JP2003011169A - 光ディスク成形金型、金型のセット方法、光ディスク成形基板、及び貼合せ型光ディスク - Google Patents

光ディスク成形金型、金型のセット方法、光ディスク成形基板、及び貼合せ型光ディスク

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JP2003011169A
JP2003011169A JP2001204035A JP2001204035A JP2003011169A JP 2003011169 A JP2003011169 A JP 2003011169A JP 2001204035 A JP2001204035 A JP 2001204035A JP 2001204035 A JP2001204035 A JP 2001204035A JP 2003011169 A JP2003011169 A JP 2003011169A
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stamper
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optical disk
inner circumference
molding
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Kazuhiro Kotaka
一広 小鷹
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
    • B29C45/2632Stampers; Mountings thereof
    • B29C2045/264Holders retaining the inner periphery of the stamper

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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2枚の光ディスク成形基板を貼合せて製造さ
れる光ディスクの成形金型において、貼合せ面全体が平
坦な成形基板を成形するための金型であっても、成形基
板内周部にバリが発生しない金型を提供することを課題
とする。 【解決手段】 固定金型22と、該固定金型との間でキ
ャビティ24を形成する可動金型23と、該キャビティ
内に固定され且つ凹凸状の転写情報26を片面に備えた
環状スタンパ25と、該スタンパの内周に嵌合する円筒
突起28を備え且ついずれか一方の金型に固定された内
周保持部材27と、を備え、該キャビティ内に溶融樹脂
材料を充填してスタンパ上の転写情報を転写した光ディ
スク成形基板30を成形する成形金型であって、スタン
パの内径d1と、前記内周保持部材の円筒突起の外径d
2との寸法関係が室温環境下で、d1<d2 となるよ
うに設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の光ディスク
成形基板を貼合せて構成される貼合せ型光ディスクを成
形するための金型の改良に関し、特に光ディスク中心部
の貼合せ品質が良好で高信頼性の成形基板を成形できる
金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2枚の光ディスク成形基板を接着剤によ
って貼合せた構成を有する貼合せ型の光ディスク(光情
報記録媒体)においては、接着領域の状態、特に光ディ
スクの中心部分の貼合せ状態、貼合せ品質が注目され
る。光ディスクの信頼性を高めるためには、極力2枚の
成形基板の内周側から接着を開始する必要があるが、従
来の金型により成形される成形基板では、金型内でスタ
ンパ内周を機械的に保持する部材が成形基板の内周側形
状として現れ、最内周まで接着領域を拡大することが困
難であった。即ち、図6(a)(b)はこのような従来
の成形金型による成形状態を示す要部断面図、及び成形
された成形基板を貼合せた状態を示す断面図である。図
6(a)に示した成形金型1は、固定金型2と、固定金
型2の成形面との間に所定のキャビティ4を形成する可
動金型3と、キャビティ4内に固定され且つ凹凸状の転
写情報6を片面に備えた環状スタンパ5と、スタンパ5
の内周に嵌合してこれを機械的に保持するスタンパイン
ナーホルダ7と、を備え、キャビティ4内に溶融樹脂材
料を充填することによりスタンパ上の転写情報6を転写
した情報領域11を備えた光ディスク成形基板10を成
形する。スタンパインナーホルダ7は、環状スタンパ5
の内周に嵌合する内周支持部7aの上部に機械的保持部
7bを有しているため、この機械的保持部7bが成形基
板10側に転写されて凹所12となり、(b)に示すよ
うに2枚の成形基板10を接着剤15によって貼合せた
際に、凹所12に対応する空所が非接着領域となり、内
周部の貼合せ品質が低下する、という不具合をもたら
す。このような不具合に対処するため、完全に平坦な接
着面、換言すれば完全に平坦な情報記録面を有する成形
基板を得るために、従来とは異なるスタンパ保持方法が
各種提案された。その一例が、特開2000−3227
81公報の「金型装置及びディスク基板の製造方法」に
開示されたスタンパの保持方法である。ここに示された
成形金型は、スタンパ内周部を機械的に保持していた従
来構造に代えて、真空吸引あるいは磁力を利用してスタ
ンパ内周部を保持し、かつ金型内での位置決めは、スタ
ンパの取付け面に設けた突起部によりなされる構造とし
ている。図7(a)(b)はスタンパ内周部を真空吸引
によって保持する従来例の成形金型の構成を示す断面
図、及び要部拡大図であり、可動金型3の内周面と、ス
タンパインナーホルダ16の外周面との間に間隙17を
設けてこの間隙17から負圧を導入してスタンパ5を可
動金型に保持するように構成されている。また、スタン
パインナーホルダ16の上部外周には、スタンパ5の内
周部を保持するための段差部16aが形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの改良案に係る
成形金型は、得られる光ディスク成形基板の形状レベル
では、全面的に平坦な接着面形状が得られ、問題なく内
周部分まで接着領域を拡大できるように思われる。しか
しながら、実際に、上記従来金型により得られた光ディ
スク成形基板を貼合せたところ、接着領域の範囲が不安
定、あるいは接着層の厚みが不安定等、様々な問題点が
明らかとなった。このような問題点が発生する原因を調
査した結果、上記従来の平坦な成形基板を成形するため
の金型には致命的問題があることが判明した。すなわ
ち、図7(b)の拡大図に示した如く、スタンパ内径部
とホルダ16の段差部16aとの間にはスタンパ5を着
脱する際のマージンとなるクリアランスCが必要とされ
るが、このクリアランスCが上記不具合の原因となって
いることが判明した。即ち、このクリアランスC内にキ
ャビティ側から成形工程で充填樹脂が入り込み、バリ1
8が発生していたのである。このバリ18が成形基板同
志の貼合せにおいて障害物となり、図8に示した如く接
着品質の悪化を招く原因となっていた。しかしながら、
一方で従来の平坦基板成形用金型においては、上記クリ
アランスCの存在はスタンパ5を金型から着脱する作業
を円滑化する上で必須の事項であった。更に、貼合せる
ことを前提とする薄型の成形基板では、良好な基板品質
を確保するため、溶融した充填樹脂の粘度が小さくなる
よう成形条件を設定する傾向があるため、流動化した樹
脂がよりクリアランスに入り込みやすい成形状態となっ
ていた。このことから従来の金型ではバリの解消は極め
て困難であることが判明した。本発明は上記従来技術の
欠点に鑑みてなされたものであり、請求項1の発明は、
2枚の光ディスク成形基板を貼合せて製造される光ディ
スクの成形金型において、貼合せ面全体が平坦な成形基
板を成形するための金型であっても、成形基板内周部に
バリが発生しない金型を提供することを課題とする。
【0004】請求項2の発明は、前記金型において、良
好な成形基板品質が得られる各設計値を提供することを
課題とする。請求項3の発明は、前記金型において、作
業効率が向上する金型構造を提供することを課題とす
る。請求項4の発明は、前記金型における最適な作業方
法を提供することを課題とする。請求項5の発明は、前
記作業方法における最適な作業条件を提供することを課
題とする。請求項6の発明は、前記金型の連続成形安定
性を確保する金型構造を提供することを課題とする。請
求項7の発明は、貼合せに適した成形基板を提供するこ
とを課題とする。請求項8の発明は、高信頼性の貼合せ
型光情報記録媒体を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、固定金型と、該固定金型との間
でキャビティを形成する可動金型と、該キャビティ内に
固定され且つ凹凸状の転写情報を片面に備えた環状スタ
ンパと、該スタンパの内周に嵌合する円筒突起を備え且
ついずれか一方の金型に固定された内周保持部材と、を
備え、該キャビティ内に溶融樹脂材料を充填してスタン
パ上の転写情報を転写した光ディスク成形基板を成形す
る成形金型であって、前記スタンパの内径d1と、前記
内周保持部材の円筒突起の外径d2との寸法関係が室温
環境下で、d1<d2となるように設定したことを特徴
とする。請求項2の発明は、前記スタンパの内径d1
と、前記内周保持部材の円筒突起の外径d2との寸法差
が、10μm以内であることを特徴とする。請求項3の
発明は、前記スタンパの内周に嵌合する円筒突起を備え
た内周保持部材は、前記固定金型と可動金型のいずれか
一方に対して着脱自在に固定されていることを特徴とす
る。
【0006】請求項4の発明は、前記内周保持部材の円
筒突起を前記スタンパの内周に嵌合する際に、スタンパ
内周を加熱膨張させて前記円筒突起と嵌合させ、その後
室温環境下まで冷却することを特徴とする。請求項5の
発明は、前記スタンパの内周を加熱膨張させる際に、前
記円筒突起に対するスタンパ内周の温度差を40℃以上
としたことを特徴とする。請求項6の発明は、前記スタ
ンパの内周に嵌合する円筒突起を備えた内周保持部材の
外周面と、前記スタンパを保持する金型との間にスタン
パ裏面と連通する空隙を備え、該空隙から負圧を導入し
てスタンパ裏面を該金型に吸引保持することを特徴とす
る。請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は
6のいずれか一項に記載の光ディスク成形金型にて成形
されたことを特徴とする。請求項8の発明は、請求項7
に記載の光ディスク成形基板を2枚貼合せて作製された
ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態により詳細に説明する。図1(a)及び(b)は
本発明の一実施形態に係る金型の要部構成を示す断面
図、及びその要部拡大図であり、図2(a)及び(b)
はスタンパの内周に内周保持部材の円筒突起を嵌合する
手順を示す斜視図、及び嵌合した状態を示す要部拡大図
である。この金型21は、固定金型22と、固定金型2
2の成形面との間に所定のキャビティ24を形成する可
動金型23と、キャビティ24内に固定され且つ凹凸状
の転写情報26を片面に備えた環状スタンパ25と、ス
タンパ25の内周に嵌合してこれを保持する円筒突起2
8を備え且ついずれか一方の金型12、23に固定され
る内周保持部材(スタンパインナーホルダ)27と、を
備え、キャビティ24内に溶融樹脂材料を充填すること
によりスタンパ上の転写情報26を転写した情報領域3
1を備えた光ディスク成形基板30を成形する。この成
形基板30は、接着剤によって2枚を貼合せることによ
って一枚の光ディスクが完成する。スタンパ25は、例
えばニッケル製であり、内周保持部材27は、例えばス
テンレス製である。
【0008】この実施形態に係る金型21の特徴的な構
成は、図2に示すように、環状スタンパ25の内径d1
と、内周保持部材27の円筒突起28の外径d2との寸
法関係が、室温環境下で、d1<d2となるように設定
した点にある。つまり、本発明の金型と、図7に示した
従来の金型との構成上の相違点は、室温環境下におけ
る、スタンパ内周部と、内周保持部材27の円筒突起2
8との間のクリアランスの有無にある。前述した通り、
従来の金型では、金型内におけるスタンパの着脱作業の
ため、スタンパ内周部と、この内周部と嵌合する円筒突
起28との間にφ10μm前後のクリアランスを設定して
いた。この数値は、スタンパ着脱の作業性を確保しつつ
成形基板に転写される情報領域の偏心量を許容できる限
界値に設定可能な数値である。しかしながら、本発明の
金型では、室温環境下で、このクリアランスが存在しな
い点が顕著な相違点である。すなわち、本発明ではスタ
ンパの内径d1と、円筒突起28の外径d2との寸法関
係を、室温環境下で、「d1<d2」となるように設定
したため、クリアランスが存在しなくなっている。この
ような寸法設定は、スタンパの着脱作業性を無視した設
定であり、従来の金型についての常識ではあり得ない設
定であるが、本発明では、このような従来の常識を覆す
構成を採用しながら、後述する所要の手順によってスタ
ンパに対する円筒突起の着脱を行うことを可能ならしめ
ている。次に、スタンパ25の内周部と嵌合する円筒突
起28を有する内周保持部材27は、金型(この例では
可動金型23)に対して着脱自在な構成としてもよい。
取り外された内周保持部材27の円筒突起28の外径d
2は、嵌合相手のスタンパ内径d1よりもφ10μm
(φ10μm以下)大きく設定されている。この両者の
寸法関係から、室温環境下においては、スタンパの変形
を伴わない内周保持部材の着脱作業は不可能である。
【0009】図3は、本発明に係る金型を用いた成形を
開始する前のセッティング手順を示す図であり、符号4
0は、円環形状を有する小径の内周支持部材41と、円
環形状の大径の外周支持部材42から成るスタンパ着脱
装置であり、各支持部材41、42は図示しない連設部
材などによって一体的且つ同心円状に支持されている。
着脱装置40は、加熱によってスタンパ25の内径を膨
張させる際に、スタンパ25を載置して支持する手段で
ある。本図では、スタンパ25の情報面を保護する観点
から、スタンパの裏面を上面として載置している。着脱
装置40上に載置したスタンパ25に対し、その中心下
部から赤外線ランプ45等の加熱手段によりスタンパ2
5を加熱する。加熱による目標到達温度は、円筒突起2
8の外径d2に対し、小径となっているスタンパ内径d
1との寸法差φ10μmを吸収できる熱膨張が生じる温
度であり、本例では65℃である。これは、室温25℃
の作業環境で、Ni製のスタンパの内周にSUS製の内
周保持部材27を嵌合させるための温度設定である。こ
の温度差40℃によりφ10μmの寸法差は吸収され、
スタンパ内周に変形を与えずに円筒突起28を嵌合する
ことができる。嵌合した円筒突起28は、スタンパの厚
さと等しい高さを有しているので、図3(b)に示した
如く嵌合後のスタンパ表面は平坦な面となる。このよう
にスタンパ内周に円筒突起を嵌合し終わった時点で、赤
外線ランプ45の照射を停止し、両者を室温環境下まで
冷却すれば、ほぼ一体物として扱える状態になる。この
状態で図4に示すように、保持治具50を内周保持部材
27の上面に設けた孔27a内に挿嵌し、図5に示すよ
うに一方の金型内に設置する。金型本体に対する内周保
持部材27の固定方法は図示しないが、機械的保持、真
空吸着、磁気的保持等様々な方法を採り得る。なお、ス
タンパの内径d1と、円筒突起28の外径d2との寸法
差をφ10μmとした理由は以下の通りである。本発明
当初は、より確実な保持力と完全なゼロクリアランスを
目的として、φ15μm以上の寸法差を設定した。この
設定でスタンパ内周に円筒突起28を嵌合したものを金
型に組み込んで、成形基板30を成形し、成形基板同志
を貼合せて光ディスクを作製したところ、光ディスク内
周部で接着剤の塗布ムラが発生した。この原因を調査し
たところ、金型内に載置されたスタンパ表面の変形が原
因であると判明した。すなわち、円筒突起28の外径と
スタンパ内径との寸法差が過大であったため、その寸法
差をスタンパあるいは円筒突起の内部で吸収しきれず、
スタンパの変形として現れてしまったことが判明した。
この変形が成形基板に転写され、接着面の平面性悪化を
招いてしまったことが明らかであった。これらの結果と
して、接着領域が不安定となってしまった。そこで、こ
の現象を回避できる寸法差を確認したところ、円筒突起
28の外径とスタンパ内径との寸法差はφ10μm程度
が適切であるとの結論を得た。
【0010】次に、金型本体内に保持された内周保持部
材27の外周と可動金型23との間には、図1に示すよ
うにスタンパ裏面と連通する微小な空隙55が設けられ
ている。この空隙55は負圧発生装置に連結されてお
り、内周保持部材27と共に金型本体内に設置されたス
タンパ内周(スタンパ裏面)を吸着する。一方、スタン
パ外周には、従来の金型と同様に真空吸着機構が設けら
れており、この両者の作用によってより確実にスタンパ
を金型本体に保持できる。スタンパ内周に真空吸着機構
を設けた理由は以下による。即ち、本発明がなされた当
初の試作金型には、スタンパ内周部に吸着機構は配置さ
れていなかった。しかし、様々な成形条件下で本発明の
金型の機能を実験的に確認したところ、ハイサイクル成
形時に成形基板品質の悪化が明らかとなった。特に、光
ディスク成形基板30の内周部に転写した情報パターン
の破損が顕著となり、その結果信号品質上の悪化が認め
られた。この原因を調査したところ、ハイサイクル成形
における金型本体(鏡面ブロック)の温度と金型中心部材
(スプルブッシュ)との温度差に起因していることが判明
した。すなわち、両者の温度差がスタンパ取付け時に与
えた温度差とほぼ同等の温度差となったため、スタンパ
内周部を保持する力が激減し、基板離型時にスタンパが
金型本体から浮き上がってしまい、基板の情報面と再接
触して成形基板上の情報パターンを破損していることが
判明した。本発明のスタンパ吸引用の空隙55は、上記
対策として発案された機構である。このように空隙55
を介して負圧吸引してスタンパを金型本体に固定し続け
るように構成した結果、成形条件上の制約はなくなり、
広い設定条件幅に対応でき、連続成形安定性の高い金型
となった。
【0011】一方、スタンパを金型本体から取り外す場
合には、金型を開放してから、前述した保持治具50に
よりスタンパ25と共に内周保持部材27を金型本体か
ら取り外す。外した内周保持部材を前述のスタンパ着脱
装置40に載置し、赤外線ランプ45によりスタンパ2
5を加熱する。この時、内周保持部材も同時に加熱され
るが、熱容量の関係からスタンパの方が早く昇温するた
め、取り付け時と同等の寸法関係になり、スタンパ取り
外しに適した充分な間隙が形成される。所定時間加熱の
後、内周保持部材28をスタンパ25から外すことが出
来る。この着脱作業により、スタンパは何度でも再使用
することが出来る。このような金型、特に上記スタンパ
と内周保持部材との取付方法によって組み付けられたス
タンパを組み込んだ金型によって成形された成形基板
は、完全に平坦な接着面を有したものとなる。そして、
このような成形基板を貼合せることによって得られた光
ディスクは、内周を含む広範囲の接着領域を確保でき、
情報領域が正しく転写された信頼性の高いものとなる。
【0012】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、金型内周部に設けた突起にスタンパ内径を嵌合
する平坦な光ディスク成形基板成形用の金型であって
も、成形基板内周部でバリが発生しない金型が得られ
る。請求項2の発明によれば、前記金型において、良好
な成形基板品質が確保でき、スタンパ内径と嵌合相手の
円筒突起外径との最適寸法差が得られる。請求項3の発
明によれば、前記金型において、内周保持部材が金型本
体から着脱自在になっていることから、作業効率が向上
する構造が得られる。請求項4の発明によれば、円筒突
起の外径寸法よりも、スタンパ内周を小さく設定したに
も拘わらず、スタンパに変形を与えない嵌合方法が得ら
れる。請求項5の発明によれば、前記嵌合方法におい
て、最適な作業条件が得られる。請求項6の発明によれ
ば、前記金型で各種成形条件下において、連続成形安定
性が確保できる金型構造が得られる。請求項7の発明に
よれば、上記スタンパ取り付け方法によりセットされた
金型により成形基板を成形することにより、完全に平坦
な接着面を有する成形基板が得られる。請求項8の発明
によれば、上記成形基板を貼合せ型メディアに用いれ
ば、広範囲の接着領域が確保でき、信頼性の高いメディ
アが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る
金型の要部構成を示す断面図、及びその要部拡大図。
【図2】(a)及び(b)はスタンパの内周に内周保持
部材の円筒突起を嵌合する手順を示す斜視図、及び嵌合
した状態を示す要部拡大図。
【図3】本発明に係る金型を用いた成形を開始する前の
セッティング手順を示す図。
【図4】スタンパと内周保持部材とを組み付けたユニッ
トを保持する方法を示す図。
【図5】前記ユニットを金型に組み込む手順を示す図。
【図6】(a)及び(b)は従来の金型の要部断面図、
及び得られた成形基板の貼合せ状態を示す図。
【図7】(a)及び(b)は他の従来例に係る金型の要
部断面図、及び要部拡大図。
【図8】従来例の欠点を示す図。
【符号の説明】
21 金型、22 固定金型、23 可動金型、24
キャビティ、25 環状スタンパ、27 内周保持部材
(スタンパインナーホルダ)、28 円筒突起、30
光ディスク成形基板、40 着脱装置、41、42 支
持部材、45 赤外線ランプ(加熱手段)、50 保持
治具、55 空隙。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金型と、該固定金型との間でキャビ
    ティを形成する可動金型と、該キャビティ内に着脱自在
    に固定され且つ凹凸状の転写情報を片面に備えた環状ス
    タンパと、該環状スタンパの内周に嵌合する円筒突起を
    備え且ついずれか一方の金型に固定された内周保持部材
    と、を備え、該キャビティ内に溶融樹脂材料を充填して
    環状スタンパ上の転写情報を転写した光ディスク成形基
    板を成形する成形金型であって、 前記環状スタンパの内径d1と、前記内周保持部材の円
    筒突起の外径d2との寸法関係が室温環境下で、d1<
    d2となるように設定したことを特徴とする光ディスク
    成形金型。
  2. 【請求項2】 前記環状スタンパの内径d1と、前記内
    周保持部材の円筒突起の外径d2との寸法差が、10μ
    m以内であることを特徴とする請求項1に記載の光ディ
    スク成形金型。
  3. 【請求項3】 前記環状スタンパの内周に嵌合する円筒
    突起を備えた内周保持部材は、前記固定金型と可動金型
    のいずれか一方に対して着脱自在に固定されていること
    を特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の光
    ディスク成形金型。
  4. 【請求項4】 前記内周保持部材の円筒突起を前記環状
    スタンパの内周に嵌合する際に、環状スタンパ内周を加
    熱膨張させて前記円筒突起と嵌合させ、その後室温環境
    下まで冷却することを特徴とする請求項1、2又は3の
    いずれか一項に記載の光ディスク成形金型のセット方
    法。
  5. 【請求項5】 前記環状スタンパの内周を加熱膨張させ
    る際に、前記円筒突起に対する環状スタンパ内周の温度
    差を40℃以上としたことを特徴とする請求項4に記載
    の光ディスク成形金型のセット方法。
  6. 【請求項6】 前記環状スタンパの内周に嵌合する円筒
    突起を備えた内周保持部材の外周面と、前記環状スタン
    パを保持する金型との間に環状スタンパ裏面と連通する
    空隙を備え、該空隙から負圧を導入して環状スタンパ裏
    面を該金型に吸引保持することを特徴とする請求項1、
    2、3、4又は5のいずれか一項に記載の光ディスク成
    形金型。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6のいず
    れか一項に記載の光ディスク成形金型にて成形されたこ
    とを特徴とする光ディスク成形基板。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の光ディスク成形基板を
    2枚貼合せて作製されたことを特徴とする貼合せ型光デ
    ィスク。
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