JP2003004605A - 唾液の前処理用具及び唾液の前処理方法 - Google Patents
唾液の前処理用具及び唾液の前処理方法Info
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Abstract
応を利用した免疫クロマトグラフィー法によって同定或
いは定量を行うために用いる唾液の前処理用具及び唾液
の前処理方法を提供する。 【既決手段】 唾液の前処理用具を、把持棒1の先端に
唾液を所定量以上吸収可能な軟質合成樹脂製スポンジ2
が固定されているスワブXと、開口部3aを有する先細り
状の導入部3bの終点である括れ部3cに連続して袋状部3d
が一体形成されている透明又は半透明な軟質合成樹脂製
で括れ部3cと袋状部3dとが指圧によってその内部に挿入
されている軟質合成樹脂製スポンジ2を押しつぶすこと
が可能な弾性を有し且つ括れ部3cが指で押圧できる幅を
有していると共に指圧によって押しつぶした状態で軟質
合成樹脂製スポンジ2を抜き取ると唾液の前処理を行う
のに必要な最低量以上の唾液を絞り取ることができる形
状の唾液と処理液の混和容器Yとで構成する。
Description
性細菌の一種であるミュータンス連鎖球菌を抗原抗体反
応を利用した免疫クロマトグラフィー法によって同定・
定量を行うために用いる唾液の前処理用具及び唾液の前
処理方法に関するものである。
球菌の存在と齲蝕の発生との間には密接な関係があるこ
とが知られており、ヒトの口腔内のミュータンス連鎖球
菌の有無や量を簡便に検査できれば、罹患リスクや現状
の罹患状況の把握ができ、極めて多くの人々に恩恵をも
たらすことが可能である。
利用した検査が行われてきた。例えば酵素抗体法は、酵
素を用いた発色濃度で同定・定量を行う方法であるが、
抗体やサンプルを扱うために特殊な洗浄機や煩雑で正確
な操作を必要とし、酵素反応のためのインキュベーター
が必要であった。また、蛍光抗体法は、抗体を蛍光色素
で標識し抗体と反応した抗原を特異的に染色する方法で
あるが、測定器として蛍光顕微鏡を必要とするため一般
的ではない。
方法が数多く提案されてきた。例えば、米国特許第5,59
1,645号、米国特許第4,855,240号、米国特許第4,435,50
4号、米国特許第4,980,298号、特開昭61-145459号、特
開平6-160388号等に開示されているクロマトグラフィー
を利用した測定方法は、採取した体液を同定・定量を目
的とする抗原を含んだ試験溶液に混入して検査器具に染
み込ませるだけで、抗原の有無や量を知ることができる
簡便性に優れた方法である。このような方法は一般に免
疫クロマトグラフィー法と呼ばれている。この方法で
は、ニトロセルロースなどの多孔質膜(孔径:数十μ
m)の片端に目的とする抗原のみに付く特定の抗体(以
後、特異抗体と記す)が染み込まされており、多孔質膜
の中程には同様に特定の抗原のみに付く別の特異抗体が
帯状に染み込まされて多孔質膜に固定されている。片端
に染み込まされている特異抗体は、予め金コロイド等の
粒子で着色されており、その特異抗体が存在している多
孔質膜の片端上にサンプル液を染み込ませると、サンプ
ル液中に特異抗体と反応する抗原があればその抗原は特
異抗体と結び付いて着色粒子を付けた状態で多孔質膜を
毛細管現象によってサンプル液を染み込ませた側と反対
の片端へ向かって移動して行く。移動の途中で帯状に固
定されている別の特異抗体の個所を通過する際に、抗原
は多孔質膜上の特異抗体に捕捉され、多孔質膜上に帯状
の染みが現れる。このことによって目的の抗原がサンプ
ル中に存在していること及びその量を知ることができる
のである。
のミュータンス連鎖球菌の同定・定量を行うことができ
そうであるが、現実には以下のような問題が存在するた
め実用化されていない。即ち、免疫クロマトグラフィ−
法で利用できるサンプルは、原理上、多孔質膜中を毛細
管現象によって通過できなければならない。しかし、ミ
ュータンス連鎖球菌のような口腔内細菌の検査に用いら
れる主要なサンプルは唾液であるため、唾液中に存在す
るムチンと呼ばれる高粘性物質が多孔質膜の孔を塞いで
しまい、またムチンは唾液中に存在する口腔粘膜面から
剥がれ落ちた上皮付着細胞を凝集させる働きもするた
め、これらの物質により多孔質膜の孔が塞がれてミュー
タンス連鎖球菌を通過させることができない。
菌の測定を困難なものとする問題が存在する。即ち、対
象であるミュータンス連鎖球菌は、単体では直径1μm
程度の菌であるが、連鎖球菌であるためしばしば10〜
20個若しくはそれ以上に連鎖しており多孔質膜中の移
動を妨げる要因となる。しかも、ミュータンス連鎖球菌
は、食品中のスクロースから粘着性のグルカンを生成
し、しばしば激しく凝集することもある。また、ミュー
タンス連鎖球菌の連鎖と凝集とは、多孔質膜中での目詰
まりの原因となる他にも連鎖球菌の表面積を減少させ、
ミュータンス連鎖球菌表面に存在する抗原の数に影響を
与えてしまい、測定の正確性を低下させる原因ともな
る。
原性細菌の一種であるミュータンス連鎖球菌を免疫クロ
マトグラフィー法によって同定・定量する際に、簡便な
方法で唾液中のムチンを溶解してムチンによる上皮付着
細胞の凝集を抑制すると共に、ミュータンス連鎖球菌の
凝集を抑えることが可能な唾液の前処理キットを特願2
001−92769号で提案した。
いて処理すると、唾液中のムチンやグルカンは溶解し上
皮付着細胞の凝集の抑制或いはミュータンス連鎖球菌の
外膜に作用してミュータンス連鎖球菌間の凝集を抑える
ことができ、また特定の酸性水溶液を用いて処理すると
ミュータンス連鎖球菌の連鎖を抑制し凝集を抑えること
ができ、更にこれに特定の界面活性剤を用いるとミュー
タンス連鎖球菌に存在するタンパク質を可溶化させてミ
ュータンス連鎖球菌が多孔質膜内をスムーズに通り抜け
るようにすることができることを究明したのである。
用いて、唾液と前記水酸化ナトリウム水溶液や特定の酸
性水溶液、又は前記特定の界面活性剤が混合されている
前記水酸化ナトリウム水溶液や特定の酸性水溶液とをミ
ュータンス連鎖球菌を免疫クロマトグラフィー法によっ
て同定・定量できるように短時間で効率良く混和しよう
とすると、電動式ミキサーのような強力な混和作用を発
揮する混和機が必要となるのであるが、通常検査のため
に被検者から採取される唾液の量は微量であるので特殊
な混和機を使用しなければならず、またこのような混和
機を使用すると混和機が存在しない場合にはミュータン
ス連鎖球菌を免疫クロマトグラフィー法によって同定・
定量することができず、更には1回混和機を使用すると
その度に混和機を洗浄しなければならないので非常に煩
雑であるという事態に直面した。
と、前記水酸化ナトリウム水溶液や特定の酸水溶液、又
は更に特定の界面活性剤が混合されているこれら水酸化
ナトリウム水溶液と特定の酸性水溶液とを特殊な混和機
を使用することなく混和する前処理を行うことができる
唾液の前処理用具及び唾液の前処理方法を提供すること
を課題とする。
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、所定量以上の唾液を
吸収できる所定の形状条件を有する軟質合成樹脂製スポ
ンジが把持棒の先端に固定されているスワブ及び所定形
状の弾性を有する透明又は半透明な軟質合成樹脂製であ
る唾液と処理液との混和容器から成る唾液の前処理具を
用いて、軟質合成樹脂製スポンジに唾液を吸収させたス
ワブを軟質合成樹脂製スポンジ側から混和容器の袋状部
内に挿入し、その状態で混和容器内に水酸化ナトリウム
水溶液又は酸性水溶液のいずれか一方を滴下した後に袋
状部に指圧を加えて軟質合成樹脂製スポンジを押しつぶ
す操作によって唾液の軟質合成樹脂製スポンジへの急激
な排出及び吸入を繰り返せば急激な攪拌効果により唾液
と滴下した液とを混和することができるので、しかる後
に括れ部を指圧しながらスワブを混和容器内から抜き取
ることによって軟質合成樹脂製スポンジに吸収されてい
る液を袋状部内に搾り出してから水溶液のいずれか他方
を滴下して混和するか、又は水溶液のいずれか他方を滴
下して混和した後に括れ部を指圧しながらスワブを混和
容器内から抜き取ることによって軟質合成樹脂製スポン
ジに吸収されている液を袋状部内に搾り出せばよいこと
を究明して本発明を完成したのである。
量以上吸収可能な軟質合成樹脂製スポンジが固定されて
いるスワブと、該スワブの軟質合成樹脂製スポンジより
充分に大きな開口部を有する先細り状の導入部の終点で
ある括れ部に連続して該軟質合成樹脂製スポンジが挿入
可能な袋状部が一体形成されている透明又は半透明な軟
質合成樹脂製である唾液と処理液との混和容器とから成
り、該混和容器は括れ部と袋状部とがその内部に該軟質
合成樹脂製スポンジが挿入されている状態で指圧によっ
て該軟質合成樹脂製スポンジを押しつぶすことが可能な
弾性を有しており、且つ括れ部は指で押圧できる幅を有
していると共に指圧によって押しつぶした状態で該スワ
ブの軟質合成樹脂製スポンジを抜き取ると唾液の前処理
を行うのに必要な最低量以上の唾液を絞り取ることがで
きる形状を成していることを特徴とする唾液の前処理用
具と、免疫クロマトグラフィ−法によりミュータンス連
鎖球菌を同定・定量する際の唾液の前処理方法であっ
て、把持棒の先端に固定されている軟質合成樹脂製スポ
ンジに唾液を吸収させたスワブを該軟質合成樹脂製スポ
ンジ側から、該軟質合成樹脂製スポンジより充分に大き
な開口部を有する先細り状の導入部の終点である括れ部
に連続して該軟質合成樹脂製スポンジが挿入可能な袋状
部が一体形成されている透明又は半透明な軟質合成樹脂
製である混和容器の該袋状部内に挿入し、その状態で該
混和容器内に該開口部から水酸化ナトリウム水溶液又は
酸性水溶液のいずれか一方を滴下した後に該袋状部に指
圧を加えて該軟質合成樹脂製スポンジを押しつぶす操作
によって唾液と滴下した液とを混和した後に、該括れ部
を指圧しながら該スワブを該混和容器内から抜き取るこ
とによって該軟質合成樹脂製スポンジに吸収されている
液を該袋状部内に搾り出し、該混和容器内に該開口部か
ら該水酸化ナトリウム水溶液又は酸性水溶液のいずれか
他方を滴下して混和するか、又は前記該軟質合成樹脂製
スポンジを押しつぶす操作によって唾液と滴下した液と
を混和した後に、該混和容器内に該開口部から該水酸化
ナトリウム水溶液又は酸性水溶液のいずれか他方を滴下
して混和し、しかる後に該括れ部を指圧しながら該スワ
ブを該混和容器内から抜き取ることによって該軟質合成
樹脂製スポンジに吸収されている液を該袋状部内に搾り
出すことを特徴とする唾液の前処理方法とに関するもの
である。
は、軟質合成樹脂製スポンジが連続気泡スポンジであり
その気泡の径が50〜400μmであることや、袋状部
の底部から所定距離だけ離れた位置に、袋状部内に収容
された液量が唾液の前処理を行うのに必要な最低量の目
安となる下限線が設けられていることが好ましいこと
や、また前記唾液の前処理方法においては、水酸化ナト
リウム水溶液又は酸性水溶液として、更にpH5〜9に
変色域を持つpH指示薬が混合されている水溶液を使用
したり、水酸化ナトリウム水溶液と酸性水溶液とのいず
れか一方が滴下された後であって水酸化ナトリウム水溶
液と酸性水溶液の他方が滴下される前にpH5〜9に変
色域を持つpH指示薬を滴下して混和しておいたりする
ことが好ましく、pH5〜9に変色域を持つpH指示薬
としては、メチルレッド,アゾリトミン,p−ニトロフ
ェノール,m−ニトロフェノール,ブロモクレゾールパ
ープル,ブロモフェノールレッド,クロロフェノールレ
ッド,フェノールレッド,ニュートラルレッド,ブロモ
チモールブルー,フェノールフタレイン,チモールフタ
レインから成る群より選ばれる一種が使用でき、また水
酸化ナトリウム水溶液又は酸性水溶液として、更に非イ
オン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤が混合され
ている水溶液を使用したり、任意の時期に非イオン性界
面活性剤及び/又は両性界面活性剤を滴下して混和した
りするとより好ましく、酸性水溶液としては酒石酸及び
/又はクエン酸を含有するトリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン緩衝液が、非イオン性界面活性剤及び/又
は両性界面活性剤としてはポリエチレングリコールモノ
オクチルフェニルエーテル,n−オクチル−β−D−グ
ルコシド,n−ヘプチル−β−D−チオグルコシド,n
−オクチル−β−D−チオグルコシド,ノニルフェノキ
シポリエトキシエタノール,オクチルフェノキシポリエ
トキシエタノール,ポリオキシエチレンソルビタンモノ
オレエート,3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチ
ルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート,3−
[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−
1−ヒドロキシプロパンスルホナートから成る群より選
ばれる一種又は二種以上の混合物が好ましく使用できる
ことも究明したのである。
液の前処理用具及び唾液の前処理方法について詳細に説
明する。図1は本発明に係る唾液の前処理用具のスワブ
を示す斜視図、図2は本発明に係る唾液の前処理用具の
混和容器を示す斜視図、図3は本発明に係る唾液の前処
理方法においてスワブの軟質合成樹脂製スポンジから軟
質合成樹脂製スポンジに吸収されている液を搾り出して
いる状態を示す説明図、図4は本発明に係る唾液の前処
理方法において唾液を吸収させたスワブの軟質合成樹脂
製スポンジを混和容器の袋状部内に挿入し水酸化ナトリ
ウム水溶液又は酸性水溶液のいずれか一方を滴下してい
る状態を示す説明図、図5は本発明に係る唾液の前処理
方法において唾液を吸収させたスワブの軟質合成樹脂製
スポンジを混和容器の袋状部内に挿入し水酸化ナトリウ
ム水溶液又は酸性水溶液のいずれか一方を滴下した後に
袋状部に指圧を加えて唾液と滴下した液とを混和してい
る状態を示す説明図、図6は本発明に係る唾液の前処理
方法において混和容器の袋状部内の唾液と滴下した液と
の混和液に水酸化ナトリウム水溶液又は酸性水溶液のい
ずれか他方を滴下している状態を示す説明図である。
具の一方を構成するスワブであり、図1に示す如く把持
棒1の先端に唾液を所定量以上(通常1cc以上)吸収可
能な軟質合成樹脂製スポンジ2が固定されており、その
長さは後述する混和容器Yの長手方向の長さに比べて5
〜10cm程度長いことが好ましい。
比較的軽量で可塑剤等が溶出することがないポリプロピ
レン樹脂の如き合成樹脂や、天然の木材や竹で形成され
ていることが好ましい。
唾液と滴下した液との混和効果を高め得るように連続気
泡スポンジであることが好ましく、その素材としては可
塑剤等が溶出することがないウレタンであることが好ま
しく、その気泡径としては製造の容易性や連鎖球菌の連
鎖を断ち切るという目的の観点から50〜400μmで
あることが好ましい。またその形状は、後述する混和容
器Yの括れ部3cで吸収させた唾液の大部分を絞り取るこ
とができるものであることが好ましいので、外側面の大
部分が把持棒1の長手方向と平行で且つ凹凸がなく、把
持棒1の長手方向と直角な横断面における外周長が混和
容器Yの括れ部3cの内周長以上である部分が把持棒1の
長手方向において大部分を占めていることが好ましく、
例えば円筒型,四角柱等の多角柱型,図示した実施例の
ような長方形等の板状型などが好ましいが、球型や砲弾
型や涙滴型等であってもよい。
を構成する唾液と処理液との混和容器であり、図2に示
す如くスワブXの軟質合成樹脂製スポンジ2より充分に
大きな開口部3aを有する先細り状の導入部3bの終点であ
る括れ部3cに連続して軟質合成樹脂製スポンジ2が挿入
可能な袋状部3dが一体形成されている透明又は半透明な
軟質合成樹脂製であり、括れ部3cと袋状部3dとはその内
部にスワブXの軟質合成樹脂製スポンジ2が挿入されて
いる状態で指圧によって軟質合成樹脂製スポンジ2を押
しつぶすことが可能な弾性を有しており、且つ括れ部3c
は指で押圧できる幅を有していると共に指圧によって押
しつぶした状態でスワブXの軟質合成樹脂製スポンジ2
を抜き取ると唾液の前処理を行うのに必要な最低量以上
の唾液を絞り取ることができる形状を成している。そし
て、袋状部3dの底部から所定距離だけ離れた位置に袋状
部3d内に収容された液量が唾液の前処理を行うのに必要
な最低量の目安となる下限線3eが設けられていることが
好ましい。
る唾液の前処理用具を用いて本発明に係る唾液の前処理
方法を実施するには、先ず被検者にガム等を噛ませるこ
とによって充分に唾液を分泌させた後に、スワブXを軟
質合成樹脂製スポンジ2側から口腔内に挿入し舌や口辱
で押しつぶすことによってスワブXの軟質合成樹脂製ス
ポンジ2に唾液を吸収させるか、又は唾液をコップ等に
吐き出させてスワブXの軟質合成樹脂製スポンジ2に唾
液を吸収させる。
吸収させたスワブXを軟質合成樹脂製スポンジ2側から
混和容器Y内に挿入した後、図3に示す如く軟質合成樹
脂製スポンジ2が混和容器Yの括れ部3cに挿入された状
態で括れ部3cを指圧しながらスワブXを混和容器Y内か
ら抜き取ることによって軟質合成樹脂製スポンジ2に吸
収されていた唾液を袋状部3d内に搾り出し、唾液の前処
理を行うのに必要な最低量以上が採取されていることを
確認する。この操作は、袋状部3dの底部から所定距離だ
け離れた位置に、袋状部3d内に収容された唾液が前処理
を行うのに必要な最低量の目安となる下限線3eが設けら
れていると容易である。なお、唾液の量が前処理を行う
のに必要な最低量に満たない場合には、前記の操作を繰
り返し唾液を補充する。しかる後、スワブXの軟質合成
樹脂製スポンジ2を唾液が収納されている袋状部3dに再
度挿入する。この操作は、スワブXの軟質合成樹脂製ス
ポンジ2に吸収させた唾液の量が唾液が前処理を行うの
に充分な量であることが予め分かっている場合には必要
ない。
容器Y内に開口部3aから水酸化ナトリウム水溶液A又は
酸性水溶液Bのいずれか一方を滴下した後に、図5に示
す如く袋状部3dに指圧を加えて軟質合成樹脂製スポンジ
2を押しつぶす操作を繰り返すと、唾液と滴下した水酸
化ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液Bとが軟質合成樹
脂製スポンジ2への急激な排出及び吸入によって強力に
攪拌されるため、唾液と滴下した水酸化ナトリウム水溶
液A又は酸性水溶液Bとを容易に混和することができる
のである。なお、この軟質合成樹脂製スポンジ2を押し
つぶす操作は、10回以上繰り返すことが好ましい。
A又は酸性水溶液Bと混和された唾液を軟質合成樹脂製
スポンジ2から採取するため、前述した図3に示す操
作、即ちスワブXの軟質合成樹脂製スポンジ2が混和容
器Yの括れ部3cに挿入された状態で括れ部3cを指圧しな
がらスワブXを混和容器Y内から抜き取ることによっ
て、軟質合成樹脂製スポンジ2に吸収されていた滴下し
た水酸化ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液Bと混和さ
れた唾液を袋状部3d内に搾り出し、次に図6に示す如く
水酸化ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液Bのいずれか
他方を袋状部3d内に滴下し、混和容器Yを振って滴下し
た水酸化ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液Bのいずれ
か他方と混和する。その際、後述するように処理された
唾液のpHは5〜9であることが好ましいため、水酸化
ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液Bの少なくともいず
れか一方にpH5〜9に変色域を持つpH指示薬が混合
されていたり、また水酸化ナトリウム水溶液A又は酸性
水溶液Bの少なくともいずれか一方にpH5〜9に変色
域を持つpH指示薬が混合されていない場合には水酸化
ナトリウム水溶液Aと酸性水溶液Bとのいずれか一方が
滴下された後であって水酸化ナトリウム水溶液Aと酸性
水溶液Bの他方が滴下される前にpH5〜9に変色域を
持つpH指示薬を滴下して混和しておくと、唾液の処理
液の色の変化によってpHの値を確認できるので好まし
い。
としては、メチルレッド,アゾリトミン,p−ニトロフ
ェノール,m−ニトロフェノール,ブロモクレゾールパ
ープル,ブロモフェノールレッド,クロロフェノールレ
ッド,フェノールレッド,ニュートラルレッド,ブロモ
チモールブルー,フェノールフタレイン,チモールフタ
レインから成る群より選ばれる一種が好ましく使用でき
る。
ム水溶液A又は酸性水溶液Bと混和された唾液を軟質合
成樹脂製スポンジ2から採取する操作を行う前に、図4
に示す如く水酸化ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液B
のいずれか他方を袋状部3d内に滴下し、混和容器Yを振
って滴下した水酸化ナトリウム水溶液A又は酸性水溶液
Bのいずれか他方と混和したり、図5に示す如く袋状部
3dに指圧を加えて軟質合成樹脂製スポンジ2を押しつぶ
す操作を繰り返して混和したりした後に、前述した図3
に示す操作、即ちスワブXの軟質合成樹脂製スポンジ2
が混和容器Yの括れ部3cに挿入された状態で括れ部3cを
指圧しながらスワブXを混和容器Y内から抜き取ること
によって、軟質合成樹脂製スポンジ2に吸収されていた
滴下した水酸化ナトリウム水溶液A及び酸性水溶液Bと
混和された唾液を袋状部3d内に搾り出してもよい。
る水酸化ナトリウム水溶液Aは、唾液中のムチンやミュ
ータンス連鎖球菌の外膜に存在するグルカンに作用して
ミュータンス連鎖球菌の凝集を抑え、抗原であるミュー
タンス連鎖球菌の多孔質膜中の移動を容易とする作用を
成すものであり、炭酸ナトリウム,リン酸水素2ナトリ
ウム水溶液を含む水溶液は適しておらずミュータンス連
鎖球菌の検査を正確に行うことはできない。これは水酸
化ナトリウム以外のアルカリ性水溶液では、ミュータン
ス連鎖球菌の抗原の構造に障害を与えている可能性があ
ると推測されるからである。
用される酸性水溶液Bは、ミュータンス連鎖球菌の連鎖
を抑え、抗原であるミュータンス連鎖球菌の多孔質膜中
の移動を容易とする作用を成すものであり、酒石酸及び
/又はクエン酸を含有する水溶液が最も適しており、そ
の他の酸、例えば塩酸,硫酸,硝酸,酢酸,乳酸,マレ
イン酸等の水溶液は適しておらず、水酸化ナトリウム水
溶液Aと組み合わせて用いても目的とする検査の感度を
得ることが難しい。これは酒石酸及びクエン酸以外の水
溶液ではミュータンス連鎖球菌の抗原の構造に障害を与
えている可能性があると推測される。本発明に係る唾液
の前処理方法に於いては、水酸化ナトリウム水溶液Aと
酸性水溶液Bとの間に中和反応が起こるため緩衝剤を利
用することが好ましく、酒石酸及び/又はクエン酸を含
有する水溶液にはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメ
タンを緩衝剤として含有することが好ましい。緩衝作用
を効果的に得るためには、トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタンを酸性水溶液B側に使用する必要がある
が、同時に水酸化ナトリウム水溶液Aに使用しても良い
のは勿論である。しかしこの時、その他の緩衝剤、例え
ば炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムや、クエン酸と
クエン酸ナトリウムのような組み合わせでは緩衝作用が
充分得られないことを確認している。
Bの濃度は0.01N以上であることが好ましく、各濃
度が0.01N未満であるとそれぞれの効果を得難い傾
向や多孔質膜中で目詰まりを起こし易い傾向がある。実
際には、濃度は高い方が検出感度の点で有利である。ま
た、本発明に係る唾液の前処理用方法に於いて、水酸化
ナトリウム水溶液Aと酸性水溶液Bとは、中和作用があ
るため必ず別になっていることが必要である。
る水酸化ナトリウム水溶液Aと酸性水溶液Bとの一者又
は両者には、ミュータンス連鎖球菌表面のタンパク質を
可溶化してミュータンス連鎖球菌が多孔質膜内をスムー
スに通り抜けることを可能とする作用を成すように非イ
オン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤が混合され
ていることが好ましい。従来から、免疫クロマトグラフ
ィー法ではサンプル液や抗原液が検査器具内をスムーズ
に移動できるようにイオン性界面活性剤を使用すること
がよくあるが、ミュータンス連鎖球菌抗原の同定・定量
を行うための本発明に係る唾液の前処理方法に使用され
る界面活性剤は、実験の結果から非イオン性界面活性剤
及び/又は両性界面活性剤であることが必要であり、ラ
ウリル硫酸ナトリウムやドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等の陰イオン界面活性剤では特異抗体による抗
原の検出を行うことができない。
る界面活性剤は、非イオン性界面活性剤及び/又は両性
界面活性剤であれば特に限定されず、一般に膜タンパク
の可溶化剤として使用されるものがいずれも使用でき
る。しかし、用いる非イオン性界面活性剤及び/又は両
性界面活性剤の種類によってミュータンス連鎖球菌抗原
の検出感度に差があり、中でも非イオン性界面活性剤と
してのポリエチレングリコールモノオクチルフェニルエ
ーテル,n−オクチル−β−D−グルコシド,n−ヘプ
チル−β−D−チオグルコシド,n−オクチル−β−D
−チオグルコシド,ノニルフェノキシポリエトキシエタ
ノール,オクチルフェノキシポリエトキシエタノール,
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートや、両性
界面活性剤としての3−[(3−コラミドプロピル)−
ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート,3
−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]
−1−ヒドロキシプロパンスルホナートから成る群より
選ばれる一種又は二種以上の混合物が検出感度の点で好
ましい。
界面活性剤が水酸化ナトリウム水溶液Aと酸性水溶液B
との一者又は両者に予め混合されていない場合には、任
意の時期に非イオン性界面活性剤及び/又は両性界面活
性剤を唾液に滴下して混和すればよい。
る水酸化ナトリウム水溶液A及び酸性水溶液Bはそれぞ
れ独立した機能を持つため任意の順で滴下することが可
能である。
非イオン性界面活性剤及び/又は両性イオン界面活性剤
は、唾液の前処理後に唾液試料中の非イオン性界面活性
剤及び/又は両性界面活性剤の濃度が0.05〜90重
量%となるように使用することが好ましい。0.05重
量%未満では、抗原抗体反応による検出感度がなくなっ
てしまい、90重量%を超えると抗原抗体反応による検
出感度が低下してしまうため適していない。
ナトリウム水溶液Aと酸性水溶液Bとの中和作用によっ
て、前処理後の唾液のpHが5〜9の範囲内になるよう
に処理を行う。これは抗原抗体反応がこのpHの範囲内
で行われるため、用いる特異抗体によって異なるが、p
Hが範囲外であると特異抗体が抗原と離れてしまった
り、非特異的な親和性を持ってしまうため測定結果の信
頼性が低下することを防ぐためである。
処理を行った唾液試料は、従来の免疫クロマトグラフィ
−法を用いた抗原抗体反応によってミュータンス連鎖球
菌の同定・定量することが可能であり、ミュータンス連
鎖球菌以外の口腔内細菌にも応用できる。特異抗体は通
常用いられる方法によって得ることができ、例えば、Ko
hlerとMilstein(Kohler G, C. Milstein, Continuous
cultures of fused cells secreting antibody of pred
efined specificity, Nature, 256:495-497. 1975)に
よる細胞融合によるハイブリドーマの樹立法によっても
良いし、単に抗原を動物に免疫してその血清を精製した
ものでも構わない。
唾液試料中のミュータンス連鎖球菌を免疫クロマトグラ
フィー法によって同定・定量する際に、簡便な方法で唾
液中のムチン及びミュータンス連鎖球菌の連鎖による凝
集を取り除くことを可能とする唾液の前処理用具及び唾
液の前処理方法であり、本発明に係る唾液の前処理用具
は電動式ミキサーのような強力な混和作用を発揮し且つ
微量な唾液でも混和できる特殊な混和機を使用しなくて
も簡便に唾液の前処理を行うことができる安価なもので
あり、また本発明に係る唾液の前処理方法は本発明に係
る唾液の前処理用具を使用して迅速且つ容易に唾液の前
処理を行うことができる方法であり、その歯科分野に貢
献する価値の非常に大きなものである。
施例を示す斜視図である。
実施例を示す斜視図である。
の軟質合成樹脂製スポンジから軟質合成樹脂製スポンジ
に吸収されている液を搾り出している状態を示す説明図
ある。
吸収させたスワブの軟質合成樹脂製スポンジを混和容器
の袋状部内に挿入しアルカリ性水溶液又は酸性水溶液の
いずれか一方を滴下している状態を示す説明図である。
吸収させたスワブの軟質合成樹脂製スポンジを混和容器
の袋状部内に挿入しアルカリ性水溶液又は酸性水溶液の
いずれか一方を滴下した後に袋状部に指圧を加えて唾液
と滴下した液とを混和している状態を示す説明図であ
る。
器の袋状部内の唾液と滴下した液との混和液にアルカリ
性水溶液又は酸性水溶液のいずれか他方を滴下している
状態を示す説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 把持棒(1)の先端に唾液を所定量以上吸
収可能な軟質合成樹脂製スポンジ(2)が固定されている
スワブ(X)と、該スワブ(X)の軟質合成樹脂製スポンジ
(2)より充分に大きな開口部(3a)を有する先細り状の導
入部(3b)の終点である括れ部(3c)に連続して該軟質合成
樹脂製スポンジ(2)が挿入可能な袋状部(3d)が一体形成
されている透明又は半透明な軟質合成樹脂製である唾液
と処理液との混和容器(Y)とから成り、該混和容器(Y)
は括れ部(3c)と袋状部(3d)とがその内部に該軟質合成樹
脂製スポンジ(2)が挿入されている状態で指圧によって
該軟質合成樹脂製スポンジ(2)を押しつぶすことが可能
な弾性を有しており、且つ括れ部(3c)は指で押圧できる
幅を有していると共に指圧によって押しつぶした状態で
該スワブ(X)の軟質合成樹脂製スポンジ(2)を抜き取る
と唾液の前処理を行うのに必要な最低量以上の唾液を絞
り取ることができる形状を成していることを特徴とする
唾液の前処理用具。 - 【請求項2】 スワブ(X)の軟質合成樹脂製スポンジ
(2)が連続気泡スポンジでありその気泡の径が50〜4
00μmである請求項1に記載の唾液の前処理用具。 - 【請求項3】 混和容器(Y)の袋状部(3d)の底部から所
定距離だけ離れた位置に、該袋状部(3d)内に収容された
液量が唾液の前処理を行うのに必要な最低量の目安とな
る下限線(3e)が設けられている請求項1又は2に記載の
唾液の前処理用具。 - 【請求項4】 免疫クロマトグラフィ−法によりミュー
タンス連鎖球菌を同定・定量する際の唾液の前処理方法
であって、把持棒(1)の先端に固定されている軟質合成
樹脂製スポンジ(2)に唾液を吸収させたスワブ(X)を該
軟質合成樹脂製スポンジ(2)側から、該軟質合成樹脂製
スポンジ(2)より充分に大きな開口部(3a)を有する先細
り状の導入部(3b)の終点である括れ部(3c)に連続して該
軟質合成樹脂製スポンジ(2)が挿入可能な袋状部(3d)が
一体形成されている透明又は半透明な軟質合成樹脂製で
ある混和容器(Y)の該袋状部(3d)内に挿入し、その状態
で該混和容器(Y)内に該開口部(3a)から水酸化ナトリウ
ム水溶液(A)又は酸性水溶液(B)のいずれか一方を滴下
した後に該袋状部(3d)に指圧を加えて該軟質合成樹脂製
スポンジ(2)を押しつぶす操作によって唾液と滴下した
液とを混和した後に、該括れ部(3c)を指圧しながら該ス
ワブ(X)を該混和容器(Y)内から抜き取ることによって
該軟質合成樹脂製スポンジ(2)に吸収されている液を該
袋状部(3d)内に搾り出し、該混和容器(Y)内に該開口部
(3a)から該水酸化ナトリウム水溶液(A)又は酸性水溶液
(B)のいずれか他方を滴下して混和することを特徴とす
る唾液の前処理方法。 - 【請求項5】 免疫クロマトグラフィ−法によりミュー
タンス連鎖球菌を同定・定量する際の唾液の前処理方法
であって、把持棒(1)の先端に固定されている軟質合成
樹脂製スポンジ(2)に唾液を吸収させたスワブ(X)を該
軟質合成樹脂製スポンジ(2)側から、該軟質合成樹脂製
スポンジ(2)より充分に大きな開口部(3a)を有する先細
り状の導入部(3b)の終点である括れ部(3c)に連続して該
軟質合成樹脂製スポンジ(2)が挿入可能な袋状部(3d)が
一体形成されている透明又は半透明な軟質合成樹脂製で
ある混和容器(Y)の該袋状部(3d)内に挿入し、その状態
で該混和容器(Y)内に該開口部(3a)から水酸化ナトリウ
ム水溶液(A)又は酸性水溶液(B)のいずれか一方を滴下
した後に該袋状部(3d)に指圧を加えて該軟質合成樹脂製
スポンジ(2)を押しつぶす操作によって唾液と滴下した
液とを混和した後に、該混和容器(Y)内に該開口部(3a)
から該水酸化ナトリウム水溶液(A)又は酸性水溶液(B)
のいずれか他方を滴下して混和し、しかる後に該括れ部
(3c)を指圧しながら該スワブ(X)を該混和容器(Y)内か
ら抜き取ることによって該軟質合成樹脂製スポンジ(2)
に吸収されている液を該袋状部(3d)内に搾り出すことを
特徴とする唾液の前処理方法。 - 【請求項6】 水酸化ナトリウム水溶液(A)又は酸性水
溶液(B)として、更にpH5〜9に変色域を持つpH指
示薬が混合されている水溶液を使用する請求項4又は5
に記載の唾液の前処理方法。 - 【請求項7】 水酸化ナトリウム水溶液(A)と酸性水溶
液(B)とのいずれか一方が滴下された後であって水酸化
ナトリウム水溶液(A)と酸性水溶液(B)の他方が滴下さ
れる前に、pH5〜9に変色域を持つpH指示薬を滴下
して混和しておく請求項4又は5に記載の唾液の前処理
方法。 - 【請求項8】 pH5〜9に変色域を持つpH指示薬
が、メチルレッド,アゾリトミン,p−ニトロフェノー
ル,m−ニトロフェノール,ブロモクレゾールパープ
ル,ブロモフェノールレッド,クロロフェノールレッ
ド,フェノールレッド,ニュートラルレッド,ブロモチ
モールブルー,フェノールフタレイン,チモールフタレ
インから成る群より選ばれる一種を使用する請求項6又
は7に記載の唾液の前処理用キット。 - 【請求項9】 水酸化ナトリウム水溶液(A)又は酸性水
溶液(B)として、更に非イオン性界面活性剤及び/又は
両性界面活性剤が混合されている水溶液を使用する請求
項4から7のいずれか1項に記載の唾液の前処理方法。 - 【請求項10】 任意の時期に非イオン性界面活性剤及
び/又は両性界面活性剤を滴下して混和する請求項4か
ら7のいずれか1項に記載の唾液の前処理方法。 - 【請求項11】 酸性水溶液(B)として、酒石酸及び/
又はクエン酸を含有するトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタン緩衝液を、非イオン性界面活性剤及び/又は
両性界面活性剤として、ポリエチレングリコールモノオ
クチルフェニルエーテル,n−オクチル−β−D−グル
コシド,n−ヘプチル−β−D−チオグルコシド,n−
オクチル−β−D−チオグルコシド,ノニルフェノキシ
ポリエトキシエタノール,オクチルフェノキシポリエト
キシエタノール,ポリオキシエチレンソルビタンモノオ
レエート,3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチル
アンモニオ]−1−プロパンスルホナート,3−[(3
−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−ヒ
ドロキシプロパンスルホナートから成る群より選ばれる
一種又は二種以上の混合物を使用する請求項9又は10
に記載の唾液の前処理方法。
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