JP2003004742A - 生化学解析用ユニットおよびそれを用いた蓄積性蛍光体シートの露光方法 - Google Patents

生化学解析用ユニットおよびそれを用いた蓄積性蛍光体シートの露光方法

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JP2003004742A
JP2003004742A JP2001184609A JP2001184609A JP2003004742A JP 2003004742 A JP2003004742 A JP 2003004742A JP 2001184609 A JP2001184609 A JP 2001184609A JP 2001184609 A JP2001184609 A JP 2001184609A JP 2003004742 A JP2003004742 A JP 2003004742A
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stimulable phosphor
biochemical analysis
substance
analysis unit
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JP2001184609A
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Hirohiko Tsuzuki
博彦 都築
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特
異的結合物質を、担体に、スポット状に滴下して、高密
度に、スポット状領域を形成し、特異的結合物質に、放
射性標識物質によって標識された生体由来の物質を特異
的に結合させて、選択的に標識して得た生化学解析用ユ
ニットを、輝尽性蛍光体層と密着させて、輝尽性蛍光体
層を放射性標識物質によって露光し、輝尽性蛍光体層に
励起光を照射して、放出された輝尽光を光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解
析する場合にも、放射性標識物質から発せられる電子線
(β線)の散乱に起因するノイズが生化学解析用データ
中に生成されることを防止することのできる生化学解析
用ユニットを提供する。 【解決手段】 基板を備え、前記基板に、前記基板の表
面から突出する複数の吸着性領域が形成されたことを特
徴とする生化学解析用ユニット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学解析用ユニ
ットおよびそれを用いた蓄積性蛍光体シートの露光方法
に関するものであり、さらに詳細には、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質を、担体に、スポット
状に滴下して、高密度に、スポット状領域を形成し、ス
ポット状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識
物質によって標識された生体由来の物質を特異的に結合
させて、選択的に標識して得た生化学解析用ユニット
を、輝尽性蛍光体層と密着させて、輝尽性蛍光体層を放
射性標識物質によって露光し、輝尽性蛍光体層に励起光
を照射して、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光
電的に検出して、生化学解析用データを生成し、生体由
来の物質を解析する場合にも、放射性標識物質から発せ
られる電子線(β線)の散乱に起因するノイズが生化学
解析用データ中に生成されることを防止することがで
き、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基
配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質
を、担体に、スポット状に滴下して、高密度に、スポッ
ト状領域を形成し、スポット状領域に含まれた特異的結
合物質に、放射性標識物質に加えて、あるいは、放射性
標識物質に代えて、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質および/または蛍光
物質によって標識された生体由来の物質を特異的に結合
させて、選択的に標識して得た生化学解析用ユニットか
ら発せられる化学発光および/または蛍光を光電的に検
出して、生化学解析用データを生成し、生体由来の物質
を解析する場合にも、化学発光基質と接触させることに
よって化学発光を生じさせる標識物質および/または蛍
光物質から発せられる化学発光および/または蛍光の散
乱に起因するノイズが生化学解析用データ中に生成され
ることを防止することのできる生化学解析用ユニットお
よびそれを用いた蓄積性蛍光体シートの露光方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由
来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質により、選
択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された生
体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発光
基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域の
化学発光を、光電的に検出して、ディジタル画像信号を
生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段ある
いは写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を
再生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情
報を得るようにした化学発光解析システムも知られてい
る。
【0006】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、ホルモ
ン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、
その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNA
など、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩
基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質
を、スポッター装置を用いて、滴下して、多数の独立し
たスポットを形成し、次いで、ホルモン類、腫瘍マーカ
ー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク
質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽出、単
離などによって、生体から採取され、あるいは、さら
に、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生体由
来の物質であって、蛍光物質、色素などの標識物質によ
って標識された物質を、ハイブリダイゼーションなどに
よって、特異的結合物質に、特異的に結合させたマイク
ロアレイに、励起光を照射して、蛍光物質、色素などの
標識物質から発せられた蛍光などの光を光電的に検出し
て、生体由来の物質を解析するマイクロアレイ解析シス
テムが開発されている。このマイクロアレイ解析システ
ムによれば、スライドガラス板やメンブレンフィルタな
どの担体表面上の異なる位置に、数多くの特異的結合物
質のスポットを高密度に形成して、標識物質によって標
識された生体由来の物質をハイブリダイズさせることに
よって、短時間に、生体由来の物質を解析することが可
能になるという利点がある。
【0007】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、
抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、
cDNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異
的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成な
どが既知の特異的結合物質を、スポッター装置を用い
て、滴下して、多数の独立したスポットを形成し、次い
で、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、ア
ブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DN
A、mRNAなど、抽出、単離などによって、生体から
採取され、あるいは、さらに、化学的処理、化学修飾な
どの処理が施された生体由来の物質であって、放射性標
識物質によって標識された物質を、ハイブリダイゼーシ
ョンなどによって、特異的結合物質に、特異的に結合さ
せたマクロアレイを、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体
層が形成された蓄積性蛍光体シートと密着させて、輝尽
性蛍光体層を露光し、しかる後に、輝尽性蛍光体層に励
起光を照射し、輝尽性蛍光体層から発せられた輝尽光を
光電的に検出して、生化学解析用データを生成し、生体
由来の物質を解析する放射性標識物質を用いたマクロア
レイ解析システムも開発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放射性
標識物質を用いたマクロアレイ解析システムにあって
は、放射性標識物質により、輝尽性蛍光体層を露光する
際、メンブレンフィルタなどの担体表面上に形成された
スポットに含まれた放射性標識物質の放射線エネルギー
が非常に大きいため、放射性標識物質から発せられる電
子線(β線)がメンブレンフィルタなどの担体内で散乱
し、隣り合うスポットに含まれた放射性標識物質によっ
て露光されるべき輝尽性蛍光体層の領域に入射し、ある
いは、放射性標識物質から発せられた電子線が散乱し、
隣り合うスポット含まれた放射性標識物質から発せられ
た電子線が混ざり合って、輝尽性蛍光体層の領域に入射
し、その結果、輝尽光を光電的に検出して生成された生
化学解析用データ中にノイズを生成し、各スポットの放
射線量を定量して、生体由来の物質を解析する際、定量
性が悪化するという問題があり、スポットを近接して形
成して、高密度化しようとする場合には、とくに、著し
い定量性の悪化が認められた。
【0009】隣り合うスポットに含まれた放射性標識物
質から発せられる電子線の散乱に起因するノイズを防止
して、かかる問題を解消するためには、必然的に、隣り
合うスポット間の距離を大きくすることが必要になり、
スポットの密度が低下し、検査効率を低下させるという
問題があった。
【0010】さらに、上述のように、生化学解析の分野
においては、メンブレンフィルタなどの担体表面上の異
なる位置に、スポット状に形成されたホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質に、放射性
標識物質に加えて、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質および/または蛍光
物質によって標識された生体由来の物質を、ハイブリダ
イゼーションなどにより、特異的に結合させて、選択的
に標識し、放射性標識物質によって、輝尽性蛍光体層を
露光した後、あるいは、放射性標識物質による輝尽性蛍
光体層の露光に先立って、化学発光基質とを接触させ
て、化学発光基質と標識物質との接触によって生ずる可
視光波長域の化学発光を光電的に検出し、および/また
は、励起光を照射して、蛍光物質から発せられる蛍光を
光電的に検出して、生体由来の物質を解析することも要
求されているが、かかる場合にも、スポットから発せら
れた化学発光や蛍光がメンブレンフィルタなどの担体内
で散乱し、あるいは、スポットから発せられた化学発光
や蛍光が散乱して、隣り合うスポットから発せられた化
学発光や蛍光と混ざり合い、その結果、化学発光および
/または蛍光を光電的に検出して生成した生化学解析用
データ中にノイズを生成するという問題があった。
【0011】したがって、本発明は、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質を、担体に、スポット状
に滴下して、高密度に、スポット状領域を形成し、スポ
ット状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物
質によって標識された生体由来の物質を特異的に結合さ
せて、選択的に標識して得た生化学解析用ユニットを、
輝尽性蛍光体層と密着させて、輝尽性蛍光体層を放射性
標識物質によって露光し、輝尽性蛍光体層に励起光を照
射して、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電的
に検出して、生化学解析用データを生成し、生体由来の
物質を解析する場合にも、放射性標識物質から発せられ
る電子線(β線)の散乱に起因するノイズが生化学解析
用データ中に生成されることを防止することのできる生
化学解析用ユニットおよびそれを用いた蓄積性蛍光体シ
ートの露光方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0012】本発明の別の目的は、生体由来の物質と特
異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成
などが既知の特異的結合物質を、担体に、スポット状に
滴下して、高密度に、スポット状領域を形成し、スポッ
ト状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物質
に加えて、あるいは、放射性標識物質に代えて、化学発
光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる
標識物質および/または蛍光物質によって標識された生
体由来の物質を特異的に結合させて、選択的に標識して
得た生化学解析用ユニットから発せられる化学発光およ
び/または蛍光を光電的に検出して、生化学解析用デー
タを生成し、生体由来の物質を解析する場合にも、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質および/または蛍光物質から発せられる化学
発光および/または蛍光の散乱に起因するノイズが生化
学解析用データ中に生成されることを防止することので
きる生化学解析用ユニットおよびそれを用いた蓄積性蛍
光体シートの露光方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
基板を備え、前記基板に、前記基板の表面から突出する
複数の吸着性領域が形成されたことを特徴とする生化学
解析用ユニットによって達成される。
【0014】本発明によれば、生化学解析用ユニット
は、基板を備え、基板に、基板の表面から突出する複数
の吸着性領域が形成されているから、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質を、複数の突起の先端部
に形成された吸着性領域に滴下して、吸着させ、放射性
標識物質によって標識された生体由来の物質を、吸着性
領域に吸着されている特異的結合物質に特異的に結合さ
せて、選択的に標識した後、放射線を減衰させる材料に
よって形成され、生化学解析用ユニットの基板に形成さ
れた複数の吸着性領域に対応する位置に、複数の開口部
が形成された遮蔽部材を介して、生化学解析用ユニット
を輝尽性蛍光体層に対向させて、輝尽性蛍光体層を放射
性標識物質によって露光することによって、放射性標識
物質から発せられた電子線(β線)が散乱して、隣り合
う吸着性領域から発せられた放射性標識物質によって露
光されるべき輝尽性蛍光体層の領域内に、散乱した電子
線(β線)が入射することを確実に防止することがで
き、したがって、放射性標識物質によって露光された輝
尽性蛍光体層に励起光を照射して、輝尽性蛍光体層から
放出された輝尽光を光電的に検出して、生化学解析用デ
ータを生成し、生体由来の物質を解析する場合にも、放
射性標識物質から発せられる電子線(β線)の散乱に起
因するノイズが生化学解析用データ中に生成されること
を効果的に防止することが可能になる。
【0015】また、本発明によれば、生化学解析用ユニ
ットは、基板を備え、基板に、基板の表面から突出する
複数の吸着性領域が形成されているから、生体由来の物
質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長
さ、組成などが既知の特異的結合物質を、複数の吸着性
領域に滴下して、吸着させ、放射性標識物質に代えて、
蛍光物質によって標識された生体由来の物質を、吸着性
領域に吸着されている特異的結合物質に特異的に結合さ
せて、選択的に標識した後、各吸着性領域ごとに、励起
光を照射して、吸着性領域内に含まれている蛍光物質を
励起し、蛍光物質から放出された蛍光を、光検出器によ
って光電的に検出して、生化学解析用データを生成する
ことによって、隣り合う吸着性領域から放出された蛍光
が混ざり合って、光検出器によって検出されることを確
実に防止することができ、したがって、蛍光を光電的に
検出して生成した生化学解析用データ中に、蛍光の散乱
に起因するノイズが生成されることを効果的に防止する
ことが可能になる。
【0016】さらに、本発明によれば、生化学解析用ユ
ニットは、基板を備え、基板に、基板の表面から突出す
る複数の吸着性領域が形成されているから、生体由来の
物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長
さ、組成などが既知の特異的結合物質を、複数の吸着性
領域に滴下して、吸着させ、放射性標識物質に代えて、
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質によって標識された生体由来の物質を、
吸着性領域に吸着されている特異的結合物質に特異的に
結合させて、選択的に標識した後、光を減衰させる材料
によって形成され、生化学解析用ユニットの基板に形成
された複数の吸着性領域に対応する位置に、複数の開口
部が形成された遮蔽部材によって、生化学解析用ユニッ
トをマスクして、複数の吸着性領域から放出される化学
発光を、光検出器によって光電的に検出し、生化学解析
用データを生成することによって、隣り合う吸着性領域
から放出された化学発光が混ざり合って、光検出器によ
り検出されることを確実に防止することができ、したが
って、化学発光光電的に検出して生成した生化学解析用
データ中に、化学発光の散乱に起因するノイズが生成さ
れることを効果的に防止することが可能になる。
【0017】本発明の前記目的はまた、基板を備え、前
記基板に、前記基板の表面から突出する複数の吸着性領
域が形成され、前記複数の吸着性領域に、構造または特
性が既知の特異的結合物質が滴下されて、吸着され、放
射性標識物質、蛍光物質および化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質よりなる
群から選ばれる少なくとも1種の標識物質によって標識
された生体由来の物質が、前記複数の吸着性領域に吸着
されている前記特異的結合物質に、特異的に結合され
て、前記複数の吸着性領域が選択的に標識されているこ
とを特徴とする生化学解析用ユニットによって達成され
る。
【0018】本発明によれば、生化学解析用ユニット
は、基板を備え、基板に、基板の表面から突出する複数
の吸着性領域が形成され、複数の吸着性領域に、構造ま
たは特性が既知の特異的結合物質が滴下されて、吸着さ
れ、放射性標識物質、蛍光物質および化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種の標識物質によっ
て標識された生体由来の物質が、複数の吸着性領域に吸
着されている特異的結合物質に、特異的に結合されて、
複数の吸着性領域が選択的に標識されているから、複数
の吸着性領域が、放射性標識物質によって選択的に標識
されている場合は、放射線を減衰させる材料によって形
成され、生化学解析用ユニットの基板に形成された複数
の吸着性領域に対応する位置に、複数の開口部が形成さ
れた遮蔽部材を介して、生化学解析用ユニットを輝尽性
蛍光体層に対向させて、輝尽性蛍光体層を放射性標識物
質によって露光することによって、放射性標識物質から
発せられた電子線(β線)が散乱して、隣り合う吸着性
領域から発せられた放射性標識物質によって露光される
べき輝尽性蛍光体層の領域内に、散乱した電子線(β
線)が入射することを確実に防止することができ、した
がって、放射性標識物質によって露光された輝尽性蛍光
体層に励起光を照射して、輝尽性蛍光体層から放出され
た輝尽光を光電的に検出して、生化学解析用データを生
成し、生体由来の物質を解析する場合にも、放射性標識
物質から発せられる電子線(β線)の散乱に起因するノ
イズが生化学解析用データ中に生成されることを効果的
に防止することが可能になる。
【0019】また、本発明によれば、生化学解析用ユニ
ットは、基板を備え、基板に、基板の表面から突出する
複数の吸着性領域が形成され、複数の吸着性領域に、構
造または特性が既知の特異的結合物質が滴下されて、吸
着され、放射性標識物質、蛍光物質および化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物
質よりなる群から選ばれる少なくとも1種の標識物質に
よって標識された生体由来の物質が、複数の吸着性領域
に吸着されている特異的結合物質に、特異的に結合され
て、複数の吸着性領域が選択的に標識されているから、
複数の吸着性領域が、蛍光物質によって選択的に標識さ
れている場合は、各吸着性領域ごとに、励起光を照射し
て、複数の吸着性領域内に含まれている蛍光物質を励起
し、蛍光物質から放出された蛍光を、光検出器によって
光電的に検出して、生化学解析用データを生成すること
によって、隣り合う吸着性領域から放出された蛍光が混
ざり合って、光検出器によって、検出されることを確実
に防止することができ、したがって、蛍光を光電的に検
出して生成した生化学解析用データ中に、蛍光の散乱に
起因するノイズが生成されることを効果的に防止するこ
とが可能になる。
【0020】さらに、本発明によれば、生化学解析用ユ
ニットは、基板を備え、基板に、基板の表面から突出す
る複数の吸着性領域が形成され、複数の吸着性領域に、
構造または特性が既知の特異的結合物質が滴下されて、
吸着され、放射性標識物質、蛍光物質および化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質よりなる群から選ばれる少なくとも1種の標識物質
によって標識された生体由来の物質が、複数の吸着性領
域に吸着されている特異的結合物質に、特異的に結合さ
れて、複数の吸着性領域が選択的に標識されているか
ら、複数の吸着性領域が、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質によって選択
的に標識されている場合は、光を減衰させる材料によっ
て形成され、生化学解析用ユニットの基板に形成された
複数の吸着性領域に対応する位置に、複数の開口部が形
成された遮蔽部材によって、生化学解析用ユニットをマ
スクして、複数の吸着性領域から放出される化学発光
を、光検出器によって光電的に検出し、生化学解析用デ
ータを生成することによって、隣り合う吸着性領域から
放出された化学発光が混ざり合って、光検出器により検
出されることを確実に防止することができ、したがっ
て、化学発光を光電的に検出して生成した生化学解析用
データ中に、化学発光の散乱に起因するノイズが生成さ
れることを効果的に防止することが可能になる。
【0021】本発明の前記目的はまた、基板を備え、前
記基板に、前記基板の表面から突出する複数の吸着性領
域が形成され、前記複数の吸着性領域に、構造または特
性が既知の特異的結合物質が滴下されて、吸着され、放
射性標識物質によって標識された生体由来の物質が、前
記複数の吸着性領域に吸着された前記特異的結合物質
に、特異的に結合されて、前記複数の吸着性領域が選択
的に標識された生化学解析用ユニットと、輝尽性蛍光体
層が形成された蓄積性蛍光体シートとを、放射線を減衰
させる材料によって形成され、前記生化学解析用ユニッ
トに形成された前記複数の吸着性領域に対応する位置
に、複数の開口部が形成された遮蔽部材を介して、前記
複数の吸着性領域が前記輝尽性蛍光体層に対向するよう
に、重ね合わせて、放射性標識物質によって、前記輝尽
性蛍光体層を露光することを特徴とする蓄積性蛍光体シ
ートの輝尽性蛍光体層の露光方法によって達成される。
【0022】本発明によれば、基板を備え、基板に、基
板の表面から突出する複数の吸着性領域が形成され、複
数の吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合
物質が滴下されて、吸着され、放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質が、複数の吸着性領域に吸着
された特異的結合物質に、特異的に結合されて、複数の
吸着性領域が選択的に標識された生化学解析用ユニット
と、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートと
を、放射線を減衰させる材料によって形成され、生化学
解析用ユニットに形成された複数の吸着性領域に対応す
る位置に、複数の開口部が形成された遮蔽部材を介し
て、複数の吸着性領域が輝尽性蛍光体層に対向するよう
に、重ね合わせて、放射性標識物質によって、輝尽性蛍
光体層を露光するように構成されているから、複数の吸
着性領域から放出された電子線(β線)が散乱して、隣
り合う吸着性領域から放出された電子線(β線)によっ
て露光されるべき輝尽性蛍光体層の領域内に、散乱した
電子線(β線)が入射することを確実に防止することが
でき、したがって、放射性標識物質によって露光された
輝尽性蛍光体層に励起光を照射して、輝尽性蛍光体層か
ら放出された輝尽光を光電的に検出して、生化学解析用
データを生成し、生体由来の物質を解析する場合に、放
射性標識物質から発せられる電子線(β線)の散乱に起
因するノイズが生化学解析用データ中に生成されること
を効果的に防止することが可能になる。
【0023】本発明の前記目的はまた、基板を備え、前
記基板に、前記基板の表面から突出する複数の吸着性領
域が形成され、前記複数の吸着性領域に、構造または特
性が既知の特異的結合物質が滴下されて、吸着され、放
射性標識物質によって標識された生体由来の物質が、前
記複数の吸着性領域に吸着された前記特異的結合物質
に、特異的に結合されて、前記複数の吸着性領域が選択
的に標識された生化学解析用ユニットと、放射線を減衰
させる材料によって形成され、前記生化学解析用ユニッ
トに形成された前記複数の吸着性領域に対応する位置
に、複数の孔が形成された支持体を備え、前記複数の孔
の内表面に、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体
シートとを、前記複数の吸着性領域の各々が、前記複数
の孔の内表面に形成された輝尽性蛍光体層に対向するよ
うに、重ね合わせて、放射性標識物質によって、前記輝
尽性蛍光体層を露光することを特徴とする蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層の露光方法によって達成され
る。
【0024】本発明によれば、基板を備え、基板に、基
板の表面から突出する複数の吸着性領域が形成され、複
数の吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合
物質が滴下されて、吸着され、放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質が、複数の吸着性領域に吸着
された特異的結合物質に、特異的に結合されて、複数の
吸着性領域が選択的に標識された生化学解析用ユニット
と、放射線を減衰させる材料によって形成され、生化学
解析用ユニットに形成された複数の吸着性領域に対応す
る位置に、複数の孔が形成された支持体を備え、複数の
孔の内表面に、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光
体シートとを、複数の吸着性領域の各々が、複数の孔の
内表面に形成された輝尽性蛍光体層に対向するように、
重ね合わせて、放射性標識物質によって、輝尽性蛍光体
層を露光するように構成されているから、複数の吸着性
領域から放出された電子線(β線)が散乱して、隣り合
う吸着性領域から放出された電子線(β線)によって露
光されるべき輝尽性蛍光体層の領域内に、散乱した電子
線(β線)が入射することを確実に防止することがで
き、したがって、放射性標識物質によって露光された輝
尽性蛍光体層に励起光を照射して、輝尽性蛍光体層から
放出された輝尽光を光電的に検出して、生化学解析用デ
ータを生成し、生体由来の物質を解析する場合に、放射
性標識物質から発せられる電子線(β線)の散乱に起因
するノイズが生化学解析用データ中に生成されることを
効果的に防止することが可能になる。
【0025】本発明の好ましい実施態様においては、前
記基板の表面に、複数の突起が形成され、前記吸着性領
域が、前記複数の突起の先端部に形成されている。
【0026】本発明の好ましい実施態様においては、前
記吸着性領域が、前記突起の先端部によって構成されて
いる。
【0027】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、前記突起の先端部を覆うように
形成されている。
【0028】本発明の好ましい実施態様においては、前
記突起が、柱状をなしている。
【0029】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記突起の縦断面が、略台形状をなしている。
【0030】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記突起が錐体状をなしている。
【0031】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生体由来の物質が、ハイブリダイゼーション、抗原抗
体反応、リセプター・リガンドよりなる群から選ばれた
反応によって、前記特異的結合物質と結合されている。
【0032】本発明の好ましい実施態様においては、前
記吸着性領域が、前記基板に規則的に形成されている。
【0033】本発明の好ましい実施態様においては、前
記基板に、10以上の吸着性領域が形成されている。
【0034】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板に、50以上の吸着性領域が形成されてい
る。
【0035】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板に、100以上の吸着性領域が形成されて
いる。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板に、1000以上の吸着性領域が形成され
ている。
【0037】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板に、10000以上の吸着性領域が形成さ
れている。
【0038】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基板に、100000以上の吸着性領域が形成
されている。
【0039】本発明の好ましい実施態様においては、前
記吸着性領域が、その頂部が5平方ミリメートル未満の
サイズを有している。
【0040】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、その頂部が1平方ミリメートル
未満のサイズを有するように形成されている。
【0041】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、その頂部が0.5平方ミリメー
トル未満のサイズを有している。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、その頂部が0.1平方ミリメー
トル未満のサイズを有している。
【0043】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、その頂部が0.05平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0044】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、その頂部が0.01平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0045】本発明の好ましい実施態様においては、前
記吸着性領域が、10個/平方センチメートル以上の密
度で、前記基板に形成されている。
【0046】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、50個/平方センチメートル以
上の密度で、前記基板に形成されている。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、100個/平方センチメートル
以上の密度で、前記基板に形成されている。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、500個/平方センチメートル
以上の密度で、前記基板に形成されている。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、1000個/平方センチメート
ル以上の密度で、前記基板に形成されている。
【0050】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、5000個/平方センチメート
ル以上の密度で、前記基板に形成されている。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記吸着性領域が、10000個/平方センチメー
トル以上の密度で、前記基板に形成されている。
【0052】本発明において、吸着性領域を形成する吸
着性材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ま
しく使用される。多孔質材料と繊維材料を併用して、吸
着性領域を形成することもできる。
【0053】本発明において、吸着性領域を形成するた
めに使用される多孔質材料は、有機材料、無機材料のい
ずれでもよく、有機/無機複合体でもよい。
【0054】本発明において、吸着性領域を形成するた
めに使用される有機多孔質材料は、とくに限定されるも
のではないが、活性炭などの炭素多孔質材料あるいはメ
ンブレンフィルタを形成可能な多孔質材料が、好ましく
用いられる。具体的には、ナイロン6、ナイロン6,
6、ナイロン4,10などのナイロン類;ニトロセルロ
ース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセル
ロース誘導体;コラーゲン;アルギン酸、アルギン酸カ
ルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイオンコンプレ
ックスなどのアルギン酸類;ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩
化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフル
オライドなどのポリフルオライドや、これらの共重合体
または複合体が挙げられる。
【0055】本発明において、吸着性領域を形成するた
めに使用される無機多孔質材料は、とくに限定されるも
のではないが、好ましくは、たとえば、白金、金、鉄、
銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シ
リカ、チタニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロ
キシアパタイト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれら
の複合体などが挙げられる。
【0056】本発明において、吸着性領域を形成するた
めに使用される繊維材料は、とくに限定されるものでは
ないが、好ましくは、たとえば、ナイロン6、ナイロン
6,6、ナイロン4,10などのナイロン類、ニトロセ
ルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどの
セルロース誘導体などが挙げられる。
【0057】本発明の好ましい実施態様においては、前
記放射線を減衰させる材料が、隣り合う前記吸着性領域
の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記材料中を透
過したときに、放射線のエネルギーを、1/5以下に減
衰させる性質を有している。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記放射線を減衰させる材料が、隣り合う前記吸着
性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記材料
中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/10
以下に減衰させる性質を有している。
【0059】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記放射線を減衰させる材料が、隣り合う前記吸着
性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記材料
中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/50
以下に減衰させる性質を有している。
【0060】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記放射線を減衰させる材料が、隣り合う前記吸着
性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記材料
中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/10
0以下に減衰させる性質を有している。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記放射線を減衰させる材料が、隣り合う前記吸着
性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記材料
中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/50
0以下に減衰させる性質を有している。
【0062】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記放射線を減衰させる材料が、隣り合う前記吸着
性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記材料
中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/10
00以下に減衰させる性質を有している。
【0063】本発明において使用可能な放射線を減衰さ
せる材料としては、とくに限定されるものではなく、無
機化合物材料、有機化合物材料のいずれをも使用するこ
とができるが、金属材料、セラミック材料またはプラス
チック材料が、好ましく使用される。
【0064】本発明において使用可能で、放射線を減衰
させることのできる無機化合物材料としては、たとえ
ば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタ
ル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレン
などの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリ
コン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;
タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機
塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルフ
ァス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造
を有していてもよい。
【0065】本発明において使用可能で、放射線を減衰
させることのできる有機化合物材料としては、高分子化
合物が好ましく用いられ、好ましく使用される高分子化
合物としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、
ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体な
どのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビ
ニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポ
リテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエ
チレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタレート
やポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ナ
イロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナ
イロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサ
ルファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹
脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;
ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共
重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロー
ス、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;
ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリア
ミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを挙げる
ことができる。これらは、複合材料でもよく、必要に応
じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填すること
もでき、また、有機化合物材料をブレンドして、使用す
ることもできる。
【0066】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、本発明において、放射線を減衰させ
る材料は、比重1.0g/cm以上の化合物材料また
は複合材料によって形成されることが好ましく、比重が
1.5g/cm以上、23g/cm以下の化合物材
料または複合材料によって形成されることが、とくに好
ましい。
【0067】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記複数の孔が、凹部によって
形成されている。
【0068】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記複数の孔が、貫通孔によって形成されている。
【0069】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記複数の孔が、規則的に形成
されている。
【0070】本発明において使用される輝尽性蛍光体層
に含まれる輝尽性蛍光体としては、放射線のエネルギー
を蓄積可能で、電磁波によって励起され、蓄積している
放射線のエネルギーを光の形で放出可能なものであれば
よく、とくに限定されるものではないが、可視光波長域
の光により励起可能であるものが好ましい。具体的に
は、たとえば、米国特許第4,239,968号に開示
されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体(B
a1−xM2+x)FX:yA(ここに、M2+はM
g、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のアルカリ土類金属元素、XはCl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲン、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、
Ho、Nd、YbおよびErからなる群より選ばれる少
なくとも一種の3価金属元素、xは0≦x≦0.6、y
は0≦y≦0.2である。)、特開平2−276997
号公報に開示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物
系蛍光体SrFX:Z(ここに、XはCl、Brおよび
Iからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、
ZはEuまたはCeである。)、特開昭59−5647
9号公報に開示されたユーロピウム付活複合ハロゲン物
系蛍光体BaFX・xNaX’:aEu2+(ここに、
XおよびX’はいずれも、Cl、BrおよびIからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、xは
0<x≦2、aは0<a≦0.2である。)、特開昭5
8−69281号公報に開示されたセリウム付活三価金
属オキシハロゲン物系蛍光体であるMOX:xCe(こ
こに、MはPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、YbおよびBiからなる群より
選ばれる少なくとも一種の三価金属元素、XはBrおよ
びIのうちの一方あるいは双方、xは、0<x<0.1
である。)、米国特許第4,539,137号に開示さ
れたセリウム付活希土類オキシハロゲン物系蛍光体であ
るLnOX:xCe(ここに、LnはY、La、Gdお
よびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土
類元素、XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のハロゲン、xは、0<x≦0.1で
ある。)および米国特許第4,962,047号に開示
されたユーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光体MII
X・aMX’・bM’II''2・cMIII'''3 ・
xA:yEu2+(ここに、MIIはBa、SrおよびC
aからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土
類金属元素、M はLi、Na、K、RbおよびCs
からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属
元素、M' IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる
少なくとも一種の二価金属元素、MIIIはAl、Ga、
InおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種
の三価金属元素、Aは少なくとも一種の金属酸化物、X
はCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲン、X’、X''およびX''' はF、C
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲンであり、aは、0≦a≦2、bは、0≦b
≦10−2、cは、0≦c≦10−2で、かつ、a+b
+c≧10−2であり、xは、0<x≦0.5で、y
は、0<y≦0.2である。)が、好ましく使用し得
る。
【0071】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0072】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用ユニットの略平面図であり、図2は、そ
の略部分断面図である。
【0073】図1および図2に示されるように、本実施
態様にかかる生化学解析用ユニット1は、金属製の基板
2を備え、基板2には、多数の円柱状の突起3が、規則
的なパターンにしたがって、形成され、各突起3の先端
部には、ニトロセルロースによって、吸着性領域4が形
成されている。
【0074】図1には、正確に示されていないが、本実
施態様においては、約10000の約0.01平方ミリ
メートルのサイズを有する突起3が、約5000個/平
方センチメートルの密度で、規則的に、基板2に形成さ
れている。
【0075】図2に示されるように、各吸着性領域4
は、その横断面の径が、略円柱状の突起3の横断面の径
と等しくなるように、各突起3の先端部に形成されてい
る。
【0076】図3は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0077】生化学解析にあたっては、図3に示される
ように、生化学解析用ユニット1の多数の突起3の先端
部に形成された吸着性領域4に、たとえば、特異的結合
物質として、塩基配列が既知の互いに異なった複数のc
DNAが、スポッティング装置5を使用して、滴下され
る。
【0078】図3に示されるように、スポッティング装
置5は、インジェクタ6とCCDカメラ7を備え、CC
Dカメラ7によって、インジェクタ6の先端部と、cD
NAを滴下すべき吸着性領域4を観察しながら、インジ
ェクタ6の先端部と、cDNAを滴下すべき吸着性領域
4中心とが合致したときに、インジェクタ6から、cD
NAが放出されて、吸着性領域4に滴下されるように構
成され、吸着性領域4に、cDNAを、正確に滴下する
ことができるように保証されている。
【0079】多数の吸着性領域4に滴下された特異的結
合物質は、それぞれ、吸着性領域4に吸着される。
【0080】図4は、ハイブリダイゼーション容器の略
横断面図である。
【0081】図4に示されるように、ハイブリダイゼー
ション容器8は矩形状断面を有し、内部に、標識物質に
よって標識されたプローブである生体由来の物質を含む
ハイブリダイゼーション溶液9が収容されている。
【0082】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識されたプローブである生体由来の物
質を含むハイブリダイゼーション溶液9が調製され、ハ
イブリダイゼーション容器8内に収容される。
【0083】一方、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって、cDNA
などの特異的結合物質を選択的に標識する場合には、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質によって標識されたプローブである生体由
来の物質を含むハイブリダイゼーション溶液9が調製さ
れ、ハイブリダイゼーション容器8内に収容される。
【0084】さらに、蛍光色素などの蛍光物質によっ
て、cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する
場合には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
プローブである生体由来の物質を含むハイブリダイゼー
ション溶液9が調製され、ハイブリダイゼーション容器
8内に収容される。
【0085】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質のうち、2以上の生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション溶液9を調製して、ハイブリ
ダイゼーション容器8内に収容させることもでき、本実
施態様においては、放射性標識物質によって標識された
生体由来の物質、蛍光色素などの蛍光物質によって標識
された生体由来の物質および化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質によって標
識された生体由来の物質を含むハイブリダイゼーション
溶液9が調製され、ハイブリダイゼーション容器8内に
収容されている。
【0086】ハイブリダイゼーションにあたって、cD
NAなどの特異的結合物質が、基板2の多数の突起3の
先端部に形成された吸着性領域4に吸着されている生化
学解析用ユニット1が、ハイブリダイゼーション容器8
内に挿入される。
【0087】その結果、多数の突起3の先端部に形成さ
れた吸着性領域4に吸着されている特異的結合物質に、
放射性標識物質により標識され、ハイブリダイゼーショ
ン溶液9に含まれた生体由来の物質、蛍光色素などの蛍
光物質によって標識され、ハイブリダイゼーション溶液
9に含まれた生体由来の物質および化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質によ
って標識された生体由来の物質が、選択的に、ハイブリ
ダイズされる。
【0088】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に、標識物
質である蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データおよび化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質の化学発光データが記録される。吸着性領
域4に記録された蛍光データは、後述するスキャナによ
って読み取られ、生化学解析用データが生成され、一
方、吸着性領域4に記録された化学発光データは、後述
するデータ生成システムの冷却CCDカメラによって読
み取られ、生化学解析用データが生成される。
【0089】図5は、蓄積性蛍光体シート10の略斜視
図である。
【0090】図5に示されるように、蓄積性蛍光体シー
ト10は、支持体11を備え、支持体11の一方の面に
は、生化学解析用ユニット1に形成された多数の凹部3
のパターンと同一のパターンで、多数の凹部13が形成
され、多数の凹部13の内表面が、輝尽性蛍光体によっ
て被覆されて、多数のドット状の輝尽性蛍光体層12が
形成されている。
【0091】本実施態様においては、支持体11は、放
射線を減衰させる性質を有するステンレスによって、形
成され、多数の凹部13、したがって、略円形のドット
状の輝尽性蛍光体層領域12は、ドット状の輝尽性蛍光
体層領域12の内径が、生化学解析用ユニット1の多数
の突起3の先端部に形成された吸着性領域4の横断面径
の径と等しくなるように、支持体11に形成されてい
る。
【0092】図6は、多数の突起の先端部に形成された
吸着性領域4に含まれた放射性標識物質によって、蓄積
性蛍光体シート10に形成された多数のドット状輝尽性
蛍光体層領域12を露光する方法を示す略断面図であ
る。
【0093】図6に示されるように、露光にあたって、
生化学解析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成
された吸着性領域4が、蓄積性蛍光体シート10のその
内表面に輝尽性蛍光体層領域が形成された多数の凹部1
3内に、位置するように、蓄積性蛍光体シート10と生
化学解析用ユニット1が重ね合わされる。
【0094】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1の基板2は金属によって形成されているので、ハ
イブリダイゼーションなど、液体による処理を受けて
も、ほとんど伸縮することがなく、生化学解析用ユニッ
ト1の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4
が、蓄積性蛍光体シート10のその内表面に輝尽性蛍光
体層領域が形成された多数の凹部13内に、正確に位置
するように、蓄積性蛍光体シート10と生化学解析用ユ
ニット1とを、容易にかつ確実に重ね合わせて、ドット
状輝尽性蛍光体層領域12を露光することが可能にな
る。
【0095】こうして、所定の時間にわたって、蓄積性
蛍光体シート10の多数の凹部13の内表面に形成され
たドット状輝尽性蛍光体層領域12の各々と、生化学解
析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成された吸
着性領域4とを密着させることによって、吸着性領域4
に含まれた放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シー
ト10に形成された多数のドット状輝尽性蛍光体層領域
12が露光される。
【0096】この際、吸着性領域4に吸着されている放
射性標識物質から電子線が発せられるが、各吸着性領域
4は、放射線を減衰させる性質を有するステンレスによ
って形成された蓄積性蛍光体シート10に支持体11に
形成されている凹部13の内部に収容されているから、
吸着性領域4に含まれている放射性標識物質から発せら
れた電子線はすべて、その吸着性領域4の周囲に位置し
ている凹部13の内表面に形成された輝尽性蛍光体層領
域12に入射し、隣り合う吸着性領域4から放出される
電子線によって露光されるべき輝尽性蛍光体層領域12
に入射することが確実に防止される。
【0097】したがって、蓄積性蛍光体シート10に形
成された多数のドット状輝尽性蛍光体層領域12を、生
化学解析用ユニット1の対応する突起3の先端部に形成
された吸着性領域4に含まれた放射性標識物質のみによ
って、確実に露光することが可能になる。
【0098】こうして、蓄積性蛍光体シート10に形成
された多数のドット状輝尽性蛍光体層領域12に、放射
性標識物質の放射線データが記録される。
【0099】図7は、蓄積性蛍光体シート10に形成さ
れた多数のドット状輝尽性蛍光体層領域12に記録され
た放射性標識物質の放射線データおよび生化学解析用ユ
ニット1の多数の突起3の先端部に形成されている吸着
性領域4に記録された蛍光色素などの蛍光データを読み
取って、生化学解析用データを生成するスキャナの一例
を示す略斜視図であり、図8は、フォトマルチプライア
近傍のスキャナの詳細を示す略斜視図である。
【0100】図7に示されるスキャナは、蓄積性蛍光体
シート10に形成された多数のドット状輝尽性蛍光体層
領域12に記録された放射性標識物質の放射線データお
よび生化学解析用ユニット1の多数の突起3の先端部に
形成された吸着性領域4に記録された蛍光色素などの蛍
光データを読み取り可能に構成されており、640nm
の波長のレーザ光24を発する第1のレーザ励起光源2
1と、532nmの波長のレーザ光24を発する第2の
レーザ励起光源22と、473nmの波長のレーザ光2
4を発する第3のレーザ励起光源23とを備えている。
本実施態様においては、第1のレーザ励起光源21は、
半導体レーザ光源によって構成され、第2のレーザ励起
光源22および第3のレーザ励起光源23は、第二高調
波生成(Second Harmonic Generation)素子によって構
成されている。
【0101】第1のレーザ励起光源21により発生され
たレーザ光24は、コリメータレンズ25によって、平
行光とされた後、ミラー26によって反射される。第1
のレーザ励起光源21から発せられ、ミラー26によっ
て反射されたレーザ光24の光路には、640nmのレ
ーザ光4を透過し、532nmの波長の光を反射する第
1のダイクロイックミラー27および532nm以上の
波長の光を透過し、473nmの波長の光を反射する第
2のダイクロイックミラー28が設けられており、第1
のレーザ励起光源21により発生されたレーザ光24
は、第1のダイクロイックミラー27および第2のダイ
クロイックミラー28を透過して、ミラー29に入射す
る。
【0102】他方、第2のレーザ励起光源22より発生
されたレーザ光24は、コリメータレンズ30により、
平行光とされた後、第1のダイクロイックミラー27に
よって反射されて、その向きが90度変えられて、第2
のダイクロイックミラー28を透過し、ミラー29に入
射する。
【0103】また、第3のレーザ励起光源23から発生
されたレーザ光24は、コリメータレンズ31によっ
て、平行光とされた後、第2のダイクロイックミラー2
8により反射されて、その向きが90度変えられた後、
ミラー29に入射する。
【0104】ミラー29に入射したレーザ光24は、ミ
ラー29によって反射され、さらに、ミラー32に入射
して、反射される。
【0105】ミラー32によって反射されたレーザ光2
4の光路には、中央部に穴33が形成された凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー34が配置されてお
り、ミラー32によって反射されたレーザ光24は、穴
開きミラー34の穴33を通過して、凹面ミラー38に
入射する。
【0106】凹面ミラー38に入射したレーザ光24
は、凹面ミラー38によって反射されて、光学ヘッド3
5に入射する。
【0107】光学ヘッド35は、ミラー36と、非球面
レンズ37を備えており、光学ヘッド35に入射したレ
ーザ光24は、ミラー36によって反射されて、非球面
レンズ37によって、ステージ40のガラス板41上に
載置された蓄積性蛍光体シート10あるいは生化学解析
用ユニット1に入射する。図7においては、生化学解析
用ユニット1が、突起3が形成された面が、下方を向く
ように、ステージ40のガラス板41上に載置されてい
る。
【0108】蓄積性蛍光体シート10のドット状輝尽性
蛍光体層領域12にレーザ光24が入射すると、蓄積性
蛍光体シート10に形成されたドット状輝尽性蛍光体層
領域12に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、輝
尽光45が発せられ、生化学解析用ユニット1にレーザ
光24が入射すると、突起3の先端部に形成された吸着
性領域4に含まれている蛍光色素などが励起されて、蛍
光45が放出される。
【0109】蓄積性蛍光体シート10のドット状輝尽性
蛍光体層領域12から放出された輝尽光45あるいは生
化学解析用ユニット1の突起3の先端部に形成された吸
着性領域4から放出された蛍光45は、光学ヘッド35
に設けられた非球面レンズ37によって、ミラー36に
集光され、ミラー36によって、レーザ光24の光路と
同じ側に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー38
に入射する。
【0110】凹面ミラー38に入射した輝尽光45ある
いは蛍光45は、凹面ミラー38によって反射されて、
穴開きミラー34に入射する。
【0111】穴開きミラー34に入射した輝尽光45あ
るいは蛍光45は、図7に示されるように、凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー34によって、下方に
反射されて、フィルタユニット48に入射し、所定の波
長の光がカットされて、フォトマルチプライア50に入
射し、光電的に検出される。
【0112】図8に示されるように、フィルタユニット
48は、4つのフィルタ部材51a、51b、51c、
51dを備えており、フィルタユニット48は、モータ
(図示せず)によって、図8において、左右方向に移動
可能に構成されている。
【0113】図9は、図8のA−A線に沿った略断面図
である。
【0114】図9に示されるように、フィルタ部材51
aはフィルタ52aを備え、フィルタ52aは、第1の
レーザ励起光源21を用いて、生化学解析用ユニット1
の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含
まれている蛍光色素などの蛍光物質を励起して、蛍光4
5を読み取るときに使用されるフィルタ部材であり、6
40nmの波長の光をカットし、640nmよりも波長
の長い光を透過する性質を有している。
【0115】図10は、図8のB−B線に沿った略断面
図である。
【0116】図10に示されるように、フィルタ部材5
1bはフィルタ52bを備え、フィルタ52bは、第2
のレーザ励起光源22を用いて、生化学解析用ユニット
1の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に
含まれている蛍光色素などの蛍光物質を励起して、蛍光
45を読み取るときに使用されるフィルタ部材であり、
532nmの波長の光をカットし、532nmよりも波
長の長い光を透過する性質を有している。
【0117】図11は、図8のC−C線に沿った略断面
図である。
【0118】図11に示されるように、フィルタ部材5
1cはフィルタ52cを備え、フィルタ52cは、第3
のレーザ励起光源23を用いて、生化学解析用ユニット
1の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に
含まれている蛍光色素などの蛍光物質を励起して、蛍光
45を読み取るときに使用されるフィルタ部材であり、
473nmの波長の光をカットし、473nmよりも波
長の長い光を透過する性質を有している。
【0119】図12は、図8のD−D線に沿った略断面
図である。
【0120】図12に示されるように、フィルタ部材5
1dはフィルタ52dを備え、フィルタ52dは、第1
のレーザ励起光源21を用いて、蓄積性蛍光体シート1
0に形成されたドット状輝尽性蛍光体層領域12に含ま
れた輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体層12から発
せられた輝尽光45を読み取るときに使用されるフィル
タであり、輝尽性蛍光体層12から放出される輝尽光の
波長域の光のみを透過し、640nmの波長の光をカッ
トする性質を有している。
【0121】したがって、使用すべきレーザ励起光源に
応じて、フィルタ部材51a、51b、51c、51d
を選択的にフォトマルチプライア50の前面に位置させ
ることによって、フォトマルチプライア50は、検出す
べき光のみを光電的に検出することができる。
【0122】フォトマルチプライア50によって光電的
に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D変
換器53によって、ディジタルデータに変換され、デー
タ処理装置54に送られる。
【0123】図7には図示されていないが、光学ヘッド
35は、走査機構によって、図7において、X方向およ
びY方向に移動可能に構成され、蓄積性蛍光体シート1
0に形成されたすべてのドット状輝尽性蛍光体層領域1
2あるいは生化学解析用ユニット1の全面が、レーザ光
24によって走査されるように構成されている。
【0124】図13は、光学ヘッドの走査機構の略平面
図である。図13においては、簡易化のため、光学ヘッ
ド35を除く光学系ならびにレーザ光24および輝尽光
45あるいは蛍光45の光路は省略されている。
【0125】図13に示されるように、光学ヘッド35
を走査する走査機構は、基板60を備え、基板60上に
は、副走査パルスモータ61と一対のレール62、62
とが固定され、基板60上には、さらに、図13におい
て、矢印Yで示された副走査方向に、移動可能な基板6
3とが設けられている。
【0126】移動可能な基板63には、ねじが切られた
穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副走
査パルスモータ61によって回転されるねじが切られた
ロッド64が係合している。
【0127】移動可能な基板63上には、主走査ステッ
ピングモータ65が設けられ、主走査ステッピングモー
タ65は、エンドレスベルト66を、生化学解析用ユニ
ット1に形成された隣り合う突起3の距離に等しいピッ
チで、間欠的に駆動可能に構成されている。光学ヘッド
35は、エンドレスベルト66に固定されており、主走
査ステッピングモータ65によって、エンドレスベルト
66が駆動されると、図13において、矢印Xで示され
た主走査方向に移動されるように構成されている。
【0128】図13において、67は、光学ヘッド35
の主走査方向における位置を検出するリニアエンコーダ
であり、68は、リニアエンコーダ67のスリットであ
る。
【0129】したがって、主走査ステッピングモータ6
5によって、エンドレスベルト66が、主走査方向に駆
動され、1ラインの走査が完了すると、副走査パルスモ
ータ61によって、基板63が、副走査方向に間欠的に
移動されることによって、光学ヘッド35は、図13に
おいて、X−Y方向に移動され、レーザ光24によっ
て、蓄積性蛍光体シート10に形成されたすべてのドッ
ト状輝尽性蛍光体層領域12あるいは生化学解析用ユニ
ット1の全面が走査される。
【0130】図14は、図7に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【0131】図14に示されるように、スキャナの制御
系は、スキャナ全体を制御するコントロールユニット7
0を備えており、また、スキャナの入力系は、オペレー
タによって操作され、種々の指示信号を入力可能なキー
ボード71を備えている。
【0132】図14に示されるように、スキャナの駆動
系は、光学ヘッド35を主走査方向に間欠的に移動させ
る主走査ステッピングモータ65と、光学ヘッド35を
副走査方向に間欠的に移動させる副走査パルスモータ6
1と、4つのフィルタ部材51a、51b、51c、5
1dを備えたフィルタユニット48を移動させるフィル
タユニットモータ72を備えている。
【0133】コントロールユニット70は、第1のレー
ザ励起光源21、第2のレーザ励起光源22または第3
のレーザ励起光源23に選択的に駆動信号を出力すると
ともに、フィルタユニットモータ72に駆動信号を出力
可能に構成されている。
【0134】また、図14に示されるように、スキャナ
の検出系は、フォトマルチプライア50と、光学ヘッド
35の主走査方向における位置を検出するリニアエンコ
ーダ67を備えている。
【0135】本実施態様においては、コントロールユニ
ット70は、リニアエンコーダ67から入力される光学
ヘッド35の位置検出信号にしたがって、第1のレーザ
励起光源21、第2のレーザ励起光源22または第3の
レーザ励起光源23をオン・オフ制御可能に構成されて
いる。
【0136】以上のように構成されたスキャナは、以下
のようにして、生化学解析用ユニット1の多数の突起3
の先端部に形成された吸着性領域4に含まれている放射
性標識物質によって、多数のドット状の輝尽性蛍光体層
領域12が露光されて、蓄積性蛍光体シート10に記録
された放射性標識物質の放射線データを読み取って、生
化学解析用データを生成する。
【0137】まず、多数のドット状の輝尽性蛍光体層領
域12がガラス板41の表面に接するように、蓄積性蛍
光体シート10が、ステージ40のガラス板41上に載
置される。
【0138】次いで、ユーザーによって、キーボード7
1に、蓄積性蛍光体シート10に形成された多数のドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域12を、レーザ光24によっ
て走査する旨の指示信号が入力される。
【0139】キーボード71に入力された指示信号は、
コントロールユニット70に入力され、コントロールユ
ニット70は、指示信号にしたがって、フィルタユニッ
トモータ72に駆動信号を出力し、フィルタユニット4
8を移動させ、輝尽性蛍光体から放出される輝尽光45
の波長域の光のみを透過し、640nmの波長の光をカ
ットする性質を有するフィルタ52dを備えたフィルタ
部材51dを、輝尽光45の光路内に位置させる。
【0140】さらに、コントロールユニット70は、主
走査ステッピングモータ65に駆動信号を出力し、光学
ヘッド35を主走査方向に移動させ、リニアエンコーダ
から入力される光学ヘッド35の位置検出信号に基づい
て、蓄積性蛍光体シート10に形成された多数のドット
状の輝尽性蛍光体層領域12のうち、第1のドット状の
輝尽性蛍光体層領域12に、レーザ光24を照射可能な
位置に、光学ヘッド35が達したことが確認されると、
主走査ステッピングモータ65に停止信号を出力すると
ともに、第1のレーザ励起光源21に駆動信号を出力し
て、第1のレーザ励起光源21を起動させ、640nm
の波長のレーザ光24を発せさせる。
【0141】第1のレーザ励起光源21から発せられた
レーザ光24は、コリメータレンズ25によって、平行
な光とされた後、ミラー26に入射して、反射される。
【0142】ミラー26によって反射されたレーザ光2
4は、第1のダイクロイックミラー27および第2のダ
イクロイックミラー28を透過し、ミラー29に入射す
る。
【0143】ミラー29に入射したレーザ光24は、ミ
ラー29によって反射されて、さらに、ミラー32に入
射して、反射される。
【0144】ミラー32によって反射されたレーザ光2
4は、穴開きミラー34の穴33を通過して、凹面ミラ
ー38に入射する。
【0145】凹面ミラー38に入射したレーザ光24
は、凹面ミラー38によって反射されて、光学ヘッド3
5に入射する。
【0146】光学ヘッド35に入射したレーザ光24
は、ミラー36によって反射され、非球面レンズ37に
よって、ステージ40ガラス板41上に載置された蓄積
性蛍光体シート10の第1のドット状の輝尽性蛍光体層
領域12に集光される。
【0147】その結果、蓄積性蛍光体シート10に形成
された第1のドット状の輝尽性蛍光体層領域12に含ま
れる輝尽性蛍光体が、レーザ光24によって励起され
て、第1の輝尽性蛍光体層領域12から輝尽光45が放
出される。
【0148】第1のドット状の輝尽性蛍光体領域12か
ら放出された輝尽光45は、光学ヘッド35に設けられ
た非球面レンズ37によって集光され、ミラー36によ
り、レーザ光24の光路と同じ側に反射され、平行な光
とされて、凹面ミラー38に入射する。
【0149】凹面ミラー38に入射した輝尽光45は、
凹面ミラー38によって反射されて、穴開きミラー34
に入射する。
【0150】穴開きミラー34に入射した輝尽光45
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー34に
よって、図8に示されるように、下方に反射され、フィ
ルタユニット48のフィルタ52dに入射する。
【0151】フィルタ52dは、輝尽性蛍光体から放出
される輝尽光45の波長域の光のみを透過し、640n
mの波長の光をカットする性質を有しているので、励起
光である640nmの波長の光がカットされ、ドット状
の輝尽性蛍光体層領域12から放出された輝尽光45の
波長域の光のみがフィルタ52dを透過して、フォトマ
ルチプライア50によって、光電的に検出される。
【0152】フォトマルチプライア50によって光電的
に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変換
器53に出力されて、ディジタル信号に変換され、デー
タ処理装置54に出力される。
【0153】第1のレーザ励起光源21がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット70は、第1のレーザ励起光源21に
駆動停止信号を出力して、第1のレーザ励起光源21の
駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモータ
65に、駆動信号を出力して、光学ヘッド35を、蓄積
性蛍光体シート10の支持体11に形成された隣り合う
ドット状の輝尽性蛍光体層領域12間の距離に等しいピ
ッチだけ、移動させる。
【0154】リニアエンコーダ67から入力された光学
ヘッド35の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド35
が、隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域12間の距
離に等しい1ピッチだけ移動されて、第1のレーザ励起
光源21から発せられるレーザ光24を、蓄積性蛍光体
シート10に形成された第2のドット状の輝尽性蛍光体
層領域12に照射可能な位置に移動したことが確認され
ると、コントロールユニット70は、第1のレーザ励起
光源21に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源
21をオンさせて、レーザ光24によって、蓄積性蛍光
体シート10に形成された第2のドット状の輝尽性蛍光
体層領域12に含まれている輝尽性蛍光体を励起する。
【0155】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光24が、蓄積性蛍光体シート10に形成された第2の
ドット状の輝尽性蛍光体層領域12に照射され、第2の
輝尽性蛍光体層領域12に含まれている輝尽性蛍光体が
励起され、第2の輝尽性蛍光体層領域12から放出され
た輝尽光45が、フォトマルチプライア50によって、
光電的に検出されて、アナログデータが生成されると、
コントロールユニット70は、第1のレーザ励起光源2
1にオフ信号を出力して、第1のレーザ励起光源21を
オフさせるとともに、主走査ステッピングモータ65
に、駆動信号を出力して、光学ヘッド35を、隣り合う
ドット状の輝尽性蛍光体層領域12間の距離に等しい1
ピッチだけ、移動させる。
【0156】こうして、光学ヘッド35の間欠移動に同
期して、第1のレーザ励起光源21のオン・オフが繰り
返され、リニアエンコーダ67から入力された光学ヘッ
ド35の位置検出信号に基づき、光学ヘッド35が、主
走査方向に1ライン分だけ、移動され、第1ライン目の
ドット状の輝尽性蛍光体層領域12のレーザ光24によ
る走査が完了したことが確認されると、コントロールユ
ニット70は、主走査ステッピングモータ65に駆動信
号を出力して、光学ヘッド35を元の位置に復帰させる
とともに、副走査パルスモータ61に駆動信号を出力し
て、移動可能な基板63を、副走査方向に、1ライン分
だけ、移動させる。
【0157】リニアエンコーダ67から入力された光学
ヘッド35の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド35
が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板63が、
副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが確認
されると、コントロールユニット70は、第1ライン目
のドット状の輝尽性蛍光体層領域12に、順次、第1の
レーザ励起光源21から発せられるレーザ光24を照射
したのと全く同様にして、第2ライン目のドット状の輝
尽性蛍光体層領域12に、順次、第1のレーザ励起光源
21から発せられるレーザ光24を照射して、ドット状
の輝尽性蛍光体層領域12に含まれている輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体層領域12から発せられた輝尽
光45を、順次、フォトマルチプライア50によって、
光電的に検出させる。
【0158】フォトマルチプライア50によって光電的
に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D変
換器53によって、ディジタルデータに変換されて、デ
ータ処理装置54に送られる。
【0159】こうして、蓄積性蛍光体シート10に形成
された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域12がすべ
て、第1のレーザ励起光源21から放出されたレーザ光
24によって走査され、多数のドット状の輝尽性蛍光体
層領域12に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
放出された輝尽光45が、フォトマルチプライア50に
よって光電的に検出され、生成されたアナログデータ
が、A/D変換器53により、ディジタルデータに変換
されて、データ処理装置54に送られると、コントロー
ルユニット70から、駆動停止信号が、第1のレーザ励
起光源21に出力され、第1のレーザ励起光源21の駆
動が停止される。
【0160】一方、生化学解析用ユニット1の多数の突
起3の先端部に形成された吸着性領域4に記録された蛍
光物質の蛍光データを読み取って、生化学解析用ディジ
タルデータを生成するときは、まず、オペレータによっ
て、生化学解析用ユニット1が、ステージ40のガラス
板41上にセットされる。
【0161】次いで、オペレータによって、キーボード
71に、標識物質である蛍光物質の種類が特定され、蛍
光データを読み取るべき旨の指示信号が入力される。
【0162】キーボード71に入力された指示信号は、
コントロールユニット70に入力され、コントロールユ
ニット70は、指示信号を受けると、メモリ(図示せ
ず)に記憶されているテーブルにしたがって、使用すべ
きレーザ励起光源を決定するとともに、フィルタ52
a、52b、52c、52dのいずれを蛍光45の光路
内に位置させるかを決定する。
【0163】たとえば、生体由来の物質を標識する蛍光
物質として、532nmの波長のレーザによって、最も
効率的に励起することのできるローダミン(登録商標)
が使用され、その旨がキーボード71に入力されたとき
は、コントロールユニット70は第2のレーザ励起光源
22を選択するとともに、フィルタ52bを選択し、フ
ィルタユニットモータ72に駆動信号を出力して、フィ
ルタユニット48を移動させ、532nmの波長の光を
カットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有するフィルタ52bを備えたフィルタ部材51b
を、蛍光45の光路内に位置させる。
【0164】さらに、コントロールユニット70は、主
走査ステッピングモータ65に駆動信号を出力し、光学
ヘッド35を主走査方向に移動させ、リニアエンコーダ
から入力される光学ヘッド35の位置検出信号に基づい
て、生化学解析用ユニット1の多数の突起3の先端部に
形成された吸着性領域4のうち、第1の突起3の先端部
に形成された吸着性領域4に、レーザ光24を照射可能
な位置に、光学ヘッド35が達したことが確認される
と、主走査ステッピングモータ65に停止信号を出力す
るとともに、第2のレーザ励起光源22に駆動信号を出
力して、第2のレーザ励起光源22を起動させ、532
nmの波長のレーザ光24を発せさせる。
【0165】第2のレーザ励起光源22から発せられた
レーザ光24は、コリメータレンズ30によって、平行
な光とされた後、第1のダイクロイックミラー27に入
射して、反射される。
【0166】第1のダイクロイックミラー27によって
反射されたレーザ光24は、第2のダイクロイックミラ
ー28を透過し、ミラー29に入射する。
【0167】ミラー29に入射したレーザ光24は、ミ
ラー29によって反射されて、さらに、ミラー32に入
射して、反射される。
【0168】ミラー32によって反射されたレーザ光2
4は、穴開きミラー34の穴33を通過して、凹面ミラ
ー38に入射する。
【0169】凹面ミラー38に入射したレーザ光24
は、凹面ミラー38によって反射されて、光学ヘッド3
5に入射する。
【0170】光学ヘッド35に入射したレーザ光24
は、ミラー36によって反射され、非球面レンズ37に
よって、ステージ40ガラス板41上に載置された生化
学解析用ユニット1に集光される。
【0171】その結果、レーザ光24によって、生化学
解析用ユニット1の第1の突起3の先端部に形成された
吸着性領域4に含まれた蛍光色素などの蛍光物質、たと
えば、ローダミンが励起されて、蛍光が発せられる。
【0172】ここに、本実施態様にかかる生化学解析用
ユニット1にあっては、蛍光物質が吸着されている吸着
性領域4は、それぞれ、基板2に形成された多数の突起
3の先端部に形成されており、レーザ光24は、1つの
突起3の先端部に形成された吸着性領域4にのみ、照射
され、その吸着性領域4のみから、蛍光45が放出され
るから、隣り合う突起3の先端部に形成された吸着性領
域4に含まれる蛍光物質から放出された蛍光が混ざり合
うことを確実に防止することができる。
【0173】ローダミンから放出された蛍光45は、光
学ヘッド35に設けられた非球面レンズ37によって集
光され、ミラー36によって、レーザ光24の光路と同
じ側に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー38に
入射する。
【0174】凹面ミラー38に入射した蛍光45は、凹
面ミラー38によって反射されて、穴開きミラー34に
入射する。
【0175】穴開きミラー34に入射した蛍光45は、
凹面ミラーによって形成された穴開きミラー34によっ
て、図8に示されるように、下方に反射され、フィルタ
ユニット48のフィルタ52bに入射する。
【0176】フィルタ52bは、532nmの波長の光
をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有しているので、励起光である532nmの波長
の光がカットされ、ローダミンから放出された蛍光45
の波長域の光のみがフィルタ52bを透過して、フォト
マルチプライア50によって、光電的に検出される。
【0177】フォトマルチプライア50によって光電的
に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変換
器53に出力されて、ディジタル信号に変換され、デー
タ処理装置54に出力される。
【0178】第2のレーザ励起光源22がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット70は、第2のレーザ励起光源22に
駆動停止信号を出力して、第2のレーザ励起光源22の
駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモータ
65に、駆動信号を出力して、光学ヘッド35を、生化
学解析用ユニット1に形成された隣り合う突起3間の距
離に等しいピッチだけ、移動させる。
【0179】リニアエンコーダ67から入力された光学
ヘッド35の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド35
が、生化学解析用ユニット1の隣り合う突起3間の距離
に等しい1ピッチだけ移動されて、第2のレーザ励起光
源22から発せられるレーザ光24を、生化学解析用ユ
ニット1の第2の突起3の先端部に形成された吸着性領
域4に照射可能な位置に移動したことが確認されると、
コントロールユニット70は、第2のレーザ励起光源2
2に駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源22を
オンさせて、レーザ光24によって、生化学解析用ユニ
ット1の第2の突起3の先端部に形成された吸着性領域
4に含まれている蛍光物質、たとえば、ローダミンを励
起する。
【0180】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光24が、生化学解析用ユニット1の第2の突起3の先
端部に形成された吸着性領域4に照射され、第2の突起
3の先端部に形成された吸着性領域4から放出された蛍
光45が、フォトマルチプライア50によって、光電的
に検出されて、アナログデータが生成されると、コント
ロールユニット70は、第2のレーザ励起光源22にオ
フ信号を出力して、第2のレーザ励起光源22をオフさ
せるとともに、主走査ステッピングモータ65に、駆動
信号を出力して、光学ヘッド35を、生化学解析用ユニ
ット1の隣り合う突起3間の距離に等しい1ピッチだ
け、移動させる。
【0181】こうして、光学ヘッド35の間欠移動に同
期して、第1のレーザ励起光源21のオン・オフが繰り
返され、リニアエンコーダ67から入力された光学ヘッ
ド35の位置検出信号に基づき、光学ヘッド35が、主
走査方向に1ライン分だけ、移動され、生化学解析用ユ
ニット1の第1ライン目のすべての突起3の先端部に形
成された吸着性領域4を、レーザ光24によって、走査
したことが確認されると、コントロールユニット70
は、主走査ステッピングモータ65に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド35を元の位置に復帰させるとともに、
副走査パルスモータ61に駆動信号を出力して、移動可
能な基板63を、副走査方向に、1ライン分だけ、移動
させる。
【0182】リニアエンコーダ67から入力された光学
ヘッド35の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド35
が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板63が、
副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが確認
されると、コントロールユニット70は、生化学解析用
ユニット1の第1ライン目の突起3の先端部に形成され
た吸着性領域4に、順次、第2のレーザ励起光源22か
ら発せられるレーザ光24を照射したのと全く同様にし
て、生化学解析用ユニット1の第2ライン目の突起3の
先端部に形成された吸着性領域4に、順次、第2のレー
ザ励起光源22から発せられるレーザ光24を照射し
て、突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含まれ
ているローダミンを励起し、吸着性領域4から放出され
た蛍光45を、順次、フォトマルチプライア50によっ
て、光電的に検出させる。
【0183】フォトマルチプライア50によって光電的
に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D変
換器53によって、ディジタルデータに変換されて、デ
ータ処理装置54に送られる。
【0184】こうして、生化学解析用ユニット1の全面
が、第2のレーザ励起光源22から放出されたレーザ光
24によって走査され、多数の突起3の先端部に形成さ
れた吸着性領域4に含まれているローダミンが励起され
て、放出された蛍光45が、フォトマルチプライア50
によって光電的に検出され、生成されたアナログデータ
が、A/D変換器53によって、ディジタルデータに変
換されて、データ処理装置54に送られると、コントロ
ールユニット70から、駆動停止信号が、第2のレーザ
励起光源22に出力され、第2のレーザ励起光源22の
駆動が停止される。
【0185】図15は、生化学解析用ユニット1の多数
の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に記録され
た化学発光基質と接触させることによって化学発光を生
じさせる標識物質の化学発光データを読み取って、生化
学解析用データを生成するデータ生成システムの略正面
図である。図15に示されたデータ生成システムは、生
化学解析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成さ
れた吸着性領域4に記録された蛍光色素などの蛍光物質
の蛍光データをも生成可能に構成されている。
【0186】図15に示されるように、データ生成シス
テムは、冷却CCDカメラ81、暗箱82およびパーソ
ナルコンピュータ83を備えている。パーソナルコンピ
ュータ83は、CRT84とキーボード85を備えてい
る。
【0187】図16は、データ生成システムの冷却CC
Dカメラ81の略縦断面図である。
【0188】図16に示されるように、冷却CCDカメ
ラ81は、CCD86と、アルミニウムなどの金属によ
って作られた伝熱板87と、CCD86を冷却するため
のペルチエ素子88と、CCD86の前面に配置された
シャッタ89と、CCD86が生成したアナログデータ
をディジタルデータに変換するA/D変換器90と、A
/D変換器90によってディジタル化されたデータを一
時的に記憶するデータバッファ91と、冷却CCDカメ
ラ81の動作を制御するカメラ制御回路92とを備えて
いる。暗箱82との間に形成された開口部は、ガラス板
95によって閉じられており、冷却CCDカメラ81の
周囲には、ペルチエ素子88が発する熱を放熱するため
の放熱フィン96が長手方向のほぼ全面にわたって形成
されている。
【0189】ガラス板95の前面の暗箱82内には、レ
ンズフォーカス調整機能を有するカメラレンズ97が取
付けられている。
【0190】図17は、データ生成システムの暗箱82
の略縦断面図である。
【0191】図17に示されるように、暗箱82内に
は、励起光を発するLED光源100が設けられてお
り、LED光源100は、取り外し可能に設けられたフ
ィルタ101と、フィルタ101の上面に設けられた拡
散板103を備え、拡散板103を介して、励起光が、
その上に載置される生化学解析用ユニット(図示せず)
に向けて、照射されることによって、生化学解析用ユニ
ットが均一に照射されるように保証されている。フィル
タ101は、励起光の近傍の波長以外の蛍光物質の励起
に有害な光をカットし、励起光近傍の波長の光のみを透
過する性質を有している。カメラレンズ97の前面に
は、励起光近傍の波長の光をカットするフィルタ102
が、取り外し可能に設けられている。
【0192】図18は、データ生成システムのパーソナ
ルコンピュータ83の周辺のブロックダイアグラムであ
る。
【0193】図18に示されるように、パーソナルコン
ピュータ83は、冷却CCDカメラ81の露出を制御す
るCPU110と、冷却CCDカメラ81の生成したデ
ィジタルデータをデータバッファ91から読み出すデー
タ転送手段111と、ディジタルデータを記憶するデー
タ記憶手段112と、データ記憶手段112に記憶され
たディジタルデータにデータ処理を施すデータ処理装置
113と、データ記憶手段112に記憶されたディジタ
ルデータに基づいて、CRT84の画面上に可視データ
を表示するデータ表示手段114とを備えている。LE
D光源100は、光源制御手段115によって制御され
ており、光源制御手段115には、キーボード85か
ら、CPU110を介して、指示信号が入力されるよう
に構成されている。CPU110は、冷却CCDカメラ
81のカメラ制御回路92に種々の信号を出力可能に構
成されている。
【0194】図15ないし図18に示されたデータ生成
システムは、生化学解析用ユニット1の多数の突起3の
先端部に形成された吸着性領域4に含まれた標識物質
と、化学発光基質との接触によって生ずる化学発光を、
カメラレンズ97を介して、冷却CCDカメラ81のC
CD86によって検出し、化学発光データを生成すると
ともに、生化学解析用ユニット1に、LED光源100
から励起光を照射して、生化学解析用ユニット1の多数
の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含まれた
蛍光色素などの蛍光物質が励起されて、放出された蛍光
を、カメラレンズ97を介して、冷却CCDカメラ81
のCCD66によって検出し、蛍光データを生成可能に
構成されている。
【0195】化学発光データを生成する場合には、フィ
ルタ102を取り外し、LED光源100をオフ状態に
保持して、拡散板103上に、生化学解析用ユニット1
の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含
まれた標識物質に化学発光基質が接触されて、化学発光
を発している生化学解析用ユニット1が載置される。
【0196】さらに、生化学解析用ユニット1上に、光
を減衰させる性質を有するステンレスによって形成され
た遮蔽部材120がセットされ、生化学解析用ユニット
1が遮蔽部材120によってマスクされる。
【0197】図19は、遮蔽部材120の略斜視図であ
る。
【0198】図19に示されるように、遮蔽部材120
は、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された各突
起3の高さよりも大きな厚さを有し、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成された多数の突起3に対応する位
置に、複数の開口部121が形成されており、遮蔽部材
120によって、生化学解析用ユニット1をマスクする
ことによって、生化学解析用ユニット1の多数の突起3
の先端部に形成された吸着性領域4が、遮蔽部材120
の開口部121を介して、外部に露出するように構成さ
れている。
【0199】次いで、オペレータにより、カメラレンズ
97を用いて、レンズフォーカス合わせがなされ、暗箱
82が閉じられる。
【0200】その後、オペレータが、キーボード85に
露出開始信号を入力すると、露出開始信号が、CPU1
10を介して、冷却CCDカメラ81のカメラ制御回路
92に入力され、カメラ制御回路92によって、シャッ
タ89が開かれ、CCD86の露出が開始される。
【0201】生化学解析用ユニット1から発せられた化
学発光は、カメラレンズ97を介して、冷却CCDカメ
ラ81のCCD86の光電面に入射して、光電面に画像
を形成する。CCD86は、こうして、光電面に形成さ
れた画像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0202】ここに、本実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成された吸
着性領域4が、光を減衰させる性質を有する金属によっ
て形成された遮蔽部材120の開口部121を介して、
外部に露出するように構成されているから、吸着性領域
4に含まれた標識物質から放出された化学発光が、隣り
合う突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含まれ
ている標識物質から放出された化学発光と混ざり合うこ
とを確実に防止することができる。
【0203】所定の露出時間が経過すると、CPU11
0は、冷却CCDカメラ81のカメラ制御回路92に露
出完了信号を出力する。
【0204】カメラ制御回路92は、CPU110か
ら、露出完了信号を受けると、CCD86が電荷の形で
蓄積したアナログデータをA/D変換器100に転送し
て、ディジタル化し、データバッファ91に一時的に記
憶させる。
【0205】カメラ制御回路92に露出完了信号を出力
するのと同時に、CPU110は、データ転送手段11
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDカメラ81
のデータバッファ91からディジタルデータを読み出さ
せ、データ記憶手段112に記憶させる。
【0206】オペレータが、キーボード85にデータ表
示信号を入力すると、CPU110はデータ記憶手段1
12に記憶されたディジタルデータを、データ処理装置
113に出力させ、オペレータの指示にしたがって、デ
ータ処理を施した後、データ表示手段114にデータ表
示信号を出力して、ディジタルデータに基づき、化学発
光データを、CRT84の画面上に表示させる。
【0207】これに対して、蛍光データを生成するとき
は、まず、生化学解析用ユニット1が、拡散板103上
に載置され、さらに、生化学解析用ユニット1上に、遮
蔽部材120がセットされて、遮蔽部材120によっ
て、生化学解析用ユニット1がマスクされる。
【0208】次いで、オペレータにより、LED光源1
00がオンされ、カメラレンズ97を用いて、レンズフ
ォーカス合わせがなされ、暗箱82が閉じられる。
【0209】その後、オペレータがキーボード85に露
出開始信号を入力すると、光源制御手段115によっ
て、LED光源100がオンされて、生化学解析用ユニ
ット1に向けて、励起光が発せられる。同時に、露出開
始信号は、CPU110を介して、冷却CCDカメラ8
1のカメラ制御回路92に入力され、カメラ制御回路9
2によって、シャッタ89が開かれ、CCD86の露出
が開始される。
【0210】LED光源100から発せられた励起光
は、フィルタ101により、励起光以外の波長成分がカ
ットされ、拡散板23によって、一様な光とされて、生
化学解析用ユニット1に照射される。
【0211】生化学解析用ユニット1に、励起光が照射
されると、生化学解析用ユニット1の多数の突起3の先
端部に形成された吸着性領域4に含まれている蛍光物質
が、励起光によって励起されて、蛍光が放出される。
【0212】生化学解析用ユニット1から発せられた蛍
光は、フィルタ102およびカメラレンズ97を介し
て、冷却CCDカメラ81のCCD86の光電面に入射
し、光電面に像を形成する。CCD86は、こうして、
光電面に形成された像の光を受けて、これを電荷の形で
蓄積する。フィルタ102によって、励起光の波長の光
がカットされるため、生化学解析用ユニット1の多数の
突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含まれてい
る蛍光物質から発せられた蛍光のみが、CCD86によ
って受光される。
【0213】ここに、本実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成された吸
着性領域4が、光を減衰させる性質を有する金属によっ
て形成された遮蔽部材120の開口部121を介して、
外部に露出するように構成されているから、吸着性領域
4に含まれた蛍光物質から放出された蛍光が、隣り合う
突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含まれてい
る蛍光物質から放出された蛍光と混ざり合うことを確実
に防止することができる。
【0214】所定の露出時間が経過すると、CPU11
0は、冷却CCDカメラ81のカメラ制御回路92に露
出完了信号を出力する。
【0215】カメラ制御回路92は、CPU40から露
出完了信号を受けると、CCD86が電荷の形で蓄積し
たアナログデータを、A/D変換器10に転送して、デ
ィジタル化し、データバッファ91に一時的に記憶させ
る。
【0216】カメラ制御回路92に露出完了信号を出力
するのと同時に、CPU110は、データ転送手段21
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDカメラ81
のデータバッファ91からディジタルデータを読み出さ
せ、データ記憶手段112に記憶させる。
【0217】オペレータが、キーボード85にデータ表
示信号を入力すると、CPU110はデータ記憶手段1
12に記憶されたディジタルデータを、データ処理装置
113に出力させ、オペレータの指示にしたがって、デ
ータ処理を施した後、データ表示手段114に、データ
表示信号を出力して、ディジタルデータに基づき、蛍光
データを、CRT84の画面上に表示させる。
【0218】こうして、生化学解析用データの生成が完
了すると、生化学解析用ユニット1が洗浄される。
【0219】本実施態様においては、特異的結合物質
は、基板2に形成された多数の突起3の先端部に形成さ
れている吸着性領域4に吸着され、標識物質によって標
識された生体由来の物質も、吸着性領域4に含まれてい
る特異的結合物質にハイブリダイズされており、したが
って、生化学解析用ユニット1を洗浄するにあたって
は、突起3の先端部に形成された吸着性領域4を洗浄す
ればよく、突起3の先端部に形成された吸着性領域4
は、5つの面で、洗浄液と接触可能であるから、きわめ
て効率良く、生化学解析用ユニット1を洗浄して、再利
用することが可能になる。
【0220】本実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2には、多数の突起3が形成され、多数の突
起3の先端部に形成された吸着性領域4に、特異的結合
物質が吸着され、吸着性領域4に吸着された特異的結合
物質に、放射性標識物質、蛍光物質および化学発光基質
との接触によって化学発光を生ずる標識物質によって標
識された生体由来の物質がハイブリダイズされるから、
放射線データ、蛍光データおよび化学発光データを、生
化学解析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成さ
れた吸着性領域4内にのみ、記録することができる。
【0221】さらに、本実施態様によれば、生化学解析
用ユニット1の基板2には、多数の突起3が形成され、
多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含ま
れている放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シート
10を露光するにあたって、生化学解析用ユニット1の
多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4が、放
射線を減衰させる性質を有するステンレスによって形成
された蓄積性蛍光体シート10の多数の凹部13内に、
位置するように、蓄積性蛍光体シート10と生化学解析
用ユニット1が重ね合わされ、多数の凹部13の内表面
に形成された輝尽性蛍光体層領域が、吸着性領域4に含
まれた放射性標識物質から放出される電子線によって露
光されるから、吸着性領域4に吸着されている放射性標
識物質から放出された電子線ははすべて、その吸着性領
域4の周囲に位置している凹部13の内表面に形成され
た輝尽性蛍光体層領域12に入射し、隣り合う吸着性領
域4から放出される電子線によって露光されるべき輝尽
性蛍光体層領域12に入射することを確実に防止するこ
とができ、したがって、生化学解析用ユニット1の基板
2に突起3を高密度に形成しても、蓄積性蛍光体シート
10に形成された多数のドット状輝尽性蛍光体層領域1
2を、対応する突起3の先端部に形成された吸着性領域
4に含まれている放射性標識物質のみによって、確実に
露光することが可能になる。
【0222】また、本実施態様によれば、蛍光物質が吸
着されている吸着性領域4は、それぞれ、生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された多数の突起3の先端部
に形成されており、レーザ光24は、1つの突起3の先
端部に形成された吸着性領域4にのみ、照射され、その
吸着性領域4のみから、蛍光45が放出されるから、隣
り合う突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含ま
れる蛍光物質から放出された蛍光が混ざり合うことを確
実に防止することができ、したがって、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に突起3を高密度に形成しても、吸着
性領域4から放出された蛍光を光電的に検出して生成し
た生化学解析用データ中に、蛍光の散乱に起因するノイ
ズが生成されることを効果的に防止して生化学解析の定
量性を向上させることが可能になる。
【0223】さらに、本実施態様によれば、図15ない
し図18に示されたデータ生成システムによって、生化
学解析用ユニット1に記録された化学発光データを読み
取って、生化学解析用データを生成するときは、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された各突起3の高さ
よりも大きな厚さを有し、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された多数の突起3に対応する位置に、複数
の開口部121が形成された遮蔽部材120によって、
生化学解析用ユニット1をマスクして、生化学解析用ユ
ニット1の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領
域4から放出される化学発光を、冷却CCDカメラ81
によって、光電的に検出するように構成され、生化学解
析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成された吸
着性領域4は、光を減衰させる性質を有する金属によっ
て形成された遮蔽部材120の開口部121を介して、
外部に露出するように構成されているから、吸着性領域
4に含まれた標識物質から放出された化学発光が、隣り
合う突起3の先端部に形成された吸着性領域4に含まれ
ている標識物質から放出された化学発光と混ざり合うこ
とを確実に防止することができ、したがって、化学発光
を光電的に検出して生成した生化学解析用データ中に、
化学発光の散乱に起因するノイズが生成されることを効
果的に防止して生化学解析の定量性を向上させることが
可能になる。
【0224】また、本実施態様によれば、図15ないし
図18に示されたデータ生成システムによって、生化学
解析用ユニット1に記録された蛍光データを読み取っ
て、生化学解析用データを生成するときは、生化学解析
用ユニット1の基板2に形成された各突起3の高さより
も大きな厚さを有し、生化学解析用ユニット1の基板2
に形成された多数の突起3に対応する位置に、複数の開
口部121が形成された遮蔽部材120によって、生化
学解析用ユニット1をマスクして、生化学解析用ユニッ
ト1の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4
に励起光を照射し、生化学解析用ユニット1の多数の突
起3の先端部に形成された吸着性領域4から放出される
蛍光を、冷却CCDカメラ81によって、光電的に検出
するように構成され、生化学解析用ユニット1の多数の
突起3の先端部に形成された吸着性領域4は、光を減衰
させる性質を有する金属によって形成された遮蔽部材1
20の開口部121を介して、外部に露出するように構
成されているから、吸着性領域4に含まれた蛍光物質か
ら放出された蛍光が、隣り合う突起3の先端部に形成さ
れた吸着性領域4に含まれている蛍光物質から放出され
た蛍光と混ざり合うことを確実に防止することができ、
したがって、蛍光を光電的に検出して生成した生化学解
析用データ中に、蛍光の散乱に起因するノイズが生成さ
れることを効果的に防止して生化学解析の定量性を向上
させることが可能になる。
【0225】さらに、本実施態様によれば、プローブで
ある特異的結合物質は、各突起3の先端部に形成された
吸着性領域4に吸着されており、吸着性領域4は、その
5つの面に、ハイブリダイゼーション溶液9が接触可能
であるから、ハイブリダイゼーションの反応速度を向上
させることができ、さらに、ハイブリダイゼーション溶
液9に含まれたターゲットである生体由来の物質が、吸
着性領域4内に吸着されているプローブである特異的結
合物質と出会う確率を増大させることが可能になり、し
たがって、ハイブリダイゼーションの効率を大幅に向上
させることができる。
【0226】さらに、本実施態様によれば、特異的結合
物質は、基板2に形成された多数の突起3の先端部に形
成されている吸着性領域4に吸着され、標識物質によっ
て標識された生体由来の物質も、吸着性領域4に含まれ
ている特異的結合物質にハイブリダイズされており、し
たがって、生化学解析用ユニット1を洗浄するにあたっ
ては、突起3の先端部に形成された吸着性領域4を洗浄
すればよく、突起3の先端部に形成された吸着性領域4
は、5つの面で、洗浄液と接触可能であるから、きわめ
て効率良く、生化学解析用ユニット1を洗浄して、再利
用することが可能になる。
【0227】図20は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用ユニットの略部分断面図である。
【0228】図20に示されるように、本実施態様にお
いては、生化学解析用ユニット131は、多数の略円柱
状の突起133が形成された金属製の基板132を備
え、基板132に形成された多数の突起133には、そ
の先端部を覆うように、吸着性領域134が形成されて
いる。
【0229】図20には、正確に図示されていないが、
本実施態様においては、約10000の突起133が、
約5000個/平方センチメートルの密度で、規則的
に、基板132に形成され、各突起133には、その先
端部を覆うように、約0.01平方ミリメートルのサイ
ズを有する吸着性領域134が形成されている。ここ
に、吸着性領域134は、ニトロセルロースにより形成
されている。
【0230】本実施態様においても、図1および図2に
示された前記実施態様にかかる生化学解析用ユニット1
と同様にして、多数の突起133の先端部を覆うように
形成された吸着性領域134に、cDNAなどの特異的
結合物質が滴下されて、吸着される。
【0231】さらに、図4に示されるように、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質、蛍光色素な
どの蛍光物質によって標識された生体由来の物質および
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質によって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイズ液9を収容したハイブリダイズ容器8
内に、生化学解析用ユニット131がセットされ、多数
の突起133の先端部を覆うように形成された吸着性領
域134に吸着されたcDNAなどの特異的結合物質
に、放射性標識物質によって標識され、ハイブリダイズ
液9に含まれた生体由来の物質、蛍光色素などの蛍光物
質によって標識され、ハイブリダイズ液9に含まれた生
体由来の物質および化学発光を生じさせる標識物質によ
って標識され、ハイブリダイズ液9に含まれた生体由来
の物質を、選択的に、ハイブリダイズさせる。
【0232】こうして、生化学解析用ユニット131
に、放射線データ、蛍光データおよび化学発光データが
記録される。
【0233】生化学解析用ユニット131に記録された
蛍光データは、前記実施態様と同様にして、図7ないし
図14に示されたスキャナあるいは図15ないし図18
に示されたデータ生成システムの冷却CCDカメラ81
により、読み取られて、生化学解析用データが生成さ
れ、一方、生化学解析用ユニット131に記録された化
学発光データは、前記実施態様と同様にして、図15な
いし図18に示されたデータ生成システムの冷却CCD
カメラ81により、読み取られて、生化学解析用データ
が生成される。
【0234】これに対して、生化学解析用ユニット13
1に記録された放射性標識物質の放射線データは、蓄積
性蛍光体シートに転写される。
【0235】図21は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる蓄積性蛍光体シートの露光方法に使用される蓄
積性蛍光体シートの略斜視図である。
【0236】図21に示されるように、本実施態様にか
かる蓄積性蛍光体シート140は、多数の貫通孔143
が形成された支持体141を備え、多数の貫通孔143
内に輝尽性蛍光体が埋め込まれて、多数のドット状の輝
尽性蛍光体層領域142が形成されている。
【0237】図21には、正確に図示されていないが、
多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域142は、生化学
解析用ユニット131に形成された多数の吸着性領域1
34と同一の規則的なパターンで、生化学解析用ユニッ
ト131に形成された多数の吸着性領域134と同一の
サイズを有するように、蓄積性蛍光体シート140の支
持体141に形成されている。
【0238】図22は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる蓄積性蛍光体シートの露光方法に使用される遮
蔽部材の略斜視図である。
【0239】遮蔽部材150は、生化学解析用ユニット
131の基板132に形成された各突起133の高さよ
りも大きな厚さを有し、放射線を減衰させる性質を有す
るステンレスによって形成された板状部材によって形成
され、図22に示されるように、図19に示される遮蔽
部材120と同様に、生化学解析用ユニット131の基
板132に形成された多数の突起133に対応する位置
に、すなわち、生化学解析用ユニット131に形成され
た多数の突起133と同一の規則的なパターンで、複数
の開口部151が形成されている。
【0240】図22に示されるように、複数の開口部1
51は、その内径が、生化学解析用ユニット131の多
数の突起133の先端部を覆うように形成された吸着性
領域134の横断面の径よりも、わずかに大きくなるよ
うに、遮蔽部材150に形成されている。
【0241】図23は、多数の突起の先端部を覆うよう
に形成された吸着性領域134に含まれた放射性標識物
質によって、蓄積性蛍光体シート140に形成された多
数のドット状輝尽性蛍光体層領域142を露光する方法
を示す略断面図である。
【0242】図23に示されるように、露光にあたっ
て、生化学解析用ユニット131と遮蔽部材150と
が、生化学解析用ユニット131の多数の突起133の
先端部を覆うように形成された吸着性領域134が、そ
れぞれ、遮蔽部材150に形成された対応する開口部1
51内に位置するように重ね合わされ、さらに、蓄積性
蛍光体シート140が、蓄積性蛍光体シート140に形
成されたドット状の輝尽性蛍光体層領域142が、それ
ぞれ、生化学解析用ユニット131の対応する吸着性領
域134に対向するように、遮蔽部材150上に重ね合
わされる。
【0243】こうして、生化学解析用ユニット131の
多数の突起133の先端部を覆うように形成された吸着
性領域134に含まれている放射性標識物質から放出さ
れる電子線によって、蓄積性蛍光体シート140に形成
されたドット状の輝尽性蛍光体層領域142が露光され
る。
【0244】遮光部材150が、放射線を減衰させる性
質を有するステンレスによって形成されているため、各
吸着性領域134に含まれている放射性標識物質から放
出される電子線が、隣り合う吸着性領域134に含まれ
ている放射性標識物質から放出される電子線によって露
光されるべきドット状の輝尽性蛍光体層領域142に入
射して、露光することを確実に防止して、各吸着性領域
134に含まれている放射性標識物質から放出される電
子線によって、対向するドット状の輝尽性蛍光体層領域
142のみを確実に露光することができる。
【0245】こうして、蓄積性蛍光体シート140に形
成されたドット状輝尽性蛍光体層領域142に転写され
た放射線データは、前記実施態様と全く同様にして、図
7ないし図14に示されたスキャナによって、読み取ら
れ、生化学解析用データが生成される。
【0246】本実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
ト131の基板132には、多数の突起133が形成さ
れ、多数の突起133の先端部を覆うように形成された
吸着性領域134に、特異的結合物質が吸着され、吸着
性領域134に吸着された特異的結合物質に、放射性標
識物質、蛍光物質および化学発光基質との接触によって
化学発光を生ずる標識物質によって標識された生体由来
の物質がハイブリダイズされるから、放射線データ、蛍
光データおよび化学発光データを、生化学解析用ユニッ
ト131の多数の突起133の先端部を覆うように形成
された吸着性領域134内にのみ、記録することができ
る。
【0247】さらに、本実施態様によれば、生化学解析
用ユニット131の多数の突起133の先端部を覆うよ
うに形成された吸着性領域134に含まれている放射性
標識物質によって、蓄積性蛍光体シート140に形成さ
れたドット状の輝尽性蛍光体層領域142を露光して、
生化学解析用ユニット131の多数の突起133の先端
部を覆うように形成された吸着性領域134に記録され
た放射線データを、蓄積性蛍光体シート140に形成さ
れたドット状の輝尽性蛍光体層領域142に転写する
際、生化学解析用ユニット131の基板132に形成さ
れた各突起133の高さよりも大きな厚さを有し、放射
線を減衰させる性質を有するステンレスによって形成さ
れた板状部材によって形成され、生化学解析用ユニット
131の基板132に形成された多数の突起133に対
応する位置に、吸着性領域134の横断面の径よりも、
わずかに大きい内径を有する複数の開口部151が形成
された遮蔽部材150が、生化学解析用ユニット131
の多数の突起133の先端部を覆うように形成された吸
着性領域134が、それぞれ、遮蔽部材150に形成さ
れた対応する開口部151内に位置するように、生化学
解析用ユニット131に重ね合わされ、さらに、蓄積性
蛍光体シート140が、蓄積性蛍光体シート140に形
成されたドット状の輝尽性蛍光体層領域142が、それ
ぞれ、生化学解析用ユニット131の対応する吸着性領
域134に対向するように、遮蔽部材150上に重ね合
わされるから、各吸着性領域134に含まれている放射
性標識物質から放出される電子線が、隣り合う吸着性領
域134に含まれている放射性標識物質から放出される
電子線によって露光されるべきドット状の輝尽性蛍光体
層領域142に入射して、露光することを確実に防止し
て、各吸着性領域134に含まれている放射性標識物質
から放出される電子線によって、対向するドット状の輝
尽性蛍光体層領域142のみを確実に露光することが可
能になる。
【0248】また、本実施態様によれば、プローブであ
る特異的結合物質は、各突起133の先端部を覆うよう
に形成された吸着性領域134に吸着されており、吸着
性領域134は、その5つの面に、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液9が接触可能であるから、ハイブリダイゼーシ
ョンの反応速度を向上させることができ、さらに、ハイ
ブリダイゼーション溶液9に含まれたターゲットである
生体由来の物質が、吸着性領域134内に吸着されてい
るプローブである特異的結合物質と出会う確率を増大さ
せることが可能になり、したがって、ハイブリダイゼー
ションの効率を大幅に向上させることができる。
【0249】さらに、本実施態様によれば、特異的結合
物質は、基板132に形成された多数の突起133の先
端部を覆うように形成されている吸着性領域134に吸
着され、標識物質によって標識された生体由来の物質
も、吸着性領域134に含まれている特異的結合物質に
ハイブリダイズされており、したがって、生化学解析用
ユニット131を洗浄するにあたっては、突起133の
先端部を覆うように形成された吸着性領域134を洗浄
すればよく、突起133の先端部に形成された吸着性領
域134は、5つの面で、洗浄液と接触可能であるか
ら、きわめて効率良く、生化学解析用ユニット131を
洗浄して、再利用することが可能になる。
【0250】図24は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用ユニットの略斜視図であり、図2
5は、その部分断面図である。
【0251】図24および図25に示されるように、本
実施態様にかかる生化学解析用ユニット161は、放射
線および光を減衰させる性質を有するアルミニウムによ
って形成され、その表面に、多数の略円柱状の吸着性領
域164が高密度に形成された基板162を備えてい
る。ここに、吸着性領域164は、酢酸セルロースによ
り形成されている。
【0252】図24には、正確に図示されていないが、
本実施態様においては、基板162の表面に、約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する約10000の略
円柱状の吸着性領域164が、約5000個/平方セン
チメートルの密度で、規則的に形成されている。
【0253】本実施態様においても、図1および図2に
示された前記実施態様にかかる生化学解析用ユニット1
と同様にして、金属製の基板162の表面に形成された
多数の吸着性領域164に、cDNAなどの特異的結合
物質が滴下されて、吸着される。
【0254】さらに、図4に示されるように、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質、蛍光色素な
どの蛍光物質によって標識された生体由来の物質および
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質によって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイズ液9を収容したハイブリダイズ容器8
内に、生化学解析用ユニット161がセットされ、多数
の略円柱状の吸着性領域164に吸着されたcDNAな
どの特異的結合物質に、放射性標識物質によって標識さ
れ、ハイブリダイズ液9に含まれた生体由来の物質、蛍
光色素などの蛍光物質によって標識され、ハイブリダイ
ズ液9に含まれた生体由来の物質および化学発光を生じ
させる標識物質によって標識され、ハイブリダイズ液9
に含まれた生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイ
ズさせる。
【0255】こうして、生化学解析用ユニット161
に、放射線データ、蛍光データおよび化学発光データが
記録される。
【0256】生化学解析用ユニット161に記録された
蛍光データは、前記実施態様と同様にして、図7ないし
図14に示されたスキャナあるいは図15ないし図18
に示されたデータ生成システムの冷却CCDカメラ81
により、読み取られて、生化学解析用データが生成さ
れ、一方、生化学解析用ユニット161に記録された化
学発光データは、前記実施態様と同様にして、図15な
いし図18に示されたデータ生成システムの冷却CCD
カメラ81により、読み取られて、生化学解析用データ
が生成される。
【0257】これに対して、生化学解析用ユニット16
1に記録された放射性標識物質の放射線データは、図2
1に示された蓄積性蛍光体シート140に転写される。
【0258】本実施態様においても、生化学解析用ユニ
ット161の基板162に形成された多数の略円柱状の
吸着性領域164に含まれている放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シート140の支持体141に形成さ
れた多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域142を露光
し、放射線データを、蓄積性蛍光体シート140に転写
するにあたっては、その厚さが、略円柱状の吸着性領域
164の高さよりも大きい点を除き、図22に示された
遮光部材150と同様の構成を有する遮光部材が用いら
れる。
【0259】すなわち、生化学解析用ユニット161と
遮蔽部材150とが、生化学解析用ユニット161の多
数の略円柱状の吸着性領域164が、それぞれ、遮蔽部
材150に形成された対応する開口部151内に位置す
るように重ね合わされ、さらに、蓄積性蛍光体シート1
40が、蓄積性蛍光体シート140に形成されたドット
状の輝尽性蛍光体層領域142が、それぞれ、生化学解
析用ユニット161の対応する吸着性領域164に対向
するように、遮蔽部材150上に重ね合わされて、生化
学解析用ユニット161の基板162に形成された多数
の略円柱状の吸着性領域164に含まれている放射性標
識物質から放出される電子線によって、蓄積性蛍光体シ
ート140に形成されたドット状の輝尽性蛍光体層領域
142が露光される。
【0260】こうして、蓄積性蛍光体シート140に形
成されたドット状輝尽性蛍光体層領域142に転写され
た放射線データは、前記実施態様と全く同様にして、図
7ないし図14に示されたスキャナによって、読み取ら
れ、生化学解析用データが生成される。
【0261】本実施態様においても、生化学解析用ユニ
ット161の基板162に形成された多数の略円柱状の
吸着性領域164に含まれている放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シート140に形成されたドット状の
輝尽性蛍光体層領域142を露光する際、生化学解析用
ユニット161の基板132に形成された略円柱状の各
吸着性領域164の高さよりも大きな厚さを有し、放射
線を減衰させる性質を有するステンレスによって形成さ
れた板状部材によって形成され、生化学解析用ユニット
161の基板162に形成された多数の吸着性領域16
4に対応する位置に、吸着性領域164の横断面の径よ
りも、わずかに大きい内径を有する複数の開口部151
が形成された遮蔽部材150が、生化学解析用ユニット
161の多数の略円柱状の吸着性領域164が、それぞ
れ、遮蔽部材150に形成された対応する開口部151
内に位置するように、生化学解析用ユニット161に重
ね合わされ、さらに、蓄積性蛍光体シート140が、蓄
積性蛍光体シート140に形成されたドット状の輝尽性
蛍光体層領域142が、それぞれ、生化学解析用ユニッ
ト161の対応する吸着性領域164に対向するよう
に、遮蔽部材150上に重ね合わされるから、各吸着性
領域164に含まれている放射性標識物質から放出され
る電子線が、隣り合う吸着性領域164に含まれている
放射性標識物質から放出される電子線によって露光され
るべきドット状の輝尽性蛍光体層領域142に入射し
て、露光することを確実に防止して、各吸着性領域16
4に含まれている放射性標識物質から放出される電子線
によって、対向するドット状の輝尽性蛍光体層領域14
2のみを確実に露光することが可能になる。
【0262】さらに、本実施態様によれば、プローブで
ある特異的結合物質は、各吸着性領域164に吸着され
ており、吸着性領域164は、その5つの面に、ハイブ
リダイゼーション溶液9が接触可能であるから、ハイブ
リダイゼーションの反応速度を向上させることができ、
さらに、ハイブリダイゼーション溶液9に含まれたター
ゲットである生体由来の物質が、吸着性領域164内に
吸着されているプローブである特異的結合物質と出会う
確率を増大させることが可能になり、したがって、ハイ
ブリダイゼーションの効率を大幅に向上させることがで
きる。
【0263】また、本実施態様によれば、特異的結合物
質は、基板132に形成された多数の円柱状の吸着性領
域164に吸着され、標識物質によって標識された生体
由来の物質も、吸着性領域164に含まれている特異的
結合物質にハイブリダイズされており、したがって、生
化学解析用ユニット161を洗浄するにあたっては、略
円柱状の吸着性領域164を洗浄すればよく、吸着性領
域164は略円柱状をなし、5つの面で、洗浄液と接触
可能であるから、きわめて効率良く、生化学解析用ユニ
ット161を洗浄して、再利用することが可能になる。
【0264】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0265】たとえば、前記実施態様においては、特異
的結合物質として、塩基配列が既知の互いに異なった複
数のcDNAが用いられているが、本発明において使用
可能な特異的結合物質はcDNAに限定されるものでは
なく、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、
アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、D
NA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結合可能
で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特
異的結合物質はすべて、本発明の特異的結合物質として
使用することができる。
【0266】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1、131、161の基板2、132、
162は、金属によって形成されているが、生化学解析
用ユニット1、131、161の基板2、132、16
2が金属によって形成されていることは必ずしも必要で
なく、セラミック材料やプラスチック材料によって、形
成されていてもよい。
【0267】また、図1および図2に示された実施態様
においては、吸着性領域4は、基板2に形成された多数
の略円柱状の突起3の先端部に形成され、図20に示さ
れた実施態様においては、吸着性領域134は、基板1
32に形成された多数の略円柱状の突起133の先端部
を覆うように形成されているが、突起3、133が略円
柱状に形成されることは必ずしも必要でなく、角柱状に
形成されてもよいし、柱状ではなく、略錐体状に形成さ
れても、その縦断面が略台形状になるように、形成され
ていてもよい。
【0268】さらに、図24および図25に示された実
施態様においては略円柱状の吸着性領域164が、生化
学解析用ユニット161の基板162の表面に形成され
ているが、吸着性領域164が略円柱状に形成されるこ
とは必ずしも必要でなく、略角柱状に形成されてもよい
し、略柱状ではなく、略錐体状に形成されても、その縦
断面が略台形状になるように、形成されていてもよい。
【0269】また、図6および図21に示された実施態
様においては、蓄積性蛍光体シート10、140の支持
体11、141は、ステンレスによって形成されている
が、蓄積性蛍光体シート10、140の支持体11、1
41を、ステンレスによって形成することは必ずしも必
要でなく、蓄積性蛍光体シート10、140の支持体1
1、141は、放射線を減衰させる性質を有する材料に
よって形成されていればよい。蓄積性蛍光体シート1
0、140の支持体11、141を形成するために用い
られる放射線を減衰させる性質を有する材料はとくに限
定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材
料のいずれをも使用することができ、金属材料、セラミ
ック材料またはプラスチック材料が、とくに好ましく使
用される。蓄積性蛍光体シート10、140の支持体1
1、141を形成するために好ましく使用可能で、放射
線を減衰させることのできる無機化合物材料としては、
たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、
タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、
セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合
金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、
炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属
酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムな
どの無機塩を挙げることができる。これらは、単結晶、
アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体にいず
れの構造を有していてもよい。また、蓄積性蛍光体シー
ト10、140の支持体11、141を形成するために
好ましく使用可能で、放射線を減衰させることのできる
有機化合物材料としては、高分子化合物が好ましく用い
られ、好ましく用いられる高分子化合物としては、たと
えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフ
ィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアクリレート
/メチルメタクリレート共重合体などのアクリル樹脂;
ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニ
リデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエ
チレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボ
ネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレ
フタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン
6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポリイミ
ド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリ
ジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックな
どのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポ
リスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;セルロー
ス、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん粉、アル
ギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチ
ン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれ
ら高分子化合物の共重合体などを挙げることができる。
これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化
物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、また、
有機化合物材料をブレンドして、使用することもでき
る。
【0270】さらに、図6に示された実施態様において
は、蓄積性蛍光体シート10のドット状の輝尽性蛍光体
層領域12は、支持体11に形成された多数の凹部13
の内表面に、輝尽性蛍光体を被覆して、形成されている
が、支持体11に多数の貫通孔を形成し、貫通孔の内表
面に、輝尽性蛍光体を被覆して、ドット状の輝尽性蛍光
体層領域を形成することもできる。
【0271】さらに、図21に示された実施態様におい
ては、蓄積性蛍光体シート140の多数のドット状輝尽
性蛍光体層領域142は、支持体141に形成された多
数の貫通孔143に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて、形
成されているが、多数のドット状輝尽性蛍光体層領域1
42を、支持体141に形成された多数の貫通孔143
に、輝尽性蛍光体を埋め込んで形成することは必ずしも
必要でなく、支持体141に多数の凹部を形成し、多数
の凹部内に、輝尽性蛍光体を充填あるいは埋め込んで、
多数のドット状輝尽性蛍光体層領域142を形成しても
よいし、支持体141の表面上に、多数のドット状輝尽
性蛍光体層領域142を形成するようにしてもよい。
【0272】また、前記実施態様においては、蓄積性蛍
光体シート10、140は、多数のドット状の輝尽性蛍
光体層領域12、142を備えているが、遮蔽部材15
0を用いて、生化学解析用ユニット1、131、161
に記録された放射線データを蓄積性蛍光体シートに転写
する場合には、蓄積性蛍光体シートが、多数のドット状
の輝尽性蛍光体層領域12、142を備えていることは
必ずしも必要でなく、支持体の表面に、一様に、輝尽性
蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートを用いること
もできる。
【0273】さらに、図22に示された実施態様におい
ては、遮蔽部材150は、ステンレスによって形成され
ているが、遮蔽部材150を、ステンレスによって形成
することは必ずしも必要でなく、遮蔽部材150は、放
射線を減衰させる性質を有する材料によって形成されて
いればよい。遮蔽部材150を形成するために用いられ
る放射線を減衰させる性質を有する材料は、とくに限定
されるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料
のいずれをも使用することができ、金属材料、セラミッ
ク材料またはプラスチック材料が、とくに好ましく使用
される。遮蔽部材150を形成するために好ましく使用
可能で、放射線を減衰させることのできる無機化合物材
料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウ
ム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバル
ト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青
銅などの合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラ
ス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム
などの金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化
ガリウムなどの無機塩を挙げることができる。これら
は、単結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶
焼結体にいずれの構造を有していてもよい。また、遮蔽
部材150を形成するために好ましく使用可能で、放射
線を減衰させることのできる有機化合物材料としては、
高分子化合物が好ましく用いられ、好ましく用いられる
高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポリ
プロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタクリ
レート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共
重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポ
リ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリ
デン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフ
ルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフ
タレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエス
テル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10
などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェ
ニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなどの
ケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキ
シ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−ス
チレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロ
セルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キ
トサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなど
のポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体など
を挙げることができる。これらは、複合材料でもよく、
必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填
することもでき、また、有機化合物材料をブレンドし
て、使用することもできる。
【0274】また、図19に示された実施態様において
は、ステンレスによって形成された遮蔽部材120が用
いられているが、遮蔽部材120を、ステンレスによっ
て形成することは必ずしも必要でなく、遮蔽部材120
は、光を減衰させる性質を有する材料によって形成され
ていればよい。遮蔽部材120を形成するために用いら
れる光を減衰させる性質を有する材料は、とくに限定さ
れるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料の
いずれをも使用することができ、金属材料、セラミック
材料またはプラスチック材料が、とくに好ましく使用さ
れる。遮蔽部材120を形成するために好ましく使用可
能で、光を減衰させることのできる無機化合物材料とし
ては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チ
タン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、
鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅な
どの合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、
石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなど
の金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリ
ウムなどの無機塩を挙げることができる。これらは、単
結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体
にいずれの構造を有していてもよい。また、遮蔽部材1
20を形成するために好ましく使用可能で、光を減衰さ
せることのできる有機化合物材料としては、高分子化合
物が好ましく用いられ、好ましく用いられる高分子化合
物としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン
などのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブ
チルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体など
のアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニ
ル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリ
テトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチ
レン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタレートや
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイ
ロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサル
ファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹
脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;
ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共
重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロー
ス、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;
ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリア
ミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを挙げる
ことができる。これらは、複合材料でもよく、必要に応
じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填すること
もでき、また、有機化合物材料をブレンドして、使用す
ることもできる。
【0275】さらに、図1および図2に示された実施態
様図20に示された実施態様ならびに図24および図2
5に示された実施態様においては、約10000の約
0.01平方ミリメートルのサイズを有する吸着性領域
4、134、164が、約5000個/平方センチメー
トルの密度で、規則的に、基板2、132、162に形
成されているが、吸着性領域4、134、164の数お
よびサイズは、目的に応じて、任意に選択をすることが
でき、好ましくは、10以上の5平方ミリメートル未満
のサイズを有する吸着性領域4、134、164が、1
0個/平方センチメートル以上の密度で、基板2、13
2、162に形成される。
【0276】また、図1および図2に示された実施態様
図20に示された実施態様ならびに図24および図25
に示された実施態様においては、約10000の約0.
01平方ミリメートルのサイズを有する吸着性領域4、
134、164が、約5000個/平方センチメートル
の密度で、規則的に、基板2、132、162に形成さ
れているが、吸着性領域4、134、164を、規則的
に、基板2、132、162に形成することは必ずしも
必要でない。
【0277】さらに、前記実施態様においては、放射性
標識物質によって標識された生体由来の物質、蛍光色素
などの蛍光物質によって標識された生体由来の物質およ
び化学発光基質と接触させることによって化学発光を生
じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質を
含むハイブリダイズ液9が調製され、多孔質材料4に滴
下された特異的結合物質にハイブリダイズさせている
が、生体由来の物質が、放射性標識物質、蛍光色素など
の蛍光物質および化学発光基質と接触させることによっ
て化学発光を生じさせる標識物質によって標識されてい
ることは必ずしも必要がなく、放射性標識物質、蛍光物
質および化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質よりなる群から選ばれる少なく
とも1種の標識物質によって標識されていればよい。
【0278】また、前記実施態様においては、放射性標
識物質、蛍光色素などの蛍光物質および化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
によって標識された生体由来の物質が、特異的結合物質
にハイブリダイズされているが、生体由来の物質を、特
異的結合物質にハイブリダイズさせていることは必ずし
も必要でなく、生体由来の物質を、ハイブリダイゼーシ
ョンに代えて、抗原抗体反応、リセプター・リガンドな
どの反応によって、特異的結合物質に特異的に結合させ
ることもできる。
【0279】さらに、図5に示された実施態様ならびに
図21に示された実施態様においては、蓄積性蛍光体シ
ート10、140の支持体11、141の一方の側に、
多数の略円形のドット状輝尽性蛍光体層領域12、14
2が、生化学解析用ユニット1、131に形成された多
数の吸着性領域4、134のパターンと同一の規則的な
パターンで形成されているが、ドット状の輝尽性蛍光体
層領域12、142は、生化学解析用ユニット1、13
1に形成された多数の吸着性領域4、134のパターン
と同一のパターンで、形成されていれば足り、規則的
に、形成されていることは必ずしも必要でない。
【0280】さらに、図5に示された実施態様ならびに
図21に示された実施態様においては、蓄積性蛍光体シ
ート10、140の支持体11、141の一方の側
に、、多数の略円形のドット状輝尽性蛍光体層領域1
2、142が、生化学解析用ユニット1、131に形成
された多数の吸着性領域4、134のパターンと同一の
規則的なパターンで、形成されているが、ドット状の輝
尽性蛍光体層領域12、142が、略円形に形成される
ことは必ずしも必要でなく、ドット状の輝尽性蛍光体層
領域12を、任意に形状、たとえば、矩形状に形成する
こともできる。
【0281】さらに、図21に示された実施態様におい
ては、蓄積性蛍光体シート140の支持体141の一方
の側に、多数の略円形のドット状輝尽性蛍光体層領域1
42が、吸着性領域134と等しいサイズで形成されて
いるが、ドット状の輝尽性蛍光体層領域142が、吸着
性領域134と等しいサイズに形成されることは必ずし
も必要でなく、ドット状の輝尽性蛍光体層領域142の
サイズは、必要に応じて、決定することができる。好ま
しくは、ドット状の輝尽性蛍光体層領域142が、吸着
性領域134と等しいサイズか、吸着性領域134のサ
イズよりも大きなサイズに形成される。
【0282】また、図1および図2に示された実施態様
においては、支持体11に形成された多数の凹部13の
内表面に、ドット状の輝尽性蛍光体層領域12が、その
内径が、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4の横断
面の径に等しくなるように形成されているが、ドット状
の輝尽性蛍光体層領域12の内径が、生化学解析用ユニ
ット1の吸着性領域4の横断面の径に等しくなるよう
に、ドット状の輝尽性蛍光体層領域12が形成されるこ
とは必ずしも必要でなく、ドット状の輝尽性蛍光体層領
域12は、その内径が、生化学解析用ユニット1の吸着
性領域4の横断面の径以上になるように、形成されれば
よく、好ましくは、その内径が、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4の横断面の径よりもわずかに大きくな
るように形成される。
【0283】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1、131、161の吸着性領域4、13
4、164は、ニトロセルロースによって形成されてい
るが、吸着性領域4、134、164を、ニトロセルロ
ースによって形成することは必ずしも必要でなく、ニト
ロセルロースに代えて、活性炭などの炭素多孔質材料あ
るいはナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10
などのナイロン類;酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロー
スなどのセルロース誘導体;コラーゲン;アルギン酸、
アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイ
オンコンプレックスなどのアルギン酸類;ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類;ポリ塩化
ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフルオライドなどのポリフルオライドや、こ
れらの共重合体または複合体によって、生化学解析用ユ
ニット1、121、141の吸着性膜2、122、14
2を形成することもでき、さらには、白金、金、鉄、
銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シ
リカ、チタニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロ
キシアパタイト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれら
の複合体などの無機多孔質材料あるいは繊維材料によっ
て、生化学解析用ユニット1、131、161の吸着性
領域4、134、164を形成することもできる。
【0284】さらに、前記実施態様においては、図7な
いし図14に示されたスキャナを用いて、蓄積性蛍光体
シート10に形成された多数のドット状輝尽性蛍光体層
領域12に記録された放射性標識物質の放射線データお
よび生化学解析用ユニット1に記録された蛍光色素など
の蛍光物質の蛍光データを読み取って、生化学解析用デ
ータを生成しているが、放射性標識物質の放射線データ
および蛍光物質の蛍光データを1つのスキャナによって
読み取ることは必ずしも必要でなく、放射性標識物質の
放射線データと、蛍光物質の蛍光データを、別個のスキ
ャナによって読み取って、生化学解析用データを生成す
るようにしてもよい。
【0285】また、前記実施態様においては、蓄積性蛍
光体シート10に形成された多数のドット状輝尽性蛍光
体層領域12に記録された放射性標識物質の放射線デー
タおよび生化学解析用ユニット1に記録された蛍光色素
などの蛍光物質の蛍光データを読み取って、生化学解析
用データを生成する場合に、図7ないし図14に示され
たスキャナを用いているが、放射性標識物質の放射線デ
ータあるいは蛍光物質の蛍光データを読み取るためのス
キャナとしては、レーザ光24あるいは励起光によっ
て、多数のドット状輝尽性蛍光体層領域12あるいは生
化学解析用ユニット1の表面を走査して、輝尽性蛍光体
あるいは蛍光物質を励起することができるものあればよ
く、図7ないし図14に示されたスキャナを用いて、放
射性標識物質の放射線データあるいは蛍光物質の蛍光デ
ータを読み取ることは必ずしも必要がない。
【0286】さらに、図7ないし図14に示されたスキ
ャナは、第1のレーザ励起光源21、第2のレーザ励起
光源22および第3のレーザ励起光源23を備えている
が、3つのレーザ励起光源を備えていることは必ずしも
必要ない。
【0287】また、前記実施態様においては、図15な
いし図18に示された蛍光データをも生成可能なデータ
生成システムによって、生化学解析用ユニット1の多数
の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に記録され
た化学発光基質と接触させることによって化学発光を生
じさせる標識物質の化学発光データを読み取って、生化
学解析用データを生成しているが、化学発光データを読
み取って、生化学解析用データを生成するデータ生成シ
ステムが、蛍光データをも生成可能であることは必ずし
も必要でなく、データ生成システムが、もっぱら、生化
学解析用ユニット1の多数の突起3の先端部に形成され
た吸着性領域4に記録された化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質の化学発光
データのみを読み取るために使用される場合には、LE
D光源100、フィルタ101、フィルタ102および
拡散板103を省略することができる。
【0288】さらに、図19に示された遮蔽部材120
は、図15ないし図18に示されたデータ生成システム
によって、生化学解析用ユニット1の多数の突起3の先
端部に形成された吸着性領域4に記録された蛍光データ
を読み取る場合に使用されているが、図7ないし図14
に示されたスキャナを用いて、生化学解析用ユニット1
の多数の突起3の先端部に形成された吸着性領域4に記
録された蛍光データを読み取る際にも、図19に示され
た遮蔽部材120を用いるようにしてもよい。
【0289】また、前記実施態様においては、走査機構
によって、図13において、矢印Xで示される主走査方
向および矢印Yで示される副走査方向に、光学ヘッド3
5を移動させることによって、レーザ光24により、蓄
積性蛍光体シート10のすべてのドット状輝尽性蛍光体
層領域12あるいは生化学解析用ユニット1の全面を走
査して、輝尽性蛍光体あるいは蛍光色素などの蛍光物質
を励起しているが、光学ヘッド35を静止状態に維持
し、ステージ40を、図13において、矢印Xで示され
る主走査方向および矢印Yで示される副走査方向に移動
させることによって、レーザ光24により、蓄積性蛍光
体シート10のすべてのドット状輝尽性蛍光体層領域1
2あるいは生化学解析用ユニット1の全面を走査して、
輝尽性蛍光体あるいは蛍光色素などの蛍光物質を励起す
るようにしてもよく、また、光学ヘッド35を、図13
において、矢印Xで示される主走査方向あるいは矢印Y
で示される副走査方向に移動させるとともに、ステージ
40を、矢印Yで示される副走査方向あるいは矢印Xで
示される主走査方向に移動させることもできる。
【0290】さらに、図7ないし図14に示されたスキ
ャナにおいては、光検出器として、フォトマルチプライ
ア50を用いて、蛍光あるいは輝尽光を光電的に検出し
ているが、本発明において用いられる光検出器として
は、蛍光あるいは輝尽光を光電的に検出可能であればよ
く、フォトマルチプライア50に限らず、ラインCCD
や二次元CCDなどの他の光検出器を用いることもでき
る。
【0291】さらに、前記実施態様においては、インジ
ェクタ6とCCDカメラ7を備えたスポッティング装置
を用い、CCDカメラ7によって、インジェクタ6の先
端部と、cDNAなどの特異的結合物質を滴下すべき吸
着性領域4を観察しながら、インジェクタ6の先端部
と、cDNAなどの特異的結合物質を滴下すべき吸着性
領域4の中心とが合致したときに、インジェクタ6か
ら、cDNAなどの特異的結合物質を放出させて、滴下
しているが、インジェクタ6の先端部と、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4との相対的
な位置関係を、あらかじめ検出しておき、インジェクタ
6と、生化学解析用ユニット1とを、相対的に、一定の
ピッチで、二次元的に移動させて、cDNAなどの特異
的結合物質を滴下するようにすることもできる。
【0292】
【発明の効果】本発明によれば、生体由来の物質と特異
的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成な
どが既知の特異的結合物質を、担体に、スポット状に滴
下して、高密度に、スポット状領域を形成し、スポット
状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質を特異的に結合させ
て、選択的に標識して得た生化学解析用ユニットを、輝
尽性蛍光体層と密着させて、輝尽性蛍光体層を放射性標
識物質によって露光し、輝尽性蛍光体層に励起光を照射
して、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電的に
検出して、生化学解析用データを生成し、生体由来の物
質を解析する場合にも、放射性標識物質から発せられる
電子線(β線)の散乱に起因するノイズが生化学解析用
データ中に生成されることを防止することのできる生化
学解析用ユニットおよびそれを用いた蓄積性蛍光体シー
トの露光方法を提供することが可能になる。
【0293】また、本発明によれば、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質を、担体に、スポット状
に滴下して、高密度に、スポット状領域を形成し、スポ
ット状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物
質に加えて、あるいは、放射性標識物質に代えて、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質および/または蛍光物質によって標識された
生体由来の物質を特異的に結合させて、選択的に標識し
て得た生化学解析用ユニットから発せられる化学発光お
よび/または蛍光を光電的に検出して、生化学解析用デ
ータを生成し、生体由来の物質を解析する場合にも、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質および/または蛍光物質から発せられる化
学発光および/または蛍光の散乱に起因するノイズが生
化学解析用データ中に生成されることを防止することの
できる生化学解析用ユニットを提供することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用ユニットの略部分断面図である。
【図3】図3は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図4】図4は、ハイブリダイゼーション容器の略横断
面図である。
【図5】図5は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図であ
る。
【図6】図6は、生化学解析用ユニットの多数の凹部の
内表面に形成された吸着性領域に含まれた放射性標識物
質によって、蓄積性蛍光体シートに形成された多数のド
ット状輝尽性蛍光体層領域を露光する方法を示す略断面
図である。
【図7】図7は、スキャナの一例を示す略斜視図であ
る。
【図8】図8は、フォトマルチプライア近傍のスキャナ
の詳細を示す略斜視図である。
【図9】図9は、図8のA−A線に沿った略断面図であ
る。
【図10】図10は、図8のB−B線に沿った略断面図
である。
【図11】図11は、図8のC−C線に沿った略断面図
である。
【図12】図12は、図8のD−D線に沿った略断面図
である。
【図13】図13は、光学ヘッドの走査機構の略平面図
である。
【図14】図14は、図7に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【図15】図15は、データ生成システムの略正面図で
ある。
【図16】図16は、データ生成システムの冷却CCD
カメラの略縦断面図である。
【図17】図17は、データ生成システムの暗箱の略縦
断面図である。
【図18】図18は、データ生成システムのパーソナル
コンピュータの周辺のブロックダイアグラムである。
【図19】図19は、遮蔽部材の略斜視図である。
【図20】図20は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用ユニットの略部分断面図である。
【図21】図21は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる蓄積性蛍光体シートの露光方法に使用される蓄積
性蛍光体シートの略斜視図である。
【図22】図22は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる蓄積性蛍光体シートの露光方法に使用される遮蔽
部材の略斜視図である。
【図23】図23は、多数の突起の先端部を覆うように
形成された吸着性領域に含まれた放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シートに形成された多数のドット状輝
尽性蛍光体層領域を露光する方法を示す略断面図であ
る。
【図24】図24は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【図25】図25は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用ユニットの略部分断面図である。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 突起 4 吸着性領域 5 スポッティング装置 6 インジェクタ 7 CCDカメラ 8 ハイブリダイゼーション容器 9 ハイブリダイゼーション溶液 10 蓄積性蛍光体シート 11 支持体 12 ドット状輝尽性蛍光体層領域 13 凹部 21 第1のレーザ励起光源 22 第2のレーザ励起光源 23 第3のレーザ励起光源 24 レーザ光 25 コリメータレンズ 26 ミラー 27 第1のダイクロイックミラー 28 第2のダイクロイックミラー 29 ミラー 30 コリメータレンズ 31 コリメータレンズ 32 ミラー 33 穴開きミラーの穴 34 穴開きミラー 35 光学ヘッド 36 ミラー 37 非球面レンズ 38 凹面ミラー 40 ステージ 41 ガラス板 45 蛍光あるいは輝尽光 48 フィルタユニット 50 フォトマルチプライア 51a、51b、51c、51d フィルタ部材 52a、52b、52c、52d フィルタ 53 A/D変換器 54 データ処理装置 60 基板 61 副走査パルスモータ 62 一対のレール 63 移動可能な基板 64 ロッド 65 主走査ステッピングモータ 66 エンドレスベルト 67 リニアエンコーダ 68 リニアエンコーダのスリット 70 コントロールユニット 71 キーボード 72 フィルタユニットモータ 81 冷却CCDカメラ 82 暗箱 83 パーソナルコンピュータ 84 CRT 85 キーボード 86 CCD 87 伝熱板 88 ペルチエ素子 89 シャッタ 90 A/D変換器 91 画像データバッファ 92 カメラ制御回路 95 ガラス板 96 放熱フィン 97 カメラレンズ 100 LED光源 101 フィルタ 102 フィルタ 103 拡散板 110 CPU 111 データ転送手段 112 データ記憶手段 113 データ処理装置 114 データ表示手段 115 光源制御手段 120 遮蔽部材 121 遮蔽部材の開口部 131 生化学解析用ユニット 132 基板 133 突起 134 吸着性領域 140 蓄積性蛍光体シート 141 支持体 142 ドット状の輝尽性蛍光体層領域 143 貫通孔 150 遮蔽部材 151 遮蔽部材の開口部 161 生化学解析用ユニット 162 基板 164 吸着性領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01T 1/00 G01T 1/00 B G03B 42/02 G03B 42/02 B G21K 4/00 G21K 4/00 L

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を備え、前記基板に、前記基板の表
    面から突出する複数の吸着性領域が形成されたことを特
    徴とする生化学解析用ユニット。
  2. 【請求項2】 基板を備え、前記基板に、前記基板の表
    面から突出する複数の吸着性領域が形成され、前記複数
    の吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合物
    質が滴下されて、吸着され、放射性標識物質、蛍光物質
    および化学発光基質と接触させることによって化学発光
    を生じさせる標識物質よりなる群から選ばれる少なくと
    も1種の標識物質によって標識された生体由来の物質
    が、前記複数の吸着性領域に吸着されている前記特異的
    結合物質に、特異的に結合されて、前記複数の吸着性領
    域が選択的に標識されていることを特徴とする生化学解
    析用ユニット。
  3. 【請求項3】 前記生体由来の物質が、ハイブリダイゼ
    ーション、抗原抗体反応、リセプター・リガンドよりな
    る群から選ばれた反応によって、前記特異的結合物質と
    結合されていることを特徴とする請求項2に記載の生化
    学解析用ユニット。
  4. 【請求項4】 前記基板の表面に、複数の突起が形成さ
    れ、前記吸着性領域が、前記複数の突起の先端部に形成
    されたことを特徴とする請求項1または2に記載の生化
    学解析用ユニット。
  5. 【請求項5】 前記吸着性領域が、前記突起の先端部に
    よって構成されたことを特徴とする請求項4に記載の生
    化学解析用ユニット。
  6. 【請求項6】 前記吸着性領域が、前記突起の先端部を
    覆うように形成されたことを特徴とする請求項4に記載
    の生化学解析用ユニット。
  7. 【請求項7】 前記突起が、柱状をなしていることを特
    徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の生化
    学解析用ユニット。
  8. 【請求項8】 前記突起の縦断面が、略台形状をなして
    いることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項
    に記載の生化学解析用ユニット。
  9. 【請求項9】 前記突起が、錐体状をなしていることを
    特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の生
    化学解析用ユニット。
  10. 【請求項10】 前記基板に、10以上の前記吸着性領
    域が形成されたことを特徴とする請求項1ないし9のい
    ずれか1項に記載の生化学解析用ユニット。
  11. 【請求項11】 前記基板に、1000以上の前記吸着
    性領域が形成されたことを特徴とする請求項10に記載
    の生化学解析用ユニット。
  12. 【請求項12】 前記基板に、10000以上の前記吸
    着性領域が形成されたことを特徴とする請求項11に記
    載の生化学解析用ユニット。
  13. 【請求項13】 前記吸着性領域の頂部のサイズが、5
    平方ミリメートル未満であることを特徴とする請求項1
    ないし12のいずれか1項に記載の生化学解析用ユニッ
    ト。
  14. 【請求項14】 前記吸着性領域の頂部のサイズが、1
    平方ミリメートル未満であることを特徴とする請求項1
    3に記載の生化学解析用ユニット。
  15. 【請求項15】 前記吸着性領域の頂部のサイズが、
    0.1平方ミリメートル未満であることを特徴とする請
    求項14に記載の生化学解析用ユニット。
  16. 【請求項16】 前記吸着性領域が、10個/平方セン
    チメートル以上の密度で、前記基板に形成されたことを
    特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の
    生化学解析用ユニット。
  17. 【請求項17】 前記吸着性領域が、1000個/平方
    センチメートル以上の密度で、前記基板に形成されたこ
    とを特徴とする請求項16に記載の生化学解析用ユニッ
    ト。
  18. 【請求項18】 前記吸着性領域が、10000個/平
    方センチメートル以上の密度で、前記基板に形成された
    ことを特徴とする請求項17に記載の生化学解析用ユニ
    ット。
  19. 【請求項19】 前記吸着性領域が、多孔質材料によっ
    て形成されたことを特徴とする請求項1ないし18のい
    ずれか1項に記載の生化学解析用ユニット。
  20. 【請求項20】 前記吸着性領域が、炭素多孔質材料ま
    たはメンブレンフィルタを形成可能な多孔質領域材料に
    よって形成されたことを特徴とする請求項19に記載の
    生化学解析用ユニット。
  21. 【請求項21】 前記吸着性領域が、繊維材料によって
    形成されたことを特徴とする請求項1ないし18のいず
    れか1項に記載の生化学解析用ユニット。
  22. 【請求項22】 基板を備え、前記基板に、前記基板の
    表面から突出する複数の吸着性領域が形成され、前記複
    数の吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合
    物質が滴下されて、吸着され、放射性標識物質によって
    標識された生体由来の物質が、前記複数の吸着性領域に
    吸着された前記特異的結合物質に、特異的に結合され
    て、前記複数の吸着性領域が選択的に標識された生化学
    解析用ユニットと、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
    蛍光体シートとを、放射線を減衰させる材料によって形
    成され、前記生化学解析用ユニットに形成された前記複
    数の吸着性領域に対応する位置に、複数の開口部が形成
    された遮蔽部材を介して、前記複数の吸着性領域が前記
    輝尽性蛍光体層に対向するように、重ね合わせて、放射
    性標識物質によって、前記輝尽性蛍光体層を露光するこ
    とを特徴とする蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の
    露光方法。
  23. 【請求項23】 基板を備え、前記基板に、前記基板の
    表面から突出する複数の吸着性領域が形成され、前記複
    数の吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合
    物質が滴下されて、吸着され、放射性標識物質によって
    標識された生体由来の物質が、前記複数の吸着性領域に
    吸着された前記特異的結合物質に、特異的に結合され
    て、前記複数の吸着性領域が選択的に標識された生化学
    解析用ユニットと、放射線を減衰させる材料によって形
    成され、前記生化学解析用ユニットに形成された前記複
    数の吸着性領域に対応する位置に、複数の孔が形成され
    た支持体を備え、前記複数の孔の内表面に、輝尽性蛍光
    体層が形成された蓄積性蛍光体シートとを、前記複数の
    吸着性領域の各々が、前記複数の孔の内表面に形成され
    た輝尽性蛍光体層に対向するように、重ね合わせて、放
    射性標識物質によって、前記輝尽性蛍光体層を露光する
    ことを特徴とする蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層
    の露光方法。
  24. 【請求項24】 前記生体由来の物質が、ハイブリダイ
    ゼーション、抗原抗体反応、リセプター・リガンドより
    なる群から選ばれた反応によって、前記特異的結合物質
    と結合されていることを特徴とする請求項22または2
    3に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光
    方法。
  25. 【請求項25】 前記基板の表面に、複数の突起が形成
    され、前記吸着性領域が、前記複数の突起の先端部に形
    成されたことを特徴とする請求項22ないし24のいず
    れか1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層
    の露光方法。
  26. 【請求項26】 前記吸着性領域が、前記複数の突起の
    先端部によって構成されたことを特徴とする請求項25
    に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方
    法。
  27. 【請求項27】 前記吸着性領域が、前記複数の突起の
    先端部を覆うように形成されたことを特徴とする請求項
    25に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露
    光方法。
  28. 【請求項28】 前記突起が、柱状をなしていることを
    特徴とする請求項25ないし27のいずれか1項に記載
    の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方法。
  29. 【請求項29】 前記突起の縦断面が、略台形状をなし
    ていることを特徴とする請求項25ないし27のいずれ
    か1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の
    露光方法。
  30. 【請求項30】 前記突起が、錐体状をなしていること
    を特徴とする請求項25ないし27のいずれか1項に記
    載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方法。
  31. 【請求項31】 前記基板に、10以上の前記吸着性領
    域が形成されたことを特徴とする請求項22ないし30
    のいずれか1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
    光体層の露光方法。
  32. 【請求項32】 前記吸着性領域の頂部のサイズが、5
    平方ミリメートル未満であることを特徴とする請求項2
    2ないし31のいずれか1項に記載の蓄積性蛍光体シー
    トの輝尽性蛍光体層の露光方法。
  33. 【請求項33】 前記吸着性領域が、10個/平方セン
    チメートル以上の密度で、前記基板に形成されたことを
    特徴とする請求項22ないし32のいずれか1項に記載
    の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方法。
  34. 【請求項34】 前記吸着性領域が、多孔質材料によっ
    て形成されたことを特徴とする請求項22ないし33の
    いずれか1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光
    体層の露光方法。
  35. 【請求項35】 前記吸着性領域が、炭素多孔質材料ま
    たはメンブレンフィルタを形成可能な多孔質領域材料に
    よって形成されたことを特徴とする請求項35に記載の
    蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方法。
  36. 【請求項36】 前記吸着性領域が、繊維材料によって
    形成されたことを特徴とする請求項22ないし33のい
    ずれか1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体
    層の露光方法。
  37. 【請求項37】 前記複数の孔が、凹部によって形成さ
    れたことを特徴とする請求項23ないし36のいずれか
    1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露
    光方法。
  38. 【請求項38】 前記複数の孔が、貫通孔によって形成
    されたことを特徴とする請求項23ないし36のいずれ
    か1項に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の
    露光方法。
  39. 【請求項39】 前記放射線を減衰させる材料が、隣り
    合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射
    線が前記材料中を透過したときに、放射線のエネルギー
    を、1/5以下に減衰させる性質を有することを特徴と
    する請求項22ないし38のいずれか1項に記載の蓄積
    性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方法。
  40. 【請求項40】 前記放射線を減衰させる材料が、金属
    材料、セラミック材料およびプラスチック材料よりなる
    群から選ばれる材料よりなることを特徴とする請求項3
    9に記載の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光
    方法。
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