JP2003009999A - 椅 子 - Google Patents

椅 子

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JP2003009999A
JP2003009999A JP2001196360A JP2001196360A JP2003009999A JP 2003009999 A JP2003009999 A JP 2003009999A JP 2001196360 A JP2001196360 A JP 2001196360A JP 2001196360 A JP2001196360 A JP 2001196360A JP 2003009999 A JP2003009999 A JP 2003009999A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背支桿の捻れを防止すると共に組立性や分解
性を高める。 【解決手段】 座受部材に対して傾動可能に支持された
背支桿4を備えた椅子において、背支桿4は椅子に組み
付ける前に枠状に一体化される。また、背支桿4は該背
支桿4の回転軸7を枠の一部として成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座受部材に対して
傾動可能に支持された背支桿を備えた椅子に関する。さ
らに詳しくは、本発明は背支桿の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図10に示すように、座受部材100
と、該座受部材100に対して揺動可能に支持される背
支桿101と、背支桿101を初期位置に復帰させるよ
う付勢するガススプリング102とを備えた椅子103
が普及している。この種の椅子103では、背支桿10
1が座受部材100の左右に別個に設けられることがあ
る。各背支桿101の前端部は、座受部材100に回転
軸104により回転可能に支持されている。各背支桿1
01を座受部材100に組み付けるときは、回転軸10
4を背支桿101の側方から挿入して、座受部材100
と背支桿101,101とを貫通させる。そして、回転
軸104の抜け止めを図るために、回転軸104の両端
部にEリング等を装着する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た背支桿101の組み付け構造では、左右の背支桿10
1,101が別個の部材であるので、各背支桿101,
101同士の剛性が低い。このため、着座者が背凭れに
斜めに荷重を掛けたりして背支桿101に捻れ力が作用
したときに、背支桿101が捩れてしまうおそれがあ
る。
【0004】また、椅子の組立時に背支桿101と回転
軸104とが別部材であるので、座受部材100および
背支桿101の側方から回転軸104を挿入してEリン
グ等で止めつけるという煩雑な組立作業を要してしま
う。しかも、Eリングによる止め付けに限らず回転軸1
04を取り外す分解作業は困難であるので、一般家庭な
どでは椅子103の分解作業は不可能に近い。よって、
椅子103の廃棄時の分別作業の妨げになってしまう。
【0005】そこで、本発明は背支桿の捻れを防止する
と共に組立性や分解性を高めることができる椅子を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、座受部材に対して傾動可能
に支持された背支桿を備えた椅子において、背支桿は椅
子に組み付ける前に枠状に一体化されたものであるよう
にしている。
【0007】したがって、背支桿がトラス構造になるこ
とから、従来のように1本の単なる棒状の背支桿を使用
する場合や左右別々の2本の背支桿を利用する場合に比
べて、背支桿の特に捻れに対する剛性を高めることがで
きる。このため、例えば着座者が背凭れに対して斜めに
荷重を掛けたときでも、背支桿が捩れてしまうことを抑
制できる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の椅子において、背支桿は該背支桿の回転軸を枠の一
部として成るようにしている。したがって、従来のよう
に背支桿とその回転軸とが一体化されていない場合に比
べて、背支桿の揺動時の捻れ力に対する剛性を高めるこ
とができる。
【0009】さらに、請求項3記載の発明は、請求項2
記載の椅子において、座受部材に形成されると共に背支
桿の回転軸を着脱可能な収容部と、回転軸を収容部に収
容したまま保持するカバーとを備えるようにしている。
【0010】したがって、従来のように座受部材と背支
桿とに側方から回転軸を貫通させる作業が不要に成るの
で、椅子の組立作業を簡易化することができる。また、
カバーを取り外すことにより座受部材から背支桿を取り
外すことができるので、椅子の分解作業も簡易化するこ
とができる。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項2ま
たは3記載の椅子において、回転軸は背支桿の枠部材の
取付孔に挿入された状態で枠部材に一体化されたもので
あり、回転軸の取付孔への取付部分と取付孔との各断面
形状は、回転軸が枠部材に対して回転不能になる形状で
あるようにしている。
【0012】したがって、回転軸と枠部材との一体化が
万一外れたとしても、回転軸は枠部材に対して回転しな
いので背凭れの不測の動作を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
一実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1〜図7に
本発明の椅子1の実施形態の一例を示す。この椅子1
は、図2〜図7に示すように座受部材2に対して傾動可
能に支持された背支桿4を備えたものである。ここで、
この椅子1は、座受部材2と、該座受部材2に前部が回
転可能に支持される座3と、座受部材2に対して回転可
能に支持される背支桿4と、背支桿4を初期位置に復帰
させるよう付勢する反力付与機構5,6とを備えるもの
としている。反力付与機構5,6としては、座受部材2
の後部に設置された第1の反力付与機構5と、座受部材
2の前部に設置された第2の反力付与機構6とを備えて
いる。
【0014】そして、背支桿4は、図1に示すように椅
子1に組み付ける前に枠状に一体化されたものとしてい
る。このため、1本の単なる棒状の背支桿4を使用する
場合や左右別々の2本の背支桿4により背凭れを支持す
る場合に比べて、背支桿4の特に捻れに対する剛性を高
めることができる。よって、例えば着座者が背凭れに対
して斜めに荷重を掛けたときでも、背支桿4が捩れてし
まうことを抑制できる。
【0015】また、この背支桿4は該背支桿4の回転軸
7を枠の一部としている。このため、背支桿4の枠部材
26と回転軸7とが一体化されていない場合に比べて、
背支桿4の捻れ力に対する剛性を高めることができる。
枠部材26と回転軸7とは溶接により一体化されてい
る。
【0016】そして、背支桿4は、左右に設けられた側
枠部26と、側枠部26の前端部のを連結する回転軸7
と、側枠部26の後端部を連結するよう一体化された後
枠部27とを備えている。回転軸7は、背支桿4の枠部
材26の取付孔29に挿入された状態で枠部材26に一
体化されている。しかも、図8に示すように、回転軸7
の取付孔29への取付部分31と取付孔29との各断面
形状は、回転軸7が枠部材26に対して回転不能になる
形状であるようにしている。このため、回転軸7と枠部
材26との溶接が万一外れたとしても、回転軸7は枠部
材26に対して回転しないので背凭れの不測の動作を防
止できる。
【0017】また、背支桿4は回転軸7に一体化された
前側に突出する反力受け部28を備えている。この反力
受け部28は第2の反力付与機構6からの反力を受け
る。回転軸7は、反力受け部28の取付孔30に挿入さ
れた状態で反力受け部28に溶接により一体化されてい
る。
【0018】本実施形態では、回転軸7の各取付孔2
9,30への取付部分は、図8に示すように平たく潰さ
れて外周面から突出した平部31とされている。また、
各取付孔29,30は、真円部29a,30aと、該真
円部29a,30aから互いに反対方向に外周側に突出
する2つの回り止め部29b,30bとを備えている。
そして、回転軸7の平部31の両側端が取付孔29,3
0の回り止め部29b,30bに収容されて、回転が防
止されるようにしている。このため、回転軸7と側枠部
26の溶接、あるいは回転軸7と反力受け部28の溶接
が万一外れたとしても、反力受け部28と側枠部26と
が空転してしまうことが無いので、第2の反力付与機構
6からの反力が常に反力受け部28から背支桿4の全体
に伝達される。
【0019】また、この椅子1では、座受部材2に形成
されると共に背支桿4の回転軸7を着脱可能な収容部4
3と、回転軸7を収容部43に収容したまま保持するカ
バー45とを備えている。このため、椅子1の組立時に
座受部材2と背支桿4とに側方から回転軸7を貫通させ
て止め付ける作業が不要に成るので、椅子1の組立作業
を簡易化することができる。また、カバー45を取り外
すことにより座受部材2から背支桿4を取り外すことが
できるので、椅子1の分解作業も簡易化することができ
る。
【0020】この座受部材2は、図9に示すように脚4
1に固定された本体部42と、該本体部42に形成され
ると共に背支桿4の回転軸7を着脱可能な背支桿収容部
43と、本体部42に形成されると共に第1の反力付与
機構5の支持軸8を着脱可能な反力付与機構収容部46
と、回転軸7を背支桿収容部43に保持すると共に支持
軸8を反力付与機構収容部46に保持するプラスチック
製の抑え部材44と、該抑え部材44により回転軸7お
よび支持軸8を保持したまま本体部42に被せられるカ
バー45とを備えている。背支桿収容部43および反力
付与機構収容部46は、本体部42に形成された上方に
開口する縦溝から成る。
【0021】この座受部材2を組み立てるときは、本体
部42の背支桿収容部43に背支桿4の回転軸7を挿入
し、反力付与機構収容部46に第1の反力付与機構5の
支持軸8を挿入する。そして、各収容部43,46に抑
え部材44を入れて回転軸7および支持軸8を保持し
て、更にカバー45を被せて本体部42にボルト47で
ねじ止めする。このため、従来のように座受部材2と背
支桿4とに側方から回転軸7や支持軸8を貫通させる作
業が不要に成るので、椅子1の組立作業を簡易化するこ
とができる。また、ボルト47を取り外してカバー45
を取り去ることにより座受部材2から背支桿4および第
1の反力付与機構5を取り外すことができるので、椅子
1の分解作業も簡易化することができる。しかも、図6
に示すようにボルト47の頭が露出しているので、一般
の使用者がそれを見たときにボルト47を外せば分解可
能であると容易に判断できる。よって、椅子1の廃棄時
に一般の使用者に自分で分解する気を起こさせて分解促
進を図ることができる。
【0022】また、座受部材2は、脚41の上部に設け
られた昇降ガススプリング48の上端部に固定されてい
る。座受部材2の本体部42は、脚41の上部に嵌合し
て座3を支持するためのガススプリング支持部49を有
している。
【0023】この昇降ガススプリング48は、図4およ
び図5に示すように先端に突出する操作ピン50を傾斜
させることにより全長が伸縮可能になるものを使用して
いる。そして、この昇降ガススプリング48を操作する
ための操作機構51が設けられている。この操作機構5
1は、操作ピン50に被せられるキャップ部材52と、
該キャップ部材52に連結されると共にキャップ部材5
2を操作ピン50の傾斜方向に引いて操作ピン50を傾
斜させるワイヤ53とを備えている。このため、ワイヤ
53が連結されたキャップ部材52を操作ピン50に嵌
め付けるだけで昇降ガススプリング48の操作機構51
を形成することができる。よって、従来のように昇降ガ
ススプリング48のプッシュロッドを押し込むための操
作アームを設ける必要が無く操作機構51の椅子1への
組み付け作業を簡易化することができる。そして、ワイ
ヤ53の先端には、該ワイヤ53を引っ張るための昇降
操作レバー(図示せず)が取り付けられている。
【0024】昇降操作レバーを操作してワイヤ53を引
っ張ると操作ピン50が倒されるこれにより、昇降ガス
スプリング48の長さが可変になって、座3を昇降する
ことができる。また、昇降操作レバーを解放してワイヤ
53を引いていないときは、操作ピン50が復起して昇
降ガススプリング48の長さを固定することができるの
で、座3の高さを固定することができる。
【0025】一方、この椅子1では、座3の後部が第1
の反力付与機構5に直接取り付けられて支持されるよう
にしている。したがって、従来のように座3の後部を背
支桿4に直接支持させていた場合と同等の座3及び背凭
れの傾動比を実現しながらも、座3の後部の支持位置を
座3の後端部にまでずらすことができる。このため、座
3の前後の支持点の間隔を十分に大きく採ることができ
るようになるので、座3と座受部材2との間の空間Sを
十分に確保することができる。よって、可撓性の大きな
座3を使用しても、座3が座受部材2に当たってしまう
ことを防止できる。しかも、座3と背凭れとが直接は連
結されていないので、使用者が勢い良く着座したときに
背凭れが一旦後傾してしまうことを抑制できる。このた
め、従来の座3と背支桿4が直接連結された椅子1のよ
うに背凭れが着座者の背中を叩くことを防止できる。
【0026】背支桿4は、座受部材2の中央部付近に回
転軸7により揺動可能に支持されている。第1の反力付
与機構5は、前端が座受部材2の後端部に支持軸8によ
り回転可能に支持されると共に、後端が背支桿4の一部
に取付軸9により回転可能に取り付けられている。この
ため、これら座受部材2と背支桿4と第1の反力付与機
構5とにより連鎖機構が形成されている。そして、第1
の反力付与機構5の長さを変更することにより、背支桿
4を傾動させて背凭れを傾動できると同時に、第1の反
力付与機構5を傾動させて座3を傾動できる。
【0027】そして、第1の反力付与機構5の反力源と
してはガススプリング10を使用している。また、図2
に示すように、ガススプリング10を最も伸ばしたとき
に、背支桿4が初期位置に位置するように設定する。さ
らに、図3に示すように、ガススプリング10を最も縮
めたときに、背支桿4が最も傾斜した状態になるように
設定する。このため、ガススプリング10により背支桿
4を初期位置と最大傾斜位置とに各々位置決めできるの
で、背支桿4の揺動範囲を規制するストッパを形成する
必要が無く、構造の複雑化を防止できる。
【0028】このガススプリング10は、図4及び図5
に示すようにロッド11の周囲からの作動オイル漏れを
防止する二重のオイルシール12,13を備えたものと
している。このため、着座者が背凭れに対して斜めに荷
重を掛けてガススプリング10のロッド11に大きな捻
れ力が作用した場合でも、オイルシール12,13とロ
ッド11との隙間から作動オイルが漏れ出すことを抑制
できる。また、特にこの椅子1では第1の反力付与機構
5に伸縮方向以外から大きな荷重が作用するので、ロッ
ド11の周囲から作動オイルが漏れ易くなる。しかしな
がら、二重のオイルシール12,13を備えているの
で、この漏れを効果的に防止することができる。
【0029】このガススプリング10は、内ケーシング
54および外ケーシング55を備えたいわゆる複筒式と
呼ばれるものである。そして、内ケーシング54とロッ
ド11との間には内側のオイルシール12が設けられる
と共に、外ケーシング55とロッド11との間には外側
のオイルシール13が設けられている。
【0030】さらに、このガススプリング10は伸縮を
ロック可能なロック機能を有するものとしている。この
ため、背凭れおよび座3を任意の傾斜角度で固定するこ
とができる。また、ここでのロック機能は、ガススプリ
ング10のロッド11の中央に設けられたプッシュロッ
ド14を押し込むことにより伸縮可能にすると共に、プ
ッシュロッド14を解放することによりロックされるも
のとしている。
【0031】この第1の反力付与機構5には、ガススプ
リング10のプッシュロッド14を押し込んだり解放し
たりする操作機構15が設けられている。この操作機構
15は、ガススプリング10のロッド11の先端部に固
定されると共に座受部材2の後端部に支持軸8により回
転可能に支持された支持体16と、該支持体16に回転
可能に設けられると共に回転によりガススプリング10
のプッシュロッド14を押圧する操作アーム17と、操
作アーム17に接続されたワイヤ18及び該ワイヤ18
を摺動可能に収容するアウタケーシング19とを有して
いる。アウタケーシング19は支持体16に固定され
る。
【0032】そして、ワイヤ18の他端を操作レバー
(図示せず)により引っ張って操作アーム17を回転さ
せてプッシュロッド14を押し込むことにより、ガスス
プリング10が伸縮可能となり背支桿4および第1の反
力付与機構5が傾動可能になる。よって、背支桿4に支
持される背凭れと第1の反力付与機構5に支持される座
3とがロッキング可能に成る。また、ワイヤ18を緩め
てプッシュロッド14が飛び出すことによりガススプリ
ング10の長さが固定されると、座受部材2と背支桿4
とガススプリング10とが三角形の固定リンクを形成す
るので、背支桿4および第1の反力付与機構5がロック
される。よって、背凭れおよび座3が位置決めされる。
【0033】座3の前部は、座受部材2の前部に前支持
部材20を介して取り付けられている。この前支持部材
20は、座受部材2の前部に形成された座支持孔21に
前座支持軸22によって前後動可能かつ揺動可能に支持
されている。前座支持軸22は前支持部材20に対して
圧入により固定されている。また、座3の後部は、第1
の反力付与機構5に後支持部材23を介して取り付けら
れている。この後支持部材23は、第1の反力付与機構
5に固定された取付部材24に後支持軸25によって揺
動可能に支持されている。よって、第1の反力付与機構
5の後傾に伴って座3の後部が沈みながら後方に引かれ
ると、座3の前部が揺動しながら後方に摺動する。これ
により、背凭れ及び座3が連動してロッキング動作を行
うことができる。
【0034】座3は、プラスチック製の薄板状で可撓性
を有するものとしている。このため、座3を一体成形に
より容易に形成することができると共に、高いクッショ
ン性を得ることができる。
【0035】座受部材2の前端部と反力受け部28との
間に設けられた第2の反力付与機構6は、圧縮コイルば
ね32と、該圧縮コイルばね32を座受部材2の前端部
に回転可能に支持する前ばねマウント33と、圧縮コイ
ルばね32を背支桿4に対して回転可能に支持する後ば
ねマウント34とを備えている。前ばねマウント33は
座3の前部を支持する前座支持軸22に取り付けられて
いる。また、後ばねマウント34は背支桿4の反力受け
部28に取り付けられている。
【0036】そして、この椅子1では、第2の反力付与
機構6の後ばねマウント34を案内すると共に反力受け
部28に形成された案内部35と、後ばねマウント34
を案内部35に案内させて変位させることにより第2の
反力付与機構6の座受部材2側の取付位置を中心に第2
の反力付与機構6を回転させて反力を調整する調整部3
6とを備えている。
【0037】案内部35は、背支桿4の回転中心である
回転軸7からの放射線上に位置すると共に圧縮コイルば
ね32にほぼ直交する直線状の長孔から成るものとして
いる。調整部36は、案内部35に沿うと共に反力受け
部28の取付孔40に回転可能に取り付けられた調整ね
じ37と、該調整ねじ37に螺合すると共に後ばねマウ
ント34が回転可能に取り付けられるスライダ38と、
調整ねじ37を回転させるためのノブ39とを備えてい
る。
【0038】したがって、ノブ39を回転させると、調
整ねじ37が回転してスライダ38が案内部35に沿っ
て移動される。このため、スライダ38に取り付けられ
た圧縮コイルばね32の傾斜角度が変更される。このよ
うに調整部36の操作により第2の反力付与機構6の傾
斜角度を変更すると、背支桿4の傾動に対する第2の反
力付与機構6の伸縮量が変化される。これにより、背支
桿4をある一定角度傾斜させるときに、第2の反力付与
機構6の長手方向が第2の反力付与機構6を伸縮する外
力の方向と同一である場合は伸縮量が最大となって反力
が最大となるが、第2の反力付与機構6が傾動するにつ
れて伸縮量が小さくなり反力は減少する。
【0039】ここで、本実施形態では案内部35を直線
状にしているので、スライダ38を摺動させて第2の反
力付与機構6の傾斜角度を変更したときに僅かに第2の
反力付与機構6の長さが変更される。しかし、案内部3
5は第2の反力付与機構6にほぼ直交して設けられてい
るので、第2の反力付与機構6の傾斜に伴う長さの変化
はごく僅かである。このため、調整部36による調整時
には第2の反力付与機構6は伸縮量を殆ど変えずに傾動
されるので、背支桿4の反力調整をほぼ一定な軽い力で
行うことができる。これにより、女性等の握力の弱い者
であっても、反力調整の作業を容易に行うことができ
る。
【0040】また、第2の反力付与機構6の傾斜角度に
かかわらず、初圧は殆ど無い。このため、反力を大きく
したときでもスムーズにロッキング動作を行うことがで
きるようになるので、従来のように初圧を変化させる反
力付与機構のようにロッキングを開始するために大きな
荷重が必要なものに比べて快適なロッキング動作を行う
ことができる。
【0041】本実施形態では案内部35を直線状に形成
しているので、スライダ38の調整ねじ37による移動
方向と案内部35による案内方向とを一致させることが
でき、スライダ38を可動部の無い簡易な構造のものに
できる。本実施形態では案内部35を直線状に形成して
いるが、これには限られず第2の反力付与機構6の回転
中心を中心とする円弧形状にしても良い。この場合、調
整ねじ37による移動方向と案内部35による案内方向
とが一致しないので、スライダ38を調整ねじ37に螺
合して摺動する部分と案内部35により案内される部分
とに分けて、これらの部分が互いにスライダ38の移動
方向に直交する方向のみに摺動可能なように係合させ
る。このように第2の反力付与機構6の回転中心を中心
とする円弧形状の案内部35を用いれば、第2の反力付
与機構6の傾斜に伴う長さの変化は無いので背支桿4の
反力調整を一定な軽い力で行うことができる。
【0042】上述した椅子1の動作を以下に説明する。
【0043】図2に示すように第1の反力付与機構5が
最も伸びきっているときは、背凭れおよび座3が初期位
置に位置している。第1の反力付与機構5の操作機構1
5によりガススプリング10のロックを外した状態で着
座者が背凭れに体重を掛けると、図3に示すように第1
の反力付与機構5および第2の反力付与機構6を圧縮し
ながら背支桿4が後傾される。第1の反力付与機構5の
後傾により、座3も後傾される。これにより、背凭れと
座3とが連動して2つの反力付与機構5,6の反力を受
けながらロッキング動作を行うことができる。
【0044】このとき、着座者が背凭れに斜めに荷重を
掛けても背支桿4が枠状で高い剛性を有しているので、
背支桿4の捩れを防止することができる。
【0045】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では、抑え部材44を使用し
て回転軸7および支持軸8を抑えているが、これには限
られずカバー45により回転軸7および支持軸8を直接
抑えるようにしても良い。
【0046】また、本実施形態では、回転軸7を背支桿
4の一部として一体化しているが、これには限られず回
転軸7は背支桿4とは別体であっても良い。この場合、
図1に示す回転軸7の代わりに他の枠材を使用して左右
の枠部材26の前部同士を連結する。
【0047】そして、本実施形態では、枠部材26と回
転軸7とは溶接により一体化しているが、これには限ら
れず接着や圧入による一体化でも良い。あるいは、これ
らを一体化しなくても良い。溶接等により一体化しなく
ても回転軸7と枠部材26とは形状により機械的に回り
止めされるので、第2の反力付与機構6からの反力が常
に反力受け部28から背支桿4の全体に伝達される。
【0048】また、本実施形態では、カバー45を本体
部42に対してボルト47でねじ止めして固定している
が、これには限られず係止爪を有する止めピンにより固
定するようにしても良い。この場合も止めピンを外すだ
けで容易に椅子を分解することができる。あるいは、カ
バー45に係止爪を形成して本体部42に直接嵌め付け
るようにしても良い。場合によっては、カバー45を本
体部42に圧入や溶接によって固定するようにしても良
い。このようにボルト47や止めピン等の別部材を使用
しなければ、部品点数を少なくできる。
【0049】さらに、本実施形態では、枠状の背支桿4
をロッキング椅子に設けているが、これには限られず背
凭れが固定された椅子の背支桿4として使用しても良
い。この場合も、着座者が背凭れに斜めに荷重を掛けて
も、背支桿4が高い剛性で受けることができる。また、
椅子1の種類は特に限定されず、事務用回転椅子や学習
用ホームチェアなどの各種のものにすることができる。
【0050】そして、本実施形態では、回転軸7の取付
部分が平たく潰されて外周面から突出した平部31であ
ると共に、取付孔29は真円部29aと、該真円部29
aから互いに反対方向に外周側に突出する2つの回り止
め部29bとを備えたものとしているが、これには限ら
れない。例えば、回転軸7の取付部分と取付孔29との
各断面形状を矩形や楕円形や多角形などにして、回転軸
7の回り止めを図るようにしても良い。
【0051】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の椅子によれば、背支桿は椅子に組み付ける前に
枠状に一体化されたものであるので、背支桿がトラス構
造になることから、従来のように1本の単なる棒状の背
支桿を使用する場合や左右別々の2本の背支桿を利用す
る場合に比べて、背支桿の特に捻れに対する剛性を高め
ることができる。このため、例えば着座者が背凭れに対
して斜めに荷重を掛けたときでも、背支桿が捩れてしま
うことを抑制できる。
【0052】また、請求項2記載の椅子によれば、背支
桿は該背支桿の回転軸を枠の一部として成るようにして
いるので、従来のように背支桿とその回転軸とが一体化
されていない場合に比べて、背支桿の揺動時の捻れ力に
対する剛性を高めることができる。
【0053】さらに、請求項3記載の椅子によれば、座
受部材に形成されると共に背支桿の回転軸を着脱可能な
収容部と回転軸を収容部に収容したまま保持するカバー
とを備えているので、従来のように座受部材と背支桿と
に側方から回転軸を貫通させる作業が不要に成るので、
椅子の組立作業を簡易化することができる。また、カバ
ーを取り外すことにより座受部材から背支桿を取り外す
ことができるので、椅子の分解作業も簡易化することが
できる。
【0054】また、請求項4記載の椅子によれば、回転
軸が枠部材に対して回転不能になるので、回転軸と枠部
材との一体化が万一外れたとしても、回転軸は枠部材に
対して回転しないので背凭れの不測の動作を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る椅子の背支桿を示す斜視図であ
る。
【図2】座が初期位置にある椅子を示す側面図である。
【図3】座の最大傾斜時の椅子を示す側面図である。
【図4】座が初期位置にある椅子を示す中央縦断面側面
図である。
【図5】座の最大傾斜時の椅子を示す中央縦断面側面図
である。
【図6】座を取り外した椅子を示す平面図である。
【図7】座およびカバーを取り外した椅子を示す平面図
である。
【図8】回転軸を示す斜視図である。
【図9】座受部材の分解組立図である。
【図10】従来の椅子を示す概略の斜視図である。
【符号の説明】 1 椅子 2 座受部材 4 背支桿 7 回転軸 26 枠部材 29 取付孔 43 収容部 45 カバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座受部材に対して傾動可能に支持された
    背支桿を備えた椅子において、前記背支桿は椅子に組み
    付ける前に枠状に一体化されたものであることを特徴と
    する椅子。
  2. 【請求項2】 前記背支桿は該背支桿の回転軸を枠の一
    部として成ることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 【請求項3】 前記座受部材に形成されると共に前記背
    支桿の前記回転軸を着脱可能な収容部と、前記回転軸を
    前記収容部に収容したまま保持するカバーとを備えるこ
    とを特徴とする請求項2記載の椅子。
  4. 【請求項4】 前記回転軸は前記背支桿の枠部材の取付
    孔に挿入された状態で前記枠部材に一体化されたもので
    あり、前記回転軸の前記取付孔への取付部分と前記取付
    孔との各断面形状は、前記回転軸が前記枠部材に対して
    回転不能になる形状であることを特徴とする請求項2ま
    たは3記載の椅子。
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