JP2003012795A - イオン伝導性芳香族ポリエーテル - Google Patents

イオン伝導性芳香族ポリエーテル

Info

Publication number
JP2003012795A
JP2003012795A JP2002113686A JP2002113686A JP2003012795A JP 2003012795 A JP2003012795 A JP 2003012795A JP 2002113686 A JP2002113686 A JP 2002113686A JP 2002113686 A JP2002113686 A JP 2002113686A JP 2003012795 A JP2003012795 A JP 2003012795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
aromatic polyether
polymer
mmol
acid group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002113686A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4161249B2 (ja
Inventor
Kota Kitamura
幸太 北村
Hiroshi Tachimori
寛 舘盛
Yoshimitsu Sakaguchi
佳充 坂口
Shiro Hamamoto
史朗 濱本
Junko Nakao
淳子 中尾
Satoshi Takase
敏 高瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2002113686A priority Critical patent/JP4161249B2/ja
Publication of JP2003012795A publication Critical patent/JP2003012795A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4161249B2 publication Critical patent/JP4161249B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、機械特性など優れた性質を持つ芳香
族ポリエーテルに酸性基及びそれ以外の置換基を導入す
ることにより、加工性、イオン伝導性だけでなく耐久安
定性にも優れた高分子電解質となりうる高分子材料を得
る。 【解決手段】 2価フェノールとジハロゲノベンゼノイ
ド化合物との実質的な等モル混合物を、存在するフェノ
ール性水酸基の当量以上のアルカリ金属原子が存在する
ような量のアルカリ金属の炭酸塩及び/又は重炭酸塩を
用い、有機高極性溶媒中で重合して得られる芳香族ポリ
エーテルにおいて、エーテル結合のオルト位にエーテル
結合に対して0.1当量以上の酸性基およびそれ以外の
置換基を有することを特徴とする芳香族ポリエーテルで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐熱性が改良された
イオン伝導性芳香族ポリエーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】液体電解質のかわりに高分子固体電解質
をイオン伝導体として用いる電気化学的装置の例とし
て、水電解槽や燃料電池を挙げることができる。これら
に用いられる高分子膜は、カチオン交換膜としてプロト
ン導電率とともに化学的、熱的、電気化学的および力学
的に十分安定なものでなくてはならない。このため、長
期にわたり使用できるものとしては、主に米デュポン社
製の「ナフィオン(登録商標)」を代表例とするパーフ
ルオロカーボンスルホン酸膜が使用されてきた。しかし
ながら、100℃を越える条件で運転しようとすると、
膜の含水率が急激に落ちるほか、膜の軟化も顕著とな
る。このため、将来が期待されるメタノールを燃料とす
る燃料電池においては、膜内のメタノール透過による性
能低下がおこり、十分な性能を発揮することはできな
い。また、現在主に検討されている水素を燃料として8
0℃付近で運転する燃料電池においても、膜のコストが
高すぎることが燃料電池技術の確立の障害として指摘さ
れている。
【0003】このような欠点を克服するため、芳香族環
含有ポリマーにスルホン酸基を導入した高分子電解質膜
が種々検討されている。例えば、ポリアリールエーテル
スルホンをスルホン化したもの(Journal of
Membrane Science,83,211
(1993))、ポリエーテルエーテルケトンをスルホ
ン化したもの(特開平6−93114号公報)、スルホ
ン化ポリスチレン等である。しかしながら、ポリマーを
原料として芳香環上に導入されたスルホン酸基は酸また
は熱により脱スルホン酸反応が起こりやすく、燃料電池
用電解質膜として使用するには耐久性が十分であるとは
言えない。
【0004】これらに対し、スルホン酸を含有したポリ
エーテルを3,3’−ジスルホン酸−4,4’−ジクロ
ロジフェニルスルホンジナトリウム塩と4,4’−ジク
ロロジフェニルスルホンと4,4’−ビフェノールから
合成する方法が、WangらによってPolymer
Preprints,41(1),237(2000)
に報告されている。この報告で述べられているポリマー
は、熱的に安定であるとしているが、室温での含水率が
55%と高く、乾燥と湿潤を繰り返す燃料電池用電解質
膜として使用するには安定性が十分であるとは言えな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性、機械特性など優れた性質を持つ芳香族ポリエーテル
に酸性基及びそれ以外の置換基を導入することにより、
加工性、イオン伝導性だけでなく耐久安定性にも優れた
高分子電解質となりうる高分子材料を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、酸性基を含有
して一定レベル以上のイオン伝導性を有するとともに、
エーテル結合のオルト位に置換基を有する特定の芳香族
ポリエーテルにおいて、優れた加工性、耐久性を示す高
分子電解質を得るに至った。
【0007】すなわち本発明は、2価フェノールとジハ
ロゲノベンゼノイド化合物との実質的な等モル混合物
を、存在するフェノール性水酸基の当量以上のアルカリ
金属原子が存在するような量のアルカリ金属の炭酸塩及
び/又は重炭酸塩を用い、有機高極性溶媒中で重合して
得られる芳香族ポリエーテルにおいて、エーテル結合の
オルト位にエーテル結合に対して0.1当量以上の酸性
基およびそれ以外の置換基を有することを特徴とする芳
香族ポリエーテルである。また、本発明はこれらの化合
物を主成分とすることを特徴とする成形物であり、繊
維、フィルム、シート状物などに加工することができ、
特に膜にすることにより、特に効果的な性能が発揮され
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明でいうイオン伝導性芳香族ポリエーテルと
は、2価フェノールとジハロゲノベンゼノイド化合物と
の実質的な等モル混合物(但し、前記ジハロゲノベンゼ
ノイド化合物はそのハロゲン原子がそれに対しオルト位
またはパラ位に結合した−SO2−又は−CO−で活性
化されているものである。)を、アルカリ金属の炭酸塩
及び/又は重炭酸塩を用い、有機高極性溶媒中で重合し
て得られる芳香族ポリエーテルにおいて、エーテル結合
のオルト位にエーテル結合に対して0.1当量以上の酸
性基およびそれ以外の置換基を有することを特徴とする
芳香族ポリエーテルである。電解質として優れた特性を
示すためには、酸性基の量はエーテル結合に対して0.
1当量以上であればよいが、0.3当量以上であること
が好ましく、0.5当量以上であることがさらに好まし
い。優れた耐久性を発現させるためには、それ以外の置
換基の量はエーテル結合に対して0.1当量以上であれ
ばよいが、0.3当量以上であることが好ましく、0.
5当量以上であることがさらに好ましく、1.0当量以
上であることが特に好ましい。
【0009】本発明で用いられる2価フェノールとして
は一般式(1)で示されるビスフェノール類が挙げられ
る。
【0010】
【化3】 (式中、Yは1〜5個の炭素原子を有するアルキレン基
若しくはアルキリデン基、5〜15個の炭素原子を有す
るシクロアルキレン基若しくはシクロアルキリデン基、
−O−、−CO−、−SO2−、−S−のいずれかの基
又はベンゼン環が直接結合していることを表し、R1
2は−CH3、−CH(CH32、−OCH3、−OC2
5の基の中から選ばれ、R1とR2は同一でも異なって
いてもよく、a、bは0〜4の整数を表す。)
【0011】この2価フェノールの好ましい例として
は、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオ
レン、及びこれら2価フェノールにおける水酸基のオル
ト位のメチル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ置換
体などが挙げられる。中でも一般式(3)で示される構
造の化合物が特に好ましい。
【0012】
【化4】 (式中、Yは前記と同じである。)
【0013】さらに好ましい化合物としては、4,4’
−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルビフェ
ニル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジメチルベン
ゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3,5,5
−テトラメチルジフェニルスルホン、4,4’−ジヒド
ロキシ−3,3,5,5−テトラメチルビフェニル、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3,5,5−テトラメチ
ルベンゾフェノン、9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン
を挙げることができる。
【0014】本発明で用いられるジハロゲノベンゼノイ
ド化合物としては、一般式(2)で示される化合物が挙
げられる。
【0015】
【化5】 (式中、X、X’はハロゲン原子で同一でも異なってい
てもよく、Zに対してオルト位またはパラ位にあり、Z
は−SO2−又は−CO−を表し、R3、R4はスルホン
酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基などの酸性基及び/
又はそれらの塩、アルキル基、アルコキシル基、アミノ
基、ハロゲン基などの電子供与性基、ニトロ基、シアノ
基などの電子吸引性基の中から選ばれ、R3とR4は同一
でも異なっていてもよく、c、dは0〜4の整数を表
す。)
【0016】このジハロゲノベンゼノイド化合物の好ま
しい例としては、4,4’−ジクロロジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,
4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジフルオロ
ベンゾフェノン、及びこれらのジハロゲノベンゼノイド
化合物における4位のハロゲンに対するオルト位のスル
ホン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アルキル、アルコキ
シル、アミノ、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体などが
挙げられる。中でも一般式(4)で示される構造の化合
物が特に好ましい。
【0017】
【化6】 (式中、X、X’、Zは前記と同じである。)
【0018】さらに好ましい化合物として、4,4’−
ジクロロ−3,3’−ジスルホジフェニルスルホン2ナ
トリウム塩、4,4’−ジクロロ−3,3’−ジスルホ
ベンゾフェノン2ナトリウム塩、3,3’、4,4’−
テトラクロロジフェニルスルホン、3,3’、4,4’
−テトラクロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロ−
3,3’−ジニトロジフェニルスルホン、4,4’−ジ
クロロ−3,3’−ジニトロベンゾフェノン、4,4’
−ジフルオロ−3,3’−ジスルホジフェニルスルホン
2ナトリウム塩、4,4’−ジフルオロ−3,3’−ジ
スルホベンゾフェノン2ナトリウム塩、3,3’、4,
4’−テトラフルオロジフェニルスルホン、3,3’、
4,4’−テトラフルオロベンゾフェノン、4,4’−
ジフルオロ−3,3’−ジニトロジフェニルスルホン、
4,4’−ジフルオロ−3,3’−ジニトロベンゾフェ
ノンを挙げることができる。
【0019】本発明において用いられるジハロゲノベン
ゼノイド化合物の使用量は、2価フェノールに対してほ
ぼ等モルとなる量であり、具体的には90〜110モル
%の範囲内で使用するのが好ましい。より高分子量のポ
リマーを得るためには98〜105モル%の範囲内で使
用するのが好ましい。
【0020】有機高極性溶媒としては、ジメチルスルホ
キシド、N−メチル−2−ピロリドン、スルホラン
(1,1−ジオキソチラン)、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリ
ジノン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、
ジフェニルスルホン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
【0021】アルカリ金属炭酸塩または重炭酸塩として
は、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはそ
れらの重炭酸塩である。アルカリ金属炭酸塩または重炭
酸塩の使用量は、存在するフェノール基1個に対して少
なくとも1個のアルカリ金属原子が存在するような量で
あるが、好ましくは0.5〜25モル%過剰のアルカリ
金属炭酸塩または重炭酸塩を用いる。これよりも多量の
アルカリ金属炭酸塩または重炭酸塩の使用は生成ポリマ
ーの開裂もしくは分解を生じ、一方、少なすぎると低分
子量の生成物しか得られないので好ましくない。
【0022】重合反応温度は、使用する単量体及び溶媒
の性質により異なるが、80〜400℃、好ましくは1
00〜350℃である。反応温度が低い場合は、目的と
する重合反応はほとんど進行せず、必要とする分子量の
重合体を得ることは困難である。一方、上記の範囲より
反応温度が高い場合は、目的とする重合反応以外の副反
応が無視できなくなり得られる重合体の着色も著しくな
る。反応は、一定の温度で実施しても良いし、温度を徐
々に変化させるか、又は温度を段階的に変化させても良
い。
【0023】重合反応に要する時間は、反応原料の種
類、重合反応の形式、反応温度などにより大幅に変化す
るが、通常は1〜24時間の範囲であり、好ましくは2
〜12時間の範囲で実施される。
【0024】重合反応は、アルカリ炭酸塩または重炭酸
塩とフェノールの反応によって炭酸塩または重炭酸塩が
分解し、炭酸ガスと水とを生成するが、この生成水を除
去し、さらに高温反応に際し、フェノール又は生成した
重合体が酸化により着色されるのを防ぐために、若干の
不活性ガス気流下で行うことが望ましい。生成水の除去
は公知の方法を用いることができる。トルエン、ベンゼ
ン、アセトンなどの有機溶媒との共沸などを挙げること
ができる。
【0025】本発明において、重合反応を停止させるた
めには、通常反応物を冷却すればよいが、重合体の末端
に存在する可能性のあるフェノキサイド末端を安定化さ
せるために、脂肪族ハロゲン化物、芳香族ハロゲン化物
などを添加反応させることも必要に応じ実施される。こ
のハロゲン化合物の具体的な例としては、メチルクロラ
イド、エチルクロライド、メチルブロマイド、4−クロ
ロジフェニルスルホン、4−フルオロジフェニルスルホ
ン、4−クロロベンゾフェノン、4−フルオロベンゾフ
ェノン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、
4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジ
フルオロベンゾフェノン、p−クロロニトロベンゼンな
どが挙げられる。
【0026】重合反応終了後の重合体の分離精製におい
ては、公知の方法を適用できる。重合溶液を重合溶媒と
相溶するポリマーの非溶媒と混合することでポリマーを
単離することができる。その際に、重合溶液に含まれる
無機塩などの不溶物を濾過などで予め取り除いておいて
もよい。室温で固体の溶媒を用いて重合した場合は、重
合体、塩、重合溶媒の混合物を細かく粉砕した後に、重
合体の非溶媒で、塩、重合溶媒を抽出除去することによ
り目的とする重合体を得ることができる。重合体の非溶
媒として通常用いられるものの代表例は、メタノール、
アセトン、水、イソプロパノール、メチルエチルケト
ン、エタノールなどを挙げることができるが、これらは
単独でも、2種以上の混合物として使用してもよい。
【0027】これらのイオン伝導性芳香族ポリエーテル
の分子量は特に限定されるものではないが、濃度が0.
5g/dlのNMP溶液での対数粘度が0.1〜2.0
であることが好ましい。低すぎると、良好な成形物を得
ることが困難になる。高すぎると溶液の粘度が高くなり
すぎて取り扱いが困難になる。また、繰り返し単位が複
数の場合主としてランダムおよび/または交互的に結合
していることで、高分子電解質膜として安定した性能を
示す特徴を持つ。
【0028】本発明のイオン伝導性芳香族ポリエーテル
は、重合溶液又は単離したポリマーから押し出し、紡
糸、圧延、キャストなど任意の方法で繊維やフィルムに
加工、成形することができる。中でもN,N−ジメチル
アセトアミドに溶解した溶液から成形することが好まし
い。N,N−ジメチルアセトアミド以外にも溶解する溶
媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメ
チルホスホンアミドなど非プロトン極性溶媒や、ポリリ
ン酸、メタンスルホン酸、硫酸、トリフルオロ酢酸など
の強酸から適切なものを選ぶことができるがこれらに限
定されるものではない。これらの溶媒は、可能な範囲で
複数を混合して使用してもよい。また、溶解性を向上さ
せる手段として、臭化リチウム、塩化リチウム、塩化ア
ルミニウムなどのルイス酸を有機溶媒に添加したものを
溶媒としてもよい。溶液中のポリマー濃度は0.1〜5
0重量%の範囲であることが好ましい。低すぎると成形
性が悪化し、高すぎると加工性が悪化する。
【0029】溶液から成形体を得る方法は公知の方法を
用いることができる。例えば加熱、減圧乾燥、ポリマー
を溶解する溶媒と混和できるポリマー非溶媒への浸漬な
どによって、溶媒を除去しイオン伝導性芳香族ポリエー
テルの成形体を得ることができる。溶媒が有機溶媒の場
合は、加熱又は減圧乾燥で溶媒を留去させることが好ま
しい。溶媒が強酸の場合には、水、メタノール、アセト
ンなどに浸漬することが好ましい。この際、必要に応じ
て他のポリマーと複合された形で繊維やフィルムに成形
することもできる。溶解性挙動が類似するポリエーテル
系ポリマーと組み合わせると、良好な成形をするのに都
合がよい。
【0030】本発明のイオン伝導性芳香族ポリエーテル
を主成分とする膜を成形する好ましい方法は、溶液から
のキャストである。キャストした溶液から前記のように
溶媒を除去してイオン伝導性芳香族ポリエーテルの膜を
得ることができる。溶媒の除去は、乾燥することが膜の
均一性からは好ましい。また、ポリマーや溶媒の分解や
変質をさけるため、減圧下でできるだけ低い温度で乾燥
することが好ましい。キャストする基板には、ガラス板
やポリテトラフルオロエチレン板などを用いることがで
きる。溶液の粘度が高い場合には、基板や溶液を加熱し
て高温でキャストすると溶液の粘度が低下して容易にキ
ャストすることができる。キャストする際の溶液の厚み
は特に制限されないが、10〜1000μmであること
が好ましい。薄すぎると膜としての形態を保てなくな
り、厚すぎると不均一な膜ができやすくなる。より好ま
しくは100〜500μmである。溶液のキャスト厚を
制御する方法は公知の方法を用いることができる。例え
ば、アプリケーター、ドクターブレードなどを用いて一
定の厚みにしたり、ガラスシャーレなどを用いてキャス
ト面積を一定にして溶液の量や濃度で厚みを制御するこ
とができる。キャストした溶液は、溶媒の除去速度を調
整することでより均一な膜を得ることができる。例え
ば、加熱する場合には最初の段階では低温にして蒸発速
度を下げたりすることができる。また、水などの非溶媒
に浸漬する場合には、溶液を空気中や不活性ガス中に適
当な時間放置しておくなどしてポリマーの凝固速度を調
整することができる。本発明の膜は目的に応じて任意の
膜厚にすることができるが、イオン伝導性の面からはで
きるだけ薄いことが好ましい。具体的には200μm以
下であることが好ましく、50μm以下であることがさ
らに好ましく、30μm以下であることが最も好まし
い。
【0031】本発明のイオン伝導性芳香族ポリエーテル
はイオン伝導性に優れているため、フィルム、膜状にし
て燃料電池などのイオン交換膜として使用するのに適し
ている。さらに、本発明のポリマー構造を主成分にする
ことにより、本発明のイオン交換膜と電極との接合体を
作製するときのバインダー樹脂として利用することもで
きる。
【0032】本発明のイオン伝導性芳香族ポリエーテル
の耐熱性はガラス転移温度(Tg)で評価される。本発
明のイオン伝導性芳香族ポリエーテルは、測定の具体的
方法は後に述べるがDSC測定におけるTgが200℃
以上である耐熱性であることを特徴としているが、好ま
しくはTgが210℃以上である。さらに好ましくはT
gが220℃以上である。仮に、これまで述べてきたよ
うな酸性基を含む芳香族ポリエーテル構造に含まれるも
のであっても、DSC測定におけるTgが200℃未満
しか示さないものでは、高温時における耐久安定性が本
発明のポリマーに比べて劣るので本発明の目的を達成す
ることはできない。
【0033】また、本発明による膜は、機械的特性に優
れている。膜厚の薄い状態でも膜の取り扱いで破断など
の心配がないものである。
【0034】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されることはな
い。なお、各種測定は次のように行った。DSC測定:
DSC測定は島津製作所製DSC−50を用い、試料約
10mgについてアルゴン雰囲気下で測定した。昇温
は、10℃/分で450℃まで測定した。脱水による吸
熱を除き、さらに高温で観測される吸熱側へのDSC曲
線のシフトにおける中点の温度をガラス転移温度(T
g)と定義する。ポリマー対数粘度:溶媒としてNMP
を用いてウベローデ粘度計を用いて測定した。0.5g
/dlのNMP溶液について30℃での落下秒数を測定
した。対数粘度は以下の式で求めた。 対数粘度(dl/g)=[ln{サンプル溶液の落下秒
数(秒)/溶媒の落下秒数(秒)}]/0.5 ポリマー吸水性:ポリマー1gを3mlのN,N−ジメ
チルアセトアミドに溶解し、50μmの厚みでガラス板
上に流延し、100℃で15時間減圧乾燥して溶媒を除
去した。得られた膜の約50mgを精秤し、室温の蒸留
水に1日間浸漬した。膜を取り出し表面の水を濾紙で拭
き取ってから重量を測定した。その後、膜を100℃で
15時間減圧乾燥した後の重量を測定した。吸水率を以
下の式で求めた。 吸水率(%)=吸水重量(mg)/乾燥重量(mg)×
100
【0035】合成例1 4,4‘−ジクロロジフェニルスルホン(略号:DCD
PS)57.43g(0.2mol)に発煙硫酸(30
%)55.6ml (SO3:0.4mol)を加え、
110℃で6時間反応した。氷水900mlに注ぎ、溶
液約1Lに塩化ナトリウム250gを加えて塩析後、ガ
ラスフィルターで濾別した。水酸化ナトリウム水溶液で
中和再溶解し、溶液約750mlに塩化ナトリウム15
0gを加えて塩析した。ガラスフィルターで濾別後、9
0℃で終夜熱風乾燥した。メタノール/水=9/1(重
量比)から再結晶し、3,3’−ジスルホン酸−4,4
‘−ジクロロジフェニルスルホジナトリウム塩(略号:
S−DCDPS)59.19gを得た。
【0036】実施例1 合成例1で得たS−DCDPS2.456g(5mmo
l)、DCDPS1.436g(5mmol)、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン2.783g(10mmol)、炭酸カリウム
1.589g(11.5mmol)、NMP12.50
g、トルエン8.00gを仕込み、155℃30分でト
ルエンを留出後、190℃で還流して8時間重合した。
重合終了後放冷し、水300mlに注ぎ、析出物をガラ
スフィルターで濾別した。濾物を1mol/l塩酸水溶
液150mlで洗浄1時間後、イオン交換水で濾液が中
性になるまで洗浄を繰り返した後、80℃で終夜熱風乾
燥した。ポリマーの対数粘度は、0.23dl/gを示
した。得られたポリマーのDSC測定を行うとTgは2
30℃であった。このポリマーのイオン交換当量を測定
したところ1.43mmol/gであった。吸水性は3
1%だった。
【0037】実施例2 実施例1において、2価フェノール成分として3,
3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン3.063g(10mmol)を
仕込む以外は、実施例1と同様にして重合および各種測
定を行った。ポリマーの極限粘度は0.26dl/g、
Tgは270℃、イオン交換当量は1.41mmol/
gであった。吸水性は28%だった。
【0038】実施例3 S−DCDPS2.456g(5mmol)、3,
3’,4,4’−テトラクロロジフェニルスルホン1.
781g(5mmol)、4,4’−ジヒドロキシビフ
ェニル1.862g(10mmol)、炭酸カリウム
1.589g(11.5mmol)、NMP11.53
g、トルエン8.00gを仕込み、155℃30分でト
ルエンを留出後、190℃で還流して8時間重合した。
重合終了後放冷し、水300mlに注ぎ、析出物をガラ
スフィルターで濾別した。濾物を1mol/l塩酸水溶
液170mlで洗浄1時間後、イオン交換水で濾液が中
性になるまで洗浄を繰り返した後、80℃で終夜熱風乾
燥した。ポリマーの対数粘度は、0.25dl/g、T
gは240℃、イオン交換当量は1.59mmol/g
であった。吸水性は32%だった。
【0039】実施例4 3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンの代わりに4,4’−ジヒドロキシビフェニ
ル0.931g(5mmol)と4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル1.
212g(5mmol)を仕込む以外は実施例1と同様
にして重合を行なった。ポリマーの対数粘度は0.42
dl/g、Tgは250℃、イオン交換当量は1.63
mmol/gであった。吸水性は37%だった。
【0040】実施例5 3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンの代わりに4,4’−ジヒドロキシビフェニ
ル1.676g(9mmol)と4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル0.
242g(1mmol)を仕込む以外は実施例1と同様
にして重合を行なった。ポリマーの対数粘度は0.66
dl/g、Tgは220℃、イオン交換当量は1.77
mmol/gであった。吸水性は43%だった。
【0041】実施例6 3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンの代わりに9,9’−ビス(4−ヒドロキシ
−3−メチルフェニル)フルオレン3.785g(10
mmol)を仕込む以外は実施例1と同様にして重合を
行なった。ポリマーの対数粘度は0.27dl/g、T
gは270℃、イオン交換当量は1.03mmol/g
であった。吸水性は24%だった。
【0042】実施例7 3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンの代わりに9,9’−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)フルオレン1.752g(5mmol)と
9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)フルオレン1.892g(5mmol)を仕込む以
外は実施例1と同様にして重合を行なった。ポリマーの
対数粘度は0.33dl/g、Tgは260℃、イオン
交換当量は1.48mmol/gであった。吸水性は3
3%だった。
【0043】実施例8 3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンの代わりに9,9’−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)フルオレン3.154g(9mmol)と
9,9’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)フルオレン0.378g(1mmol)を仕込む以
外は実施例1と同様にして重合を行なった。ポリマーの
対数粘度は0.42dl/g、Tgは210℃、イオン
交換当量は1.26mmol/gであった。吸水性は2
5%だった。
【0044】実施例9 S−DCDPS1.965g(4mmol)、4,4’
−ジクロロジフェニルスルホン3,3’,4,4’−テ
トラクロロジフェニルスルホン0.574g(2mmo
l)、3,3’,4,4’−テトラクロロジフェニルス
ルホン1.424g(4mmol)、9,9’−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.504g
(10mmol)、炭酸カリウム1.589g(11.
5mmol)、NMP11.53g、トルエン8.00
gを仕込んだ他は実施例1と同様にして重合を行なっ
た。ポリマーの対数粘度は0.31dl/g、Tgは2
30℃、イオン交換当量は1.01mmol/gであっ
た。吸水性は19%だった。
【0045】実施例10 9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン
の代わりに4,4’−ジヒドロキシビフェニル1.86
2g(10mmol)を仕込んだ他は実施例9と同様に
して重合を行なった。ポリマーの対数粘度は0.26d
l/g、Tgは240℃、イオン交換当量は1.34m
mol/gであった。吸水性は31%だった。
【0046】比較例1 実施例1において、2価フェノール成分として4,4’
−ジヒドロキシビフェニル1.862g(10mmo
l)を仕込む以外は、実施例1と同様にして重合を行っ
た。ポリマーの対数粘度は0.40dl/g、Tgは2
00℃、イオン交換当量は1.50mmol/gであっ
た。吸水性は71%だった。
【0047】比較例2 2価フェノール成分として3,3’−ジメチル−4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン2.872g
(10mmol)を仕込む以外は、実施例1と同様にし
て重合を行った。ポリマーの対数粘度は0.35dl/
g、Tgは190℃、イオン交換当量は1.52mmo
l/gであった。吸水性は83%だった。
【0048】比較例3 2価フェノール成分として3,3’−ジメチル−4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンの代わりに9,
9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.
504g(10mmol)を仕込む以外は、実施例1と
同様にして重合を行った。ポリマーの対数粘度は0.4
1dl/g、Tgは200℃、イオン交換当量は1.6
4mmol/gであった。吸水性は79%だった。
【0049】
【発明の効果】本発明のポリマーにより、吸水しにく
く、イオン伝導性、耐熱性にも優れ、薄膜に成形加工し
やすく燃料電池などの高分子電解質としても際立った耐
久性を示す材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱本 史朗 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 中尾 淳子 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 高瀬 敏 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F071 AA51 AA88 AF10 AF36 AF37 AF42 AH15 4J005 AA24 BB01 BB02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2価フェノールとジハロゲノベンゼノイド
    化合物との実質的な等モル混合物を、アルカリ金属の炭
    酸塩及び/又は重炭酸塩を用い、有機高極性溶媒中で重
    合して得られる芳香族ポリエーテルにおいて、エーテル
    結合のオルト位にエーテル結合に対して0.1当量以上
    の酸性基およびそれ以外の置換基を有することを特徴と
    する芳香族ポリエーテル。
  2. 【請求項2】酸性基がスルホン酸基、ホスホン酸基、カ
    ルボン酸基などのうちの少なくとも1種類以上からなる
    請求項1に記載の芳香族ポリエーテル。
  3. 【請求項3】酸性基以外の置換基がアルキル基、アルコ
    キシル基、アミノ基、ハロゲン基などの電子供与性基の
    うちの少なくとも1種類以上からなる請求項1乃至2の
    いずれかに記載の芳香族ポリエーテル。
  4. 【請求項4】酸性基以外の置換基がニトロ基、シアノ基
    などの電子吸引性基のうちの少なくとも1種類以上から
    なる請求項1乃至3のいずれかに記載の芳香族ポリエー
    テル。
  5. 【請求項5】 2価フェノールが一般式(1) 【化1】 (式中、Yは1〜5個の炭素原子を有するアルキレン基
    若しくはアルキリデン基、5〜15個の炭素原子を有す
    るシクロアルキレン基若しくはシクロアルキリデン基、
    −O−、−CO−、−SO2−、−S−のいずれかの基
    又はベンゼン環が直接結合していることを表し、R1
    2は−CH3、−CH(CH32、−OCH3、−OC2
    5の基の中から選ばれ、R1とR2は同一でも異なって
    いてもよく、a、bは0〜4の整数を表す。)で示され
    る化合物である請求項1乃至4のいずれかに記載の芳香
    族ポリエーテル。
  6. 【請求項6】 ジハロゲノベンゼノイド化合物が一般式
    (2) 【化2】 (式中、X、X’はハロゲン原子で同一でも異なってい
    てもよく、Zに対してオルト位またはパラ位にあり、Z
    は−SO2−又は−CO−を表し、R3、R4はスルホン
    酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基などの酸性基及び/
    又はそれらの塩、アルキル基、アルコキシル基、アミノ
    基、ハロゲン基などの電子供与性基、ニトロ基、シアノ
    基などの電子吸引性基の中から選ばれ、R3とR4は同一
    でも異なっていてもよく、c、dは0〜4の整数を表
    す。)で示される化合物である請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の芳香族ポリエーテル。
  7. 【請求項7】 ジハロゲノベンゼノイド化合物の少なく
    とも1種類が置換基としてスルホン酸基、ホスホン酸
    基、カルボン酸基などの酸性基及び/又はそれらの塩を
    有する化合物である請求項1乃至6のいずれかに記載の
    芳香族ポリエーテル。
  8. 【請求項8】 濃度が0.5g/dlのNMP溶液での
    対数粘度が0.1〜2.0である請求項1乃至7のいず
    れかに記載の芳香族ポリエーテル。
  9. 【請求項9】 ガラス転移温度が200℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の芳香
    族ポリエーテル。
  10. 【請求項10】 イオン交換当量が芳香族ポリエーテル
    1g当たり0.1mmol以上2.5mmol以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の
    芳香族ポリエーテル。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    化合物を主成分とすることを特徴とする成形物
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    化合物を主成分とすることを特徴とする膜。
JP2002113686A 2001-04-24 2002-04-16 イオン伝導性芳香族ポリエーテル Expired - Fee Related JP4161249B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002113686A JP4161249B2 (ja) 2001-04-24 2002-04-16 イオン伝導性芳香族ポリエーテル

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-126196 2001-04-24
JP2001126196 2001-04-24
JP2002113686A JP4161249B2 (ja) 2001-04-24 2002-04-16 イオン伝導性芳香族ポリエーテル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003012795A true JP2003012795A (ja) 2003-01-15
JP4161249B2 JP4161249B2 (ja) 2008-10-08

Family

ID=26614100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002113686A Expired - Fee Related JP4161249B2 (ja) 2001-04-24 2002-04-16 イオン伝導性芳香族ポリエーテル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4161249B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004033534A1 (ja) * 2002-10-08 2004-04-22 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha スルホン酸基を含有するポリアリーレンエーテル系化合物、それを含有する組成物、およびそれらの製造方法
JP2004244437A (ja) * 2003-02-10 2004-09-02 Toyobo Co Ltd スルホン化芳香族ポリエーテル系化合物、その複合体、およびそれらの製造方法。
WO2004090015A1 (ja) * 2003-04-07 2004-10-21 Mitsui Chemicals, Inc. 架橋性イオン伝導性樹脂、並びにそれを用いてなるイオン伝導性高分子膜、結着剤及び燃料電池
JP2004359925A (ja) * 2003-04-07 2004-12-24 Mitsui Chemicals Inc プロトン伝導性ブロック共重合体およびプロトン伝導膜
WO2005033182A1 (ja) * 2003-10-02 2005-04-14 University Of Yamanashi スルホン酸化芳香族ポリエーテル、その製造方法及び電解質膜
JP2006111663A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toyobo Co Ltd ポリアリーレン系ポリマーの製造方法
JP2006111664A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toyobo Co Ltd ポリアリーレン系ポリマーの製造方法
JP2006111665A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toyobo Co Ltd ポリアリーレン系ポリマーの製造方法
JP2007002016A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Toyobo Co Ltd スルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル系化合物およびその用途、スルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル系化合物の製造方法
US7345135B2 (en) 2001-10-10 2008-03-18 Mitsui Chemicals, Inc. Crosslinkable aromatic resin having protonic acid group, and ion conductive polymer membrane, binder and fuel cell using the resin
JP2009098681A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp 感光性樹脂組成物、高分子化合物、パターンの製造法、および電子デバイス
JP2009270112A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Samsung Sdi Co Ltd 高分子化合物、これを含む燃料電池用膜−電極接合体及びこれを含む燃料電池システム
JP2012172033A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jx Nippon Oil & Energy Corp プロトン伝導性ポリマーおよびその製造方法
WO2017221966A1 (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 住友化学株式会社 芳香族ポリスルホンおよび芳香族ポリスルホン組成物
KR20190021240A (ko) * 2016-06-24 2019-03-05 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 방향족 폴리술폰 및 방향족 폴리술폰 조성물
WO2022138524A1 (ja) * 2020-12-23 2022-06-30 住友化学株式会社 芳香族ポリスルホン、樹脂組成物及び芳香族ポリスルホンの製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102057205B1 (ko) * 2017-12-18 2019-12-18 성균관대학교산학협력단 폴리아릴에테르케톤 및 이의 제조 방법

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7345135B2 (en) 2001-10-10 2008-03-18 Mitsui Chemicals, Inc. Crosslinkable aromatic resin having protonic acid group, and ion conductive polymer membrane, binder and fuel cell using the resin
WO2004033534A1 (ja) * 2002-10-08 2004-04-22 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha スルホン酸基を含有するポリアリーレンエーテル系化合物、それを含有する組成物、およびそれらの製造方法
US7754844B2 (en) 2002-10-08 2010-07-13 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Polyarylene ether compound containing sulfonic acid group, composition containing same, and method for manufacturing those
JP4590824B2 (ja) * 2003-02-10 2010-12-01 東洋紡績株式会社 スルホン化芳香族ポリエーテル系化合物、その複合体、およびそれらの製造方法。
JP2004244437A (ja) * 2003-02-10 2004-09-02 Toyobo Co Ltd スルホン化芳香族ポリエーテル系化合物、その複合体、およびそれらの製造方法。
JP2004359925A (ja) * 2003-04-07 2004-12-24 Mitsui Chemicals Inc プロトン伝導性ブロック共重合体およびプロトン伝導膜
WO2004090015A1 (ja) * 2003-04-07 2004-10-21 Mitsui Chemicals, Inc. 架橋性イオン伝導性樹脂、並びにそれを用いてなるイオン伝導性高分子膜、結着剤及び燃料電池
WO2005033182A1 (ja) * 2003-10-02 2005-04-14 University Of Yamanashi スルホン酸化芳香族ポリエーテル、その製造方法及び電解質膜
JP4706023B2 (ja) * 2003-10-02 2011-06-22 国立大学法人山梨大学 スルホン酸化芳香族ポリエーテル、その製造方法及び電解質膜
EP1669392A4 (en) * 2003-10-02 2009-05-27 Univ Yamanashi SULFONE AROMATIC POLYETHERS, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME AND ELECTROLYTIC MEMBRANES
EP1669392A1 (en) * 2003-10-02 2006-06-14 University of Yamanashi Sulfonated aromatic polyethers, process for production thereof, and electrolyte membranes
KR100748049B1 (ko) * 2003-10-02 2007-08-09 고쿠리츠다이가쿠호징 야마나시다이가쿠 술폰산화 방향족 폴리에테르, 그의 제조 방법, 및 전해질막
JPWO2005033182A1 (ja) * 2003-10-02 2007-11-15 国立大学法人山梨大学 スルホン酸化芳香族ポリエーテル、その製造方法及び電解質膜
JP2006111665A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toyobo Co Ltd ポリアリーレン系ポリマーの製造方法
JP2006111664A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toyobo Co Ltd ポリアリーレン系ポリマーの製造方法
JP2006111663A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Toyobo Co Ltd ポリアリーレン系ポリマーの製造方法
JP2007002016A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Toyobo Co Ltd スルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル系化合物およびその用途、スルホン酸基含有ポリアリーレンエーテル系化合物の製造方法
JP2009098681A (ja) * 2007-09-28 2009-05-07 Fujifilm Corp 感光性樹脂組成物、高分子化合物、パターンの製造法、および電子デバイス
JP2009270112A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Samsung Sdi Co Ltd 高分子化合物、これを含む燃料電池用膜−電極接合体及びこれを含む燃料電池システム
US8344091B2 (en) 2008-05-08 2013-01-01 Samsung Sdi Co. Ltd. Polymer and membrane-electrode assembly for fuel cell, and fuel cell system including the same
JP2012172033A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jx Nippon Oil & Energy Corp プロトン伝導性ポリマーおよびその製造方法
JP2017226804A (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 住友化学株式会社 芳香族ポリスルホンおよび芳香族ポリスルホン組成物
WO2017221966A1 (ja) * 2016-06-24 2017-12-28 住友化学株式会社 芳香族ポリスルホンおよび芳香族ポリスルホン組成物
CN109312068A (zh) * 2016-06-24 2019-02-05 住友化学株式会社 芳香族聚砜及芳香族聚砜组合物
KR20190021240A (ko) * 2016-06-24 2019-03-05 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 방향족 폴리술폰 및 방향족 폴리술폰 조성물
KR20190022531A (ko) * 2016-06-24 2019-03-06 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 방향족 폴리술폰 및 방향족 폴리술폰 조성물
US10899890B2 (en) 2016-06-24 2021-01-26 Sumitomo Chemical Company, Limited Aromatic polysulfone and aromatic polysulfone composition
KR102343693B1 (ko) * 2016-06-24 2021-12-27 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 방향족 폴리술폰 및 방향족 폴리술폰 조성물
KR102343694B1 (ko) * 2016-06-24 2021-12-27 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 방향족 폴리술폰 및 방향족 폴리술폰 조성물
WO2022138524A1 (ja) * 2020-12-23 2022-06-30 住友化学株式会社 芳香族ポリスルホン、樹脂組成物及び芳香族ポリスルホンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4161249B2 (ja) 2008-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4161249B2 (ja) イオン伝導性芳香族ポリエーテル
RU2423393C2 (ru) Сульфированные поли(арилены) как гидролитически и термоокислительно устойчивые полимеры
JP5703645B2 (ja) 芳香族ポリスルホン樹脂及びその膜
US8163864B2 (en) Sulfonated polyarylene compounds, membrane material made therefrom, method for the production thereof and use
KR102368334B1 (ko) 막 적용을 위한 폴리아릴렌 에테르 술폰 폴리머
US20120083541A1 (en) Aromatic polyether sulfone block copolymers
WO2007075540A2 (en) Sulfonated polyaryletherketone-polyethersulfone block copolymers
WO2008005647A2 (en) Sulfonated polyaryletherketone-block-polyethersulfone copolymers
Li et al. Fully aromatic ionomers with precisely sequenced sulfonated moieties for enhanced proton conductivity
JP2005232439A (ja) ポリアリールエーテル共重合体、その製造方法及びそれを用いた高分子電解質膜
JP2003147074A (ja) スルホン酸基含有芳香族ポリアリーレンエーテル化合物および高分子電解質膜
KR20040018153A (ko) 신규한 방향족 술폰산 에스테르 유도체, 폴리아릴렌,술폰산기를 갖는 폴리아릴렌 및 그의 제조 방법, 및고분자 고체 전해질 및 양성자 전도막
WO2011016444A1 (ja) 新規スルホン酸基含有セグメント化ブロック共重合体ポリマー及びその用途
KR20090006862A (ko) 방향족 화합물 및 술폰화 폴리아릴렌계 중합체
US20060258836A1 (en) Aromatic nitrile containing ion-conducting sulfonated polymeric material
JP2003217343A (ja) 熱架橋性高分子固体電解質、高分子固体電解質膜及びその製造方法
CA2517484C (en) Sulfonic group-containing polyarylene block copolymer, process for production thereof, solid polymer electrolyte and proton conductive membrane
KR20030063216A (ko) 할로겐화 방향족 화합물, 이 화합물의 (공)중합체, 및 이(공)중합체로 이루어지는 프로톤 전도막
US20070112169A1 (en) Sulfonated polyaryletherketones
JP2006232974A (ja) ポリアリーレンエーテル系ポリマーまたはポリアリーレンスルフィド系ポリマーの製造方法
JP2002226575A (ja) ポリエーテル系共重合体およびプロトン伝導膜
JP5597924B2 (ja) 芳香族化合物およびスルホン酸基を有するポリアリーレン系共重合体、ならびにその用途
JP3852108B2 (ja) ポリアリーレン系重合体およびプロトン伝導膜
JP4940549B2 (ja) 新規スルホン酸基含有セグメント化ブロック共重合ポリマーおよびその用途
JP2004244517A (ja) ポリアリーレン系共重合体およびその製造方法、ならびにプロトン伝導膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050412

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees