JP2021112801A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、被研磨物の研磨速度を高め得る研磨パッドを提供する。【解決手段】本発明に係る研磨パッドは、ポリウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドであって、研磨面を有し、該研磨面は、前記ポリウレタン樹脂発泡体の表面で構成されており、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡の体積として描いた体積基準の気泡径の分布曲線において、第1ピークと、第2ピークとを有し、前記第1ピークのピークトップの気泡径が、20〜80μmであり、前記第2ピークのピークトップの気泡径が、100〜200μmである。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨パッドに関する。
被研磨物(ガラス板等)を研磨する研磨パッドとしては、ポリウレタン樹脂発泡体によって形成された研磨パッドが知られている(例えば、特許文献1等)。
前記研磨パッドを用いて被研磨物を研磨する方法としては、例えば、以下の方法がある。
まず、研磨機の上定盤の下面に円盤状の被研磨物を貼り付け、また、前記研磨機の下定盤の上面に円盤状の研磨パッドを貼り付ける。そして、前記上定盤及び前記下定盤によって、前記被研磨物を前記研磨パッドに押し付ける。次に、前記被研磨物を前記研磨パッドに押し付けた状態で、前記研磨パッド上に研磨用スラリーを供給しつつ、前記上定盤及び前記下定盤を回転させることにより、前記被研磨物を研磨する。
前記研磨用スラリーとしては、水と砥粒とを含有する研磨用スラリー等が用いられている。
特開2007−250166号公報
近年、被研磨物の研磨速度を高めることがこれまで以上に求められている。
そこで、本発明は、上記要望点に鑑み、被研磨物の研磨速度を高め得る研磨パッドを提供することを課題とする。
本発明に係る研磨パッドは、ポリウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドであって、
研磨面を有し、
該研磨面は、前記ポリウレタン樹脂発泡体の表面で構成されており、
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡の体積として描いた体積基準の気泡径の分布曲線において、第1ピークと、第2ピークとを有し、
前記第1ピークのピークトップの気泡径が、20〜80μmであり、
前記第2ピークのピークトップの気泡径が、100〜200μmである。
斯かる研磨パッドでは、前記ポリウレタン樹脂発泡体が、横軸を気泡径、縦軸を気泡の体積として描いた体積基準の気泡径の分布曲線において、第1ピークと、第2ピークとを有し、前記第1ピークのピークトップの気泡径が20〜80μmであり、前記第2ピークのピークトップの気泡径が100〜200μmである。これにより、斯かる研磨パッドは、径が小さい気泡と、径が大きい気泡とをほどよい割合で有することができる。
そして、斯かる研磨パッドは、径が大きい気泡をほどよい割合で有することにより、研磨時には気泡に研磨用スラリーを保持しやすくなり、また、研磨屑が気泡に溜まっても研磨用スラリーを保持できるスペースを確保しやすくなる。その結果、研磨速度を高めることができる。
また、斯かる研磨パッドは、径が大きい気泡とともに、径が小さい気泡をほどよい割合で有することにより、研磨パッドにおける気泡の体積割合を高くしやすくなる。これにより、研磨面における気泡部分の面積を大きくしやすくなり、研磨時における研磨パッドと被研磨物との接触面積を小さくすることができる。その結果、研磨時の研磨パッドによる被研磨物への圧力を高めやすくなり、研磨速度を高めることができる。
従って、斯かる研磨パッドによれば、被研磨物の研磨速度を高め得る。
本発明によれば、被研磨物の研磨速度を高め得る。
切削速度の測定での研磨パッドにおける測定ポイントを示す図。 実施例及び比較例の研磨パッドの個数基準の気泡径の分布曲線を示す図。 実施例及び比較例の研磨パッドの個数基準の気泡径の頻度分布曲線を示す図。 実施例及び比較例の研磨パッドの個数基準の気泡径の累積頻度分布曲線を示す図。 実施例及び比較例の研磨パッドの体積基準の気泡径の分布曲線を示す図。 実施例及び比較例の研磨パッドの体積基準の気泡径の頻度分布曲線を示す図。 実施例及び比較例の研磨パッドの体積基準の気泡径の累積頻度分布曲線を示す図。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る研磨パッドは、ポリウレタン樹脂を有するポリウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドである。
また、本実施形態に係る研磨パッドは、研磨面を有し、該研磨面が、前記ポリウレタン樹脂発泡体の表面で構成されている。
本実施形態の研磨パッドは、前記研磨面と被研磨物の表面(被研磨面)との間に、砥粒を含んだ研磨用スラリーを介在させて、前記研磨面と前記被研磨面とが摺接されることで該被研磨面を研磨する。
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡の体積として描いた体積基準の気泡径の分布曲線において、第1ピークと、第2ピークとを有する。
前記第1ピークのピークトップの気泡径は、20〜80μmであり、30〜70μmであることが好ましく、50〜70μmであることがより好ましい。
前記第2ピークのピークトップの気泡径は、100〜200μmであり、120〜200μmであることが好ましく、140〜180μmであることがより好ましい。
前記第1ピークの半値全幅は、好ましくは80μm以下、より好ましくは10〜40μmである。
本実施形態に係る研磨パッドは、前記第1ピークの半値全幅が80μm以下であることにより、被研磨物を比較的均一に研磨できるという利点を有する。
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、前記体積基準の気泡径の分布曲線において、前記第1ピークと前記第2ピークとの間に谷を有し、前記谷の底の気泡径が、40〜120μmであることが好ましく、60〜100μmであることがより好ましい。
また、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡数として描いた個数基準の気泡径の累積頻度分布曲線にて気泡数の累積値が80%となる気泡径(D80)が、好ましくは20〜80μmであり、より好ましくは20〜60μmである。
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡数として描いた個数基準の気泡径の分布曲線を求め、該個数基準の気泡径の分布曲線から最も高いピークのピークトップを最高値として求め、前記個数基準の気泡径の分布曲線と前記横軸との間の面積(S)を、前記最高値以下の第1の面積(S1)と、前記最高値以上の第2の面積(S2)とに分割した際に、前記第2の面積(S2)に対する第1の面積(S1)の比(S1/S2)が、好ましくは1〜20、より好ましくは3〜15となる。
また、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、気泡径の平均値が、好ましくは20〜120μm、より好ましくは20〜80μmである。
なお、体積基準の気泡径の分布曲線、個数基準の気泡径の累積頻度分布曲線、個数基準の気泡径の分布曲線は、X線CTスキャン装置(例えば、ヤマト科学株式会社製のTDM1000H−I)を用いて、以下のようにして求めることができる。
すなわち、ポリウレタン樹脂発泡体の測定対象範囲(例えば、0.7mm×1.6mm×1.6mm)に含まれている、各気泡の体積を測定し、この体積と同じ体積の真球の直径を各気泡の直径とする。
なお、「気泡径の平均値」は、各気泡の体積から求めた気泡径の算術平均値[=(「各気泡径」の合計値)/(気泡数)]を意味する。
また、個数基準の気泡径の分布曲線は、気泡径0μmから20μm以下の間隔毎に気泡数を求め、「各間隔の気泡数」を「各間隔の上限の気泡径の気泡数」として作成された曲線である。
さらに、体積基準の気泡径の分布曲線は、気泡径0μmから20μm以下の間隔毎に、気泡の体積の合計を求め、「気泡の体積の合計」を「各間隔の上限の気泡径における体積」として作成された曲線である。
また、個数基準の気泡径の累積頻度分布曲線は、個数基準の気泡径の分布曲線のデータを用いて作成された曲線である。
なお、前記第1ピークのピークトップの気泡径は、体積基準の気泡径の分布曲線の気泡数を気泡径で3回微分して得られる微分値が0となる箇所の気泡径である。
また、前記第2ピークのピークトップの気泡径は、体積基準の気泡径の分布曲線の気泡数を気泡径で3回微分して得られる微分値が0となる箇所の気泡径である。
さらに、前記谷の底の気泡径は、体積基準の気泡径の分布曲線の気泡数を気泡径で3回微分して得られる微分値が0となる箇所の気泡径である。
さらに、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、見掛け密度が、好ましくは0.35〜0.55g/cmである。
なお、見掛け密度は、JIS K7222:2005に基づいて測定することができる。
また、前記ポリウレタン樹脂発泡体の圧縮率は、好ましくは2〜15%、より好ましくは3〜15%である。
なお、圧縮率は、以下の方法で求めることができる。
すなわち、JIS L1096:2010に記載の圧縮弾性試験機(圧力子の面積:50mm)を用い、圧力子でポリウレタン樹脂発泡体に641gf/cmの圧力で厚み方向に加圧して60秒間保持した後のポリウレタン樹脂発泡体の厚みT1を測定し、次に、圧力子でポリウレタン樹脂発泡体に5161gf/cmの圧力で厚み方向に加圧して60秒間保持した後のポリウレタン樹脂発泡体の厚みT2を測定し、下記式により圧縮率を求めることができる。
圧縮率 = (T1−T2)×100/T1
さらに、前記ポリウレタン樹脂発泡体のA硬度は、好ましくは55〜60である。
なお、A硬度は、JIS K6253−3:2012のタイプAによる硬さ試験に基づいて測定した硬さであり、押針を研磨面に押し込んで測定した硬さである。
前記ポリウレタン樹脂は、活性水素を含む化合物(以下、「活性水素化合物」ともいう。)の第1の構成単位と、イソシアネート基を含む化合物(以下、「イソシアネート化合物」ともいう。)の第2の構成単位とを備える。
また、前記ポリウレタン樹脂は、活性水素化合物とイソシアネート化合物とがウレタン結合して、活性水素化合物の第1の構成単位とイソシアネート化合物の第2の構成単位とが交互に繰り返した構造となっている。
前記活性水素化合物は、イソシアネート基と反応し得る活性水素基を分子内に有する有機化合物である。該活性水素基としては、具体的には、ヒドロキシ基、第1級アミノ基、第2級アミノ基、チオール基などの官能基が挙げられ、前記活性水素化合物は、分子中に該官能基を1種のみ有していてもよく、分子中に該官能基を複数種有していてもよい。
前記活性水素化合物としては、例えば、分子中に複数のヒドロキシ基を有するポリオール化合物、分子内に複数の第1級アミノ基又は第2級アミノ基を有するポリアミン化合物などを用いることができる。
前記ポリオール化合物としては、ポリオールモノマー、ポリオールポリマーが挙げられる。
前記ポリオールモノマーとしては、例えば、1,4−ベンゼンジメタノール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール等の直鎖脂肪族グリコールが挙げられ、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の分岐脂肪族グリコールが挙げられ、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添加ビスフェノールA等の脂環族ジオールが挙げられ、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリブチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の多官能ポリオールなどが挙げられる。
前記ポリオールモノマーとしては、反応時の強度がより高くなりやすく、製造された発泡ポリウレタンを含む研磨パッドの剛性がより高くなりやすく、比較的安価であるという点で、エチレングリコール、ジエチレングリコールが好ましい。
前記ポリオールポリマーとしては、ポリエステルポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。
なお、ポリオールポリマーとしては、ヒドロキシ基を分子中に3以上有する多官能ポリオールポリマーも挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリヘキサメチレンアジペートグリコールなどが挙げられる。
前記ポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリカプロラクトンポリオールなどのポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応生成物が挙げられ、また、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させて得られた反応混合物をさらに有機ジカルボン酸と反応させた反応生成物も挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレンオキサイド付加ポリプロピレンポリオールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレンエーテルグリコールなどのジオールと、ホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)又は環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物などが挙げられる。
前記ポリオール化合物としては、その他に、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、分子量400以下のポリエチレングリコール等も挙げられる。
前記ポリアミン化合物としては、4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)(MOCA)、4,4’−メチレンジアニリン、トリメチレン ビス(4−アミノベンゾアート)、2−メチル4,6−ビス(メチルチオ)ベンゼン−1,3−ジアミン、2−メチル4,6−ビス(メチルチオ)−1,5−ベンゼンジアミン、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタンなどが挙げられる。
前記ポリイソシアネートとしては、ポリイソシアネートモノマー、ポリイソシアネートポリマーが挙げられる。
前記ポリイソシアネートモノマーとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香族ジイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネートが挙げられる。また、前記芳香族ジイソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の変性物なども挙げられる。
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の変性物としては、例えば、カルボジイミド変性物、ウレタン変性物、アロファネート変性物、ウレア変性物、ビューレット変性物、イソシアヌレート変性物、オキサゾリドン変性物等が挙げられる。斯かる変性物としては、具体的には、例えば、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(カルボジイミド変性MDI)が挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)などが挙げられる。
前記脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、メチレンビス(4,1−シクロヘキシレン)=ジイソシアネートなどが挙げられる。
前記ポリイソシアネートポリマーとしては、ポリオールと、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートの少なくとも何れかのジイソシアネートとが結合されてなるポリマー等が挙げられる。
前記ポリウレタン樹脂は、ポリプロピレングリコール(PPG)を構成単位として含むことにより、比較的もろい構造を有することになり、その結果、研磨パッドのドレス時の切削速度が高まるという利点を有する。
さらに、本実施形態に係る研磨パッドは、前記ポリウレタン樹脂を100質量%としたときに、前記ポリウレタン樹脂の構成単位に含まれるポリプロピレングリコール(PPG)を、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40〜70質量%、さらにより好ましくは50〜65質量%含有する。
なお、ポリウレタン樹脂を100質量%としたときにおける、前記ポリウレタン樹脂の構成単位に含まれるポリプロピレングリコール(PPG)の含有割合は、以下のようにして求めることができる。
まず、ポリウレタン樹脂発泡体を極性溶媒(重DMF、重DMSO等)に溶かして溶解物を得る。次に、該溶解物を1H−NMRで分析することより、ポリプロピレングリコール(PPG)を定量し、前記ポリプロピレングリコール(PPG)の含有割合を求める。
また、前記ポリプロピレングリコール(PPG)の含有割合の別の求め方としては、以下の方法がある。
まず、ポリウレタン樹脂発泡体をメタノールで化学分解して分解物を得る。次に、該分解物をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)等で分画して分取し、各分取物を1H−NMR又はGC−MSで分析することより、ポリプロピレングリコール(PPG)を定量し、前記ポリプロピレングリコール(PPG)の含有割合を求める。
本実施形態に係る研磨パッドは、上記の如く構成されているが、次に、本実施形態に係る研磨パッドの製造方法について説明する。
本実施形態に係る研磨パッドの製造方法では、ポリウレタン樹脂発泡体を有する研磨パッドを製造する。
また、本実施形態に係る研磨パッドの製造方法では、末端基としてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、マイクロカプセルと、整泡剤とを混合することにより、マイクロカプセルと気泡として空気とが分散した分散液を得る。
そして、分散液と、活性水素を分子内に複数含む活性水素有機化合物たる硬化剤とを混合して重合することにより、ポリウレタン樹脂発泡体を有する研磨パッドを得ることができる。
前記マイクロカプセルとしては、熱膨張性マイクロカプセルを用いてもよく、また、熱膨張性マイクロカプセルを熱膨張させた既膨張のマイクロカプセルを用いてもよい。
前記マイクロカプセルは、「微小球」、或いは「マイクロスフェア」などとも呼ばれる。
前記熱膨張性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂で形成された中空体と、中空体の中空部分に設けられた液状の炭化水素とを備える。
前記熱膨張性マイクロカプセルは、熱によって液状の炭化水素が気化し膨張するものである。
前記熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。
また、前記熱可塑性樹脂としては、重合反応熱でも十分に熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ得るという観点から、ガラス転移温度が70〜130℃の熱可塑性樹脂が好ましい。
なお、ガラス転移温度は、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」に記載されている方法で測定する。
但し、サンプリング方法・温度条件に関しては以下の通りである。
示差走査熱量計装置 DSC6220型(エスアイアイナノテクノロジー社製)を用いアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう試料を約6mg充てんして、窒素ガス流量20mL/minのもと20℃/minの速度で30℃から300℃まで昇温した時に得られるDSC曲線より、装置付属の解析ソフトを用いて、中間点ガラス転移温度を算出する。
この時の基準物質としてはアルミナを用いる。
この中間点ガラス転移温度は、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」の9.3「ガラス転移温度の求め方」に記載の方法により求める。
前記液状の炭化水素としては、ブタン(イソブタン、ノルマルブタン等)、ペンタン(イソペンタン、ネオペンタン、ノルマルペンタン)等が挙げられる。
前記液状の炭化水素としては、重合反応熱でも十分に熱膨張性マイクロカプセルを膨張させ得るという観点から、ブタン、ペンタン等が好ましい。また、沸点が−20℃〜30℃の炭化水素が好ましい。
前記整泡剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、イオン性界面活性剤などが挙げられる。
本実施形態に係る研磨パッドで研磨する被研磨物としては、光学材料、半導体デバイス、ハードディスク、ガラス板、シリコンウエハなどが挙げられる。
本実施形態に係る研磨パッドは、上記のように構成されているので、以下の利点を有するものである。
即ち、本実施形態に係る研磨パッドは、ポリウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドである。本実施形態に係る研磨パッドは、研磨面を有し、該研磨面が、前記ポリウレタン樹脂発泡体の表面で構成されている。前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡の体積として描いた体積基準の気泡径の分布曲線において、第1ピークと、第2ピークとを有する。前記第1ピークのピークトップの気泡径は、20〜80μmである。前記第2ピークのピークトップの気泡径は、100〜200μmである。
斯かる研磨パッドによれば、被研磨物の研磨速度を高め得る。
なお、本発明に係る研磨パッドは、上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明に係る研磨パッドは、上記した作用効果によって限定されるものでもない。さらに、本発明に係る研磨パッドは、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
次に、実施例、及び、比較例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
下記表1に示す、プレポリマーと、マイクロカプセルと、整泡剤とを下記表1の配合割合で70℃下で混合することにより、空気が気泡として分散した分散液を得た。
次に、該分散液と、硬化剤とを下記表1の配合割合で混合して重合することにより、ポリウレタン樹脂発泡体たる研磨パッドを得た。
なお、下記表1の材料は、具体的には以下のものである。
・プレポリマー1:ポリプロピレングリコール(PPG)と、トリレンジイソシアネート(TDI)とを反応させることで得られるウレタンプレポリマー(末端基としてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー)(NCO質量%:5.80)(タケネートL1150、三井化学社製)
・硬化剤:MOCA(4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン))
・整泡剤:シリコーン系界面活性剤(デコスターブB8465、エボニック社製)
・マイクロカプセル:未膨張中空微粒子(F36D)
(実施例2、3、比較例1、2)
下記表1に示す材料及び配合にしたこと以外は、実施例1と同様にして、ポリウレタン樹脂発泡体たる研磨パッドを得た。
(A硬度、見掛け密度、及び、圧縮率)
A硬度、見掛け密度、及び、圧縮率については、上述した方法で測定した。
測定値を下記表1に示す。
(切削速度)
研磨パッドを図1に示すようなドーナツ状に加工し(外径:240mm、内径:90mm、厚み:約2.0mm)、また、図1に示す点の位置を測定ポイント(12箇所)とし、この測定ポイントにφ約3mmの貫通孔を形成して、試験体を得た。
次に、両面テープを介して研磨装置(Ecomet2000)のプラテンに前記試験体を貼り付け、デプスゲージを用いて前記貫通孔において試験体の厚みを測定した。
そして、下記切削条件でパッドの表面を切削した。
パッドコンディショナー:AD3BI−100530−3(kinik社製のDiaGridφ4inch)
コンディション
Weight:35g/cm
プラテンスピード:50rpm
ヘッドスピード:60rpm
ドレッシング時間:30min
水の流量:100mL/min
前記切削後に、デプスゲージを用いて前記貫通孔において試験体の厚みを測定した。
そして、各ポイントの切削前後の試験体の厚みの差から、各ポイントの切削速度(μm/hr)を求め、各ポイントの切削速度から切削速度の算術平均値を求めこれを研磨パッドの切削速度(μm/hr)とした。
測定値を下記表1に示す。
(気泡の特性)
個数基準の気泡径の分布曲線(図2)については、上述した方法で求めた。
また、個数基準の気泡径の分布曲線のデータに基づいて、個数基準の気泡径の頻度分布曲線(図3)、個数基準の気泡径の累積頻度分布曲線(図4)、体積基準の気泡径の分布曲線(図5)、体積基準の気泡径の頻度分布曲線(図6)、体積基準の気泡径の累積頻度分布曲線(図7)を求めた。
そして、これらの曲線から、上述した方法で下記表1に示す気泡の特性を求めた。
(評価試験(研磨速度の測定))
研磨パッドを用いて、下記条件で被研磨物を研磨し、研磨速度を求めた。
被研磨物:シリコンベアウエハ(厚み:約760μm)
研磨機:ポリッシングマシンPNX332B、岡本工作機械製作所社製
ヘッドタイプ:セラミックス
研磨用スラリーの流量:600mL/min
研磨用スラリーのタイプ:RDS8−A13x31
研磨時間:2min
ウエハ圧力:80g/cm
ヘッドスピード:29rpm
プラテンスピード:30rpm
研磨速度は、研磨によって減少した厚みを研磨時間で割ることにより求めた。
なお、厚みは、Nano−metrics社製のnanospecAFT5100で測定した。
評価試験の結果を下記表1に示す。
Figure 2021112801
表1に示すように、実施例1〜3の研磨パッドを用いた場合、比較例1、2の研磨パッドを用いた場合に比べて、研磨速度が高かった。

Claims (5)

  1. ポリウレタン樹脂発泡体を含む研磨パッドであって、
    研磨面を有し、
    該研磨面は、前記ポリウレタン樹脂発泡体の表面で構成されており、
    前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡の体積として描いた体積基準の気泡径の分布曲線において、第1ピークと、第2ピークとを有し、
    前記第1ピークのピークトップの気泡径が、20〜80μmであり、
    前記第2ピークのピークトップの気泡径が、100〜200μmである、研磨パッド。
  2. 前記第1ピークの半値全幅が80μm以下である、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、前記体積基準の気泡径の分布曲線において、前記第1ピークと前記第2ピークとの間に谷を有し、
    前記谷の底の気泡径が、40〜120μmである、請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、横軸を気泡径、縦軸を気泡数として描いた個数基準の気泡径の累積頻度分布曲線にて気泡数の累積値が80%となる気泡径(D80)が、20〜80μmである、請求項1〜3の何れか1項に記載の研磨パッド。
  5. 前記ポリウレタン樹脂発泡体は、
    横軸を気泡径、縦軸を気泡数として描いた個数基準の気泡径の分布曲線を求め、
    該個数基準の気泡径の分布曲線から最も高いピークのピークトップを最高値として求め、
    前記個数基準の気泡径の分布曲線と前記横軸との間の面積(S)を、前記最高値以下の第1の面積(S1)と、前記最高値以上の第2の面積(S2)とに分割した際に、
    前記第2の面積(S2)に対する第1の面積(S1)の比(S1/S2)が1〜20となる、請求項1〜4の何れか1項に記載の研磨パッド。
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