JP2003002539A - 巻線機 - Google Patents

巻線機

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JP2003002539A
JP2003002539A JP2001186430A JP2001186430A JP2003002539A JP 2003002539 A JP2003002539 A JP 2003002539A JP 2001186430 A JP2001186430 A JP 2001186430A JP 2001186430 A JP2001186430 A JP 2001186430A JP 2003002539 A JP2003002539 A JP 2003002539A
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tension
wire
wire rod
tension arm
pulley
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Takashi Oikawa
孝 及川
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線材繰り出し中または線材繰り出し停止中の
如何に拘わらず、線材に印加されるテンション値を任意
に変更することが可能であり、機械的調整を必要とせず
に広範囲な線径の線材に対応することができる構成とさ
れたテンション装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るテンション装置は線材収納
部1から巻線部へと供給される線材2に対して張力を印
加するものであって、線材2が先端部を走行するテンシ
ョンアーム8の基端部には回転トルク発生機構15が連
結されており、この回転トルク発生機構15は電気入力
を制御するのに伴って線材2に印加される張力を任意に
変更可能なものであることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルやトランス
などにおいて巻線作業を自動的に行なう場合に使用され
る巻線機に関し、詳しくは、線材収納部から線材ガイド
部を介して巻線部に供給される線材に対して一定の張力
を印加するテンション装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】コイルやトランスなどの巻線作業を実行
する自動巻線機においては従来から、図12に示す如き
テンション装置が使用されている。このテンション装置
は、線材供給部である線材ボビン51と巻線部(図示省
略)との間に設置されており、線材ボビン51から引き
出された線材52の走行を案内するスネールガイド53
及び線押え54と、線材52が巻回されて共に回転する
ブレーキプーリ55と、ブレーキプーリ55を経た線材
52が先端部のガイドローラ56を通過して巻線部へと
走行していくテンションアーム57と、これらの各々が
位置決めして配設されたフレーム58とを備えている。
そして、フレーム58上に基端部が軸支されたテンショ
ンアーム57に対しては引っ張りスプリング59による
回転トルクが付与され、ガイドローラ56を通過する線
材52にはテンションアーム57の回転トルクに基づい
た一定の張力が印加されている。
【0003】このテンション装置では、つぎのような動
作が実行される。まず、巻線作業中の線材繰り出し時、
つまり、線材ボビン51から線材52が引き出されてお
り、この引き出された線材52とともにブレーキプーリ
55が回転している状態下においては、ブレーキプーリ
55のブレーキトルクが支配的であることによって線材
52に印加される張力の値、いわゆるテンション値が一
定となる。また、引き出しが停止された後の線材52に
印加されるテンション値は、テンションアーム57の回
転トルクによって一定となる。さらに、線材52の緩み
が生じた場合にあっては、テンションアーム57が線材
52を引っ張るよう回転する結果として線材52の緩み
は吸収されてしまう。
【0004】しかしながら、テンションアーム57の回
転トルクは引っ張りスプリング59でもって付与される
構造であるため、テンションアーム57の角度位置によ
っては引っ張りスプリング59の伸び量が変化すること
になり、結果的には線材52に印加されるテンション値
が変化することになる。そこで、このような不都合をな
くす必要上、バネ定数が小さくて全長の長い引っ張りス
プリング59を用いたり、テンションアーム57の角度
位置による線材52の張力変化が少なくなるよう引っ張
りスプリング59の取付け位置や取付け方法などに配慮
することが実行されている。
【0005】すなわち、テンションアーム57では、線
材繰り出し時のテンション値と緩み吸収動作時のテンシ
ョン値とが予め設定されており、線材繰り出し時のテン
ション値は、線材52の種別などに応じて定められた適
正なテンション値が得られるようブレーキプーリ55の
ブレーキトルクを調整することによって設定される。な
お、ブレーキプーリ55には摩擦式や磁力式、または、
エア式などがあり、これらのブレーキプーリ55では機
械的または電気的な手法によるブレーキトルクの調整が
行われる。また、緩み吸収動作時のテンション値は、テ
ンションアーム57がその動作範囲内の適正な角度位置
にある時のブレーキプーリ55で生じている線材繰り出
し時のテンション値と釣り合うようにしたテンションア
ーム57の回転トルクでもって調整されることになり、
具体的には、引っ張りスプリング59の固定位置(作用
点)を移動したり、その伸び量を変化させることによっ
て調整されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来構
造とされたテンション装置を使用して行われる実際の巻
線作業においては、端末線処理や引き回し時の断線防
止、または、カラゲ時の緩み防止などの必要上から、線
材繰り出し時のテンション値を一時的に規定値よりも高
めへとシフトしたり、あるいは、低めへとシフトしたり
したうえで作業したい場合がある。また、線材52の線
径変更などが必要な場合もあり、このような場合には、
テンション値の設定を短時間のうちに変更することが可
能であるとともに、その再現性が良好であることが求め
られる。
【0007】そこで、線材繰り出し時のテンション値を
変化させる際であってブレーキプーリ55が電気式であ
る際には電圧信号によって任意にブレーキトルクを制御
することが実行され、また、緩み吸収動作時のテンショ
ン値もブレーキプーリ55で生じる線材繰り出し時のテ
ンション値と釣り合うようにしながらテンションアーム
57の回転トルクを調整することによって制御されるこ
ととなる。しかしながら、テンションアーム57に回転
トルクを付与している引っ張りスプリング59のバネ定
数は一定であるため、緩み吸収動作時のテンション値を
変更するには、引っ張りスプリング59の固定位置を機
械的に移動させたり、引っ張りスプリング59の本数を
変更したりする必要があることとなり、線材繰り出し時
はまだしも緩み吸収動作時のテンション値を変更するこ
とは困難なのが実情である。
【0008】本発明はこのような不都合に鑑みて創案さ
れたものであり、線材繰り出し中または線材繰り出し停
止中の如何に拘わらず、線材に印加されるテンション値
を任意に変更することが可能であり、機械的調整を必要
とせずに広範囲な線径の線材に対応することができる構
成とされたテンション装置を備えた巻線機の提供を課題
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、線材
供給部から線材ガイド部を介して巻線部に供給される線
材に対して張力を印加するテンション装置を備えた巻線
機において、上記線材が先端部を走行するテンションア
ームの基端部には回転トルク発生機構が連結されてお
り、この回転トルク発生機構は電気入力を制御するのに
伴って線材に印加される張力を任意に変更可能なもので
あることを特徴としている。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、上
記回転トルク発生機構は、一定速度で回転するDCモー
タの発生する回転トルクの一部をテンションアームの基
端部へと伝達する電磁クラッチであることを特徴として
いる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、線材収納部とテンションアームとの間には、線材を
間欠的に供給するブレーキプーリが配置されていること
を特徴としている。
【0012】請求項4の発明は、請求項1又は2におい
て、上記テンションアームの角度検出機構と、線材収納
部及びテンションアーム間に配置された繰り出しプーリ
とを備えており、この繰り出しプーリは、テンションア
ームの角度位置に応じて線材の線材繰り出し速度を制御
するものであることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るテンション装
置の実施の形態を図面に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1〜6は実施の形態1に係る巻線機
を説明するための図であり、図1は巻線機の全体構造を
示す正面図、図2は巻線装置の正面図、図3はその平面
図であり、図4は図2中の矢印A−Aで切断したブレー
キプーリの構造を示す断面図、図5はヒステリシスクラ
ッチの断面図、図6はブロック図である。
【0014】図1において、100は本実施の形態1に
係る巻線機である。この巻線機100は、床面に設置さ
れる巻線機筐体101と、該筐体101上に配設された
線材リール(線材供給部)1,テンション装置102,
線材ガイド部103,巻線部104,線材処理部105
及びワーク挿排部105を備えている。
【0015】前記テンション装置102は前記線材リー
ル1から巻線部104に延びる線材2に所要の張力を印
加するためのものである。
【0016】また前記線材ガイド部103はこれのノズ
ル103aをx軸(左右方向),y軸(紙面垂直方向)
及びz軸(上下方向)に移動させることより該ノズル1
03aを通過する線材2を巻線部104で回転駆動され
るワーク104aの所要位置に巻回するようになってい
る。
【0017】前記線材処理部105は線材2の先端及び
終端をワーク104に溶着固定し、また前記ワーク排出
部106は、上記巻線作業の終了して巻線部104に把
持されているワークと巻線作業前のワークとを交換する
ように構成されている。
【0018】上記テンション装置102は、図2及び図
3に示すように、上記線材リール1から引き出された線
材2の走行を案内するスネールガイド3及びガイドロー
ラ4と、1周分だけ巻回された線材2とともに回転する
ブレーキプーリ5と、このブレーキプーリ5を経てきた
線材2を案内するガイドローラ6と、先端部のアイレッ
トガイド7を通過した線材2が巻線部へと走行していく
テンションアーム8と、これらの各々が位置決めして配
設されたフレーム9とを備えている。そして、この際に
おけるテンションアーム8の周囲には位置検出センサ1
0〜12が配設されており、位置検出センサ10,11
の各々はテンションアーム8の基端部に配置されたドグ
13,14を検知することにより、また、位置検出セン
サ12はテンションアーム8そのものを検知してテンシ
ョンアーム8の角度位置を検出するようになっている。
【0019】さらに、テンションアーム8の基端部には
電磁クラッチであるヒステリシスクラッチ15の出力軸
15aが連結されており、このヒステリシスクラッチ1
5の入力軸15bに対しては一定速度で回転するDCギ
ヤードモータ16の出力軸がベルト17を介したうえで
連結されている。すなわち、ここでのヒステリシスクラ
ッチ15はDCギヤードモータ16で発生する回転トル
クの一部をテンションアーム8の基端部へと伝達する回
転トルク発生機構として機能するようになっており、こ
のテンションアーム8に対してはヒステリシスクラッチ
15によって常に回転トルクが付与されるので、このテ
ンションアーム8の角度位置に拘わらず、その先端部の
アイレットガイド7を通過して巻線部へと走行する線材
2には一定の張力が印加される。
【0020】また、電気入力、つまり、具体的には入力
電流が変化した場合には、ヒステリシスクラッチ15
は、DCギヤードモータ16からヒステリシスクラッチ
15を介してテンションアーム8の基端部へと伝達され
る回転トルクを比例的に変化させることになる。そのた
め、ヒステリシスクラッチ15への入力電流を制御する
ことに伴っては、テンションアーム8の先端部に配置さ
れたアイレットガイド7を通過して走行する線材2に対
し、伝達トルクをテンションアーム8の回転半径で除し
た値に相当するテンション値が付与される。なお、この
際におけるDCギヤードモータ16は、巻線工程におけ
る線材2の緩みを発生させるワーク移動やノズル移動な
どの速度を十分に上回る速度がテンションアーム8の先
端部でもって確保される回転速度となるよう設定されて
いる。
【0021】ところで、本実施の形態においては、DC
ギヤードモータ16で発生する回転トルクの一部をヒス
テリシスクラッチ15によってテンションアーム8の基
端部に伝達するとしているが、これらに代えてトルクモ
ータ(図示省略)を用いることも考えられる。しかしな
がら、トルクモータが有する単位体積当たりの発生トル
クは2.8gf・cmであり、その変動に対する追従性
はやや低くなるのに対し、ヒステリシスクラッチ15及
びDCギヤードモータ16であれば、発生トルクが4.
4gf・cmとなるばかりか、変動に対する高い追従性
が得られる。また、トルクモータではAC40〜60V
の制御電圧が必要であり、かつ、発生トルクと印加電圧
の関係が非直線性となるのに対し、ヒステリシスクラッ
チ15及びDCギヤードモータ16の組み合わせでは、
制御電圧がDC24V以下の一般電圧であってよく、し
かも、発生トルクと印加電圧の関係が直線的となって制
御性が良好になるという利点が確保される。
【0022】さらにまた、線材リール1とテンションア
ーム8との間には線材2を間欠的に供給するブレーキプ
ーリ5が配置されている。このブレーキプーリ5は、図
3に示すように、線材2の滑りを防止するためのOリン
グ18が外周溝部に嵌め込まれたプーリドラム19と、
フレーム9によりプーリドラム19を回転自在に支持す
るベアリング20と、プーリドラム19の側面を押さえ
込んで回転を阻止するブレーキパッド21と、このブレ
ーキパッド21をプーリドラム19に押し付けるバネ2
2と、このバネ22の付勢力に抗してブレーキパッド2
1をプーリドラム19から離間させるソレノイド23と
を具備している。そして、通常時におけるブレーキパッ
ド21はバネ22の付勢力でもってプーリドラム19の
側面を押さえ込んでおり、その結果としてブレーキプー
リ5は回転不可となっている。
【0023】つぎに、実施の形態1に係るテンション装
置の動作を説明する。まず、巻線作業中の線材繰り出し
時には、線材ボビン1から引き出された線材2がスネー
ルガイド3及びガイドローラ4に案内されてブレーキプ
ーリ5に1周だけ巻回された後、ガイドローラ6によっ
て案内されながらテンションアーム8の先端部に配置さ
れたアイレットガイド7を通過したうえで巻線部へと向
かって走行していくことになる。そして、この際には、
バネ22でもって押圧付勢されたブレーキパッド21が
プーリドラム19の側面を押さえ込んでいるためにブレ
ーキプーリ5の回転は阻止されていることになり、線材
2が巻線部へと巻き込まれるのに伴ってテンションアー
ム8は設定された回転トルクを保ったままで反時計方向
へと回転することになる。
【0024】また、巻線部による線材2の巻き込みが終
了した線材繰り出しの停止時にも、テンションアーム8
は設定された回転トルクを保持し続ける。そのため、以
後の時点でもって巻線部側の線材2に緩みが生じると、
テンションアーム8は時計方向へと回転することにな
り、線材2に印加されているテンション値は一定のまま
に保たれる。さらに、引き続き、巻線部へと線材2が巻
き込まれるのに伴ってテンションアーム8が反時計方向
に回転し、かつ、位置検出センサ10がON動作する
と、ソレノイド23がON動作する結果としてブレーキ
パッド21がプーリドラム19の側面から離間すること
となり、ブレーキプーリ5の回転が可能となる。
【0025】そして、ブレーキプーリ5の回転が可能に
なると、テンションアーム8は巻線部104側の線材2
に対してテンション値を印加したままで供給側の線材2
を線材ボビン1から引き出しながら時計方向へと回転す
ることになり、テンションアーム8の回転によって位置
検出センサ11がON動作する。すると、ソレノイド2
3が復帰し、ブレーキパッド21によって再びプーリド
ラム19の側面が押さえ込まれるため、ブレーキプーリ
5の回転は阻止されてしまう。その結果、線材ボビン1
からの線材2の供給は停止されることになり、テンショ
ンアーム8は巻線部による線材2の巻き込み量に応じて
反時計方向へと向かう回転を開始することになる。
【0026】すなわち、本実施の形態に係るテンション
装置では、線材繰り出し中は勿論のこと、線材繰り出し
の停止中または線材2の緩み吸収動作時であっても、線
材2に印加されるテンション値をヒステリシスクラッチ
15への入力電流を制御するだけのことによって任意に
変更可能であり、コイルやトランスなどに用いられる線
材2の線径が細くなってテンション値のきめ細かい制御
が必要な際にも容易に対処可能であることになる。な
お、線材2の材料切れ、あるいは、何らかの原因に基づ
く線材2の断線が生じた場合は、ガイドローラ6に当た
るまでテンションアーム8は時計方向へと回転すること
になり、このテンションアーム8を検出してON動作し
た位置検出センサ12から巻線部の制御部に断線信号が
出力される結果としてテンション装置を使用した巻線作
業は中断されることになる。
【0027】(実施の形態2)図7〜11は実施の形態
2に係るテンション装置を説明するための図であり、図
7は全体構造を示す正面図、図8はその平面図、図9は
図7中の矢印B−Bで切断した繰り出しプーリの構造を
示す断面図、図10は繰り出しプーリの駆動回路構成を
示す回路図であり、図11は線速とテンション値との関
係を示す説明図である。なお、実施の形態2に係るテン
ション装置の全体構造は実施の形態1と基本的に異なら
ないから、図7及び図8において図2及び図3と同一の
機器、部品については同一符号を付し、ここでの詳しい
説明は省略する。
【0028】本実施の形態に係るテンション装置は、図
7及び図8で示すように、線材リール1から引き出され
た線材2の走行を案内するスネールガイド3及びガイド
ローラ4と、これらによって案内されてきた線材2をテ
ンションアーム8に向けて繰り出す繰り出しプーリ31
と、この繰り出しプーリ31を経てきた線材2を案内す
るガイドローラ6と、先端部のアイレットガイド7を通
過した線材2が巻線部へと走行していくテンションアー
ム8と、これらの各々が位置決めして配設されたフレー
ム32とを備えている。そして、この際、テンションア
ーム8の基端部には、一定速度で回転するDCギヤード
モータ16の発生する回転トルクの一部を伝達するヒス
テリシスクラッチ15が連結されているとともに、テン
ションアーム8の角度検出機構となる角度検出用ポテン
ショメータ33が同心状として取り付けられている。
【0029】また、繰り出しプーリ31はブレーキプー
リ5に代えられたものであり、図9に示すように、Oリ
ング18が外周溝部に嵌め込まれたプーリドラム34
と、これを回転駆動するためのDCモータ35とを具備
している。そして、この繰り出しプーリ31は図8に示
すような駆動回路構成とされており、角度検出用ポテン
ショメータ33によって検出されるテンションアーム8
の角度位置に応じて線材の線材繰り出し速度を制御する
ことになっている。すなわち、この構成では、テンショ
ンアーム8の角度位置を検出した角度検出用ポテンショ
メータ33からの出力電圧Vout がパワートランジスタ
36のベースに加わると、コレクタ電流が流れてDCモ
ータ35が回転するため、角度検出用ポテンショメータ
33への入力電圧Vinをトリマー抵抗37でもって調節
することにより、DCモータ35が回転し始める時のテ
ンションアーム8の角度位置θを設定することが行われ
る。
【0030】なお、本実施の形態に係るテンション装置
においても、DCギヤードモータ16で発生する回転ト
ルクの一部をヒステリシスクラッチ15によってテンシ
ョンアーム8の基端部へと伝達することが実行される。
したがって、テンションアーム8の先端部に配置された
アイレットガイド7を通過して巻出部へと走行していく
線材2に対して印加されるテンション値が、ヒステリシ
スクラッチ15への入力電流を制御することに伴って調
整されることは、実施の形態1と同様である。
【0031】つぎに、実施の形態2に係るテンション装
置の動作を説明する。まず、線材リール1から引き出さ
れた線材2は繰り出しプーリ31に対して巻回されるこ
ととなり、この繰り出しプーリ31を通過した線材2は
テンションアーム8の先端部に配置されたアイレットガ
イド7を通過したうえで巻線部へと向かって供給され
る。そこで、線材2にテンション値が印加されていない
と考えると、この状態におけるテンションアーム8は時
計方向へと回転しきっている。そして、この状態から線
材2が巻線部へと巻き込まれ始めると、実施の形態1と
同様、テンションアーム8は設定された回転トルクを保
持したままで反時計方向へ回転することになり、テンシ
ョンアーム8が角度位置θにまで達すると、コレクタ電
流が流れ始めるためにDCモータ35が回転し始め、か
つ、繰り出しプーリ31が回転し始める。
【0032】さらに、巻線部へと巻き込まれる線材2の
線速と繰り出しプーリ31の周速とが等しくなるまでテ
ンションアーム8が回転する。つまり角度検出用ポテン
ショメータ33からの出力電圧がテンションアーム8の
回転角度により変化し、繰り出しプーリ31の回転速度
が変化することになり、これら両者が釣り合った時点で
テンションアーム8の回転は停止されることになる。す
なわち、テンションアーム8の先端部に配置されたアイ
レットガイド7を通過する線材2の線速が変化すると、
テンションアーム8の釣り合い位置(角度)も変化する
ことになるが、テンションアーム8の回転トルクが角度
位置に関わりなく一定であるから、線材2に印加される
テンション値には何ら影響も生じず、設定されたテンシ
ョン値が常に確保される。なお、図11(a) ,( b)
は線速とテンション値との関係を示す説明図であり、微
小なテンション値の調整が可能であることが明らかとな
っている。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
ないし請求項3に係る巻線機によれば、線材繰り出し中
及び線材繰り出しの停止中、あるいはまた、緩み吸収動
作時においても、線材に印加されるテンション値を任意
のタイミングで無段階的に制御することが可能となるの
で、テンション値の設定に関する自由度が従来に比較し
て大幅に増すこととなる。そのため、断線や巻緩みを防
止したり、線材の線径が変更された場合におけるテンシ
ョン値の設定が機械的調整を必要とせずに可能であり、
テンション値の設定を短時間かつ再現性よく容易に実行
できるという効果が得られる。さらに、本発明の請求項
4に係る構造を採用している際には、線材の供給系統で
発生する摩擦抵抗に起因したテンションの影響を受け
ず、テンションアームの回転トルクのみでもって線材に
対してテンションを印加することが可能となり、テンシ
ョン値の微小な制御が行えるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る巻線機の全体構造を示す正
面図である。
【図2】上記巻線機に採用されているテンション装置の
全体構造を示す正面図である。
【図3】上記テンション装置の平面図である。
【図4】図2中の矢印A−Aで切断したブレーキプーリ
の構造を示す断面図である。
【図5】上記実施形態装置のヒステリシスクラッチの断
面側面図である。
【図6】上記実施形体装置のブロック構成図である。
【図7】実施の形態2に係るテンション装置の全体構造
を示す正面図である。
【図8】その平面図である。
【図9】図5中の矢印B−Bで切断した繰り出しプーリ
の構造を示す断面図である。
【図10】繰り出しプーリの駆動回路構成を示す回路図
である。
【図11】線速とテンション値との関係を示す説明図で
ある。
【図12】従来の形態に係るテンション装置の全体構造
を示す正面図である。
【符号の説明】
1 線材リール(線材収納部) 2 線材 8 テンションアーム 15 ヒステリシスクラッチ(回転トルク発生機構) 16 DCギヤードモータ(DCモータ) 100 巻線機 102 テンション装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材供給部から線材ガイド部を介して巻
    線部に供給される線材に対して張力を印加するテンショ
    ン装置を備えた巻線機において、上記テンション装置
    の、上記線材が先端部を走行するテンションアームの基
    端部には回転トルク発生機構が連結されており、この回
    転トルク発生機構は電気入力を制御するのに伴って線材
    に印加される張力を任意に変更可能なものであることを
    特徴とする巻線機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記回転トルク発生
    機構は、一定速度で回転するDCモータの発生する回転
    トルクの一部をテンションアームの基端部へと伝達する
    電磁クラッチであることを特徴とする巻線機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、線材収納部と
    テンションアームとの間には、線材を間欠的に供給する
    ブレーキプーリが配置されていることを特徴とする巻線
    機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、上記テンショ
    ンアームの角度検出機構と、線材収納部及びテンション
    アーム間に配置された繰り出しプーリとを備えており、
    この繰り出しプーリは、テンションアームの角度位置に
    応じて線材の線材繰り出し速度を制御するものであるこ
    とを特徴とする巻線機。
JP2001186430A 2001-06-20 2001-06-20 巻線機 Withdrawn JP2003002539A (ja)

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