JP2003012639A - 3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法 - Google Patents
3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2003012639A JP2003012639A JP2001203151A JP2001203151A JP2003012639A JP 2003012639 A JP2003012639 A JP 2003012639A JP 2001203151 A JP2001203151 A JP 2001203151A JP 2001203151 A JP2001203151 A JP 2001203151A JP 2003012639 A JP2003012639 A JP 2003012639A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methylthio
- bis
- propionitrile
- alkoxycarbonyl
- general formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
ルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方
法を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、3,3-ビス(ジアルコキ
シカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルによって解
決される。本発明の課題は、又、酸の存在下、3,3-ジア
ルコキシプロピオニトリル及び3-アルコキシアクリロニ
トリルからなる群から選ばれる少なくとも一種のニトリ
ル化合物に、チオグリコール酸エステルを反応させるこ
とを特徴とする、3,3-ビス(ジアルコキシカルボニル-メ
チルチオ)プロピオニトリルの製造方法によっても解決
される。
Description
原料として有用な、3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メ
チルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法に関す
る。
ル-メチルチオ)プロピオニトリルは、新規な化合物であ
り、従来までにその製造方法は全く知られていなかっ
た。
ち、新規な3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリル及びその製造方法を提供するもの
である。
(1)
基を示す。)で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニ
ル-メチルチオ)プロピオニトリルによって解決される。
いても良く、炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で示
される3,3-ジアルコキシプロピオニトリル及び一般式
(3)
基を示す。)で示される3-アルコキシアクリロニトリル
からなる群から選ばれる少なくとも一種のニトリル化合
物に、一般式(4)
示されるチオグリコール酸エステルを反応させることを
特徴とする、請求項1記載の3,3-ビス(アルコキシカル
ボニル-メチルチオ)プロピオニトリルの製造方法によっ
ても解決される。
ルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルは、前記の一般
式(1)で示される。
〜5のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられ
る。なお、これらは各種異性体を含む。
ニル-メチルチオ)プロピオニトリルは、塩基の存在下、
環化反応させることによって、一般式(5)
示される3-アミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルに
導くことが出来(後の参考例1に記載)、導かれた3-ア
ミノ-2-チオフェンカルボン酸エステルは、エンドセリ
ン系高血圧剤の中間体として利用出来る(例えば、WO98
/49162)。
メチルチオ)プロピオニトリルは、酸の存在下、一般式
(2)で示される3,3-ジアルコキシプロピオニトリル及
び一般式(3)で示される3-アルコキシアクリロニトリ
ルからなる群から選ばれる少なくとも一種のニトリル化
合物に、一般式(4)で示されるチオグリコール酸エス
テルを反応させることによって得られる。
合物は、前記の一般式(2)及び(3)で示される。そ
の一般式(2)及び(3)において、R2、R3及びR4
は、炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が
挙げられる。なお、これらは各種異性体を含む。
コール酸エステルは、前記の一般式(4)で示される
が、その一般式(4)において、R1は、前記と同義で
ある。
は、ニトリル化合物1molに対して、好ましくは0.5〜20m
ol、更に好ましくは2.0〜5.0molである。
酸、塩酸、リン酸等の鉱酸類;ベンゼンスルホン酸、p-
トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;酢酸、プロピオ
ン酸等の有機カルボン酸類;塩化アルミニウム、塩化亜
鉛、塩化スズ等のルイス酸類が挙げられるが、好ましく
は鉱酸類、更に好ましくは硫酸が使用される。これら酸
は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
対して、好ましくは0.1〜20mol、更に好ましくは1.5〜5
molである。
下で行われる。使用される溶媒は、反応に関与しないも
のならば特に限定されず、例えば、トルエン、キシレ
ン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ブ
ロモベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;ニトロ
ベンゼン等のニトロ化芳香族炭化水素類;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸
n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル等のカルボン
酸エステル類;シクロへキサン、シクロヘプタン、シク
ロオクタン等の環状脂肪続炭化水素類;メタノール、エ
タノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t-
ブチルアルコール等のアルコール類等が挙げられるが、
好ましくは芳香族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水
素類、ニトロ化芳香族炭化水素類が使用される。これら
の溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良
い。
性により適宜調節するが、ニトリル化合物1gに対して、
好ましくは1〜50ml、更に好ましくは2〜20mlである。
囲気にて、ニトリル化合物、チオグリコール酸エステ
ル、酸及び溶媒を混合して、攪拌する等の方法によって
行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜200℃、
更に好ましくは10〜150℃であり、反応圧力は特に制限
されない。
(アルコキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル
は、反応終了後、例えば、晶析、再結晶、濃縮、蒸留、
カラムクロマトグラフィー等による一般的な方法によっ
て単離・精製される。
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
メチルチオ)プロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、3-メトキシアクリロニトリル
1.66g(20mmol)、チオグリコール酸メチル4.24g(40mmol)
及びトルエン7mlを加えた。次いで、攪拌しながら、濃
硫酸2.35g(24mmol)をゆるやかに滴下し、室温で4時間反
応させた。反応終了後、反応液に水を加えた後、トルエ
ンで抽出した。抽出液を減圧下で濃縮し、無色液体とし
て3,3-ビス(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピオ
ニトリル4.80gを得た(単離収率:90%)。3,3-ビス(メト
キシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリルは、以下
の物性値で示される新規な化合物である。
1Hz)、3.40〜3.60(4H,dd,J=15.5Hz)、3.75(6H,s)、4.45
〜4.55(1H,dd,J=7.1Hz) EI-MS(m/e);263(M+) IR(KBr法,cm-1);2252、1737
メチルチオ)プロピオニトリルの合成) 実施例1において、3-メトキシアクリロニトリル1.66g
(20mmol)を、3,3-ジメトキシプロピオニトリル2.30g(20
mmol)に変えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行
った。その結果、3,3-ビス(メトキシカルボニル-メチル
チオ)プロピオニトリル5.00gを得た(単離収率:95%)。
メチルチオ)プロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、3-メトキシアクリロニトリル
1.66g(20mmol)及びチオグリコール酸メチル4.24g(40mmo
l)を加えた。次いで、攪拌しながら、濃硫酸2.35g(24mm
ol)をゆるやかに滴下し、室温で4時間反応させた。反応
終了後、反応液に水を加えた後、トルエンで抽出した。
抽出液を減圧下で濃縮し、無色液体として3,3-ビス(メ
トキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル4.85g
を得た(単離収率:92%)。
メチルチオ)プロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、3-メトキシアクリロニトリル
0.28g(3.4mmol)、3,3-ジメトキシプロピオニトリル2.30
g(20.0mmol)、チオグリコール酸メチル4.96g(46.7mmol)
及びトルエン8mlを加えた。次いで、攪拌しながら、濃
硫酸2.75g(28.0mmol)をゆるやかに滴下し、室温で4時間
反応させた。反応終了後、反応液に水を加えた後、トル
エンで抽出した。抽出液を減圧下で濃縮し、無色液体と
して3,3-ビス(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピ
オニトリル5.71gを得た(単離収率:93%)。
ン酸メチルの合成) 攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、窒素雰囲気下、ナトリウムメトキシド0.20g
(3.75mmol)及びメタノール3mlを加えた。次いで、攪拌
しながら、実施例1と同様な方法で合成した3,3-ビス
(メトキシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル0.6
6g(2.50mmol)をメタノール1mlに溶解した液を10℃以下
に維持しながらゆるやかに滴下し、滴下終了後、室温ま
で昇温し、3時間反応させた。反応終了後、反応液から
減圧下でメタノールを留去した後、水7mlを加え、トル
エンで抽出した。有機層を取り出し、減圧下で濃縮し
て、淡黄色結晶として3-アミノ-チオフェンカルボン酸
メチル0.37gを得た(単離収率:95%)。
キシカルボニル-メチルチオ)プロピオニトリル及びその
製造方法を提供することが出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1は、炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
で示される3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチルチ
オ)プロピオニトリル。 - 【請求項2】酸の存在下、一般式(2) 【化2】 (式中、R2及びR3は、同一又は異なっていても良く、
炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で示される3,3-ジ
アルコキシプロピオニトリル及び一般式(3) 【化3】 (式中、R4は、炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
で示される3-アルコキシアクリロニトリルからなる群か
ら選ばれる少なくとも一種のニトリル化合物に、一般式
(4) 【化4】 (式中、R1は、前記と同義である。)で示されるチオ
グリコール酸エステルを反応させることを特徴とする、
請求項1記載の3,3-ビス(アルコキシカルボニル-メチル
チオ)プロピオニトリルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203151A JP3918468B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203151A JP3918468B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003012639A true JP2003012639A (ja) | 2003-01-15 |
JP3918468B2 JP3918468B2 (ja) | 2007-05-23 |
Family
ID=19039836
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001203151A Expired - Fee Related JP3918468B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3918468B2 (ja) |
-
2001
- 2001-07-04 JP JP2001203151A patent/JP3918468B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3918468B2 (ja) | 2007-05-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0489464A (ja) | メトキシイミノアセトアミド化合物の製造法 | |
JP4879907B2 (ja) | フェニル2−ピリミジニルケトン類の製造方法及びその新規中間体 | |
JP2003012639A (ja) | 3,3−ビス(アルコキシカルボニル−メチルチオ)プロピオニトリル及びその製造方法 | |
US7141693B2 (en) | Process for producing β-oxonitrile compound or alkali metal salt thereof | |
JP4929717B2 (ja) | N,n’−ジアルコキシ−n,n’−ジアルキルオキサミドの製法 | |
KR20070121787A (ko) | 니코틴산 유도체 또는 그의 염의 제조 방법 | |
JP4032861B2 (ja) | β−オキソニトリル誘導体又はそのアルカリ金属塩の製法 | |
JP4561635B2 (ja) | 4−アルコキシカルボニルテトラヒドロピラン又はテトラヒドロピラニル−4−カルボン酸の製法 | |
JP5205971B2 (ja) | テトラヒドロピラン化合物の製造方法 | |
WO2006123648A1 (ja) | 3-置換チオフェンの製法 | |
JP4518065B2 (ja) | 新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法 | |
JP4039026B2 (ja) | 3−アミノ−2−チオフェンカルボン酸エステルの製法 | |
JP4518066B2 (ja) | ジアルコキシニトリル誘導体及びその製法 | |
JP3855686B2 (ja) | 3,3−ジアルコキシ−2−ヒドロキシイミノ誘導体及びその製造法 | |
JP4013772B2 (ja) | 2−ヒドロキシイミノ−3−オキソプロピオニトリル及びその製法 | |
JP2003171359A (ja) | (2−ニトロ−フェニル)アセトニトリル誘導体の製造方法及びその合成中間体 | |
JP2002332269A (ja) | 新規ジアルコキシアミドオキシム誘導体及びその製法 | |
JP4194984B2 (ja) | フェニルナフチルイミダゾール化合物 | |
JP2002363171A (ja) | 4−置換−3−アミノイソオキサゾール誘導体の製法 | |
JP2002265426A (ja) | ジカルボン酸ジエステル誘導体およびその製造方法 | |
JP2001172218A (ja) | ケトンの製法 | |
JPH06122671A (ja) | チオエーテル誘導体の製造方法 | |
JP2006045108A (ja) | 3−(n−アシルアミノ)−3−(4−テトラヒドロピラニル)プロペン酸エステル及びその製法 | |
JP2003183212A (ja) | 1−ジフルオロメトキシ−2−ヒドロキシ−4−置換ベンゼンの製造方法 | |
JPH0414114B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |