JP2003005387A - 水系レジスト剥離液管理装置及び水系レジスト剥離液管理方法 - Google Patents

水系レジスト剥離液管理装置及び水系レジスト剥離液管理方法

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JP2003005387A JP2001191703A JP2001191703A JP2003005387A JP 2003005387 A JP2003005387 A JP 2003005387A JP 2001191703 A JP2001191703 A JP 2001191703A JP 2001191703 A JP2001191703 A JP 2001191703A JP 2003005387 A JP2003005387 A JP 2003005387A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジスト剥離液に対して水分濃度と劣化成分
濃度とが所定の濃度となるように自動制御し、レジスト
剥離処理槽の液補給に対して適切な管理を行い、レジス
ト剥離性能を常時一定化すること、及びレジスト剥離液
の使用液量を削減し、操業停止時間を短縮して総合的な
製造コストを低減すること。 【解決手段】 レジスト剥離設備で使用される水系レジ
スト剥離液を調整槽内で管理する水系レジスト剥離液管
理装置であって、調整槽(1)内の水系レジスト剥離液
に由来する劣化成分の濃度を測定する劣化成分濃度測定
手段(16)と、水系レジスト剥離原液、水系レジスト
剥離再生液、純水、又は予め調合された水系レジスト剥
離新液の少なくとも一つを調整槽に供給する液供給手段
(24、25、26、27)と、測定された劣化成分の
濃度に基づいて、調整槽に供給される液量を制御する液
供給量制御手段(31)とを備える構成を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程等
においてレジストの剥離に用いられる水系レジスト剥離
液の管理装置及び管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程やフラットパネルディス
プレイ基板の製造工程におけるフォトリソグラフィ工程
で使用されるレジスト材料には、露光によって可溶化す
るポジ型と、露光によって不溶化するネガ型とがあり、
主としてポジ型が多用されている。ポジ型レジストの代
表例として、ナフトキノンジアジド系感光剤とアルカリ
可溶性樹脂(ノボラック樹脂)を主成分とするものがあ
る。フォトリソグラフィ工程の最終段階では、レジスト
を基板から完全に剥離する工程が必要である。半導体や
フラットパネルディスプレイ基板のレジスト剥離工程に
おいては、酸素プラズマによるドライアッシング工程と
レジスト剥離液による湿式剥離工程の併用が実施されて
いる。酸素プラズマによるドライアッシング工程を経た
基板にはシリコン酸化物やアルミ酸化物が生成してお
り、次の湿式剥離工程ではレジストを剥離するだけでな
く金属酸化物を完全に除去することが必要である。
【0003】特開平7−235487号公報には、レジ
スト剥離液の溶解レジスト濃度を吸光光度計により検出
してレジスト剥離液を排出するレジスト剥離液排出手段
と、レジスト剥離液の液面レベルを液面レベル計により
検出して有機溶媒とアルカノールアミンとを、又は有機
溶媒とアルカノールアミンとを予め調合したレジスト剥
離新液を補給する第一補給手段と、レジスト剥離液のア
ルカノールアミン濃度を吸光光度計により検出して有機
溶媒及びアルカノールアミンの少なくとも一方を補給す
る第二補給手段とを備えたレジスト剥離液管理装置が記
載されている。
【0004】また、特開平10−22261号公報に
は、レジスト剥離液の溶解レジスト濃度を吸光光度計に
より検出してレジスト剥離液を排出するレジスト剥離液
排出手段と、レジスト剥離液の液面レベルを液面レベル
計により検出してレジスト剥離原液と純水とを、又はレ
ジスト剥離原液と純水とを予め調合したレジスト剥離新
液を補給する第一補給手段と、レジスト剥離液の水分濃
度を吸光光度計により検出して、レジスト剥離原液及び
純水の少なくとも一方を補給する第二補給手段とを備え
たレジスト剥離液管理装置が記載されている。
【0005】半導体やフラットパネルディスプレイ基板
のレジスト剥離工程においては、レジスト剥離液とし
て、有機アルカリや有機溶剤を組み合わせた溶液が主に
使用されている。しかし、この溶液に適量の水を添加し
た溶液が優れた効果を有することが明らかとなった。す
なわち、適量の水を含有したレジスト剥離液は、基板の
処理温度を約80℃から約40℃に低下することができ
るため、基板や半導体回路を形成する下地メタルへの望
ましくない影響を減少することができる。また、不燃物
としての取り扱いができ、安全性が高いこと、蒸発ロス
が主に安価な水であること、剥離速度が大きいことなど
の利点がある。
【0006】例えば、ジメチルスルホキシド系と純水と
の混合溶液、N−メチルピロリドン系と純水との混合溶
液、アルカノールアミンとグライコールエーテルと純水
との混合溶液などがスプレー方式あるいはディップ方式
などで使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では、レジスト剥離処理槽へ所定濃度の一定量のレ
ジスト剥離新液を充填してスタートし、経験等にもとづ
く基板処理枚数などを指標として、レジスト剥離液が減
量しつつ所定劣化濃度域に達したとき、予め用意した新
液と一挙に全量交換するバッチ操業の形態を採ってい
る。この液交換時期は槽容量や基板の種類、処理枚数等
により一定ではないが、およそ4日間前後に1回の頻度
で行なわれている。レジスト剥離液が劣化すると、一定
の剥離速度が得られず剥離残渣及び金属酸化物残渣が生
じ歩留りの低下を引き起こす。フォトリソグラフィ工程
の最終段階であるレジスト剥離工程にて不良品が発生す
ると損害額が大きい。
【0008】また、レジスト剥離液として用いられる水
系溶液は、通常30〜65℃で使用されている。レジス
ト剥離液に使用される成分の沸点は、有機アルカリや有
機溶剤では160〜250℃程度であり、水が100℃
である。従って、レジスト剥離溶液は、使用中にレジス
ト剥離処理槽から出る大量の排気ガスに伴って低沸点の
水分が優先的に蒸発し、水分濃度が低下し、濃度変動を
生じる。このため、逐次レジスト剥離性能が低下する
が、従来は水分濃度をリアルタイムで測定すること、及
び水分濃度が一定となるように制御することが行われて
いなかった。
【0009】また、レジスト剥離液は、レジスト剥離処
理によって液中に溶解したレジストが逐次濃縮していく
ことにより劣化する。溶解レジスト濃度が増大すると、
レジスト剥離速度が低下すると共に、剥離残渣が発生
し、レジスト剥離性能が低下してしまう。そして、レジ
スト剥離処理装置内から大量の排気を行っているため、
排気量に応じて大量の空気が吸引される。また、アルカ
リであるモノエタノールアミン(以下、「MEA」とい
う。)が、溶解レジストの酸との反応、空気中の炭酸ガ
スを吸収して劣化生成物(カルバミン酸)を生成する反
応、及び分解によって劣化を生じる。
【0010】すなわち、劣化成分としては、溶解レジス
ト、MEAが空気中の炭酸ガスを吸収して生成する劣化
生成物、及びその他の副生成物が挙げられる。しかし、
従来は、これらの劣化成分による劣化成分濃度をリアル
タイムで測定することが行われておらず、また、劣化成
分濃度が一定となるような制御も行われていなかった。
【0011】このような理由で、水分濃度及び劣化成分
濃度は経時的に変化し一定でないため、レジストの剥離
残渣や金属酸化物残渣を生じ、あるいは劣化成分の薄膜
残りが発生し、フラットパネルディスプレイ基板の高精
細寸法の精度制御が困難となり、製品の品質が不安定と
なり、歩留まりが低下していた。また、液交換時の操業
停止(ダウンタイム)により大幅な稼働率低下を来た
し、レジスト剥離液の交換作業に伴う労務コストが必要
であった。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、レジスト剥離液に対して水分濃度と劣化
成分濃度とが所定の濃度となるように自動制御し、レジ
スト剥離処理槽の液補給に対して適切な管理を行い、レ
ジスト剥離性能を常時一定化すること、及びレジスト剥
離液の使用液量を削減し、操業停止時間を短縮して総合
的な製造コストを低減することができるレジスト剥離液
管理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は以下のような手段を講じた。すなわち、請
求項1記載の水系レジスト剥離液管理装置の発明は、レ
ジスト剥離設備で使用される水系レジスト剥離液を調整
槽内で管理する水系レジスト剥離液管理装置であって、
調整槽内の水系レジスト剥離液に由来する劣化成分の濃
度を測定する劣化成分濃度測定手段と、水系レジスト剥
離原液、水系レジスト剥離再生液、純水、又は予め調合
された水系レジスト剥離新液の少なくとも一つを調整槽
に供給する液供給手段と、測定された劣化成分の濃度に
基づいて、調整槽に供給される液量を制御する液供給量
制御手段とを備える構成を採る。
【0014】本発明者らは、水系レジスト剥離液が、例
えば、空気中の酸素や炭酸ガスなどと反応し、多種の
酸、その塩、又は酸化物などを生成することによって劣
化することを発見した。本発明では、調整槽内の水系レ
ジスト剥離液に由来する劣化成分の濃度を測定し、測定
された劣化成分の濃度に基づいて、調整槽に供給される
液量を制御する。これにより、水系レジスト剥離液の水
分濃度及び劣化成分濃度を所望の目標値に維持すること
ができると共に、安定した液面レベルにおいて長時間の
連続操業が可能となる。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の水
系レジスト剥離液管理装置において、劣化成分濃度測定
手段は、調整槽内の水系レジスト剥離液の構成成分及び
/又は該構成成分の分解生成物と、酸素又は二酸化炭素
を含有してなる気体中の該酸素及び/又は該二酸化炭素
との反応により生じた又は潜在的に生起し得る可能性の
ある化学種又は化学成分の濃度を測定する構成を採る。
【0016】このような劣化成分の濃度を測定すること
により、水系レジスト剥離液の劣化の程度を測定するこ
とが可能となる。本発明者らの認識によれば、上記の劣
化成分としては、例えば、水系レジスト剥離液の構成成
分等から生成される有機酸、その酸化物が含まれている
場合に、上記の酸、その塩、又は酸化物の反応生成物な
どが挙げられる。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の水系レジスト剥離液管理装置において、劣化
成分濃度測定手段は、調整槽内の水系レジスト剥離液の
導電率を測定する導電率計を備える構成を採る。
【0018】本発明者らは、レジスト剥離処理槽のレジ
スト剥離液中に溶解した劣化成分濃度は、その導電率と
相関関係(高度な直線関係)にあることを実験により確
認した。本発明では、調整槽内の水系レジスト剥離液の
導電率を測定することにより、劣化成分濃度を把握す
る。これにより、水系レジスト剥離液の劣化の程度を測
定することが可能となる。
【0019】請求項4記載の水系レジスト剥離液管理方
法の発明は、レジスト剥離設備で使用される水系レジス
ト剥離液を調整槽内で管理する水系レジスト剥離液管理
方法であって、調整槽内の水系レジスト剥離液に由来す
る劣化成分の濃度を測定する劣化成分濃度測定ステップ
と、水系レジスト剥離原液、水系レジスト剥離再生液、
純水、又は予め調合された水系レジスト剥離新液の少な
くとも一つを調整槽に供給する液供給ステップと、測定
された劣化成分の濃度に基づいて、調整槽に供給される
液量を制御する液供給量制御ステップとを含む構成を採
る。
【0020】本発明では、調整槽内の水系レジスト剥離
液に由来する劣化成分の濃度を測定し、測定された劣化
成分の濃度に基づいて、調整槽に供給される液量を制御
する。これにより、水系レジスト剥離液の水分濃度及び
劣化成分濃度を所望の目標値に維持することができると
共に、安定した液面レベルにおいて長時間の連続操業が
可能となる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項4記載の水
系レジスト剥離液管理方法において、劣化成分濃度測定
ステップでは、調整槽内の水系レジスト剥離液の構成成
分及び/又は該構成成分の分解生成物と、酸素又は二酸
化炭素を含有してなる気体中の該酸素及び/又は該二酸
化炭素との反応により生じた又は潜在的に生起し得る可
能性のある化学種又は化学成分の濃度を測定する構成を
採る。
【0022】このような劣化成分の濃度を測定すること
により、水系レジスト剥離液の劣化の程度を測定するこ
とが可能となる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項4又は請求
項5記載の水系レジスト剥離液管理方法において、劣化
成分濃度測定ステップでは、調整槽内の水系レジスト剥
離液の導電率を測定するステップを含む構成を採る。
【0024】本発明者らは、レジスト剥離処理槽のレジ
スト剥離液中に溶解した劣化成分濃度は、その導電率と
相関関係(高度な直線関係)にあることを実験により確
認した。本発明では、調整槽内の水系レジスト剥離液の
導電率を測定することにより、劣化成分濃度を把握す
る。これにより、水系レジスト剥離液の劣化の程度を測
定することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明者らは、水系レジスト剥離
液が、例えば、空気中の酸素や炭酸ガスなどと反応し、
多種の酸又は酸化物などを生成することによって劣化す
ることを発見した。本発明において、水系レジスト剥離
液の劣化成分とは、調整槽内の水系レジスト剥離液の構
成成分及び/又は該構成成分の分解生成物と、酸素又は
二酸化炭素を含有してなる気体中の該酸素及び/又は二
酸化炭素との反応により生じた又は潜在的に生起し得る
可能性のある化学種又は化学成分を示す。
【0026】本発明者らの認識によれば、上記の劣化成
分としては、例えば、水系レジスト剥離液の構成成分等
から生成される有機酸、その酸化物が含まれている場合
に、上記の酸又は酸化物の反応生成物が挙げられる。具
体的には、反応の最終生成物としての2−ヒドロキシエ
チルカルバミン酸を例示することができる。本発明者ら
は、この2−ヒドロキシエチルカルバミン酸が、水系レ
ジスト剥離液(MEA/BDG/水系)には約5%しか
溶解しないので、剥離液が二液の二相分離を起こすこ
と、及びMEAとCO2との反応により生成されるもの
であることを認識している。ここで、MEAはモノエタ
ノールアミン(以下、「MEA」という。)であり、B
DGはブチルジグリコール(以下、「BDG」とい
う。)である。
【0027】また、図10(a)〜(d)は、処理時間
の経過、活性なMEA濃度、失活したMEA濃度、及び
2−ヒドロキシエチルカルバミン酸の濃度との関係を示
す図である。図10(a)は40℃、同(b)は60
℃、同(c)は70℃、同(d)は80℃における変化
を示す。40℃、60℃、70℃では、処理時間が経過
すると失活したMEA濃度が上昇し、これと共に2−ヒ
ドロキシエチルカルバミン酸濃度が上昇しているが、8
0℃以上の高温処理ではCO2を放出するため、2−ヒ
ドロキシエチルカルバミン酸濃度は生成されないことが
認識される。2−ヒドロキシエチルカルバミン酸の濃度
(計算値)は、(失活したMEA濃度)×105/61
で計算される。各分子量は、MEA=61、CO2=4
4、(MEA+CO2)=105である。さらに、本発
明者らによれば、MEAがCO2と反応することにより
消費され、減少することも認められている。
【0028】この2−ヒドロキシエチルカルバミン酸の
反応メカニズムは、次の通りである。すなわち、モノエ
タノールアミンは、化学式1で表される。
【0029】
【化1】
【0030】このモノエタノールアミンと炭酸ガス(C
2)とが反応し、化学式2で示される2−ヒドロキシ
エチルカルバミン酸が生成される。
【0031】
【化2】
【0032】また、本発明者らは、レジスト剥離処理槽
のレジスト剥離液中に溶解した劣化成分濃度は、図5に
示すように、その導電率と相関関係(高度な直線関係)
にあることを実験により確認した。これにより、本発明
では、劣化成分濃度を導電率測定により調整・制御す
る。
【0033】さらに、本発明者らは、レジスト剥離液中
の水分濃度が、図2に示すように、その吸光度との間に
相関関係(高度な直線関係)にあることを実験によって
確認した。これにより、本発明では、水分濃度を吸光度
測定により調整・制御する。なお、水分濃度の測定は、
吸光度測定のほか、カールフィッシャー法による自動滴
定により行っても良い。
【0034】レジスト剥離原液としては、例えば、ジメ
チルスルホキシド系原液、N−メチルピロリドン系原
液、ジグリコール系原液、アルカノールアミンとグライ
コールエーテル系の混合原液、又はこれらに純水や、各
種添加剤が添加された原液などが用いられる。アルカノ
ールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチル
エタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミ
ン、アミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N,
N−ジエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノール
アミン、N−メチルエタノールアミン、3−アミノ−1
−プロパノールなどを挙げることができる。グライコー
ルエーテル系溶剤としては、ブチルジグリコール、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
プロピルエーテルなどを挙げることができる。各種添加
剤としては、カテコール、還元剤、金属防食剤、キレー
ト剤などを挙げることができる。
【0035】以下、図面を参照して本発明の好適な実施
の形態を詳細に説明する。ただし、これらの実施の形態
に記載されている構成機器の形状、その相対配置など
は、とくに特定的な記載がない限りは、本発明の範囲を
それらのみに限定するものではなく、単なる説明例にす
ぎない。図1は、本発明の実施の形態に係るレジスト剥
離液管理装置を示す図である。図中の参照番号1〜13
は従来の既設のレジスト剥離処理装置を構成する機器で
ある。すなわち、この従来のレジスト剥離処理装置は、
レジスト剥離液を貯留するレジスト剥離処理槽1、オー
バーフロー槽2、液面レベル計3、レジスト剥離室フー
ド4、レジスト剥離液スプレー7、レジスト剥離液スプ
レーへの送液ポンプ8、レジスト剥離液中の微細粒子等
を除去するためのフィルター9、基板を載置してレジス
トを剥離しつつ移動するローラーコンベア5、基板6、
及びレジスト剥離液の清浄化と撹拌のための循環ポンプ
11、微細粒子除去用フィルター13、ならびにMEA
等の配管類などからなっている。
【0036】本発明に基づき、上記レジスト剥離処理装
置に付設される機器は、吸光光度計15、劣化成分濃度
測定手段としての導電率計16、液排出ポンプ19、及
びレジスト剥離原液供給缶20、レジスト剥離原液供給
用の流量調節弁24、レジスト剥離再生液供給缶21、
レジスト剥離再生液供給用の流量調節弁25、レジスト
剥離新液供給缶22、レジスト剥離新液流量調節弁2
6、これら各機器を接続する配管類及び電気計装類又は
空気計装類などである。純水は、既設配管からの分岐管
に通じており、純水流量調節弁27が開放されることに
より供給される。
【0037】補給液としては、レジスト剥離原液、レジ
スト剥離再生液、レジスト剥離新液及び純水であるが、
必ずしも全て必要というのではなく、レジスト剥離液の
組成、濃度変化の程度、設備条件、運転条件、補給液の
入手条件などにより、最適な補給液及び供給装置が選択
される。なお、レジスト剥離再生液は、使用済みのレジ
スト剥離液が、例えば、蒸留再生法又は膜分離再生法に
より再生されたものである。膜分離再生法では、例え
ば、NF膜を用いて剥離液の再生が行われる。
【0038】レジスト剥離処理槽1に貯留される液量
は、レジスト剥離液スプレー7の所要量を供給できれば
足りるが、工程の安定上からは制御されることが必要で
ある。液面レベル計3は、レジスト剥離処理中に液が基
板に付着して系外に持ち出されることで自然減量するこ
とによる液面レベル低下を検出し、あるいは、レジスト
剥離性能が劣化した液を強制排出したときの液面レベル
低下を検出し、レジスト剥離処理槽1の液量を一定範囲
に管理する。ここで、レジスト剥離劣化液は排出ポンプ
19を作動させることによりドレン用配管に流下する。
なお、劣化液をドレン用配管を経由せずに直接系外に抜
き出す場合もある。
【0039】レジスト剥離原液、例えば、モノメタノー
ルアミン(MEA)とブチルジグリコール(BDG)の
所定濃度混合液を貯溜するレジスト剥離原液供給缶20
は、配管23からのN2ガスで1〜2Kgf/cm2に加
圧されており、レジスト剥離原液流量調節弁24が開放
されることにより圧送される。また、レジスト剥離再生
液供給缶21は、配管23からのN2ガスで1〜2Kg
f/cm2に加圧されており、レジスト剥離再生液流量
調節弁25が開放されることにより圧送される。レジス
ト剥離新液を貯留するレジスト剥離新液供給缶22は、
配管23からのN 2ガスで1〜2Kgf/cm2に加圧さ
れており、レジスト剥離新液流量調節弁26が開放され
ることにより圧送される。純水は、既設配管からの分岐
管に通じており、純水流量調節弁27が開放されること
により送液される。
【0040】これらの補給液はそれぞれの弁を自動調節
して送液され、管路28で合流して管路12に流入し、
循環流とともに混合されながらレジスト剥離処理槽1に
入る。なお、これらの補給液を合流させずに、管路12
又はレジスト剥離処理槽1にそれぞれ連結することも可
能である。
【0041】また、レジスト剥離液スプレー用の管路1
0には、液の吸光度を測定する吸光光度計15と液の導
電率を測定する導電率計16(例えば、これらを一体構
成とする)とがオンラインで設置される。吸光光度計1
5及び導電率計16に管路14から試料液が導入されて
吸光度と導電率とが連続測定され、測定済み液は管路1
8から管路10に戻される。なお、吸光光度計15及び
導電率計16を別体として設置すること、及び測定用の
循環ポンプを使用して試料液を吸光光度計15及び導電
率計16に導入することが可能である。また、プローブ
型の吸光光度計やプローブ型の分析計をレジスト剥離処
理槽1に直付けして設置することも可能である。なお、
既に知られているように、MEA濃度と吸光度とは高度
な直線関係にあるため、吸光光度計により吸光度を測定
しMEA濃度を検出することも可能である。
【0042】次に、図1に示す実施の形態に係るレジス
ト剥離液管理装置の制御系統について説明する。液面レ
ベル計3とレジスト剥離処理槽1の液面レベル、吸光光
度計15とレジスト剥離液の水分濃度、及び導電率計1
6とレジスト剥離液の劣化成分濃度は、本質的にはそれ
ぞれ独立機能として作用するが、本発明においては、こ
れらを相互の補完的な関連において機能させることを特
徴としている。また、はじめに製品基板の品質管理上で
必要なレジスト剥離液の水分濃度の目標値、劣化成分濃
度の劣化限界値などは、操業実績又は計算に基づき予め
各制御器に設定しておく。
【0043】以下、レジスト剥離液としてMEAとBD
Gと純水との混合溶液を使用した実施例について説明す
る。通常、約40℃の一定液温に保持されたレジスト剥
離液の水分濃度は、主として大量の排気ガスに同伴して
低沸点の水分が優先的に蒸発することにより、基板処理
枚数の増加とともに減少するので、レジスト剥離液のレ
ジスト剥離性能が劣化してくる。このため、水分濃度は
所定の目標値、例えば、29.0±1.0%に管理する
必要がある。従来は、経験からの基板処理枚数との相関
あるいは化学分析等によって、レジスト剥離液劣化の程
度を判定していたが、迅速かつ正確な把握が困難であっ
た。
【0044】本発明者らは、レジスト剥離液の水分濃度
と吸光度との関係を実験により検討した。吸光度の測定
波長は、近赤外線領域の950nmから2000nmの
範囲が適切であり、1940nm付近で感度が大きく、
特に良好であった。この測定波長は、近赤外線領域から
選択され、剥離液とレジストの種類や濃度に応じて使い
分けられる。図2に示すように、測定波長λ=1940
nmにおける吸光度と水分濃度とは高度な直線関係にあ
り、吸光度を検出することにより水分濃度が正確に測定
することができることを確認した。管路10にオンライ
ンで設置された吸光光度計15は、測定誤差を最小限と
するための諸補償機能と吸光度制御器30を備えてい
る。管路10から導入した試料液の吸光度測定値は、吸
光度制御器30に入力され、その値が目標値となるよう
に、出力信号により流量調節弁24、25、26、27
をそれぞれ自動制御して、水分濃度を目標値に調整する
まで補給する。
【0045】レジスト剥離性能の劣化は上述の水分濃度
によるほか、劣化成分濃度も関与している。基板処理用
のレジスト剥離液は、送液ポンプ8によりレジスト剥離
処理槽1から取り出され、レジスト剥離液スプレー7を
経て循環使用されるため、溶解物質がレジスト剥離液中
に漸次濃縮してくる。その主な溶解物質はレジストと2
−ヒドロキシエチルカルバミン酸であり、図3に操業例
として示すように、基板処理枚数の増加により濃縮され
ており、結果的にレジスト剥離性能を著しく劣化させて
いる。従来は、この濃度変化をリアルタイムで測定する
ことが行なわれておらず、かつ、レジスト剥離性能を一
定値で管理することが行なわれていなかった。すなわ
ち、従来は、基板の処理枚数を劣化指標としているが、
基板の形状やレジストの膜厚やレジスト剥離パターンが
一定でないため、基板種類毎の溶解レジスト量も異なっ
てくるので、処理枚数を判定要因とすることには無理が
ある。
【0046】本発明者らは、レジスト剥離液中のレジス
ト濃縮による汚染状態の研究から、劣化成分濃度を導電
率との関係において測定することに着目し、実験により
図4及び図5に示すような結果を得た。図5に示すよう
に、レジスト剥離処理槽のレジスト剥離液中に溶解した
劣化成分濃度は、その導電率と相関関係(高度な直線関
係)にある。これにより、基板処理枚数によらず、劣化
成分濃度自体によるレジスト剥離性能限界値が判定可能
となった。
【0047】また、本発明者らは、MEA濃度と吸光度
との間にも、相関関係(高度な直線関係)があることを
認識している。このとき、劣化成分濃度の妥当な測定波
長は、λ=1048nmである。なお、測定波長は、近
赤外線領域の1000nmから1600nmの範囲から
選択され、水系レジスト剥離液の種類や濃度に応じて使
い分けられる。
【0048】管路10に吸光光度計15と一体又は別体
で設置した導電率計16が、レジスト剥離液の劣化成分
濃度を連続的に測定して劣化限界値を超えたことを検出
し、導電率制御器31の出力信号により、新鮮なレジス
ト剥離液がレジスト剥離処理槽1に補給され、劣化成分
濃度は劣化限界値に希釈されることでレジスト剥離性能
が回復する。なお、劣化成分濃度の測定は、水系レジス
ト剥離液の温度を一定に保って行う。
【0049】ここで、図1に示す実施の形態に係るレジ
スト剥離液管理装置が意図した制御系統の機能的関連に
ついて述べる。レジスト剥離処理槽1が空の建浴時にお
いては、液面レベル計3が空であることを検出して、液
面レベル制御器29の出力信号により、各補給液が適正
な流量比において、流量調節弁24、25、26、27
により弁開度を調節して送液される。次に、吸光光度計
15が建浴レジスト剥離液の吸光度を連続測定して、吸
光度制御器30の出力信号により、各液が適正な微少流
量において、流量調節弁24、25、26及び27の少
なくとも一つにより弁開度を調節して送液され、目標値
の水分濃度になるよう自動制御される。
【0050】次にレジスト剥離処理が開始されると、水
分濃度の下降、基板の持ち出しによる液の減量及び溶解
レジストを含む劣化成分濃度の上昇が進行する。水分濃
度下降の場合は、吸光光度計15がレジスト剥離液の吸
光度を連続測定して、吸光度制御器30の出力信号によ
り、純水が適正な微少流量において流量調節弁27によ
り弁開度を調節して送液され、目標値の水分濃度になる
よう自動制御される。
【0051】また、基板の持ち出しによる液の減量の場
合は、液面レベル計3が下降した液面レベルを検出し
て、液面レベル制御器29の出力信号により、各液が適
正な流量比において、流量調節弁24、25、26及び
27の少なくとも一つにより弁開度を調節して送液され
る。
【0052】また、MEA濃度下降の場合は、図示しな
い吸光光度計がレジスト剥離液の吸光度を連続測定し
て、図示しない吸光度制御器の出力信号により、レジス
ト剥離原液、MEA原液、再生液、又は新液が適正な微
少流量において各補給液の流量調節弁の少なくとも一つ
により弁開度を調節して送液され、目標値のMEA濃度
になるよう自動制御される。
【0053】劣化成分濃度が濃縮されて劣化限界値に達
した場合は、導電率計16がレジスト剥離液の劣化成分
濃度を連続測定して劣化限界値を超えたことを検出し、
導電率制御器31の出力信号により、各補給液が適正な
流量比において流量調節弁24、25、26及び27の
少なくとも一つにより弁開度を調節して送液される。レ
ジスト剥離処理槽1には、新鮮なレジスト剥離液が補給
されるので、劣化成分は劣化限界値に希釈されることで
レジスト剥離性能が回復する。液面レベル計3より上部
には、通常ではオーバーフローしない位置にオーバーフ
ロー用の堰が設けられてあるが、若干オーバーフローす
ることがあっても良い。
【0054】本発明者らは、以上のような運用を行うこ
とによって、総合的にレジスト剥離性能の回復、連続操
業、及びレジスト剥離液使用量の削減を容易に実現する
ことができることを実験により確認している。
【0055】次に、概念的理解のために、本発明と従来
法の操業パターンの効果の比較を図6〜図9に示す。従
来法では、図6に示すようにスタート時の水分濃度が、
例えば30.0wt%で、その濃度が時間の経過につれて
下降し、例えば20.0wt%(化学分析値)に達したと
きに液交換を行なっていた。この場合、水分濃度の経時
変化は鋸歯状になり、その濃度に変化幅が生じるので、
レジスト剥離性能が一定しなかった。これに対し、本発
明の装置によれば、図7に示すように水分濃度は時間が
経過しても、例えば29.0±1.0wt%で一定であ
り、レジスト剥離性能が安定するとともに、液交換作業
の必要もなくなる。
【0056】また、従来の手法では、図8に示すよう
に、スタート時から劣化成分濃度が時間の経過とともに
増加し、この濃度がレジスト剥離性能を低下させる領域
値に達して液交換を行っていた。この場合、図8に示す
ように、劣化成分濃度の経時変化は鋸歯状態となり、劣
化成分濃度の変化幅が生じるので、レジスト剥離性能が
一定しなかった。これに対し、本発明に係る装置によれ
ば、図9に示すように、劣化成分濃度は、ある時間の経
過後は一定となるため、レジスト剥離性能が安定化する
と共に、液交換作業の必要も無くなる。
【0057】なお、以上の説明においては、水系レジス
ト剥離液としてBDGとMEAとの混合溶液を使用した
が、本発明は、これらに限定されず、レジスト剥離液と
してBDG以外の有機溶媒溶液とMEAとの混合溶液を
使用することも可能である。
【0058】また、以上の説明では、単一のレジスト剥
離設備に対して適用する例を示したが、複数のレジスト
剥離設備で使用された水系レジスト剥離液を調整槽に受
け入れて管理する形態を採ることも可能である。また、
調整槽は一つには限られず、複数の調整槽を設け、各調
整槽内の液に対する管理を行うことも可能である。ま
た、劣化成分濃度を測定するための分析計としては、導
電率計のみならず、粘度計、pH計、超音波濃度計、液
体密度計、屈折率計、及び自動滴定装置等を用いること
も可能である。また、調整槽1内の液量の測定は、液面
レベルの測定の他、液体の容積、又は重量を測定するこ
とにより行うことも可能である。
【0059】このように、本実施の形態に係る水系レジ
スト剥離液管理装置によれば、調整槽内の水系レジスト
剥離液に由来する劣化成分の濃度を測定し、測定された
劣化成分の濃度に基づいて、調整槽に供給される液量を
制御する。これにより、水系レジスト剥離液の水分濃度
及び劣化成分濃度を所望の目標値に維持することができ
ると共に、安定した液面レベルにおいて長時間の連続操
業が可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る水系
レジスト剥離液管理装置は、レジスト剥離設備で使用さ
れる水系レジスト剥離液を調整槽内で管理する水系レジ
スト剥離液管理装置であって、調整槽内の水系レジスト
剥離液に由来する劣化成分の濃度を測定する劣化成分濃
度測定手段と、水系レジスト剥離原液、水系レジスト剥
離再生液、純水、又は予め調合された水系レジスト剥離
新液の少なくとも一つを調整槽に供給する液供給手段
と、測定された劣化成分の濃度に基づいて、調整槽に供
給される液量を制御する液供給量制御手段とを備える構
成を採る。
【0061】このように、本発明では、調整槽内の水系
レジスト剥離液に由来する劣化成分の濃度を測定し、測
定された劣化成分の濃度に基づいて、調整槽に供給され
る液量を制御する。これにより、水系レジスト剥離液の
水分濃度及び劣化成分濃度を所望の目標値に維持するこ
とができると共に、安定した液面レベルにおいて長時間
の連続操業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレジスト剥離液管理
装置を示す図である。
【図2】水分濃度と吸光度との関係を示すグラフであ
る。
【図3】レジスト剥離処理枚数と劣化成分濃度との関係
を示すグラフである。
【図4】レジスト剥離処理枚数と吸光度との関係を示す
グラフである。
【図5】劣化成分濃度と導電率との関係を示すグラフで
ある。
【図6】従来の手法におけるMEA濃度と操業時間との
関係を示すグラフである。
【図7】本発明に係る装置を用いた場合におけるMEA
濃度と操業時間との関係を示すグラフである。
【図8】従来の手法における劣化成分濃度と操業時間と
の関係を示すグラフである。
【図9】本発明に係る装置を用いた場合における劣化成
分濃度と操業時間との関係を示すグラフである。
【図10】(a) 40℃における処理時間の経過、活
性なMEA濃度、失活したMEA濃度、及び2−ヒドロ
キシエチルカルバミン酸の濃度との関係を示す図であ
る。 (b) 60℃における処理時間の経過、活性なMEA
濃度、失活したMEA濃度、及び2−ヒドロキシエチル
カルバミン酸の濃度との関係を示す図である。 (c) 70℃における処理時間の経過、活性なMEA
濃度、失活したMEA濃度、及び2−ヒドロキシエチル
カルバミン酸の濃度との関係を示す図である。 (d) 80℃における処理時間の経過、活性なMEA
濃度、失活したMEA濃度、及び2−ヒドロキシエチル
カルバミン酸の濃度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…レジスト剥離処理槽、2…オーバーフロー槽、3…
液面レベル計、4…レジスト剥離室フード、5…ローラ
ーコンベア、6…基板、7…レジスト剥離液スプレー、
8…送液ポンプ、9…フィルター、10…管路、11…
循環ポンプ、12…管路、13…微細粒子除去用フィル
ター、14…管路、15…吸光光度計、16…導電率
計、18…管路、19…液排出ポンプ、20…レジスト
剥離原液供給缶、21…レジスト剥離再生液供給缶、2
2…レジスト剥離新液供給缶、23…配管、24…レジ
スト剥離原液流量調節弁、25…レジスト剥離再生液流
量調節弁、26…レジスト剥離新液流量調節弁、27…
純水流量調節弁、28…管路、29…液面レベル制御
器、30…吸光度制御器、31…導電率制御器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 俊元 神奈川県川崎市中原区田尻町31番地 株式 会社平間理化研究所内 (72)発明者 片桐 優子 神奈川県川崎市中原区田尻町31番地 株式 会社平間理化研究所内 (72)発明者 小川 修 東京都中央区日本橋小舟町5番1号 長瀬 産業株式会社内 (72)発明者 森田 悟 東京都中央区日本橋小舟町5番1号 長瀬 産業株式会社内 (72)発明者 菊川 誠 神奈川県横浜市都筑区折本町338 ナガセ 電子機器サービス株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA25 LA03 LA18 LA30 5F043 BB27 CC16 EE07 EE23 EE29 EE31 EE33 5F046 MA02 MA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レジスト剥離設備で使用される水系レジ
    スト剥離液を調整槽内で管理する水系レジスト剥離液管
    理装置であって、 前記調整槽内の水系レジスト剥離液に由来する劣化成分
    の濃度を測定する劣化成分濃度測定手段と、 水系レジスト剥離原液、水系レジスト剥離再生液、純
    水、又は予め調合された水系レジスト剥離新液の少なく
    とも一つを前記調整槽に供給する液供給手段と、 前記測定された劣化成分の濃度に基づいて、前記調整槽
    に供給される液量を制御する液供給量制御手段とを備え
    ることを特徴とする水系レジスト剥離液管理装置。
  2. 【請求項2】 前記劣化成分濃度測定手段は、前記調整
    槽内の前記水系レジスト剥離液の構成成分及び/又は該
    構成成分の分解生成物と、酸素又は二酸化炭素を含有し
    てなる気体中の該酸素及び/又は該二酸化炭素との反応
    により生じた又は潜在的に生起し得る可能性のある化学
    種又は化学成分の濃度を測定することを特徴とする請求
    項1記載の水系レジスト剥離液管理装置。
  3. 【請求項3】 前記劣化成分濃度測定手段は、前記調整
    槽内の水系レジスト剥離液の導電率を測定する導電率計
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    水系レジスト剥離液管理装置。
  4. 【請求項4】 レジスト剥離設備で使用される水系レジ
    スト剥離液を調整槽内で管理する水系レジスト剥離液管
    理方法であって、 前記調整槽内の水系レジスト剥離液に由来する劣化成分
    の濃度を測定する劣化成分濃度測定ステップと、 水系レジスト剥離原液、水系レジスト剥離再生液、純
    水、又は予め調合された水系レジスト剥離新液の少なく
    とも一つを前記調整槽に供給する液供給ステップと、 前記測定された劣化成分の濃度に基づいて、前記調整槽
    に供給される液量を制御する液供給量制御ステップとを
    含むことを特徴とする水系レジスト剥離液管理方法。
  5. 【請求項5】 前記劣化成分濃度測定ステップでは、前
    記調整槽内の前記水系レジスト剥離液の構成成分及び/
    又は該構成成分の分解生成物と、酸素又は二酸化炭素を
    含有してなる気体中の該酸素及び/又は該二酸化炭素と
    の反応により生じた又は潜在的に生起し得る可能性のあ
    る化学種又は化学成分の濃度を測定することを特徴とす
    る請求項4記載の水系レジスト剥離液管理方法。
  6. 【請求項6】 前記劣化成分濃度測定ステップでは、前
    記調整槽内の水系レジスト剥離液の導電率を測定するス
    テップを含むことを特徴とする請求項4又は請求項5記
    載の水系レジスト剥離液管理方法。
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