JP2003002950A - 水性樹脂組成物 - Google Patents
水性樹脂組成物Info
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Abstract
いない鋼板用の塗料として使用した場合において、耐水
性、耐食性等の硬化物物性に優れ、しかも常温で塗膜形
成が可能な水性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)(a1)エポキシ当量500以下
のビスフェノール型エポキシ樹脂、及び(a2)リン原
子に結合する水酸基を2個以上有するリン酸化合物から
得られるP−OH当量150〜1000のリン酸エステ
ル化合物10〜90質量部、(B)エポキシ当量500
〜5000のビスフェノール型エポキシ樹脂、又は該エ
ポキシ樹脂のエポキシ基の一部又は全部をカルボン酸化
合物、ポリオールもしくは1級又は2級のアミノ化合物
から選ばれる活性水素化合物と反応して得られるエポキ
シポリオール樹脂90〜10質量部、及び(C)メラミ
ン化合物0.1〜10質量部を含有してなる水性樹脂組
成物。
Description
関し、詳しくは、保存安定性に優れ、また、優れた塗膜
形成性を有し、耐水性、耐食性等の塗膜物性に優れた塗
膜を与えることのできる水性樹脂組成物に関するもので
ある。
鋼板を塗装する際には鋼板の腐食を防止するため、前処
理として鋼板の表面に防錆処理剤を塗布して処理皮膜を
形成する皮膜形成方法が用いられている。特に、亜鉛メ
ッキ鋼板及び亜鉛合金メッキ鋼板は、海水等の塩分を含
む雰囲気又は湿度の高い雰囲気では、表面に白錆が発生
し、外観が著しく損なったり、又は素地鉄面に対する防
錆力が低下したりする。
を含有する塗布型クロム防錆処理剤によるクロメート処
理が主流であり、特開平3−131370号公報には、
亜鉛メッキ鋼板の表面に、α−オレフィン−α,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸共重合体樹脂ディスパージョ
ンの固形分100質量部に対して、水分散性シリカを固
形分で60質量部を超え120質量部以下及び水分散性
クロム化合物を固形分で1〜4質量部の割合で含有する
水性組成物を塗布し、これを加熱乾燥させる表面処理方
法が提案されている。
は六価クロムを含有し、六価クロム自身有害物質である
ため、環境汚染の問題がある。また、水分散性クロム化
合物を含有する塗布型クロム防錆処理剤は、人体への悪
影響や廃水処理に負荷がかかる等の公害性の問題であっ
た。
剤による処理方法が幾つか提案されている。例えば、特
開昭52−73137号公報には、亜鉛又は亜鉛合金面
をタンニン又はタンニン酸と珪酸又は珪酸ゾルあるいは
アルミナゾルの1種又は2種以上とを含有する水溶液又
は懸濁液で処理し、白錆を防止する方法が提案されてい
る。
液又は懸濁液は、クロムを用いないが、亜鉛又は亜鉛合
金面を処理した場合に、所望の耐食性が得られなかっ
た。
料、接着剤等は、合成樹脂を各種の低沸点溶媒に溶解し
た溶剤タイプのものが塗料安定性、速乾性に優れ、一般
的であったが、火災や爆発等の危険性、人体への有害
性、地球環境への悪影響等の問題から、低沸点溶媒の使
用が制限されるようになり、近年、合成樹脂を各種変性
して水溶性又は乳化性を付与したり、乳化剤を使用して
水中に分散させた水性樹脂から得られる塗料あるいは接
着剤等が開発され実用化されている。
より得られるリン酸エステルポリオール樹脂をアンモニ
ア等の塩基と併用して水中に分散してなるリン酸変性ポ
リオール樹脂は、これにメラミン樹脂等の硬化剤を加え
ることで、保存安定性に優れ、防食等の塗膜物性に優れ
た1液硬化型の水性樹脂組成物が調製されるため好まし
い。
には、オルトリン酸とエポキシ樹脂を反応させ、さらに
塩基で処理する製造方法が提案されており、特開昭59
−81326号公報、特開昭61−98724号公報に
は、エポキシ樹脂を正リン酸又はこれに加えて水で変性
し、揮発性アミンを加えて加水分解して完全にエポキシ
基を除いた水溶性又は水分散性リン酸変性ポリオール樹
脂が提案されている。ところが、これまでに提案されて
きたリン酸変性ポリオール樹脂は、水溶化あるいは水分
散した際の保存安定性、硬化性、塗膜物性の全てを十分
満足できるものは得られていない。
れ、クロメート処理を施していない鋼板用の塗料として
使用した場合において、耐水性、耐食性等の硬化物物性
に優れ、しかも常温で塗膜形成が可能な水性樹脂組成物
を提供することにある。
を重ねた結果、エポキシ変性リン酸エステル化合物のア
ミン中和物、高分子量エポキシ樹脂及びメラミン樹脂を
組み合わせてなる水性樹脂組成物が、保存安定性に優
れ、かつ鋼板に塗布した場合における鋼板あるいは上塗
りに対する密着性、耐水性、耐食性等に優れた水性塗料
を提供することが可能となることを見出し、本発明に到
達した。
当量500以下のビスフェノール型エポキシ樹脂、及び
(a2)リン原子に結合する水酸基を2個以上有するリ
ン酸化合物から得られるP−OH当量150〜1000
のリン酸エステル化合物10〜90質量部、(B)エポ
キシ当量500〜5000のビスフェノール型エポキシ
樹脂、又は該エポキシ樹脂のエポキシ基の一部又は全部
をカルボン酸化合物、ポリオールもしくは1級又は2級
のアミノ化合物から選ばれる活性水素化合物と反応して
得られるエポキシポリオール樹脂90〜10質量部、及
び(C)メラミン化合物0.1〜10質量部を含有して
なる水性樹脂組成物を提供するものである。
ついて詳細に説明する。
化合物は、(a1)エポキシ当量500以下のビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、及び(a2)リン原子に結合す
る水酸基を2個以上有するリン酸化合物をエステル化反
応させて得られたP−OH当量150〜1000のリン
酸エステル化合物である。
00以下のビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビ
フェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノール
F)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデン
ビスフェノール(ビスフェノールAD)、イソプロピリ
デンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピ
リデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフ
ェノールA、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミルベン
ゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミルベンゼ
ン)等が挙げられる。
中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用すること
によって、密着性、耐食性の優れた塗膜を形成し得るた
め好ましい。
記のようにリン原子に結合する水酸基を2個以上有する
リン酸類であり、具体的には、五酸化二リンを水和して
できる酸を総称したものであり、例えば、メタリン酸、
ピロリン酸、オルトリン酸、三リン酸、四リン酸等が挙
げられるが、好ましくはオルトリン酸である。
ン酸、モノフェニルリン酸等のリン酸モノエステルを使
用することもできる。
樹脂と(a2)リン酸化合物とのエステル化反応は有機
溶剤中で行うこともできる。有機溶媒としては、例え
ば、アセトン、メチルイソプロピルケトン、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン等の
ケトン類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエ
タン、1,2−ジエトキシエタン等のエーテル類;酢酸
エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;イソ−又はn
−ブタノール、イソ−又はn−プロパノール、アミルア
ルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素;テレピン油、D−リモネン、
ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリッ
ト、スワゾール#310(丸善石油化学(株))、ソル
ベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン
系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレ
ン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素;クロ
ロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素;アニリン、
トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン、酢酸、アセ
トニトリル、二硫化炭素等が挙げられる。これらの溶剤
は単独で用いることも、また任意に2種以上の混合溶剤
として用いることも可能である。
樹脂及び(a2)リン酸化合物から得られたリン酸エス
テル化合物は、アミン化合物で中和することによってよ
り安定な水性樹脂組成物が得られるため好ましく、該ア
ミン化合物としては、例えば、アンモニア;ジメタノー
ルアミン、トリエタノールアミンの等のアルカノールア
ミン;ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアルキル
アミン;ジメチルエタノールアミン等のアルキルアルカ
ノールアミン等が挙げられる。
化合物は、P−OH基当量が150〜1000、好まし
くは300〜800であり、P−OH基当量が150未
満の場合には、塗料として使用した場合にべたつきを生
じて使用が困難となり、1000を超えた場合には水溶
化が困難となるため好ましくない。
00〜5000のビスフェノール型エポキシ樹脂として
は、例えば、ビフェノール、メチレンビスフェノール
(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾー
ル)、エチリデンビスフェノール(ビスフェノールA
D)、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノー
ルA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、
テトラブロモビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒ
ドロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロ
キシクミルベンゼン)等が挙げられる。
中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用すること
によって、密着性、耐食性の優れた塗膜を形成し得るた
め好ましい。
型エポキシ樹脂は、エポキシ当量500〜5000、好
ましくは900〜4000であり、500未満では十分
な塗膜物性が得られないおそれがあり好ましくなく、5
000を超えた場合には水性化が困難となるため好まし
くない。
ール樹脂は、上記のビスフェノール型エポキシ樹脂のエ
ポキシ基と、カルボン酸化合物、ポリオールもしくは1
級又は2級アミノ化合物から選ばれる活性水素化合物と
を反応して得られるものである。
は、酢酸、プロピオン酸、2,2−ジメチロールプロピ
オン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、乳酸、酪酸、
オクチル酸、リシノール酸、ラウリン酸、安息香酸、ト
ルイル酸、桂皮酸、フェニル酢酸、シクロヘキサンカル
ボン酸等の脂肪族、芳香族又は脂環式モノカルボン酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロ酸、ヒドロキシポリカ
ルボン酸等が挙げられる。
リコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール、1,3−プロピレングリコール、2−メチ
ル−1,3−プロピレングリコール、2,2−ジメチル
−1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチ
ル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2
−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−
メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジ
オール、1,10−デカンジオール、1,12−オクタ
デカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールが挙げ
られる。
ジオクチルアミン等のジアルキルアミン化合物;メチル
エタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジメチルアミ
ノプロピルエタノールアミン等のアルカノールアミン化
合物;モルホリンン、ピペリジン、4−メチルピペラジ
ン等の複素環式アミン化合物が挙げられる。
カノールアミン化合物を用いた場合に特性の優れた水性
樹脂組成物が得られるので好ましい。
との反応比率は、特に制限されるものではないが、エポ
キシ基に対して活性水素の数が好ましくは1.1個以
下、さらに好ましくは1.0個以下となる比率で用いら
れる。上記活性水素含有化合物の使用量が上記の範囲を
超えて用いることは未反応の活性水素化合物が残存する
ことになり、無駄であるばかりでなく、硬化皮膜を形成
させた場合に皮膜の特性に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。
を反応させ付加させるには、通常の方法を採用すること
ができ、例えば、三級アミン化合物、ホスホニウム塩等
の周知の触媒の存在下に、両者を60〜200℃に加熱
し、3〜10時間反応させる方法を用いることができ
る。
ノール型エポキシ樹脂又はエポキシポリオール樹脂は、
樹脂成分が5〜50質量%のエマルジョンとして使用す
ることで、保存安定性に優れた水性樹脂組成物が得られ
るため好ましい。エマルジョンを作成する際には、特に
ノニオン系乳化剤を使用することが好ましく、ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂又はエポキシポリオール樹脂5〜
50質量%、ノニオン系乳化剤1〜30質量%、水49
〜94質量%となるような比率にて得られるエマルジョ
ンであることが好ましい。
は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタ
ン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル;脂肪酸モノグリセライド;トリメチロール
プロパン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンオキシプ
ロピレン共重合体;エチレンオキサイドの脂肪酸アミ
ン、アミド又は酸との縮合生成物等が挙げられる。
するノニオン系乳化剤、より具体的には、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂、ポリオキシアルキレングリコール及
びポリイソシアネート化合物を縮合して得られるエポキ
シ当量3000以下のノニオン系乳化剤を使用すること
で、防食性等の塗膜物性に優れた水性樹脂組成物を提供
することが可能となるので好ましい。
ては、例えば、上記(A)で例示した如き化合物等が挙
げられる。
しては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダムポ
リマーが用いられるが、これらのポリアルキレングリコ
ールは、オキシエチレン単位50〜1000、特に75
〜500、オキシプロピレン単位0〜100、特に5〜
80であるものが好ましく、オキシエチレン単位が50
未満では、乳化安定性が低下するおそれがあり、100
0を超える凝集を起こすおそれがあるため好ましくな
い。
は、下記式で表されるアルキル化ヘキサメチロールメラ
ミンである。
チロール基が完全にアルキル化された完全アルキル化メ
チロールメラミン、とりわけ、ヘキサメチル化ヘキサメ
チロールメラミンを使用することによって、保存安定性
に優れた水性樹脂組成物を提供することが可能となるた
め好ましい。
エステル化合物10〜90質量部、(B)ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂又はエポキシポリオール樹脂90〜1
0質量部及び(C)メラミン化合物0.1〜10質量部
を含有してなるものである。特に、(A)リン酸エステ
ル化合物及び(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂又は
エポキシポリオール樹脂の合計量100質量部に対し、
(C)メラミン化合物0.1〜10質量部を含有してな
るものが好ましい。
(B)及び(C)をブレンドした後に水性樹脂組成物と
する方法、(A)、(B)及び(C)をそれぞれ水溶液
あるいはエマルジョンとした後にブレンドして水性樹脂
組成物する方法等、その製造方法に制限されるものでは
ないが、好ましくは、(A)リン酸エステル化合物のア
ミン中和物の水溶液、(B)ビスフェノール型エポキシ
樹脂又はエポキシポリオール樹脂を5〜50質量%含有
してなるエポキシエマルジョン、及び(C)メラミン化
合物をブレンドして製造することよって、保存安定性、
硬化性に優れた水性樹脂組成物を提供することができる
ため好ましい。
溶液あるいはエマルジョンとする際には、乳化剤あるい
は溶媒を併用することができる。
ン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性
剤、高分子界面活性剤又は反応性界面活性剤等全ての界
面活性剤を使用することができる。
ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサ
ルフェート、アンモニウムドデシルサルフェート等のア
ルキルサルフェート;ナトリウムドデシルポリグリコー
ルエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノー
ト;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩、スルホン
化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネー
ト;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレ
ート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸
塩;ナトリウムベンゼンスルホネート、アルカリフェノ
ールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等
のアルキルアリールスルホネート;高アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレン
アルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキル
アリールサルフェート塩等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチ
レンアルキルアリールエーテル;ソルビタン脂肪酸エス
テル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;
脂肪酸モノグリセライド;トリメチロールプロパン脂肪
酸エステル;ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重
合体;エチレンオキサイドの脂肪酸アミン、アミド又は
酸との縮合生成物等が挙げられる。
ビニルアルコール;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウ
ム、ポリ(メタ)アクリル酸カリウム、ポリ(メタ)ア
クリル酸アンモニウム、ポリヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート;ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート;またこれらの重合体構成単位である重合性単量
体の2種以上の共重合体又は他の単量体との共重合体等
が挙げられる。また、クラウンエーテル類等の相関移動
触媒と称されるものも界面活性を示すものとして有用で
ある。
不飽和単量体と共重合し得る不飽和結合を有するもので
あれば、ノニオン系、アニオン系を問わず使用すること
ができる。
ば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチ
ルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、1,
2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン等の
エーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル
類;イソ又はn−ブタノール、イソ又はn−プロパノー
ル、アミルアルコール等のアルコール類;メチルセルソ
ルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のエーテ
ルアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロ
エチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水
素;クロルベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素;ア
ニリン、トリエチルアミン、ピリジン、ジオキサン、酢
酸、アセトニトリル、二硫化炭素等が挙げられる。
に応じて、硬化触媒;モノグリシジルエーテル類、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート、ベンジルアル
コール、コールタール等の反応性又は非反応性の希釈剤
(可塑剤);ガラス繊維、炭素繊維、セルロース、ケイ
砂、セメント、カオリン、クレー、水酸化アルミニウ
ム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シリカ、二
酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化
鉄、歴青物質等の充填剤もしくは顔料;増粘剤;チキソ
トロピック剤;難燃剤;消泡剤;防錆剤;コロイダルシ
リカ、コロイダルアルミナ等の常用の添加物を含有して
もよく、さらに、キシレン樹脂、石油樹脂等の粘着性の
樹脂類を併用することもできる。
クリート、セメントモルタル、各種金属、皮革、ガラス
等に対する塗料あるいは接着剤;包装用粘着テープ、粘
着ラベル、冷凍食品ラベル、リムーバブルラベル、PO
Sラベル、粘着壁紙、粘着床材の粘着剤;アート紙、コ
ート紙、軽量コート紙、キャストコート紙、塗工板紙、
カーボンレス複写機、含浸紙等の加工紙;天然繊維、合
成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の収束剤、
ほつれ防止剤、加工剤等の繊維処理剤;シーリング材、
セメント混和剤、防水材等の建築材料等の広範な用途に
使用することができるが、特に塗料として用いることが
好ましい。
る場合には、適当な方法により基材に塗布することがで
き、例えば、ハケ塗り、ローラーコート、スプレーコー
ト、グラビアコート、リバースロールコート、エアナイ
フコート、バーコート、カーテンロールコート、ディッ
プコート、ロッドコート、ドクターブレートコート等の
方法により塗布することができる。
物をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
リン酸85g及びプロピレングリコールモノメチルエー
テル140gを仕込み、エポキシ当量250のビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂425gを徐々に添加し、80
℃で2時間反応させた。
アンモニア水溶液150gを徐々に添加し、さらに水1
150gを添加して、酸価35、固形分25質量%のリ
ン酸エステル化合物のアミン中和物(P−1)を得た。
(旭電化工業(株)製;ノニルフェノールEO付加物分
子量は約2000)37g、エポキシ当量250のビス
フェノールA型エポキシ樹脂151g、エポキシ当量1
90のビスフェノールA型エポキシ樹脂32g及び分子
量6000のポリエチレングリコール264gを仕込ん
だ後、120℃で減圧脱気を2時間行い、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート156gを添加
し、均一になったところで、ディスモジュールWS(住
化バイエルウレタン(株)製;水添MDI)25gを添
加し、120℃で1時間反応させた。さらにアデカスタ
ブBT−11(旭電化工業(株)製;ジブチル錫ラウレ
ート)5gを添加して、125℃で2時間反応させた。
IRでNCOの吸収(2200〜2400cm-1)が消
滅したことを確認した。
チルエーテル235gを添加して、エポキシ当量132
0、固形分50質量%の反応性乳化剤(E−1)を得
た。
のビスフェノールA型エポキシ樹脂680gにプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル132gを添加して、
次いで反応性乳化剤(E−1)168gを添加し、3軸
ミキサーを用いて均一にした後、水565gを徐々に添
加して、エポキシ当量3500、固形分50質量%のエ
ポキシエマルジョン(EM−1)を得た。
量1950のビスフェノール型エポキシ樹脂1950g
をプロピレングリコールモノメチルエーテル876gに
溶解し、ジエタノールアミン157.5gを添加して、
100℃、3時間反応させ、エポキシ当量が11600
であることを確認した。
を添加し、3軸ミキサーを用いて均一にした後、水22
96gを徐々に添加して、エポキシ当量19400、固
形分40質量%のエポキシポリオールエマルジョン(E
M−2)を得た。
のビスフェノールA型エポキシ樹脂680gにプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル132gを添加して、
次いでアデカノールNP−1000 168gを添加
し、3軸ミキサーを用いて均一にした後、水565gを
徐々に添加して、エポキシ当量4300、固形分50質
量%のエポキシエマルジョン(EM−3)を得た。
〜1−3〕上記のようにして得られたリン酸エステル化
合物アミン中和物、エポキシエマルジョン又はエポキシ
ポリオールエマルジョンとメラミン化合物を用い、表1
及び表2に示した配合割合(質量部)にて混合して塗料
組成物を作成した。
準にて各特性(耐エタノールラビング性、耐アルカリ
性、耐食性、基材密着性及び上塗り密着性)を評価し
た。その結果を表1及び表2に示す。
られた塗料組成物を電気亜鉛メッキ鋼板に膜厚1μmで
塗布し、PMT(Peak Material Temperature )130
℃、PMT150℃、PMT180℃及びPMT220
℃でそれぞれ焼き付けをして得られた硬化塗膜を、エタ
ノールを含浸した脱脂綿にて20回ラビングを行った後
の塗膜の表面を観察した。評価基準は5点満点で以下の
通りとした。 1:全面が完全に欠損して露出していた。 2:一部が完全に欠損して露出していた。 3:表面が欠損した。 4:僅かに表面が欠損した。 5:変化なし。
組成物を電気亜鉛メッキ鋼板に膜厚1μmで塗布し、P
MT130℃、PMT150℃、PMT180℃及びP
MT220℃でそれぞれ焼き付けをして得られた硬化塗
膜鋼板を、60℃の2質量%硫酸ソーダ水溶液(pH=
12)に10分間浸漬したものの塗膜の表面を観察し
た。評価基準は5点満点で以下の通りとした。 1:全面が完全に欠損して鋼板が露出していた。 2:一部が完全に欠損して鋼板が露出していた。 3:表面が欠損した。 4:僅かに表面が欠損した。 5:変化なし。
を電気亜鉛メッキ鋼板に膜厚1μmで塗布し、PMT1
30℃、PMT150℃、PMT180℃及びPMT2
20℃でそれぞれ焼き付けをして得られた硬化塗膜鋼板
を、100時間SST試験にかけたものの塗膜の表面を
観察した。評価基準は5点満点で以下の通りとした。 1:全面が完全に欠損して鋼板が露出していた。 2:一部が完全に欠損して鋼板が露出していた。 3:表面が欠損した。 4:僅かに表面が欠損した。 5:変化なし。
成物を電気亜鉛メッキ鋼板に膜厚1μmで塗布し、PM
T130℃、PMT150℃、PMT180℃及びPM
T220℃でそれぞれ焼き付けをし、沸騰水に30分浸
漬後のテープ剥離試験を行ったものの塗膜の表面を観察
した。評価基準は5点満点で以下の通りとした。 1:全面が完全に欠損して鋼板が露出していた。 2:一部が完全に欠損して鋼板が露出していた。 3:表面が欠損した。 4:僅かに表面が欠損した。 5:変化なし。
組成物を電気亜鉛メッキ鋼板に膜厚1μmで塗布し、P
MT130℃、PMT150℃、PMT180℃及びP
MT220℃でそれぞれ焼き付けをして得られた硬化塗
膜鋼板に対して、さらにポリエステル−メラミン系の上
塗り塗料を塗布し、30分乾燥硬化し、沸騰水に30分
浸漬後のテープ剥離試験を行ったものの塗膜の表面を観
察した。評価基準は5点満点で以下の通りとした。 1:全面が完全に欠損して下塗り塗料が露出していた。 2:一部が完全に欠損して下塗り塗料が露出していた。 3:表面が欠損した。 4:僅かに表面が欠損した。 5:変化なし。
ェノール型エポキシ樹脂又は該エポキシ樹脂と活性水性
化合物より得られるエポキシポリオール樹脂とメラミン
化合物とを組み合わせて得られる比較例1−2〜1−3
の水性樹脂組成物は、基材あるいは上塗り塗料との密着
性が劣り、耐水性、耐溶剤性、耐食性塗膜物性も不十分
なものである。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂と
リン酸化合物から得られるリン酸エステル化合物とメラ
ミン化合物とを組み合わせて得られる比較例1−1の水
性樹脂組成物は、基材との密着性は優れるものの、上塗
り塗料との密着性は不十分であり、さらに塗膜物性も全
く不十分である。
酸エステル化合物、ビスフェノール型エポキシ樹脂又は
該エポキシ樹脂と活性水素化合物より得られるエポキシ
ポリオール樹脂、及びメラミン化合物から得られる水性
樹脂組成物は、基材あるいは上塗り塗料との密着性に優
れ、硬化の温度による依存性はあるものが存在するもの
の、耐水性、耐溶剤性、耐食性等の塗膜物性も良好であ
る。
着剤等への利用が可能な水性樹脂組成物を提供するもの
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 (A)(a1)エポキシ当量500以下
のビスフェノール型エポキシ樹脂、及び(a2)リン原
子に結合する水酸基を2個以上有するリン酸化合物から
得られるP−OH当量150〜1000のリン酸エステ
ル化合物10〜90質量部、 (B)エポキシ当量500〜5000のビスフェノール
型エポキシ樹脂、又は該エポキシ樹脂のエポキシ基の一
部又は全部をカルボン酸化合物、ポリオールもしくは1
級又は2級のアミノ化合物から選ばれる活性水素化合物
と反応して得られるエポキシポリオール樹脂90〜10
質量部、及び (C)メラミン化合物0.1〜10質量部を含有してな
る水性樹脂組成物。 - 【請求項2】 上記(a1)ビスフェノール型エポキシ
樹脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項
1記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項3】 上記(a2)リン酸化合物が、オルトリ
ン酸である請求項1又は2記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項4】 上記(a2)リン酸化合物が、アミン中
和物として使用される請求項1〜3のいずれかに記載の
水性樹脂組成物。 - 【請求項5】 上記(B)ビスフェノール型エポキシ樹
脂が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項1
〜4のいずれかに記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項6】 上記(B)エポキシ当量500〜500
0のビスフェノール型エポキシ樹脂、又は該エポキシ樹
脂のエポキシ基の一部又は全部をカルボン酸化合物、ポ
リオールもしくは1級又は2級のアミノ化合物から選ば
れる活性水素化合物と反応して得られるエポキシポリオ
ール樹脂は、樹脂成分5〜50質量%、ノニオン系乳化
剤1〜30質量%及び水49〜94質量%からなるエマ
ルジョンとして使用する請求項1〜5のいずれかに記載
の水性樹脂組成物。 - 【請求項7】 上記ノニオン系乳化剤が、エポキシ基を
有する請求項6記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項8】 上記ノニオン系乳化剤が、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂、ポリオキシアルキレングリコール及
びポリイソシアネート化合物を縮合して得られるエポキ
シ当量3000以下のノニオン系乳化剤である請求項7
記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項9】 上記(C)メラミン化合物が、アルキル
化ヘキサメチロールメラミンである請求項1〜8のいず
れかに記載の水性樹脂組成物。 - 【請求項10】 鋼板用塗料として使用する請求項1〜
9のいずれかに記載の水性樹脂組成物。
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