JP2021160001A - 研磨パッド、研磨方法及び研磨パッドの評価方法 - Google Patents

研磨パッド、研磨方法及び研磨パッドの評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より均一な密度を有する研磨層を用いることにより、研磨性能の安定性を有する研磨パッド、研磨パッドの評価方法及び研磨パッドの製造方法を提供する。【解決手段】ポリウレタン樹脂を含む研磨層を有する研磨パッドであって、前記研磨層の密度(単位:g/cm3)を研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下である、研磨パッド、その製造方法、及び、研磨パッドの密度の均一性を評価する方法。【選択図】図2

Description

本発明は研磨パッド及びその研磨方法に関する。本発明の研磨パッドは、光学材料、半導体デバイス、ハードディスク用のガラス基板等の研磨に用いられ、特に半導体ウエハの上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを研磨するのに好適に用いられる。本発明はまた、研磨パッドの密度の均一性を評価する方法に関する。
光学材料、半導体ウエハ、ハードディスク用のガラス基板等は非常に精密な研磨が要求される。特に半導体デバイス製造工程での材料の表面は、金属、有機及び無機の絶縁材料など硬度の異なる様々な材料が露出している。このような材料の表面を均一に研磨するためには、研磨パッドの表面も物性が均一であることが必要である。
特許文献1には密度のばらつきが小さい研磨シートを連続的に製造する方法が開示されている。特許文献2には研磨層における厚さ方向の気泡径を制御することで密度のばらつきの小さい研磨パッドが開示されている(表1には密度の最小最大値が記載されている)。
特開2004−169038号公報 特開2014−073557号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の研磨パッドでは、より精密な研磨が要求される場合においては密度の均一性が十分ではなかった。本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、より均一な密度を有する研磨層を用いることにより、研磨性能の安定性を有する研磨パッド、研磨方法、研磨パッドの評価方法及び研磨パッドの製造方法を提供することを目的とする。本発明者らは、鋭意研究の結果、研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値について、最大値と最小値の差が小さく、標準偏差が小さくなるように研磨パッドの製造条件を選択したことにより、従来の製造では達成できないほどの均一な密度を有する研磨層が得られ、この研磨層を研磨パッドに用いることにより、研磨性能が安定することを見出した。
本発明は以下のものを提供する。
[1]
ポリウレタン樹脂を含む研磨層を有する研磨パッドであって、
前記研磨層の密度(単位:g/cm)を研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下である、研磨パッド。
[2]
前記研磨層は、微小中空球体を含む、[1]に記載の研磨パッド。
[3]
前記微小中空球体の平均粒径が30μm以下である、[2]に記載の研磨パッド。
[4]
前記研磨層の密度の平均値が0.60〜0.95g/cmである、[1]〜[3]のいずれかに記載の研磨パッド。
[5]
光学材料又は半導体材料の表面を研磨する方法であって、[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨パッドを使用することを特徴とする方法。
[6]
ポリウレタン樹脂を含む研磨層の密度の均一性を評価する方法であって、
前記研磨層の密度(単位:g/cm)を研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であるか否かを判定する工程を含む、前記方法。
[7]
前記研磨層は、ポリウレタン樹脂を含む樹脂発泡体をスライスして得た複数の研磨層から1つを抜き出した研磨層である、[6]に記載の方法。
本発明の研磨パッドは研磨層の密度分布が従来の研磨パッドでは達成できないほどに均一なため、従来の研磨パッドに比して研磨特性の安定性を実現できる。
本発明の研磨パッドの製造方法を説明するための製造装置の概略図である。 本発明の研磨パッドの密度の分布を示す概略図である。
[研磨パッド]
本発明の研磨パッドは、ポリウレタン樹脂を含む研磨層を有する研磨パッドであって、研磨層の均一性を、研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた密度(単位:g/cm)の複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であるか否かで評価したことが特徴である。複数の位置の決定方法としては、例えば、前記研磨層の密度を研磨層の平面の850mm×850mmの面積を縦横方向に8分割した合計64区画について測定して得られた測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該測定値の標準偏差が0.003以下であるか否か評価することが挙げられる。この本発明の研磨層の均一性は従来の研磨層では達成できていない。例えば、当業界で周知のIC1000(商品名、ニッタ・ハース社製)の研磨パッドの研磨層について、本発明の上記評価方法により評価すると、最大値と最小値の差が0.019であり、当該測定値の標準偏差が0.004となり、本発明の均一性を達成できていない。
他の評価例としては、研磨層の平面において100mm四方の区画を等間隔に複数設定し、設定した複数の区画について密度を測定することにより評価することができる。
研磨層に設定する区画は、25区画以上あることが好ましい。区画が25区画以上あることにより、研磨層の密度の均一性をより正確に評価することができる。また、1つの区画が40mm四方〜150mm四方の範囲に設定することが好ましい。1つの区画が40mm四方よりも小さい場合、研磨特性に影響しにくい微細な変動(ノイズ)を拾ってしまい、正確な評価ができない。1つの区画が150mm四方より大きい場合、研磨特性に寄与する密度の均一性を正確に評価することができない。
[研磨パッドの製造方法]
本発明のポリウレタン樹脂を含む研磨層を有する研磨パッドの製造方法は、
前記ポリウレタン樹脂が、イソシアネート末端ウレタンプレポリマー、硬化剤及び微小中空球体を含む硬化性樹脂組成物の硬化物であり、
下記工程:
イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを含むA成分、硬化剤を含むB成分、及び微小中空球体を含むC成分を用意する工程、
A成分、B成分及びC成分を混合機に供給してA成分、B成分及びC成分の混合物からなる硬化性樹脂組成物を調製する工程、
硬化性樹脂組成物を混合器から型へ吐出する工程、
硬化性樹脂組成物を型内で硬化して硬化物を調製する工程、そして
硬化物をスライスして研磨層を得る工程
を含む。
(1)研磨層を構成するポリウレタン樹脂が、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを含むA成分と硬化剤を含むB成分と微小中空球体を含むC成分を混合して得られる硬化性樹脂組成物の硬化物であること
ポリマー骨格の主要部分をプレポリマーとして硬化前に調製しておくことによって、材料の均一性を達成できる。
[A成分]
A成分は、主に、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを含む。当該プレポリマーはA成分の粘度や流動性を決定し、硬化剤を含むB成分との混ざり易さを決定する重要な成分である。プレポリマーにおけるイソシアネート成分とジオール成分とのモル比は、20:1〜2:1であることが好ましく、より好ましくは10:1〜2:1である。
イソシアネート成分:
イソシアネート成分としては、例えば、
2,4−トルエンジイソシアネート(2,4−TDI)、
2,6−トルエンジイソシアネート(2,6−TDI)、
m−フェニレンジイソシアネート、
p−フェニレンジイソシアネート、
ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、
4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、
3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
キシリレン−1,4−ジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、
プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、
シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、
シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、
p−フェニレンジイソチオシアネート、
キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、
エチリジンジイソチオシアネート
等が挙げられる。
ポリオール成分:
ポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール;
ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテルポリオール;
エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール;
ポリカーボネートポリオール;
ポリカプロラクトンポリオール;
等が挙げられる。
本発明で好適に使用されるプレポリマーの例を以下に示す。
プレポリマー(1):2,4−TDI(50〜90モル%)/PTMG650(15〜3モル%)/PTMG1000(10〜2モル%)/DEG(25〜5モル%)(NCO当量400〜550)
ここで、「PTMG650」は数平均分子量が650であるポリ(オキシテトラメチレン)グリコールであり、「PTMG1000」は数平均分子量が1000であるポリ(オキシテトラメチレン)グリコールである。
[B成分]
B成分は、主に、硬化剤を含む。本発明において、硬化剤はポリアミン及びポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
ポリアミン硬化剤:
ポリアミンとしては、例えば、ジアミンが挙げられ、これには、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルキレンジアミン;イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミンなどの脂肪族環を有するジアミン;3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(別名:メチレンビス−o−クロロアニリン)(以下、MOCAと略記する。)などの芳香族環を有するジアミン;2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するジアミン、特にヒドロキシアルキルアルキレンジアミン;等が挙げられる。また、3官能のトリアミン化合物、4官能以上のポリアミン化合物も使用可能である。
ポリオール硬化剤:
上述したプレポリマーの成分の項目で例示したポリオール成分が挙げられる。
硬化剤の組成と使用量:
研磨パッドの柔軟性は、プレポリマーの構成成分のみならず、硬化剤のポリアミン硬化剤及び/又はポリオール硬化剤の配合割合でも調節できる。ポリアミン硬化剤又はポリオール硬化剤を単独で使用せずに、ポリアミン硬化剤とポリオール硬化剤の混合物を使用する場合、硬化剤中のアミノ基の数を100とした場合の硬化剤中の水酸基の数の割合である硬化剤の水酸基比率が10〜50であることが好ましく、より好ましくは水酸基比率は15〜30である。また、プレポリマーの末端に存在するイソシアネート基に対する、硬化剤に存在する活性水素基(アミノ基及び水酸基)の当量比であるR値が、0.60〜1.2となるように硬化剤の量を用いることが好ましい。R値は、0.70〜1.0がより好ましく、0.80〜0.95がさらに好ましい。また、研磨パッドのD硬度(JISK6253−1997/ISO7619)は、好ましくは20〜70であり、より好ましくは30〜60である。
[C成分]
本発明では、C成分の発泡剤はA成分に添加される。発泡剤として微小中空球体(以下、中空微粒子ともいう)をポリウレタン樹脂に混合することによってポリウレタン硬化体中に空間を均一に形成することができる。微小中空球体とは、熱可塑性樹脂からなる外殻(ポリマー殻)と、外殻に内包される低沸点炭化水素とからなる未発泡の加熱膨張性微小球状体と、未発泡の加熱膨張性微小球状体を、加熱膨張させたものをいう。前記ポリマー殻としては、例えば、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体などの熱可塑性樹脂を用いることができる。同様に、ポリマー殻に内包される低沸点炭化水素としては、例えば、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、石油エーテル等を用いることができる。発泡剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、より好ましくは1〜5質量部、さらにより好ましくは1〜3質量部である。微小中空球体がポリウレタン樹脂に含まれることで、研磨面へのスラリーの供給が均一化され、研磨特性を安定化させることができる。
ポリウレタン樹脂における微小中空球体の平均粒径は、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下であり、さらに好ましくは20μm以下であり、よりさらに好ましくは15μm以下であり、さらにより好ましくは10μm以下である。また、微小中空球体の平均粒径は1μm以上である。なお、平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えばスペクトリス(株)製、マスターサイザ−2000)等により測定することができる。微小中空球体の平均粒径が上記範囲内にあることにより、研磨面にスラリーを多く保持でき、被研磨物に対して寄与する研磨面の箇所が増えることにより、高い研磨レートを得ることができる。
また、微小中空球体は、既に膨張した状態の既膨張タイプと、膨張していない未発泡の状態の未膨張タイプが含まれるが、未膨張タイプがより好ましい。未膨張タイプの微小中空球体を用いることにより、ポリウレタンシートに形成される径の小さい気泡が分散した状態となり、密度を均一な状態に調整することができる。
(2)A成分及びB成分を混合器に供給してA成分及びB成分の混合物からなる硬化性樹脂組成物を調製する工程、そして硬化性樹脂組成物を混合器から型へ吐出する工程、を含むこと
A成分を格納するタンク及びB成分を格納するタンクについてそれぞれ温度などの格納条件を調整でき、A成分及びB成分を混合器に供給する際の各成分の状態を正確に制御できる。A成分とB成分を混合すると反応が起こるので、反応開始のタイミングを制御することができる。ミキサーの回転数など混合条件を制御でき、適切な混合を行った後、直ちに混合器から型へ混合物(硬化性樹脂組成物)を適当なタイミングで吐出できるので、混合プロセスの混合時間や混合の程度を正確に調整できる。本発明者らの検討によれば、混合器内の回転子(ローター)の回転数が高すぎるときは、攪拌時の衝撃によって局部的に混合物である硬化性樹脂組成物の温度が上昇して硬化体の密度の均一性が損なわれることが分かっている。
(3)好ましくは、混合物(硬化性樹脂組成物)を混合器から型へ吐出する工程において、混合物(硬化性樹脂組成物)を混合器の吐出口から型へ吐出する位置が移動可能となっていること
本発明者らの検討によれば、混合器の吐出口から吐出された混合物が型内の混合物(硬化性樹脂組成物)に衝突する際の衝撃によって局部的に硬化性樹脂組成物の温度が上昇して硬化体の密度の均一性が損なわれることが分かっている。混合器の吐出口と型の相対的な位置関係を変化させることができれば、常に同じ位置に混合器の吐出口からの混合物の流れが衝突しにくくなり、硬化性樹脂組成物の温度が局部的に上昇することはない。混合器の吐出口と型の壁面の相対的な位置関係を変化させる方法としては、例えば、型の位置を固定して吐出口を移動させる方法、吐出口の位置を固定して型を移動させる方法、型と吐出口の両方を移動させる方法、などが挙げられる。
[本発明の研磨パッドの製造方法の具体的態様]
図1を参照して本発明の研磨パッドの製造方法を具体的に説明する。製造装置200は、第1タンク201、第2タンク202、ミキシングヘッド203、回転子203a、型204、容器212、流路501、502、503を備える。流路501、502の途中にはポンプと弁が設けられている。プレポリマーを第1タンク201(A成分タンク)、硬化剤を第2タンク202(B成分タンク)に投入した後、加温・減圧脱泡を行う。微小中空球体(発泡剤)を容器212に収容する。流路503を介して容器212から第1タンク201に微小中空球体(発泡剤)を投入し、撹拌後、再度減圧脱泡を行う。その後、流路501、502を介してミキシングヘッド203に各材料を供給し、撹拌混合しながら、型204へ混合物301を吐出する。型204内で硬化させ得られたブロック状物をスライスし研磨層を得る。
[研磨パッドの研磨層の均一性の評価方法]
本発明のポリウレタン樹脂を含む研磨層の密度の均一性を評価する方法は、前記研磨層の密度を研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であるか否かを判定する工程を含む。本発明では、研磨層の均一性は研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定することが特徴である。図2を参照されたい。図2は、後述する実施例1の研磨パッドの研磨層の平面を縦方向に均等に8分割、横方向に均等に8分割して各々の区画について密度を測定した場合の各区画の密度の測定値を示す図である。図2において色が濃い区画は密度が高く、色が薄い区画は密度が低い。図2において密度の最大値は0.786であり、最小値は0.777であり、最大値と最小値の差が0.009であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.002である。図2の研磨パッドは本発明の均一性の条件を満たすが、密度の高い区画と密度の低い区画が入り混じった構造であることがわかる。
出願人の知る限り、図2に示すように研磨パッドの研磨層の平面の密度分布を視覚化した例は無い。研磨層の密度は、測定対象がポリウレタンであることから、0.60〜0.95g/cmである。好ましくは0.65〜0.90g/cm、さらにより好ましくは、0.70〜0.85g/cmである。密度が上記範囲内にあると、研磨面の目詰まりによるスクラッチの発生を抑制することができる。
ポリウレタン樹脂の研磨層に含まれる気泡の平均気泡径は5〜20μmである。平均気泡径が上記範囲内にあると、良好な研磨レートを得ることができる。平均気泡径は、レーザーマイクロスコープ(VK−X1000、KEYENCE製)でパッド表面の0.6mm四方の範囲(溝の部分を除く)を400倍に拡大して観察し、得られた画像を画像処理ソフト(WinROOF2018 Ver4.0.2、三谷商事製)により二値化処理して気泡個数を確認し、また、各々の気泡の面積から円相当径及びその平均値(平均気泡径)を算出した。なお、気泡径のカットオフ値(下限)を5μmとし、ノイズ成分を除外した。
本発明を以下の例により具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
<研磨層(研磨シート)の作製方法>
A成分に、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、数平均分子量が1000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)、数平均分子量が650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG)及びジエチレングリコール(DEG)を反応させてNCO当量455のウレタンプレポリマー(プレポリマー(1))を100g(部)、B成分に硬化剤である3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)を26.14g(部)、C成分に平均粒径が8.5μmの未膨張の中空微粒子を2.7g(部)、それぞれ準備する。なお、比率を示すためg表示として記載しており、ブロックの大きさに応じて必要な重量(部)を準備する。以下同様にg(部)表記で記載する。A成分のタンクの温度を表1及び2に記載の温度に調整し、B成分のタンクの温度をMOCAの融点(110℃)を超える120℃に調整し、A成分およびB成分を各タンクにおいてそれぞれ予め減圧脱泡した。その後、A成分とC成分を混合し、A成分とC成分の混合物を減圧脱法した後、A成分とC成分の混合物及びB成分を混合器(ミキシングヘッド)に供給した。混合器の回転子(ローター)を表1及び2に記載の回転数で運転した。得られた混合液を80℃に加熱した型枠(850mm×850mmの正方形、高さ50mm)にミキシングヘッドの吐出口を一定の速度で移動させながら注型した。30分間、80℃にて硬化させた後、形成されたブロックを型枠から抜き出した。抜き出した樹脂発泡体をオーブンにて120℃で4時間硬化して樹脂発泡体を得た。得られた樹脂発泡体を25℃まで放冷した後、再度オーブンにて120℃で5時間加熱してから、1.3mm厚にスライスしてウレタンシートを作成し、研磨層を得た。
<密度測定条件>
シート状の研磨層の平面(850mm×850mm)を64等分(縦横8等分ずつ)する。64等分した各シート区画の中心を3cm×10cmを抜き取り、サンプルとした。サンプルの厚み(5点)の平均値と重量から各シート区画の密度を算出する。図2は、実施例1の研磨層における各区画のサンプルの密度(単位:g/cm)を示している。
<評価方法>
密度の最大値、最小値及び標準偏差を求めて、これらの値に基づいて均一性を評価した。評価は、複数の測定値の内の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であるか否かを基準として行った。
結果を表1及び2に示す。
Figure 2021160001
Figure 2021160001
表1から、A成分のタンクの温度が40〜60℃、ミキシングヘッド内のローターの回転数が2000rpmである実施例1〜3において、研磨層の密度の複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であり、密度分布の均一な研磨層が得られることがわかる。一方、A成分のタンクの温度が70℃と高く、ミキシングヘッド内のローターの回転数が2000rpmである比較例1では、複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であるが、当該複数の測定値の標準偏差が0.003を超えており、研磨層の密度が均一ではない。また、A成分のタンクの温度が30℃と低く、ミキシングヘッド内のローターの回転数が2000rpmである比較例2では、複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であるが、当該複数の測定値の標準偏差が0.003を超えており、研磨層の密度が均一ではない。
表2から、A成分のタンクの温度が50℃であり、ミキシングヘッド内のローターの回転数が800〜3000rpmの範囲内である実施例2、4〜6において、研磨層の密度の複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であり、密度分布の均一な研磨層が得られることがわかる。一方、A成分のタンクの温度が50℃であり、ミキシングヘッド内のローターの回転数が4000rpmと高い比較例3では、複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であるが、当該複数の測定値の標準偏差が0.003を超えており、研磨層の密度が均一ではない。また、A成分のタンクの温度が50℃であり、ミキシングヘッド内のローターの回転数が500rpmと低い比較例4では、複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差が0.015を超えており、当該複数の測定値の標準偏差が0.003を超えており、研磨層の密度が均一ではない。
表1及び表2から、A成分の温度が高すぎる場合、ミキシングヘッドの攪拌時の衝撃によって硬化反応が局部的に起こり、研磨層の密度にムラが生じるものと考えられる。このことは、A成分の温度を50℃の適温に調節してミキシングヘッドのローターの回転数を変化させた場合に、回転数が高すぎると研磨層の密度にムラが生じることとも一致する。一方、A成分の温度が低すぎる場合、ミキシングヘッドから吐出された段階では硬化反応が進んでおらず、型枠内で静止状態で局部的に硬化反応が進行するので、研磨層の密度にムラが生じるものと考えられる。また、ミキシングヘッドのローターの回転数が低すぎると、プレポリマーと硬化剤が十分に混ざり合っておらず、複数の箇所の測定値の最大値と最小値の差も、当該複数の測定値の標準偏差も、いずれも本発明の要件を満たしていないと考えられる。以上の試験結果から、研磨層の密度を均一にするためには、材料の混合時の温度と材料の攪拌の程度のバランスを考慮する必要があることがわかる。

Claims (7)

  1. ポリウレタン樹脂を含む研磨層を有する研磨パッドであって、
    前記研磨層の密度(単位:g/cm)を研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下である、研磨パッド。
  2. 前記研磨層は、微小中空球体を含む、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記微小中空球体の平均粒径が30μm以下である、請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 前記研磨層の密度が0.60〜0.95g/cmである、請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 光学材料又は半導体材料の表面を研磨する方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッドを使用することを特徴とする方法。
  6. ポリウレタン樹脂を含む研磨層の密度の均一性を評価する方法であって、
    前記研磨層の密度(単位:g/cm)を研磨層の平面の縦横方向に等間隔を空けた複数の位置について測定して得られた複数の測定値の最大値と最小値の差が0.015以下であり、当該複数の測定値の標準偏差が0.003以下であるか否かを判定する工程を含む、前記方法。
  7. 前記研磨層は、ポリウレタン樹脂を含む樹脂発泡体をスライスして得た複数の研磨層から1つを抜き出した研磨層である、請求項6に記載の方法。
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