JP2003009922A - 伸縮式傘カバー - Google Patents

伸縮式傘カバー

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JP2003009922A
JP2003009922A JP2001194364A JP2001194364A JP2003009922A JP 2003009922 A JP2003009922 A JP 2003009922A JP 2001194364 A JP2001194364 A JP 2001194364A JP 2001194364 A JP2001194364 A JP 2001194364A JP 2003009922 A JP2003009922 A JP 2003009922A
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寿雄 金城
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折畳洋傘にはカバーが付属されているが、傘
本体とカバーが別体で形成されているため、使用後、濡
れて折畳まれた傘周面にカバーを被着する操作は煩わし
く、更に、カバーは離れ離れとなって忽ち紛失してしま
うことが多い。 【解決手段】 本発明は、両端が開口形成された柔軟性
カバーが開口大径部と小径部とを備えて形成されおり、
前記開口大径部に円形状の摺動案内部材を縫付けるとと
もに、開口小径部を手元に固定構成した伸縮式傘カバー
である。即ち、前記構成により一端部に摺動案内部材を
縫付けた柔軟性カバーを折畳まれた傘生地の周面に被着
させ、開傘時に、摺動案内部材を柔軟性カバーの表面に
滑動させるとともに摺動案内部材を手元に設けた保持部
に係合保持させる構成として洋傘本体にカバーを合体構
成し、カバーの携帯課題を解消するとともにカバーの着
脱操作を便利にした伸縮式傘カバーである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折畳まれた傘生地
をカバーするための折畳洋傘における伸縮式傘カバーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】特に、折畳洋傘には必ずカバーが付属さ
れて一対として販売されている。しかし、傘本体とカバ
ーが別体で形成されているために降雨時の使用後、濡れ
て折畳まれた傘周囲にカバーを被せる操作は煩わしく、
更に、別体とされたカバーは離れ離れになって忽ち紛失
してしまうことが多い。従って、洋傘に付属していたカ
バーを紛失したり携帯しない場合は、使用後の濡れたま
まの折畳洋傘を乗り物や建物などに持ち込んで自分の衣
服を濡らしたり床を濡らしたりするのであり、雨の日に
は、建物の出入口にポリエチレン袋を用意して濡れた雨
傘の防水を行なっていることは周知の通りである。しか
し、雨傘をポリエチレン袋で包んで携帯したり、バッグ
にしまったりした後の用済み後のポリエチレン袋は、資
源の浪費となり廃棄物増加の一因にもなる。
【0003】そこで、洋傘における前記カバー課題の解
決を目的としたカバーの構成手段が掲載されている公知
文献は従来から多数知られている。以下に該カバーに関
する代表的公知技術の概要について説明する。先ず、円
筒体の直径を順次に違えた複数の連結筒を同心状に嵌合
させ、各連結筒の端部に係止手段を介在させて伸縮自在
の筒状帯を構成してカバーとするようにした公知技術が
古くから実公昭6-1018号として知られ、更に、閉
傘状態では該連結筒を最伸張して傘生地の全面をカバー
する一方、開傘使用時には該連結筒を最短縮の状態とし
て長傘形式の石突き部に装着するようにした多くの関連
文献が、実公昭52-25329号、実開昭53-309
65号などとして開示されている。そして、製品に具現
化されたものとしては特許第2676408号が知られ
ている。上記各文献に示されている傘カバーは、洋傘頂
部に中棒を延長突出させた形態のいわゆる石突き部が長
く突出した長傘形式においては、該石突き部が上記カバ
ーの装着部として適当なため、前記と関連類似の多くの
公知文献がある。しかし、構造的には樹脂素材などを用
いて加工した複数個の円筒体で連結筒を構成するため、
実施コストは必然的に高価となる。更に、実開昭53−
47957号にも前記と類似構成の連結筒からなるカバ
ーを折畳洋傘に適用した公知技術が示されているが、石
突き部がほとんど突出せず、更には、トップレスなどと
してコンパクト性が要求される折畳洋傘には、前記連結
筒による傘カバーは折畳洋傘用としては適さない。
【0004】次に、折畳洋傘に適用すべき傘カバーの開
示技術としては、下記の公知文献がある。先ず、中棒の
付け根に設けられた手元と関連して該手元を中空の空洞
状に加工し、開傘時、その空洞内部に傘カバーを収納し
たり、傘使用後の閉傘時に傘カバーを該収納部から取出
して折畳んだ傘生地にカバーするようにした類似構成の
ものが、次の多くの公知文献に示されている。それら
は、実開昭58−77519号、実開昭60−1033
17号、実開昭61−52914号、特開昭57−36
396号、特開平7−289331号などであり、更
に、特開昭57−36396号には傘カバーの収納筒を
手元と兼用して摺動式にする構成が、また、特開昭58
−37505号には傘カバーの収納筒を中棒に摺動式に
取付構成した実施例が、そして実開昭52−13796
1号には、折畳洋傘の手元を収納ケースとして兼用する
構成例がそれぞれ開示されている。更に、傘カバーとし
て蛇腹状に形成したものを用いる構成が実開昭5400
5763号、実開平386721号、特開平6−500
033号などに開示されている。一方、二個の円筒体を
用いたカプセル形体で傘カバーとする構成のものが実公
昭39−34891号として知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は折畳洋傘のカ
バーに係わるものである。前記したように、折畳洋傘に
は必ずカバーが付属して一対として販売されているが、
カバーが傘本体とは別体で形成されているために、降雨
時の使用後、濡れて折畳まれた傘周面にカバーを被せる
操作が煩わしい不便課題と、別体のカバーが離れ離れに
なって忽ち紛失してしまう大きな課題がある。ところ
で、前記公知文献中の折畳洋傘に係わる傘カバーは主
に、折畳洋傘の本体とカバーが離れ離れにならないよう
に一旦取外したカバーを手元側に取付けて携帯し得るよ
うにしたり、手元側に収納して携帯されるようにした提
案に関するものである。即ち、前記公知文献で開示され
ている構成内容のものは、カバー着脱時の操作性の改良
を目的とした構成ではないので、特に、折畳洋傘におけ
るカバーの前記した課題は前記公知文献を含めた従来の
いずれの開示技術においても解決が図られてないのであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本出願人は折畳
洋傘における前記傘カバーの課題を解決するための発明
を行なっており、既に、特許願2001−082561
号(平成13年3月22日)として特許出願中である。
前記の特許願において提案している伸縮式傘カバーは、
前記の特許願書中の図1以下に構成内容が図示説明され
ているように、折畳まれた傘周面に柔軟性カバーを摺動
案内するためのガイド部材として所定長を有する摺動案
内筒を用いることと関連して、開口形成されたカバーの
一端を摺動案内筒の端部に固着して要部を構成するよう
にしたものであった。然るに、本特許願では摺動案内筒
に置換えて、一ヶ所に切断面とともに弾性を備えて加工
された円形状の摺動案内部材を用いたことに関連して、
該摺動案内部材を柔軟性カバーの開口端に逢着、又は、
該開口端に加工形成した貫設穴に貫設する構成としたも
ので、伸縮式傘カバーの組立て工程を簡素化して組立て
作業の改良を行った前記特許願に示されている構成内容
と関連類似の提案に係わる。
【0007】さて、本発明に基づく伸縮式傘カバーは両
端が開口形成された柔軟性カバー(以下、本特許願では
柔軟性カバーのことを、単に、カバーとして説明するこ
ともある)と、カバーの開口部に縫付けるべき円形状の
摺動案内部材と、カバーの他端を手元側に固定構成する
ようにしたことと、開傘時、カバーを摺動案内部材で連
動してスライドするとともに該摺動案内部材を手元に係
合保持するように構成したこととを特徴としたものであ
る。即ち、両端が開口された柔軟性カバーの片端に摺動
案内部材を縫付けるとともに、柔軟性カバーの他端を手
元に固定するように構成して、摺動案内部材が縫付けら
れた該カバーを折畳まれた傘周面に被着し、傘の開閉時
に、カバーを摺動案内部材に連動して折畳まれた傘周面
にスライドして折畳洋傘へのカバーの着脱操作を行な
い、開傘使用時は、該摺動案内部材を手元に係合保持す
るようにした構成である。以上の構成により、カバーを
傘本体に常に合体付属させるとともに、折畳洋傘の大き
さや重さのコンパクト性を損なうことなしに、且つ、カ
バーの着脱を摺動案内部材のスライドのみの簡単操作で
行ない、折畳洋傘におけるカバー着脱時の不便課題とカ
バーが別体であるために紛失してしまう課題とを一挙に
解消することを狙いとした伸縮式傘カバーである。
【0008】
【発明の実施の形態】さて、本特許願では構成要部を理
解し易くするために、同一図番中での各構成部分の名称
(用語)を図面符号とともに各図面中に記載することと
し、同様な作用をする部分に関しては同様な名称と符号
を記載して以下に説明する。先ず、本発明の伸縮式傘カ
バー9を適用した折畳洋傘の正面からの斜視図を示して
いる図1から順次説明する。図1の折畳洋傘1は、傘生
地2、露先3、石突き4、中棒5、手元6、吊金具7及
び房8などを備えて構成した一般の折畳洋傘1の外観を
示している。図1の折畳洋傘1では房8を石突き側に設
けた場合の実施例であり、また、本伸縮式傘カバー9で
は傘バンドを敢えて必要としない(なお、図1を初め各
図に記載してある用語の内で洋傘に関する一般的な構成
部分の用語は、日本洋傘振興協議会の資料に基づいてい
る)。そこで、図1における下側の手元6を含むA−A
線部分が本発明に係わる伸縮式傘カバー9である。即
ち、それらは両端が開口形成された柔軟性カバー10
と、該カバーの開口端に縫付けてカバーを折畳まれた傘
周面にスライドするための摺動案内部材11と、カバー
の他端を手元6に固定するとともに開傘使用時に、摺動
案内部材11をスライドして係合保持する保持部18と
を手元6に備えて構成したものである。
【0009】次に、図2は伸縮式傘カバー9の構成要部
を拡大して具体的に説明するための図面である。先ず、
図2(a)は伸縮式傘カバー9で構成した折畳洋傘1の
携帯時の状態に関し、図2(a)では右側略90度の伸
縮式傘カバー9を切断(以下、本特許願では構成要部に
関して同様な図面表示法を適用して図示することがあ
る)して示してあり、切断した手元6の内部には折畳ま
れた傘生地2や先だぼ14などが表われている。本伸縮
式傘カバー9の構成要点は、図2(a)、図2(b)、
図2(c)及び図2(d)を同時参照しつつ説明するこ
とで、充分明らかになるものと思われる。図2(b)
は、前記図1で示した開傘状態における伸縮式傘カバー
9のA−A線の一部を切断して示した拡大斜視図であ
り、また、図2(c)は摺動案内部材11が手元6の開
口端に加工された後述する保持部18に保持された状態
に関し、図2(b)、図2(d)に一点斜線で囲って示
したA部の拡大断面図である。一方、図2(d)は前記
図2(b)におけると同様に摺動案内部材11が手元6
に保持された状態において、前記図2(b)に示した柔
軟性カバー10の折返し部13における筒状の突出部分
を収納方向20に押込み、図示のように手元6の内部に
収納した状態の断断図を示したものである。
【0010】さて、前記図2の各構成部分を参照しつつ
更に説明すると、折畳洋傘1が折畳まれて伸縮式傘カバ
ー9が被着された図2(a)の携帯時の状況から、開傘
の状態とするには、例えば、右手で手元6を、左手の親
指と人指し指とで摺動案内部材11を軽く握った状態と
して、摺動案内部材11を黒矢印のO方向にスライドす
ればよいのである。図2(b)〜図2(d)は、図2
(a)の状態から摺動案内部材11を二重の黒矢印Oで
示す手元6の保持部18の係合位置までスライドして、
中棒5を一挙に引っ張り出して開傘の状態(図8参照)
とした際に摺動案内部材11が手元6に係合保持された
状態を拡大図示したものである。手元6の開口端の外周
部には摺動案内部材11の保持部18として図2(c)
に示すような緩い円弧状の凸部18aが加工され、且
つ、両部品が後述するように軽く係合保持される寸法
(直径がD1とD3)関係で加工されているとともに、
図3を参照して後述するように摺動案内部材11が切断
面34と弾性とを備えて加工されて係合保持機構が構成
されている。
【0011】具体的な実施例における各構成部品の寸法
関係については図3とともに後述するが、折畳まれた傘
周面に対するカバー胴部の直径D1(図3参照)と摺動
案内部材11の内径D1とを勘案して伸縮式傘カバー9
を加工形成した場合は、図2(a)の状態から摺動案内
部材11を黒矢印のO方向へのスライドに伴う摺動案内
部材11のカバー表面に対する摺動(摩擦)抵抗を、カ
バーが傘周面に対する摺動抵抗よりも充分小さい摺動抵
抗となるように構成することができる。従って、開傘の
ために図2(a)の状態から摺動案内部材11を黒矢印
のO方向にスライドした場合の柔軟性カバー10は、図
2(b)のように摺動案内部材11のスライド方向と反
対側に順次筒状に折返す形態の折返し部13〔図8
(a)〜図8(d)参照〕とされる。該筒状の折返し形
態となった柔軟性カバー10の断面は図2(b)のよう
な二層の形態となる。つまり、開傘時における摺動案内
部材11は傘生地2の表面を直接摺動するのではなく、
カバーの外周表面を滑動させる構成としたことにより、
摺動案内部材11のスライドに伴って傘生地の防水機能
を何ら損なうことなく、摺動案内部材11を手元6方向
へ円滑にスライドして開傘状態とし得るのである。
【0012】ところで、図2(b)のように柔軟性カバ
ー10が縫目15を有して形成したものを用いた場合
は、図2(b)の折返し部13の表側には、カバーが裏
返しにされて縫目15が表側に現われることになる。そ
して、図2(b)や図1は伸縮式傘カバー9が中間部で
筒状に折返した形態のままで開傘し、手元6を握って使
用携帯した場合の実施例である。なお、図2(b)にお
ける柔軟性カバー10の折返し部13は開傘携帯に際し
て何ら支障になることはないが、必要とあれば筒状に突
出したカバーの折返し部13を図2(d)に示す収納方
向20に指先で簡単に押込めるのであり、手元6の内部
に対して図2(d)のように収納した形態で伸縮式傘カ
バー9付の折畳洋傘1を開傘携帯するようにしてもよい
のである。
【0013】以上に説明した伸縮式傘カバー9の構成内
容は、図3の説明とともに一層明らかになるものと思わ
れる。図3は、前記した各要部の構成内容を更に細分化
して示した伸縮式傘カバー9の各部の詳細構成を説明す
るための図面である。初めに、本発明の伸縮式傘カバー
9を構成する各部品中、柔軟性カバー10以外の以下に
説明する構成部品は全て、例えば、ポリプロピレン(P
/P)、ABS、グラスファイバーなどのプラスチック
材料の成形加工で低コストによる量産が可能である。図
3(a)〜図3(m)は、摺動案内部材11と柔軟性カ
バー10の細部関係を縦方向に並べて示した斜視図であ
る。先ず、摺動案内部材11について上側から説明する
と、図3(a)に示すように摺動案内部材11は内径を
D1として加工した円形状の部材で図示の実施例では一
ヶ所に切断面34を有し、バネ材のステンレスやピアノ
線、または、グラスファイバー(G/F:30%)、カ
ーボン樹脂などの成形により弾性を備えて加工されたも
のである。摺動案内部材11としては、図3(a)に示
した切断面34のない円環(リング)状のものを用い
て、図3(m)に示す形態で柔軟性カバー10の開口大
径部21の端部に縫付けるように加工形成して用いても
目的は充分果たせるのである。しかし、この逢着組立て
の作業方法はそれなりの工数を必要とするのである。そ
こで、摺動案内部材11として図3(a)に示すように
一ヶ所に切断面34を設けるとともに、弾性を有するよ
うに加工したものを用いたことに関連して、柔軟性カバ
ー10の開口大径部21に摺動案内部材11の貫設穴2
2を加工形成して摺動案内部材11を該貫設穴22に貫
設する方法を用いることにより、伸縮式傘カバー9の組
立て作業性の効率化を図ることができる。
【0014】さて、摺動案内部材11としては一ヶ所に
切断面34を有して弾性を備えて加工したものを用いた
ことに伴い、図3(b)のように摺動案内部材11に半
径の矢印方向への力を加えた場合には、弾性作用によっ
て切断面34の間隙が広がるとともに摺動案内部材11
の直径がD7に拡大されることになる。一方、図3
(c)に示すように切断面34の端部の11a、11b
に径方向と直交する矢印方向に力を印加した場合は、摺
動案内部材11の該端部が図3(c)に示すように段違い
の状態となるが、外力を放すと弾性作用で破線のように
復元される。従って、摺動案内部材11の切断部34を
図3(c)のような段違いの状態として、後述するよう
にカバーの開口大径部21に加工形成した貫通穴22に
摺動案内部材11を貫通し、貫設構成としたことで簡単
な工程によって所期目的が達成できるのである。また、
図3(a)における摺動案内部材11のB−B断面の実
施例としては、図3(d)に示すような円形状や図3(e)
の楕円形状、更には、図3(f)に示す長方形状などとし
て成形加工したものを用いることができる。因みに、図
3(d)のように断面を円形状とした実施例の直径寸法は
2.6mmである。
【0015】さて、図3(g)〜図3(m)は柔軟性カ
バー10の開口大径部21に摺動案内部材11の貫設穴
22を加工形成する方法と開口小径部23を手元6に固
定する方法の説明図面である。前記のように構成した摺
動案内部材11はカバーの開口大径部21に加工した貫
設穴22に対して、パンツなどの縁部に折返し縫いされ
た貫設穴にゴム紐などを貫通する要領で摺動案内部材1
1を貫設することができる。そこで、前記した柔軟性カ
バー10の開口端に貫設穴22を加工形成する二つの実
施例について図3(g)〜図3(m)の図面とともに説
明する。図3(g)は柔軟性カバー10の開口大径部2
1に摺動案内部材11の貫設穴22を加工した第1実施
例に関し、そして、図3(h)は図3(g)のC−C断
面を示しており両図面を同時参照しつつ説明する。この
実施例は、貫設穴22を加工するために直径D1の柔軟
性カバー10の開口大径部21に対して別の縁取り生地
10aを用いて、図示のようにU字状に折返した形態で
開口大径部21を縁取り生地10aでサンドイッチ状に
挟み、縫糸10bで逢着して貫設穴22を加工形成した
第1実施例である。なお、この縁取り生地10aを逢着
する手法は裁縫用語ではいわゆるパイピングと称せられ
ている方法であるが、別体の生地を柔軟性カバー10の
縁部に逢着することにより意匠的にもユニークな伸縮式
傘カバー9を構成することができる。
【0016】図3(j)及び図3(k)は、カバーの開
口大径部21端を2枚折りにして貫設穴22を加工形成
した第2実施例である。この実施例では図3(j)に示
すように柔軟性カバー10の開口大径部21端の折り代
を含めた直径をD2として、カバー胴部の直径D1より
若干大径に形成してあり、図3(k)に示すように開口
大径部21端を2枚折りにして貫設穴22を加工形成す
るようにしたものである。そこで、図3(k)に示すよ
うに柔軟性カバー10の開口大径部21の端部を外側に
2枚折り10cにして、所定寸法の貫設穴22が形成さ
れるように縫糸10bで縫付けて加工形成したのが第2
実施例である。図3(m)は、柔軟性カバー10の開口
大径部21に例えば、前記した第2実施例の図3(k)
のようなカバーの開口大径部21端を2枚折りにして貫
設穴22を加工形成した該貫設穴22に対して、摺動案
内部材11の切断面34を図3(c)のよう段違いの状
態として貫設した状態の部分断面図(図2参照)であ
る。なお、貫設穴22は摺動案内部材11が若干きっ目
に貫設される程度の貫設穴22に形成した方が摺動案内
部材11の正逆方向へのスライド機能上望ましい。とこ
ろで、柔軟性カバー10としては洋傘用の傘生地として
一般に用いられている撥水加工を施した生地素材や防水
機能を備えた綿、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロ
ン、ビニル(ポリ塩化ビニル)などの傘生地素材を用い
て縫製したり、加熱融着や超音波シール、又は、ホット
メルトによる接着によって加工形成することができる。
即ち、柔軟性カバー10は図3(m)に図示するように
前記防水機能を有するようにした加工生地を用いて、開
口大径部21に貫設穴22を前記実施例のように加工形
成するとともに該貫設穴22に摺動案内部材11を貫設
して、胴部の直径をD1に構成する一方、他端の開口小
径部23の直径をdとして縫目15で外観が袋状に縫製
した図示形態のものである。更に、図3(m)の柔軟性
カバー10における開口小径部23の他端は樹脂などで
加工したリング24を用い、後述する手元6のネジ締付
けによって固定されるカバー固定部12である。
【0017】さて、図1などに前記した折畳洋傘1の本
体部分については、一般の折畳洋傘と同様な構成に基づ
くものであるが、図3(n)は折畳洋傘本体の各構成部
品の関係を縦方向に並べて示した図面である。上側から
順に説明すると、この実施例の折畳洋傘1では房8を石
突き4側に設けた実施例であり、房8の端部には渦巻き
リング27が止め具26で取付けられている。また、本
実施例における石突き4は一部を切断図で示すように、
内部に雌ネジ28が加工されるとともに中央頂部に吊金
具穴29が設けられ、該吊金具穴29に吊金具7を挿入
するとともに該リング穴31に前記渦巻きリング27を
嵌挿して房8部が構成される。中棒5を延長した傘頂部
には、前記石突き4をネジ込み固定するための雄ネジ3
2が設けられ、中棒5の他端には手元6のネジ込み用と
して直径d3のフランジ33部を備えた外径d1の手元
雄ネジ16が固着されている。そして、図3(n)に示
す石突き4の外周部には図2を参照に前記した手元6の
開口端の保持部18と同様な構成によって、摺動案内部
材11に対する保持部18が加工されている。即ち、石
突き4の外周部には閉傘時に摺動案内部材11を保持す
るための保持部18として、外周部の直径をD3として
図2(c)に前記した構成と同様な緩い円弧状の凸部1
8aが加工されている。
【0018】次に、図4(a)は前記図3(m)のように
形成した柔軟性カバー10を図3(n)で前記したよう
に組立てられた傘本体に被着し掛けた状況の斜視図に関
し、図4(a)、図4(c)では吊金具7に取付けるべ
き房8を省略して示してある。即ち、図3(m)のように
摺動案内部材11が貫設された柔軟性カバー10を図3
(n)の各構成部品で組立てられた傘本体に対して手元
雄ネジ16の側から挿入して折畳洋傘1の組立ての過程
を示したものである。ここで、柔軟性カバー10の開口
小径部23を手元6のカバー固定部12に固定する具体
的な実施例について図4(a)を参照して説明すると、
図3(n)の各部品で構成された傘本体に対して柔軟性
カバー10を被着した状態として、図4(a)のように
手元雄ネジ16にカバーの開口小径部23が被さった状
態からリング24を挿入したのが図4(a)である。斯
かる状態から、開口小径部23のカバーを所定寸法で矢
印方向に折曲げ25て図4(b)に示す手元6にそのま
ま挿入して手元雄ネジ16を手元雌ネジ17にネジ込
み、カバーの開口小径部23をフランジ33とリング2
4との圧着によってカバー固定部12に固定する。因み
に、カバー固定部12の具体的な寸法関係について示す
と以下の通りである。図3(n)の手元雄ネジ16にお
けるネジ山の外径d1:略14mm(M14ネジ)、フ
ランジの外径:17mm、図3(m)に示したリング24
の内径d2:略15mm、カバーの開口小径部23の直
径d:略20mmに縫製仕上げして用いている。このと
き、前記のように各部品の直径寸法はd1<d2<d3
<dの関係に設定してあり、フランジとリング24でカ
バーの開口小径部23が圧着固定される。また、リング
24を用いて開口小径部23を固着する代わりに、該部
にゴム紐などを逢着してもよく、更には、カバーの開口
小径部23を手元雄ネジ16のフランジ33部に細紐で
直接結び付けるように固定してもよい。
【0019】図4(b)は、図2とともに前記した手元
6単体の第1実施例である。因みに、前記図1に示した
折畳洋傘1を二段折畳式の55cm型に適用した場合の
具体的な実施例寸法との関係について説明すると。図2
(c)、図4(b)における手元6の保持部18に加工し
た凸部18aの直径D3:47.2mm、図3(a)の摺
動案内部材11の内径D1:47mm、柔軟性カバー1
0の胴部の直径D1:略47mm、図3(j)における
開口大径部21の直径D2:略50mm、そして、図2
(c)に示す保持部18の凸部18aに続く外周の直径D
1は、摺動案内部材11と同一直径の略D1:47mm
の寸法で加工してあるが、図示のように摺動案内部材1
1がカバーで被覆されることを勘案した寸法関係として
良好な係合状況とすることがきる。図4(b)に示す手
元6の外形寸法は、手元長さL:60mm、底部の外径
D4:30mm、手元6の壁厚t:1.7mm、そし
て、図4(b)底部の断面図に示すようにネジ補強壁3
0を設けた形体でポリプロピレン(P/P)樹脂で金型
成形して実施している。ところで、前記のように摺動案
内部材11は内径D1に対して、カバーが被覆されるこ
とを勘案するとともに保持部18の直径D3を僅かに大
径として加工してある。図3(a)、図3(b)とともに前
記したように摺動案内部材11の一ヶ所に切断面を設
け、且つ、弾性を備えて加工したことで図2(c)や図2
(d)に図示したように手元6の保持部18に対して摺動
案内部材11の円径方向の弾性作用によって安定に係合
保持される原理は以上の説明から明らかに理解し得たも
のと思われる。なお、保持部18における係止部19は
当然、D3より適当に大径として加工すればよい。
【0020】ところで、図4(c)は伸縮式傘カバー9
付の折畳洋傘1を閉傘して携帯する際に石突き4部に摺
動案内部材11を係合保持するようにした好ましい実施
例の構成を示す。即ち、石突き4の外径部を図4(c)
で前記した手元6の保持部18と同様な寸法関係で加工
構成し、折畳洋傘1の閉傘携帯時に摺動案内部材11を
石突き4に係合保持するようにしたもので、図示のよう
に摺動案内部材11を石突き4の外周部に嵌挿状に係合
構成したものである。本実施例のような構成とした場合
は、降雨時の使用後に濡れて折畳んだ折畳洋傘1をキャ
ップ付カバーのカプセル状の構成として、鞄やバッグへ
の収納時に濡れた傘生地からの雫で他のものを濡らす恐
れがなく、意匠的にも見映えの良い伸縮式傘カバー9と
することができる。
【0021】さて、次に本発明の伸縮式傘カバー9と関
連して雨天時に濡れて折畳まれた傘生地から、閉傘携帯
時に雨垂れ防止を兼ねて貯水及び排水する際の実施例構
成について説明する。本出願人の雨天時における多くの
実験結果では、折畳洋傘1における折畳まれた傘生地2
からの雨垂れはほとんど問題になるほどのことはない。
しかし、必要とあれば本伸縮式傘カバー9では下記のよ
うな構成として閉傘後の雨垂れを貯水、排水する構成も
可能である。図5(a)は、図3(n)として前記した
折畳傘本体の下側部分を示したものであるが、例えば、
排水用として手元雄ネジ16が取付けられた中棒5の端
部に排水穴35を加工する。この場合、前記図4(a)
の形態から分かるようにカバーの開口小径部23に溜ま
った雨水は前記排水穴35を通じて図5(b)に示す手元
6の内部に貯水される。また、中棒5に排水穴35を設
ける代わりにカバー固定部12の近傍のカバーに排水穴
を設けても同様に排水の目的が果たせる。
【0022】次に、手元6の内部を貯水容器として該部
に溜まった雨水を排水する場合の構成例について図5
(b)〜図5(e)とともに説明する。前記のように折
畳洋傘1を構成して房8を石突き4側に取付けて降雨後
に携帯した場合、濡れて折畳まれた傘生地に付着した雫
が極端に多い場合には、前記カバー固定部12の排水穴
35から流れて手元6の内部に溜まることになるが、該
部に溜まった雨水を下記のような構成として排水するこ
とができる。図5(b)は、手元6の底部に排水栓36
を設けた構成例に関し、排水栓の構成部品を図5(c)
に示す。排水栓36を構成する部品としては、図示のよ
うに先端部に段付部36aが加工された排水栓36、パ
ッキン38、バネ37、及び圧入穴36cを中央部に備
えた止蓋36bなどからなり、図5(d)、図5(e)
に前記各部品を組立てて構成した排水部の拡大断面図を
示す。即ち、手元6の底部に加工した排水穴に対して、
先ず、排水栓36にパッキン38を差込んで手元6の内
側から底部の排水穴に挿入し、外部からバネ37を排水
栓36の軸に通して該段付部36aを止蓋36bの圧入
穴36cに圧入して組立て構成したものである。図5
(d)は、バネ37の反撥作用によって排水栓が閉ざさ
れた非排水の状態であり、一方の図5(e)は排水栓3
6の止蓋36bをバネ37に抗して矢印方向の力を加え
て排水状態とした状況を示している。
【0023】図5(f)は、手元6の開口端に設ける摺
動案内部材11の保持部18として、図示のように手元
6の開口端の内側をテーパー18b(傾斜面)状に加工
して保持部18とするようにした手元の第2の実施例で
ある。この実施例では、前記図3(a)における摺動案
内部材11の外径D5に合わせて図5(f)に示す手元
6の開口端における内周テーパー18b(傾斜面)の直
径をD5として加工してあり、開傘した携帯時に摺動案
内部材11を手元6の開口端の内側に係合保持し得るよ
うにした構成である。さて、本発明の伸縮式傘カバー9
は、近年、普及している自動開閉式の折畳洋傘への適用
も充分可能である。自動開閉式の折畳洋傘機構部の詳細
は省略するが、少なくとも、該機構部を構成するには操
作ボタンを含む開閉機構部を手元6の内部に組み込むた
めのスペースを確保する必要がある。
【0024】図6は、手元6の第3実施例と該手元6と
併用する柔軟性カバー10の固定方法とともに摺動案内
部材11を手元6に係合保持するための他の実施例であ
り、自動開閉式の折畳洋傘に適用する場合などに好適な
手元構造の実施例に関するものである。図6(a)〜図
6(c)に示す伸縮式傘カバー9の実施例の構成は各図
面からも明らかなように、柔軟性カバー10の開口端部
を手元6の開口端に固定するようにした実施例である。
図6(a)について最初に下側から説明すると、手元6
の開口部には直径がD1の段付部40と係止部19とが
加工されている。また、本実施例における柔軟性カバー
10としては開口された両端部の直径が略同一直径のD
1として略筒状に形成された形態のものである。そし
て、手元6の開口部における前記段付部40の直径も略
D1に対応した寸法で加工されている。そこで、環状体
39としては図6(a)に示すように外径がD1の段付
部40にカバーを嵌着した状態で外周部からカバーを圧
着固定し得るように内径がD6で加工された環状体39
を用いて図6(b)に示す形態で嵌着し、カバー固定部
12を固定するように構成した実施例である。更に、環
状体39の外周部には奥端部の直径がD3のテーパー部
(傾斜面)18cを加工して、図6(c)のように該部
に摺動案内部材11が係合されて前記実施例と同様な保
持部18が構成される。
【0025】ところで、図7は従来の折畳洋傘における
構成部品そのままを用いて、図3d前記したような加工
形態の柔軟性カバー10を適用して伸縮式傘カバー9付
とした折畳洋傘1の他の実施例である。先ず、図7
(a)に示すように通常の折畳洋傘1における房8は手
元6に設けられており、従って、この実施例では開傘携
帯時の伸縮式傘カバー9を図7(a)、図7(b)に一
部を切断して斜視図を示すように、折畳洋傘1に付属さ
れていた手元6や石突き4部分をそのまま用い、柔軟性
カバー10の開口小径部23におけるカバー固定部12
を図3(m)に前記した実施例と同様な構成として、手
元6のネジ部でカバー固定部12として固定した構成で
ある。そして、開傘使用時に図7(b)のように摺動案
内部材11と連動して柔軟性カバー10をスライドし
て、図7(c)に図示するように右手で手元6の柔軟性
カバー10の折返し部13を中棒5とともに握手するこ
とにより手元6近傍のカバーが握り潰れ部分41のよう
に、握り潰された状況の使用時の携帯状態を示したもの
である。なお、図7(c)の状態で携帯した場合にも折
返し部13はカバーの剛性力によって図7(c)に示し
たような形状に保たれるのである。閉傘時は、図7
(c)の状態から摺動案内部材11を握って前記の実施
例と同様に引っ張り上げるようにスライドすればよい。
【0026】おわりに、本発明の伸縮式傘カバー9が適
用された折畳洋傘1の構成特徴を一層明らかにするため
に、以上に説明した開傘時及び閉傘時の具体的状況をま
とめて、段階的に図解して示したのが図8の各図であ
る。柔軟性カバー10の開閉時の状況は、図8と前記各
実施例の説明を参照することで充分明らかに理解し得る
ものと思われる。図8(a)〜図8(e)は開傘時の状
況に関し、そして、図8(e)〜図(h)は閉傘時の状
況に関して、それぞれ段階的に示したもので、以下、図
8の各図とともに概説する。先ず、図8(a)は、既
に、前記図2(a)に示した斜視図と同じく折畳洋傘1の
携帯時の状態である。今、開傘のために図8(a)の状
態から右手で手元6を、左手の親指と人指し指とで摺動
案内部材11を軽く握った状態として黒矢印のO方向に
摺動案内部材11をスライドした途中の状態が8(b)
である。図8(c)は、図8(b)の状態から更に摺動
案内部材11を二重の黒矢印のO位置までスライドし
て、摺動案内部材11を手元6の保持部18に係合保持
した状態である〔図2(c)参照〕。
【0027】前記したように、摺動案内部材11を折畳
まれた傘周面にスライドした場合、柔軟性カバー10の
傘周面に対する接触(摩擦)抵抗よりも摺動案内部材1
1がカバー表面に対する接触抵抗を充分小さくするよう
に構成してあり、摺動案内部材11はカバーの外周表面
上に滑らかに滑動されるとともに、柔軟性カバー10が
筒状の二層に折返し部13の形態〔図2(b)参照〕とな
る。次に、前記図8(c)における左右の握り手の状態
から左手を折畳洋傘の先端部に握り直して右手の親指と
人指し指とで摺動案内部材11を押さえた状態として、
両手で上下方向に折畳傘の中棒5を引っ張り出して開傘
の状態としたのが図8(d)である。従って、図8
(d)の状態からは一般の折畳傘と同様な操作で開傘す
ればよいのであり開傘した状態を示したのが前記図1と
同様な図8(e)の斜視図である。
【0028】閉傘時の状況について図8(e)〜図8
(h)とともに簡単に説明する。図8(e)の開傘使用
状態から傘生地を図8(f)のように折畳む操作は、一
般の折畳洋傘と同様に行なえばよく、図8(f)は図8
(e)の開傘状態から使用後の傘生地2を矢印の右巻き
方向に絞り込んだ状態である。次に図8(g)は、図8
(f)の状態から中棒5を伸長したまま、例えば、右手の
親指と人指し指とで摺動案内部材11を軽く握る一方、
左手で折畳まれた傘生地2の先端部を握って白矢印のC
方向に引っ張り上げるようにカーバーを被着操作する過
程を示している。図8(f)から図8(g)への移行過程で
は、図2(c)などで前記した摺動案内部材11と保持
部18との係合保持力を中棒5の伸縮機構(中棒5の大
管と中管)における保持力に比して充分弱めに構成して
ある。従って、図8(g)のように摺動案内部材11を引
っ張り上げ操作することに連動して、先ず、前記係合保
持が先に解除されて中棒5が伸長されたままの状態で図
8(f)におけるカバーの折返し部13部が元に戻される
ように伸長されて図8(g)の状態となる。
【0029】そこで、図8(g)の状態から摺動案内部材
11を白矢印のC方向に更にスライドして引っ張り上げ
た場合は、摺動案内部材11が折畳まれた傘生地2の外
周面上にスライドされるとともに中棒5が順次短縮され
て、中棒5が完全に係止される位置まで引っ張り上げら
れて折畳み状態になる。即ち、摺動案内部材11を石突
き4の所定位置までスライドして摺動案内部材11を石
突き4に係合保持した状態が前記図8(a)や 図8(h)
における折畳洋傘1の携帯時の状態である。以上のよう
に摺動案内部材11の簡単なスライド操作によって柔軟
性カバー10の開閉時の着脱操作を可能としたものであ
る。
【0030】
【発明の効果】前記したように、折畳洋傘では傘本体と
カバーが別体で形成されているため、カバーが離れ離れ
になって忽ち紛失してしまうことが多く、更に、折畳洋
傘の使用後に濡れて折畳まれた傘表面へのカバー着脱操
作の煩わしさは誰しも経験することである。本伸縮式傘
カバーを折畳洋傘に適用した場合は、下記多くの特長が
ある。 (1)カバーを常に折畳洋傘本体に合体付属させ得て、
カバーが離れ離れにならず紛失の課題を解消し得る。 (2)摺動案内部材を折畳まれた傘周面にスライドする
のみの簡単な操作でカバーの着脱ができるので大変便利
である。 (3)既製の折畳洋傘に伸縮式傘カバー部を追加するす
るのみで、伸縮式傘カバー付の折畳洋傘を構成できる。 (4)傘使用時に、摺動案内部材及び柔軟性カバーが手
元側に保持されるので伸縮式傘カバー部が濡れる恐れが
ない。 (5)構成が簡単で低コストによる実施が可能であり、
且つ、折畳洋傘のコンパクト性を損なうことなく折畳洋
傘に好適である。 (5)2段、3段及び4段式の各折傘は勿論、更に、日
傘や自動開閉式の折畳洋傘への適用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】伸縮式傘カバー付き折畳洋傘の正面からの斜視
図である。
【図2】伸縮式傘カバーにおける実施例の各部の構成で
ある。
【図3】伸縮式傘カバーにおける実施例の各部の構成で
ある。
【図4】伸縮式傘カバーにおける実施例の各部の構成で
ある。
【図5】手元の底部に排水栓を設ける実施例の各部構成
と手元の他実施例である。
【図6】手元の開口部に柔軟性カバーを固定する他実施
例の構成である。
【図7】伸縮式傘カバーの他実施例の構成である。
【図8】伸縮式傘カバーの開傘時及び閉傘時における状
況の説明図である。
【符号の説明】
1…折畳洋傘、2…傘生地、3…露先、4…石突き、5
…中棒、6…手元、7…吊金具、8…房、9…伸縮式傘
カバー、10…柔軟性カバー、10a…縁取り生地(パ
イピング)、10c…2枚折り、11…摺動案内部材、
12…カバー固定部、13…折返し部、14…先だぼ、
15…縫目、16…手元雄ネジ、17…手元雌ネジ、1
8…保持部、19…係止部、20…収納方向、21…開
口大径部、22…貫設穴、23…開口小径部、24…リ
ング、25…折曲げ部、26…止め具、27…渦巻きリ
ング、28…雌ネジ、29…吊金具穴、30…ネジ補強
壁、31…リング穴、32…雄ネジ、33…フランジ、
34…切断面、35…排水穴、36…排水栓、37…バ
ネ、38…パッキン、39…環状体、40…段付部、4
1…握り潰れ部、42…右手。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水機能を有する柔軟性カバーの両端部
    が開口状に形成され、前記柔軟性カバーの開口された一
    端部に円形状の摺動案内部材を縫い付けるとともに、前
    記柔軟性カバーの他端部を手元に固定するように構成し
    た伸縮式傘カバー。
  2. 【請求項2】 防水機能を有する柔軟性カバーの端部が
    開口大径部と開口小径部とからなり、前記開口大径部に
    円形状の摺動案内部材を縫い付けるとともに前記柔軟性
    カバーの開口小径部を手元側に固定して構成され、前記
    摺動案内部材が一端部に縫付けられた柔軟性カバーを折
    畳まれた傘生地の周面に被着して形成され、開傘時に前
    記摺動案内部材を手元側にスライドすることに伴い前記
    摺動案内部材が前記柔軟性カバーの周面上に滑動されつ
    つ、前記柔軟性カバーが折畳まれた傘生地の周面上に順
    次筒状に折返す形態でスライドされて開傘状態とされる
    ように構成した伸縮式傘カバー。
  3. 【請求項3】 防水機能を有する柔軟性カバーの端部が
    開口大径部と開口小径部とからなり、前記開口大径部の
    端部を2枚折りにして摺動案内部材の貫設穴を形成した
    ことと、一ヶ所に切断面を有するとともに弾性を備えた
    円形状の摺動案内部材を前記貫設穴に貫設したことと、
    前記開口小径部を手元のネジ部に固定したことと、前記
    摺動案内部材が一端部に貫設された柔軟性カバーを折畳
    まれた傘生地の周面に被着したこととにより構成され、
    開傘時に前記摺動案内部材の手元側へのスライド操作に
    伴い前記摺動案内部材が前記柔軟性カバーの周面上に滑
    動されつつ、前記柔軟性カバーが折畳まれた傘生地の周
    面上に順次筒状に折返す形態でスライドされて前記摺動
    案内部材が手元に係合保持され、開傘状態とされるよう
    に構成した伸縮式傘カバー。
  4. 【請求項4】 防水機能を有する柔軟性カバーの端部が
    開口大径部と開口小径部からなり、前記開口大径部の端
    部に縁取り用生地を逢着して摺動案内部材の貫設穴を形
    成したことと、一ヶ所に切断面を有するとともに弾性を
    備えた円形状の摺動案内部材を前記貫設穴に貫設したこ
    とと、前記開口小径部を手元のネジ部に固定したこと
    と、前記摺動案内部材が一端部に貫設された柔軟性カバ
    ーを折畳まれた傘生地の周面に被着したこととにより構
    成され、開傘時に前記摺動案内部材の手元側へのスライ
    ド操作に伴い前記摺動案内部材が前記柔軟性カバーの周
    面上に滑動されつつ、前記柔軟性カバーが折畳まれた傘
    生地の周面上に順次筒状に折返す形態でスライドされて
    前記摺動案内部材が手元に係合保持され、開傘状態とさ
    れるように構成した伸縮式傘カバー。
  5. 【請求項5】 石突きに摺動案内部材を係合保持するた
    めの保持部を設け、洋傘の閉傘携帯時に前記摺動案内部
    材を前記石突き部に係合保持するように構成した前記請
    求項1乃至請求項4のいずれかの伸縮式傘カバー。
  6. 【請求項6】 洋傘における手元内部を雫の貯水容器と
    して用いる一方、前記手元内部に溜まった雨水を排水す
    るために、前記手元の底部に排水栓を設けるとともに房
    を石突き側に設けるように構成した前記請求項1乃至請
    求項5のいずれかの伸縮式傘カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016043163A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 丸山 二三子 傘袋及び傘袋の製造方法
JP6837637B1 (ja) * 2019-11-15 2021-03-03 コラボ株式会社 収納袋付き折りたたみ傘

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