JP2003005349A - ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクおよびハーフトーン型位相シフトマスク - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクおよびハーフトーン型位相シフトマスク

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JP2003005349A JP2001188627A JP2001188627A JP2003005349A JP 2003005349 A JP2003005349 A JP 2003005349A JP 2001188627 A JP2001188627 A JP 2001188627A JP 2001188627 A JP2001188627 A JP 2001188627A JP 2003005349 A JP2003005349 A JP 2003005349A
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Tadashi Matsuo
正 松尾
Takashi Haraguchi
崇 原口
Koichiro Kanayama
浩一郎 金山
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    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/26Phase shift masks [PSM]; PSM blanks; Preparation thereof
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】短波長領域においても透過率が高く、膜中の粒
子欠陥も少なく、化学的にも安定であり、得られる位相
差の面でも問題がないハーフトーン型の位相シフトマス
ク、およびそのような位相シフトマスクを製造すること
が可能な位相シフトマスク用ブランクを提供することが
望まれていた。 【解決手段】透明基板上に、透過率および透過した後の
位相が制御される単層膜もしくは多層膜からなる半透明
膜層が設けられてなるハーフトーン型位相シフトマスク
用ブランクにおいて、前記半透明膜層の少なくとも1層
に含まれる、酸素、窒素以外の主要構成元素が2種類の
金属元素であり、その一方がアルミニウムであり、他方
が遷移金属であることを特徴とするハーフトーン型位相
シフトマスク用ブランクを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体製造プロセス
中のフォトリソグラフィ工程で使用される露光転写用の
フォトマスク及びこれを製造するためのフォトマスクブ
ランクに係るものであり、特にハーフトーン型位相シフ
トマスクまたはハーフトーン型位相シフトマスクブラン
クに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ここ数年の半導体デバイスの急激な微細
化に伴い、Siウエハ上にマスクパターンを転写するリ
ソグラフィ技術も同時に進歩を遂げてきた。縮小投影露
光装置(ステッパー)は解像性を向上させるために、i
線(波長365nm)以降ではKrFエキシマレーザー
(波長248nm),ArFエキシマレーザー(波長1
93nm)といった遠紫外線領域、さらにはF2レーザ
ー(波長157nm)の真空紫外線領域へと、短波長化
の一途を辿っている。
【0003】位相シフト法はリソグラフィ技術における
解像度向上技術の1つであり、開発が盛んに行われてい
る。原理的にはマスク上の隣接する領域に互いの透過光
が180度となるように位相シフト部を設けることによ
り、透過光が回折し干渉し合う際に境界部の光強度を弱
め、その結果として転写パターンの解像度を向上させる
ものである。これにより通常のフォトマスクに比べて飛
躍的に優れた微細パターンの解像度向上効果および焦点
深度向上の効果を持つ。
【0004】上記のような位相シフト法はレベンソンら
によって提唱され、特開昭58−173744号や、原
理では特公昭62−50811号に記載されており、レ
ベンソン型やハーフトーン型などが公知となっている。
特にハーフトーン型位相シフトマスク(以下ハーフトー
ンマスクと記す)は、半透明膜に透過光の位相反転作用
および、パターン内部でレジストの感度以下での遮光性
の役割を持たせる事により透過光強度のエッジ形状を急
峻にして解像性や焦点深度特性を向上させると共にマス
クパターンを忠実にウエハ上に転写する効果を有したも
のであり、特に孤立パターンの解像度向上に有効であ
る。
【0005】ハーフトーンマスクには、位相差と透過率
を与える半透明層が、一種類の薄膜材料で構成された単
層型ハーフトーンマスクと、位相差と透過率を与える半
透明層が二種類以上の薄膜材料から構成された多層型ハ
ーフトーンマスクとがある。多層型ハーフトーンマスク
のうちもっとも簡単な構造は、位相差と透過率を別々に
一種類ずつの薄膜材料で制御する2層型ハーフトーンマ
スクである。
【0006】ハーフトーンマスク(以下、マスク用ブラ
ンクを含む)においては、露光波長である紫外線の透過
率が一般的には5から15%、同じく反射率は25%以
下、検査波長での透過率が40%以下という分光学的条
件を満足しなければならない。この理由として、露光波
長での反射率が高いと、投影転写を行う際にマスクとウ
ェハーとの間の多重反射によって露光精度が低下してし
まう。また、マスクの検査・寸法測定では主に365n
m(i線)の可視光や257nmの紫外線が用いられる
が、この検査波長に対する透過率が40%を超えると、
透過部(ガラス基板)と半透明膜部のコントラストが低
下し、検査・寸法測定が困難になるという問題が生じて
しまうからである。
【0007】上記のような必要条件、すなわち波長の短
い紫外線領域での透過性、および可視光域までの平坦な
分光特性を実現するための方策として、ハーフトーンマ
スクのための半透明膜材料としては、MoSiなどの金
属シリサイドやCrFなどの金属弗化物が提案され、i
線露光やKrF露光において使用されてきた。ハーフト
ーンマスクに限らず、フォトマスクブランク材料の成膜
方法としては、一般にガラス基板への付着力に優れたス
パッタリング法が用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】今後のArF露光、さ
らにはF2露光においても同様の分光特性を実現しよう
とすると、さらに短波長領域における透過性を上げる必
要が出てくる。このため金属シリサイドのよるハーフト
ーンにおいては、Si(シリコン)の組成比を大きく
し、吸収の小さいSiO2やSiN成分を大きくする方
法が取られる。しかしながら、Siは導電性が低いた
め、Siの組成比を大きくしたスパッタリング成膜を行
うと、膜中の粒子欠陥が急激に増加する、という問題が
生じてくる。
【0009】また、CrFなどの金属弗化物はもともと
化学的安定性が十分でなく、すでにArF露光において
照射耐性が十分でないことが報告されており、よりエネ
ルギーの高いF2露光において使用することはさらに困
難になる。そのため、本発明の課題は、短波長領域にお
いても透過率が高く、膜中の粒子欠陥も少なく、化学的
にも安定であり、得られる位相差の面でも問題がないハ
ーフトーン型の位相シフトマスク、およびそのような位
相シフトマスクを製造することが可能な位相シフトマス
ク用ブランクを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が提供するものは、ハーフトーンマスクおよび
ハーフトーンマスクブランクにおいて、半透明膜を構成
する元素の種類、およびそれらの含有比率を光学特性や
粒子欠陥等の膜特性の関わりから鑑みて定めるものであ
る。以下にその手段を列挙する。
【0011】請求項1記載の発明は、透明基板上に、透
過率および透過した後の位相が制御される単層膜もしく
は多層膜からなる半透明膜層が設けられてなるハーフト
ーン型位相シフトマスク用ブランクにおいて、前記半透
明膜層の少なくとも1層に含まれる、酸素、窒素以外の
主要構成元素が2種類の金属元素であり、その一方がア
ルミニウムであり、他方が遷移金属であることを特徴と
するハーフトーン型位相シフトマスク用ブランクであ
る。ここで、「少なくとも1層」とあるが、半透明膜層
は単層膜である場合もあるため、その場合はその膜の組
成が上記組成であればよい。また、「酸素、窒素以外
の」という意味は、酸素、窒素が必須であるという意味
ではなく、酸素、窒素を含む場合でも、それを除いた主
要構成元素が2種類の金属元素である、という意味であ
る。ここで、「主要構成元素」とあるが、本発明の効果
に影響を与える元素という意味であり、多くの場合は、
含有量が酸素、窒素、ハロゲンを除いて、大きい方から
2つというのが通常であるが、それに限られない。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のハ
ーフトーン型位相シフトマスク用ブランクにおいて、前
記半透明膜層の少なくとも1層を構成する主要元素が、
アルミニウム、遷移金属および酸素であることを特徴と
する。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項2記載のハ
ーフトーン型位相シフトマスク用ブランクにおいて、前
記半透明膜層の少なくとも1層を構成する主要元素であ
るアルミニウムと遷移金属と酸素を合わせた原子数に対
する、アルミニウムと酸素を合わせた原子数比が60%
以上であることを特徴としている。アルミニウムと遷移
金属と酸素を合わせた原子数に対する、アルミニウムと
酸素を合わせた原子数比は60%以上とすることによ
り、透過率の高い半透明膜を得ることができる。ここ
で、酸素は金属酸化物(特に酸化アルミ)を形成して、
透過性を高める機能を果たしている。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載のハ
ーフトーン型位相シフトマスク用ブランクにおいて、前
記半透明膜層の少なくとも1層を構成する主要元素であ
るアルミニウムと遷移金属と酸素を合わせた原子数に対
する、酸素の原子数比が50%以上であることを特徴と
するものである。アルミニウムと遷移金属と酸素を合わ
せた原子数に対する、酸素の原子数比を50%以上とす
ることにより、酸素が金属酸化物(特に酸化アルミ)を
形成して、透過性を高める機能を果たしているため、透
過率の高い半透明膜を得ることができる。請求項5記載
の発明は、請求項4記載のハーフトーン型位相シフトマ
スク用ブランクにおいて、前記半透明膜層の少なくとも
1層を構成する主要元素であるアルミニウムと遷移金属
と酸素を合わせた原子数に対する、アルミニウムと酸素
を合わせた原子数比が80%以上であることを特徴とし
ている。アルミニウムと遷移金属と酸素を合わせた原子
数に対する、アルミニウムと酸素を合わせた原子数比を
80%以上とすることにより、ArFを用いて露光した
場合でも、F2を用いて露光した場合でも、透過率の高
い半透明膜を得ることができる。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求
項5のいずれか一項記載のハーフトーン型位相シフトマ
スク用ブランクにおいて、前記半透明膜層の少なくとも
1層を構成する主要元素のうちの遷移金属が、Mo、Z
r、W、Ta、Ti、Hfから選ばれる元素であること
を特徴としている。請求項7記載の発明は、透明基板上
に露光光に対して透明な領域と、透過率および透過した
後の位相が制御される単層膜もしくは多層膜からなる半
透明膜層が設けられたハーフトーン型位相シフトマスク
において、請求項1乃至請求項6記載のハーフトーン型
位相シフトマスク用ブランクの半透明膜層がパターニン
グされて、前記透明な領域が形成されていることを特徴
としている。
【0016】ここで、本発明の手段により従来の課題を
解決できる理由の要旨を説明する。図6は各種材料の波
長193nmにおける光学定数(n:屈折率、k:消衰
係数)をプロットしたものである。同様に図7は各種材
料の波長157nmにおける光学定数をプロットしたも
のである。
【0017】ここで、一般に薄膜の透過率(T)、反射
率(R)は、薄膜の光学定数(n,k)と膜厚(d)、
および透明基板の屈折率(ns)により定まる。さらに
ハーフトーンマスクでは位相差が重要な量であるが、位
相差PS(度)は、PS=360x(n−1)xd/λ
で近似することができる。(λ:波長)
【0018】上式から分かるように、ハーフトーンマス
クで望ましい位相差180度を得るための膜厚dをなる
べく小さくするためには、屈折率nの大きい薄膜材料を
使うことが望ましい。さらに消衰係数kは主として透過
率を左右する量であり、薄膜による光の吸収係数μとの
間に、μ=4πk/λの関係がある。
【0019】図6、図7において、実線はそれぞれ単層
膜で位相差180度を持つとき、透過率5%および15
%となるためのn,k条件を結んだ線であり、従ってこ
の実線内にある材料は単層型ハーフトーンマスクの薄膜
材料となることができる。しかし図からも分かるよう
に、単体の金属薄膜はこの範囲に入ることは難しい。こ
のため、酸化物、窒化物としてkを小さく(おおよそk
=0.5前後)するとともに、酸素および窒素の含有量
を最適化する必要がある。
【0020】前記は単層型ハーフトーンマスクの場合で
あるが、単層型は一種類の膜で透過率と位相差を合わせ
なければならないので、成膜の制御性、再現性が厳しく
なる。そこで、kの大きい金属性薄膜を主として透過率
を合わせるための遮光性膜とし、kが0に近い薄膜を主
として位相差を合わせるための透明性膜とする、2層型
ハーフトーンマスクが考えられる。
【0021】2層型ハーフトーンにおいては、遮光性膜
の選択の範囲は比較的広い。図6、図7を見ても分かる
ように、膜の金属性を高めればkの大きい材料は容易に
得られる。そこで2層型ハーフトーンにおいては、nが
大きく、kが小さい(透明性が高い)透明性膜材料をい
かに選ぶか、が鍵となる。
【0022】以上のように単層型ハーフトーンにおいて
はkが0.5前後、2層型ハーフトーン用としてはkが
0に近い膜を得ることが重要である。従来はMoSiな
どの金属シリサイドの酸窒化物や、CrFなどの金属弗
化物を利用することでkの小さい材料を使用してきた。
すなわち図6、図7からも分かるように、金属弗化物は
もともとkが非常に小さい。さらに金属シリサイドの酸
窒化物薄膜は一般にSiO2やSiNの成分が含まれる
分だけkを小さくすることが出来る。しかるにこれらの
膜には、短波長領域においても透過率が高く、膜中の粒
子欠陥も少なく、化学的にも安定であり、得られる位相
差の面でも問題がないハーフトーン型の位相シフトマス
ク、およびそのような位相シフトマスクを製造すること
が可能な位相シフトマスク用ブランクを提供できないと
いうような問題点がある。
【0023】そこで本発明では、Siを用いる代わり
に、Al23やAlNのkが小さいことに着目してAl
と、もうひとつの遷移金属の酸窒化物を利用する。遷移
金属との組み合わせにする理由は、遷移金属の波長に対
する光学定数の変化はその他の金属に比べ小さく、分光
特性上有利に作用するからである。
【0024】さらにkを小さくする要因は主としてAl
23やAlNであるので、本発明では特にAlや酸素の
含有量を規定する。窒素でなく酸素とする理由は、Al
23に比べAlNは酸やアルカリの洗浄液に対する耐性
が劣るため、窒素は可能な限り含まれないことが望まし
いからである。さらに遷移金属としては、Mo、Zr、
W、Ta、Ti、Hfなどにおいて、同様の傾向である
のでこれらの金属を用いることが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】図1(a)、(b)は本発明のハ
ーフトーンマスクの構造を示す模式断面図である。
(a)は単層型ハーフトーンマスクであり、ガラス基板
上に、一種類の本発明の請求項1乃至請求項5で規定す
る半透明膜層のマスクパターンが形成されている。
(b)は同じく2層型ハーフトーンマスクであり、ここ
では上層の透明性膜が本発明の請求項1乃至請求項5で
規定する半透明層膜となっている。なおここでは2層型
で上層が本発明の半透明膜層である場合を示したが、下
層が本発明の半透明膜層である場合や2層とも本発明の
半透明膜層である場合、さらには多層型ハーフトーンマ
スクの場合も同様である。また、ハーフトーンマスクパ
ターンの一部に遮光膜を付けたマスクは、特に3色型
(トライトーン型)と呼ばれるが、これについても同様
である。
【0026】図2(a)、(b)は本発明のハーフトー
ンマスクブランクの構造を示す模式断面図である。これ
らは各々図1(a)、(b)の本発明のハーフトーンマ
スクを作製するためのマスクブランクであり、この後、
レジスト塗布、電子線やレーザによる描画、ドライエッ
チングなどの工程を経て、図1のハーフトーンマスクと
なる。なお、図2の後、レジストを塗布した形態や、3
色型のためにハーフトーン膜の上に遮光膜を付けた形態
もマスクブランクという場合もあるが、本発明の主旨に
影響しない付属的な事柄であるので、本発明の範囲に含
めるものとする。
【0027】(実施例1)ここでは本発明のハーフトー
ンマスクのうち、遷移金属としてZrを使い、主要元素
がアルミニウム、ジルコニウム、および酸素である半透
明膜層を透明性膜として用いて、ArF(波長193n
m)露光用の2層型ハーフトーンマスクを作製した実施
例について説明する。
【0028】初めに、ZrターゲットとAlターゲット
とを2源カソードとし、ArにO2ガスを加えた、2源
同時反応性スパッタリング成膜実験を行い、組成比の変
化したZrxAlyOz膜を数種類成膜した。組成比は
両ターゲットへの印可電力比と、O2/Ar流量比を変
化することで、変化させた。さらに成膜した膜の光学定
数(n,k)をエリプソメータで、組成分析はXPS
(X線光電子分光)分析を用いて調べた。 ターゲット:Al,Zr 成膜雰囲気:Ar+O2=30[SCCM](反応性ス
パッタリング)、O2=0.0〜8.0[SCCM]
(O2/(Ar+O2)*100=0%〜26.7%) 圧力:0.25[Pa] 出力:DC300[W](Total) Al/(Al+Zr)=20%〜80%・・・出力比 ターゲット−基板間距離:200[mm] 組成定量分析:XPS分析により、表面から定常値まで
Arでエッチングしつつ原子数比を定量分析(Zr+S
i+O=100%)
【0029】上記のように作製した膜の波長193nm
における光学定数(n,k)をエリプソメータで測定
し、プロットした結果を図3に示す。同じく、XPSに
よって調べた組成分析の結果を図4に示す。これらの図
から分かるように、膜の透過性、すなわちkの大きさは
AlとOの含有量に大きく左右される。アルミニウムと
遷移金属と酸素を合わせた原子数に対する、アルミニウ
ムと酸素を合わせた原子数比を60%以上とすることに
より、ArF露光用として、単層型ハーフトーンでは透
過率が5%以上となり、特に優れた透過率を有するハー
フトーン型位相シフトマスク用ブランク及びそれを用い
たハーフトーン型位相シフトマスクを製造することが可
能となる。図3においても、酸素流量3[SCCM]、
出力比20%の膜の場合、AlとZrとOを合わせた原
子数に対する、AlとOを合わせた原子数比は68.8
%、同じくOのみの原子数比は57.5%であり、Ar
F露光用として、単層膜としては、透過率が5%以上と
なる。
【0030】次に、2層型ハーフトーンマスクをつくる
ために、透明性膜としては酸素流量5[SCCM]、出
力比80%の膜、遮光性膜としては酸素流量0[SCC
M]、出力比40%の膜を選定した。まず透明な合成石
英基板上に遮光性膜を105.0nmの厚さに成膜し、
その上に透明性膜を32.0nmの厚さに成膜し、2層
膜ブランクを作製した。さらに2層膜ブランク上に電子
線レジスト(日本ゼオン株式会社製:製品名ZEP70
00)を塗布し、200度30分間ベーキングを行っ
た。然る後に、通常の電子線描画を行い、現像(現像液
日本ゼオン株式会社製;製品名ZED−400)してレ
ジストパターンを作製した。その後、このレジストパタ
ーンをマスクにして、BCl3ガスによるRIE(反応
性イオンエッチング)を行った後、レジストを剥離(剥
離液:日本ゼオン株式会社製:製品名ZDMAC)し
て、本発明のハーフトーンマスクが完成した。このよう
に作製した2層型ハーフトーンマスクの透過率は5.9
%、位相差は181度であり、目標値をクリアした。ま
た、粒子欠陥の点でも問題はなく、照射耐性も問題ない
ことが確認された。
【0031】(実施例2)ここでは本発明のハーフトー
ンマスクのうち、実施例1と同様に、遷移金属としてZ
rを使い、主要元素がアルミニウム、ジルコニウム、お
よび酸素である半透明膜層を用いて、F2(波長157
nm)露光用の単層型ハーフトーンマスクを作製した実
施例について説明する。
【0032】実施例1と同様に作製した膜の波長157
nmにおける光学定数(n,k)をエリプソメータで測
定し、プロットした結果を図5に示す。これらの膜のX
PSによる組成分析結果は図4に示した通りである。こ
れらの図から分かるように、膜の透過性、すなわちkの
大きさはAlとOの含有量に大きく左右される。アルミ
ニウムと遷移金属と酸素を合わせた原子数に対する、ア
ルミニウムと酸素を合わせた原子数比を60%以上、さ
らに好ましくは80%以上とすることにより、透過率に
優れたハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク及び
それを用いたハーフトーン型位相シフトマスクを製造す
ることが可能となる。図5においても、酸素流量8[S
CCM]、出力比60%の膜の場合、AlとZrとOを
合わせた原子数に対する、AlとOを合わせた原子数比
は80.0%、同じくOのみの原子数比は64.7%で
あり、酸素流量8[SCCM]、Power比80%の
膜の場合、AlとZrとOを合わせた原子数に対する、
AlとOを合わせた原子数比は88.0%、同じくOの
みの原子数比は61.0%である。また、酸素流量5
[SCCM]、Power比80%の膜の場合、Alと
ZrとOを合わせた原子数に対する、AlとOを合わせ
た原子数比は89.0%、同じくOのみの原子数比は5
7.0%であった。従って、F2露光用として、高い透
過率を有するハーフトーン型位相シフトマスクを製造す
ることが可能となる。
【0033】次に、単層型ハーフトーンマスクをつくる
ための薄膜としては酸素流量8[SCCM]、出力比6
0%の膜を選定した。まず透明な合成石英基板上にこの
膜を71.4nmの厚さに成膜し、単層膜ブランクを作
製した。さらにこの単層膜ブランク上に電子線レジスト
を塗布し、ベーキングを行った。然る後に、通常の電子
線描画を行い、現像してレジストパターンを作製した。
その後、このレジストパターンをマスクにして、BCl
3ガスによるRIE(反応性イオンエッチング)を行っ
た後、レジストを剥離して、本発明のハーフトーンマス
クが完成した。このように作製した単層型ハーフトーン
マスクの透過率は5.1%、位相差は179度であり、
目標値をクリアした。また、粒子欠陥の点でも問題はな
く、照射耐性も問題ないことが確認された。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のハ
ーフトーン型位相シフトマスクおよびブランクによれ
ば、Si原子を用いる金属シリサイド化合物や、金属弗
化物を用いることなく、目標とする透過率、位相差を持
ち、なおかつ粒子欠陥が発生しにくく、化学的安定性が
高い、即ち酸やアルカリの洗浄液耐性に優れ、露光光の
照射耐性も高いハーフトーンマスク、およびそれを作製
するためのハーフトーンマスクブランクを得ることがで
きる。
【0035】また本発明においては、上記ハーフトーン
マスクおよびブランクを構成するアルミニウム、遷移金
属、酸素を合わせた原子数に対する、アルミニウムと酸
素を合わせた原子数比、若しくは酸素の原子数比を規定
したので、上記の特性を持つハーフトーンマスクおよび
それを作製するためのブランクを容易に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハーフトーンマスクの構造
【図2】本発明のハーフトーンマスクブランクの構造
【図3】ZrAlxOy膜の193nmにおける光学定
【図4】ZrAlxOy膜のXPS分析結果
【図5】ZrAlxOy膜の157nmにおける光学定
【図6】各種材料の193nmにおける光学定数
【図7】各種材料の157nmにおける光学定数
【符号の説明】
1…透明性ガラス基板 2…半透明膜層からなる透明性膜 3…遮光性膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、透過率および透過した後の
    位相が制御される単層膜もしくは多層膜からなる半透明
    膜層が設けられてなるハーフトーン型位相シフトマスク
    用ブランクにおいて、前記半透明膜層の少なくとも1層
    に含まれる、酸素、窒素以外の主要構成元素が2種類の
    金属元素であり、その一方がアルミニウムであり、他方
    が遷移金属であることを特徴とするハーフトーン型位相
    シフトマスク用ブランク。
  2. 【請求項2】前記半透明膜層の少なくとも1層を構成す
    る主要元素が、アルミニウム、遷移金属および酸素であ
    ることを特徴とする請求項1記載のハーフトーン型位相
    シフトマスク用ブランク。
  3. 【請求項3】前記半透明膜層の少なくとも1層を構成す
    る主要元素であるアルミニウムと遷移金属と酸素を合わ
    せた原子数に対する、アルミニウムと酸素を合わせた原
    子数比が60%以上であることを特徴とする請求項2記
    載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク。
  4. 【請求項4】前記半透明膜層の少なくとも1層を構成す
    る主要元素であるアルミニウムと遷移金属と酸素を合わ
    せた原子数に対する、酸素の原子数比が50%以上であ
    ることを特徴とする請求項3記載のハーフトーン型位相
    シフトマスク用ブランク。
  5. 【請求項5】前記半透明膜層の少なくとも1層を構成す
    る主要元素であるアルミニウムと遷移金属と酸素を合わ
    せた原子数に対する、アルミニウムと酸素を合わせた原
    子数比が80%以上であることを特徴とする請求項4記
    載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク。
  6. 【請求項6】前記半透明膜層の少なくとも1層を構成す
    る主要元素のうちの遷移金属が、Mo、Zr、W、T
    a、Ti、Hfから選ばれる元素であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5のいずれか一項記載のハーフト
    ーン型位相シフトマスク用ブランク。
  7. 【請求項7】透明基板上に露光光に対して透明な領域
    と、透過率および透過した後の位相が制御される単層膜
    もしくは多層膜からなる半透明膜層が設けられたハーフ
    トーン型位相シフトマスクにおいて、請求項1乃至請求
    項6記載のハーフトーン型位相シフトマスク用ブランク
    の半透明膜層がパターニングされて、前記透明な領域が
    形成されていることを特徴とするハーフトーン型位相シ
    フトマスク。
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