JP2003001036A - 多室バグフィルターのパルス洗浄方法 - Google Patents
多室バグフィルターのパルス洗浄方法Info
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Abstract
長くする。 【解決手段】 多室のバグフィルターにおいて、差圧変
動がほぼ同一である各室での差圧を測定することで、各
バグフィルターのろ布に堆積したダスト量を正確に検知
し、各室での差圧の平均値を算出して設定値との対比で
全室のバグフィルターのパルス洗浄を同時に行う。
Description
ターにおいて、パルス洗浄によりろ布に付着したダスト
を払い落とす方法に関するものである。
布のパルス洗浄は、コストダウンを図るために、バグフ
ィルターを備えた設備に排ガスを導入する入口側の排ガ
スダクトと清浄ガスを排出する出口側の排ガスダクトと
の差圧を検知して、その差圧が設定値に達したときにパ
ルス空気をろ布に噴射させるという差圧制御で行ってい
た。例えば、図10に示すように、10室のバグフィル
ター10を備えた集塵装置においては、排ガス入口ダク
ト12及び排ガス出口ダクト14での圧力を圧力計1
6、18により測定するとともに、差圧発信器30、差
圧検知装置20及び制御装置22により排ガス入口ダク
ト12と排ガス出口ダクト14との差圧を検知して圧縮
空気24に接続された電磁弁26を制御している。50
は空気圧縮機、51は空気ヘッダである。バグ出入口の
排ガスダクトでの差圧が設定値以上になったら、電磁弁
26を開くことによりダイヤフラム弁48を開かせ、各
バグフィルター10のブロー管28からろ布(図示略)
にパルスを打たせ、ろ布に付着したダストを払い落と
す。
は、複数のセルにバグフィルターが配設された乾式集塵
装置において、各セルのバグフィルターの入側と出側の
差圧から圧力損失を検出し、現在の圧力損失が目標値よ
りも大きくなっているセルが存在すれば、目標値に対す
る現在値の増分に応じてそのセルに対する空気パルスの
噴射ピッチを短くし、また、現在の圧力損失が目標値よ
りも小さければ、単位時間当たりの洗浄回数が多すぎる
ため、そのセルに対する空気パルスの噴射ピッチを長く
するパルス洗浄方法が開示されている。
多室のバグフィルターのパルス洗浄を実施する場合、バ
グ出入口の排ガスダクトでの差圧を検知してパルスを打
たせる差圧制御を行ってきた。しかし、例えば、10室
あるバグフィルターで排ガスダクト出入口の差圧の設定
値を150mmH2Oにして運転した場合、パルス洗浄をし
ても差圧が150mmH2Oを超えたままで、常にパルス洗
浄をしていることがあった。
室バグフィルターの出入口ダクトでの差圧、バグフィル
ター本体各室の差圧をインプットし、排ガス流量の変動
によるバグ出入口ダクトでの差圧及びバグ各室の差圧の
変化を調査した。その結果、多室バグフィルターの出入
口ダクト差圧では、ろ布での差圧以外に、各バグフィル
ターの出入口ダンパや排ガスダクト等の圧力損失による
差圧が大きくなり、設定値を150mmH2Oとすることに
は無理があることが判明した。そこで、設定値を180
mmH2O、200mmH2O、220mmH2Oと変えて、同様に排
ガス流量の変動によるバグ出入口ダクトでの差圧及びバ
グ各室の差圧の変化を調査した。
ろ布での差圧を除いたその他の圧力損失による差圧が依
然として大きく、パルス洗浄を連続で行うことがあっ
た。設定値を220mmH2Oにすると、パルス洗浄を連続
で行うことは無くなったが、長時間差圧が設定値に達し
なくなりパルス洗浄を行わない時が出てきた。これは、
パルス洗浄をバグ出入口ダクトでの差圧で制御している
ため、排ガスの流量変動によるバグ出入口ダンパや排ガ
スダクトの圧力損失の影響をもろに受け、ろ布に堆積し
たダストによる差圧を検知しにくいからである。そのた
め、排ガス流量が多いときにはろ布へのダストの堆積量
に関係なくバグ出入口ダクトでの差圧が常に設定値を超
え、パルス洗浄を連続で行うことになる。パルス洗浄の
回数が無駄に増えると、それだけろ布の寿命が短くなり
コストアップにつながる。
報に記載されたパルス洗浄方法は、上流側のバグフィル
ターよりも下流側のバグフィルターの方がセルに取り込
まれたガス中の塵の粒度が細かいことが多いため、ダス
トの付着量が多いという前提で、各セルのバグフィルタ
ーの差圧制御により、下流側のバグフィルターでパルス
洗浄の回数が多く、上流側のバグフィルターでパルス洗
浄の回数が少なくなるようにして、バグフィルターによ
る除塵効率を一定に維持するものであり、バグフィルタ
ー各室の差圧変動が上流側、下流側に関わらずほぼ同一
であって上流側バグと下流側バグとでダストの付着量が
変わらない装置を対象とするものではない。また、上記
公報記載の方法は、各バグフィルター毎(又はグループ
毎)に空気パルスの噴射ピッチを個別に制御しており、
各バグフィルターでの差圧の平均値をとって一斉にパル
ス洗浄を行うものではなく、構成が複雑である。
で、本発明の目的は、多室のバグフィルターにおいて、
差圧変動がほぼ同一である各室での差圧を測定すること
で、各バグフィルターのろ布に堆積したダスト量を正確
に検知し、各室での差圧の平均値を算出して設定値との
対比で全室のバグフィルターのパルス洗浄を同時に行う
ことにより、パルス洗浄の回数を少なくし、ろ布の寿命
を延ばすことができるパルス洗浄方法を提供することに
ある。
めに、本発明の多室バグフィルターのパルス洗浄方法
は、複数室に区画された各室にバグフィルターを備えた
多室バグフィルターについて、各室バグフィルターのろ
布に所定時間毎に圧縮空気により逆圧を与えてろ布に付
着したダストを払い落とすパルス洗浄方法において、各
室それぞれのバグフィルター本体での出入口の差圧を測
定することにより、ろ布での圧力損失を検知してろ布に
堆積したダスト量を推定し、各室での差圧の平均値が設
定値に達したときに全室のバグフィルターのパルス洗浄
を行ってダストを払い落とすように構成されている。
フィルターの差圧変動をトレンドで追跡すると、後述の
図6や図7に示すように、各室の差圧変動はほぼ同じ動
きを示し、多室バグフィルター出入口ダクトでの差圧ほ
ど排ガス流量の変動による影響を受けていない。また、
後述の図8に示すように、排ガス流量がほぼ一定の場合
には、各室の差圧は徐々に上昇し、ろ布へのダスト堆積
が観察される。そこで、差圧制御の取出しを排ガスの流
量変動の影響を受けにくいバグ各室に変更し、バグ各室
の差圧の平均値を算出して差圧平均値が設定値よりも大
きくなったらパルス洗浄を行う構成とする。
体での出入口の差圧を測定することにより、ろ布での圧
力損失を検知してろ布に堆積したダスト量を推定し、い
ずれかのバグフィルターでの差圧が設定値に達したとき
に全室のバグフィルターのパルス洗浄を行ってダストを
払い落とす構成としても良い。
て説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、適宜変更して実施することが可能な
ものである。図1は、本発明の実施の第1形態による多
室バグフィルターのパルス洗浄方法を実施する装置の全
体システムの概要を示している。例えば、10室のバグ
フィルター10を備えた集塵装置においては、従来のよ
うに排ガス入口ダクト12と排ガス出口ダクト14の差
圧を測定するのではなく、各バグフィルター10の入口
側と出口側の差圧を差圧発信器30及び差圧検知装置3
2によりそれぞれ測定・検知し、演算装置34で各室の
差圧の平均値を算出して、制御装置22にて差圧の平均
値と設定値を対比することで圧縮空気24に接続された
ダイヤフラム弁48を制御している。50は空気圧縮
機、51は空気ヘッダである。すなわち、各室の差圧の
平均値が設定値以上になったら、電磁弁26を開くこと
により、ダイヤフラム弁48を開かせ、各バグフィルタ
ー10のブロー管28からろ布(図示略)にパルスを打
たせ、ろ布に付着したダストを払い落とす。なお、各室
の差圧の平均値は、例えば、算術平均で求めることがで
きる。
ており、一例として、A〜Jの10室のバグフィルター
10が図2のように配置されている。図6は、図2のよ
うに配置された多室バグフィルターの出入口ダクトでの
差圧[mmH2O]()、排ガス流量[kNm3/h]()、
バグフィルターA室差圧[mmH2O]()、バグフィル
ターG室差圧[mmH2O]()、バグフィルターC室差
圧[mmH2O]()、バグフィルターH室差圧[mmH2O]
()の経時変化を示している。また、図7は、図2の
ように配置された多室バグフィルターの出入口ダクトで
の差圧()、排ガス流量()、バグフィルターA室
差圧()、バグフィルターB室差圧()、バグフィ
ルターC室差圧()の経時変化を示している。各室バ
グフィルター本体の差圧変動をトレンドで追跡すると、
図6や図7に示すように、各室の差圧変動はほぼ同じ動
きを示し、多室バグフィルター出入口ダクトでの差圧ほ
ど排ガス流量の変動による影響を受けていない。また、
図8に示すように、排ガス流量がほぼ一定の場合には、
各室の差圧は徐々に上昇し、ろ布へのダスト堆積が観察
される。なお、図8の〜は図6と同じである。
御の取出しを排ガスの流量変動の影響を受けにくいバグ
各室に変更し、バグ各室の差圧の平均値を算出して差圧
平均値が設定値よりも大きくなったらパルス洗浄を行う
ように制御する。例えば、差圧の設定値を120mmH2O
として、このときのパルス洗浄のトレンドを追跡する
と、図9に示すような結果が得られる。なお、図9の
〜は図7と同じである。以上の結果から、バグ各室の
差圧はバグ出入口ダクトでの差圧ほど排ガス流量の変動
の影響を受けていないこと、ろ布へのダストの堆積によ
る差圧の上昇、適正な回数のパルス洗浄による差圧の低
下(ダストの払い落し)の効果がよくわかる。なお、図
9に示すように、本例ではパルス洗浄が30〜40分に
1回と少なく、ろ布の寿命を長くするのに役立ってい
る。
を示している。バグフィルタ10には排ガス入口36か
らダスト含有排ガスが導入され、円筒袋状のろ布38の
外面から内部に排ガスが通過してダストはろ布38の外
面に付着する。清浄なガスはろ布38の内部を通って排
ガス出口40から放出(又は次のバグフィルタに導入)
される。なお、52は、排ガスの出入口に設けられたダ
ンパ装置である。パルス洗浄は、ガス負荷のある状態
で、ブロー管28からの圧縮空気によりろ布38に逆圧
を与えて、ろ布38を瞬時に膨張させてダストの払い落
しを行うものである。払い落とされたダストは、ロータ
リバルブ54により排出され、スクリュウコンベア56
で外部に搬送される。一例として、図4にも示すよう
に、実際のバグフィルタでは、ろ布を上から見ると、管
板42に正目状に配置されたフィルタ孔44にろ布が取
り付けられており、図5に示すような固定されたブロー
管28により1列毎にパルス洗浄が行われる。46は空
気噴出管である。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 多室のバグフィルターにおいて、各室での差圧
を測定することで、各バグフィルターのろ布に堆積した
ダスト量を正確に検知し、各室での差圧の平均値を算出
して設定値との対比で全室のバグフィルターのパルス洗
浄を同時に行うことにより、パルス洗浄の回数を少なく
し、ろ布の寿命を延ばすことができる。 (2) 従来、多室のバグフィルターのパルス洗浄は、
コストダウンのために、バグ出入口の排ガスダクトでの
差圧を検知してパルスを打たせる差圧制御を行ってきた
が、パルス洗浄回数が増えてしまい、それだけろ布の寿
命が短くなる。本発明では、各室での差圧を測定して制
御するので、設備のコストアップにはなるが、パルス洗
浄が適正な回数に減って高価なろ布が長持ちすることか
ら、トータルで見ればコストダウンになる。
ターのパルス洗浄方法を実施する装置の全体システムを
示す概略構成説明図である。
ルターの配置例を示す平面図である。
構成説明図である。
面図である。
を示す正面図である。
排ガス流量、バグフィルター各室差圧の経時変化を示す
グラフである。
排ガス流量、バグフィルター各室差圧の経時変化を示す
グラフである。
ターの出入口ダクトでの差圧、排ガス流量、バグフィル
ター各室差圧の経時変化を示すグラフである。
バグフィルターの出入口ダクトでの差圧、排ガス流量、
バグフィルター各室差圧の経時変化を示すグラフであ
る。
を実施する装置の全体システムを示す概略構成説明図で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数室に区画された各室にバグフィルタ
ーを備えた多室バグフィルターについて、各室バグフィ
ルターのろ布に圧縮空気により瞬時に逆圧を与えてろ布
に付着したダストを払い落とすパルス洗浄方法におい
て、各室それぞれのバグフィルター本体での出入口の差
圧を測定することにより、ろ布での圧力損失を検知して
ろ布に堆積したダスト量を推定し、各室での差圧の平均
値が設定値に達したときに全室のバグフィルターのパル
ス洗浄を行ってダストを払い落とすことを特徴とする多
室バグフィルターのパルス洗浄方法。 - 【請求項2】 複数室に区画された各室にバグフィルタ
ーを備えた多室バグフィルターについて、各室バグフィ
ルターのろ布に圧縮空気により瞬時に逆圧を与えてろ布
に付着したダストを払い落とすパルス洗浄方法におい
て、少なくとも一室のバグフィルター本体での出入口の
差圧を測定することにより、ろ布での圧力損失を検知し
てろ布に堆積したダスト量を推定し、いずれかのバグフ
ィルターでの差圧が設定値に達したときに全室のバグフ
ィルターのパルス洗浄を行ってダストを払い落とすこと
を特徴とする多室バグフィルターのパルス洗浄方法。
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- 2001-06-25 JP JP2001190761A patent/JP3460991B2/ja not_active Expired - Fee Related
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