シートにおいて、厚さ方向の中央に配置したコアフィ
    ルムの両面に接着剤層が配置され、前記コアフィルムお
    よび接着剤層は絶縁性であり、コアフィルムには厚さ方
    向に貫通する貫通孔がフィルム面内に所定配置で複数個
    形成され、当該貫通孔に導電性微粒子が配置されている
    ことを特徴とする異方性を有する導電性接着シート。
  2. 【請求項2】 導電性微粒子の平均粒子径は0.5μm
    以上50μm以下であり、導電性微粒子の粒子径分布の
    標準偏差は平均粒子径の50%以下であり、コアフィル
    ムの厚さは0.5μm以上50μm以下であり、接着剤
    層の厚さは1μm以上50μm以下であり、貫通孔の大
    きさは導電性微粒子の平均粒子径の1倍以上1.5倍以
    下である請求項1記載の導電性接着シート。
  3. 【請求項3】 導電性微粒子は、銅、金、銀、ニッケ
    ル、パラジウム、インジウム、錫、鉛、亜鉛、またはビ
    スマス、またはこれらいずれかの金属の合金、または炭
    素からなる微粒子、あるいは表面に金属被覆を有する微
    粒子であることを特徴とする請求項1または2記載の導
    電性接着シート。
  4. 【請求項4】 コアフィルムの両面に配置された接着剤
    層の少なくとも一方は、軟化温度の差が20℃以上であ
    る二種類の接着剤層が、軟化温度の高い方をコアフィル
    ム面側に配置して積層されたものであることを特徴とす
    る請求項1記載の導電性接着シート。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の導電性接着シートを製造
    する方法において、支持体の上に形成された第1の接着
    剤層の上に、コアフィルムをなす感光性樹脂層を形成し
    た後、フォトリソグラフィで感光性樹脂層をパターニン
    グすることにより、コアフィルムに所定の配置で貫通孔
    を形成し、前記貫通孔内に導電性微粒子を入れた後に、
    このコアフィルムの上に第2の接着剤層を形成すること
    を特徴とする導電性接着シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の導電性接着シートを製造
    する方法において、貫通孔を有するコアフィルムの一方
    の面に第1の接着剤層を形成し、次いで、前記貫通孔内
    に導電性微粒子を入れた後に、このコアフィルムの他方
    の面に第2の接着剤層を形成することを特徴とする導電
    性接着シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 レーザ照射によってコアフィルムに貫通
    孔を形成する工程を含む請求項6記載の導電性接着シー
    トの製造方法。
  8. 【請求項8】 貫通孔の配置に対応させた突起を有する
    雄型と、前記突起を受ける凹部を有する雌型とからなる
    プレス用金型を用いて、プレスで打ち抜くことにより、
    コアフィルムに貫通孔を形成する工程を含む請求項6記
    載の導電性接着シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の導電性接着シートを製造
    する方法において、導電性基板の上に、貫通孔を有する
    コアフィルムを形成し、次いで、前記貫通孔に電解めっ
    き法により導電性微粒子を成長させた後、コアフィルム
    の導電性基板とは反対側の面に、第1の接着剤層を形成
    するとともに、導電性基板を除去して、この導電性基板
    が除去されたコアフィルムの面に、第2の接着剤層を形
    成することを特徴とする導電性接着シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の導電性接着シートを製
    造する方法において、一方の面に第1の接着剤層が形成
    されたコアフィルムを用意し、このコアフィルムの他方
    の面側からレーザ照射を行うことにより、このコアフィ
    ルムに貫通孔を形成し、次いで、前記貫通孔内に導電性
    微粒子を入れた後に、このコアフィルムの他方の面に第
    2の接着剤層を形成することを特徴とする導電性接着シ
    ートの製造方法。
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