JP2003002946A - ポリ尿素弾性硬質フォーム及びその製造方法 - Google Patents

ポリ尿素弾性硬質フォーム及びその製造方法

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JP2003002946A JP2001185557A JP2001185557A JP2003002946A JP 2003002946 A JP2003002946 A JP 2003002946A JP 2001185557 A JP2001185557 A JP 2001185557A JP 2001185557 A JP2001185557 A JP 2001185557A JP 2003002946 A JP2003002946 A JP 2003002946A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐摩耗性、耐熱性及び静的、動的性能
を有し、湿式研磨のみならず乾式研磨に使用可能な弾性
に富んだ研磨材、更に同様な性質を必要とする衝撃吸収
材及び振動吸収材となるポリ尿素弾性硬質フォーム及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリイソシアネートからなる主剤成分
と、芳香族ジアミン類、発泡剤、整泡剤及び硬化触媒を
含む硬化剤成分との混合物を、発泡硬化せしめてなるポ
リ尿素弾性硬質フォームであって、上記芳香族ジアミン
類が、芳香族ジアミンオリゴマーと芳香族ジアミン化合
物との混合物であることを特徴とする前記強じん性を有
するポリ尿素弾性硬質フォーム及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐摩耗性及び静
的、動的性能に優れ、耐熱性を必要とする研磨材、更
に、同様の性能を必要とする振動吸収材及び衝撃吸収材
に適用できる弾性硬質フォームに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ウレタン硬質フォームは、その優
れた断熱性と耐熱性から建築用断熱材として多量に使用
されている。しかしながら、このウレタン硬質フォーム
は硬くて脆いという特性から、静的動的性能、即ち強靭
性を必要とする研磨材、ロール材、衝撃吸収材等には使
用できず、長年これらの用途に利用し得る耐磨耗性、耐
熱性を有し、静的、動的性能に優れた、即ち強靭性を有
する硬質フォームが望まれていた。このような実情の
中、これまでに、耐摩耗性を有する研磨用パッドとして
ウレタン発泡体が、特開平2−232173号公報、特
開2000−178374公報、特開2000−248
034公報等に提案されており、また、振動吸収材とし
ては特開2000−86792公報等がある。
【0003】特開平2−232173号公報は、3,
3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン
(MOCA)と発泡剤水、触媒トリエチレンジアミン、
整泡剤変性シリコーンオイルからなる硬化剤と250μ
mのエポキシ樹脂粉末を分散させたトリレンジイソシア
ネート(TDI)/ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール(PTMG)よりなるプレポリマー(三井東圧化学
(株)製 商品名:ハイブレンL−315)との混合、反
応して得るポリウレタン−ウレア発泡体を研磨パッドに
利用するものである。しかしながら、この反応系の硬化
剤成分は、室温では、固体であるため、100〜120
℃に加温し、溶融し使用する必要がある。一方、プレポ
リマーも室温では粘度が高く、80℃以上に加温し、粘
度を下げて使用する必要がある。このように系が触媒を
含み高温にして反応する場合、反応が非常に速くなり、
成形操作が困難なこと、発泡剤が水のみであり、均一な
発泡体が得られにくいこと。また、この反応組成系で得
られたポリウレタン−ウレア発泡体はTDI系であり、
軟化点が約180℃付近であり、また、温度依存性(温
度変化による物性の変化)の大きい材料であるため、乾
式研磨用に使用すると摩擦熱の上昇に伴い、研磨性が大
きく低下し、また温度上昇による硬度低下も大きく樹脂
が溶解し、研磨面をよごすという欠点を有するものであ
る。
【0004】また、特開2000−178374公報
は、TDI系プレポリマーに整泡剤を大量に添加し、撹
拌により泡立てクリーム状にして、これに溶融した硬化
剤MOCAを混合し、硬化して微細気泡の発泡体とする
もので、発泡倍率の高い発泡体は得られず、また反応系
は、MOCAとTDI系プレポリマーであるため、前者
と同様な欠点を有し、軟化点が約180℃でしかも温度
依存性が大きく、即ち、耐熱性も低く、乾式研磨への使
用には問題がある。一方、特開2000−248034
公報は、ジフェニルメタンジイソシアネート又はこれと
ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートとの混合
物と数平均分子量500〜4000のポリオールとを反
応させたウレタンプレポリマーと1,4−ブタンジオー
ル等の短鎖ジオール、発泡剤、ポリアミン系触媒からな
る硬化剤とを混合、反応して、ポリウレタン発泡体を
得、これを研磨パッドとして使用するものである。しか
しながら、この反応系の軟化温度も約140℃と低く、
やはり耐熱性に問題がある。したがって、上記ウレタン
研磨材は、摩擦熱の影響の少ない湿式用研磨材として、
また低速回転下での乾式研磨材として主に使用されてい
る。さらに、特開2000−86792公報は、ジアミ
ンオリゴマーのジ(アミノ安息香酸)エステル、発泡
剤、ウレタン触媒、気泡安定剤からなる硬化剤とポリイ
ソシアネートから微孔質フォームを得るというもので、
防振材として有用との報告がある。しかしながら、この
系が研磨材に使用できるとの記載がなく、また、発泡倍
率を上げると得られるフォームの硬度低下が大きく、研
磨材用発泡体として利用するには硬度が低くすぎるとい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の発
泡体は、種々の欠点を有し、硬質で高い発泡性を持ち、
高い軟化点と、温度依存性が小さく、耐熱性を有し、湿
式研磨のみならず、乾式研磨にも使用可能な静的、動的
性能に優れた強じん性を有する発泡体を得るまでには至
っていない。本発明の目的は、硬質で優れた耐摩耗性、
耐熱性及び静的、動的性能を有し、湿式研磨のみならず
乾式研磨に使用可能な弾性に富み、更に衝撃吸収材及び
振動吸収材となる強じん性を有するポリ尿素弾性硬質フ
ォーム及びその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリイソシアネート
からなる主剤成分と、芳香族ジアミン混合物、発泡剤、
整泡剤、硬化触媒を含む硬化剤成分を混合し、反応・発
泡・硬化せしめて、研磨材等として有用な硬質で強じん
性を有するポリ尿素弾性フォームが得られることを見出
し、耐摩耗性、耐熱性及び静的、動的性能を有し、弾性
に富むものであることを確認し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、(1)ポリイソシア
ネートからなる主剤成分と、芳香族ジアミン類、発泡
剤、整泡剤及び硬化触媒を含む硬化剤成分との混合物
を、発泡硬化せしめてなるポリ尿素弾性硬質フォームで
あって、上記芳香族ジアミン類が、芳香族ジアミンオリ
ゴマーと芳香族ジアミン化合物との混合物であることを
特徴とする前記強じん性を有するポリ尿素弾性硬質フォ
ーム、(2)前記芳香族ジアミンオリゴマーが、式
(I)で表されるジアミンオリゴマーである(1)に記
載の強じん性を有するポリ尿素弾性硬質フォーム、
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Rは、n価の平均分子量200以
上のポリアルキレンポリオール、ポリアルキレンエーテ
ルポリオール又はポリアルキレンエステルポリオールの
残基を表し、nは、2又は3を表す。但し、当該ポリア
ルキレン中に不飽和結合を含んでいても良い。) (3)前記芳香族ジアミン化合物が、4,4′−メチレ
ンビス(2−クロロアニリン)、4,4′−メチレンビ
ス(2,3−ジクロロアニリン)、4,4′−メチレン
ビス(2,5−ジクロロアニリン)、4,4′−メチレ
ンビス(3−クロロ−2,5−ジエチルアニリン)、ト
リメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、4−クロ
ロ−3,5−ジアミノ−ベンゾイックアシッドイソブチ
ルエステル、3,5−ジメチルチオ−2,4−トルエン
ジアミン、3,5−ジメチルチオ−2,6−トルエンジ
アミン及びそれらの混合物、4,4′−メチレンビス
(メチルアンスラニレート)、1,2−ビス(2−アミ
ノフェニルチオ)エタンからなる群より選ばれる少なく
とも1種の芳香族ジアミン化合物であり、芳香族ジアミ
ン混合物中5〜50質量%含有されていることを特徴と
する(1)又は(2)に記載の強じん性を有するポリ尿
素弾性硬質フォーム、(4)ポリイソシアネートからな
る主剤成分のイソシアネート基と硬化剤成分のアミノ基
とのモル比が0.8〜1.5であることを特徴とする
(1)〜(3)のいずれかに記載の強じん性を有するポ
リ尿素弾性硬質フォーム、(5)発泡倍率1.2倍にお
いて、デマッチャ試験による屈曲回数が50〜3000
回から、発泡倍率35倍において、デマッチャ試験によ
る屈曲回数が50000〜300000回であることを
特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の強じん性
を有するポリ尿素弾性硬質フォーム、(6)研磨材に適
用することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記
載の強じん性を有するポリ尿素弾性硬質フォーム、及
び、(7)芳香族ジアミンオリゴマーと芳香族ジアミン
化合物とを混合し、さらに発泡剤、整泡剤、硬化触媒を
添加・混合して硬化剤成分を調製し、これとポリイソシ
アネートからなる主剤成分とを室温で混合し、反応・発
泡せしめ、成形、硬化させることを特徴とする(1)〜
(6)のいずれかに記載の強じん性を有するポリ尿素弾
性硬質フォームの製造方法、を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の硬質フォームにおいて、
主剤成分とするポリイソシアネートとしては公知のもの
が使用可能であり、トルエンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
MDIポリマー、ポリフェニレンポリイソシアネート
(クルードMDI)、カルボジイミド変性MDI、カル
ボジイミド変性MDIポリマー、シクロヘキサンジイソ
シアネート(CHDI)、イソホロンジイソシアネート
(IPDI)、ナフタレンジイソシアネート(ND
I)、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニレンジ
イソシアネート(TODI)、フェニレンジイソシアネ
ート、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)及
びそれらの混合物、ヘキサメチレンジイソシアネートの
ダイマー(ウレチジオン結合体)、トリマー(イソシア
ヌレート結合体)又はそれらの混合物等を単独又は併用
して使用することができる。また、ポリイソシアネート
の一部をポリエーテル又はポリエステル又はポリブタジ
エンポリオールと反応させ、プレポリマー化したものも
使用できる。
【0011】本発明の硬化剤成分である芳香族ジアミン
類のうち、式(I)で表わされるジアミンオリゴマー
は、一般にポリオールとパラニトロ安息香酸クロライド
と反応させ、次いでニトロ基を還元することにより合成
する方法か又はポリオールとアミノ安息香酸アルキルエ
ステルとを反応させるかのいずれかで合成される。この
反応で使用するポリオールとしては、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコ
ール、プロピレンオキシドとエチレンオキシドの共重体
のグリコール等のポリエーテルポリオールがあり、ま
た、ポリエチレンアジペートポリオール、ポリブチレン
アジペートポリオール、ε−カプロラクトン、γ−ブチ
ロラクトンから誘導されるラクトン系ポリエステルポリ
オール、3−メチルペンタンジオールとアジピン酸の反
応より得られるアジペート系ポリオール等のポリエステ
ルポリオールがあり、更に、ポリブタジエン系ポリオー
ル等がある。
【0012】このジアミンオリゴマーの末端基はアミノ
基が一般的であるが、場合により、水酸基を含有してい
ても良いし、又は一部両末端が水酸基として残存してい
ても使用できる。また、場合により主鎖の一部にアミド
基を含有していても良い。このジアミンオリゴマーは市
販品として入手可能であり、ポリオールとしては、ポリ
テトラメチレンエーテルグリコールを原料としたエアプ
ロダクトアンドケミカル社よりバーサリングP−250
(ポリオール分子量250)、バーサリンクP−650
(ポリオール分子量650)、バーサリンクP−100
0(ポリオール分子量1000)また、イハラケミカル
工業(株)製、エラスマー1000(ポリオール分子量
1000)、これを低融点に変性したポレアSL−10
0A(ポリオール分子量1000)がある。また、ポリ
オールとしてポリエステルポリオールを原料としたイハ
ラケミカル工業(株)製、エラスマー1000ESが試
販されている。これらのジアミンオリゴマーは1種又は
2種以上を組み合わせて使用できる。
【0013】本発明における硬化剤成分の芳香族ジアミ
ン類において、上記ジアミンオリゴマーに混合して使用
するジアミン化合物としては、4,4′−メチレンビス
(2−クロロアニリン)、4,4′−メチレンビス
(2,3−ジクロロアニリン)、4,4′−メチレンビ
ス(2,5−ジクロロアニリン)、4,4′−メチレン
ビス(3−クロロ−2,5−ジエチレンアニリン)、
4,4′−メチレンビス(メチルアンスラアニレー
ト)、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、
4−クロロ−3,5−ジアミノ−ベンゾイックアシッド
イソブチルエステル、3,5−ジメチルチオ−2,4−
トルエンジアミン、3,5−ジメチルチオ−2,6−ト
ルエンジアミン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチ
オ)エタン等があり、それらは1種又は2種以上混合し
て使用できる。また、これらの芳香族ジアミン化合物は
芳香族ジアミン類混合物中5〜50質量%で使用され
る。芳香族ジアミン化合物の濃度が5質量%以下になる
と反応物の耐熱性が劣り、50%以上だと可使時間が非
常に短くなり、生産性に欠ける。
【0014】本発明においてイソシアネートからなる主
剤成分と芳香族ジアミン混合物を含む硬化剤成分のイソ
シアネート基とアミノ基のモル比(NH/NCOモル
比、NCOインデックス)は、0.8〜1.5の範囲
で、好ましくは1.0〜1.4の範囲で使用できる。こ
のモル比が0.8以下では、反応物(ポリ尿素樹脂)の
軟化点の低下をきたし、耐熱性の低下となり好ましくな
い。また、モル比が1.5以上になると得られるポリ尿
素樹脂のゴム弾性がとぼしくなり、硬く、もろくなって
弾性体として好ましくない。
【0015】次に本発明における発泡剤としては、HF
C−141b(CH3 CCl2 F)、HFC−245f
a(CF3 CH2 CHF2 )、HFC−134a(CH
2 FCF3 )、HFC−365mfc(CF3 CH2
2 CH3 )、n−ペンタン、シクロペンタン、水等の
いずれも使用でき、その1種又は2種以上を併用して使
用できる。使用量に格別の制限はないが、硬化剤成分中
の30質量%以下が好ましい量である。また、発泡倍率
は、1.2〜35倍、好ましくは1.2〜30倍、さら
に好ましくは1.2〜25倍である。本発明において形
成される硬質フォームの気泡は、通常、独立気泡であっ
ても連続気泡であってもよい。次に硬化剤成分中の整泡
剤としては、シリコーン系整泡剤があり、例えば、日本
ユニカー(株)製のSZ−1605、SZ−1923、
SZ−1932、SZ−1680、L−5302、L−
5340、また東レダウコーニングシリコーン(株)製
のSF−2908、SH−190、SH−192またゴ
ールドシュミット社製TEGOSTAB B−843
3、B−8465等が使用できる。また、使用量として
は特に制限はないが、硬化剤成分中20質量%以内、好
ましくは13質量%以内、さらに好ましくは6質量%以
内で使用するのが適用である。
【0016】次に硬化剤成分中の硬化触媒としては、ア
ミン系のものとして例えば、トリエチレンジアミン及び
これをグリコール溶媒に溶解したもの、例えばDABC
O1027、DABCO1028、DABCO33LV
(以上、いずれも三共エアプロダクト(株)製 商品
名)また、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6
−ヘキサンジアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシル
アミン、(N,N−ジメチルアミノエチル)エーテル等
を挙げることができる。また、有機酸の塩として酢酸カ
リウム塩、シュウ酸カリウム塩等が挙げられ、さらに有
機金属触媒としてジブチルチンジラウレート、スタナー
スオクテート等が挙げられ、これらに制限されるもので
はない。他に、一般にウレタン化反応に使用する触媒は
全て使用できる。これらは1種又は2種以上併用して使
用することもでき、その使用量としては、硬化剤成分中
5質量%以内で使用するのが適当である。さらに、本発
明の実施の好ましい態様を示せば、(A)ポリイソシア
ネートからなる主剤成分と、(B)芳香族ジアミン類、
発泡剤、整泡剤及び硬化触媒を含む硬化剤成分との混合
物、とからなることを特徴とするポリ尿素樹脂組成物用
材料であるということもできる。
【0017】その他に、本発明の硬化剤成分中には、自
己潤滑剤としてフッ素樹脂パウダー、ポリエチレンパウ
ダーを硬化剤成分中に10質量%以下で添加することが
できる。また、摩擦調整剤として、ゴムダスト、カシュ
ーダスト等、硫酸バリウム、カーボンブラック、三硫化
アンチモン、マイカ、ジルコニア、シリカ、アルミナ炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウムなども添加することが
できる。さらに、本発明の硬質フォームには、無機充填
剤として、酸化クロム、酸化チタン、ベンガラ、酸化
鉄、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クリオライト
(氷晶石)、フッ化カルシウム、ヒンダードアミン系、
ヒンダードフェノール系、ベンゾチアゾール系等の安定
剤、色分れ防止剤、分散剤、沈降防止剤、増粘剤などの
添加剤を添加することができる。また、繊維系物質とし
てポリエステル繊維、ポリアミド繊維、羊毛、コットン
等の天然繊維の1種又は2種以上を配合しても良い。配
合する繊維は、通常長さ0.1〜5mm程度、直径0.
5mm程度であるのが好ましい。
【0018】本発明のポリ尿素弾性硬質フォームは、上
記したようにポリイソシアネートからなる主剤成分と、
芳香族ジアミン類、発泡剤、整泡剤、硬化触媒を含む硬
化剤成分とを混合し、反応・発泡せしめ、硬化させるこ
とにより得られる。より具体的には、ポリイソシアネー
トからなる主剤成分と、芳香族ジアミン類、発泡剤、整
泡剤、硬化触媒を含む硬化剤成分とを室温にてすばやく
混合し、室温〜80℃に予熱されたオープンモールドに
てフリー発泡し、成形する。この場合モールドをクロー
ズにし一定のパックをかけ成形することもできる。その
後、脱型し、成形物を得る。そして、必要により100
〜170℃に設定された恒温槽にて3〜5時間後硬化
し、成形物を得るというものである。また、本発明はポ
リイソシアネートからなる主剤成分と、芳香族ジアミン
類の混合物及びその他を含む硬化剤成分をスタティック
ミキサー、ダイナミックミキサー、または衝突混合等を
有する自動混合注型装置、即ち、マシン成形手段を使用
して製造できることは言うまでもない。
【0019】得られる成形物は、耐磨耗性及び静的、動
的性能に優れており、溶融温度が高い。その動的性能を
示す強靭性はデマッチャ試験により屈曲回数で表した。
本発明のポリ尿素フォームは、低発泡体であっても公知
の同程度の発泡倍率のポリウレタンフォームに比べその
屈曲回数は大きく、発泡倍率が高くなるに従って屈曲回
数は大幅に増加し、公知のポリウレタンフォームの発泡
倍率の増加に従う屈曲回数の増加に比べ各段に大きなも
のである。そして、発泡倍率が30倍程度の公知のポリ
ウレタンフォームと本発明のポリ尿素フォームを比較す
ると、その屈曲回数には大きな差異がある。本発明のポ
リ尿素フォームは、発泡倍率1.2倍において屈曲回数
50〜3000回から発泡倍率35倍で50000〜3
00000回であり、好ましくは発泡倍率1.2倍にお
いて100回以上から発泡倍率30倍で100000回
以上のものである。
【0020】本発明のポリ尿素フォームは、特にその高
温溶融性と強じん性から、高硬度のウレタンフォームに
代る研磨材として最適である。本発明でいう研磨材と
は、砥粒を直接又は間接的に固定し、研磨に使用される
材料および研磨面の光沢を出すために使用されるバフ材
料である。従って、本発明の硬質フォームは、砥粒を固
定するためのベース基材、砥粒を含むスラリー液で被研
磨体を研磨する時使用される研磨パッドおよびバフ材と
して使用される。本発明のポリ尿素フォームは、研磨材
として適用したとき、従来品に比べその端部から崩壊す
ることが特に少なく、長期間使用することができ、ウエ
ハー用の研磨パッドとして有用な材料である。また、こ
の強じん性を有するポリ尿素硬質フォームは、振動吸収
材や衝撃吸収材としてロール、キャスター等に利用でき
るものである。
【0021】本発明の研磨材としてのポリ尿素フォーム
に加える砥粒として、ホワイトアランダム(WA)、ア
ランダム(A)等のアルミナ系砥粒;グリーンカーボラ
ンダム(GC)、カーボランダム(C)等の炭化珪素系
砥粒;ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素(CBN)等の
超砥粒からなる砥粒;酸化クロム、酸化スズ、酸化セリ
ウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム等の粒子からなる砥粒
を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用
することができる。砥粒の粒度としては、砥石の用途、
研磨の目的に応じて、種々のメッシュサイズのものを用
いることができ特に制限はないが、通常120〜100
00メッシュ(タイラーのふるいによる。)であり、荒
研磨の場合は120〜220メッシュ、仕上げ研磨の場
合は240〜8000メッシュである。このいずれの場
合も発泡硬化体中の気泡の直径は50μm〜2mmの範
囲であり、砥粒はこれより微細であり、好ましくは1.
2〜57μmの範囲である。また、砥粒の使用量は、発
泡剤の量を除いた硬化剤成分と主剤成分のトータル量中
で、通常70質量%以下、好ましくは20〜70質量%
であり、用途に応じて選択し使用することができる。使
用量が少なすぎると研磨効果及びバフ効果が低下し、多
すぎると砥石全体が硬く、脆くなり、砥石の研磨面の自
生作用が低下し、精密仕上げが困難となるので好ましく
ない。
【0022】また、微細気泡フォーム製造時には、中空
高分子小球体である樹脂製バルーンを添加することがで
きる。このバルーンとしては、例えば、ビニリデンクロ
ライド−アクリロニトリル系(マツモトマイクロスフェ
アーF30E;松本油脂製薬(株)製)、メチルメタクリ
レート−アクリロニトリル系(マツモトマイクロスフェ
アーF50E;松本油脂製薬(株)製)及びこれらの炭酸
カルシウム、タルク、酸化チタンのコーティング物、ポ
リエチレン系(エクスパンセル551DE;日本フェラ
イト(株)製)等がある。添加量としては、発泡材料を除
いた硬化剤成分と主剤成分のトータル量中に0.1〜1
0質量%が使用できる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明は、これらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、ポリイソシアネートの主剤成分
と、芳香族ジアミン類及びその他を含む硬化剤成分に
は、下記のものを用いた。 (1)ポリイソシアネート成分 ・143L;液状MDI[三菱化学(株)製]NCO含
有量 29.0% ・PAPI−135;クルードMDI[三菱化学(株)
製]NCO含有量31.0% (2)硬化剤成分 (芳香族ジアミンオリゴマー) ・エラスマー1000;ポリ(テトラメチレンオキシ
ド)−ジ−P−アミノベンゾエート[イハラケミカル工
業(株)製]アミン価 92.6KOHmg/g ・エラスマー1000ES;ポリエステル系ジ−P−ア
ミノベンゾエート[イハラケミカル工業(株)製]アミ
ン価 95.0KOHmg/g ・ポレアSL−100A;低融点化エラスマー1000
[イハラケミカル工業(株)製]アミン価 84.9K
OHmg/g、OH価 14.9KOHmg/g (芳香族ジアミン化合物) ・MOCA;4,4′−メチレンビス(2−クロロアニ
リン)[イハラケミカル工業(株)製]アミン価 42
0KOHmg/g ・CUA−4;トリメチレングリコールジ(p−アミノ
ベンゾエート)[エアプロダクトアンド・ケミカルス・
インコーポレーテッド製]アミン価 357KOHmg
/g ・エタキュア−300;2,4−ジアミノ−3,5−ジ
メチルチオ−トルエンと2,6−ジアミノ−3,5−ジ
メチルチオ−トルエンの混合比8:2の混合物[エチル
コーポレーション製]アミン価 524KOHmg/g ・1,4−BD;1,4−ブタンジオール[和光純薬
製]OH価 1246KOHmg/g ・PTMG−650;ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール[三菱化学(株)製]OH価 172.6KOHm
g/g (発泡剤) ・HFC−141b;1,1−ジクロロ−1−フルオロ
エタン[セントラル硝子(株)製] ・水 (整泡剤) ・SZ−1932;シリコーン系整泡剤[日本ユニカー
(株)製] ・SZ−1919;シリコーン系整泡剤[日本ユニカー
(株)製] ・B−8465;シリコーン系整泡剤[ゴールドシュミ
ット社製] (触媒) ・DABCO−33LV;トリエチレンジアミン溶液
[三共エアプロダクト(株)製] 含有量33% 溶
媒,ジプロピレングリコール ・DABCO K−15;オクチル酸カリウム[三共エ
アプロダクト(株)製] ・TOYOCAT−ET;N,N−ジメチルアミノエチ
ルエーテル[東ソー(株)製] ・TOYOCAT−MR;N,N,N’,N’−テトラ
メチルヘキサン−1,6−ジアミン[東ソー(株)製] (砥粒) ・グリーンカーボランダム#400;GC−400 4
00メッシュ[信濃電気精錬(株)製]
【0024】[実施例1〜7]各実施例の配合量につい
ては表1に、それら実施例の成形条件、反応性、物性に
ついては表3に明記したとおりである。以下に、その操
作方法について記載する。芳香族ジアミンオリゴマーで
あるエラスマー1000又はエラスマー1000ES又
はポレアSL−100Aに、表1に示した各種芳香族ジ
アミン化合物を計量し、100〜130℃に加温し、該
芳香族ジアミンを完全に溶解してから、室温まで冷却し
た。次に触媒DABCO−33LV、DABCO K−
15、整泡剤SZ−1932、発泡剤HFC−141
b、水を順次計量し、添加し、再びよく混合してこれを
硬化剤成分とした。これに、ポリイソシアネートとして
143L又はPAPI−135を主剤成分として計量
し、すばやく均一に混合してポリエチレンの袋を内在し
た150mm×150mm×200mmの木製ボックス
モールドに注入し、自由発泡させた。この時、ボックス
内に注入した混合液が白濁する時間(混合開始から白濁
までの時間)をクリームタイムとし、発泡が成長してい
る時、上部の層に指を接触し、表層が糸を引かなくなる
時間(混合開始から糸を引かなくなるまでの時間)をゲ
ルタイムとして測定した。15分経過後、ボックスから
成形物を取り出し、恒温槽にて所定の温度で所定の時間
後硬化した。
【0025】得られた硬質フォームの物性については、
以下の方法に従って測定した。 引張り強さ、伸び、引裂き強度:ボックス状成形物の
上部を電動カッターで切断し、上部がフラットになった
中央部を縦にカッターで切断し、厚さ2mmのシートを
得、これを試験片とし、JIS K 7312に準じて
行った。 デマッチャ試験:JIS K7312に準じて行っ
た。試験片は成形物から幅25mm、長さ150mm、
厚さ2mmの平板を切り出し、ノッチなしの試験片を2
3℃、300回/分サイクルで、つかみ具の運動距離5
7mmにして屈曲回数を測定した。 密度:ボックス状成形物をカッターで立方体に切断
し、その体積と質量より求めた。 硬度:ボックス状成形物の上部を電動カッターで切断
し、平らな部分をアスカー硬度計(型C)及びショア硬
度計(型D)で測定した。 溶融温度:各実施例の配合組成から発泡剤を除いた組
成で別途に硬化剤成分と主剤成分を混合し、表3に示す
同条件で成形・後硬化し、無発泡成形体を得た。これを
厚さ2mm、幅5mm、長さ50mmの試験片にカット
し、昇温速度10℃/min、周波数10Hzで粘弾性
スペクトル測定を行い、貯蔵弾性率(E′)が急激に低
下し流動状を示す温度をもって溶融温度(℃)とした。 発泡倍率:無発泡成形体の密度を発泡成形体の密度で
除して求めた。
【0026】[実施例8]この実施例8は、低発泡の硬
質フォームを得るもので、整泡剤としてB8465を使
用した点とボックスモールド内にて40℃で30分間硬
化させた点が前記実施例と違うだけで、その他は同様に
実施しその配合量、成形条件、反応性、物性等は表4に
示すとおりである。
【0027】[比較例1〜2]イソシアネートとして1
43L 80.0gにPTMG−650(平均分子量6
50 OH価172.6KOHmg/g)20.0gを
加え、撹拌しながら60〜70℃、4時間反応し、イソ
シアネート基末端プレポリマー(NCO含有量25.8
質量%)を得た。このプレポリマー100.0gに表2
に示す発泡剤HFC−141bを所定量加え、混合して
均一溶液とし、イソシアネートの主剤成分とした。一
方、1,4−BD 23.1g、水0.5g、触媒TO
YOCAT−ET0.75g、DABCO−33LV
0.12g、整泡剤SZ−1932 0.9gを加え、
硬化剤成分とした。この硬化剤成分に先に調整したプレ
ポリマーの主剤成分を所定量加えすばやく混合し、上部
開放の150×150×200mmの木箱(ポリエチレ
ンの袋で内部コート)モールドに注入し、自由発泡させ
た。この時の反応性は、実施例[1〜7]と同様に、ま
た、物性及び密度、発泡倍率、溶融温度、デマッチャ試
験も同様に測定した。
【0028】[比較例3]一般的な硬質フォームとして
以下を実施した。シュークローズ系ポリエーテルポリオ
ール(OH価450KOHmg/g)40g、トリレン
ジアミン系ポリエーテルポリオール(OH価400KO
Hmg/g)40g、エチレンジアミン系ポリエーテル
ポリオール(OH価750KOHmg/g)20g、水
2.6g、整泡剤SZ−1919 1.5g、DABC
OK−15 0.9g、TOYOCAT−MR 1.2
g、HFC−141b23gをそれぞれ計量し、混合し
て硬化剤成分とした。これにポリイソシアネートとして
PAPI−135 204gを計量し、すばやく混合
し、ボックス内で自由発泡した。15分後、これを脱型
し、100℃に設定した恒温槽に3時間入れ、後硬化を
した成形物を得た。その後の処理及び物性試験等は、実
施例1〜7と同様に行なった。
【0029】表3は、本発明のポリ尿素弾性硬質フォー
ムの静的、動的、熱的特性につき、ウレタン弾性硬質フ
ォームと比較したものである。これによると、ポリ尿素
弾性硬質フォームの静的、動的特性値を同等の硬度レベ
ルで(実施例2、6を比較例1と、及び実施例3を比較
例2、3と比較する)ウレタン弾性硬質フォームと比較
すると、引張強さ、伸び、引裂強度、屈曲回数すべてポ
リ尿素弾性硬質フォームが高い値を示しており、高硬度
でありながら優れた強じん性を有することがわかる。ま
た、耐熱性についても、ポリ尿素弾性硬質フォームの溶
融温度は、ウレタン弾性硬質フォームより高い値を示し
ており、耐熱性にも優れていることがわかる。更に、前
記したように2mm厚の無発泡シートを形成し、これを
昇温速度10℃/分、周波数10Hzの条件下で貯蔵弾
性率(E′)を測定し、動的粘弾性挙動の比較のため実
施例1、比較例1,3の結果を図1に示した。このグラ
フから、実施例1は比較例1,3に比べて温度上昇に伴
う貯蔵弾性率E′の変化が小さいことから、本発明のポ
リ尿素弾性硬質フォームは、優れた温度依存性を有する
ことがわかる。表4は、本発明のポリ尿素弾性硬質フォ
ームの低発泡倍率における静的、動的物性を示したもの
である。これによると硬度がShore Dで61と非
常に硬い硬度を示すにもかかわらず、デマッチャ試験の
動的回数は100回を示しており、低発泡領域でも、優
れた動的特性を有し、強じん性を有することがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】[実施例9]実施例2の硬化剤成分、即ち
エラスマー1000、MOCA、触媒、整泡剤の均一混
合溶液145.3gに砥粒GC−400を133g加
え、発泡剤HFC−141b18.5gを加えて均一に
混合した。これにイソシアネート143L75.4gを
加え、すばやく均一に混合し、その後は実施例1と同様
に処理を行った。尚、砥粒の添加量は、樹脂成分の60
質量%相当量とした。 [実施例10]実施例4の硬化剤成分で、実施例9と同
様に処理し、硬化剤成分180.1gと砥粒GC−40
0 133gの混合液を調製した。これにイソシアネー
ト143L82.6gを加えすばやく均一に混合し、そ
の後は実施例1と同様な処理を実施した。尚、砥粒の添
加量は、樹脂成分の60質量%相当量とした。
【0035】[比較例4]比較例3の硬化剤成分12
9.2gに砥粒GC−400 184gを加え均一に混
合した。これにイソシアネートPAPI−135を20
4g計量しすばやく均一に混合し、その後は比較例3と
同様に実施した。尚、砥粒の添加量は、樹脂成分の60
質量%相当量とした。 [比較例5、6]比較例1、2の硬化剤成分123.6
gに砥粒GC−400 74.2gを加え、これに所定
量のプレポリマー成分を加えすばやく均一に混合し、砥
粒含有発泡体の成型を行ったが、混合時の粘度が低過ぎ
撹拌しても砥粒の均一分散ができず、砥粒が均一に分散
した発泡体を得ることができなかった。したがって、こ
の比較例を断念した。
【0036】上記実施例9、10、比較例4の研磨性に
ついては以下に明記した方法で評価した。 研磨性:得られた成形物を3mm厚にスライスし、研磨
シートとした。この研磨シートの片面に両面テープをは
り付け、電動サンダーに取り付けスピードコントローラ
ーにて7000rpmに調整し、鉄製角材(厚さ1.6
mm、タテ60mm×ヨコ30mm、エッジR:10
φ、長さ0.91m)の平坦部、エッジ部に回転数50
00rpmが維持できるように圧着し、5分間研磨作業
を継続した。その後、研磨面及び研磨シートを以下の項
目にしたがって観察した。 ・研磨範囲:各種のサンドペーパー(#400、#60
0、#1000、#2000)を100mmφにカット
し、裏面に両面テープを取り付け、それを電動サンダー
に取り付け、鉄製角棒をそれぞれ5000rpmになる
ように圧着し、約3分間研磨した。それぞれの研磨シー
トで得られた研磨面を表面粗さが強く、光沢が少ない順
に1から5にランク付けし、これと検体の研磨シートの
研磨性を比較し、数値化した。サント゛ヘ゜ーハ゜ー #400 #600 #1000 #2000 #2000を越えるもの* 評価ランク 1 2 3 4 5 *#2000よりも、表面粗さが細かく、光沢が優れている
ことを示す。 ・光沢:バフ効果について観察した。 ・崩壊性:研磨シートを鉄製角材の平坦部及びエッジ部
を研磨し、研磨シートの耐久性につき評価した。 ・実用性:研磨シートの崩壊性がないものを有とし、崩
壊性が有るものを無とした。
【0037】
【表5】
【0038】表5において、実施例9、10と比較例4
を比較すると動的性能即ちデマッチャ特性の優れている
実施例9、10の研磨シートは、研磨性、バフ効果及び
その耐久性にも優れていることが認められ、本願発明の
強じん性ポリ尿素弾性硬質フォームが研磨材として優れ
ていることがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明の強じん性を有するポリ尿素弾性
硬質フォームは、ポリイソシアネートからなる主剤成分
と芳香族ジアミン類混合物、発泡剤、整泡剤、硬化触媒
からなる硬化剤成分とを室温で混合し、反応させること
により得られ、必要によりこれを150〜170℃で後
硬化することができる。このようにして得たポリ尿素弾
性硬質フォーム成形物は、均一な発泡体で、高い溶融温
度と低い温度依存性を有する。即ち優れた耐熱性を有
し、その静的物性は、高い引張強度と伸びを示し、ゴム
弾性を有するものであり、又デマッチャ特性は優れた屈
曲性、又は動的特性、即ち強じん性を有することを示し
ている。これらのことは、研磨材として最適な材料であ
るばかりでなく、他の動的性能を必要とするロール、キ
ャスター等の防振材及び耐衝撃吸収材としても有用な材
料となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯蔵弾性率の温度による変化を示すグラフであ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75:02 Fターム(参考) 3C063 AA02 BB26 BC03 BE02 BG01 BH14 CC17 FF08 FF23 4F071 AA52 AE01 AE10 AF17 AH19 DA17 4J034 BA08 CA15 CA16 CB03 CB04 CC12 CC22 CC26 CC45 CC52 CC65 CC67 CD06 CD13 DA03 DC02 DC12 DC35 DC42 DD06 DG04 DG06 DG16 DG23 HA01 HA07 HB05 HB06 HC12 HC13 HC22 HC46 HC52 HC54 HC61 HC64 HC71 HC73 KB04 KB05 KC17 KD02 KD04 KD12 KE02 NA02 NA08 QB13 QB16 QC01 RA15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネートからなる主剤成分
    と、芳香族ジアミン類、発泡剤、整泡剤及び硬化触媒を
    含む硬化剤成分との混合物を、発泡硬化せしめてなるポ
    リ尿素弾性硬質フォームであって、上記芳香族ジアミン
    類が、芳香族ジアミンオリゴマーと芳香族ジアミン化合
    物との混合物であることを特徴とする前記強じん性を有
    するポリ尿素弾性硬質フォーム。
  2. 【請求項2】 前記芳香族ジアミンオリゴマーが、式
    (I)で表されるジアミンオリゴマーである請求項1に
    記載の強じん性を有するポリ尿素弾性硬質フォーム。 【化1】 (式中、Rは、n価の平均分子量200以上のポリアル
    キレンポリオール、ポリアルキレンエーテルポリオール
    又はポリアルキレンエステルポリオールの残基を表し、
    nは、2又は3を表す。但し、当該ポリアルキレン中に
    不飽和結合を含んでいても良い。)
  3. 【請求項3】 前記芳香族ジアミン化合物が、4,4′
    −メチレンビス(2−クロロアニリン)、4,4′−メ
    チレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、4,4′−
    メチレンビス(2,5−ジクロロアニリン)、4,4′
    −メチレンビス(3−クロロ−2,5−ジエチルアニリ
    ン)、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、
    4−クロロ−3,5−ジアミノ−ベンゾイックアシッド
    イソブチルエステル、3,5−ジメチルチオ−2,4−
    トルエンジアミン、3,5−ジメチルチオ−2,6−ト
    ルエンジアミン及びそれらの混合物、4,4′−メチレ
    ンビス(メチルアンスラニレート)、1,2−ビス(2
    −アミノフェニルチオ)エタンからなる群より選ばれる
    少なくとも1種の芳香族ジアミン化合物であり、芳香族
    ジアミン混合物中5〜50質量%含有されていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の強じん性を有するポ
    リ尿素弾性硬質フォーム。
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネートからなる主剤成分の
    イソシアネート基と硬化剤成分のアミノ基とのモル比が
    0.8〜1.5であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の強じん性を有するポリ尿素弾性硬
    質フォーム。
  5. 【請求項5】 発泡倍率1.2倍において、デマッチャ
    試験による屈曲回数が50〜3000回から、発泡倍率
    35倍において、デマッチャ試験による屈曲回数が50
    000〜300000回であることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の強じん性を有するポリ尿
    素弾性硬質フォーム。
  6. 【請求項6】 研磨材に適用することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の強じん性を有するポリ
    尿素弾性硬質フォーム。
  7. 【請求項7】 芳香族ジアミンオリゴマーと芳香族ジア
    ミン化合物とを混合し、さらに発泡剤、整泡剤、硬化触
    媒を添加・混合して硬化剤成分を調製し、これとポリイ
    ソシアネートからなる主剤成分とを室温で混合し、反応
    ・発泡せしめ、成形、硬化させることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の強じん性を有するポリ
    尿素弾性硬質フォームの製造方法。
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