JP2003012742A - グラフト共重合体及びグラフト共重合体の製造方法 - Google Patents

グラフト共重合体及びグラフト共重合体の製造方法

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JP2003012742A
JP2003012742A JP2002128181A JP2002128181A JP2003012742A JP 2003012742 A JP2003012742 A JP 2003012742A JP 2002128181 A JP2002128181 A JP 2002128181A JP 2002128181 A JP2002128181 A JP 2002128181A JP 2003012742 A JP2003012742 A JP 2003012742A
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carbon atoms
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JP2002128181A
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Taketsune Fujimura
剛経 藤村
Masami Watanabe
正美 渡邉
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主鎖がポリオレフィンで、極性基含有モ
ノマーの重合体をグラフト鎖にもつ新規なグラフト共重
合体、及び該グラフト共重合体を安価に効率よく製造す
る方法を提供すること。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (R1 及びR2 はH又はC1 〜C20の炭化水素基、Eは
カルボキシル基、エステル基、ケトン若しくはアルデヒ
ド基又はアミド基、(Poly)は極性基含有ポリマー
鎖を示し、aは0〜20、wは2〜800,000、x
は1〜40,000、yは1〜10,000、w/x比
は0.001〜4000を示す。)で表される構造を有
するグラフト共重合体、並びに(a)周期律表第3〜第
10族の金属元素を含む触媒成分及び(b)ルイス酸か
らなる触媒成分の存在下に、オレフィン類と多官能性モ
ノマーと極性基含有モノマーを反応させることにより、
グラフト共重合体を製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラフト共重合体
及びグラフト共重合体の製造方法に関する。さらに詳し
くは、本発明は、主鎖がポリオレフィンで、極性基含有
モノマーの重合体をグラフト鎖にもつ新規なグラフト共
重合体、及び該グラフト共重合体を安価に効率よく製造
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリオレフィン系重合体は、分
子中に極性基を有していない。このため、種々の極性物
質との親和性に乏しく、接着分野、塗装分野などで利用
するためには、極性モノマーをブレンドして共重合した
り、あるいはグラフト共重合するなどして、改良する必
要があった。
【0003】極性基含有ポリマーを含むポリオレフィン
の製造方法としては、例えばフリーラジカルを生じるこ
とのできる有機化合物での処理、あるいは光照射や電子
線照射などにより、ポリオレフィンにスチレン、メタク
リル酸メチルなどのビニル重合可能な単量体をグラフト
結合することなどが行われている。具体的には、気相重
合後の押出機中での反応、オレフィン主鎖の過酸化物に
よるラジカル発生を経た固体ポリマーへのグラフト結合
の導入、あるいはペンダント二重結合を有するポリマー
へのグラフト鎖導入などが行われている。
【0004】このようなグラフト重合体の製造において
は、比較的高分子量のグラフト鎖を、ゲルを生じること
なく、良好なグラフト効率で導入する方法や、グラフト
重合体を効率的かつ低コストで製造する方法が望まれて
いる。極性基含有ポリマーがグラフトしたポリオレフィ
ン系共重合体としては、例えば重合可能な不飽和カルボ
ン酸エステルで変性されたポリオレフィンが開示されて
おり(米国特許第4,409,345号明細書)、そし
てこのものを用いることにより、ポリプロピレン、高密
度ポリエチレン及び細かく粉砕された植物繊維の混合物
の加工が改善されている。しかしながら、この場合、グ
ラフト共重合によってポリオレフィンに結合している繊
維による力学的物性強化を示しているにすぎない。ま
た、全ての実施例において、グラフト共重合する極性モ
ノマーが無水マレイン酸又はアクリル酸に限定されてお
り、その上、グラフト結合されたポリマー鎖は少数の単
量体単位からなるものであり、分子量も小さいものであ
った。
【0005】また、これまで数々のグラフト共重合体の
製造方法においては、反応性有機化合物による処理や、
光・電子線照射により、ラジカルなどの活性部位を、ポ
リオレフィン系重合体に導入させ、それを基点にグラフ
ト鎖の重合を開始させるなど、多段階によりグラフト共
重合体を製造する方法が用いられている(米国特許第
5,286,800号明細書、同第5,401,805
号明細書)。しかしながら、このような方法において
は、製造コストが高くつくのを免れない上、ラジカル生
成に伴う主鎖の切断や、ラジカル発生部位が末端に片寄
るなど、得られる共重合体の構造に限界があった。さら
に、国際特許公開98/42664号公報、あるいは
「サイエンス(Sccence)」、第287巻、第4
60ページ(2000年)において、エチレンと極性モ
ノマーをランダム共重合させる技術が開示されている
が、接着強度などの新しい機能を発現するために必要な
グラフト共重合体の合成については記述がない。一方、
ルイス酸あるいはプロトン酸存在下でアニオン重合によ
る極性基含有ポリマーの合成法が知られているが、ポリ
オレフィンとのグラフト重合については触れていない
(文献「Polymer Journal 32,1
2,2000,p1060;Macromolecul
es 20,p1473,1987)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、主鎖がポリオレフィンで、極性基含有モノマ
ーの重合体をグラフト鎖にもち、かつ極性基の含有量を
自在に調節可能な新規なグラフト共重合体、及び該グラ
フト共重合体を、簡単にかつ低コストで効率よく製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を
有する共重合体がグラフト共重合体として新規であるこ
と、そして特定の二種の触媒成分の存在下で、オレフィ
ン類、多官能性モノマー及び極性基含有モノマーを反応
させることにより、一つの反応槽において、数段階の多
段階プロセスを経ることなく、上記グラフト共重合体を
簡単にかつ低コストで効率よく製造し得ることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明は、(1)一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ独立に
水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基、Eはカルボ
キシル基(−COOH)、エステル基(−COO
3 )、ケトン若しくはアルデヒド基(−COR4 )又
はアミド基(−CONR5 2)(ただし、R3 〜R5 は、
それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基であ
る。)、(Poly)は極性基含有モノマー単位からな
るポリマー鎖を示し、aは0〜20、wは2〜800,
000、xは1〜40,000、yは1〜10,000
の整数、w/x比は0.001〜4000の数を示
す。〕で表される構造を有するグラフト共重合体、及び
(2)(a)周期律表第3〜第10族に属する金属元素
を含む触媒成分及び(b)ルイス酸からなる触媒成分の
存在下に、オレフィン類と、一般式(II)
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、DはCR6 7 、NR8 (ただ
し、R6 〜R8 は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水
素基である。)、O又はS、Zはアニオン重合を開始で
きる活性点をもつ構造を有する基を示し、bは1〜20
の整数を示す。〕で表される多官能性モノマーと、該多
官能性モノマー以外の極性基含有モノマーを反応させる
ことを特徴とするグラフト共重合体の製造方法、を提供
するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のグラフト共重合体は、一
般式(I)
【0013】
【化5】
【0014】で表される構造、すなわち主鎖のポリオレ
フィン部〔(A)部〕にスペーサを介して極性モノマー
がグラフト共重合されてなる、極性基含有モノマー重合
体をグラフト鎖〔(B)部〕にもつ構造を有する新規な
グラフト共重合体である。前記一般式(I)において、
1 及びR2 は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1
〜20の炭化水素基を示す。ここで、炭素数1〜20の
炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状の炭素数
1〜20、好ましくは1〜10のアルキル基、環上に適
当な置換基を有していてもよい炭素数6〜20、好まし
くは6〜10のアリール基又は環上に適当な置換基を有
していてもよい炭素数7〜20、好ましくは7〜10の
アラルキル基などを挙げることができる。このような炭
化水素基の具体例としては、メチル基やエチル基、各種
のプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オ
クチル基、デシル基、さらにはシクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナ
フチル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル
基、メチルベンジル基などが挙げられる。Eはカルボキ
シル基(−COOH)、エステル基(−COOR3 )、
ケトン若しくはアルデヒド基(−COR4 )又はアミド
基(−CONR5 2)を示す。ここでR3 〜R5 は、それ
ぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基である。
この炭素数1〜20の炭化水素基としては、前述したR
1 及びR2 の場合と同様である。
【0015】(Poly)は極性基含有モノマー単位か
らなるポリマー鎖を示す。aは0〜20、wは2〜80
0,000、xは1〜40,000、yは1〜10,0
00の整数を示し、w/x比は0.001〜4000の
数を示す。このグラフト共重合体は、ポリオレフィン部
〔(A)部〕とグラフト鎖部〔(B)部〕を、重量比
0.1:99.9ないし99.9:0.1、好ましくは
55:45ないし99.9:0.1、より好ましくは6
0:40ないし99.9:0.1の割合で含むものが望
ましい。
【0016】前記グラフト共重合体の組成は、 1H−N
MR、 13 C−NMRスペクトルを測定することにより
求めることができる。前記一般式(I)で表されるグラ
フト共重合体は、以下に示す本発明のグラフト共重合体
の製造方法によって、簡単にかつ低コストで効率よく製
造することができる。本発明の製造方法においては、
(a)周期律表第3〜第10族に属する金属元素を含む
触媒成分及び(b)ルイス酸からなる触媒成分の存在下
に、オレフィン類と、多官能性モノマーと、極性基含有
モノマーを反応させることにより、グラフト共重合体を
製造する。
【0017】本発明の方法において、触媒成分の一つと
して用いられる(a)成分の具体例としては、一般式
(III) L1 m ML2 n ・・・(III) (式中、Mは周期律表第3〜10族に属する遷移金属原
子、L1 は該遷移金属原子に共有結合する基、L2 は該
遷移金属原子に配位結合する基、mは遷移金属原子の価
数を示す。各L1 と各L2 はたがいに同一でも異なって
いてもよいし、L 1 同士、L2 同士又はL1 −L2 間で
架橋していてもよく、mとnは、それぞれ0〜4の整数
を示し、m+nは2〜6の整数を示す。)で表される遷
移金属化合物を挙げることができる。
【0018】前記一般式(III)において、Mとしては、
周期律表第10族に属する遷移金属が好ましく、特にニ
ッケルが好適である。また、遷移金属原子と共有結合す
る配位子であるL1 は、シクロペンタジエニル骨格を有
していてもよく、あるいは少なくとも1〜3個のL2
組合わせたヘテロ原子を有するキレート構造を有してい
てもよい。好ましくは1個のL1 と1個のL2 で組合わ
せたヘテロ原子を有するキレート構造である。ヘテロ原
子としては、N、O、S及びPが好ましく、特にN,O
及びPが好適である。
【0019】前記一般式(III)において、具体的には,
下記一般式(VI)又は(VII)で表される化合物が好適で
ある。
【0020】
【化6】
【0021】R11〜R15及びR22〜R25は各々独立して
水素、炭素数が1〜20の炭化水素基または官能基であ
り、R11〜R15及びR22〜R25は互いに同一でも異なっ
ていてもよいし、互いに隣接しているものは、環を形成
することができる。炭素原子数が1〜20の炭化水素基
としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基などを例示することができ、より具体
的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチ
ル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、2−エチルヘキシル基、デシル基などのアルキル
基;シクロペンチル基、シロクヘキシル基などのシクロ
アルキル基;フェニル基、トリル基、アントラセニル基
などのアリール基;ベンジル基、ネオフィル基などのア
ラルキル基;ニトロ基、ハロゲン基、アルコキシカルボ
ニル基、アルコキシ基、フッ素を含有する炭化水素基な
どの官能基を例示することができる。
【0022】R16は水素、炭素数が1〜20の炭化水素
基、ヘテロ原子を有する環状化合物または官能基であ
り、R15と環を形成することもできる。炭素原子数が1
〜20の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基などを例示すること
ができ、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル
基などのアルキル基;シクロペンチル基、シロクヘキシ
ル基などのシクロアルキル基;フェニル基、置換フェニ
ル基、トリル基、アントラセニル基、2,6−ジイソプ
ロピルフェニル基などのアリール基;ニトロ基、ハロゲ
ン原子などの官能基を例示することができる。ヘテロ原
子を有する環状化合物としては、ピロール環、置換ピロ
ール環、ピラゾール環、置換ピラゾール環、フラン環、
置換フラン環、チオフェン環、置換チオフェン環などを
例示することができる。
【0023】Mは周期律表第10族に属する遷移金属が
好ましく、特にニッケルが好適である。L3 及びL5
Mと共有結合する基である、具体的にはXはハロゲン
(フッ素、臭素、塩素、ヨウ素)、炭素数が1〜20の
炭化水素基などである。炭素原子数が1〜20の炭化水
素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基などを例示することができ、より具
体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プルピル基、n- ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基、2−エチルヘキシル基、デシル基などのアルキ
ル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのシク
ロアルキル基;フェニル基、トリル基、アントセラニル
基などのアリール基;ベンジル基、ネオフィル基などの
アラルキル基などを例示できる。L 4 及びL6 はMと配
位結合する基であり、具体的にはトリメチルホスフィン
基、トリエチルホスフィン基、トリフェニルホスフィン
基、トリシクロヘキシルホスフィン基、トリエチルアミ
ン基、ジメチルアニリン基、ピリジン基、アセトニトリ
ル基などを例示することができる。p及びrは1又は2
であり、q及びsは0〜4の整数である。また、p+q
は1〜4の整数であり、r+sは1〜4の整数である。
より具体的には、以下の化合物を例示することができる
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】上記化合物において、Phはフェニル基、
PPh3 はトリフェニルホスフィン、Pyはピリジン、
NEt3 はトリエチルアミン、NCMeはアセトニトリ
ル、Arは3,5−ビス(トリフルオロメチル)−フェ
ニル基、Tolは2−,3−,又は4−トリル基、An
は9−アントラセニル基を意味する。また、破線は配位
結合を意味する。もう一つの触媒成分である(b)成分
はルイス酸からなるものであって、具体的には、一般式
(IV) 及び一般式(V) R9 3B ・・・(IV) R10 3 Al ・・・(V) (式中、R9 及びR10は、それぞれ水素原子あるいはハ
ロゲン原子を有していてもよい、炭素数1〜20の炭化
水素基、アルコキシル基、アリールオキシ基、チオアル
コキシル基又はチオアリールオキシ基を示し、各R9
び各R10は同じでも異なっていてもよく、また架橋して
いてもよい。)で表される化合物の中から選ばれる少な
くとも一種を挙げることができる。
【0027】前記一般式(IV) で表されるホウ素化合物
の具体例としては、トリフェニルボロン、トリス(4−
フルオロフェニル)ボロン、トリス(3、5−ジフルオ
ロフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o
−トリル)ボロン、トリス(3、5−ジメチルフェニ
ル)ボロンなどが挙げられ、一般式(V)で表されるア
ルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウムなどが挙げられる。
【0028】これらの(b)成分のルイス酸は一種を単
独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。本発明の方法においては、原料モノマーとして、オ
レフィン類、多官能性モノマー及び極性基含有モノマー
が用いられる。ここで、オレフィン類としては、例えば
炭素数2〜20のα−オレフィンが好ましく、具体的に
はエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ウンデセン
−1などが挙げられる。これらのオレフィン類は一種を
単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。また、多官能性モノマーとしては、一般式(II)
【0029】
【化9】
【0030】〔式中、DはCR6 7 、NR8 (ただ
し、R6 〜R8 は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水
素基である。)、O又はSを示し、Zはアニオン重合を
開始できる活性点をもつ構造を有する基を示し、bは1
〜20の整数を示す。〕で表される化合物が用いられ
る。
【0031】前記一般式(II)において、Zで示される
アニオン重合を開始できる活性点をもつ構造としては、
例えばグループトランスファー重合を開始するようなシ
リルエノール構造やポルフィリンを有する構造、イモー
タル重合を開始できるようなホウ素系化合物の構造など
が挙げられる。ここで、グループトランスファー重合開
始点を有する化合物としては、例えば一般式(VIII)
【0032】
【化10】
【0033】(式中、GはCR1920、NR21、O又は
Sを示し、R17〜R21は、それぞれ水素原子又は炭素数
1〜20の炭化水素基、cは0〜20の整数を示す。)
で表される不飽和カルボン酸又はその誘導体エステル部
をケテンシリルアセタール化した化合物などが挙げられ
る。
【0034】前記一般式(VIII)において、R17〜R21
うちの炭素数1〜20の炭化水素基としては、前記一般
式(I)におけるR1 及びR2 で説明したとおりであ
る。さらに、極性基含有モノマーとしては、前記多官能
性モノマー以外のもの、具体的にはアクリル酸、メタク
リル酸、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル
類、クロトン酸エステル類、アクリル酸アミド類、メタ
クリル酸アミド類、クロトン酸アミド類、アクリル酸ト
リアルキルシリル類、メタクリル酸トリアルキルシリル
類、クロトン酸トリアルキルシリル類、ビニルエステル
類、水酸基含有エチレン性不飽和化合物類などが挙げら
れ、好ましくは、アクリル酸エステル類、メタクリル酸
エステル類、クロトン酸エステル類、アクリル酸アミド
類、メタクリル酸アミド類、クロトン酸アミド類、アク
リル酸トリアルキルシリル類、メタクリル酸トリアルキ
ルシリル類、クロトン酸トリアルキルシリル類である。
【0035】アクリル酸エステル類、メタクリル酸エス
テル類、クロトン酸エステル類の具体例としては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジルなどが挙
げられ、アクリル酸アミド類、メタクリル酸アミド類、
クロトン酸アミド類の具体例としては、アクリルアミ
ド、アクリル酸ジメチルアミド、クロトン酸アミドなど
が挙げられ、アクリル酸トルアルキルシリル類、メタク
リル酸トリアルキルシリル類、クロトン酸トリアルキル
シリル類の具体例としては、(メタ)アクリル酸トリメ
チルシリル、(メタ)アクリル酸トリエチルシリル、ク
ロトン酸トリメチルシリル、クロトン酸トリエチルシリ
ルなどが挙げられる。これらの中で、(メタ)アクリル
酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルが好適である。
【0036】これらの極性基含有モノマーは、前記オレ
フィン類と多官能性モノマーとの合計量100重量部に
対し、通常0.1〜100重量部、好ましくは0.1〜
80重量部の割合で用いられる。本発明の方法において
は、(a)触媒成分は、溶媒1リットル対し、通常0.
1〜1000マイクロモル、好ましくは1〜500マイ
クロモルの範囲で用いられ、一方、(b)触媒成分は、
溶媒1リットル対し、通常0.1〜1000マイクロモ
ル、好ましくは1〜500マイクロモルの範囲で用いら
れる。また(a)と(b)の比は、1:0. 1〜1:1
00の範囲で用いられる。また、重合方法としては、適
当な溶媒中において、前記(a)触媒成分及び(b)触
媒成分の存在下に、オレフィン類、多官能性モノマー及
び極性基含有モノマーを、温度−100〜200℃程
度、好ましくは0〜100℃、圧力0〜100MPa程
度、好ましくは0.1〜10MPaの条件で反応させる
一段階法を用いることができる。
【0037】あるいは、適当な溶媒中において、まず、
(b)触媒成分の存在下に、多官能性モノマーと極性基
含有モノマーを、温度−100〜200℃程度、好まし
くは0〜100℃にて反応させてマクロモノマーを調製
する。次にこれに(a)触媒成分を加え、さらにオレフ
ィン類を、温度−100〜200℃程度、好ましくは0
〜100℃、圧力0〜100MPa程度、好ましくは
0.1〜10MPaの条件で反応させる二段階法を用い
ることができる。この反応に用いる溶媒としては、例え
ば炭化水素、ハロゲン炭化水素などが挙げられる。これ
らの溶媒は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を混
合して用いてもよい。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 二官能性モノマーの製造 テトラヒドロフラン60ミリリットルに10−ウンデシ
レン酸エチル15ミリリットル(62.1ミリモル)を
溶解させ、これをドライアイス−エタノール浴で冷却
し、リチウムジイソプロピルアミド(62.1ミリモ
ル)をゆっくりと滴下した。その後0℃まで昇温し、さ
らにトリメチルシリルクロリド19.7ミリリットル
(0.15モル)を滴下し、室温で12時間反応させ
た。得られた反応溶液中の溶媒を留去したのち、n−ペ
ンタンで抽出を3回行い、その溶媒を留去した。得られ
た透明液体を減圧蒸留により、精製単離し、二官能性モ
ノマーを製造した。収量は6.2g(収率35%)であ
った。この二官能性モノマーの構造を以下に示す。
【0039】
【化11】
【0040】ここで得られた二官能性モノマー3.0ミ
リリットル(10ミリモル)、B(C6 5 3 50m
g(100×10-6モル)及びアクリル酸エチル10.
9ミリリットル(100ミリモル)をトルエン200ミ
リリットル中で混合攪拌させ、窒素下0℃で1時間反応
させた。得られた反応液をマクロモノマー液と称す。1
H−NMR測定により求めたこのマクロモノマーの構造
を以下に示す。なお、 1H−NMRから、二官能性モノ
マーと極性基含有モノマーとの比、つまりxとyの比は
x:y=1:10.0ということが示された。
【0041】
【化12】
【0042】次いで、このマクロモノマー液に下記式
【0043】
【化13】
【0044】で示される中性キレートニッケル触媒34
mg(50×10-6モル)を加え、エチレンを0.8M
Paとなるまで吹込んで重合を開始した。全圧が0.8
MPaとなるようにエチレンを供給して室温で90分間
反応させたのち、メタノールを加えて重合を停止させ
た。得られた重合体はトルエン/メタノール系にて沈殿
を繰り返すことにより精製した。未反応のマクロモノマ
ーは回収された。得られた共重合体は9.9gで、アク
リル酸エチル含有量は1.1モル%であった。
【0045】この共重合体のGPC測定を行った結果、
単峰性のピークが得られ、ポリスチレン換算の重量平均
分子量(Mw)は12200で、重量平均分子量/数平
均分子量Mw/Mnは1.76であり、狭いものであっ
た。またこの共重合体の 1H−NMR及びFT−IRの
測定を行った結果、IRのデータからエステル基に由来
するカルボニル(1742m-1)のピークが観測され、
1H−NMRからアクリル酸エチル重合体に相当するピ
ークが観測された。また、 1H−NMRの面積比により
w:y=49.5:1.1が算出でき、マクロモノマー
の構造よりこの共重体の組成比はw:x:y=49.
5:0.11:1.1が示された。これらの結果から、
この共重合体は、目的とする極性基含有モノマー重合体
をグラフト鎖にもつグラフト共重合体であることが確認
された。また、この共重合体について、示差走査熱量分
析計(DSC)により、下記の方法で融点を測定したと
ころ、融点は83℃であった。 <DSC測定方法>25℃から190℃まで500℃/
分の速度で昇温し、その温度で3分間保持したのち、2
5℃まで10℃/分の速度で降温し、その温度で3分間
保持する。さらに、10℃/分の速度で160℃まで昇
温して、融解ピーク温度を測定する。なお、装置とし
て、パーキン・エルマー社製「DSC−7」を使用し
た。
【0046】実施例2 トルエン200ミリリットル中に実施例1で得た二官能
性モノマー3.0ミリリットル(10ミリモル)、アク
リル酸エチル1.1ミリリットル(10ミリモル)、実
施例1で用いた中性キレートニッケル触媒34mg(5
0×10-6モル)及びB(C6 5 3 40mg(78
×10-6モル)を順次投入したのち、エチレンを0.8
MPaとなるまで吹込んで重合を開始した。全圧が0.
8MPaとなるようにエチレンを供給して室温で90分
間反応させたのち、メタノールを加えて重合を停止させ
た。
【0047】得られた重合体はトルエン/メタノール系
にて沈殿を繰り返すことにより精製し、未反応の二官能
性モノマーとアクリル酸エチルの重合体は回収された。
得られた共重合体は1.6gであり、アクリル酸エチル
含有量は0.2モル%であった。この共重合体のゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行
った結果、単峰性のピークが得られ、ポリスチレン換算
の重量平均分子量(Mw)は11200で、重量平均分
子量/数平均分子量Mw/Mnは1.68であり、狭い
ものであった。また、この共重合体の 1H−NMR及び
FT−IRの測定を行った結果、IRのデータからエス
テル基に由来するカルボニル(1742m -1)のピーク
が観測され、 1H−NMRからアクリル酸エチル重合体
に相当するピークが観測された。これらの結果から、こ
の共重合体は、目的とする極性基含有モノマー重合体を
グラフト鎖にもつグラフト共重合体であることが確認さ
れた。また、得られた共重合体について、示差走査熱量
分析計(DSC)により、上記の方法で測定した融点は
78℃であった。
【0048】比較例1 トルエン200ミリリットルにアクリル酸エチル1.1
ミリリットル(10ミリモル)及び実施例1で使用した
キレートニッケル触媒34mg(50×10-6モル)を
順次投入したのち、エチレンを0.8MPaとなるまで
吹込んで重合を開始した。全圧が0.8MPaとなるよ
うにエチレンを供給して室温で90分間反応させたの
ち、メタノールを加えて重合を停止させたが、重合体は
得られなかった。
【0049】比較例2 トルエン200ミリリットル中に、アクリル酸エチル
1.1ミリリットル(10ミリモル)、実施例1で使用
したキレートニッケル触媒34mg(50×10 -6
ル)及びB(C6 5 3 40mg(78×10-6
ル)を順次投入したのち、エチレンを0.8MPaとな
るまで吹込んで重合を開始した。全圧が0.8MPaと
なるようにエチレンを供給して室温で90分間反応させ
たのち、メタノールを加えて重合を停止させたが、重合
体は得られなかった。実施例1、2及び比較例1、2の
反応条件及び結果を第1表に示す。
【0050】
【表1】
【0051】第1表から明かなように、二官能性モノマ
ーが系中に存在しなければ、グラフト共重合体が得られ
ないことが分かる。
【0052】比較例3 トルエン200ミリリットル中に、実施例1(1)で得
られた二官能性モノマー3.0ミリリットル(10ミリ
モル)、アクリル酸エチル0.11ミリリットル(1ミ
リモル)及び実施例1で使用したキレートニッケル触媒
34mg(50×10-6モル)を順次投入し、混合攪拌
させ、窒素下で室温にて反応させた。90分間反応させ
たのち、メタノールを加えて重合を停止させたが、重合
体は得られなかった。
【0053】比較例4 トルエン200ミリリットル中に10−ウンデシレン酸
エチル2.4ミリリットル(10ミリモル)及び実施例
1で使用したキレートニッケル触媒34mg(50×1
-6モル)を順次投入したのち、エチレンを0.8MP
aとなるまで吹込んで重合を開始した。全圧が0.8M
Paとなるようにエチレンを供給して90分間反応させ
たのち、メタノールを加えて重合を停止させた。得られ
た重合体はトルエン/メタノール系にて沈殿を繰り返す
ことにより精製した。得られた共重合体は1.3gあ
り、極性基含有量は0.4モル%であった。
【0054】実施例3 実施例1で得られた二官能性モノマー3.0ミリリット
ル(10ミリモル)、下記式
【0055】
【化14】
【0056】で表される中性キレートニッケル触媒34
mg(50×10-6モル)、B(C65 3 40mg
(78×10-6モル)及びアクリル酸エチル1.1ミリ
リットル(10ミリモル)をトルエン200ミリリット
ル中に投入し、エチレン(0.8MPa)を吹き込んで
混合攪拌させ、窒素下室温において90分間反応させ
た。その後、メタノールを加えて重合を停止させた。得
られた重合体はトルエン/メタノール系にて沈殿を繰り
返すことにより精製し、未反応の多官能性モノマーとア
クリル酸エチルの重合体は回収された。得られた重合体
は6.0gであり、アクリル酸エチル含有量は0.7モ
ル%であった。この製造方法を一段階法と称す。
【0057】この重合体のテトラリン中、135℃で測
定した極限粘度[η]は0.06デシリットル/gであ
った。また、この重合体の 1H−NMR及びFT−IR
の測定を行った結果、IRのデータからエステル基に由
来するカルボニル(1742m-1)のピークが観測さ
れ、 1H−NMRからアクリル酸エチル重合体に相当す
るピークが観測された。これらの結果から、この重合体
は、目的とする極性基含有モノマー重合体をグラフト鎖
にもつグラフト共重合体であることが確認された。ま
た、得られた共重合体について、示差走査熱量分析計
(DSC)により、上記の方法で測定した融点は70〜
90℃の範囲であった。
【0058】実施例4 実施例1で得られた二官能性モノマー3.0ミリリット
ル(10ミリモル)、B(C6 5 3 50mg(10
0×10-6モル)及びアクリル酸エチル10.9ミリリ
ットル(10ミリモル)をトルエン200ミリリットル
中に投入し、窒素下0℃において1時間反応させた。得
られた反応液を反応性マクロモノマー液と称す。次い
で、このマクロモノマー液に実施例3で用いた中性キレ
ートニッケル触媒34mg(50×10-6モル)をトル
エン200ミリリットル中に投入し、エチレン(0.8
MPa)を吹き込んで混合攪拌させ、窒素下室温におい
て90分間反応させた。その後、メタノールを加えて重
合を停止させた。得られた重合体はトルエン/メタノー
ル系にて沈殿を繰り返すことにより精製し、未反応のマ
クロモノマーは回収された。得られた重合体は20.6
gであり、アクリル酸エチル含有量は0.8モル%であ
った。この製造方法を二段階法と称す。
【0059】この重合体のテトラリン中、135℃で測
定した極限粘度[η]は0.05デシリットル/gであ
った。また、この重合体の 1H−NMR及びFT−IR
の測定を行った結果、IRのデータからエステル基に由
来するカルボニル(1742m-1)のピークが観測さ
れ、 1H−NMRからアクリル酸エチル重合体に相当す
るピークが観測された。これらの結果から、この重合体
は、目的とする極性基含有モノマー重合体をグラフト鎖
にもつグラフト共重合体であることが確認された。ま
た、得られた共重合体について、示差走査熱量分析計
(DSC)により、上記の方法で測定した融点は70〜
90℃の範囲であった。
【0060】比較例5 トルエン200ミリリットル中に、アクリル酸エチル
1.1ミリリットル(10ミリモル)及び実施例3で使
用した中性キレートニッケル触媒34mg(50×10
-6モル)を投入したのち、エチレン(0.8MPa)を
吹込んで混合攪拌させ、窒素下室温で90分間反応させ
た。その後、メタノールを加えて重合を停止させたが、
重合体は得られなかった。
【0061】比較例6 トルエン200ミリリットル中に、アクリル酸エチル
1.1ミリリットル(10ミリモル)、実施例3で使用
した中性キレートニッケル触媒34mg(50×10-6
モル)及びB(C6 5 3 40mg(78×10-6
ル)を投入したのち、エチレン(0.8MPa)を吹込
んで混合攪拌させ、窒素下室温で90分間反応させた。
その後、メタノールを加えて重合を停止させたが、重合
体は得られなかった。
【0062】比較例7 トルエン200ミリリットル中に、アクリル酸エチル
0.3ミリリットル(10ミリモル)、実施例3で使用
した中性キレートニッケル触媒34mg(50×10-6
モル)及び実施例1で得られた二官能性モノマー1.1
ミリリットル(10ミリモル)を順次投入したのち、エ
チレン(0.8MPa)を吹込んで混合攪拌させ、窒素
下室温で90分間反応させた、その後、メタノールを加
えて重合を停止させたが、重合体は得られなかった。実
施例3、4及び比較例5〜7の反応条件及び結果を第2
表に示す。
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】本発明のグラフト共重合体は、主鎖がポ
リオレフィンで、極性基含有モノマーの重合体をグラフ
ト鎖にもつ新規な重合体であって、ポリオレフィンなど
との相溶性が良好であり、塗料や接着剤などに好適に用
いられる。また、本発明の製造方法によれば、前記グラ
フト共重合体を、一つの反応槽において、数段階の多段
階プロセスを経ることなく、簡便にかつ低コストで効率
よく、しかも極性基の含有量を自在に調節可能に製造す
ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は、それぞれ独立に水素原子又は
    炭素数1〜20の炭化水素基、Eはカルボキシル基(−
    COOH)、エステル基(−COOR3 )、ケトン若し
    くはアルデヒド基(−COR4 )又はアミド基(−CO
    NR5 2)(ただし、R3 〜R5 は、それぞれ水素原子又
    は炭素数1〜20の炭化水素基である。)、(Pol
    y)は極性基含有モノマー単位からなるポリマー鎖を示
    し、aは0〜20、wは2〜800,000、xは1〜
    40,000、yは1〜10,000の整数、w/x比
    は0.001〜4000の数を示す。〕で表される構造
    を有するグラフト共重合体。
  2. 【請求項2】 (a)周期律表第3〜第10族に属する
    金属元素を含む触媒成分及び(b)ルイス酸からなる触
    媒成分の存在下に、オレフィン類と、一般式(II) 【化2】 〔式中、DはCR6 7 、NR8 (ただし、R6 〜R8
    は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基であ
    る。)、O又はSを示し、Zはアニオン重合を開始でき
    る活性点をもつ構造を有する基を示し、bは1〜20の
    整数を示す。〕で表される多官能性モノマーと、該多官
    能性モノマー以外の極性基含有モノマーを反応させるこ
    とを特徴とするグラフト共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)触媒成分が、一般式(III) L1 m ML2 n ・・・(III) 〔式中、Mは周期律表第3〜10族に属する遷移金属原
    子、L1 は該遷移金属原子に共有結合する基、L2 は該
    遷移金属原子に配位結合する基、mは遷移金属原子の価
    数を示す。各L1 と各L2 はたがいに同一でも異なって
    いてもよいし、L 1 同士、L2 同士又はL1 −L2 間で
    架橋していてもよく、mとnは、それぞれ0〜4の整数
    を示し、m+nは2〜6の整数を示す。〕で表される遷
    移金属化合物である請求項2記載のグラフト共重合体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 (b)触媒成分であるルイス酸が、一般
    式(IV) 及び一般式(V) R9 3B ・・・(IV) R10 3 Al ・・・(V) (式中、R9 及びR10は、それぞれ水素原子あるいはハ
    ロゲン原子を有していてもよい、炭素数1〜20の炭化
    水素基、アルコキシル基、アリールオキシ基、チオアル
    コキシル基又はチオアリールオキシ基を示し、各R9
    び各R10は同じでも異なっていてもよく、また架橋して
    いてもよい。)で表される化合物の中から選ばれる少な
    くとも一種である請求項2又は3記載のグラフト共重合
    体の製造方法。
  5. 【請求項5】 オレフィン類が炭素数2〜20のα−オ
    レフィンである請求項2、3又は4記載のグラフト共重
    合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 極性基含有モノマーが、アクリル酸、メ
    タクリル酸、アクリル酸エステル類、クロトン酸エステ
    ル類、メタクリル酸エステル類、アクリル酸アミド類、
    クロトン酸アミド類、メタクリル酸アミド類、アクリル
    酸トリアルキルシリル類、クロトン酸トリアルキルシリ
    ル類及びメタクリル酸トリアルキルシリル類の中から選
    ばれる少なくとも一種である請求項2ないし5のいずれ
    かに記載のグラフト共重合体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290135A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Mitsui Chemicals Inc ポリオレフィン骨格を有するグラフトポリマー
WO2005105877A1 (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Kaneka Corporation ポリオレフィン系グラフト共重合体、組成物およびその製造方法
WO2006001189A1 (ja) * 2004-06-29 2006-01-05 Kaneka Corporation ポリオレフィン系グラフト共重合体、組成物およびその製造方法

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WO2005105877A1 (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Kaneka Corporation ポリオレフィン系グラフト共重合体、組成物およびその製造方法
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