JP6983001B2 - 研磨パッド - Google Patents
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Description
このような研磨条件の苛烈化によって、研磨時に摩擦熱が生じやすくなり、研磨パッドの温度が高まる。
その結果、研磨パッドは、摩擦熱により軟化するという問題がある。
そして、この軟化によって、被研磨物の平坦化が不十分となるといった問題や、研磨レートを十分に高めることができなくなるといった問題が生じ得る。
50℃の貯蔵弾性率に対する100℃の貯蔵弾性率の比が、0.41以上であり、
前記ポリウレタン樹脂は、トリレンジイソシアネートに由来する第1の構成単位と、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来する第2の構成単位と、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンに由来する第3の構成単位とを備えており、
前記ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、前記第1〜3の構成単位の合計含有率が、95.0質量%以上である。
また、前記ポリウレタン樹脂は、末端に活性水素を有する活性水素化合物と、末端にイソシアネート基を有するイソシアネート化合物とが結合して、活性水素化合物に由来する構成単位とイソシアネート化合物に由来する構成単位とが交互に繰り返した構造となっている。
また、前記ポリウレタン樹脂は、前記活性水素化合物に由来する構成単位として、ジエチレングリコール(DEG)に由来する第4の構成単位を備えることが好ましい。
なお、本明細書において、質量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定した値を意味する。
さらに、本実施形態に係る研磨パッドでは、前記ポリウレタン樹脂における、PTMGのモル数とMOCAのモル数との合計のモル数に対する、TDIのモル数の比(TDIのモル数/(PTMGのモル数+MOCAのモル数))が、好ましくは20/80〜80/20、より好ましくは30/70〜70/30、さらに好ましくは40/60〜60/40である。
まず、研磨パッドを極性溶媒(重DMF、重DMSO等)に溶かして溶解物を得る。次に、該溶解物を1H−NMRで分析することより、TDI、PTMG、及び、MOCAをそれぞれ定量し、「ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、前記第1〜3の構成単位の合計含有率」、及び、上述したモル数の比を求める。
また、「ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、TDI、PTMG、及び、MOCAの合計の含有率」の別の求め方としては、以下の方法がある。
まず、研磨パッドをメタノールで化学分解して分解物を得る。次に、該分解物をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等で分画し、各分取物を1H−NMR又はGC−MSで分析することより、TDI、PTMG、及び、MOCAをそれぞれ定量し、「ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、前記第1〜3の構成単位の合計含有率」、及び、上述したモル数の比を求める。
具体的には、貯蔵弾性率を以下の条件で測定することができる。
測定装置:SIIナノテクノロジー製、動的粘弾性測定装置DMS6100
周波数:1Hz
初期荷重:300mN
測定モード:引張り・正弦波制御モード
温度:10〜130℃
昇温:5℃/min
前記ポリオール化合物としては、ポリオールモノマー、ポリオールポリマーが挙げられる。
なお、ポリオールポリマーとしては、ヒドロキシ基を分子中に3以上有する多官能ポリオールポリマーも挙げられる。
該ジオールとしては、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、ポリイソシアネートモノマー、ポリイソシアネートポリマーが挙げられる。
前記シリコンウェーハとしては、シリコン層と、テトラエトキシシラン(TEOS)層とが積層され、テトラエトキシシラン(TEOS)層が表面を構成する層となっているシリコンウェーハなどが挙げられる。前記被研磨物が、テトラエトキシシラン(TEOS)層を有するシリコンウェーハである場合には、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)層が研磨される面となる。
その結果、研磨パッドと被研磨物との摩擦熱により、研磨パッドは、被研磨物と接する表面が高温(例えば、70℃以上、場合によっては80℃以上、更には100℃以上)となるような環境下で被研磨物を研磨するのに用いられることがある。
本実施形態に係る研磨パッドは、このような高温の環境下でも、上述した構成を有することで、硬さが低下し難いものとなる。
また、本実施形態に係る研磨パッドの製造方法では、活性水素を含む化合物と、イソシアネート基を含む化合物とを結合させることにより前記ポリウレタン樹脂を得る。
具体的には、本実施形態に係る研磨パッドの製造方法では、トリレンジイソシアネート(TDI)に由来する構成単位、及び、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)に由来する構成単位を有するウレタンプレポリマー(末端基としてイソシアネートを有するウレタンプレポリマー)と、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)とを混合して混合物を得、該混合物を重合させることにより、ポリウレタン樹脂を得る。
前記ウレタンプレポリマーが、ジエチレングリコール(DEG)に由来する構成単位を有することにより、ウレタンプレポリマーとMOCAとを混合させた際に、この混合物が増粘し難くなり、その結果、ポリウレタン樹脂が均一性に優れたものとなるという利点がある。また、後述するように、この混合物が発泡剤も含む場合には、前記ウレタンプレポリマーが、ジエチレングリコール(DEG)に由来する構成単位を有することにより、ウレタンプレポリマーとMOCAとを混合させた際に、発泡剤が発泡し易くなるという利点もある。
前記アゾ系化合物としては、例えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、アゾジカルボン酸バリウム等が挙げられる。
前記ニトロソ化合物としては、例えば、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフタルアミド等が挙げられる。
前記スルホニルヒドラジド化合物としては、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、p−トルエンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。
前記低沸点炭化水素としては、例えば、ブタン、ペンタン、シクロペンタンなどが挙げられる。
前記ハロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、HFC(ハイドロフルオロカーボン類)等が挙げられる。
また、本実施形態に係る研磨パッドについて、50℃の貯蔵弾性率に対する100℃の貯蔵弾性率の比が、0.41以上である。
前記ポリウレタン樹脂は、トリレンジイソシアネート(TDI)に由来する第1の構成単位と、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)に由来する第2の構成単位と、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)に由来する第3の構成単位とを備える。
前記ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、前記第1〜3の構成単位の合計含有率は、95.0質量%以上である。
TDI及びMOCAは、ベンゼン環を有し、ポリウレタン樹脂においてハードセグメントを構成する。
一方で、PTMGは、ポリウレタン樹脂においてソフトセグメントを構成する。
ここで、斯かる研磨パッドは、TDI、PTMG、及び、MOCAの3成分のみで前記ポリウレタン樹脂全体の95.0質量%以上を占めており、ハードセグメントを構成するTDI及びMOCAが結晶化しやすくなる。
その結果、斯かる研磨パッドは、温度変化による硬さの変化が小さくなっていると考えられる。
さらに、本発明に係る研磨パッドは、前記混合物に微小中空体を含有させて形成されてもよい。
<主剤>
・主剤1:トリレンジイソシアネート(TDI)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、及び、ジエチレングリコール(DEG)を反応させることで得られるウレタンプレポリマー(末端基としてイソシアネートを有するウレタンプレポリマー)(NCO%:9.6%)
・主剤2:トリレンジイソシアネート(TDI)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、及び、ジエチレングリコール(DEG)を反応させることで得られるウレタンプレポリマー(末端基としてイソシアネートを有するウレタンプレポリマー)(NCO%:9.5%)
・主剤3:トリレンジイソシアネート(TDI)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、及び、ジエチレングリコール(DEG)を反応させることで得られるウレタンプレポリマー(末端基としてイソシアネートを有するウレタンプレポリマー)(NCO%:8.4%)
・3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)
・加熱膨張性球状体の発泡剤(殻:熱可塑性高分子、内部:炭化水素)
下記表1に示す主剤及び発泡剤をこの表に示す温度にしてからこの表の配合割合で混合して、第1混合物を得た。
次に、この表に示す硬化剤をこの表に示す温度にしてから第1混合物にこの表の配合割合で混合し60秒間撹拌させることにより、ある程度重合した第2混合物を得た。
そして、第2混合物を100℃で10時間加熱することにより重合し発泡させること(養生)により、ポリウレタン樹脂を含むポリウレタン樹脂発泡体を得た。
次に、該ポリウレタン樹脂発泡体をスライスして研磨パッドを得た。
なお、該研磨パッドでは、ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、第1〜3の構成単位の合計含有率が、95.1質量%であった。
また、該研磨パッド(ポリウレタン樹脂発泡体)では、50℃の貯蔵弾性率に対する100℃の貯蔵弾性率の比が、0.47であった。
下記表2に示す主剤及び発泡剤をこの表に示す温度にしてからこの表の配合割合で混合して、第1混合物を得た。
次に、この表に示す硬化剤をこの表に示す温度にしてから第1混合物にこの表の配合割合で混合し60秒間撹拌させることにより、ある程度重合した第2混合物を得た。
そして、第2混合物を100℃で10時間加熱することにより重合し発泡させること(養生)により、ポリウレタン樹脂を含むポリウレタン樹脂発泡体を得た。
次に、該ポリウレタン樹脂発泡体をスライスして研磨パッドを得た。
なお、該研磨パッドでは、ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、第1〜3の構成単位の合計含有率が、94.5質量%であった。
また、該研磨パッド(ポリウレタン樹脂発泡体)では、50℃の貯蔵弾性率に対する100℃の貯蔵弾性率の比が、0.40であった。
下記表3に示す主剤及び発泡剤をこの表に示す温度にしてからこの表の配合割合で混合して、第1混合物を得た。
次に、この表に示す硬化剤をこの表に示す温度にしてから第1混合物にこの表の配合割合で混合し60秒間撹拌させることにより、ある程度重合した第2混合物を得た。
そして、第2混合物を100℃で10時間加熱することにより重合し発泡させること(養生)により、ポリウレタン樹脂を含むポリウレタン樹脂発泡体を得た。
次に、該ポリウレタン樹脂発泡体をスライスして研磨パッドを得た。
なお、該研磨パッドでは、ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、第1〜3の構成単位の合計含有率が、94.5質量%であった。
また、該研磨パッド(ポリウレタン樹脂発泡体)では、50℃の貯蔵弾性率に対する100℃の貯蔵弾性率の比が、0.26であった。
研磨レートは以下の研磨条件で測定した。
被研磨物:直径2.5インチの円盤状のガラス板
研磨装置:エコメット4(Buehler社製)
研磨用スラリー:酸化セリウム微粒子を水に分散した分散液(酸化セリウム微粒子の濃度:7質量%)
定盤速度:120rpm
研磨荷重面圧:400gf/cm2
研磨用スラリーの流量:100ml/min
研磨時間:10min
Claims (2)
- ポリウレタン樹脂を有する研磨パッドであって、
50℃の貯蔵弾性率に対する100℃の貯蔵弾性率の比が、0.41以上0.47以下であり、
前記ポリウレタン樹脂は、トリレンジイソシアネートに由来する第1の構成単位と、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来する第2の構成単位と、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタンに由来する第3の構成単位とを備えており、
前記ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、前記第1〜3の構成単位の合計含有率が、95.0質量%以上である、研磨パッド。 - 前記ポリウレタン樹脂は、ジエチレングリコールに由来する第4の構成単位を更に備える、請求項1に記載の研磨パッド。
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