JP2003005253A - シャッタ装置、カメラおよび画像表示装置 - Google Patents

シャッタ装置、カメラおよび画像表示装置

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JP2003005253A
JP2003005253A JP2001186247A JP2001186247A JP2003005253A JP 2003005253 A JP2003005253 A JP 2003005253A JP 2001186247 A JP2001186247 A JP 2001186247A JP 2001186247 A JP2001186247 A JP 2001186247A JP 2003005253 A JP2003005253 A JP 2003005253A
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JP
Japan
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blade
shutter
light
arm
shielding blades
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JP2001186247A
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English (en)
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Yasuhiro Toyoda
靖宏 豊田
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Canon Inc
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Canon Inc
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B9/00Exposure-making shutters; Diaphragms
    • G03B9/08Shutters
    • G03B9/10Blade or disc rotating or pivoting about axis normal to its plane
    • G03B9/18More than two members

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Shutters For Cameras (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャッタ羽根を指等で押すとシャッタ羽根が
シャッタ開口を突き抜けてしまい使用不能になってしま
う。 【解決手段】 シャッタ開口1aが形成された基板1
と、重畳および展開走行してシャッタ開口を開閉する複
数の遮光羽根2〜5と、基板に基端部が回動可能に支持
された2本のアーム6,7とを有し、これらアームが複
数の遮光羽根における羽根走行方向に略直交する方向の
端部近傍に連結されて略平行リンクを構成し、アームの
回動により複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
るシャッタ装置において、複数の遮光羽根のうち展開状
態において最も羽根走行方向の端側に位置する(又は最
も基板側に位置する)遮光羽根5における羽根走行方向
に略直交する方向の中央近傍に、基板におけるシャッタ
開口の外側部分に重なるよう羽根走行方向に延出する延
出部5aを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割羽根形式のシ
ャッタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、2本のアームからなる平行リンク
機構により、複数枚に分割された羽根 群を回転自在に
支持し、これらアームの回動によって羽根群を重畳・展
開走行さ せる形式のフォーカルプレーンシャッタに
は、アームによる羽根群の保持方法の 違いによって、
ロングアームタイプのものとショートアームタイプのも
のとがあ る。
【0003】ここでは、羽根群を上下に走行させる、い
わゆる縦走りフォーカルプレーンシャッタについて説明
する。
【0004】まず、ロングアームタイプのものは、実公
昭35−29651号公報にて開示されているように、
羽根群は、アームの基端部に対してシャッタ開口を挟ん
だ反対側となる位置でアームに回転自在に保持される。
このため、アームはシャッタ開口の幅以上に長くなる。
【0005】このようなロングアームタイプでは、羽根
群によるシャッタ開口の開閉に要するアームの回転角が
小さくて済むので、開閉動作による羽根群の走行方向に
直交する方向の変位量が小さくなり、シャッタの横幅の
小型化には有利となる。
【0006】しかし、2本のアームで保持できる羽根群
の枚数を3枚以上にすると、構造が複雑となる欠点や、
長いアームを用いるために羽根ユニットのイナーシャが
大きくなり、高速走行に不利となる欠点があった。
【0007】このため、近年におけるシャッタの露光秒
時の高速化や、ストロボ同調秒時の高速化に伴い、高速
化に不向きなロングアームタイプのものは使われなくな
ってきている。
【0008】そこで、ロングアームタイプの欠点を解決
するために考えられたショートアームタイプのものは、
横幅の小型化には不利となるものの、シャッタ開口を挟
むことなく、アームの基端部に近いシャッタ開口縁の側
で多数枚の羽根群を2本のアームにより回転自在に保持
するように構成されている。
【0009】しかも、イナーシャをより小さくするため
に、アームの長さを極力短くすることが多い。
【0010】このようなショートアームタイプの例とし
て、図23および図24に示すものがある。なお、図2
3は走行準備完了状態を、図24は走行完了状態をそれ
ぞれ示している。
【0011】これらの図において、101はシャッタ開
口101aを有する基板(シャッタ地板)である。この
基板101には、先幕第1アーム106と先幕第2アー
ム107の基端部が軸101d,101eにより回転自
在に支持されている。
【0012】先幕は5枚構成の羽根からなり、シャッタ
開口を開閉するよう形成されたスリット形成羽根102
と覆い羽根103,104,105,105’とから構
成されている。スリット形成羽根および覆い羽根は、羽
根カシメダボ108a,108b,108c,108
d,108e,109a,109b,109c,109
d,109eによってアーム106,107に回動自在
に連結され、これにより平行リンクが構成されている。
【0013】また、基板101には、後幕第1アーム1
14と後幕第2アーム115の基端部が軸101f,1
01gにより回転自在に支持されている。後幕は4枚構
成の羽根からなり、シャッタ開口を開閉するよう形成さ
れたスリット形成羽根110と覆い羽根111,11
2,113とから構成されている。スリット形成羽根お
よび覆い羽根は、羽根カシメダボ116a,116b,
116c,116d,117a,117b,117c,
117dによってアーム114,115ら回動自在に連
結され、これにより平行リンクが構成されている。
【0014】そして、先幕も後幕も羽根カシメダボの配
置は順次緩やかな弧を描くような素直なもので、羽根ユ
ニットがシャッタ開口を開放する重畳状態で第1アーム
と第2アームとが互いに接近して並ぶようになってい
る。
【0015】また、先幕展開時に隣り合う羽根どうしの
重なり量を、遮光に必要なだけ充分確保するのと(ここ
では均等に4mm)、シャッタ開口を遮光するのに必要
な先幕用の羽根展開外形は、羽根イナーシャの無駄な増
大を考慮して、シャッタ開口より僅かに大きい程度(こ
こでは開口上下で約2mm、羽根先端側で約6.6m
m)となっている(以下、このシャッタ装置を第1の従
来例と称す)。
【0016】また、実公昭53−39472号公報に
は、比較的ロングタイプのアームの平行リンクでスリッ
ト形成羽根を支持し、その他の覆い羽根を作動ピンとカ
ム溝の作用により開閉駆動する構成のシャッタ装置が開
示されている。
【0017】そして、覆い羽根は駆動のためのカム溝を
形成するため、シャッタ開口を遮光する羽根展開時に、
羽根根元付近がシャッタ開口端から遠ざかる位置へ突出
する形状となっている(以下、このシャッタ装置を第2
の従来例と称す)。
【0018】また、特公昭60−3165号公報にて開
示のシャッタ装置(以下、第3の従来例と称す)や、実
公平7−25787号公報にて開示のシャッタ装置(以
下、第4の従来例と称す)では、移動距離の最も小さい
覆い羽根におけるアームとの結合部に近い根元付近に突
出形状が示されている。
【0019】さらに、特開2000−180916号公
報にて提案のシャッタ装置(以下、第5の従来例と称
す)では、撮影レンズとフォーカルプレーンシャッタと
の間に遮蔽機構が配置されており、この遮蔽機構は、4
枚の遮蔽板のうち上方の2枚の遮蔽板を露光開口の上方
に重畳させて露光開口を露呈する開放位置と、露光開口
の略上半分を遮蔽するよう展開して露光開口を遮蔽する
遮蔽位置との間で移動自在に設けている。
【0020】また、残りの遮蔽板は、露光開口の下方に
重畳されて露光開口を開放する開放位置と、露光開口の
略下半分を遮蔽するよう展開されて露光開口を遮蔽する
遮蔽位置との間で移動自在に設けられている。
【0021】ユーザーがカメラの裏蓋を開けたときに
は、通常、後側(ユーザー側)から順にフォーカルプレ
ーンシャッタの羽根、遮蔽部材の遮蔽板の両方が二重に
露光開口を覆っている。そして、移動距離の小さい遮蔽
板にはそれぞれアームとピンで結合するための突出部が
遮蔽時に露光開口の外に位置するよう設けられている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなフォーカ
ルプレーンシャッタを搭載したカメラでは、裏蓋を開け
てフィルムを装填する際にユーザーが誤ってシャッタ羽
根に触れる惧れがある。そして、少々強く触れてしまっ
た場合には、シャッタ羽根がシャッタ開口を突き抜けて
しまい、カメラが撮影不能になってしまうという不都合
がある。
【0023】例えば上記第1の従来例では、カメラの裏
蓋を開けた際にシャッタ開口を覆っている先幕が、遮光
性を保ちつつイナーシャ軽減を優先しているため、指等
で裏蓋側から押された時に形状的に踏ん張りが効かず、
シャッタ開口を容易に突き抜けてしまう不都合がある。
【0024】また、一般的にシャッタの小型化、特に横
幅の小型化を図ると、分割された羽根群の枚数を少なく
する方がアームと羽根との連結個所数が少なくなり、連
結個所の占有面積が少なくなるため、横幅の小型化には
有利となる。
【0025】しかしながら、羽根群の枚数を少なくする
と、所定の大きさのシャッタ開口を遮光するための羽根
相互の重なり量が少なくなり、遮光性確保が難しくな
る。
【0026】さらに、羽根1枚当たりの幅をそれほど小
さくすることができないので、シャッタ開口の上部に位
置するシャッタ上端をシャッタ開口に近づける高さ方向
の小型化を図るには不利となる。
【0027】上記第1の従来例で、小型化を図るために
アームの長さを短くすると、先幕羽根枚数が5枚と多
く、羽根カシメダボの配置も素直に並んだまま間隔が詰
まり、覆い羽根の回転自在な支持位置の自由度が減って
しまうので、羽根ユニット内での干渉(例えば、図24
で第1アーム106の基端部106bの外周と羽根カシ
メダボ109eの周辺の第2アーム107や覆い羽根1
05’の外周との干渉、羽根カシメダボ108eの周辺
の第1アーム106の外周と羽根カシメダボ109c,
109dの周辺の第2アーム107や覆い羽根104,
105の外周との干渉等)が生ずる。
【0028】このため、アームの回転作動角を増やせな
い(シャッタ開口の羽根走行方向の寸法が一定である以
上、平行リンクではアームの長さを短くすると決められ
た距離だけ羽根を移動させるにはアームの回転作動角を
大きくする必要がある)うえ、シャッタ開口を閉じる羽
根の展開時のスリット形成羽根と覆い羽根の重なり量を
維持することが難しくなるという不都合があり、大した
小型化はできない。
【0029】これに対し、4枚羽根構成の後幕を先幕に
も共通に用いた場合には、図24に示すように、後幕の
展開時の各羽根の重なり量は約2mmとなり少なく、仮
に先幕がシャッタ開口を開く重畳状態での羽根収納スペ
ースの許す範囲で各羽根幅を広げたとしても、前述の5
枚構成の羽根と同様に、羽根カシメダボの配置も素直に
並んだまま間隔が詰まり、羽根カシメダボの配置の制約
から覆い羽根の回転自在の支持位置の自由度が減ってし
まい、羽根ユニット内での干渉(例えば、図23で第1
アーム114の基端部114bの外周と羽根カシメダボ
117dの周辺の第2アーム115や覆い羽根113の
外周との干渉、羽根カシメダボ116dの周辺の第1ア
ーム114の外周と羽根カシメダボ117cの周辺の第
2アーム115や覆い羽根112の外周との干渉等)が
生ずる。
【0030】このため、羽根走行方向と反対側へあと1
mm程度しか広げられず、所望の4mmの羽根重なり量
を確保できない上、やはり大した小型化はできない(羽
根カシメダボの配置に関する説明は後述のを参照)。
【0031】また、上記第2の従来例(実公昭53−3
9472号)では、羽根駆動用のアームが長いため、シ
ャッタ羽根が指等で裏蓋側から押された時に、たまたま
アームを押した場合はこのアームが踏ん張るのに加え、
覆い羽根のカム溝形成用の羽根の根元付近の突出形状に
よってさらに若干踏ん張りが効くようになっている。
【0032】しかしながら、シャッタ開口の中央付近で
も、アームが押されず、覆い羽根が直接押された時は、
羽根先端側は踏ん張りが効かないため、簡単に覆い羽根
の先端がシャッタ開口内に突抜けてしまうという不都合
がある。
【0033】加えて、比較的ロングタイプのアームの平
行リンクと覆い羽根とを作動ピンとカム溝の作用により
開閉駆動する構成は、第1の従来例のような2本アーム
による一般的な平行リンク機構に比べて構造が複雑とな
り、作動抵抗も増し、羽根ユニットのイナーシャが大き
くなるという不都合がある。
【0034】従って、上記第2の従来例では、羽根ユニ
ットの高速走行には不利となり、例えばカメラでは、1
/4000秒よりも短い露光秒時の実現や、1/200
秒よりも短いストロボ同調秒時の実現が困難である。
【0035】また、同じ幕速を実現するのに必要なシャ
ッタチャージエネルギが増加するため、カメラの大型化
を招いたり、連続撮影時のコマ速を上げるのに不都合で
ある。
【0036】また、上記第3の従来例(特公昭60−3
165号)や第4の従来例(実公平7−25787号)
では、シャッタ羽根が指等で裏蓋側から押された時に、
羽根の根元の踏ん張りは僅かに増すが(元々、羽根根元
側には剛性の高いアームがあるため、羽根根元側は充分
に踏ん張りが効く)、羽根先端側は相変わらず踏ん張り
が効かないため、簡単に覆い羽根の先端がシャッタ開口
を突抜けてしまうという不都合がある。
【0037】また、上記第5の従来例(特開2000−
180916号)では、押圧に対する踏ん張りを遮蔽板
の形状から見ると、露光開口の遮蔽時には遮蔽板が指等
で裏蓋側から押された場合に、遮蔽板根元側には剛性の
高いアームがあり、遮蔽板の突出部と重なっているた
め、この突出部があるか否かにかかわらず遮蔽板の押圧
に対する踏ん張りは殆ど変わらず、元々、遮蔽板の根元
側はそれなりに踏ん張りが効く。
【0038】しかしながら、遮蔽板先端側は相変わらず
踏ん張りが効かないため、簡単に遮蔽板の先端が露光開
口を突抜けてしまうという不都合がある。つまり、結局
のところ、遮蔽板の突出部は、遮蔽板のアームへのピン
による結合のために形成されているに過ぎない。
【0039】そこで、本発明では、羽根ユニットのイナ
ーシャ増加を小さく抑えつつ、遮光羽根の突抜け抵抗力
を大きくすることが可能なシャッタ装置装置を提供する
ことを第1の目的とし、さらには、特に羽根走行方向に
直交する方向の大きさが小さく、遮光のための羽根の十
分な重なり量を確保でき、作動効率も良く、高速作動に
適するシャッタ装置を提供することを第2の目的として
いる。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、シャッタ開口が形成された
基板と、重畳および展開走行してシャッタ開口を開閉す
る複数の遮光羽根と、基板に基端部が回動可能に支持さ
れた2本のアームとを有し、これらアームが複数の遮光
羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
に連結されて略平行リンクを構成し、アームの回動によ
り複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作するシャッ
タ装置において、複数の遮光羽根のうち展開状態におい
て最も羽根走行方向の端側に位置する遮光羽根における
羽根走行方向に略直交する方向の中央近傍に、基板にお
けるシャッタ開口の外側部分に重なるよう羽根走行方向
に延出する延出部を形成している。
【0041】また、本願第2の発明では、シャッタ開口
が形成された基板と、重畳および展開走行してシャッタ
開口を開閉する複数の遮光羽根と、基板に基端部が回動
可能に支持された2本のアームとを有し、これらアーム
が複数の遮光羽根における羽根走行方向に略直交する方
向の端部近傍に連結されて略平行リンクを構成し、アー
ムの回動により複数の遮光羽根が重畳および展開走行動
作するシャッタ装置において、複数の遮光羽根のうち展
開状態において最も基板側に位置する遮光羽根における
羽根走行方向に略直交する方向の中央近傍に、基板にお
けるシャッタ開口の外側部分に重なるよう羽根走行方向
に延出する延出部を形成している。
【0042】さらに、本願第3の発明では、シャッタ開
口が形成された基板と、重畳および展開走行してシャッ
タ開口を開閉する複数の遮光羽根と、基板に基端部が回
動可能に支持された2本のアームとを有し、これらアー
ムが複数の遮光羽根における羽根走行方向に略直交する
方向の端部近傍に連結されて略平行リンクを構成し、ア
ームの回動により複数の遮光羽根が重畳および展開走行
動作するシャッタ装置において、複数の遮光羽根のうち
重畳状態と展開状態との間で最も走行距離が短い遮光羽
根における羽根走行方向に略直交する方向の中央近傍
に、基板におけるシャッタ開口の外側部分に重なるよう
羽根走行方向に延出する延出部を形成している。
【0043】なお、上記延出部は、最も羽根走行方向端
側の遮光羽根、最も基板側の遮光羽根又は重畳状態と展
開状態との間で最も走行距離が短い遮光羽根における羽
根走行方向に略直交する方向の中央近傍を含む複数箇所
に設けてもよい。
【0044】これら発明によれば、展開状態にある複数
の遮光羽根に基板の反対側から光軸方向に外力が作用し
ても、最も羽根走行方向の端側に位置する遮光羽根、最
も基板側に位置する遮光羽根若しくは重畳状態と展開状
態との間で最も走行距離が短い遮光羽根に形成された延
出部が基板に当接して支えられるため、上記外力に対す
るこれら遮光羽根のシャッタ開口からの突き抜け抵抗力
を大きくすることが可能となる。
【0045】しかも、延出部を遮光羽根における羽根走
行方向に略直交する方向での中央付近等、部分的に設け
たり、または重畳状態と展開状態との間で最も走行距離
が短い遮光羽根に上記延出部を形成したりすることで、
羽根イナーシャを不必要に増やすことなく、効果的に遮
光羽根の突き抜け抵抗力を大きくすることが可能とな
る。
【0046】そして、上記発明をアームの回転角度の大
きいショートアームタイプの(すなわち、アームを複数
の遮光羽根における羽根走行方向に略直交する方向のア
ーム基端部側の端部近傍に連結した)シャッタ装置に適
用することで、構造が簡単で、アームと遮光羽根との連
結部間の干渉回避や羽根重なり量の維持による遮光性確
保も容易であり、作動抵抗やイナーシャが小さく、高速
作動に適した小型(特に、羽根走行方向に略直交する方
向に関して小型)のシャッタ装置を実現することが可能
となる。
【0047】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1〜図4に
は、本発明の第1実施形態であるフォーカルプレーンシ
ャッタ装置の構成を示している。図1は走行準備完了状
態を、図2は走行完了状態を示している。また、図3お
よび図4は、アームの羽根連結位置の工夫による効果を
説明するための図である。さらに、図10には、本シャ
ッタ装置を搭載した一眼レフレックスフィルムカメラに
おいて裏蓋を開けた時のシャッタ装置の状態を示してい
る。また、図11には、上記シャッタ装置の羽根群を裏
蓋側から指で押したときの状態を示している。
【0048】図1〜図4において、1はシャッタ開口1
aを有する基板(以下、シャッタ地板と称する)、1b
は先幕駆動レバー20の駆動ピン20aの走行領域を逃
げるための長孔である。なお、先幕駆動レバー20は、
先幕にばね力等による走行エネルギを与えるレバーであ
り、駆動ピン20aは後述する先幕アームとの係合部で
ある。
【0049】1cは後幕駆動レバー21の駆動ピン21
aの走行領域を逃げるための長孔である。なお、後幕駆
動レバー21は、後幕にばね力等による走行エネルギを
与えるレバーであり、駆動ピン21aは後述する後幕ア
ームとの係合部である。
【0050】2は先幕スリット形成羽根(#1羽根)で
あり、2aは先幕スリット形成部、2bは先幕スリット
形成部2aのアーム基端部側の端部である。
【0051】3〜5は先幕覆い羽根であり、順に3は#
2先羽根、4は#3先羽根、5は#4先羽根と称す。
【0052】ここで、5aは#4先羽根5の羽根長手方
向(羽根走行方向に直交する方向)の略中央部下端に設
けられた延出部であり、図1における先幕展開状態に
て、シャッタ基板1におけるシャッタ開口1aの下端よ
りも下側(外側)の部分に重なるように延出している。
この延出部5aは、#4先羽根5の羽根長手方向におけ
る略中央付近で最も延出量が大きく、その両側に向かっ
て延出量が小さくなるように形成されている。
【0053】なお、#4先羽根5の機能として遮光性の
みを満たすのであれば、図中に二点鎖線5lで示したよ
うに、シャッタ開口1aの下端に沿った直線形状で充分
であるが、本実施形態では、上記二点鎖線5lよりも下
方に延びる延出部5aを形成し、後述するように先幕羽
根群が展開状態でシャッタ地板1とは反対側から外力を
受けたときに、先幕羽根群のシャッタ開口1aの突き抜
け抵抗力を増加させるようにしている。
【0054】5bは#4先羽根5のうち先幕走行完了時
に#4先羽根5が先幕ストッパゴム22へ当接する端部
である。
【0055】6は先幕第1アームであり、その基端部6
bはシャッタ地板1に設けられた軸1dの周りに回転自
在に取り付けられている。先幕第1アーム6の先端側に
は、カシメダボ8aによって先幕スリット形成羽根2が
回転自在に連結されている。また、6aは先幕駆動レバ
ー20の駆動ピン20aを駆動方向にガタなく貫通させ
る穴であり、この穴を介して、先幕第1アーム6には、
軸1dと同軸に回転軸が設けられた先幕駆動レバー20
からの動力を伝達される。
【0056】7は先幕第2アームであり、その基端部7
bはシャッタ地板1に設けられた軸1eの周りに回転自
在に取り付けられている。先幕第2アーム7の先端側に
は、カシメダボ9aによって先幕スリット形成羽根2が
回転自在に連結されている。
【0057】このようにして、先幕スリット形成羽根2
と先幕第1および第2アーム6,7とにより平行リンク
が構成されている。
【0058】同様に、先幕覆い羽根のうち#2羽根3,
#3羽根4,#4羽根5は、先幕第1アーム6と第2ア
ーム7の中間部にそれぞれのカシメダボ8bと9b,8
cと9c,8dと9dで回転自在に連結され、平行リン
クを構成している。
【0059】なお、先幕駆動レバー20は軸1dの延長
上の軸を回転軸として回動する。また、駆動ピン20a
の軸1d周りの旋回半径は先幕第1アーム6上の1番内
側に位置する#4羽根用カシメダボ8dの旋回半径より
も小さく設定されている。以上により先幕が構成され
る。
【0060】22は先幕ストッパゴムであり、先幕走行
完了時に高速で移動してきた先幕を衝撃なく速やかに停
止させるための緩衝部材である。
【0061】図1に示す走行準備完了状態において、先
幕スリット形成羽根2のスリット形成部2aにおけるア
ーム基端部側の端部2bは、後幕駆動レバー21の駆動
ピン21aに干渉しないように駆動ピン21aの作動領
域外に位置している。
【0062】また、図2に示す走行完了状態において、
先幕スリット形成羽根2のスリット形成部2aにおける
アーム基端部側の端部2bは、駆動ピン20aの作動領
域内に位置している。
【0063】後幕は先幕と同様に構成されている。10
は後幕スリット形成羽根、10aは後幕スリット形成
部、10bは後幕スリット形成部10aのアーム基端部
側の端部である。
【0064】11〜13は後幕覆い羽根で、順に11は
#2後羽根、12は#3後羽根、13は#4後羽根と称
す。
【0065】14は後幕第1アームであり、その基端部
14bはシャッタ地板1に設けられた軸1fの周りに回
転自在に取り付けられている。後幕第1アーム14の先
端側には、カシメダボ16aによって後幕スリット形成
羽根10が回転自在に連結されている。
【0066】また、14aは後幕駆動レバー21の駆動
ピン21aを駆動方向にガタなく貫通させる穴であり、
この穴を介して、後幕第1アーム14には、軸1fと同
軸に回転軸を設けられた後幕駆動レバー21からの動力
が伝達される。
【0067】15は後幕第2アームであり、その基端部
15bはシャッタ地板1に設けられた軸1gの周りに回
転自在に取り付けられている。後幕第2アーム15の先
端側には、カシメダボ17aによって後幕スリット形成
羽根10が回転自在に連結されている。
【0068】このようにして、後幕スリット形成羽根1
0と後幕第1および第2アーム14,15により平行リ
ンクが構成されている。
【0069】同様に、後幕覆い羽根のうち#2羽根1
1,#3羽根12,#4羽根13は、第1アーム14と
第2アーム15の中間部にそれぞれのカシメダボ16b
と17b,16cと17c,16dと17dにより回転
自在に連結されて、平行リンクを構成している。
【0070】なお、後幕駆動レバー21は軸1fの延長
上の軸を回転軸として回動する。また、駆動ピン21a
の軸1f周りの旋回半径は後幕第1アーム14上の一番
内側に位置する#4羽根用カシメダボ16dの旋回半径
よりも小さく設定されている。以上により後幕が構成さ
れる。
【0071】図1の走行準備完了状態において、後幕ス
リット形成羽根10のスリット形成部10aにおけるア
ーム基端部側の端部10bは、駆動ピン21aの作動領
域内に位置している。また、図2の走行完了状態におい
て、後幕スリット形成羽根10のスリット形成部10a
におけるアーム基端部側の端部10bは、先幕駆動レバ
ーの駆動ピン20aに干渉しないように駆動ピン20a
の作動領域外に位置している。
【0072】これら先幕および後幕は、小型化のために
アームの長さを短くしているのであるが、シャッタ開口
1aの羽根走行方向の寸法が一定である以上、平行リン
クではアームの長さを短くすると、決められた距離だけ
羽根を移動させるにはアームの回転作動角を大きくする
必要がある。
【0073】前にも述べたように、アームの回転角を増
やそうとしたとき、4枚構成の羽根ユニットでの羽根重
畳状態では、第1の従来例のように第1のアーム上の基
端部と羽根カシメダボに対し、第2のアーム115上の
羽根カシメダボ117b,117c,117dが当接す
るような配置ではアームの回転角は増やせず、シャッタ
の小型化は困難である。
【0074】従って、アームの回転角を増やすには、図
1および図2のように、第1アーム6,14上の基端部
6b,14bと羽根カシメダボ8d,16dに対し、第
2アーム7,15上の羽根カシメダボ9b,9c,9d
および17b,17c,17dが当接しないよう互い違
いに入り込む配置が効果的である。
【0075】さらに、アーム基端部に近い側に配置され
た少なくとも2枚の羽根(#3羽根、#4羽根)4,5
および12,13のカシメダボ8c,9c,8d,9d
および16c,17c,16d,17dができるだけシ
ャッタ地板1の外形の横方向端部1lに近付き、かつ且
つ横方向端部1lに沿って配置できると、小型化の効果
が大きい。
【0076】具体例として、第1の従来例の後幕では、
アームの回転角を増やせず、羽根重畳状態でアーム基端
部に近い側に配置された2枚の羽根のカシメダボがシャ
ッタ地板の外形の横方向端部に近付けず、且つ横方向端
部に沿って配置できないため、羽根カシメダボの横方向
距離は3.08mmもあり、シャッタの羽根走行方向に
直交する方向の寸法(横寸法)を大きくしている。この
ことから、第1の従来例と同様の羽根カシメダボ等の配
置関係を踏襲して小型化を試みても、あまり小さくでき
ないことは容易に予想できる。
【0077】一方、本実施形態では、先幕も後幕も羽根
カシメダボ等の互い違いに入り込む配置によりアームの
回転角を大きく増やせ、羽根重畳状態で、アーム基端部
に近い側に配置された2枚の羽根(#3羽根、#4羽
根)4,5および12,13のカシメダボ8c,9c,
8d,9dおよび16c,17c,16d,17dがシ
ャッタ地板1の外形の横方向端部1lに近付き、且つ横
方向端部1lに沿って配置できるため、先幕の羽根カシ
メダボ8c,8d(および9c,9d)の横方向距離を
0.44mm、後幕の羽根カシメダボ16c,16d
(および17c,17d)の横方向距離を0.77m
m、更にオーバーチャージ分の角度を最大4°考慮する
と、先幕も後幕も重畳状態のこれら横方向距離を殆ど0
(ゼロ)mmにできる。従って、シャッタの羽根走行方
向に直交する方向(横寸法)の小型化への効果がきわめ
て大きいでことが分かる。
【0078】次に、上記シャッタ装置の動作を説明す
る。図1の走行準備完了状態において、先幕駆動レバー
20および後幕駆動レバー21は、各々不図示の秒時制
御マグネットにより吸着保持されている。この時、先幕
スリット形成羽根2のスリット形成部2aにおけるアー
ム基端部側の端部2bは、後幕の秒時制御マグネットの
吸着不良等の故障が生じて、後幕が走行準備位置に保持
されず、後幕のみがシャッタ開口1aを閉鎖するよう走
行した場合に、後幕駆動レバー21の駆動ピン21aに
干渉しないよう駆動ピン21aの作動領域外に位置して
いる。また、後幕スリット形成羽根10のスリット形成
部10aにおけるアーム基端部側の端部10bは駆動ピ
ン21aの作動領域内に位置しているが、後幕のシャッ
タ開口1aを閉鎖する展開動作に連れて駆動ピン21a
の作動領域外へ移動するため、後幕駆動レバー21の駆
動ピン21aと干渉することはない。
【0079】シャッタレリーズ信号により、先幕用秒時
制御マグネットの吸着が解除されると、先幕駆動レバー
20に時計回り方向の回動力を発生させる不図示の先幕
駆動ばねの力により、先幕は時計回り方向に第1アーム
6と第2アーム7とを回動させる。
【0080】これに伴い、先幕スリット形成羽根2と先
幕覆い羽根の#2羽根3,#3羽根4,#4羽根5は平
行リンクの作用により、シャッタ開口1aの長辺1hに
対して先幕スリット形成部2aおよび#2羽根3,#3
羽根4,#4羽根5を平行に保ちながらシャッタ開口1
aの上方から下方へ向けてシャッタ開口1aを開放する
よう走行する。このようにして先幕はシャッタ開口1a
を開放するよう図2の位置へ移動する。
【0081】先幕用秒時制御マグネットの吸着が解除さ
れてから、設定された露光秒時に相当する所定時間の経
過後、後幕用秒時制御マグネットの吸着が解除され、後
幕駆動レバー21に時計回り方向の回動力を発生させる
不図示の後幕駆動ばねの力により、後幕は時計回り方向
に第1アーム14と第2アーム15とを回動させる。
【0082】これに伴い、後幕スリット形成羽根10と
後幕覆い羽根の#2羽根11,#3羽根12,#4羽根
13は平行リンクの作用により、シャッタ開口1aの長
辺1hに対して後幕スリット形成部10aおよび#2羽
根11,#3羽根12,#4羽根13を平行に保ちなが
らシャッタ開口1aの上方から下方へ向けてシャッタ開
口1aを遮蔽するよう走行する。このようにして後幕は
シャッタ開口1aを遮蔽するよう図2の位置へ移動し、
フィルムの露光が終了する。
【0083】シャッタチャージの際は、先幕および後幕
が不図示のチャージ機構により、先幕を先行させてシャ
ッタ開口1aを開くことなく、上記露光動作と逆の、先
幕および後幕駆動レバーを反時計方向の回動を与える動
作を行い、図2の位置より図1の位置へと先幕・後幕を
移動させ、先幕駆動レバー20および後幕駆動レバー2
1を、各々不図示の秒時制御マグネットにより吸着保持
させる。図2の走行完了状態において、後幕のスリット
形成部のアーム基端部側端10bは、シャッタチャージ
の際、先幕が先行してシャッタ開口を閉鎖するよう移動
した場合に、先幕駆動レバーの駆動ピン20aに干渉し
ないよう駆動ピン20aの作動領域外に位置している。
また、先幕のスリット形成部のアーム基端部側端2b
は、駆動ピン20aの作動領域内に位置しているが、先
幕のシャッタ開口を閉鎖する展開動作に連れて駆動ピン
20aの作動領域外へ移動するため、先幕駆動レバーの
駆動ピン20aと干渉することはない。
【0084】本実施形態におけるフォーカルプレーンシ
ャッタ装置は、135フォーマットの銀塩フィルムを用
いる一眼レフレックスカメラに搭載されるものとする
と、シャッタ開口1aの縦寸法Aは24.7mm、横寸
法は36.6mmとなる。このフォーマットでのシャッ
タ開口1aの大きさは決まっているので、シャッタ装置
の大きさを小さくする場合には、シャッタ開口1aの周
囲の構成物の大きさを小さくすることになる。
【0085】そこで、シャッタ開口1aのアーム基端部
側(図1の向って左側)端面からアーム基端部を支持す
る側(図1の向って左側)のシャッタ地板1の端面まで
の寸法をBとし、シャッタ開口1aの羽根先端側(図1
の向って右側)端面から羽根先端側(図1の向って右
側)のシャッタ地板1の端面までの寸法をCとし、アー
ム基端部回転中心からアーム先端のスリット形成羽根を
支持するカシメダボ回転中心までの寸法をDとし、アー
ムの基端部の回転中心周りのアーム最大作動角度をθと
し、第1アームと第2アームにより形成される平行リン
クの第1および第2アーム間寸法をEとして、小型化の
ための着目点を述べる。
【0086】 アームに回転自在に支持される羽根群
の枚数 本実施形態のように先幕および後幕ともに4枚羽根構成
に対し、第1の従来例の先幕のように5枚の羽根をアー
ムに支持した場合、カメラの巻上げチャージ完了状態
(近年のモーター組込みカメラではこの状態で次の撮影
を待つ)での、先幕がシャッタ開口を閉鎖した羽根群展
開時に遮光に必要な所定の羽根重なり量(本実施形態で
は図1に示すように4mm、また第1の従来例でも図2
2に示すように4mm)を確保する条件では、羽根1枚
の幅は5枚羽根の方が小さくできる。このため、羽根群
枚数の多い第1従来例の方が、シャッタ開口を開放した
羽根群格納状態では小さく折りたためるため、シャッタ
の羽根走行方向に一致した上下方向の寸法は小さくな
る。
【0087】ところが、単純には羽根群枚数の多い方が
羽根支持箇所が増える分、アーム長が伸びるため、羽根
走行方向と直交するシャッタ横方向の寸法が大きくなっ
てしまう。また、アーム長を極力伸ばさないようにした
場合(第1の従来例がこれに相当する)、羽根支持箇所
が増える分、アーム上の余裕代が少なくなるのでシャッ
タ横方向の寸法をより小さくするのが困難になる。ま
た、羽根相互の重なり部が5枚羽根の方が4枚羽根より
も1個所多く、トータルの羽根面積も大きくなり、羽根
支持1箇所増える分も加えて、羽根ユニット全体のイナ
ーシャは確実に増してしまい、高速走行に不利となる。
【0088】一方、3枚羽根構成の場合は羽根支持箇所
が減り、アーム上の余裕代が多くなるので、シャッタ横
方向の寸法をより小さくするには有利となる。しかし、
シャッタ開口を閉鎖した羽根群展開時に所定の羽根重な
り量(例えば4mm)を確保する条件では、シャッタ開
口を開放した羽根群格納状態で小さく折りたためないた
め、シャッタの羽根群走行方向に一致した上下方向の寸
法は大きくなる。上下方向の寸法を小さくしようとする
と、羽根群展開時の羽根相互の重なり量が少なくなり、
遮光性を保てなくなる。結局3枚羽根ではシャッタの縦
横寸法比のバランスが悪く、カメラに搭載し難い。
【0089】実際に、十分な遮光性能を実現できる羽根
重なり量を確保し、シャッタの縦横寸法比のバランスが
良く、横寸法を効果的に小さくするには、本実施形態の
ように先幕および後幕ともに4枚羽根構成が最適であ
る。
【0090】 アーム長さ(アーム基端部の回転中心
から、アーム先端のスリット形成羽根を支持するカシメ
ダボの回転中心までの寸法D) 4枚構成の羽根群を回転自在に支持し、シャッタ開口1
aの縦寸法Aをスリット形成羽根2,10が十分移動可
能になるような最小限の長さを狙う。
【0091】 アームの基端部回転中心周りのアーム
最大作動角度θ 上記でアーム長さDを短くすると、シャッタ開口1a
の縦寸法Aをスリット形成羽根の移動距離がクリアーす
るには、それに応じて当然θを大きくしていくことにな
る。
【0092】 第1と第2アーム間の寸法E 1つは、アーム最大作動角度θが大きくなると、アーム
間寸法が従来のままでは、羽根群展開時と格納(重畳)
時では第1アームと第2アーム同士の干渉、特に羽根連
結部同士の干渉が生じ、十分な作動角度が得られない。
【0093】またもう1つは、作動角度が大きくなる
と、羽根群展開状態と格納(重畳)状態に近い状態で、
スリット形成羽根2,10の羽根連結部と反対側の羽根
先端側がシャッタ開口1a内に多く進入する。
【0094】これは、羽根連結部には嵌合ガタがあり、
このガタは羽根連結部から遠い位置でより拡大されるの
で、スリット形成羽根2,10(スリット形成部2a,
10a)の平行度の悪化を意味する。
【0095】以上の2つの問題を解決するために、第1
と第2アーム間寸法Eを拡大する。また、平行リンクの
特性から、平行リンクを形成するアーム間のスパンを広
げることにより、アームに支持されるスリット形成羽根
の作動中の平行度の安定性が向上する。
【0096】 シャッタ開口1aの羽根先端側の端面
から羽根先端側のシャッタ地板1の端面までの寸法C アーム長さDを短くし、アーム最大作動角度θを大きく
すると、開閉動作による羽根群(特にスリット形成羽
根)の走行方向に直交する方向の変位量が大きくなり、
寸法Cを小さくするには不利となる。しかしながら、ス
リット形成羽根の先端側のスリット形成部のコーナR
(2c,10c)の半径を必要最小限に小さくしてスリ
ット形成部を羽根の先端ぎりぎりまで設け、スリット形
成羽根の長さを切り詰めたり、各羽根の先端形状をシャ
ッタ地板の端面に沿った直線形状に単純化したりして、
羽根群展開時の各羽根先端部とシャッタ開口1aの周囲
のシャッタ地板1あるいはカバー板との掛り量を、遮光
性確保および撮影者の不注意による指等での押圧に対す
る羽根抜け防止のため、従来並にすることにより、寸法
Cを小さくすることができる。
【0097】 アームへの羽根連結部(羽根カシメダ
ボ)の配置 図3および図4には、アームへの羽根連結部の配置に関
する効果を示しており、図3はスリット形成部に対し
て、図4は遮光部に対しての説明図である。なお、双方
ともシャッタ走行途中の平面図であり、先幕・後幕とも
同構造の説明のために後幕のみを示している。
【0098】これらの図において、10bはスリット形
成羽根10のスリット形成部10aにおけるアーム基端
部側の端部、18(二点鎖線で示す)は従来に習った配
置にした#3羽根12のカシメダボ、11aは#2羽根
11のアーム側遮光片、12aは#3羽根12のアーム
側遮光片である。
【0099】従来のアームへの羽根連結部の配置は、図
23および図24に示すように、4枚羽根構成の後幕で
は、アーム基端部の回転中心101f,101gとアー
ム先端におけるスリット形成羽根の連結部116a,1
17aの回転中心とを結ぶ線分からの距離で見ると、羽
根連結部の回転中心のうち#2羽根の連結部116b,
117bの回転中心が最も離れており(距離は図中にf
で示す)、以下、#3羽根用、#4羽根用の順である。
【0100】一方、5枚構成の先幕では、同様にアーム
基端部の回転中心101d,101eとアーム先端にお
けるスリット形成羽根の連結部108a,109aの回
転中心とを結ぶ線分からの距離で見ると、羽根連結部の
回転中心のうち#3羽根の連結部108c,109cの
回転中心が最も離れており(距離は図中にgで示す)、
以下、#2羽根用、#4羽根用、#5羽根用の順であ
る。
【0101】先に述べたように、シャッタの横寸法を効
果的に小さくするには、先幕・後幕ともに4枚構成が最
適であることから、4枚構成の羽根群で考え、従来に習
ったアームへの羽根連結部配置を行うと、#3羽根用カ
シメダボ18の配置は図6に二点鎖線で示すようにな
る。
【0102】この場合、スリット形成羽根10のスリッ
ト形成部10aにおけるアーム基端部側の端部10b
は、#3羽根用カシメダボ18と干渉してしまうので、
矢印を付記したようにアーム基端部側の端部10bを1
0b’のように、およそ1.5mm羽根先端側に移動さ
せなければならない。そうなるとアーム基端部側の端部
10b’の最外形の運動軌跡はHで示すようになり、シ
ャッタ開口1aの中に入り込んでしまうため、シャッタ
としてのスリット形成ができなくなる。
【0103】これを回避するには、スリット形成羽根1
0の先端をおよそ1.5mm延ばし、羽根ユニット全体
をシャッタ開口1aに対してアーム基端部側(図中左方
向)へおよそ1.5mm移動する必要がある。
【0104】またこれだけでなく、#2羽根11のアー
ム側遮光片11aも#3羽根用カシメダボ18と干渉し
てしまうので、遮光片11aを逃がさなければならな
い。
【0105】例えば、図中斜線を施したように、遮光片
11aを削除すると、図4に示すように羽根ユニットの
作動途中で遮光できない部分19(スリット形成羽根1
0と#3羽根12のアーム側遮光片12aとの間に形成
された隙間)が生じ、シャッタ機能が成り立たなくなっ
てしまう。これではシャッタの横寸法をおよそ1.5m
mだけ本実施形態より大きくすれば済むものではなく、
第1の従来例のシャッタに比べて僅かしか横寸法を小さ
くすることができない。
【0106】これに対し、本実施形態におけるアームへ
の羽根連結部の配置は、同様にアーム基端部の回転中心
1f,1gとアーム先端におけるスリット形成羽根の連
結部16a,17aの回転中心とを結ぶ線分からの距離
で見ると、羽根連結部の回転中心のうち#3羽根の連結
部16c,17cの回転中心が最も離れており(距離は
図中にFで示す)、以下、#2羽根用、#4羽根用の順
である。
【0107】このように配置することにより、上述した
スリット形成羽根10のスリット形成部10aにおける
アーム基端部側の端部10bと#3羽根用カシメダボ1
7cとの干渉は無く、アーム基端部側の端部10bの最
外形の運動軌跡は、Iで示すようにシャッタ開口1aの
中に入り込むことはない。
【0108】さらに、#2羽根11のアーム側遮光片1
1aも#3羽根用カシメダボ17cと干渉することもな
く、十分なアーム側遮光片11aを形成できるので、作
動途中での遮光も確実に行える。
【0109】これによって、本実施形態のシャッタ装置
は、第1の従来例のシャッタに比べて横寸法を6mmも
小さくすることができる。
【0110】次に、各部の寸法を具体的に説明する。ま
ず、B寸法に関し、図23および図24に示す第1の従
来例では19.2mmで、羽根カシメダボ径を小さくし
たり、羽根間の移動中および移動後の余裕代を詰めたり
することにより、1mm程度の小型化は可能であるが、
それ以上のB寸法の小型化はスリット形成羽根のスリッ
ト形成部におけるアーム基端部側の端部がシャッタ開口
の内側に進入してしまうため、先幕と後幕のスリット形
成部およびシャッタ開口により形成される長方形形状の
スリットができず、シャッタ機能が成り立たない。この
ため、2mm以上のB寸法の小型化のためには、本発明
の技術が必要となってくる。
【0111】一方、本発明の技術により小型化された最
適バランスに近いシャッタは、本実施形態にて説明して
いるシャッタ装置であり、B寸法は14.2mmで、更
に小型化の限界を追求するため、アーム基端部の回転中
心軸1d,1e,1f,1gの材質をシャッタ地板1と
一体成形できるプラスチックからステンレス等の金属に
変更し、軸径をφ1.6mmからφ1.0mmに小さく
する。これに伴って、先幕・後幕の各アームの基端部の
外周半径を0.3mm小さくする。これにより、図1の
向って左側のシャッタ地板1の端面を右へシフトでき
る。
【0112】こうして第1の従来例から2mmの小型化
がB寸法の上限となり、本実施形態から0.3mmの小
型化がB寸法の下限となるので、以下のような関係式で
表すことができる。
【0113】 上記(1)式のB寸法範囲内で、本発明の技術により自
由にB寸法を選択できる。
【0114】次にC寸法に関しては、図23および図2
4に示す第1の従来例では7.7mmで、小型化したこ
とが少しでも感じられる最低限を0.3mmとすると、
上限寸法は7.4mmとなる。C寸法はほぼスリット形
成羽根の先端軌跡で決まるので、前述ので示したよう
に、本発明のようにアーム長さDを短くし、アーム最大
作動角度θを大きくすると、開閉動作による羽根群(特
にスリット形成羽根)の走行方向に直交する方向の変位
量が大きくなり、寸法Cを小さくするには不利となる。
【0115】しかしながら、本発明の技術により小型化
された最適バランスに近い本実施形態のシャッタ装置で
は、C寸法を6.7mmとすることができる。さらに小
型化の限界を追求すると、スリット形成羽根の先端側の
スリット形成部のコーナRを必要最小限に小さく(殆ど
ゼロに)してスリット形成部を羽根先端ぎりぎりまで設
けると、スリット形成羽根の先端長さをあと0.7mm
切り詰めることができる。スリット形成以外の羽根の先
端も同様に約0.7mm切り詰めると、C寸法の下限界
は6.0mmとなる。これよりも小さくすると、羽根群
作動中にスリット形成部がシャッタ開口1aの内側に入
り込み、シャッタの機能が成り立たなくなる。
【0116】また、羽根群展開時の各羽根先端部とシャ
ッタ開口1aの周囲のシャッタ地板1或はカバー板との
掛り量も、遮光性確保および撮影者の不注意による押圧
に対する羽根抜け防止のための必要最小限すら確保でき
なくなる。
【0117】従って<C寸法は以下のような関係式で表
すことができる。
【0118】 上記(2)式のC寸法範囲内で、本発明の技術により自
由にC寸法を選択できる。
【0119】次にD寸法に関し、図23および図24に
示す第1の従来例では23.0mmで、前述のB寸法で
第1の従来例の19.2mmを2mm小さくするのに対
応して本発明の技術を用いる。
【0120】ここで、図5は、シャッタ地板1の寸法に
対し先幕アームとスリット形成羽根とのバランス、およ
びスリット形成部の傾きを模式的に示す走行完了状態の
図であり、二点鎖線で示す2’はスリット形成羽根が最
も先端側へ移動した状態を、2”はスリット形成羽根が
走行準備完了位置へ移動した状態を示す。なお、後幕に
関しても同様なので図5では省略している。
【0121】この図5からD寸法は22.2mmとな
る。本発明の技術により小型化された最適バランスに近
い本実施形態のシャッタ装置では、D寸法は19.8m
mとなり、さらに小型化の限界を追求すると、あと0.
5mm小さくでき、19.3mmとなる。このために
は、アームの最大作動角度θを大きくし、そのままでは
干渉してしまう第1および第2アームの形状を細くして
逃げ量を増やし、羽根カシメダボ径も小さく、アーム近
傍の遮光片等の各羽根形状の拘束条件を緩和し、さらに
は羽根展開時に隣接する羽根同士の重なり量を必要最小
限に減らせばよい。これについては図6に示している。
【0122】図6は、シャッタ地板1の寸法に対し先幕
アームとスリット形成羽根とのバランス、およびスリッ
ト形成部の傾きを模式的に示す走行完了状態の図を示し
ており、二点鎖線で示す2’はスリット形成羽根が最も
先端側へ移動した状態を示し、2”はスリット形成羽根
が走行準備完了位置へ移動した状態を示す。なお、後幕
に関しても同様なので図6では省略している。
【0123】なお、これよりもD寸法を小さくすると、
スペース的に各羽根の支持が困難となる上、さらにアー
ム形状を細くしたり、羽根カシメダボ径を小さくする
と、アーム強度や羽根カシメ強度が低くなり過ぎ、破綻
をきたす。また、遮光も不備となり、シャッタとしての
機能を果さなくなる。
【0124】従って、D寸法は以下のような関係式で表
すことができる。
【0125】 上記(3)式のD寸法範囲内で、本発明の技術により自
由にD寸法を選択できる。
【0126】次に、アーム最大作動角度θに関し、図2
3および図24に示す第1の従来例では、走行完了状態
から走行準備完了状態までのアーム作動角は74°〜7
5°で、オーバーチャージを最大4°(シャッタ個々に
よって不図示のチャージ機構の調寸コロによりオーバー
チャージは0〜4°の間を変動する)としてトータルの
アーム作動角は79°となる。
【0127】前述のB寸法17.2mmとD寸法22.
2mmに対応して本発明の技術を用いると、図5に示す
ようにアーム最大作動角度θの下限値は80°+(オー
バーチャージ0〜4°)となる。本発明の技術により小
型化された最適バランスに近い本実施形態のシャッタ装
置では、θは87°+(オーバーチャージ0〜4°)と
なり、さらに小型化の限界を追求すると、図6に示すよ
うに前述のD寸法19.3mmに対応してθは90°+
(オーバーチャージ0〜4°)となる。
【0128】従ってθは以下のような関係式で表すこと
ができる。
【0129】80°≦θ≦94°…(4) 上記(4)式のθの範囲内で、本発明の技術により自由
にθの値を選択できる。
【0130】ところで、このようにθを大きくしていく
と、先幕と後幕にそれぞればね力等による走行エネルギ
を与える先幕駆動レバー20と後幕駆動レバー21の駆
動ピン20a,21aを第1アーム6,14に嵌入係合
させる位置(6a,14a)が限られてくる。
【0131】つまり先幕・後幕駆動レバー20,21は
第1アーム6,14の回転中心1d,1fと同軸に回動
するので、駆動ピンの旋回半径を大きくすると、θが大
きいほど駆動ピン作動軌跡が占める領域が広がり、羽根
配置の自由度が少なくなって小型化に不利となる。従っ
て、駆動ピンの旋回半径は極力小さくすることが求めら
れる。
【0132】しかも、先幕の走行完了状態や後幕のチャ
ージ完了からオーバーチャージ状態での各駆動ピン位置
(図2の20a、図1の21a)をできるだけシャッタ
地板1の左端に近づけるのが好ましい。
【0133】また、近年のカメラでは、フィルム給送機
構にスプロケットを用いず、ゴムを巻き付けたスプール
にて摩擦力を利用してフィルムを巻き取る方式になり、
フィルム画面の割出しをスプロケットの回転量検出によ
るものからフォトセンサーにて行うようになっている。
このため、従来、不図示のカメラ本体の壁を挟んでシャ
ッタの左側に存在していたスプロケットの形状に合わせ
て、ある領域からシャッタ地板の左端の上下に逃げを設
けていた(図23および図24の101i,101
j)。
【0134】これに対し、本実施形態のシャッタ装置で
は、このスプロケットの逃げを設ける必要が無いことに
着目し、駆動ピンの旋回半径を極力小さくするととも
に、先幕の走行完了状態や後幕のチャージ完了からオー
バーチャージ状態での各駆動ピン位置(図2の20a、
図1の21a)を、第1アーム6,14の回転中心1
d,1fに対して、先幕は真下まで後幕は真上までくる
ようにシャッタ地板1の左端に近づけている。
【0135】そして本実施形態では、シャッタの小型化
に有効となる、駆動ピン20a,21aの旋回半径を第
1アーム上の一番内側に位置する#4羽根用カシメダボ
8d,16dの旋回半径よりも小さくなるまで極力小さ
くすること(言い換えれば、駆動ピンの作動領域を第1
アーム上のいかなる羽根カシメダボの作動領域よりも第
1アームの基端部回転軸の近くに位置させたこと)に加
えて、図2の先幕重畳時に先幕スリット形成羽根2のス
リット形成部2aにおけるアーム基端部側の端部2bが
先幕駆動レバー20の駆動ピン20aにけっして干渉す
ることのない位置(先幕展開動作時に駆動ピン20aが
通過する位置)で駆動ピン20aの作動領域内に進入し
てスペースを有効に利用するとともに、図1の後幕重畳
時に後幕スリット形成羽根10のスリット形成部10a
におけるアーム基端部側の端部10bが後幕駆動レバー
21の駆動ピン21aにけっして干渉することのない位
置(後幕展開動作時に駆動ピン21aが通過する位置)
で駆動ピン21aの作動領域内に進入してスペースを有
効に利用することで、羽根走行方向に直交する方向の小
型化を図っている。
【0136】次に、E寸法に関し、図23および図24
に示す第1の従来例では8.06mmで、この時のスリ
ット形成部の平行度をスリット形成部の傾き角およびス
リット形成部(直線部)の両端の羽根走行方向(図の縦
方向)距離にて表す。条件としては、アーム基端部の回
転軸部(101d,101e等)の嵌合ガタが無いもの
とし、アームにスリット形成羽根を連結する羽根カシメ
ダボの嵌合を穴H8級−軸f8級とし、径φ1.5mm
に対し最大ガタを34μmとする。その結果を図9に示
す。
【0137】図9は、地板寸法に対し先幕アームとスリ
ット形成羽根とのバランス、およびスリット形成部の傾
きを模式的に示す走行完了状態の図であり、後幕に関し
ては同様なので省略している。
【0138】図9によると、スリット形成部の傾き角は
0°18’18”、スリット形成部両端の羽根走行方向
距離は0.22mmとなる。
【0139】前述のB寸法17.20mmとD寸法2
2.2mmとアーム最大作動角度θの下限値80°に対
応して本発明の技術を用い、スリット形成部の傾き角と
スリット形成部両端の羽根走行方向距離を上記従来例と
同じガタ条件で同じレベル以上に維持するためには、図
5に示すように、E寸法は8.25mmとなる。
【0140】本発明の技術により小型化された最適バラ
ンスに近い本実施形態のシャッタ装置では、E寸法は
8.46mmとなり、図7に示すように、上記従来例と
同じガタ条件で、スリット形成部の傾き角は0°18’
0”、スリット形成部両端の羽根走行方向距離は0.2
2mmとなり、従来のものに比べ若干向上している。な
お、図7は、本実施形態のシャッタ装置について、地板
寸法に対し先幕アームとスリット形成羽根とのバランス
およびスリット形成部の傾きを模式的に示す走行完了状
態の図であり、後幕に関しては同様なので省略してい
る。
【0141】仮に、本実施形態のシャッタ装置で、E寸
法を従来どおり8.06mmのままにすると、図8(図
7とE寸法のみ異なる場合の図)に示すように、上記従
来例と同じガタ条件で、スリット形成部の傾き角は0°
21’0”、スリット形成部両端の羽根走行方向距離は
0.26mmとなり、従来のものに比べスリット形成部
の平行度が悪くなる。
【0142】これは露光画面の露出ムラの悪化を意味す
る。結局、小型化した本実施形態のシャッタ装置におい
て、性能を従来以上にするためには、E寸法を8.46
mmまで大きくすることが妥当であることが分かる。
【0143】さらに小型化の限界を追求するには、前述
のD寸法19.3mmとアーム最大作動角度θの上限値
94°に対応し、本発明の技術を用いるとともに、前述
したのと同様に、アーム基端部の回転中心軸1d,1
e,1f,1gの材質をシャッタ地板と一体成形できた
プラスチックからステンレス等の金属に変更し、軸径を
φ1.6mmからφ1.0mmに小さくする。これに伴
って先幕・後幕の各アームの基端部外周半径を0.3m
m小さくする。これにより、図1の先幕と後幕を互いに
縦方向に0.3mmずつ接近させることができる。
【0144】加えて、カメラのファインダ接眼光路に隣
接する部分1kを拡大することなく、第1の従来例のシ
ャッタの縦方向寸法と同じになることを許すならば、上
下方向に先幕・後幕とも第1アームを0.8mm移動さ
せることができる。
【0145】従って、これらを合わせるとE寸法は9.
56mmとなる。図6に示すように上記従来例と同じガ
タ条件で、スリット形成部の傾き角は0°16’5
9”、スリット形成部両端の羽根走行方向距離は0.2
1mmとなり、従来のものに比べ向上している。なお、
これよりもE寸法を大きくするとカメラのファインダ接
眼光路に影響を与えたり、シャッタの縦方向寸法が大き
くなり好ましくない。
【0146】従ってE寸法は以下のような関係式で表さ
せる。
【0147】 上記(5)式のE寸法範囲内で、本発明の技術により自
由にE寸法を選択できる。
【0148】以上の説明では、本実施形態におけるシャ
ッタ開口1aのアーム基端部側(図1の向って左側)の
端面からアーム基端部を支持する側(図1の向って左
側)のシャッタ地板1の端面までの寸法Bと、シャッタ
開口1aの羽根先端側(図1の向って右側)の端面から
羽根先端側(図1の向って右側)のシャッタ地板1の端
面までの寸法Cと、アーム基端部の回転中心からアーム
先端のスリット形成羽根を連結するカシメダボの回転中
心までの寸法Dと、アームの基端部の回転中心周りのア
ーム最大作動角度θと、第1アームと第2アームにより
構成される平行リンクの第1と第2アーム間の寸法Eと
をそれぞれ、単独では(1)〜(5)式の範囲内で選択
可能と述べたが、図5〜図7に示すように、それぞれの
寸法間で適した(バランスの良い)組合わせがある。
【0149】また、小型化の主体となるのはD寸法とθ
であり、E寸法で羽根連結部の干渉調整とスリット形成
羽根の平行度維持とを行い、アームへの羽根連結部の配
置を工夫することで羽根連結部の干渉調整と羽根重なり
量の維持等の遮光性確保を行うことができる。B寸法と
C寸法は、D,θ,Eにより導かれる寸法となる。
【0150】次に、本実施形態のシャッタ装置、すなわ
ち#4先羽根5に突き抜け補強用の延出部5aを設けた
シャッタ装置を組み込んだ一眼レフレックスカメラにお
いて、裏蓋を開けた状態を図10に示す。
【0151】図10において、51はカメラボディ(カ
メラ本体)、51aは露光開口(アパーチャ)、51b
はフィルムパトローネを装填するためのパトローネ室、
51cはフィルム巻取り側のスプール室、52はフィル
ム巻取り用のスプール、53は裏蓋(蓋部材)、54は
フィルム圧板、55はファインダー接眼窓、56は撮影
モードダイヤル、57は選択用アップダウンダイヤル、
58はレリーズボタン、59は外部表示、60は撮影レ
ンズである。
【0152】最近のカメラではモータ内蔵が一般的にな
っており、シャッタの先幕・後幕が露光完了後すぐに走
行準備位置へ移動させられるため、カメラの通常状態で
の遮光は先幕が受け持ち、ユーザーが裏蓋を開けると図
10のように先幕がカメラの露光開口51aを覆ってい
る。
【0153】従って、ユーザーが裏蓋をあけてフィルム
を交換する際に、誤ってシャッタの先幕を指で触れた
り、押したりしてしまう惧れが生じる。
【0154】そこで、本実施形態のフォーカルプレーン
シャッタ装置の先幕を露光開口51aのほぼ中央位置で
裏蓋側から指で押したときの状態を図11に示す。
【0155】図11において、破線で示す23はシャッ
タ地板1と対向して先幕と後幕の走行スペースを形成す
るカバー板であり、このカバー板23とシャッタ地板1
との間には、シャッタ地板1側の先幕走行スペースとカ
バー板23側の後幕走行スペースとを仕切る不図示の仕
切板が配置されている。カバー板23の中央部には、シ
ャッタ開口1aに対向した開口部23aが形成されてい
る。なお、仕切板の中央部にも同様の開口部が形成され
ている。
【0156】例えば、開口中央付近の先幕を指61で突
くと、先幕は#2先羽根3が直接押され、その下(シャ
ッタ地板1側)に4mmの重なり量で重なっている#3
先羽根4が押され、更にその下に4mmの重なり量で重
なっている#4先羽根5が押される。この場合、厚さの
大きい#1先羽根2は押されず押圧に対する抗力には寄
与しない。
【0157】このとき、一番下で踏ん張るのが#4先羽
根5であり、#2先羽根3や#3先羽根4は羽根の根元
と先端で剛体であるシャッタ地板1のシャッタ開口周辺
部により支えられるのに対し、#4先羽根5は羽根の根
元と先端に加え、下端が剛体であるシャッタ地板1のシ
ャッタ開口周辺下部により支えられる。
【0158】従って、#4先羽根5の形状が先幕のシャ
ッタ開口1aの突抜けに対する抵抗力の大小に大きく効
く。例えば、先羽根#2〜#4の厚さが全て90μmの
場合、図1に示す二点鎖線5lのように、#4先羽根5
のシャッタ地板1におけるシャッタ開口周辺下部に対し
てシャッタ開口縁から約2mmの重なりを持つ場合の突
抜け抵抗力の最大値は、約130gf(1.27N)と
なる。
【0159】これに対し、本実施形態のように延出部5
aを設けた場合、#4先羽根5のシャッタ地板1におけ
るシャッタ開口周辺下部に対してシャッタ開口縁から約
4mmの重なりを持つ場合の突抜け抵抗力の最大値は、
165gf(1.62N)で、27%も向上する。
【0160】#4先羽根5に延出部5aを設けない(す
なわち、図1の二点鎖線5lの形状とする)場合、#1
先羽根2と#2先羽根3の羽根幅が大きく、#3先羽根
4と#4先羽根5の羽根幅が小さく、図2の走行完了状
態でストッパゴム22に#1先羽根2と#2先羽根3が
当接するが、#3先羽根4と#4先羽根5は当接しない
ようになっている。
【0161】そこで、#4先羽根5の羽根長手方向の略
中央下端に延出部5aを設け、走行完了状態でストッパ
ゴム22に#4先羽根5も端部5bで当接させることが
可能となり、羽根突抜け抵抗力を増しつつ、停止時の緩
衝効果も向上できる。
【0162】しかも、#4先羽根5は4枚の羽根群のう
ち羽根作動時における移動距離が最も小さく、延出部5
aを設けても羽根イナーシャの増加率を小さく抑えるこ
とができる。もちろん、#4先羽根5の二点鎖線5lの
形状をそのまま端部5bの位置まで広げても羽根突抜け
抵抗力を増すことはできるが、その効果の割には羽根イ
ナーシャの増加が中央下端にのみ延出部5aを設けた場
合より不利となる。
【0163】また、#4先羽根5に延出部5aを設ける
位置は、チャージ完了状態でシャッタ開口1aの形状に
対して羽根走行方向と略直交する方向の幅に対し、中央
付近となるのが好ましい。
【0164】これは、シャッタ開口1aの3辺(両側辺
と下辺)に#4先羽根5のような短冊状の羽根を渡して
羽根のシャッタ開口1a内に位置する羽根上側中央を羽
根の平面に対して垂直に押された場合が最も羽根の抵抗
力が小さく、押圧に対し羽根を支える点(位置)は押圧
位置に近い程、また大きな変位に対しても支えが確保で
きる程、大きな抵抗力を示すからである。
【0165】なお、本実施形態では、延出部5aを滑ら
かな形状とすることにより、作動抵抗を小さくするとと
もに、羽根押圧時の撓んだ状態での引っ掛りを防ぐこと
ができるようにしている。
【0166】以上説明した本実施形態のシャッタ装置に
よれば、羽根イナーシャを不必要に増やすことなく、効
果的に羽根(先幕)のシャッタ開口の突抜け抵抗力を増
すことができる。
【0167】これにより、小型化、特に羽根走行方向に
直交する方向の大きさが小さく、遮光のための羽根重な
り量を確保し、羽根ユニットのイナーシャが小さい上、
作動効率も良く、高速作動に適するシャッタ装置を、し
かもカメラの裏蓋を開けてフィルムを装填する際にユー
ザーが誤ってシャッタ羽根に触れてもシャッタ羽根をシ
ャッタ開口から突き抜いてしまう確率を下げ、信頼性の
高いシャッタを提供できる。
【0168】また、羽根ユニットのイナーシャが小さい
という利点を幕速向上に用いず、従来と同じ幕速に留め
るのであれば、必要なシャッタチャージエネルギが減少
するため、チャージ機構が簡略で薄型になり、カメラを
小型にできる。さらには、カメラの連続撮影時のコマ速
を上げるのに好都合である。
【0169】(第2実施形態)図12および図13に
は、本発明の第2実施形態であるフォーカルプレーンシ
ャッタ装置の構成を示している。図12は走行準備完了
状態を、図13は走行完了状態を示している。なお、本
実施形態において第1実施形態と共通する構成要素には
同符号を付す。
【0170】本実施形態のシャッタ装置が第1実施形態
のシャッタ装置と異なるのは、先幕展開状態において、
#4先羽根5の下端における羽根長手方向(羽根走行方
向に直交する方向)の中央付近とその左右両側に、シャ
ッタ地板1におけるシャッタ開口周辺下部に重なる複数
の延出部5a,5c,5dを形成した点である。
【0171】これら延出部のうち中央付近の延出部5a
は、第1実施形態にて説明した延出部5aと同様に、先
幕走行完了時に先幕ストッパゴム22に当接する端部5
bを有している。
【0172】複数の延出部5a,5c,5dの役割は、
第1実施形態にて説明した延出部5aと基本的に同じで
あり、延出部5c,5dの追加で、シャッタ開口1aの
中央部から外れた羽根根元側や羽根先端側で先幕が押さ
れた場合でも、先幕の突抜け抵抗力を効果的に増すこと
ができる。この時の突抜け抵抗力は第1実施形態の場合
よりも若干増す。
【0173】また、本実施形態でも、#4先羽根5の二
点鎖線5lの形状をそのまま端部5bの位置まで広げる
ことはせずに、部分的に延出部5a,5c,5dを設け
ることにより、羽根イナーシャの不必要な増加も抑えて
いる。
【0174】なお、本実施形態でも、延出部5a,5
c,5dを滑らかな形状とし、作動抵抗を小さくすると
ともに、羽根押圧時の撓んだ状態での引っ掛りを防ぐこ
とができるようにしている。
【0175】(第3実施形態)図14〜図22には、本
発明の第3実施形態であるシャッタ装置を備えた画像表
示装置であって、フォトスタンドや電子アルバムなどに
適した画像表示装置を示している。
【0176】この画像表示装置は、ネガ像をディスプレ
イスクリーンに光学的に投影するとともに、ネガ像を反
転できる空間光変調素子(Spatial Light Modulator :
以下、SLMという)をスクリーンとして用いることに
より、一般ユーザーの使うネガフィルムを鑑賞できるよ
うにしたものである。
【0177】特に、SLMの液晶に強誘電性液晶(以
下、FLCという)を使用することによって、FLCの
持つメモリー性を利用してカメラなどに使用されている
ストロボを用いて、瞬時にネガ像をSLMに書き込み、
その像を読み出し光で観察するという構成である。
【0178】図14には、画像表示装置321の使用イ
メージを示しており、ネガフィルムとしてIX240フ
ィルムの現像済みのもの(以下、Dカート322とい
う)を画像表示装置321に装填することによって、撮
影画面がネガポジ反転されて高精細な像として表示され
る。
【0179】図15は画像表示装置321の断面を示し
ている。同図において、323はDカート322から引
き出された、撮影した画像が写っている現像済みのネガ
フィルムであり、不図示のフィルム巻き上げ機構によっ
て1コマずつ図に示す書き込み位置に割り出されるよう
に構成されている。
【0180】324は乳白色をした拡散板で、後述する
ストロボ装置325から発光された光を均一に拡散して
ネガフィルム323を照明するように構成されている。
【0181】325はカメラなどに使用されているよう
なストロボ照明装置であり、Xe管、反射笠、発光回路
等から構成されている。このストロボ照明装置325は
後述する発光回路からのトリガー信号により発光する。
【0182】326はネガ像からオレンジベースの色を
除去する役目を果たしているオレンジベース除去フィル
タであり、オレンジの補色である青色をした光学フィル
タで構成されている。
【0183】327は投影レンズであり、ネガフィルム
323のネガ像を所定の拡大倍率で反射ミラー328を
介して後述するSLM329の光電変換層に投影する。
【0184】329はSLMであり、図16を用いて構
成を詳述する。なお、図16のa)は画像書き込み時、
b)は画像観察時のSLM329の状態を示している。
【0185】329aは純色あるいは補色のカラーフィ
ルタで、ビデオカメラ等に用いられる撮像素子CCDに
使われている目の細かいものが、銀塩画像を劣化させる
ことなく観察するこどできるので、本画像表示装置には
望ましい。
【0186】329bおよび329hは後述の液晶層を
挟んだ偏光板で、図16の構成では329bは偏光方向
が紙面に対して裏表方向で、329hは紙面に対して左
右方向であり、いわゆるクロスニコル構成となってい
る。
【0187】329cおよび329fは通常酸化インジ
ウム等で構成される透明導電膜(以下、ITO膜とい
う)で、AC電源330およびそれを駆動する後述のS
LM制御回路が、SW331のオンによってそれぞれの
ITO膜329c、329fに異なる極性の電位を印加
する。
【0188】329dはフォトコン層で、アモルファス
膜あるいはOPC(有機半導膜)等によるフォトダイオ
ード層で形成されており、片面はITO膜329cに密
着し、もう片面は後述のFLC329eに密着してい
る。
【0189】329eは液晶層であるFLCで、前述の
ように片面をフォトコン層329dに密着させており、
もう片面を前述のITO膜329fに密着させている。
【0190】329gはガラスで、液晶層を封止してい
ると同時にその他の各層を保護する役目を果たしてい
る。
【0191】329jは前述した投影レンズ327によ
り投影されたネガフィルム323の画素の虚像を説明の
ために描いたネガフィルム像である。
【0192】また、図15において、332はフラット
ディスプレイ等によく使われる直管型の読み出し照明装
置であり、300はSLM329の前に配置されたシャ
ッタ装置である。
【0193】図17および図18はシャッタ装置300
を示している。図17はSLM329の画面への外光入
射を遮断するシャッタ展開(閉じ)状態を、図18はS
LM329の画面を開放し表示画像を鑑賞可能とするシ
ャッタ重畳(開)状態を示している。
【0194】これら図において、301はシャッタ開口
301aを有する基板(以下、シャッタ地板という)、
320は羽根ユニットに移動エネルギを与える駆動レバ
ー、301bは駆動レバー320の駆動ピン320aの
走行軌跡を逃げるための長孔である。
【0195】302は第1羽根(スリット形成羽根)
で、302aは長手方向に伸びたスリット形成部、30
2bはスリット形成部301aのアーム基端部側の端
部、302cは第1羽根302の長手方向(羽根走行方
向に対して略直交する方向)の略中央上端に設けられた
延出部である。
【0196】この延出部302cは、第1羽根302の
羽根長手方向における略中央付近で最も延出量が大き
く、その両側に向かって延出量が小さくなるように形成
されている。
【0197】通常、第1羽根に関して、遮光性の機能の
みを満たすのであれば、図中に二点鎖線302lで示し
たようにシャッタ開口301aの上端に沿った直線形状
で充分である。
【0198】しかし、本実施形態では、後述する各羽根
の突き抜け抵抗力を増加させるために、シャッタ地板3
01のシャッタ開口周辺上部に重なって支えられる延出
部302cを設けている。
【0199】303は第2羽根、304は第3羽根、3
05は第4羽根である。305aは第4羽根305の長
手方向(羽根走行方向に対して略直交する方向)の略中
央下端に設けられた延出部である。
【0200】この延出部305aは、第4羽根305の
羽根長手方向における略中央付近で最も延出量が大き
く、その両側に向かって延出量が小さくなるように形成
されている。
【0201】通常、第4羽根に関して、遮光性の機能の
みを満たすのであれば、図中に二点鎖線305lで示し
たようにシャッタ開口301aの下端に沿った直線形状
で充分である。
【0202】しかし、本実施形態では、後述する各羽根
の突き抜け抵抗力を増加させるために、シャッタ地板3
01のシャッタ開口周辺下部に重なって支えられる延出
部305aを設けている。
【0203】305bはSLM329の画面への外光入
射を遮断した時(シャッタ展開時)に、第4羽根305
がストッパゴム322へ当接する端部である。
【0204】306は第1アームであり、その基端部3
06bはシャッタ地板301に設けられた軸301dの
周りに回転自在に取り付けられている。この第1アーム
306の先端側には、カシメダボ308aによって第1
羽根302が回転自在に連結されている。
【0205】また、306aは駆動レバー320の駆動
ピン320aを駆動方向にガタなく貫通させる穴で、こ
の穴を介して第1アーム306には、軸301dと同軸
に回転軸を設けられた駆動レバー320から動力が伝達
される。
【0206】駆動レバー320には、シャッタモータ3
33で発生した動力がギヤ列334(図15に二点鎖線
にて簡略化して示している)を介して伝えられるように
なっている。
【0207】307は第2アームで、その基端部307
bはシャッタ地板301に設けられた軸301eの周り
に回転自在に取り付けられている。この第2アーム30
7の先端側には、カシメダボ309aによって第1羽根
302が回転自在に連結されている。
【0208】このようにして、第1羽根302と第1ア
ーム306と第2アーム307とにより平行リンクが構
成されている。
【0209】322はストッパゴムで、羽根走行完了時
に高速で移動してきた羽根群を衝撃なく速やかに停止さ
せるための緩衝部材である。
【0210】同様に、第2羽根303,第3羽根30
4,第4羽根305は、第1アーム306と第2アーム
307の中間部にそれぞれのカシメダボ308bと30
9b,308cと309c,308dと309dにより
回転自在に連結され、平行リンクを構成する。以上によ
り、遮光手段である羽根ユニット340が構成される。
【0211】図18に示すSLM329の画面を開放し
た状態において、遮光エッジ部のアーム基端部側の端部
302bは、駆動ピン320aの作動領域内に位置して
いる。しかし、遮光エッジ部のアーム基端部側の端部3
02bは、シャッタ開口301aを閉鎖する展開動作に
連れて駆動ピン320aの作動領域外へ移動するため、
駆動レバー320の駆動ピン320aと干渉することは
ない。
【0212】図19には、本実施形態の画像表示装置の
電気回路構成を示している。同図において、335は画
像表示装置321の全体のシーケンスを司る制御回路で
あり、336はシャッタモータ333の正逆回転の制御
を行うモータ制御回路である。
【0213】337はストロボ照明装置325の発光を
制御する発光回路であり、338はSLM329への通
電のON/OFFを切り替えるためのSW331を制御
するSLM制御回路である。
【0214】また、339aは羽根ユニット340がシ
ャッタ開口301aを完全に遮光したときにONする遮
光状態検知スイッチであり、339bは羽根ユニット3
40がシャッタ開口301aを完全に遮光解除(開放)
したときにONする遮光解除状態検知スイッチである。
【0215】図15において、341は羽根ユニット3
40の開閉に連動して移動する拡散シートであり、羽根
ユニット340が遮光解除状態となったときにSLM3
29の背面側(書き込み光の入射面側)を覆って、読み
出し照明装置332からの照明光を拡散させ、SLM3
29に略均一にあたるようにする。これにより、SLM
329に書き込まれた画像を明るさムラなく表示するこ
とができる。また、拡散シート341は羽根ユニット3
40がSLM329の前面を覆い遮光した状態となった
ときに、SLM329の背面側から退避し、SLM32
9への画像書き込みを可能とする。
【0216】次に、図20に示すフローチャートを用い
て、画像表示装置321の動作を説明する。なお、上記
フローチャートは、画像表示装置321にDカート32
2が装填されたところから開始されるが、このときの羽
根ユニット340は画像表示装置321のシャッタ開口
部301aを覆っている遮光状態、つまりユーザーがS
LM329の画像を観察できない状態にある。
【0217】ユーザーが画像表示装置321を使ってD
カート322中のフィルム画像を鑑賞するためにDカー
ト322を画像表示装置321に装填すると(S10
1)、制御回路335はDカート322内のネガフィル
ム323を送り出すスラスト動作を行わせ、画像表示装
置321の書き込み位置にDカート322の1コマ目を
位置出しして停止させる(S102)。この状態で各ス
イッチ(不図示)からの信号を受付待ちする待機モード
状態となる(S103)。
【0218】ここで、リモコン等からの信号で、あるコ
マまで画面を進めるような信号が入ると(S104)、
制御回路335は、指定されたコマを画像表示装置32
1の書き込み位置に給送させ(S105)、このコマを
表示するかどうかのコマンド待ち状態で待機する(S1
06)。
【0219】この状態にてユーザーからのディスプレイ
コマンドを受け付けると(S107)、制御回路335
は遮光状態検知スイッチ339aの出力によって羽根ユ
ニット340が遮光状態になっているか否かを判別す
る。つまり、以下に説明する前回書き込み画像の消去お
よび新しい画像の書き込みを羽根ユニット340がシャ
ッタ開口部301aを完全に遮光した状態で行うため
に、羽根ユニット340が遮光状態にセットされている
かどうかを確認する(S108)。
【0220】ここで、羽根ユニット340がシャッタ開
口部301aを完全に遮光していない場合は、後述する
『遮光羽根セット』のザブルーチンに進む。
【0221】羽根ユニット340がシャッタ開口部30
1aを完全に遮光していると判別した場合は、まずSL
M329が前回書き込まれたコマ画像を消去するために
SW331を通電状態にした後(S109)、読み出し
照明装置332を点灯させて(S110)、電源330
より書き込み時とは逆側の電界をかける(S111)。
【0222】これにより、FLC329eは、図16中
に一部示されている横向き状態に全てのセルが反転して
ニュートラル状態になる(S112)。全てのセルが上
記状態になるための十分な時間、上記リセット動作を行
った後にSW331をOFFして読み出し照明装置33
2を消灯させる(S113,S114)。
【0223】ここからは新しい画像の書き込み動作のフ
ローとなる。現在の画像表示装置321の状態は、例え
ばオフィスの机の上や家庭の壁などの棚の上に置かれて
いて、おおよそ数百ルクスの明るさの中に置かれてい
る。これらの外光は一枚の偏光板329hおよび液晶層
329eを通ることによって約半減してフォトコン層3
29dに入射するが、現在の状態ではSW331が開い
ているためITO膜329c,329fの間には電界が
かからず、従ってFLC329eは反応しない。
【0224】ここでSW331を閉じて通電状態にした
後(S115)、電源330より画像を書き込む時の順
電界をITO膜329c,329fに印加する(S11
6)。そしてストロボ装置325を発光させて(S11
7)、そのストロボ光によってネガフィルム323の画
像を投影してSLM329に像を記憶させる。
【0225】S117で行われるストロボ発光は時間に
して約500μsec.程度で全ての発光を終えるの
で、S116で行われるSW331のONもほぼそれと
同じくらいの時間、タイミングで行われ、発光終了後速
やかにSW331をOFFすることによって電界がカッ
トされる(S118)。
【0226】その後、SLM329に書き込まれた画像
をユーザーが観察できるように、羽根ユニット340が
シャッタ開口部301aを遮光解除状態にするための
『遮光羽根オープン』サブルーチンへと進む(S11
9)。そして、この後、読み出し照明装置332を点灯
させ、ユーザーに透過照明式に書き込み画像を鑑賞させ
る(S120)。この後、画像表示装置321は次のコ
マンドを受け付ける待機状態となる(S103)。
【0227】次に、『遮光羽根セット』サブルーチンに
ついて、図21に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0228】羽根ユニット340がシャッタ開口部30
1aを完全に遮光するために、制御回路335はまず、
シャッタモータ333を正回転させる(S130)。シ
ャッタモータ333の回転はギヤ列334を介して羽根
アーム306に伝達され、羽根アーム306は軸301
dの周りにて反時計回り方向へと回転する。これによ
り、羽根ユニット340は、図18に示す遮光解除状態
から図17に示す遮光状態へと走行する。
【0229】そして、羽根ユニット340に連動した拡
散シート341は、SLM329の背面側を覆った状態
からSLM329への画像書込みができるよう覆いを解
除する状態に退避する。
【0230】こうして羽根ユニット340がシャッタ開
口301aを完全に遮光するとほぼ同じタイミングで、
遮光状態検知スイッチ339aがOFFからONに切り
換わり、これによって制御回路335は羽根ユニット3
40がシャッタ開口301aを完全に遮光したことを判
別する(S131)。そして、制御回路335は、モー
タ制御回路336に対してモータの回転をストップさせ
る信号を出力し、これによりシャッタモータ333の回
転がストップする(S132)。ここでこのサブルーチ
ンは終了する。
【0231】次に『遮光羽根オープン』サブルーチンに
ついて、図22に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0232】羽根ユニット340がシャッタ開口301
aを完全に遮光解除するために、制御回路335はま
ず、シャッタモータ333を逆回転させる(S14
0)。シャッタモータ333の回転はギヤ列334を介
して羽根アーム306に伝達され、羽根アーム306は
軸301dの周りで時計回り方向へと回転する。これに
より、羽根ユニット340は、図17に示す遮光状態か
ら図18に示す遮光解除状態へと走行する。
【0233】そして、羽根ユニット340に連動した拡
散シート341は、SLM329の背面側から退避した
状態からSLM329の背面を覆う状態に移動し、読み
出し照明装置332の照明光を拡散させてSLM329
に略均一にあたるようにする。
【0234】こうして羽根ユニット340がシャッタ開
口301aを完全に遮光解除するのとほぼ同じタイミン
グで、遮光解除状態検知スイッチ339bがOFFから
ONに切り換わり、これによって制御回路335は羽根
ユニット340がシャッタ開口301aを完全に遮光解
除したことを判別する(S141)。制御回路335
は、モータ制御回路336に対してモータの回転をスト
ップさせる信号を出力し、これによりシャッタモータ3
33の回転がストップする(S142)。ここでこのサ
ブルーチンは終了する。
【0235】以上説明したように、画像書き込み時に羽
根ユニット340によってSLM329への外光入射を
遮ることにより、SLM329を外光にさらしたままで
の画像書き込みしていた従来の画像表示装置で発生して
いた、外光の影響による画像のノイズを排除できる。
【0236】従って、従来は画像をきれいに表示させる
ために、ストロボ照明装置325からの大光量の書き込
み光でフィルム画像を投影しなければならなかったもの
が必要なくなり、その結果、ストロボ照明装置325の
大型化が抑えられ、画像表示装置321をコンパクト化
することができる。また、投影レンズ327のFno.
を明るくする必要もなくなり、投影光学系のレンズ外径
をコンパクトに設計することが可能となり、さらには画
像書込み時間の大幅な短縮も図ることができる。
【0237】本実施形態のシャッタ装置300は、所定
画面サイズ(例えば、縦75mm、横111mm)のS
LM329を観察するための画像表示装置に搭載される
ものであり、例えばシャッタ開口301aの縦寸法Aを
74.1mm、横寸法を109.8mmに設定する。シ
ャッタ装置の大きさを小さくする場合には、シャッタ開
口301a周囲の構成物の大きさを小さくすることにな
る。
【0238】そこで、シャッタ開口301aのアーム基
端部側(図17の向って左側)の端面からアーム基端部
を支持する側(図17の向って左側)のシャッタ地板3
01の端面までの寸法をBとし、シャッタ開口301a
の羽根先端側(図17の向って右側)の端面から羽根先
端側(図17の向って右側)のシャッタ地板301の端
面までの寸法をCとし、また、アーム基端部の回転中心
から、アーム先端の第1羽根302を連結するカシメダ
ボ308aの回転中心までの寸法をDとし、アーム基端
部の回転中心周りのアーム最大作動角度をθとし、第1
アーム306と第2アーム307により形成される平行
リンクの第1と第2のアーム間の寸法をEとする。
【0239】なお、図17および図18に二点鎖線で示
したシャッタ装置の外形は、従来の羽根ユニットを用い
た場合を表し、本実施形態では、第1実施形態と同様の
技術を用いているため、シャッタ装置の横寸法は従来よ
りも18mmも小さくなる。
【0240】また、本実施形態では、羽根ユニット34
0は羽根カシメダボ等の互い違いに入り込む配置により
アームの回転角を大きく増やせ、羽根重畳状態で、アー
ム基端部に近い側に配置された2枚の羽根(第3羽根と
第4羽根)304,305のカシメダボ308c,30
9c,308d,309dがシャッタ地板301の外形
の横方向端部301lに近付き、かつ横方向端部301
lに沿って配置できるため、羽根カシメダボ308cと
308d(および309cと309d)の横方向距離は
1.32mmとなる。さらに、オーバーチャージ分の角
度を最大4°考慮すると、羽根重畳状態でのこれら横方
向距離を殆ど0(ゼロ)mmにすることができる。従っ
て、シャッタの羽根走行方向に略直交する方向の寸法
(横寸法)の小型化への効果がきわめて大きいことが分
かる。
【0241】シャッタ装置に関する小型化のための着目
点、アームへの羽根連結部(羽根カシメダボ)の配置
や、具体的な寸法関係の比率も第1実施形態と同じであ
り、第1実施形態にて説明した関係式(1)〜(8)が
本実施形態においても成り立つ。
【0242】また、第1実施形態と同様に、それぞれの
寸法間で適した(バランスの良い)組合わせがあり、小
型化の主体となるのはD寸法とθであり、E寸法で羽根
連結部の干渉調整とスリット形成羽根の平行度維持を行
い、アームへの羽根連結部の配置の工夫で羽根連結部の
干渉調整と羽根重なり量の維持等の遮光性確保を行う。
そして、B寸法とC寸法はD,θ,Eにより導かれる寸
法となる。
【0243】SLM329の画面を外光から遮光した状
態では、図17に示すように、羽根群がシャッタの開口
301aを覆っている。そして、SLM329には観察
側にガラス329gが配置されているので、良好な画質
を観察するために羽根群の前を覆うように特に余分な保
護ガラスを設けず、反射等の悪影響を排除している。
【0244】そこで、観察者が、画像書き込み中に、誤
ってシャッタの羽根群を指で触れたり、押したりしてし
まう惧れが生じる。
【0245】例えば、シャッタ開口301aの中央を指
で突くと、羽根群のうち第2羽根303が直接押され、
その下(シャッタ基板301側)に重なっている第3羽
根304が押され、さらに、その下に重なっている第4
羽根305が押される。この場合、第1羽根302は押
されず、押圧に対する抗力に寄与しない。
【0246】このとき一番下で踏ん張るのが第4羽根3
05であり、第2羽根303や第3羽根304は羽根根
元と先端で剛体であるシャッタ地板301におけるシャ
ッタ開口周辺部により支えられるのに対し、第4羽根3
05は羽根根元と先端とに加え、下端がシャッタ地板3
01におけるシャッタ開口周辺部により支えられる。
【0247】従って、第4羽根305の形状がシャッタ
開口301aでの羽根突抜けに対する抵抗力の大小に大
きく効く。
【0248】例えば、第2〜第4羽根303〜305の
厚さが全て同じである場合において、これら第2〜第4
羽根303〜305が、図17に示す二点鎖線305l
のように形成されており、シャッタ地板301のシャッ
タ開口周辺部に対してシャッタ開口縁から約6mmの重
なりを持つときの突抜け抵抗力の最大値に対し、延出部
5aを設けた本実施形態のように、シャッタ地板301
のシャッタ開口周辺部に対してシャッタ開口縁から約1
2mmの重なりを持つときには、突抜け抵抗力の最大値
は約30%も向上する。
【0249】また、シャッタ開口301aの中央上部を
指で突くと、羽根群のうち第1羽根302が直接押さ
れ、その下に重なっている第2羽根303〜第4羽根3
05が順に押される。この場合も、第1羽根302に設
けられた延出部302cがシャッタ地板301における
シャッタ開口周辺部の上部に支えられることにより、突
抜け抵抗力の最大値は確実に向上する。
【0250】本実施形態のように第4羽根305に延出
部305aを設けない(すなわち、二点鎖線305lの
形状とした)場合、最適バランスに近いシャッタ装置で
は、第1羽根302と第2羽根303の羽根幅が大き
く、第3羽根304と第4羽根305の羽根幅が小さ
く、図18に示すSLM329の画面を開放した状態で
ストッパゴム22に第1羽根302と第2羽根303が
当接するが、第3羽根304と第4羽根305は当接し
ない。
【0251】そこで、本実施形態では、第4羽根5の羽
根長手方向の略中央下端に延出部305aを設け、SL
M329の画面を開放した状態で、延出部305aの下
端部305bがストッパゴム322に当接させるように
すれば、羽根突抜け抵抗力を増しつつ、羽根走行停止時
の緩衝効果も向上させることができる。
【0252】しかも、第4羽根305は4枚の羽根群の
うち羽根走行時における走行距離が最も小さいため、延
出部305aを設けても羽根イナーシャの増加率は小さ
く抑えられる。もちろん、第4羽根305の二点鎖線3
05lの形状をそのまま端部305bの位置まで広げて
も羽根突抜け抵抗力を増すことはできるが、その効果の
割には羽根イナーシャの増加が大きく、本実施形態のよ
うに羽根長手方向の中央にのみ延出部305aを設けた
場合より不利となる。
【0253】また、第4羽根305に延出部305aを
設ける位置は、SLM329の画面を外光から遮光した
状態でのシャッタ開口301aの形状に対して羽根走行
方向と略直交する方向において中央付近となるのが好ま
しい。
【0254】これは、シャッタ開口301aの3辺(両
側辺と下辺)に第4羽根305のような短冊状の羽根を
シャッタ開口301上に渡した場合に、羽根上側の中央
を羽根の平面に対し垂直に押された場合が最も羽根の抵
抗力が小さく、押圧に対し羽根を支える点(位置)は押
圧位置に近い程、また大きな変位に対しても支えが確保
できる程、大きな抵抗力を示すからである。
【0255】第1羽根302に延出部302cを設ける
位置も、同様にシャッタ開口301aの形状に対して羽
根走行方向と略直交する方向おいて中央付近とするのが
好ましい。
【0256】なお、本実施形態では、延出部302c,
305aを滑らかな形状とすることによって、作動抵抗
を小さくするとともに、羽根押圧時の撓んだ状態での引
っ掛りを防ぐことができるようにしている。
【0257】以上説明した本実施形態によれば、第1羽
根302に延出部302cを設けるとともに、第4羽根
305に延出部305aを設けることにより、羽根イナ
ーシャを不必要に増やすことなく、効果的に羽根突抜け
抵抗力を増すことができる。
【0258】そしてこれにより、シャッタ装置の小型
化、特に羽根走行方向に直交する方向の大きさの小型化
を図りつつ、遮光のための羽根重なり量を確保でき、羽
根ユニット340のイナーシャが小さい上、作動効率も
良く、高速作動に適するシャッタ装置を実現することが
できる。
【0259】しかも、観察者が、画像書き込み中に、誤
ってシャッタ羽根群を指で触れたり、押したりしても、
羽根がシャッタ開口301aを突き抜いてしまう確率を
下げ、信頼性の高いシャッタを提供できる。
【0260】また、羽根ユニットのイナーシャが小さい
という利点を駆動速度向上に用いず、従来と同じ駆動速
度に留めるのであれば、必要なシャッタ駆動エネルギが
減少するため、シャッタモータ333やギヤ列334等
の駆動機構を簡略化することができてシャッタ装置を薄
型にすることができるので、画像表示装置を小型化する
ことができる。
【0261】さらに、上記第2実施形態にて説明したよ
うに、第1羽根302や第4羽根305の羽根走行方向
に略直交する方向において、中央付近だけでなくその両
側に複数の延出部を形成してもよい。
【0262】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1から第3
の発明によれば、展開状態にある複数の遮光羽根に基板
の反対側から光軸方向に外力が作用しても、最も羽根走
行方向の端側に位置する遮光羽根、最も基板側に位置す
る遮光羽根若しくは重畳状態と展開状態との間で最も走
行距離が短い遮光羽根に形成された延出部が基板に当接
して支えられるため、上記外力に対するこれら遮光羽根
のシャッタ開口における突き抜け抵抗力を大きくするこ
とができる。
【0263】したがって、このシャッタ装置を搭載した
カメラや画像表示装置において、使用者が誤って展開状
態の遮光羽根を指等で押しても、遮光羽根がシャッタ開
口を突き抜けてしまうことを防止でき、カメラ等が使用
不能になってしまうことを回避することができる。
【0264】しかも、延出部を遮光羽根における羽根走
行方向に略直交する方向での中央付近等、部分的に設け
たり、または重畳状態と展開状態との間で最も走行距離
が短い遮光羽根に上記延出部を形成したりすることで、
羽根イナーシャを不必要に増やすことなく、効果的に遮
光羽根の突き抜け抵抗力を大きくすることができる。
【0265】そして、上記発明をアームの回転角度の大
きいショートアームタイプの(すなわち、アームを複数
の遮光羽根における羽根走行方向に略直交する方向のア
ーム基端部側の端部近傍に連結した)シャッタ装置に適
用することで、構造が簡単で、アームと遮光羽根との連
結部間の干渉回避や羽根重なり量の維持による遮光性確
保も容易であり、作動抵抗やイナーシャが小さく、高速
作動に適した小型(特に、羽根走行方向に略直交する方
向に関して小型)のシャッタ装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるフォーカルプレー
ンシャッタ装置(走行準備完了状態)を示す正面図であ
る。
【図2】上記フォーカルプレーンシャッタ装置(走行完
了状態)を示す正面図である。
【図3】上記フォーカルプレーンシャッタ装置(走行準
備完了状態)の後幕を示す正面図である。
【図4】上記フォーカルプレーンシャッタ装置(走行完
了状態)の後幕を示す正面図である。
【図5】上記フォーカルプレーンシャッタ装置における
シャッタ地板寸法に対し先幕のアームとスリット形成羽
根とのバランス、およびスリット形成部の傾きを模式的
に示す走行完了状態の図である。
【図6】上記フォーカルプレーンシャッタ装置における
シャッタ地板寸法に対し先幕のアームとスリット形成羽
根とのバランス、およびスリット形成部の傾きを模式的
に示す走行完了状態の図である。
【図7】上記フォーカルプレーンシャッタ装置における
シャッタ地板寸法に対し先幕のアームとスリット形成羽
根とのバランス、およびスリット形成部の傾きを模式的
に示す走行完了状態の図である。
【図8】図7とE寸法のみ異なる場合の図である。
【図9】上記フォーカルプレーンシャッタ装置における
シャッタ地板寸法に対し先幕のアームとスリット形成羽
根とのバランス、およびスリット形成部の傾きを模式的
に示す走行完了状態の図である。
【図10】上記フォーカルプレーンシャッタ装置を搭載
した一眼レフレックスカメラの裏蓋を開けた状態を示す
斜視図である。
【図11】上記フォーカルプレーンシャッタ装置の羽根
群を裏蓋側から指で押したときの状態を示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態であるフォーカルプレ
ーンシャッタ装置(走行準備完了状態)を示す正面図で
ある。
【図13】上記第2実施形態のフォーカルプレーンシャ
ッタ装置(走行完了状態)を示す正面図である。
【図14】本発明の第3実施形態であるシャッタ装置を
備えた画像表示装置の使用イメージ図である。
【図15】上記画像表示装置の断面図である。
【図16】上記画像表示装置において、a)は画像書き
込み時、b)は画像観察時のSLMの状態を示す図であ
る。
【図17】上記第3実施形態のシャッタ装置がSLM画
面への外光入射を遮断した状態を示す正面図である。
【図18】上記第3実施形態のシャッタ装置がSLM画
面を開放した状態を示す正面図である。
【図19】上記画像表示装置の電気回路構成を示すブロ
ック図である。
【図20】上記画像表示装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図21】上記画像表示装置の『遮光羽根セット』サブ
ルーチンのフローチャートである。
【図22】上記画像表示装置の『遮光羽根オープン』サ
ブルーチンのフローチャートである。
【図23】第1の従来例のシャッタ装置(走行準備完了
状態)を示す図である。
【図24】第1の従来例のシャッタ装置(走行完了状
態)を示す図である。
【符号の説明】
1,301 シャッタ地板 1a,301a シャッタ開口 2 先幕スリット形成羽根 2a 先幕スリット形成部 2b (先幕スリット形成部の)アーム基端部側の端部 3,4,5 先幕覆い羽根 5a,5c,5d 延出部 5b 先幕覆い羽根(#4先羽根)のストッパゴム当接
端部 6 先幕第1アーム 6b,7b,14b,15b,306b,307b ア
ーム基端部 7 先幕第2アーム 8a,8b,8c,8d,9a,9b,9c,9d 先
幕用のカシメダボ 16a,16b,16c,16d,17a,17b,1
7c,17d 後幕用のカシメダボ 10 後幕スリット形成羽根 10a 後幕スリット形成部 10b (後幕スリット形成部の)アーム基端部側の端
部 11,12,13 後幕覆い羽根 14 後幕第1アーム 15 後幕第2アーム 302 第1羽根(スリット形成羽根) 302a スリット形成部 302b (スリット形成部の)アーム基端部側の端部 302c (第1羽根の)延出部 303 第2羽根 304 第3羽根 305 第4の羽根 305a (第4羽根の)延出部 305b (第4羽根の)ストッパゴム当接端部 306 第1アーム 307 第2アーム 308a,308b,308c,308d,309a,
309b,309c,309d カシメダボ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタ開口が形成された基板と、重畳
    および展開走行して前記シャッタ開口を開閉する複数の
    遮光羽根と、前記基板に基端部が回動可能に支持された
    2本のアームとを有し、これらアームが前記複数の遮光
    羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
    に連結されて略平行リンクを構成し、前記アームの回動
    により前記複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
    るシャッタ装置であって、 前記複数の遮光羽根のうち展開状態において最も羽根走
    行方向の端側に位置する遮光羽根における羽根走行方向
    に略直交する方向の中央近傍に、前記基板における前記
    シャッタ開口の外側部分に重なるよう羽根走行方向に延
    出する延出部を形成したことを特徴とするシャッタ装
    置。
  2. 【請求項2】 シャッタ開口が形成された基板と、重畳
    および展開走行して前記シャッタ開口を開閉する複数の
    遮光羽根と、前記基板に基端部が回動可能に支持された
    2本のアームとを有し、これらアームが前記複数の遮光
    羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
    に連結されて略平行リンクを構成し、前記アームの回動
    により前記複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
    るシャッタ装置であって、 前記複数の遮光羽根のうち展開状態において最も前記基
    板側に位置する遮光羽根における羽根走行方向に略直交
    する方向の中央近傍に、前記基板における前記シャッタ
    開口の外側部分に重なるよう羽根走行方向に延出する延
    出部を形成したことを特徴とするシャッタ装置。
  3. 【請求項3】 シャッタ開口が形成された基板と、重畳
    および展開走行して前記シャッタ開口を開閉する複数の
    遮光羽根と、前記基板に基端部が回動可能に支持された
    2本のアームとを有し、これらアームが前記複数の遮光
    羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
    に連結されて略平行リンクを構成し、前記アームの回動
    により前記複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
    るシャッタ装置であって、 前記複数の遮光羽根のうち重畳状態と展開状態との間で
    最も走行距離が短い遮光羽根における羽根走行方向に略
    直交する方向の中央近傍に、前記基板における前記シャ
    ッタ開口の外側部分に重なるよう羽根走行方向に延出す
    る延出部を形成したことを特徴とするシャッタ装置。
  4. 【請求項4】 シャッタ開口が形成された基板と、重畳
    および展開走行して前記シャッタ開口を開閉する複数の
    遮光羽根と、前記基板に基端部が回動可能に支持された
    2本のアームとを有し、これらアームが前記複数の遮光
    羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
    に連結されて略平行リンクを構成し、前記アームの回動
    により前記複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
    るシャッタ装置であって、 前記複数の遮光羽根のうち展開状態において最も羽根走
    行方向の端側に位置する遮光羽根における羽根走行方向
    に略直交する方向の中央近傍を含む複数箇所に、前記基
    板における前記シャッタ開口の外側部分に重なるよう羽
    根走行方向に延出する延出部を形成したことを特徴とす
    るシャッタ装置。
  5. 【請求項5】 シャッタ開口が形成された基板と、重畳
    および展開走行して前記シャッタ開口を開閉する複数の
    遮光羽根と、前記基板に基端部が回動可能に支持された
    2本のアームとを有し、これらアームが前記複数の遮光
    羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
    に連結されて略平行リンクを構成し、前記アームの回動
    により前記複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
    るシャッタ装置であって、 前記複数の遮光羽根のうち展開状態において最も前記基
    板側に位置する遮光羽根における羽根走行方向に略直交
    する方向の中央近傍を含む複数箇所に、前記基板におけ
    る前記シャッタ開口の外側部分に重なるよう羽根走行方
    向に延出する延出部を形成したことを特徴とするシャッ
    タ装置。
  6. 【請求項6】 シャッタ開口が形成された基板と、重畳
    および展開走行して前記シャッタ開口を開閉する複数の
    遮光羽根と、前記基板に基端部が回動可能に支持された
    2本のアームとを有し、これらアームが前記複数の遮光
    羽根における羽根走行方向に略直交する方向の端部近傍
    に連結されて略平行リンクを構成し、前記アームの回動
    により前記複数の遮光羽根が重畳および展開走行動作す
    るシャッタ装置であって、 前記複数の遮光羽根のうち重畳状態と展開状態との間で
    最も走行距離が短い遮光羽根における羽根走行方向に略
    直交する方向の中央近傍を含む複数の箇所に、前記基板
    における前記シャッタ開口の外側部分に重なるよう羽根
    走行方向に延出する延出部を形成したことを特徴とする
    シャッタ装置。
  7. 【請求項7】 前記アームが、前記各遮光羽根における
    羽根走行方向に略直交する方向のアーム基端部側の端部
    近傍に連結されていることを特徴とする請求項1から6
    のいずれかに記載のシャッタ装置。
  8. 【請求項8】 展開状態から重畳状態に走行する複数の
    先幕遮光羽根と、この先幕遮光羽根の走行開始後に重畳
    状態から展開状態に走行する複数の後幕遮光羽根とを有
    しており、 前記複数の先幕遮光羽根のうち展開状態において最も羽
    根走行方向の端側に位置する先幕遮光羽根に前記延出部
    を形成したことを特徴とする請求項1又は4に記載のシ
    ャッタ装置。
  9. 【請求項9】 展開状態から重畳状態に走行する複数の
    先幕遮光羽根と、この先幕遮光羽根の走行開始後に重畳
    状態から展開状態に走行する複数の後幕遮光羽根とを有
    しており、 前記複数の先幕遮光羽根のうち展開状態において最も前
    記基板側に位置する先幕遮光羽根に前記延出部を形成し
    たことを特徴とする請求項2又は5に記載のシャッタ装
    置。
  10. 【請求項10】 展開状態から重畳状態に走行する複数
    の先幕遮光羽根と、この先幕遮光羽根の走行開始後に重
    畳状態から展開状態に走行する複数の後幕遮光羽根とを
    有しており、 前記複数の先幕遮光羽根のうち重畳状態と展開状態との
    間で最も走行距離が短い先幕遮光羽根に前記延出部を形
    成したことを特徴とする請求項3又は6に記載のシャッ
    タ装置。
  11. 【請求項11】 先幕および後幕のそれぞれにおいて、
    前記アームが、前記各遮光羽根における羽根走行方向に
    略直交する方向のアーム基端部側の端部近傍に連結され
    ていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに
    記載のシャッタ装置。
  12. 【請求項12】 請求項8から11のいずれかに記載の
    シャッタ装置を有し、前記先幕遮光羽根と前記後幕遮光
    羽根によって形成された開口を通して被写体像を撮影す
    ることを特徴とするカメラ。
  13. 【請求項13】 前記基板が、カメラ本体に設けられた
    フィルム装填のために開放される蓋部材に対して前記遮
    光羽根を挟んだ反対側に配置されていることを特徴とす
    る請求項12に記載のカメラ。
  14. 【請求項14】 請求項1から7のいずれかに記載のシ
    ャッタ装置と、フィルムその他の原稿からの書き込み光
    による画像の記憶が可能であるとともに読み出し光によ
    るこの記憶画像の表示が可能な記憶表示手段とを有する
    画像表示装置であって、 前記記憶表示手段への画像記憶時にこの記憶表示手段へ
    の外光入射を遮るために前記シャッタ装置を閉じ動作さ
    せ、前記記憶表示手段による画像表示時に前記シャッタ
    装置を開動作させることを特徴とする画像表示装置。
  15. 【請求項15】 前記記憶表示手段が、空間光変調素子
    であることを特徴とする請求項14に記載の画像表示装
    置。
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