JP2003012424A - 二酸化塩素組成物 - Google Patents

二酸化塩素組成物

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JP2003012424A JP2001193216A JP2001193216A JP2003012424A JP 2003012424 A JP2003012424 A JP 2003012424A JP 2001193216 A JP2001193216 A JP 2001193216A JP 2001193216 A JP2001193216 A JP 2001193216A JP 2003012424 A JP2003012424 A JP 2003012424A
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佐内 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化塩素ガスの放出量を自在にコントロー
ルすることができる二酸化塩素組成物を提供する。 【解決手段】 焼成骨材と、水と、溶存二酸化塩素とを
含有してなる二酸化塩素組成物。好ましくは更に吸水性
ポリマーや澱粉などのゲル化材を含有させてなるゲル状
の二酸化塩素組成物を提供する。このように焼成骨材を
配合することにより、二酸化塩素ガスの保持能力を高め
ることができ、しかも、加熱或いは風の吹き付けによっ
て必要な時に必要充分な量の二酸化塩素ガスを容易に発
生させることができる。更には、発生するガスの抗菌効
果を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶存二酸化塩素を
含有する組成物に関し、詳しくは、当該組成物から蒸発
した二酸化塩素ガスによって殺菌、抗菌、防カビ、消臭
などの各種効果を提供することができる二酸化塩素組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化塩素(ClO2)は、亜塩素酸ナ
トリウムと塩酸又はクエン酸などから生成される気体で
あり(分子量67.45、融点−59℃、沸点11
℃)、強力な酸化作用、消臭作用、殺菌作用などを有し
ている。中でも、二酸化塩素の殺菌力は塩素の2〜3倍
であると言われ、大腸菌、黄色ブドウ球菌、MRSA
(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、枯草菌、黒こうじ
カビ、サルモネラ菌、緑膿菌、コレラ菌、O−157強
力、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)など、現在社
会的に問題となっている多くの菌に対してその効果が確
認されている。更に、二酸化塩素は、通常濃度(250
ppm程度)であれば経口毒性に関して問題がないこと
が確認されており、海外では水道水の消毒にも利用され
ている。しかも、消毒剤として広く知られる次亜塩素酸
が有機物と反応してトリハロメタンやダイオキシンなど
を発生するのに対し、二酸化塩素はこれが無いという点
で最近注目されている。
【0003】その一方、二酸化塩素(ClO2)は、有
機物と激しく反応する不安定な面を有しており、従来、
貯蔵の困難性や発生装置の必要性からその用途は限られ
ていたが、米国において二酸化塩素をアルカリ性水溶液
に溶存させて安定化させる方法が開発され(米国特許第
3123521号)、それ以来二酸化塩素の使い勝手は
格段に向上した。ちなみに、米国特許第3123521
号は、過酸化炭酸ナトリウム(Na226)水溶液に
溶解して安定化すると共にpH調整によって適当に二酸
化塩素ガスを発生させる方法を開示している。
【0004】その後も相次いで新たな二酸化塩素含有組
成物が提案された。例えば、特開昭57−22102号
は、寒天やゼラチンなどのゲル化剤と、水と、二酸化塩
素発生溶液を含むゲル組成物を開示し、特開昭61−1
81532号は、安定化二酸化塩素水溶液と、カルボキ
シル基を含有する吸水性樹脂からなる安定化二酸化塩素
含有ゲル状組成物を開示し、さらに特開昭61−408
03号は、安定化二酸化塩素水溶液、高吸水性樹脂及び
接着剤よりなるゲル状組成物を開示している。
【0005】また、上記の如く、安定性を維持するため
に二酸化塩素水溶液をアルカリ性に保持すると、該水溶
液中では二酸化塩素がClO2 -イオンに解離することに
なり、殺菌、消臭等の作用を発現する遊離二酸化塩素ガ
スの発生が少なくなり、充分な殺菌・消臭効果が得られ
ないという問題を指摘し、かかる課題を解決するため、
特許第3110724号(特開平11−278808
号)は、水に二酸化塩素ガスを溶存させると共に、当該
水溶液に亜塩素酸リチウム等の亜塩素酸塩、及びクエン
酸等のpH調整剤又は酸性を示す界面活性剤を配合する
ことにより、殺菌、消臭等の作用を発現する遊離二酸化
塩素を高濃度に含有させることと共に、この濃度を長期
間ほぼ一定に保つことを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では二酸化塩素ガスの放出量のコントロールが困難
であるという問題を抱えていた。
【0007】そこで本発明は、二酸化塩素ガスの保持能
力に優れ、不使用時には二酸化塩素ガスの放出を抑える
ことができ、それでいて使用時には必要充分な量の二酸
化塩素ガスを自在かつ容易に発生させることができる二
酸化塩素組成物を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の二酸化塩素組成
物は、焼成骨材と、水と、溶存二酸化塩素とを含有する
ことを特徴とし、好ましくは、ゲル化剤を含有させてゲ
ル状の二酸化塩素組成物として提供することができる。
【0009】このように焼成骨材を配合することによ
り、二酸化塩素ガスの保持能力を高めることができ、不
使用時(通常状態)には二酸化塩素ガスの放出を極僅か
に抑えることができ、従来の二酸化塩素組成物よりも消
費期限を飛躍的に長期化することができる。しかも、加
熱したり或いは風を吹き付けたりするだけで、二酸化塩
素ガスの放出(蒸発)を促すことができ、必要な時に必
要充分な量の二酸化塩素ガスを容易に発生させることが
できる。更には、驚いたことに、焼成骨材を加えない場
合に比べ、発生するガスの抗菌効果を有意に高めること
ができるのである。なぜ焼成骨材を配合すると二酸化塩
素ガスの保持能力及び抗菌効果を高めることができ、し
かも熱や風によって二酸化塩素ガスの放出を容易に促す
ことができるのかと言えば、焼成骨材は、内部に無数の
気孔を有するポーラス状であるために大量の二酸化塩素
ガスを保持できる上、熱に極めて反応し易く、しかも元
来高い抗菌力を有する発生期のカルシウムを同時に大量
に放出することによる相乗効果が得られるためである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の二酸化塩素組成物は、焼
成骨材と、二酸化塩素水溶液と、ゲル化剤とを構成要素
として作成することができる。但し、本発明の二酸化塩
素組成物が、ゲル状の形態に限定される訳ではない。
【0011】(焼成骨材)焼成骨材としては、動物(哺
乳類、魚類、鳥類含む)の骨、貝殻及びサンゴからなる
群から選択される1種或いは2種類以上を焼成したもの
を用いることができ、中でも、牛、馬、羊等の草食動物
の硬骨を主体とする動物の骨を焼成したものが好まし
い。なお、豚、猪等は軟骨が多いため、製造途中の煮沸
工程で大部分が溶けてしまう可能性がある。また、実際
に混入する焼成骨材の形態としては、破砕片状、粒子
状、或いは粉状であるのが好ましい。
【0012】ここで、焼成骨材の具体的な製造方法の一
例について説明する。畜産場等で廃棄された生骨を適度
な大きさに切断し、煮沸する。煮沸は、生骨を圧力釜
(圧縮釜)に投入し、5気圧前後の圧力をかけて約20
0〜400℃で60分間程度煮沸する。煮沸工程は、に
かわ、脂肪、骨ずい等の有機物を骨から分離除去するた
めの工程であり、この煮沸工程によって骨の外側のみな
らず気孔内に付着している有機物を骨から略分離除去す
ることができる。煮沸する際、圧力釜の中にカセイソー
ダ又は製造済みの骨粉を混入して煮沸すれば、カセイソ
ーダや水酸化カリウム等のアルカリの作用で有機物が鹸
化されて水に溶けやすくなり、有機物の分離作用が促進
されて骨から除去されやすくなり、煮沸時間を短縮する
ことができる。また、煮沸後の骨には水または熱水をか
けて有機物その他の汚れを落としておくのが好ましい。
次に、煮沸した骨材を900°C〜1100°C前後で
焼成する。但し、焼成する前に、煮沸後の骨を凍結庫
(冷凍庫)等内で凍結させ、凍結した骨が粉砕した後に
焼成するようにしてもよい。煮沸後の骨は気孔の中に多
数の水分が残存しているため凍結し易く、凍結した骨は
粉砕し易い。焼成した骨材は、冷却後、パウダー機にか
けて20〜200メッシュ前後、特に好ましくは50〜
100メッシュの粉状の骨粉に粉砕する。以上の製造方
法によれば、例えば牛骨を原料とした場合であれば原料
生骨の重量比約40%の骨粉を得ることができ、当該骨
粉は、カルシウム(約33重量%)を主成分とし、リン
(約16.7%)、バリウム(約1.03%),ナトリ
ウム(約0.76%),イオウ(約0.64%)、他に
マグネシウム、カリウム、塩素、アミン、鉄等を含有す
る。また、粒子の内外に渡って無数の微小気孔が連通存
在し、イオン化すればカルシウム、ナトリウム等により
アルカリ性を呈する。
【0013】(二酸化塩素水溶液)二酸化塩素水溶液と
しては、二酸化塩素を水中にバブリングするなどして溶
解させてなる水溶液、二酸化塩素を過酸化炭酸ナトリウ
ム水溶液或いは過炭酸ナトリウム水溶液などのアルカリ
性水溶液に溶解してなる水溶液、これらの水溶液にpH
調整剤を加えてなる水溶液、二酸化塩素を亜塩素酸塩水
溶液に溶解してなる水溶液、この水溶液にクエン酸等の
pH調整剤を加えてなる水溶液、或いはその他従来公知
の安定化二酸化塩素水溶液等を用いることができる。中
でも、二酸化塩素を亜塩素酸塩水溶液に溶解し、これに
クエン酸等のpH調整剤或いは酸性を示す界面活性剤を
加えてなる水溶液は、溶存二酸化塩素を高濃度に含有
し、殺菌、消臭等の作用を発現する遊離二酸化塩素ガス
の発生を十分に発生させることができるから好ましい。
【0014】ここで、「二酸化塩素を亜塩素酸塩水溶液
に溶解し、これにクエン酸等のpH調整剤或いは酸性を
示す界面活性剤を加えてなる水溶液」について説明する
と、「亜塩素酸塩」としては、亜塩素酸リチウム、亜塩
素酸ナトリウム及び亜塩素酸カリウムから選ばれる少な
くとも1種の亜塩素酸アルカリ金属塩、或いは、亜塩素
酸カルシウム、亜塩素酸バリウム及び亜塩素酸マグネシ
ウムから選ばれる少なくとも1種の亜塩素酸アルカリ土
類金属塩を用いることができる。「pH調整剤」として
は、クエン酸が好適であるが、その他の当業界で使用さ
れているpH調整剤を用いることもできる。また、「酸
性を示す界面活性剤」としては、ショ糖脂肪酸エステ
ル、クエン酸ナトリウム、プロピレングリコール及びエ
タノールよりなる混合界面活性剤[ショクセンSE(三
菱化学フーズ社製)]が用いられるが、その他の当業界
で使用されている「酸性を示す界面活性剤」を用いるこ
ともできる。かかる水溶液は、具体的には、亜塩素酸リ
チウムを水に溶解して50000ppm程度の「亜塩素
酸塩水溶液」を調製する一方、二酸化塩素ガスを水中に
バブリングして2500ppm程度の「二酸化塩素水溶
液」を調製し、更には、亜塩素酸リチュウムを水に溶解
して10000ppm程度の亜塩素酸リチウム水溶液を
調製した後、これにクエン酸を溶解してクエン酸を含有
する「クエン酸含有亜塩素酸リチウム水溶液」を調製す
る。次に、前記「亜塩素酸リチウム水溶液」、前記「二
酸化塩素水溶液」及び前記「クエン酸含有亜塩素酸リチ
ウム水溶液」を混合し、室温で十分に攪拌して得ること
ができる。なお、このようにして得られる二酸化塩素水
溶液については、特開平11−278808号内の[0
032]〜[0037][0045][0057]〜
[0059]及び[0062]〜[0076]に詳しく
開示されており、商品名「ピュアプロセス505」(株
式会社ビジネスプラン製)として市販されている。
【0015】(ゲル化剤)ゲル化剤としては、吸水性ポ
リマー、でん粉などの糊剤、寒天、ゼラチン、水ガラス
からなる群から選択される1種或いは2種類以上を用い
ることができる。
【0016】吸水性ポリマーとしては、吸水倍率約50
〜500g/g程度の吸水性を備えたポリマーであれば
用いることが可能であり、例えば澱粉−アクリロニトリ
ルグラフト重合体加水分解物や澱粉−アクリル酸グラフ
ト重合体などの澱粉系吸水性ポリマー、セルロース−ア
クリロニトリルグラフト重合体やセルロース−スチレン
スルホン酸グラフト共重合体などのセルロース系吸水性
ポリマー、多糖類系吸水性ポリマーやコラーゲンなどの
たんぱく質系吸水性ポリマー、ポリビニルアルコール架
橋重合体やポリビニルアルコール−ポリアクリル酸塩共
重合体などのポリビニルアルコール系吸水性ポリマー、
ポリアクリル酸ナトリウム架橋体やアクリル酸ナトリウ
ム−ビニルアルコール共重合体などのアクリル系吸水性
ポリマー、イソブチレン−マレイン酸共重合体や無水マ
レイン酸などのマレイン酸系吸水性ポリマー、ビニルピ
ロリドン系吸水性ポリマー、ポリエチレングリコール・
ジアクリレート架橋重合体などのポリエーテル系吸水性
ポリマー、エステル縮合系吸水性ポリマー、アミド縮合
系吸水性ポリマーを使用することが可能である。中で
も、澱粉−アクリロニトリルグラフト重合体加水分解
物、澱粉−アクリル酸グラフト重合体などの澱粉系吸水
性ポリマー、セルロース−アクリロニトリルグラフト重
合体やセルロース−スチレンスルホン酸グラフト共重合
体などのセルロース系吸水性ポリマーなどを用いるのが
好ましい。この吸水性ポリマーの形態は、パウダー状、
ビーズ状、ゲル状など任意の形態で用いることができ
る。吸水性ポリマーは、亜塩酸イオン1%水溶液100
ml当たり3gを目安として配合すればよく、具体的に
は純粋二酸化塩素液剤に対して1〜10重量%配合すれ
ばよい。
【0017】上記吸水性ポリマーの代わりに或いは上記
吸水性ポリマーに加えて用いるゲル化剤としては、目に
見えて減少していくという観点から寒天を用いるのが好
ましい。吸水性ポリマーを配合しない場合には、ゲル化
補助剤を加えることによってゲル化を促進させるように
してもよい。ゲル化補助剤としては、セルロース誘導
体、或いはアルカリ、アルカリ土類金属塩を挙げること
ができる。但し、ゲル化補助剤は必ずしも加えなくても
よい。また、アルコール類を添加すれば均質化を促進す
ることができるが、酢酸に変化する課題を抱えている。
吸水性ポリマーの代わりに用いる寒天などの配合量は、
亜塩素酸イオン1%水溶液100ml当たり2%を目安
として配合すればよく、具体的には寒天であれば純粋二
酸化塩素液剤に対して2〜20重量%配合すればよい。
その一方、吸水性ポリマーと共に用いる場合には、吸水
ポリマー重量の約20%を目安として配合すればよく、
具体的には寒天であれば純粋二酸化塩素液剤に対して
0.2〜2重量%配合すればよい。
【0018】次に、二酸化塩素組成物の具体的な製造例
について説明する。
【0019】(製造方法1)溶存二酸化塩素ガス500
ppm、亜塩素酸塩10,000ppm、pH5.6か
らなる純粋二酸化塩素水溶液(「ピュアプロセス50
5」株式会社ビジネスプラン製)1,000mlに牛骨
焼成粉10gを入れて攪拌し「牛骨焼成粉含有二酸化塩
素水溶液」を調製する。
【0020】この際、牛骨焼成粉としては、牛生骨を焼
成しやすい大きさにカッティングした後、圧力釜(圧縮
釜)に投入して約300℃で約90分間煮沸し、次い
で、焼成炉にて約1100℃で約90分間焼成し、その
まま炉内で自然冷却させ、そして粉砕機で200〜60
0meshに粉砕したものを使用した。
【0021】他方、寒天20gを約80℃のお湯100
mlに溶かし、寒天が固まり始める頃すなわち30〜5
0℃まで冷えたところで、前記の「牛骨焼成粉含有二酸
化塩素水溶液」を加えて攪拌し、その後放置してゲル状
の二酸化塩素組成物を得た。
【0022】(製造方法2)溶存二酸化塩素ガス1,0
00ppm、亜塩素酸塩35,000ppm、pH6.
0からなる純粋二酸化塩素水溶液(「ピュアプロセス5
05」株式会社ビジネスプラン製)60mlに牛骨焼成
粉2gと吸水性ポリマー(製品名:アクアリック)2.
4gとを加えて攪拌し、その後放置してゲル状の二酸化
塩素組成物を得た。
【0023】焼成骨材、二酸化塩素水溶液及びゲル化剤
を配合してなる「二酸化塩素組成物」は、二酸化塩素ガ
スの保持能力に優れて、不使用時(通常状態)では二酸
化塩素ガスの放出量を極僅かに抑えることができる。そ
の一方、加熱或いは送風によって二酸化塩素ガスの放出
(蒸発)を促すことができ、所望量の二酸化塩素ガスを
供給することができる。例えば、約40℃以上に加熱す
れば、二酸化塩素ガスの放出を促すことができ、約60
℃以上に加熱すれば激しく放出させることができる。ま
た、シロッコファン等で二酸化塩素組成物の表面に風を
当てれば二酸化塩素ガスを含んだ風を風下に送ることが
でき、ターゲットの殺菌・抗菌などを行なうことができ
る。さらにこの際、加熱しながら送風するようにすれ
ば、より多量の二酸化塩素ガスと発生期のカルシウムを
送風することができる。このように、本発明の「二酸化
塩素組成物」は、不使用時(通常状態)では二酸化塩素
ガスの放出量を抑えることができ、使用時には必要十分
な量の二酸化塩素ガスを自在かつ容易に供給することが
できる。更に、本発明の「二酸化塩素組成物」は、二酸
化塩素水溶液と吸水性ポリマーのみを混合してなる二酸
化塩素組成物に比べ、二酸化塩素ガスの殺菌力を高める
ことができることが確かめられている。すなわち、二酸
化塩素水溶液に吸水性ポリマーのみを混合した二酸化塩
素組成物では“白癬菌”(水虫の原因菌であり、死滅さ
せることが難しい菌)を死滅させることができなかった
のに対し、本発明の二酸化塩素組成物(上記製造方法1
で製造したもの)を用いたところ、当該“白癬菌”を死
滅させることができたのである。
【0024】本発明の「二酸化塩素組成物」は、焼成骨
材の無数の気孔内に二酸化塩素水溶液が入り込み、その
周囲をゲル化剤が包囲する状態にある。このため、単に
二酸化塩素水溶液にゲル化剤を配合したものに比べる
と、二酸化塩素の保持能力が高く、しかも焼成骨材は熱
に極めて反応し易い性質を有しているため加熱や送風に
よって二酸化塩素ガスを容易に放出するものと考えるこ
とができる。更に、焼成骨材の溶存成分が発生期のカル
シウムとなり、二酸化塩素ガスとの相乗効果により殺菌
力を高めているものである。
【0025】以上のように本発明の「二酸化塩素組成
物」は、不使用時(通常状態)では二酸化塩素ガスの放
出量を極僅かに抑えることができる一方、使用時には使
用目的に必要十分な量の二酸化塩素ガスを自在かつ容易
に供給することができるから、広い範囲へ有効利用する
ことができる。例えば、加温装置や送風機内にセットし
て、ホテル、レストラン、外食産業、学校、家庭等のキ
ッチンの設備、家庭の室内、便器、自動車内の消臭、殺
菌、防カビに利用することができる。また、二酸化塩素
組成物の表面に風を当てるようにシロッコファンなどの
送風機を設置すると共にその風下にターゲットをセット
することにより、例えば靴、おむつ、飲食店の厨房にお
けるグリーストラップ、生ゴミ、汚泥等の産業廃棄物、
水虫になった足、風呂のタイル、壁など、特定ターゲッ
トの消臭、殺菌、防カビを図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 佐内 埼玉県所沢市小手指町4−12−1 グリー ンパーク小手指107 Fターム(参考) 4H011 AA02 BA01 BB18 BC19 BC23 DA02 DA17 DC05 DD05 DH02 DH10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成骨材と、水と、溶存二酸化塩素とを
    含有してなる二酸化塩素組成物。
  2. 【請求項2】 焼成骨材と、水と、溶存二酸化塩素と、
    ゲル化剤とを含有してなる二酸化塩素組成物。
  3. 【請求項3】 ゲル化剤として、吸水性ポリマーを含有
    してなる請求項2に記載の二酸化塩素組成物。
  4. 【請求項4】 上記吸水性ポリマーの代わりに或いは上
    記吸水性ポリマーに加えて、でん粉などの糊剤、寒天、
    ゼラチン、水ガラスからなる群から選択される1種或い
    は2種類以上を含有してなる請求項2又は3に記載の二
    酸化塩素組成物。
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